JP3681576B2 - コネクタ用カバーの装着構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、配線どうしを接続するコネクタに装着されるコネクタ用カバーの装着構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコネクタ用カバーとしては、特開平8−83641号公報に開示された技術が知られている。図7は、コネクタ1とコネクタ用カバー2とを示す斜視図である。
【0003】
まず、コネクタ用カバー2の構成に先駆けて、コネクタ1の構成を説明する。コネクタ1は、同図に示すように直方体形状のコネクタ本体1Aの一端面の一辺を構成する縁部から板状部3が延設されている。コネクタ本体1Aには、複数の端子挿通孔4が形成され、これら端子挿通孔4内に、それぞれ電線Wが接続された端子金具5が配置されている。また、コネクタ本体1Aの前記一端面側の両側面には、それぞれ係止爪6が側方へ向けて突設されている。なお、コネクタ本体1Aの他端面に形成された開口部(図示省略する)内には端子金具5が位置し、この端子金具5が、コネクタ1と結合する他のコネクタ(図示省略する)側と電気的に接続されるようになっている。
【0004】
次に、コネクタ用カバー2の構成を説明する。コネクタ用カバー2は、幅広溝部7と、この幅広溝部7の一端に突出して形成された幅狭溝部8と、幅広溝部7の他端両側から延設された係止用脚部9と、から大略構成されている。このようコネクタ用カバー2では、コネクタ1に装着した状態で、コネクタ1に収納された端子金具5に接続されている複数の電線Wを幅広溝部7および幅狭溝部8の溝内(図7においてコネクタ用カバー2の下面側に位置する)に収納されるようになっている。また、コネクタ用カバー2は、係止用脚部9がコネクタ1の両側に形成された係止爪6に係止されることにより、装着状態が保持されるようになっている。
【0005】
また他の従来技術として、図8〜図10に示すようなコネクタ用カバーがある。図8はコネクタ11とコネクタ用カバー12とを組み付けた状態を示する側面図、図9は組み付け方法を示す側面図、図10はコネクタ11の平面図である。
【0006】
以下、この従来のコネクタ用カバー12の構成をコネクタ11の構成と合わせて説明する。コネクタ11は、略直方体形状であり、内部には図8における左右方向に沿って端子挿通孔(図示省略する)が複数形成されている。この端子挿通孔には、図示しない端子金具が挿入、配置されている。また、端子金具には、同じく図示しない電線が接続されるようになっている。コネクタ11の上面には、図10に示すように、上下方向に形成された係止片挿入孔13の挿入孔開口部13Aが形成されている。コネクタ用カバー12は、コネクタ11の上面後部と背面側を覆うように装着されるものであり、その下面には電線を束ねて収納する溝部が形成されている。また、コネクタ用カバー12の前端下面には、複数の係止片14が下方に向けて突設されている。このような構成において、コネクタ用カバー12は、その係止片14をコネクタ11の係止片挿入孔13に挿入し、図8に示すように係止片14の先端14Aがコネクタ11側に係止されることにより保持されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術の前者では、コネクタ用カバー2の係止用脚部9がコネクタ1の両側に形成された係止爪6に係止されることにより保持されているが、コネクタ用カバー2の下部はコネクタ1側に保持されていないため、係止用脚部9と係止爪6との係止部を支点としてコネクタ用カバー2がぐらつき易いため、保持強度が弱いという問題点があった。
【0008】
一方、上記した従来技術の後者では、コネクタ用カバー12の係止片14がコネクタ11の係止片挿入孔13に比較的深く挿入されているものの、コネクタ11の後端部を覆う部分はコネクタ11側に保持されていない。このため、図8に矢印aの長さが実質的にコネクタ用カバー12の応力モーメントの腕の長さとなり、やはり保持強度が弱いという問題点がある。すなわち、係止片14の基部に応力集中するため、係止片14の基部に割れが発生し易いとう問題点があった。さらに、この従来構造では、係止片14の強度を向上するために複数の係止片14をコネクタ用カバー12側に備える必要があり、これに伴ってコネクタ11側にも複数の係止片挿入孔13を形成する必要がある。このため、コネクタハウジングが小型のものには、このような構造は適さないという問題点がある
そこで、本発明が解決しようとする課題は、小型のコネクタへの装着にも適し、かつ装着した際の保持強度の高いコネクタ用カバーの装着構造を得るには、どのような手段を講じればよいかとう点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、コネクタの後端から導出される配線を収納して前記コネクタの後部を覆うコネクタ用カバーの装着構造であって、前記コネクタの両側壁にカバー案内突堤部が形成されるとともに、前記コネクタ用カバーの両側内壁に前記カバー案内突堤部が挿入される案内溝部が形成され、前記コネクタ用カバーが前記コネクタの後部の少なくとも3側面を覆い、前記カバー案内突堤部は前記コネクタのそれぞれの側壁に互いに平行をなすように複数形成され、前記コネクタ用カバーのそれぞれの内側壁に前記カバー案内突堤部に対応して同数の案内溝部が形成されており、前記コネクタの前記カバー案内突堤部の前端部には上下方向に延在される係当突堤部が形成され、前記コネクタ用カバーには前記コネクタを嵌合した状態で前記係当突堤部間に挿入される突出部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
したがって、請求項1記載の発明では、コネクタ用カバーがコネクタ後部の少なくとも3側面を覆うように嵌合されるため、上から下への負荷や左右方向からの負荷に対して、コネクタへの保持力を大きくすることができる。また、コネクタの両側壁に形成された突堤部にコネクタ用カバーの両側内壁に形成された案内溝部が係合する構成であるため、コネクタ用カバーを下から上へ押す負荷に対しても耐久性を有する。このため、コネクタ用カバーは、上下左右からの負荷に対して外れにくくなる。
【0012】
また、このような構成の請求項1記載の発明では、コネクタの側壁に複数のカバー案内突堤部が形成されているため、これに案内溝部を係合させることにより、コネクタ用カバーの上下方向のぐらつきを抑制してカバー保持力を向上することができる。
【0014】
さらに、請求項1記載の発明では、コネクタ用カバーの突出部がコネクタ側の係当突堤部間に挿入されることで、コネクタ側とコネクタ用カバー側とが係当する面積をさらに増大させることができる。このため、コネクタ用カバーにかかる負荷を係当面で分散させることができ、特定の部分に剪断応力が集中すること防止することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のコネクタ用カバーの装着構造であって、前記コネクタ用カバーの後部には垂下するフード部が形成され、前記カバー案内突堤部と前記案内溝部はそれぞれ前記コネクタと前記コネクタ用カバーの両側下部に少なくとも形成されていることを特徴とする。
【0016】
このような構成の請求項2記載の発明では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、コネクタ用カバーの後端下部に垂下するフード部を形成することで配線を束ねる効率が向上する。また、フード部を設けても、コネクタ側とコネクタ用カバー側とが係当する部分がフード部に近いそれぞれの側壁下部に位置するため、フード部を後ろ斜め上へ押す負荷が発生しても支点までの距離は短くなっている。このため、応力のモーメントの腕の長さは短く負荷の倍力作用を低減させて部分的な損傷が発生するのを抑制する作用がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコネクタ用カバーの装着構造の詳細を図1〜図6に示す実施形態に基づいて説明する。
【0018】
まず、本実施形態のコネクタ用カバー20の構成の説明に先駆けてコネクタ30の構成について説明する。コネクタ30は、略直方体形状のコネクタ本体31の後部両側面に、それぞれ上下一対の突堤部32、33が形成されている。この突堤部32、33は、互い平行をなすカバー案内突堤部32A、33Aと、これらカバー案内突堤部32A、33Aの前端部から互いに近接するように延在され所定の距離を隔てて対峙する係当突堤部32B、33Bとを有している。なお、コネクタ本体31内には、図3に示すように、複数の端子収納空間34が複数形成されている。この端子収納空間34には、図示しない配線が接続された端子金具が後端面側から収納されるようになっている。
【0019】
コネクタ用カバー20は、前部にコネクタ30の後部の上面と左右側面を覆うように重なる断面略コ字形状の嵌合部21を備え、後部に下方に垂下するフード部22を備えている。嵌合部21の両側壁の内側面には、コネクタ本体31の両側面に形成されたカバー案内突堤部32A、33Aに対応する案内溝部23、24が平行に形成されている。また、嵌合部21の両側壁前端のこれら案内溝部23、24の間には、前方へ突出する所定幅寸法の突出部25が形成されている。この突出部25は、コネクタ本体31の両側面に形成された対峙する係当突堤部32B、33Bどうしの隙間に密に挿入され得るように寸法設定されている。図2は、コネクタ30へコネクタ用カバー20が装着されて、32B、33Bどうしの隙間に突出部25が挿入された状態を示している。
【0020】
また、コネクタ用カバー20の内部には、図5および図6に示すようにコネクタ用カバー20の前後方向に沿って複数のリブ26が形成され、コネクタ用カバー20の剛性を高めている。なお、図5は図4のA−A断面、図6は図4のB−B断面を示している。さらに、コネクタ用カバー20の前端面には、前方へ向けて複数の係合用突片27が突設されている。また、コネクタ用カバー20の前端上部には、コネクタ30側と係合する係合用溝部28が形成されている。
【0021】
以上、コネクタ30とコネクタ用カバー20の構成について説明したが、次にコネクタ30へコネクタ用カバー20を装着する方法を図1を用いて説明する。同図に示すように、コネクタ30の後端面とコネクタ用カバー20の前端面を対向させて、コネクタ用カバー20の係合用突片27をコネクタ30側の図示しない挿入口へ挿入する。続いて、コネクタ用カバー20をコネクタ30へさらに近付けて、コネクタ30側の係当突堤部32B、33Bにコネクタ用カバー20側の案内溝部23、24を合わせる。さらに、案内溝部23、24内へ相対的に係当突堤部32B、32Bが挿入されるようにコネクタ用カバー20をコネクタ30側へ押し込み、コネクタ用カバー20の突出部25を32A、32Bどうしの間の隙間に挿入する。そして、コネクタ用カバー20の前端上部に形成された係合用溝部28に、コネクタ30側に形成された図示しない係合用突起を挿入することにより、コネクタ30へコネクタ用カバー20を装着させることができる。
【0022】
次に、本実施形態のコネクタ用カバー20の作用について説明する。コネクタ用カバー20をコネクタ30に装着した状態では、図2に矢印xで示す方向の負荷がかかった場合、同図中矢印bで示す距離がほぼ応力モーメントの腕の長さとなる。すなわち、カバー案内突堤部33Aと案内溝部24とが係当する箇所が負荷に伴う支点となる。これは、図8に示す従来のコネクタ用カバー12のフード部12Aと本実施形態のコネクタ用カバー20のフード部22とが同程度の長さとすると、本実施形態ではモーメントの腕の長さが短く、負荷による倍力効果は低く負荷による損傷を受けにくことが判る。また、本実施形態の嵌合部21では、案内溝部23、24と突出部25とが、コネクタ30側の係当突堤部32B、32Bと係当突堤部32B、32Bとが係当する構成であるため、図2に示す矢印x方向の負荷がかかった場合に、コネクタ30にコネクタ用カバー20が保持される保持力が大きく、コネクタ用カバー20が外れにくくなっている。また、コネクタ30側とコネクタ用カバー20側との係当する面積が大きいため、各係当部にかかる荷重を緩和する作用がある。さらに、コネクタ30の形状を利用してコネクタ用カバー20の形状を設計できることにより、小型のコネクタ30に対しても、本実施形態のコネクタ用カバー20の構造を適用でき安定した保持力を得ることができる。
【0023】
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく構成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。例えば、上記した実施形態では、コネクタ用カバー20に後部下方に垂下するフード部22を設けたが、フード部22が延在される方向はこれに限定されるものではなく、また、フード部22を有しない構成としてもよい。また、上記した実施形態では、コネクタ用カバー20の前方へ突出する係合用突片27を設けたが、対応するコネクタに応じて適宜省略してもよい。さらに、上記した実施形態では、コネクタ用カバー20の内側壁に2本の案内溝部23、24を形成した構成であるが、1本の溝部を有する構成としてもよい。なお、本発明に係るコネクタ用カバーが装着されるコネクタとして、雄コネクタや雌コネクタの他、各種のコネクタが適用される。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、コネクタ用カバーがコネクタ後部の少なくとも3側面を覆うように嵌合されるため、上から下への負荷や左右方向からの負荷に対して、コネクタへの保持力を大きくすることができ、剛性の高いカバー装着が行えるという効果がある。また、コネクタの両側壁に形成された突堤部にコネクタ用カバーの両側内壁に形成された案内溝部が係合する構成であるため、コネクタ用カバーを下から上へ押す負荷に対しても耐久性を有する。このため、コネクタ用カバーは、上下左右からの負荷に対して外れにくくなるという効果がある。
【0025】
また、請求項1記載の発明によれば、コネクタの側壁に複数の突堤部が形成されているため、これに案内溝部を係合させることにより、コネクタ用カバーの上下方向のぐらつきを抑制してカバー保持力を向上することができる。
【0026】
さらに、請求項1記載の発明によれば、コネクタ用カバーの突出部がコネクタ側の係止突堤部間に挿入されることで、コネクタ側とコネクタ用カバー側とが係当する面積をさらに増大させ、コネクタ用カバーにかかる負荷を係当面で分散させることができ、特定の部分に剪断応力が集中すること防止することができる。このため、本発明では、耐久性の高いコネクタ用カバーの装着構造を得ることができる。
【0027】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、コネクタ用カバーの後端下部に垂下するフード部を形成することで配線を束ねる効率を向上できる。また、フード部を設けても、コネクタ側とコネクタ用カバー側とが係当する部分がフード部に近いそれぞれの側壁下部に位置するため、フード部を後ろ斜め上へ押す負荷が発生しても支点までの距離は短くなっている。このため、応力のモーメントの腕の長さは短く負荷の倍力作用を低減させて部分的な損傷が発生するのを抑制する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクタ用カバーの装着構造の実施形態を示す側面図である。
【図2】実施形態におけるカバー装着状態を示す側面図である。
【図3】実施形態におけるカバー装着状態の正面図である。
【図4】実施形態のコネクタ用カバーの平面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】図4のB−B断面図である。
【図7】従来のコネクタ用カバーを示す斜視図である。
【図8】従来の他のコネクタ用カバーの装着構造を示す側面図である。
【図9】従来の他のコネクタ用カバーの装着方法を示す側面図である。
【図10】従来の他のコネクタ用カバーを装着するコネクタの平面図である。
【符号の説明】
20 コネクタ用カバー
21 嵌合部
22 フード部
23、24 案内溝部
25 突出部
30 コネクタ
32、33 突堤部
32A、33A カバー案内突堤部
32B、33B 係当突堤部
Claims (2)
- コネクタの後端から導出される配線を収納して、前記コネクタの後部を覆うコネクタ用カバーの装着構造であって、
前記コネクタの両側壁にカバー案内突堤部が形成されるとともに、前記コネクタ用カバーの両側内壁にそれぞれ前記カバー案内突堤部が挿入される案内溝部が形成され、前記コネクタ用カバーが前記コネクタの後部の少なくとも3側面を覆い、前記カバー案内突堤部は前記コネクタのそれぞれの側壁に互いに平行をなすように複数形成され、前記コネクタ用カバーのそれぞれの内側壁に前記カバー案内突堤部に対応して同数の案内溝部が形成されており、前記コネクタの前記カバー案内突堤部の前端部には上下方向に延在される係当突堤部が形成され、前記コネクタ用カバーには前記コネクタを嵌合した状態で前記係当突堤部間に挿入される突出部が形成されていることを特徴とするコネクタ用カバーの装着構造。 - 請求項1記載のコネクタ用カバーの装着構造であって、
前記コネクタ用カバーの後部には垂下するフード部が形成され、前記カバー案内突堤部と前記案内溝部はそれぞれ前記コネクタと前記コネクタ用カバーの両側下部に少なくとも形成されていることを特徴とするコネクタ用カバーの装着構造。
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