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JP3683206B2 - 不揮発性半導体記憶装置およびその書き込み方法 - Google Patents
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JP3683206B2 - 不揮発性半導体記憶装置およびその書き込み方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置およびその書き込み方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気的に書き換え可能な不揮発性のメモリセルからなる半導体記憶装置に関し、特に、半導体記憶装置のメモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性半導体記憶装置が知られている。そのような不揮発性半導体記憶装置では、半導体素子上に多数の記憶セル(メモリセル)が形成され、各メモリセルには情報を記憶するための高抵抗の浮遊ゲートが設けられている。各メモリセルは、浮遊ゲートに電子を注入するか否かにより、2状態に分類され、その状態に応じて、例えばデジタル値のハイ/ローの1ビットが記憶される。すなわち、浮遊ゲートに電子を注入することにより電気的に書き込みが実施されている。
【0003】
メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する方法としては、一般的に、次の2つの方法が知られている。
(1)メモリセルのソースとドレイン間に大電流等を流すことにより高いエネルギーを有する電子(ホット・エレクトロン)を発生させて、そのホット・エレクトロンを高抵抗の浮遊ゲートに注入するチャネル・ホット・エレクトロン(CHE)注入型。
(2)メモリセルのゲートとドレイン間に高電圧(強電界)を印加した場合に、その間をトンネル効果で流れるファウラー・ノルドハイム(FN)電流を利用して、高抵抗の浮遊ゲートに電子を注入するFN型。
【0004】
図11は、従来のCHE注入型のメモリセルを示した図である。
図11のメモリセルM81は、制御ゲート端(G)に電源電圧Vgとして12Vが印加されており、ドレイン端(D)に電源電圧Vdとして6V〜7Vが印加されており、ソース端(S)は接地されている。このドレインとソース間に大電流を流すことにより、ホット・エレクトロンが発生して、浮遊ゲート(FG)82に電子が注入される。また、ドレインとソース間の大電流は、不図示の制御回路により制御され、1回の書き込みについて1回の発生で実施される。すなわち、書き込みに用いられる、ドレインとソース間の大電流を制御するためのパルスは1パルスである。
【0005】
図12は、従来のFN型のメモリセルを示した図である。
図12のメモリセルM91は、制御ゲート端(G)に電源電圧Vgとして10Vが印加されており、ドレイン端(D)に電源電圧Vdとして−8Vが印加されており、ソース端(S)は接地されずフローティング状態になっている。この制御ゲートとドレイン間が高電圧であることから、トンネル効果でFN電流(FNトンネル電流)が流れ、浮遊ゲート(FG)92に電子が注入される。また、FN型メモリセルの場合も制御ゲートとドレイン間の高電圧は、不図示の制御回路により制御され、1回の書き込みについて1回の印加が実施される。すなわち、書き込みに用いられる、制御ゲートとドレイン間の高電圧を制御するためのパルスは1パルスである。
【0006】
このように、従来の不揮発性半導体記憶装置のメモリセルは、1パルスの大電流によるCHE注入によるか、1パルスの高電圧によるFNトンネル電流により、高抵抗の浮遊ゲートに電子を注入、すなわち、メモリセルへの書き込みを実施していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のCHE注入による方法では、大電流が必要であるため、例えば、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイの中から、制御回路で指定された複数のメモリセルに同時に電子を注入する場合等には、電源回路の電流供給能力を大きくする必要がある。つまり、電源回路の電流供給能力が小さい場合には、多数のメモリに同時に電子を注入できない場合が考えられる。そのため、電源回路が外部電源である場合には、電流供給能力が大きいタイプのものが要求されるという問題がある。また、電源回路が、例えば、LSI(大規模集積回路)に内蔵された昇圧回路である場合には、やはり、電流供給能力が大きいタイプのものが要求されることから、電源部の回路規模およびレイアウト面積が増大するという問題がある。
【0008】
一方、FNトンネル電流による方法では、大電流は必要ではなく電流量としてはわずかであるため、複数のメモリセルに同時に電子を注入することができ、電源回路も大型化する懸念はない。しかしながら、FN型のメモリセルの場合には、CNE注入型のメモリセルよりも、電子の注入に時間が多く必要である。すなわち、FN型のメモリセルは、CNE注入型のメモリセルよりも書き込みに時間がかかるという問題がある。また、例えば、FN型のメモリセルアレイから任意のメモリセルに書き込む場合には、そのメモリセルの制御ゲートとドレイン間のみに高電圧を比較的長時間印可する必要があるため、CNE注入型のメモリセルよりも、外部の制御回路(メモリセル選択回路および昇圧回路等)が複雑になるという問題がある。
【0009】
本発明は、上述した如き従来の問題を解決するためになされたものであって、大電流を必要とせず、電子の注入時間の増加が少なく、制御回路が複雑にならない半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載した本発明の不揮発性半導体記憶装置は、浮遊ゲートを有するメモリセル毎に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する一方がドレイン側に設けられ、他方がソース側に設けられた2個のスイッチング手段を有し、2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、メモリセルは、2個のスイッチング手段がパルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで前記浮遊ゲートに電子注入が実施されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の本発明の不揮発性半導体記憶装置は、浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセル毎に、ドレイン側に電圧を供給するドレイン用電源と接地間で、一定周期で発生されるパルス信号がメモリセルのドレインに供給される経路に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を並列に設け、2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、メモリセルは、2個のスイッチング手段がパルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで浮遊ゲートに電子注入が実施されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3の本発明は、請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、2個のスイッチング手段は、一方のスイッチング手段がp形MOS(metal oxide semiconductor)のトランジスタであり、他方のスイッチング手段がn形MOSのトランジスタであることを特徴とする
【0013】
また、請求項4に記載の本発明の不揮発性半導体記憶装置は、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の前記複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の前記複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、各共通ビット線と各共通ソース線の組み合わせ毎に、各共通ビット線と前記ドレイン用電源との間にON/OFF特性が逆で相補的に動作する一方が設けられ、各共通ソース線と接地との間に他方が設けられた2個のスイッチング手段を有し、2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、メモリセルは、2個のスイッチング手段がパルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで浮遊ゲートに電子注入が実施されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5の本発明は、請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置において、2個のスイッチング手段は、各共通ビット線のドレイン用電源側に一方のスイッチング手段が設けられ、ソース線の接地側に他方のスイッチング手段が設けられることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6の本発明は、請求項4または5に記載の不揮発性半導体記憶装置において、各スイッチング手段のゲート端には、パルス信号と各共通ビット線の選択信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続されることを特徴とする。
【0016】
また、請求項7の本発明は、請求項4〜6の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置において、各メモリセルのゲート端には、ゲート用電源と各共通ワード線へのデータ信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続されることを特徴とする。
【0017】
また、請求項8に記載の本発明の不揮発性半導体記憶装置は、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の前記複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の前記複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、各共通ビット線毎に、各共通ビット線と前記ドレイン用電源との間で、一定周期で発生されるパルス信号が共通ビット線に供給される経路に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を並列に設け、2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、メモリセルは、2個のスイッチング手段がパルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで前記浮遊ゲートに電子注入が実施されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項9に記載の本発明は、請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置において、各スイッチング手段のゲート端には、パルス信号と各共通ビット線へのデータ信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続されることを特徴とする。
【0019】
また、請求項10の本発明は、請求項8または9に記載の不揮発性半導体記憶装置において、各メモリセルのゲート端には、ゲート用電源と各共通ワード線の選択信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続されることを特徴とする。
【0020】
また、請求項11の本発明は、請求項9に記載の不揮発性半導体記憶装置において、スイッチング手段用論理積演算素子は、2個のスイッチング手段からなるインバータとNAND回路を有することを特徴とする。
【0021】
また、請求項12の本発明は、請求項4〜11の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置において、2個のスイッチング手段は、一方のスイッチング手段がp形MOS(metal
oxide semiconductor)のトランジスタであり、他方のスイッチング手段がn形MOSのトランジスタであることを特徴とする。
【0022】
また、請求項13の本発明は、請求項1〜12の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置において、一定周期のパルス信号は、メモリセルにデータを書き込むために供給されるクロック信号またはその反転信号であることを特徴とする。
【0023】
また、請求項14の本発明は、請求項1〜11の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置において、メモリセルは、スイッチング手段のスイッチングにより寄生容量に蓄積される電荷の充放電が発生することによって複数のスパイク性の電流がパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時の周期で流れて電子注入が実施されることを特徴とする。
【0024】
また、請求項15に記載の本発明の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法は、浮遊ゲートを有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置に対し、各メモリセル毎に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する一方がドレイン側に設けられ、他方がソース側に設けられるように2個のスイッチング手段を設け、2個のスイッチング手段を、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替え、前記2個のスイッチング手段がパルス信号により切替ことで、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を複数回供給させ、それによりメモリセルの浮遊ゲートに電子注入が実施されることを特徴とする。
【0025】
また、請求項16に記載の本発明の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法は、浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置に対し、各メモリセル毎に、ドレイン側に電圧を供給するドレイン用電源と接地間で、一定周期で発生されるパルス信号がメモリセルのドレインに供給される経路に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を並列に設け、2個のスイッチング手段を、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替え、2個のスイッチング手段がパルス信号により切替ことで、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を複数回供給させ、それによりメモリセルの浮遊ゲートに電子注入が実施されることを特徴とする。
【0026】
また、請求項17の本発明は、請求項15または16に記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法において、スパイク性の電流は、パルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れか一方がスイッチング手段に入力された場合にメモリセルに発生されることを特徴とする。
【0027】
また、請求項18の本発明は、請求項15〜17の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法において、スパイク性の電流は、1個のパルス信号について立ち上がり時と立ち下がり時の2回発生されることを特徴とする。
【0028】
また、請求項19の本発明は、請求項15〜18の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法において、一定周期で発生されるパルス信号として、メモリセルにデータを書き込むために供給されるクロック信号を用いることを特徴とする。
【0029】
また、請求項20の本発明は、請求項15〜19の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法において、電子注入は、スイッチング手段のスイッチングにより寄生容量に蓄積される電荷の充放電が発生することによって、複数のスパイク性の電流がパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時の周期で流れて実施されることを特徴とする。
【0030】
また、請求項21に記載した本発明の不揮発性半導体記憶装置は、浮遊ゲートを有するメモリセルのドレイン側あるいはソース側の少なくとも一方に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じて切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するスイッチング手段を設け、スイッチング手段は、1つのメモリセルについて、パルス信号の立ち上がり時と立ち下がり時に電流出力が得られるように、ON/OFF特性が逆で相補的に動作するものを2個用いて、1つのメモリセルのドレイン側に一方のスイッチング手段が設けられ、該メモリセルのソース側に他方のスイッチング手段が設けられ、パルス信号の供給を受けて、メモリセルに電流を複数回供給することにより、メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施することを特徴とする。
請求項22に記載した本発明の不揮発性半導体記憶装置は、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、各共通ビット線とドレイン用電源との間、および、各共通ソース線と接地との間に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じてON/OFF状態の切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を設け、各スイッチング手段のゲート端には、パルス信号と各共通ビット線の選択信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続され、2個のスイッチング手段は、パルス信号の供給を受けて、メモリセルに電流を複数回供給することにより、各メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施することを特徴とする。
請求項23に記載した本発明の不揮発性半導体記憶装置は、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、各共通ビット線とドレイン用電源との間、および、各共通ソース線と接地との間に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じてON/OFF状態の切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を設け、各メモリセルのゲート端には、ゲート用電源と各共通ワード線へのデータ信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続され、2個のスイッチング手段は、パルス信号の供給を受けて、メモリセルに前記電流を複数回供給することにより、各メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施することを特徴とする。
請求項24に記載した本発明の不揮発性半導体記憶装置は、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、各共通ビット線とドレイン用電源との間に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じてON/OFF状態の切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するスイッチング手段を設け、スイッチング手段は、各共通ビット線毎に、パルス信号の立ち上がり時と立ち下がり時に電流出力が得られるように、ON/OFF特性が逆で相補的に動作するものを2個用いて、各共通ビット線のドレイン用電源側に、ドレイン側の電源と接地間で並列となるように設けられ、各スイッチング手段のゲート端には、パルス信号と各共通ビット線へのデータ信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続され、2個のスイッチング手段は、パルス信号の供給を受けて、メモリセルに電流を複数回供給することにより、各メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施することを特徴とする。
請求項25の本発明は、請求項24に記載の不揮発性半導体記憶装置において、各メモリセルのゲート端には、ゲート用電源と各共通ワード線の選択信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続されることを特徴とする。
請求項26の本発明は、請求項25に記載の不揮発性半導体記憶装置において、スイッチング手段用論理積演算素子は、2個のスイッチング手段からなるインバータとNAND回路を有することを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。
本発明の基本原理としては、メモリセルの少なくともドレイン側に、一定周期のパルスが入力されるスイッチング手段を接続し、そのスイッチング手段がパルス入力により切り替わる際にメモリセルに発生する短期間のみのスパイク電流によりメモリセルの浮遊ゲートへの電子の注入を実施するものである。
【0032】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
図1の不揮発性半導体記憶装置は、(1)浮遊ゲートFG2を有するメモリセルM1と、(2)一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりあるいは立ち下がりが入力された場合に、メモリセルに一定期間だけ電流を供給するスイッチング手段であって、メモリセルM1のドレイン側に設けられるp型MOSトランジスタTM1と、(3)上記と同様にスイッチング手段であって、メモリセルM1のソース側に設けられるn型MOSトランジスタTM2と、(4)p型MOSトランジスタTM1とn型MOSトランジスタTM2の各ゲートに入力するクロック信号WRCLKのハイ/ローを反転させてパルス信号v1を生成する反転素子2とから構成される。
【0033】
p型MOSトランジスタTM1(スイッチング手段)は、メモリセルM1のドレイン端に電源電圧を供給するための6V〜7Vの電源Vd(ドレイン用電源)にTM1のソース端が接続され、パルス信号v1を出力する反転素子2の出力にTM1のゲート端が接続され、メモリセルのドレイン端にTM1のドレイン端が接続される。
【0034】
メモリセルM1は、上記したようにスイッチング手段TM1のドレイン端にM1のドレイン端が接続され、メモリセルの制御ゲート端に電源電圧を供給するための12Vの電源Vg(ゲート用電源)にM1の制御ゲート端が接続され、スイッチング手段TM2のドレイン端にM1のソース端が接続される。
【0035】
n型MOSトランジスタTM1(スイッチング手段)は、上記したようにメモリセルM1のソース端にTM2のドレイン端が接続され、パルス信号v1を出力する反転素子2の出力にTM2のゲート端が接続され、TM2のソースは接地(GND:0V)に接続される。
【0036】
p型MOSトランジスタTM1と、n型MOSトランジスタTM1の各ゲート端には、反転素子2の出力から同じパルス信号(クロック信号WRCLKの反転信号)が入力されるが、相補的に動作する双方のトランジスタのON/OFF特性の違いにより、ONとOFFのタイミングは全く逆となる。すなわち、一方のトランジスタがONである時には、他方のトランジスタはOFFとなる。従って、理論的には双方のトランジスタが同時にONする時間は、切替時のほんの一瞬であるか、あるいは、全く無いかの何れかとなり、その切替時の一瞬に流れる電流、スイッチング時の過渡的な現象、および、後述する各素子の寄生容量による短期間のみのスパイク性の電流を除けば定常的な電流は流れない。
【0037】
なお、(4)の反転素子2は、パルス信号のハイ/ローのタイミングを調整するために挿入するものである。また、一定周期で発生されるパルス信号としては、本実施形態では、メモリセルM1にデータを書き込むために供給されるクロック信号が用いられる。従って、パルス信号を供給するための構成は非常に簡潔な構成ですむ。なお、スイッチング手段(TM1、TM2)の切替によりメモリセルM1に複数のスパイク性の電流が流れることで、従来のCHE注入時と同様に電子注入できることについては、図4および図5を用いて後述するように本発明者の実験結果を基に確認されている。また、その実験結果から、本実施形態のメモリセルM1としては、図11に示した従来のCHE注入型のメモリセルM81と同様のものを用いることができることがわかっている。
【0038】
本発明の基本原理としては、上記したとおりメモリセルM1において、ドレイン端またはソース端の寄生容量に蓄積された電荷が充放電される際のスパイク性の電流が供給されることにより電子の注入が実施されるので、単位時間あたりにメモリセルM1で発生するスパイク性の電流の発生数が多いほど、メモリセルM1への電子の注入(すなわち、書き込み)の速度(書き込み時間)は短くなる。また、本発明者の実験結果からは、単位時間あたりにメモリセルM1で発生するスパイク性の電流の発生数が多いほど、メモリセルM1への電子の注入は良好に実施される傾向であることが確認されている。
【0039】
従って、本実施形態でメモリセルへの書き込み速度を向上させる場合には、スパイク性の電流を供給するためにメモリ書き込み用のクロック信号を用いていることから、クロック信号のパルス周波数を高くする(パルス発生周期を短くする)ことで可能である。また、1つのパルス信号が各スイッチング手段(TM1、TM2)に入力される場合には、理論的に、立ち上がり時と立ち下がり時の2回、メモリセルM1にスパイク性の電流を供給することが可能であることから、本実施形態では、相補的に動作することからON/OFF特性が逆特性になるスイッチング手段を2個メモリセルに接続することにより、1個のクロック信号の立ち上がり時と立ち下がり時に同様なスパイク性の電流を2回供給するようにしている。
【0040】
そのため、上記したようにメモリセルM1のドレイン側にp型MOSトランジスタTM1(スイッチング手段)を設けると共に、メモリセルM81のソース側にもn型MOSトランジスタTM2(スイッチング手段)を設け、これにより、スイッチング手段へパルス入力の立ち上がりおよび立ち下がりのどちらが入力された場合であっても、スパイク性の同等な電流をメモリセルに供給することができるようになっている。
【0041】
各スイッチング手段は、パルス信号(クロック信号)の供給を受けて、そのパルス入力の立ち上がりおよび立ち下がりにおいて電圧の切替を実施し、メモリセルM1のドレインあるいはソースへの充電を実施し、ドレインとソース間に電位差を生じさせ、ドレインあるいはソースの寄生容量による短期間のみのスパイク性の電流を供給する。そのスパイク性の電流は、一定周期のパルス信号の立ち上がりと立ち下がりで発生するので複数回の多数の信号がメモリセルのドレインとソース間を流れる。本実施形態のメモリセルは、メモリセルM1のドレインとソース間でスパイク性の電流が複数回発生されることにより、浮遊ゲートFG2に電子を注入させる。
【0042】
また、本実施形態のパルス入力時におけるメモリセルのドレイン端電圧とソース端電圧は、各端の寄生容量により、パルス信号の立ち上がりと立ち下がりで変動の波形形状に鈍りが発生する。これから、本実施形態では、単純に電流が流れないようにONとOFFの切替タイミングが逆である2個のスイッチング手段をメモリセルに接続するだけでなく、パルス信号の立ち上がりと立ち下がりの双方で、メモリセルで同等レベルのスパイク性の電流を供給するように、立ち上がり用と立ち下がり用として相補的に動作することからON/OFF特性が逆の2個のスイッチング手段(p型MOSトランジスタTM1とn型MOSトランジスタTM2)を用いている。本実施形態では、上記のようにp型MOSトランジスタTM1を、メモリセルM1のドレイン(D)側に設け、メモリセルM1のソース(S)側にn型MOSトランジスタTM2を設けている。
【0043】
次に本実施形態の不揮発性半導体記憶装置の動作について説明する。
図2は、図1の不揮発性半導体記憶装置における各部の信号を示したタイミングチャートである。
図2(a)は、本実施形態のメモリセルへの書き込み制御用に入力される一定周期のパルス信号であるクロック信号WRCLKを示すタイミングチャートであり、図2(b)は、図2(a)のクロック信号を反転素子2により反転させた信号v1(一定周期のパルス信号)を示すタイミングチャートであり、図2(c)は、図1のp型MOSトランジスタTM1が、図2(b)のクロック(パルス)信号入力によりON/OFF状態のいずれの状態になるかを示す図であり、図2(d)は、図1のn型MOSトランジスタTM2が、図2(b)のクロック(パルス)信号入力によりON/OFF状態のいずれの状態になるかを示す図である。
【0044】
図2(e)は、図1のメモリセルM1のドレイン側の電圧M1−Dを示すタイミングチャートであり、図2(f)は、図1のメモリセルM1のソース側の電圧M1−Sを示すタイミングチャートであり、図2(g)は、図1のメモリセルM1のドレインとソース間を流れるスパイク性の電流IDSを示すタイミングチャートである。
【0045】
図2(b)に示したように反転素子2からLowレベルが出力された場合、図2(c)に示したようにスイッチング手段TM1はONし、図2(e)に示したように電源電圧Vd(6V〜7V)がメモリセルM1のドレイン端に供給され、ドレイン端の電圧は上昇する。その一方で、図2(d)に示したようにスイッチング手段TM2はOFFし、図2(f)に示したようにメモリセルM1のソース端は接地(GND:0V)から切り離されて電圧が上昇する。
【0046】
その際に、図2(e)に示したようにメモリセルM1のドレイン端は電源電圧Vd(6V〜7V)にすぐに達するが、図2(f)に示したメモリセルM1のソース端は、図2(g)に示したように短時間ではあるが寄生容量の電荷がドレイン−ソース間で移動される(スパイク性の電流が流れる)ため、電圧の上昇に若干の鈍りが発生する。
【0047】
次に、図2(b)に示したように反転素子2からHighレベルが出力された場合、図2(c)に示したようにスイッチング手段TM1はOFFし、図2(e)に示したように電源電圧Vd(6V〜7V)はメモリセルM1のドレイン端から切り離され、ドレイン端の電圧は下降する。その一方で、図2(d)に示したようにスイッチング手段TM2はONし、図2(f)に示したようにメモリセルM1のソース端は接地(GND:0V)に接続されて電圧が下降する。
【0048】
その際に、図2(f)に示したようにメモリセルM1のソース端は接地電圧(GND:0V)にすぐに達するが、図2(e)に示したメモリセルM1のドレイン端は、図2(g)に示したように短時間ではあるが寄生容量の電荷がドレイン−ソース間で移動される(スパイク性の電流IDSが流れる)ため、電圧の下降に若干の鈍りが発生する。
【0049】
図2(c)および、図2(d)に示したように、p型MOSトランジスタTM1と、n型MOSトランジスタTM2とでは、図2(b)の同じ信号v1が各ゲートに入力されても、ON状態とOFF状態が逆転している。従って、双方のスイッチング手段(p型MOSトランジスタTM1およびn型MOSトランジスタTM2)が同時にONにはならないので、メモリセルM1には、過渡電圧による双方ON時の電流、および、メモリセルM1のドレイン端、あるいは、ソース端の寄生容量が充放電される際のスパイク性の電流以外は流れないことになる。従って、本実施形態では、従来のCHE注入型のように大電流は流れない。また、双方のスイッチング手段のON/OFF特性が逆であることから、入力するパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時の双方において、ドレインまたはソースの寄生容量により充放電される際のスパイク性の電流が同様になる。
【0050】
なお、図2(e)に示したメモリセルM1のドレイン側(ドレイン端)の電圧では、説明の便宜上から、パルスの立ち下がりの波形を意図的に強調して鈍らせて記載しているが、これは、本実施形態のスパイク性の電流IDSの発生を導く説明のために鈍り成分を強調したためであり、実際には図示したような鈍り成分はほとんど発生しない。
【0051】
また、図2(f)に示されたメモリセルM1のソース側(ソース端)の電圧でも、説明の便宜上から、パルスの立ち上がりの波形を意図的に強調して鈍らせて記載しているが、これも、ドレイン側の電圧と同様に、本実施形態のスパイク性の電流IDSの発生を導く説明のために鈍り成分を強調したためであり、実際には図示したような鈍り成分はほとんど発生しない。
【0052】
図2(g)に示されたメモリセルM1のドレインとソース間を流れる電流IDSは、メモリセルM1のドレイン端あるいはソース端の寄生容量に基づいて充放電される電流であり、スイッチング手段の切替時に発生するため波形形状がインパルス的であり、スパイク性の電流である。
【0053】
本実施形態で用いられる一定周期のパルス信号は、上記したようにメモリセルM1にデータを書き込むために供給されるクロック信号WRCLKを反転素子2で反転させた信号v1であり、本実施形態のメモリセルM1には、上記したようにスイッチング手段(TM1およびTM2)に入力された一定周期のパルス信号の立ち上がり時あるいは立ち下がり時のスイッチング(切替)により、メモリセルM1の寄生容量への充放電が発生することによって複数のスパイク性の電流が流れて、メモリセルM1の浮遊ゲートFG2へ電子が注入される。
【0054】
従って、本実施形態の浮遊ゲートを有するメモリセルM1に対しては、一定周期で発生されるパルス信号でスイッチング手段TM1およびTM2を切り替えることで、メモリセルM1に、寄生容量の充放電に基づくスパイク性の電流を複数回供給することにより、メモリセルM1の浮遊ゲートFG2に電子を注入することができる。本実施形態では、このようにして不揮発性半導体記憶装置へのデータ等の書き込みを実施できることになる。
【0055】
また、本実施形態では、メモリセルM1に発生するスパイク性の電流は、パルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの何れかがスイッチング手段TM1およびTM2に入力された場合にメモリセルM1に発生されるように構成されており、従って、1個のパルス信号について立ち上がり時と立ち下がり時の2回発生される。また、本実施形態の一定周期で発生されるパルス信号としては、メモリセルM1にデータを書き込むために供給されるクロック信号WRCLKを基本として反転させた信号v1を用いている。
【0056】
ここで、従来のCHE注入型のメモリセルと本実施形態のメモリセルとの違いについて、両者を比較しながらさらに詳しく説明する。
図3は、本実施形態と図11に示した従来のCHE注入型における、電子注入時の各メモリセルの電圧を示すタイミングチャートである。
【0057】
図3(a)に示した本実施形態の浮遊ゲートに電子を注入する際には、まず、メモリセルM1の制御ゲート(G)は、ONになって電源電圧Vgの12Vが印加される。
【0058】
図1に示したメモリセルM1のドレイン(D)の電圧は、書き込み用のクロック信号WRCLKが反転された信号v1のパルスのON/OFFに従って切り替えられる。例えば、信号v1がONである時にはスイッチング手段TM1がOFFとなり、逆にスイッチング手段TM2がONになることから接地電圧の0Vとなる。逆に、信号v1がOFFである時にはスイッチング手段TM1がONとなり、逆にスイッチング手段TM2がOFFになることからドレイン用電源電圧Vdの6V〜7Vとなる。なお、メモリセルM1、スイッチング手段TM1、および、スイッチング手段TM2の内部における電圧降下については無視する。
【0059】
メモリセルM1のソース(S)の電圧は、基本的にドレイン(D)の電圧と同様である。これは、スイッチング手段TM1とスイッチング手段TM2の間にメモリセルM1のソース(S)とドレイン(D)が配置されているためである。
【0060】
従って、両スイッチング手段が同時にONにはならないことから、メモリセルM1に大電流が流れることはないが、上述したように、ドレイン端あるいはソース端の寄生容量があることから、パルス入力信号の立ち上がり時あるいは立ち下がり時に、ドレイン側からソース側へ、あるいは逆に、ソース側からドレイン側へ、スパイク性の電流が流れるのみである。なお、ここでは、各スイッチング手段のON/OFF切替時の過渡的な状態により流れる電流については無視する。
【0061】
一方、図3(b)に示した従来の浮遊ゲートに電子を注入する際には、まず、図11に示したメモリセルM81の制御ゲート(G)がONになって電源電圧Vgに12Vが印加される点については、本実施形態と同様である。
【0062】
しかし、従来のメモリセルM81のドレイン(D)の電圧は、書き込み用制御パルス(1パルス)のON期間中はドレイン用電源電圧Vdの6V〜7Vが供給され続けるので、同様に6V〜7Vが維持される。
【0063】
また、従来のメモリセルM81のソース(S)の電圧は、直接に常時接地されているため、基本的に0Vである。
【0064】
従って、従来のメモリセルM81では、書き込み用制御パルス(1パルス)のパルス幅であるON期間中は、メモリセル81に大電流が流れ、それにより、高エネルギーのホット・エレクトロンが発生して、メモリセル81の浮遊ゲートFG82に電子が注入される。
【0065】
ところで、近年になり、CHE注入型のメモリセル81に大電流を流すことにより浮遊ゲートに電子を注入する場合、電子を注入するためには、上記した大電流(チャネル電流)のごく一部しか寄与していないということが知られるようになった。つまり、従来のCHE注入における大電流のほとんどは無駄であることが知られるようになったが、かといって、FN型では電子の注入に時間が余分に必要となってしまうことから、例えば、書き込みの時間を増加させたくない場合等には、やむを得なくCHE注入により大電流を流す方法を用いているより他に方法が無かった。
【0066】
ここで、本発明者は、メモリセルのドレイン/ソース間に大電流を流すことなく、メモリセルの少なくともドレイン側にスイッチング手段を設け、例えば、メモリセルのドレイン端の寄生容量に溜まった電荷がメモリセルのソース端に移動する際のスパイク性の電流、あるいは逆に、メモリセルのソース端の寄生容量に溜まった電荷がメモリセルのドレイン端に移動する際のスパイク性の電流を、一定周期のパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりに従って流れるように構成して複数回流すことにより、メモリセルの浮遊ゲートに電子の注入が可能であろうと推察し実験を行った。
【0067】
以下に、本発明者が上記推察に基づいて実施した実験結果について説明する。図4は、パルス幅が200nsecの一定周期のパルスを印加した場合の本実施形態のメモリセルのゲートにおける電圧変動を示した図である。
【0068】
図4では、横軸にパルス数を示し、縦軸がメモリセルのドレイン−ソース間の電流が1μAとなるゲートの電圧である。図1の構成で200nsecのパルス幅のパルス信号(クロック信号)を各スイッチング手段TM1、TM2に供給した場合の供給パルス数に対するゲート電圧の変化を実線で示した。なお、縦軸のゲート電圧は、浮遊ゲートに電子を注入する場合に、電子の注入量に応じて上昇するしきい値電圧である。
【0069】
また、参考のために従来のCHE注入時のメモリセルのゲートの電圧の変動を点線で示した。
【0070】
この図4に示したように、パルス幅が200nsecの一定周期のパルスを印加した場合には、従来の大電流を流すCHE注入時に近いゲート電圧(しきい値)の変動となったことから、CHEによる方法に近いレベルで浮遊ゲートに電子を注入できたことがわかる。これから、メモリセルの寄生容量に蓄積された電荷が充放電される際の小電流であっても、ソースからドレインに電子が高電界中を移動してドレイン領域付近でホット・エレクトロンが発生し、本実施形態のメモリセルM1の浮遊ゲートFG2に電子が注入できることがわかる。
【0071】
図5は、パルス幅が10μsecの一定周期のパルスを印加した場合の本実施形態のメモリセルのゲートにおける電圧変動を示した図である。
【0072】
この図5の場合には、従来の大電流を流すCHE注入時に近いゲート電圧(しきい値)の変動にはなっていないどころか、ほとんどゲート電圧(しきい値)が上昇していないことから、CHEによる方法に近いレベルで浮遊ゲートに電子を注入できないというよりも、浮遊ゲートにほとんど電子が注入できていないことがわかる。
【0073】
図4および図5からは、本実施形態のメモリセルでは、供給されるパルスの数に応じて浮遊ゲートに電子が注入され、供給されるパルスの幅には関係していないことがわかる。ただし、供給されるパルスの幅及び周期は、メモリセルのドレインとゲート間にスパイク状の電流が流れる期間については確保する必要があるので、パルス幅(パルス周期)は上記したスパイク状の電流が流れる通電期間よりも短くすることはできない。
【0074】
このように、本実施形態では、メモリセルのドレイン側とソース側に相補的に動作することからON/OFF特性の異なる(pとnが逆特性の)半導体のスイッチング手段を設け、例えば、パルス幅が200nsecの短い一定周期のパルス信号でスイッチング手段を切り替えることにより、メモリセルにスパイク状の電流を複数回流すようにしてメモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する構成としたので、大電流を流すことなく、電子の注入時間を増加させることが少なく、簡潔な制御回路であっても、メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入させることができる。
【0075】
(第2の実施形態)
上記した第1の実施形態では、単一のメモリセルに電子を注入する場合について示したが、以下に示す第2の実施形態では、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイの中の任意のメモリセルに電子を注入する場合について説明する。
【0076】
図6は、本発明の第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
図6の不揮発性半導体記憶装置における各メモリセルM11〜Mnmは、第1の実施形態のメモリセルM1の浮遊ゲートFG2と同様な浮遊ゲートを有している。
【0077】
図6に示したメモリセルアレイの最も左の縦列に並んだメモリセルM11〜M1mのドレイン端は、第1共通ビット線100に接続される。同様にして、メモリセルアレイの左からn番目の縦列に並んだメモリセルMn1〜Mnmのドレイン端は、第n共通ビット線102に接続される。
また、メモリセルM11〜M1mのソース端は、第1共通ソース線300に接続され、メモリセルMn1〜Mnmのソース端は、第n共通ソース線303に接続される。
【0078】
また、図6に示したメモリセルアレイの最も上の横列に並んだメモリセルM11〜Mn1の制御ゲート端は、第1共通ワード線200に接続され、メモリセルM12〜Mn2の制御ゲート端は、第2共通ワード線201に接続され、最も下の横列に並んだメモリセルM1m〜Mnmの制御ゲート端は、第m共通ワード線203に接続される。
【0079】
第1共通ビット線100のドレイン用電源Vd(6V〜7V)側には、第1の実施形態のスイッチング手段TM1と同様なp型MOSトランジスタTM11(スイッチング手段)が接続される。スイッチング手段TM11のドレイン端が第1共通ビット線100の一方の端部に接続され、ソース端が電源Vd(6V〜7V)に接続され、ゲート端は、ANDゲート素子G1の出力に接続される。ANDゲート素子G1については後述する。
【0080】
第1共通ビット線100の接地(GND:0V)側には、第1の実施形態のスイッチング手段TM2と同様なn型MOSトランジスタTM12(スイッチング手段)が接続される。スイッチング手段TM12のドレイン端が第1共通ビット線100の他方の端部に接続され、ソース端が接地(GND:0V)に接続され、ゲート端は、TM11と同様にANDゲート素子G1の出力に接続される。
【0081】
同様にして、第n共通ビット線102のドレイン用電源Vd(6V〜7V)側には、p型MOSトランジスタTM13(スイッチング手段)が接続され、接地(GND:0V)側には、n型MOSトランジスタTM12(スイッチング手段)が接続される。
【0082】
スイッチング手段TM13のドレイン端が第n共通ビット線102の一方の端部に接続され、ソース端が電源Vd(6V〜7V)に接続され、ゲート端は、ANDゲート素子Gnの出力に接続される。ANDゲート素子Gnについては後述する。スイッチング手段TM14のドレイン端が第n共通ビット線102の他方の端部に接続され、ソース端が接地(GND:0V)に接続され、ゲート端は、TM13と同様にANDゲート素子Gnの出力に接続される。
【0083】
ANDゲート素子G1は、本実施形態で各スイッチング手段に入力するパルス信号(クロック信号またはクロック反転信号)と、第1共通ビット線100に接続されたメモリセルを選択するための選択信号SEL1との論理積を演算するANDゲートである。
【0084】
同様にしてANDゲート素子Gnは、本実施形態で各スイッチング手段に入力するパルス信号と、第n共通ビット線102に接続されたメモリセルを選択するための選択信号SELnとの論理積を演算するANDゲートである。
【0085】
なお、図示していないが、本実施形態のメモリセルアレイでは、第1共通ビット線100と第n共通ビット線102の間に複数の共通ビット線を有し、それらの共通ビット線の両端にも同様にスイッチング手段(1端にp型MOSトランジスタおよび他端にn型MOSトランジスタ)が設けられ、その各スイッチング手段のゲート端に対応するANDゲートからパルス信号が出力される。
【0086】
また、第1共通ワード線200の一端は、ANDゲート素子GAの出力に接続され、第2共通ワード線201の一端は、ANDゲート素子GBの出力に接続され、第m共通ワード線203の一端は、ANDゲート素子GXの出力に接続される。
【0087】
ANDゲート素子GAは、本実施形態の各メモリセルの制御ゲートに供給される電源電圧Vg(12V)と、第1共通ワード線200に接続された各メモリセルにデータを供給するためのデータ信号DATA1との論理積を演算するANDゲートである。
【0088】
同様にして、ANDゲート素子GBは、電源電圧Vg(12V)と、第2共通ワード線201に接続された各メモリセルにデータを供給するためのデータ信号DATA2との論理積を演算するANDゲートであり、ANDゲート素子GXは、電源電圧Vg(12V)と、第m共通ワード線203に接続された各メモリセルにデータを供給するためのデータ信号DATAmとの論理積を演算するANDゲートである。
【0089】
次に本実施形態の不揮発性半導体記憶装置の動作について説明する。
図7は、図6の不揮発性半導体記憶装置における各部の信号を示したタイミングチャートである。
【0090】
図7(a)は、本実施形態のメモリセルへの書き込み制御用にパルス発生回路から入力される一定周期のパルス信号を示すタイミングチャートであり、図7(b)は、ANDゲート素子G1に入力する選択信号SEL1を示すタイミングチャートであり、図7(c)は、ANDゲート素子G2に入力する選択信号SEL2を示すタイミングチャートであり、図7(d)は、ANDゲート素子Gnに入力する選択信号SELnを示すタイミングチャートである。なお、パルス発生回路とは、第1の実施形態におけるクロック信号WRCLKを受けて反転させた信号v1を出力する反転素子2のような回路を意味している。
【0091】
図7(e)は、ANDゲート素子GAに入力するデータ信号DATA1を示すタイミングチャートであり、図7(f)は、ANDゲート素子GBに入力するデータ信号DATA2を示すタイミングチャートであり、図7(g)は、ANDゲート素子GXに入力するデータ信号DATAmを示すタイミングチャートである。
【0092】
図7(h)は、スイッチング手段TM11から第1共通ビット線100を介して各メモリセルM11〜M1mのドレイン端に供給されるパルス電圧を示すタイミングチャートであり、図7(i)は、図6には示されていない左から第2列目のスイッチング手段から第2の共通ビット線を介して各メモリセルのドレイン端に供給されるパルス電圧を示すタイミングチャートであり、図7(j)は、スイッチング手段TM13から第n共通ビット線102を介して各メモリセルMn1〜Mnmのドレイン端に供給されるパルス電圧を示すタイミングチャートである。なお、図7(h)〜(j)の各図は第1の実施形態では図2(e)に相当する。
【0093】
第1共通ビット線100に接続された各メモリセルM11〜M1mの浮遊ゲートに電子を注入する場合には、図7(b)に示した選択信号SEL1がHighレベルとなり、ANDゲート素子G1からは、パルス発生回路から入力される一定周期のパルス信号が第1共通ビット線100に出力される。これにより、第1共通ビット線100に接続された全てのメモリセルM11〜M1mのドレイン端にパルス信号が供給される。
【0094】
ここで、図7(e)に示したようにデータ信号DATA1のHighレベル信号がANDゲート素子GAに入力した場合には、第1共通ワード線200に電源電圧Vgの12Vが出力されるので、メモリセルM11の制御ゲートにも12Vが供給される。すると、第1の実施形態で説明したように、メモリセルM11の浮遊ゲートに電子が注入される。
【0095】
ところが、図7(e)に示したようにデータ信号DATA1のLowレベル信号がANDゲート素子GAに入力した場合には、第1共通ワード線200に電源電圧Vgの12Vが出力されないので、メモリセルM11の制御ゲートには12Vが供給されなくなる。すると、メモリセルM11の浮遊ゲートには強電界が発生しないため電子は注入されない。
【0096】
本実施形態のメモリセルアレイにおける他の縦列の選択は、上記と同様にして、図示しない第2の共通ビット線に接続された各メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する場合には、図7(c)に示した選択信号SEL2がHighレベルとなり、ANDゲート素子からは、パルス発生回路から入力される一定周期のパルス信号が第2の共通ビット線に出力される。これにより、第2の共通ビット線に接続された全てのメモリセルのドレイン端にパルス信号が供給される。
【0097】
さらに、第n共通ビット線102に接続された各メモリセルMn1〜Mnmの浮遊ゲートに電子を注入する場合には、図7(d)に示した選択信号SELnがHighレベルとなり、ANDゲート素子Gnからは、パルス発生回路から入力される一定周期のパルス信号が第n共通ビット線102に出力される。これにより、第n共通ビット線102に接続された全てのメモリセルMn1〜Mnmのドレイン端にパルス信号が供給される。
【0098】
本実施形態のメモリセルアレイにおける他の横列の選択についても、上記と同様にして、図7(f)に示したようにデータ信号DATA2のHighレベル信号がANDゲート素子GBに入力した場合には、第2共通ワード線201に電源電圧Vgの12Vが出力されるので、第2共通ワード線201に接続された全てのメモリセルの制御ゲートに12Vが供給される。また、図7(g)に示したようにデータ信号DATAmのHighレベル信号がANDゲート素子GXに入力した場合には、第m共通ワード線203に電源電圧Vgの12Vが出力されるので、第m共通ワード線203に接続された全てのメモリセルの制御ゲートに12Vが供給される。
【0099】
しかし、図7(f)に示したようにデータ信号DATA2のLowレベル信号がANDゲート素子GBに入力した場合には、第2共通ワード線201に電源電圧Vgの12Vが出力されないので、第2共通ワード線201に接続された全てのメモリセルM12〜Mn2の制御ゲートには12Vが供給されなくなり、メモリセルM12〜Mn2の浮遊ゲートには強電界が発生しないため電子は注入されなくなる。
【0100】
これは、図7(g)に示したデータ信号DATAmのLowレベル信号がANDゲート素子GXに入力した場合も同様であり、第m共通ワード線203に電源電圧Vgの12Vが出力されないので、第m共通ワード線203に接続された全てのメモリセルM1m〜Mnmの制御ゲートには12Vが供給されなくなり、メモリセルM1m〜Mnmの浮遊ゲートには強電界が発生しないため電子は注入されなくなる。
【0101】
図7(h)では、第1共通ビット線100に接続された全てのメモリセルM11〜M1mのドレイン端にパルス電圧が供給される場合を示しているが、この時に図7(e)のデータ信号DATA1が入力すると第1共通ワード線200に電源電圧Vg(12V)が供給され、メモリセルM11の浮遊ゲートに電子の注入が実施される。
【0102】
同様にして、図7(i)では、左から第2列目の第2の共通ビット線に接続された全てのメモリセルのドレイン端にパルス電圧が供給される場合であり、この時に図7(f)のデータ信号DATA2が入力すると第2共通ワード線201に電源電圧Vg(12V)が供給され、図示していない左から2列目で上から2列目のメモリセルの浮遊ゲートに電子の注入が実施される。
【0103】
さらに、図7(j)では、最右列の第nの共通ビット線102に接続された全てのメモリセルMn1〜Mnmのドレイン端にパルス電圧が供給される場合であり、この時に図7(g)のデータ信号DATAmが入力すると第m共通ワード線203に電源電圧Vg(12V)が供給され、メモリセルMnmの浮遊ゲートに電子の注入が実施される。
【0104】
本実施形態では、上記のようにメモリセルアレイにおける任意の位置のメモリセルについて選択して電子を注入できることから、任意位置のメモリセルにデータ等を書き込むことができる。なお、各メモリセルへの電子の注入方法については、第1の実施形態と同様である。
【0105】
例えば、従来のCHE型のメモリセルアレイで同時に書き込み可能な大電流の電源が得られない場合、同時に書き込みはできないので1個ずつ各メモリセルに書き込みが実施されることになる。従来のCHE型のメモリセルアレイで、例えば、1個のメモリセルへの書き込み時間を10μsecとして、1bitずつ1Mbitのデータを書き込むためには、10(μsec)×1048576(bit)となるので10.48576secが必要になる。本実施形態では、CHE型よりも1個あたりの書き込み時間は若干多くかかることを考慮して、例えば、1個のメモリセルへの書き込み時間を100μsecとしても、大電流が必要ないことから書1024bitを同時に書き込んだ場合、1Mbitのデータを書き込むためには、100μsec×1048576(bit)/1024(bit)=100μsec×1024(回)となり、0.1024secで書き込めることになる。
【0106】
このように、本実施形態では、メモリセルアレイにおいて、例えば、縦列の共通ビット線に接続された複数のメモリセルのドレイン−ソース間に大電流を流す必要がなく、データ信号で選択する複数のメモリセルに対して電子の注入を実施することができる。従って、例えば、CHE型のメモリセルアレイに必要となる大電流の電源が得られない場合には、従来よりも大幅に早くメモリセルへ電子を注入することができる。
【0107】
(第3の実施形態)
上記した第1および第2の実施形態では、メモリセルのソース端が接地され、ドレイン端とソース端の双方に各1個ずつにスイッチング手段を設ける場合について示したが、以下に示す第3の実施形態では、メモリセルのソース端が接地されずフローティング状態であり、ドレイン側のみに2個のスイッチング手段を設けて第1の実施形態と同様な効果を得る場合について説明する。
【0108】
図8は、本発明の第3の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態の不揮発性半導体記憶装置が図1に示した第1の実施形態の構成と異なる点は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりあるいは立ち下がりが入力された場合に、メモリセルにスパイク性の電流を供給するスイッチング手段の配置が異なる点と、メモリセルM31のソース端が接地されずフローティング状態となる点である。他の構成等については、第1の実施形態と同様である。
【0109】
具体的なスイッチング手段の配置としては、本実施形態では、スイッチング手段であるp型MOSトランジスタTM21とn型MOSトランジスタTM22が並列に接続され、双方共、メモリセルM31のドレイン側に配置される。スイッチング手段TM21とTM22の双方のゲート端にはパルス信号が供給される。このパルス信号とは、例えば、第1の実施形態におけるクロック信号WRCLKを反転素子2で反転させた信号v1である。
【0110】
スイッチング手段TM21は、ソース端が電源電圧Vd(6V〜7V)に接続され、ドレイン端はスイッチング手段TM22のドレイン端と接続されると共に、メモリセルM31のドレイン端とも接続される。また、スイッチング手段TM22は、ソース端が接地(GND:0V)に接続され、ドレイン端はスイッチング手段TM21のドレイン端と接続されると共に、メモリセルM31のドレイン端とも接続される。
【0111】
また、本実施形態では、ON/OFF特性が逆である2個のスイッチング手段TM21およびTM22は、メモリセルM31のドレイン側に、メモリセルM31のドレイン側に電圧を供給するドレイン用電源Vd(6V〜7V)と接地(GND:0V)間において、パルス信号がメモリセルM31のドレインに供給される経路が並列になるように設けられている。また、浮遊ゲートについては、第1の実施形態と判別するため、本実施形態では、浮遊ゲートの符号を32としている。他の構成については、第1の実施形態と同様である。
【0112】
本実施形態においても、スイッチング手段TM21とTM22の双方が同時にONにはならないことから、電源電圧Vd(6V〜7V)から接地へ電流は流れない。また、メモリセルM31のドレイン端に供給される電圧については、第1の実施形態と同様であり、例えば、図2(e)に示したようにのHighレベルとLowレベルが入力するパルス信号により交互に切り替わるパルス電圧が供給される。なお、以下の説明では、図2(a)〜(g)を引用するが、その最に、スイッチング手段TM1はTM21と読み替え、TM2はTM22と読み替え、M1はM31と読み替えて引用する。
【0113】
本実施形態では、メモリセルM31のソース側にはスイッチング手段を設けていないことから、メモリセルM31のソース端をフローティング状態として、ドレイン端の電圧に追随するようにしている。そのため、メモリセルM31のソース端の電圧も、第1の実施形態の図2(f)に示した物と同様となる。但し、パルスの波形が鈍りについては、図2(e)の鈍りが無くなり、図2(f)では、立ち上がりと立ち下がりの双方で鈍りが発生することになる。従って、第1の実施形態の図2(g)に示したスパイク性の電流が、メモリセルM31のドレイン−ソース間を流れる。これから、本実施形態でも図2(a)〜(g)のタイミングチャートに示されたタイミングで処理が実施されることになる。
【0114】
以下、本実施形態の動作を図2(a)〜(g)を用いて説明する。
図2(b)に示したようにパルス回路からLowレベル(0V)が出力された場合、図2(c)に示したようにスイッチング手段TM21はONし、図2(e)に示したように電源電圧Vd(6V〜7V)がメモリセルM31のドレイン端に供給され、その一方で、図2(d)に示したようにスイッチング手段TM22はOFFするので、ドレイン端の電圧は上昇する。その結果、図2(f)に示したようにフローティング状態であるメモリセルM31のソース端の電圧が電源電圧Vd(6V〜7V)まで上昇する。
【0115】
その際に、図2(e)に示したようにメモリセルM31のドレイン端は電源電圧Vd(6V〜7V)にすぐに達するが、図2(f)に示したメモリセルM31のソース端は、図2(g)に示したように短時間ではあるが寄生容量の電荷がドレイン−ソース間で移動される(スパイク性の電流が流れる)ため、電圧の上昇に若干の鈍りが発生する。
【0116】
次に、図2(b)に示したようにパルス回路からHighレベルが出力された場合、図2(c)に示したようにスイッチング手段TM21はOFFし、図2(e)に示したように電源電圧Vd(6V〜7V)はメモリセルM31のドレイン端から切り離され、その一方で、図2(d)に示したようにスイッチング手段TM22はONするので、ドレイン端は接地(GND:0V)に接続されて電圧は下降する。その結果、図2(f)に示したようにフローティング状態であるメモリセルM31のソース端の電圧も接地(GND:0V)電圧まで下降する。
【0117】
その際に、図2(e)に示したものの鈍りを無くした場合のようにメモリセルM31のドレイン端は接地電圧(GND:0V)にすぐに達するが、図2(f)に示したものを立ち下がりでも鈍らせた場合のようにメモリセルM31のソース端は、図2(g)に示したように短時間ではあるが寄生容量の電荷がドレイン−ソース間で移動される(スパイク性の電流IDSが流れる)ため、電圧の下降に若干の鈍りが発生する。
【0118】
図2(c)および、図2(d)に示したように、p型MOSトランジスタTM21と、n型MOSトランジスタTM22とでは、図2(b)の同じ信号v1が各ゲートに入力されても、ON状態とOFF状態が逆転している。従って、双方のスイッチング手段(p型MOSトランジスタTM21およびn型MOSトランジスタTM22)が同時にONにはならないので、電源電圧Vd(6V〜7V)と接地(GND:0V)間で大電流が流れることはない。また、メモリセルM31には、メモリセルM1のドレイン端、あるいは、ソース端の寄生容量が充放電される際のスパイク性の電流以外は流れない。
【0119】
従って、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に従来のCHE注入型のように大電流は流れない。また、双方のスイッチング手段のON/OFF特性が逆であることから、入力するパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時の双方において、ドレインまたはソースの寄生容量により充放電される際のスパイク性の電流が同様になる。
【0120】
なお、上記したように、図2(e)に示したメモリセルM31のドレイン側(ドレイン端)の電圧は、本実施形態ではほとんど鈍り成分は発生しない。また、図2(f)に示されたメモリセルM31のソース側(ソース端)の電圧は、パルスの立ち上がりに加えて立ち下がりの波形も鈍ることになる。
【0121】
図2(g)に示されたメモリセルM31のドレインとソース間を流れる電流IDSは、メモリセルM31のソース端の寄生容量に基づいて充放電される電流である。他の動作については、第1の実施形態と同様である。
【0122】
このように、本実施形態では、大電流を流すことなく、電子の注入時間を増加させることが少なく、簡潔な制御回路であっても、メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入させることができるという第1の実施形態と同様な効果を有することに加え、メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する間だけでなく放出時等もメモリセルのソース端子はフローティング状態であるので、例えば、メモリセルからのデータの読み出し時やメモリセルの消去時にメモリセルのソース側の制御回路が不要となり、回路制御を第1の実施形態よりも容易にすることができる。
【0123】
(第4の実施形態)
上記した第3の実施形態では、単一のメモリセルのドレイン側の入力信号を制御して電子を注入する場合について示したが、以下に示す第4の実施形態では、縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイの中の任意のメモリセルに、第3の実施形態の手法を用いて電子を注入する場合について説明する。
【0124】
図9は、本発明の第4の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
図9の不揮発性半導体記憶装置における各メモリセルM11〜Mnmは、第3の実施形態のメモリセルM31の浮遊ゲートFG32と同様な浮遊ゲートを有している。
【0125】
図9に示したメモリセルアレイの各メモリセルM11〜Mnmの配置、および、各メモリセルM11〜Mnmと各共通ビット線との接続状況、各メモリセルM11〜Mnmと各共通ソース線との接続状況、各メモリセルM11〜Mnmと各共通ワード線との接続状況については、図6に示した第2の実施形態の場合と同様である。
【0126】
本実施形態では、第1共通ビット線100のドレイン用電源Vd(6V〜7V)側は、ANDゲート素子G1の出力に接続される。本実施形態のANDゲート素子G1は、本実施形態で各スイッチング手段に入力するパルス信号(クロック信号またはクロック反転信号)と、第1共通ビット線100に接続されたメモリセルを選択してデータを供給するためのデータ信号DATA1との論理積を演算するANDゲートである。また、第2の実施形態ではメモリセルアレイの縦列の選択に選択信号SEL1〜nを用いていたが、本実施形態ではそれとは異なり、縦列の選択にデータ信号DATA1を用いている。従って、本実施形態では、メモリセルアレイの横列の選択に選択信号SEL1〜nを用いている。
【0127】
ところで、ANDゲート素子は、NANDゲート素子にインバータが付加された回路と考えられ、第3の実施形態におけるスイッチング手段TM21およびTM22から構成される回路はインバータ回路と考えられる。従って、本実施形態の各ANDゲート素子G1〜Gnには、第3の実施形態におけるスイッチング手段TM21およびTM22から構成されるインバータ回路を備えていることになる。
【0128】
また、当然のことながら、各ANDゲート素子G1〜Gn内のインバータ回路には、第3の実施形態と同様に、ドレイン用電源電圧Vd(6V〜7V)が供給されており、接地接続もされていることとする。
【0129】
第1共通ビット線100の非ドレイン用電源側は、第3の実施形態と同様に、不図示の制御回路によりフローティング状態に維持される。同様にして、第2共通ビット線101のドレイン用電源Vd側は、ANDゲート素子G2と接続され、非ドレイン用電源側はフローティング状態に維持され、第n共通ビット線102のドレイン用電源Vd側は、ANDゲート素子Gnと接続され、非ドレイン用電源側はフローティング状態に維持される。
【0130】
スイッチング手段TM13のドレイン端が第n共通ビット線102の一方の端部に接続され、ソース端が電源Vd(6V〜7V)に接続され、ゲート端は、ANDゲート素子Gnの出力に接続される。ANDゲート素子Gnについては後述する。スイッチング手段TM14のドレイン端が第n共通ビット線102の他方の端部に接続され、ソース端が接地(GND:0V)に接続され、ゲート端は、TM13と同様にANDゲート素子Gnの出力に接続される。
【0131】
また、第1共通ワード線200の一端は、ANDゲート素子GAの出力に接続され、第2共通ワード線201の一端は、ANDゲート素子GBの出力に接続され、第(m−1)共通ワード線202の一端は、ANDゲート素子GCの出力に接続され、第m共通ワード線203の一端は、ANDゲート素子GXの出力に接続される。
【0132】
ANDゲート素子GAは、本実施形態の各メモリセルの制御ゲートに供給される電源電圧Vg(12V)と、第1共通ワード線200に接続された各メモリセルを選択するための選択信号SEL1との論理積を演算するANDゲートである。
【0133】
同様にして、ANDゲート素子GBは、電源電圧Vg(12V)と、第2共通ワード線201に接続された各メモリセルを選択するための選択信号SEL2との論理積を演算するANDゲートであり、ANDゲート素子GCは、電源電圧Vg(12V)と、第(m−1)共通ワード線202に接続された各メモリセルを選択するための選択信号SEL(m−1)との論理積を演算するANDゲートであり、ANDゲート素子GXは、電源電圧Vg(12V)と、第m共通ワード線203に接続された各メモリセルを選択するための選択信号SELmとの論理積を演算するANDゲートである。
【0134】
次に本実施形態の不揮発性半導体記憶装置の動作について説明する。
図10は、図9の不揮発性半導体記憶装置における各部の信号を示したタイミングチャートである。
【0135】
図10(a)〜(g)は、図7に示した第2の実施形態と同様であるが、本実施形態では、メモリセルアレイの縦列の選択にデータ信号DATA1〜nを用い、横列の選択に選択信号SEL1〜mを用いている点が異なっており、すなわち、縦列の信号と横列の信号が逆になっている。
【0136】
従って、、図10(b)は、ANDゲート素子GAに入力する選択信号SEL1を示すタイミングチャートであり、図10(c)は、ANDゲート素子GBに入力する選択信号SEL2を示すタイミングチャートであり、図10(d)は、ANDゲート素子GXに入力する選択信号SELmを示すタイミングチャートである。
【0137】
また、図10(e)は、ANDゲート素子G1に入力するデータ信号DATA1を示すタイミングチャートであり、図10(f)は、ANDゲート素子G2に入力するデータ信号DATA2を示すタイミングチャートであり、図10(g)は、ANDゲート素子Gnに入力するデータ信号DATAnを示すタイミングチャートである。
【0138】
図10(h)は、ANDゲート素子G1から第1共通ビット線100を介して各メモリセルM11〜M1mのドレイン端に供給されるパルス電圧を示すタイミングチャートであり、図10(i)は、第2共通ビット線101を介して各メモリセルM21〜M2mのドレイン端に供給されるパルス電圧を示すタイミングチャートであり、図10(j)は、スイッチング手段TM13から第n共通ビット線102を介して各メモリセルMn1〜Mnmのドレイン端に供給されるパルス電圧を示すタイミングチャートである。
【0139】
第1共通ビット線100に接続された各メモリセルM11〜M1mの浮遊ゲートに電子を注入する場合には、図10(e)に示したデータ信号DATA1がHighレベルとなり、ANDゲート素子G1からは、パルス発生回路から入力される一定周期のパルス信号のタイミングでドレイン電源電圧Vd(6V〜7V)をパルス化した信号が第1共通ビット線100に出力される。これにより、第1共通ビット線100に接続された全てのメモリセルM11〜M1mのドレイン端にパルス信号が供給される。
【0140】
ここで、図10(b)に示したように選択信号SEL1のHighレベル信号がANDゲート素子GAに入力した場合には、第1共通ワード線200に電源電圧Vgの12Vが出力されるので、メモリセルM11の制御ゲートにも12Vが供給される。すると、第3の実施形態で説明したように、メモリセルM11の浮遊ゲートに電子が注入される。
【0141】
ところが、図10(b)に示したように選択信号SEL1のLowレベル信号がANDゲート素子GAに入力した場合には、第1共通ワード線200に電源電圧Vgの12Vが出力されないので、メモリセルM11の制御ゲートには12Vが供給されなくなる。すると、メモリセルM11の浮遊ゲートには強電界が発生しないため電子は注入されない。
【0142】
本実施形態のメモリセルアレイにおける他の縦列の選択は、上記と同様にして、第2共通ビット線に接続された各メモリセルM21〜M2mの浮遊ゲートに電子を注入する場合には、図10(f)に示したデータ信号DATA2がHighレベルとなり、ANDゲート素子G2からは、パルス発生回路から入力される一定周期のパルス信号でドレイン電源電圧Vd(6V〜7V)をパルス化した信号が第2共通ビット線101に出力される。これにより、第2の共通ビット線に接続された全てのメモリセルM21〜M2mのドレイン端にパルス信号が供給される。
【0143】
さらに、第n共通ビット線102に接続された各メモリセルMn1〜Mnmの浮遊ゲートに電子を注入する場合には、図10(g)に示したデータ信号DATAnがHighレベルとなり、ANDゲート素子Gnからは、パルス発生回路から入力される一定周期のパルス信号でドレイン電源電圧Vd(6V〜7V)をパルス化した信号が第n共通ビット線102に出力される。これにより、第n共通ビット線102に接続された全てのメモリセルMn1〜Mnmのドレイン端にパルス信号が供給される。
【0144】
本実施形態のメモリセルアレイにおける他の横列の選択についても、上記と同様にして、図10(c)に示したように選択信号SEL2のHighレベル信号がANDゲート素子GBに入力した場合には、第2共通ワード線201に電源電圧Vgの12Vが出力されるので、第2共通ワード線201に接続された全てのメモリセルの制御ゲートに12Vが供給される。また、図10(d)に示したように選択信号SELmのHighレベル信号がANDゲート素子GXに入力した場合には、第m共通ワード線203に電源電圧Vgの12Vが出力されるので、第m共通ワード線203に接続された全てのメモリセルの制御ゲートに12Vが供給される。
【0145】
しかし、図10(c)に示したように選択信号SEL2のLowレベル信号がANDゲート素子GBに入力した場合には、第2共通ワード線201に電源電圧Vgの12Vが出力されないので、第2共通ワード線201に接続された全てのメモリセルM12〜Mn2の制御ゲートには12Vが供給されなくなり、メモリセルM12〜Mn2の浮遊ゲートには強電界が発生しないため電子は注入されなくなる。
【0146】
これは、図10(d)に示した選択信号SELmのLowレベル信号がANDゲート素子GXに入力した場合も同様であり、第m共通ワード線203に電源電圧Vgの12Vが出力されないので、第m共通ワード線203に接続された全てのメモリセルM1m〜Mnmの制御ゲートには12Vが供給されなくなり、メモリセルM1m〜Mnmの浮遊ゲートには強電界が発生しないため電子は注入されなくなる。
【0147】
図10(h)では、第1共通ビット線100に接続された全てのメモリセルM11〜M1mのドレイン端にパルス電圧が供給される場合を示しているが、この時に図10(b)の選択信号SEL1が入力すると第1共通ワード線200に電源電圧Vg(12V)が供給され、メモリセルM11の浮遊ゲートに電子の注入が実施される。ただし、この場合には、図10(e)に示したデータ信号DATA1が図10(d)の選択信号SELmのタイミングでもHighレベルとなっているので、メモリセルM1mの浮遊ゲートにも電子の注入が実施される。
【0148】
同様にして、図10(i)では、第2共通ビット線101に接続された全てのメモリセルM21〜M2mのドレイン端にパルス電圧が供給される場合であり、この時に図10(c)の選択信号SEL2が入力すると第2共通ワード線201に電源電圧Vg(12V)が供給され、メモリセルM22の浮遊ゲートに電子の注入が実施される。ただし、この場合にも、図10(f)に示したデータ信号DATA2が図10(d)の選択信号SELmのタイミングでもHighレベルとなっているので、メモリセルM2mの浮遊ゲートにも電子の注入が実施される。
【0149】
さらに、図10(j)では、第n共通ビット線102に接続された全てのメモリセルMn1〜Mnmのドレイン端にパルス電圧が供給される場合であり、この時に図10(d)の選択信号SELmが入力すると第m共通ワード線203に電源電圧Vg(12V)が供給され、メモリセルMnmの浮遊ゲートに電子の注入が実施される。
【0150】
本実施形態では、上記のようにメモリセルアレイにおける任意の位置のメモリセルについて選択して電子を注入できることから、任意位置のメモリセルにデータ等を書き込むことができ、さらに同時に多数のメモリセルにデータを書き込むことができる。なお、各メモリセルへの電子の注入方法については、第3の実施形態と同様である。
【0151】
このように、本実施形態では、メモリセルアレイにおいて、例えば、縦列の共通ビット線に接続された複数のメモリセルのドレイン−ソース間に大電流を流す必要がなく、データ信号で選択する複数のメモリセルに対して電子の注入を実施することができる。従って、例えば、CHE型のメモリセルアレイに必要となる大電流の電源が得られない場合には、従来よりも大幅に早くメモリセルへ電子を注入することができるという第2の実施形態の効果に加えて、第3の実施形態と同様のメモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する間だけでなく放出時等もメモリセルのソース端子はフローティング状態であるので、例えば、メモリセルからのデータの読み出し時やメモリセルの消去時にメモリセルのソース側の制御回路が不要となり、回路制御を第1の実施形態よりも容易にすることができるという効果を有し、更に、データ信号を共通ビット線方向の列の選択に用いることにより、データの読み出しも複数ビット分を同時に行うことができることから、データの読み出し時間も大幅に短縮することが可能となるという効果を有する。
【0152】
なお、上記した各実施形態では、スイッチング手段としてp型MOSトランジスタおよびp型MOSトランジスタあるいは、ANDゲートの内蔵素子等を前提に説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、メモリセルに電流を流さずにメモリセルのドレインにパルス性の電圧を印加できる手段であれば、どのような回路、素子、あるいは、装置を使用しても良い。ANDゲート素子についても、同様な信号を供給できれば、他の回路、素子、あるいは、装置を使用しても良い。また、各メモリセルにゲート電圧を供給する手段についても、同様な信号を供給できれば、他の回路、素子、あるいは、装置を使用しても良い。
【0153】
また、第2および第4の実施形態では、メモリセルアレイの縦列の選択と横列の選択の信号を入れ替えているが、これは、それぞれの実施形態において逆の信号を利用しても良く、本発明の効果はその場合にも得ることができる。
【0154】
【発明の効果】
上記のように本発明は、メモリセルのドレイン側とソース側に相補的に動作することからON/OFF特性の異なる(pとnが逆特性の)半導体のスイッチング手段を設け、例えば、パルス幅が200nsecの短い一定周期のパルス信号でスイッチング手段を切り替えることにより、メモリセルに短期間のみのスパイク状の電流を複数回流すようにしてメモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する構成としたので、大電流を流すことなく、メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入させることができる。また、その際に電子の注入時間を増加させることが少ない。さらに、本発明では、大電流を流したり高電圧をメモリセルに印加しなくてもよいので制御回路を複雑にする必要がない。
【0155】
また、上記した本発明をメモリセルアレイに適用した場合には、縦列の共通ビット線に接続された複数のメモリセルのドレイン−ソース間に大電流を流す必要がなく、データ信号で選択する複数のメモリセルに対して電子の注入を実施することができる。そのため、CHE型のメモリセルアレイに必要となる大電流の電源が得られない場合には、従来よりも大幅に早くメモリセルへ電子を注入することができる。
【0156】
また、本発明でスイッチング手段をメモリセルのドレイン側のみに設け、メモリセルのソース側はフローティング状態にした場合には、大電流を流すことなく、電子の注入時間を増加させることが少なく、簡潔な制御回路であっても、メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入させることができるという第1の実施形態と同様な効果を有することに加え、メモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する間だけでなく放出時等もメモリセルのソース端子はフローティング状態であるので、メモリセルからのデータの読み出し時やメモリセルの消去時にメモリセルのソース側の制御回路が不要となり、回路制御をより容易にすることができる。
【0157】
また、上記したメモリセルのソース側をフローティング状態にする発明をメモリセルアレイに適用した場合には、メモリセルアレイにおいて、縦列の共通ビット線に接続された複数のメモリセルのドレイン−ソース間に大電流を流す必要がなく、データ信号で選択する複数のメモリセルに対して電子の注入を実施することができる。そのため、CHE型のメモリセルアレイに必要となる大電流の電源が得られない場合には、従来よりも大幅に早くメモリセルへ電子を注入することができるという第2の実施形態の効果に加えて、第3の実施形態と同様のメモリセルの浮遊ゲートに電子を注入する間だけでなく放出時等もメモリセルのソース端子はフローティング状態であることから、メモリセルからのデータの読み出し時やメモリセルの消去時にメモリセルのソース側の制御回路が不要となり、回路制御をより容易にすることができるという効果を有し、更に、データ信号を共通ビット線方向の列の選択に用いることにより、データの読み出しも複数ビット分を同時に行うことができることから、データの読み出し時間も大幅に短縮することが可能となるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の不揮発性半導体記憶装置における各部の信号を示したタイミングチャートである。
【図3】 本実施形態と従来のCHE注入型における電子注入時の各メモリセルの電圧を示すタイミングチャートである。
【図4】 パルス幅が200nsecの一定周期のパルスを印加した場合の本実施形態のメモリセルのゲートにおける電圧変動を示した図である。
【図5】 パルス幅が10μsecの一定周期のパルスを印加した場合の本実施形態のメモリセルのゲートにおける電圧変動を示した図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 図6の不揮発性半導体記憶装置における各部の信号を示したタイミングチャートである。
【図8】 本発明の第3の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第4の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 図9の不揮発性半導体記憶装置における各部の信号を示したタイミングチャートである。
【図11】 従来のCHE注入型のメモリセルを示した図である。
【図12】 従来のFN型のメモリセルを示した図である。
【符号の説明】
2 反転素子、 100〜102 第1〜第n共通ビット線、 200〜203 第1〜第m共通ワード線、 300〜302 第1〜第n共通ソース線、 M1、M31、M81、M91、M11〜Mnm メモリセル、 TM1、TM21 p型MOSトランジスタ(スイッチング手段)、 TM2、TM22 n型MOSトランジスタ(スイッチング手段)、 D ドレイン(ドレイン端)、S ソース(ソース端)、 G ゲート(ゲート端、制御ゲート)、 FG2、FG32、FG82、FG92 浮遊ゲート、 Vg メモリセルの制御ゲート用電源電圧、 Vd メモリセルのドレイン用電源電圧、 IDS (メモリセルの)ドレイン−ソース間電流、 GND 接地(0V)、 WRCLK (メモリセルへ)書き込み用クロック信号、 v1 クロック信号の反転パルス信号、 G1〜Gn、GA〜GX ANDゲート素子。

Claims (26)

  1. 浮遊ゲートを有するメモリセル毎に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する一方がドレイン側に設けられ、他方がソース側に設けられた2個のスイッチング手段を有し、
    前記メモリセルへの書込を実施する際に、
    前記2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、
    前記メモリセルは、前記2個のスイッチング手段が前記パルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで前記浮遊ゲートに電子注入が実施される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセル毎に、ドレイン側に電圧を供給するドレイン用電源と接地間で、一定周期で発生されるパルス信号がメモリセルのドレインに供給される経路に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を並列に設け、
    前記メモリセルへの書込を実施する際に、
    前記2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、
    前記メモリセルは、前記2個のスイッチング手段が前記パルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで前記浮遊ゲートに電子注入が実施される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記2個のスイッチング手段は、一方のスイッチング手段がp形MOS(metal oxide semiconductor)のトランジスタであり、他方のスイッチング手段がn形MOSのトランジスタである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の前記複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の前記複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、
    前記各共通ビット線と前記各共通ソース線の組み合わせ毎に、前記各共通ビット線と前記ドレイン用電源との間にON/OFF特性が逆で相補的に動作する一方が設けられ、前記各共通ソース線と前記接地との間に他方が設けられた2個のスイッチング手段を有し、
    前記メモリセルへの書込を実施する際に、
    前記2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、
    前記メモリセルは、前記2個のスイッチング手段が前記パルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで前記浮遊ゲートに電子注入が実施される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記2個のスイッチング手段は、各共通ビット線のドレイン用電源側に一方のスイッチング手段が設けられ、前記ソース線の接地側に他方のスイッチング手段が設けられる
    ことを特徴とする請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記各スイッチング手段のゲート端には、前記パルス信号と前記各共通ビット線の選択信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続される
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 前記各メモリセルのゲート端には、前記ゲート用電源と前記各共通ワード線へのデータ信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続される
    ことを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の前記複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の前記複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、
    前記各共通ビット線毎に、前記各共通ビット線と前記ドレイン用電源との間で、一定周期で発生されるパルス信号が共通ビット線に供給される経路に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を並列に設け、
    前記メモリセルへの書込を実施する際に、
    前記2個のスイッチング手段は、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替えられ、
    前記メモリセルは、前記2個のスイッチング手段が前記パルス信号により切替時に、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流が複数回供給されることで前記浮遊ゲートに電子注入が実施される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  9. 前記各スイッチング手段のゲート端には、前記パルス信号と前記各共通ビット線へのデータ信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続される
    ことを特徴とする請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 前記各メモリセルのゲート端には、前記ゲート用電源と前記各共通ワード線の選択信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続される
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  11. 前記スイッチング手段用論理積演算素子は、前記2個のスイッチング手段からなるインバータとNAND回路を有することを特徴とする請求項9に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 前記2個のスイッチング手段は、一方のスイッチング手段がp形MOS(metal oxide semiconductor)のトランジスタであり、他方のスイッチング手段がn形MOSのトランジスタである
    ことを特徴とする請求項4〜11の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. 前記一定周期のパルス信号は、前記メモリセルにデータを書き込むために供給されるクロック信号またはその反転信号である
    ことを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 前記メモリセルは、前記スイッチング手段のスイッチングにより寄生容量に蓄積される電荷の充放電が発生することによって複数の前記スパイク性の電流が前記パルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時の周期で流れて電子注入が実施される
    ことを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  15. 浮遊ゲートを有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置に対し、各メモリセル毎に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する一方がドレイン側に設けられ、他方がソース側に設けられるように2個のスイッチング手段を設け、
    前記メモリセルへの書込を実施する際には、
    前記2個のスイッチング手段を、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替え、
    前記2個のスイッチング手段が前記パルス信号により切替ことで、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を複数回供給させ、それにより前記メモリセルの浮遊ゲートに電子注入が実施される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法。
  16. 浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置に対し、各メモリセル毎に、ドレイン側に電圧を供給するドレイン用電源と接地間で、一定周期で発生されるパルス信号がメモリセルのドレインに供給される経路に、ON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を並列に設け、
    前記メモリセルへの書込を実施する際には、
    前記2個のスイッチング手段を、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時にON/OFF状態が逆になるように切替え、
    前記2個のスイッチング手段が前記パルス信号により切替ことで、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を複数回供給させ、それにより前記メモリセルの浮遊ゲートに電子注入が実施される
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法。
  17. 前記スパイク性の電流は、
    前記パルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れか一方がスイッチング手段に入力された場合にメモリセルに発生される
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法。
  18. 前記スパイク性の電流は、1個のパルス信号について立ち上がり時と立ち下がり時の2回発生されることを特徴とする請求項15〜17の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法。
  19. 前記一定周期で発生されるパルス信号として、前記メモリセルにデータを書き込むために供給されるクロック信号を用いる
    ことを特徴とする請求項15〜18の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法。
  20. 前記電子注入は、前記スイッチング手段のスイッチングにより寄生容量に蓄積される電荷の充放電が発生することによって、複数の前記スパイク性の電流が前記パルス信号の立ち上がり時および立ち下がり時の周期で流れて実施される
    ことを特徴とする請求項15〜19の何れかに記載の不揮発性半導体記憶装置の書き込み方法。
  21. 浮遊ゲートを有するメモリセルのドレイン側あるいはソース側の少なくとも一方に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じて切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するスイッチング手段を設け、
    前記スイッチング手段は、1つのメモリセルについて、前記パルス信号の立ち上がり時と立ち下がり時に電流出力が得られるように、ON/OFF特性が逆で相補的に動作するものを2個用いて、1つのメモリセルのドレイン側に一方のスイッチング手段が設けられ、該メモリセルのソース側に他方のスイッチング手段が設けられ、前記パルス信号の供給を受けて、前記メモリセルに前記電流を複数回供給することにより、メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  22. 縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の前記複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の前記複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、
    前記各共通ビット線と前記ドレイン用電源との間、および、前記各共通ソース線と前記接地との間に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じてON/OFF状態の切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を設け、
    前記各スイッチング手段のゲート端には、前記パルス信号と前記各共通ビット線の選択信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続され、
    前記2個のスイッチング手段は、前記パルス信号の供給を受けて、前記メモリセルに前記電流を複数回供給することにより、各メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  23. 縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有するメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の前記複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の前記複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、
    前記各共通ビット線と前記ドレイン用電源との間、および、前記各共通ソース線と前記接地との間に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じてON/OFF状態の切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するON/OFF特性が逆で相補的に動作する2個のスイッチング手段を設け、
    前記各メモリセルのゲート端には、前記ゲート用電源と前記各共通ワード線へのデータ信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続され、
    前記2個のスイッチング手段は、前記パルス信号の供給を受けて、前記メモリセルに前記電流を複数回供給することにより、各メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  24. 縦横複数列のマトリクス状に浮遊ゲートを有し、ソース端がフローティング状態であるメモリセルが並んだメモリセルアレイと、縦列の前記複数のメモリセルのドレイン端を共通させてドレイン用電源と接続する複数の共通ビット線と、縦列の前記複数のメモリセルのソース端を共通させて接地する複数の共通ソース線と、横列の前記複数のメモリセルのゲート端を共通させてゲート用電源と接続する複数の共通ワード線とを有する不揮発性半導体記憶装置において、
    前記各共通ビット線と前記ドレイン用電源との間に、一定周期で発生されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも何れかに応じてON/OFF状態の切替を実施することにより、メモリセルのドレイン端又はドレイン端の電圧に追随するソース端に寄生容量として蓄積された電荷の充放電に基づくスパイク性の電流を供給するスイッチング手段を設け、
    前記スイッチング手段は、各共通ビット線毎に、前記パルス信号の立ち上がり時と立ち下がり時に電流出力が得られるように、ON/OFF特性が逆で相補的に動作するものを2個用いて、各共通ビット線のドレイン用電源側に、ドレイン側の電源と接地間で並列となるように設けられ、
    前記各スイッチング手段のゲート端には、前記パルス信号と前記各共通ビット線へのデータ信号との論理積を演算するスイッチング手段用論理積演算素子が接続され、
    前記2個のスイッチング手段は、前記パルス信号の供給を受けて、前記メモリセルに前記電流を複数回供給することにより、各メモリセルの浮遊ゲートに電子注入を実施する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  25. 前記各メモリセルのゲート端には、前記ゲート用電源と前記各共通ワード線の選択信号との論理積を演算する共通ワード線用論理積演算素子が接続される
    ことを特徴とする請求項24に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  26. 前記スイッチング手段用論理積演算素子は、前記2個のスイッチング手段からなるインバータとNAND回路を有することを特徴とする請求項25に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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