JP3684069B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、複数のシンボル列を個別に移動表示した後、各シンボル列に対する停止操作がある都度、その操作の対象のシンボル列に対し、抽選の結果に応じたシンボルが有効な停止ラインに引き込まれて停止するように制御し、すべてのシンボル列が停止したときに前記有効な停止ライン上に停止表示されたシンボルの組合せにより、勝敗を決定するようにしたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の典型的なスロットマシンは、シンボル表示窓の背後に3個のリールを配置して成る。各リールの外周面には、それぞれ複数種のシンボルによるシンボル列が表されている。各リールは、遊技者によるゲーム開始操作により一斉に回転し、シンボル表示窓内に各リールのシンボル列が移動している状態で表示される。
【0003】
前記シンボル表示窓の形成位置には、各リールにかかるように、上、中、下、斜めの5本の停止ラインが描かれている。前記したシンボル列の移動表示が行われている状態下で、遊技者により各リールの停止操作が順次行われると、対応するリールの移動表示が停止し、各停止ライン上にそれぞれ3個のシンボルが整列した状態で表示される。このとき有効化された停止ライン上に特定のシンボルの組合せが成立したとき、入賞となり、遊技者に、所定枚数のメダルの払出しなどの特典が与えられる。
【0004】
したがって第1,第2のリールが停止し、最終のリールのみが回転しているときに、「テンパイ」(もしくは「リーチ」)と称せられる、所定のライン上に入賞のシンボル組合せが成立し得る状態が発生すると、遊技者は、入賞への期待感を高め、最終のリールの停止動作に集中するようになる。
【0005】
さらに近年では、このような入賞の可能性が生じたとき、音声や表示ランプなどの報知手段を作動して、遊技者に入賞が成立する可能性があることを報知し、遊技者の入賞に対する期待感を高めることが提案されている(特開平9−103539号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらスロットマシンのリールは高速で回転しているので、テンパイの成立したライン上に同一のシンボルが停止するように、最終のリールを停止させるのは困難である。しかもこの種のスロットマシンでは、遊技者がゲーム開始操作を実施した時点で、機体内部において、抽選により最終的に入賞となるシンボル組合せを成立させるかどうかが決定されているので、最終的に成立するシンボル組合せは、かなりの割合ではずれとなる。したがってゲームを長い間続けたり、ゲーム内容を熟知した遊技者にとって、単なるテンパイの成立やその報知は、重要な意味をなさなくなり、遊技者の期待感を十分に高められないという問題がある。
【0007】
この発明は上記問題点に着目してなされたもので、複数の停止ライン上にテンパイ状態が成立した場合には、単に見かけだけでなく、実際に入賞が成立する可能性が高くなるようにするとともに、テンパイ状態の成立したライン数を照明色により報知して、遊技者の入賞に対する期待感を高められるようにすることを、技術課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明では、シンボルの移動表示が可能な複数のシンボル列と、各シンボル列にかかるように設定された複数の停止ラインと、有効化された停止ライン上に入賞のシンボル組合せを成立させるかどうかを決定する抽選を実行する抽選手段と、移動表示中のシンボル列に対し遊技者の停止操作が行われたとき、そのシンボル列の移動表示を前記抽選結果に応じたシンボルが有効な停止ラインに引き込まれるタイミングで停止させる制御を、引込み駒数を所定の制限駒数内にとどめることを条件に実行する停止制御手段とを、具備するスロットマシンにおいて、複数種の色彩光による照明を切り換えて実行することが可能な照明装置と、この照明装置の点灯動作を制御する照明制御手段とが設けられるとともに、少なくとも1つのシンボル列が、移動表示の停止時に、入賞にかかる複数個のシンボルを同時に表示できるように設定している。前記停止制御手段は、前記抽選に当選しているとき、入賞のシンボル組合せが整列するテンパイ状態がより多くの停止ライン上に成立するように、最後に停止させる1つを除く各シンボル列の移動表示の停止タイミングを制御する。また、前記照明制御手段は、各シンボル列の移動表示が1つを除いてすべて停止した段階で複数のライン上にテンパイ状態が成立したとき、前記照明装置を点灯するとともに、前記テンパイ状態の成立したライン数に応じて前記照明装置に点灯させる色彩光を切り換える。
【0009】
なおここでいう「入賞のシンボル」とは、ある特定のシンボルのみに限らず、複数種のシンボルを包括する概念を示す。また「入賞のシンボル組合せ」とは、「7」「7」「7」のような同一のシンボルを配列した組合せに限らず、「7」「*」「¥」のような複数種のシンボルを所定の順序で配列した組合せも、これに該当する。
【0010】
【作用】
抽選に当選しているときには、より多くの停止ライン上にテンパイ状態が成立するような制御が行われるので、テンパイ状態の成立ライン数が複数になった場合には、単に見かけだけでなく、実際に高い確率で入賞が成立するようになる。また、複数の停止ライン上にテンパイ状態が成立した場合には、照明装置の点灯によりその旨が報知されるとともに、点灯した照明色によってテンパイ状態の成立ライン数が報知される。
【0011】
【実施例】
図1は、この発明が適用されたスロットマシンの外観を、図2は機体内部の構成を、それぞれ示す。
このスロットマシンの機体1は、ボックス形状の本体部2の前面開口に扉部3を開閉可能に取り付けて成る。前記本体部2の中空内部には、上段位置にリールブロック4や、制御回路などが配置された回路基板5などが組み込まれ、下段位置には多数枚のメダルを収容するホッパー6aを有するメダル放出機6などが組み込まれている。
【0012】
前記リールブロック4は、金属フレーム7に3個のリール8a,8b,8c、が一体に組み付けられて成る。各リール8a,8b,8cの外周面には、ボーナスゲームにかかる特定図柄となる「7」のほか、複数種の図柄のシンボルが所定の順序で配列されており、図柄シンボルのうちの幾つかは、入賞を成立させるためのシンボルを構成する。
さらにこのリールブロック4には、各リール8a,8b,8cを個別に回転駆動するステッピングモータ9a,9b,9cが組み付けられている。
【0013】
各リール8a,8b,8cには、図3に示すように、後記する基準信号を発生するための基準信号発生装置43が設けられる。図示例の基準信号発生装置43は、各リール8a,8b,8cの外周枠と中心のボス部との間を連結する軸部40に一体形成された突起41と、この突起41の通過位置に配設された光電センサ42とで構成される。前記光電センサ42からは、リールの回転により突起41が光電センサ42の光路を遮る毎に基準信号が発生し、後記するCPU31の計数部53へ与えられる。
【0014】
前記扉部3の本体は、所定の厚みをもたせた金属フレームにより構成され、その前面開口に3枚のパネル11,12,13が、後面に各種表示器や操作スイッチにかかる配線基板(図示せず)などが組み付けられている。
【0015】
各パネル11,12,13は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面にシルクスクリーン印刷を施して形成されるもので、中央の正面パネル11の各リールへの対応位置には、それぞれ無着色で透明のシンボル表示窓20a,20b,20cが形成される。また上部パネル12および下部パネル13には機種名やゲーム情報などが描画される。
【0016】
正面パネル11と下部パネル13との間のフレーム部分には、始動レバー14,停止釦スイッチ15a,15b,15c,ベット釦スイッチ23,24,メダル投入口16などが配備され、下部パネル13の下方には、メダル払出口17,メダル受け皿18,スピーカー22などが設けられる。また上部パネル12の上方位置には、照明装置21が取り付けられる。
【0017】
前記正面パネル11の各シンボル表示窓20a,20b,20cの形成位置には、図4に示すように、各シンボル表示窓20a,20b,20cを横切るように、上、中、下、斜めの合計5本の停止ラインL1〜L5が表されている。リール停止時には、これら停止ラインL1〜L5上にそれぞれ各リール8a,8b,8cのシンボルが整列する。
また正面パネル11の内側には、蛍光灯より成る照明装置19が配設されている。電源投入後、照明装置19は常時点灯し、各リール8a,8b,8cの外周面に斜め上方より照明が施される。
【0018】
なおこの実施例では、機械式のリール8a,8b,8cによりシンボル列を移動させて表示するようにしているが、これらリール8a,8b,8cに代えて、ベルトやディスクのような回転体を用いてシンボル列を移動表示するようにしてもよい。また液晶表示板やCRTディスプレイの表示画面上に、シンボルを画像で表示してスクロールすることにより、シンボルを変動表示するようにしてもよい。
【0019】
この実施例のスロットマシンは、機体内に多数枚のメダルを貯留しておき、その貯留メダルの消費によりゲームを実施するという、いわゆるクレジット型のゲームを実施可能であり、メダル投入口16からのメダル投入、またはベット釦スイッチ23,24の押操作による貯留メダルの消費により、ゲーム開始可能な状態が設定される。なおこのときのメダルの投入枚数が1枚であれば、中央の停止ラインL1のみが、2枚であれば、上、中、下の3本の停止ラインL1〜L3が、3枚であれば上、中、下、斜め5本の停止ラインL1〜L5が、それぞれ有効化される。
【0020】
上記構成のスロットマシンにおいて、遊技者によるメダル投入操作(前記したメダル投入、またはベット釦スイッチ23,24の操作のいずれかを意味する)で所定数の停止ラインが有効化され、ついで始動レバー14の操作により全てのリール8a,8b,8cが一斉に始動すると、後記する制御回路部28内で抽選処理が行われ、有効ライン上に入賞のシンボルの組合せを整列表示させるかどうかが決定される。この抽選が「当たり」になると、その後、制御回路部28は、停止釦スイッチ15a,15b,15cが操作される都度、対応するリール8a,8b,8cに対し、有効ライン上に入賞シンボルを停止させる引込み制御を実施し、入賞を成立させる(ただし、停止操作時点で所定の制限駒数内に入賞シンボルが位置しない場合は、この限りではない)。
【0021】
すべてのリール8a,8b,8cが停止したとき、有効ライン上に同種の入賞シンボルが整列表示されると、所定枚数のメダルが払い出される。なおこのメダルの払出し枚数は、各入賞シンボルに応じて個別に設定されており、特別入賞の「7」「7」「7」のシンボルが整列表示されたときには、多量のメダルを獲得できる「ボーナスゲーム」へと移行する。
【0022】
この実施例のスロットマシンでは、同一のシンボル表示窓内に2個以上の入賞シンボルが同時に表示されるケースが生じるように、各リール8a,8b,8c上に、それぞれ少なくとも1箇所、各種入賞シンボルが1つおきまたは連続して配置されるようにしている。これにより、図5に示すように、2個のリールが停止して最後の1個のリールのみが回転しているときに、2本または3本のライン上に同時にテンパイを成立させることが可能となる。
【0023】
図5の各例は、いずれもすべての停止ラインL1〜L5が有効化され、各リール8a,8b,8cが左、中央、右の順に停止操作されて、左、中央の各リール8a,8bが停止した時点を示しており、各ラインL1〜L5のうちテンパイの成立したラインのみを実線により表してある。なお図中の各図柄シンボルは、いずれも入賞シンボルとして設定されているものである。
【0024】
2本のライン上にテンパイが成立する状態(以下この状態を「ダブルテンパイ」という)としては、図5(1)(2)に示すように異なる種類のシンボルによるテンパイが成立する場合と、図5(3)(4)に示すように、各ラインとも同一シンボルによるテンパイが成立する場合との2とおりが考えられる。同様に3本のライン上にテンパイが成立する状態(以下この状態を「トリプルテンパイ」という)としても、図5(5)に示すように、3種類のシンボルによるテンパイが同時成立する場合と、図5(6)(7)に示すように、2または3本のライン上に同一のシンボルによるテンパイが成立する場合とがある。
【0025】
前記照明装置21は、赤色と黄色など、異なる2種類の色彩光を発するランプを内蔵して成る。この実施例では、複数ライン上にテンパイが成立したとき、例えば、「ダブルテンパイ」の成立時には黄色光による照明を、「トリプルテンパイ」の成立時には赤色光による照明というように、そのテンパイ成立数に応じて点灯させるランプを切り換えて、各テンパイの成立を報知するようにしている。また後記する音声回路39には、トリプルテンパイ、ダブルテンパイそれぞれについて固有の効果音が設定されており、照明装置21の動作と連動して、前記スピーカー22からテンパイの成立数に応じた効果音が出力される。
【0026】
いま各リール8a,8b,8cが引込み制御によらずに、遊技者の停止操作に応じた位置に停止するものとすると、テンパイの成立したライン数が多くなるほど、入賞の成立する確率も高くなると期待することができる。
【0027】
さらにこの実施例では、前記抽選処理において「7」のシンボルによる特別入賞または図柄シンボルによる一般入賞を成立させることが決定した場合には、リール8a,8b,8cに対し、より多くのライン上にテンパイを成立させ、また抽選がはずれたときには絶対にトリプルテンパイが成立しないように、各リール8a,8b,8cの停止動作を制御している。
これにより上記トリプルテンパイ、ダブルテンパイの成立時には、単に見かけではなく、実際に高い確率で入賞が成立することになる。特にトリプルテンパイの成立時には、最終に停止させるリールにおいて、前記した引込み制御の制限駒数内に入賞のシンボルが存在する位置で停止操作がなされる限り、必ず特別入賞を成立させることが可能となる。
【0028】
したがって遊技者は、高い入賞確率が保証されるトリプルテンパイやダブルテンパイが出現したとき、単独のライン上のみにテンパイが生じたとき(以下この状態を「シングルテンパイ」という)以上に入賞への期待感を持って、各リール8a,8b,8cの停止動作に注視するようになる。また照明装置21の点灯やスピーカー22からの音声により、ダブルテンパイまたはトリプルテンパイの成立が報知されるので、仮に遊技者がテンパイの成立を見逃していても、上記の報知により気づかせることができ、特別入賞への期待感を高めることができる。さらにテンパイの成立数に応じて異なる態様の報知を行うことにより、遊技者にテンパイ成立数を正しく認識させるとともに、各テンパイを効果的に演出して、遊技者の射幸心を高めることができる。
【0029】
なお各テンパイ成立ライン毎に最終に停止させるリール(図示例ではリール8c)において入賞の成立にかかるシンボル表示位置に着目すると、図5(1)(3)(4)(5)(7)の各例のように、ライン毎に異なるシンボル表示位置が設定される場合と、図5(2)(6)に示すように、複数本のラインに共通のシンボル表示位置が設定される場合とがある。よって各テンパイの態様毎に、最終に停止するリールのどのシンボルやどのシンボル表示位置に着目するかが変動するようになり、興趣あるゲームを展開することができる。
【0030】
なお照明装置21は、上部パネル12の上方に限らず、正面パネル12上に設定してもよい。またこの種の照明装置21に代えて、文字表示器を配置し、成立したテンパイの態様に応じたメッセージを表示するようにしてもよい。その他、各シンボル表示窓20a,20b,20cのシンボル表示位置にLEDのような点光源を多数配置して、テンパイにかかるシンボルを識別表示したり、各停止ラインL1〜L5の横に表示ランプを配置して、テンパイの成立したラインを識別表示したり、スピーカー22より音声データによる報知を行うなど、入賞の可能性を報知する手段は、種々、設定することができる。
【0031】
図6は、上記スロットマシンの電気的構成を示す。
図中、制御回路部28は、マイクロコンピュータより成り、制御主体であるCPU30,プログラム、前記抽選用の参照テーブル、各リール毎のシンボル配列テーブルなどの固定データが記憶されるROM31,データの読み書きに用いられるRAM32,抽選処理のための乱数発生部33などを含む。
【0032】
前記制御回路部28にはバス29を介して、始動レバー14,各停止釦スイッチ15a,15b,15c,ベット釦スイッチ23,24,メダルセンサ34,前記基準位置発生装置43の光電センサ42(図および以下の説明では各リール毎に42a,42b,42cと示す)などの入力各部や、前記照明装置21用の2種類の光源35,36,照明装置19用の光源37,メダル払出機6,リール毎のリール駆動部38a,38b,38c,音声回路39などの出力各部が接続される。
【0033】
なお前記メダルセンサ34は、メダル投入口16の内側に配備されて、機体内部へのメダルの投入を検出する。リール駆動部38a,38b,38cは、それぞれ各リール8a,8b,8cのステッピングモータ9a,9b,9cを駆動して、各リール8a,8b,8cを回転および停止させる。
【0034】
図7は、前記CPU30の機能の一部を示した機能ブロック図である。なお同図には、第1のリール8aについての回路構成のみが示してあるが、中央、右の各リール8b,8cについても同様の構成が設定される。
【0035】
図7において、メダルセンサ34からのメダル検出信号や、ベット釦スイッチ23,24からの操作信号は、有効ライン設定部51に与えられ、前記7本の停止ラインL1〜L7の中からメダル投入枚数に応じたラインが有効に設定される。
【0036】
リール駆動部38aは、クロック信号を受けて駆動パルスPを生成し、この駆動パルスPをステッピングモータ9aへ供給してリール8aを駆動する。このリール駆動部38aにはCPU30の制御部52よりスタート指令やストップ指令が与えられる。
【0037】
始動レバー14が操作されると、制御部52には始動信号が入力され、これを受けて制御部52はリール駆動部38aにスタート指令を発してステッピングモータ9aを作動させる。この後、停止釦スイッチ15aが押操作されて制御部52に停止操作信号が入力されると、制御部52はリール駆動部38aへストップ指令を発してステッピングモータ9aの作動を停止させる。
【0038】
この間に前記駆動パルスPはCPU30の計数部53に与えられて計数される。この計数部53による計数値Kは、リール8aが一回転するごとに前記基準信号発生装置43の光電センサ42aより与えられる基準信号によりリセットされる。この計数値Kは、リールの現在の回転角度位置、換言すれば、シンボル表示窓20a内の所定の基準位置に位置するシンボルを表すためのものである。
【0039】
前記基準位置としては、例えば、リール表示窓20a内の下段のシンボル停止位置、すなわち前記停止ラインL3の位置が設定される。シンボル検出部54は、前記計数値KによりROM31内のシンボル配列テーブルを参照して、リール8a上のどのシンボルが各ライン上に位置するのかを検出し、その検出結果を判定部45および制御部42に出力する。
【0040】
前記判定部55には、他のリール8b,8cについてのシンボル検出部からもシンボルの検出結果が与えられるもので、3個のリール8a,8b,8cがすべて停止した時点で、入賞となるシンボルの組合せが成立しているか否かを判定する。なおこの判定部55には、前記有効ライン設定部51による設定結果が与えられており、上記の判定処理は有効化されたすべてのラインについて行われる。
【0041】
抽選部56は、始動レバー14が操作されて各リール8a〜8cが回転を開始した時点で乱数による抽選を実施し、有効ライン上に成立させるシンボルの組合せを決定する。制御部52は、停止釦スイッチ15aからの停止操作信号が入力されたとき、その時点でのシンボル検出部54による検出結果に基づき、前記抽選により決定されたシンボルが有効ライン上に可能な限り停止するようなシンボルの引込み制御を実施する。
【0042】
図8〜10は、前記制御回路部28によるスロットマシンの制御の流れを示す。なお図中、「ST」は制御の各ステップを示す。
ST1において、遊技者によるゲーム開始操作、すなわちメダルの投入操作および始動レバー14の操作があると、CPU30は、全てのリール8a,8b,8cを一斉に回転させるとともに、当たりフラグがセットされているかどうかをチェックする(ST2,3)。
【0043】
この当たりフラグは、前記抽選処理により特別入賞を成立させることが決定された際にセットされるもので、一度セットされたフラグは、特別入賞が成立するまで有効に持ち越される。このフラグの持越しがない場合には、CPU30は、つぎのST4において、有効ライン上に特別入賞または一般入賞となるシンボルの組合せを整列させるかどうかの抽選を実施する。この抽選は、具体的には、前記乱数発生部33の発生した乱数値をサンプリングして、そのサンプリング値をROM31内の参照テーブルと照合することにより行われるもので、抽選が「大当たり」となって特別入賞を成立させることが決定した場合には、つぎのST5が「YES」となり、続くST6で前記した当たりフラグがセットされる。
なお前回のゲームより当たりフラグが持ち越されている場合は、上記抽選処理はスキップされる。
【0044】
全てのリール6a,6b,6cの始動後、遊技者により最初の停止操作が行われると、ST7が「YES」となり、CPU30は、前記当たりフラグや抽選結果をチェックする。そして当たりフラグがセットされている場合は、ST8からST10へと進んで、CPU30は、停止操作されたリールを、特別入賞の「7」のシンボルを所定の有効ライン上に引き込んで停止させる。また抽選により所定の図柄シンボルによる入賞を成立させることが決定している場合には、ST9からST11へと移行して、目的とする図柄シンボルが有効ライン上に引き込まれるようなリール停止制御が実施される。
【0045】
ただし前記したように、これら引込み対象のシンボルが、停止時のリール回転位置から4駒以内に存在しない場合は、対応するリールは、停止操作に応じて、4駒以内の所定駒数分だけ移動した後に停止するよう制御されるが、このとき一般入賞図柄によるトリプルテンパイ、ダブルテンパイが成立するように、所定の入賞シンボルを引き込んで停止させてもよい。
また前記抽選がはずれている場合には、ST8,9がともに「NO」となり、リールは原則として、停止操作に応じた位置で停止するように制御される。
【0046】
つぎに第2の停止操作があると、ST13が「YES」となり、CPU30は、つぎのST14で、前記抽選結果を再びチェックする。そして、特別入賞またはいずれかの一般入賞を成立させることが決定されている場合は、さらにCPU30は、停止操作されたリールについて、テンパイを成立させるための引込み制御が可能であるかどうかをチェックする(ST15〜17)。
【0047】
停止操作されたリールを停止操作位置から4駒以内で引き込んだとき、目的とする入賞シンボルにかかるテンパイを含む3とおりのテンパイを成立させることが可能であれば、ST15が「YES」となり、CPU30は、停止操作されたリールを、このトリプルテンパイが成立し得る位置まで引き込んでから停止させる(ST18)。
【0048】
ST15でトリプルテンパイを成立させることは不可能と判断された場合には、ST16でダブルテンパイの成立が可能か否かがチェックされる。そしてこの判定が「YES」である場合はST19へと移行し、停止操作されたリールは、ダブルテンパイが成立し得る位置まで引き込まれて停止する。
【0049】
トリプルテンパイ、ダブルテンパイとも成立不可能な場合には、ST15,16がともに「NO」となり、ST17で目的とする入賞シンボルによるシングルテンパイが成立可能かどうかがチェックされる。そしてこの判定が「YES」であれば、前記と同様に、停止操作されたリールは、シングルテンパイが成立し得る位置まで引き込まれて停止する(ST20)が、判定が「NO」の場合は、引込み制御は行われず、リールは、停止操作されたタイミングに応じて停止することになる(ST21)。
【0050】
一方、当たりフラグがセットされておらず、また抽選結果も「はずれ」になっている場合には、ST14が「NO」となってST22へと移行する。
このST22では、停止操作されたリールを、シンボル表示窓内に入賞に全く関係のないシンボルのみが出現するタイミングで停止させるほか、所定の確率で、入賞シンボルによるダブルテンパイまたはシングルテンパイを成立させるための引込み制御を実施する。しかしながら停止操作がトリプルテンパイの成立可能なタイミングで行われた場合には、そのトリプルテンパイを成立させないようなリール引込み制御が実施される。
【0051】
こうして2個のリールが停止し、その時点でトリプルテンパイが成立している場合は、ST23からST25へと進んで前記照明装置21の赤色の光源35が点灯するとともに、前記スピーカー22よりトリプルテンパイ用の効果音が出力される。またダブルテンパイが成立している場合は、ST24からST26へと進んで、照明装置21の黄色の光源36が点灯し、ダブルテンパイ用の効果音が出力される。
【0052】
この後、最終の停止操作がなされると、ST27が「YES」となり、CPU30は、つぎのST28で再び当たりフラグをチェックする。フラグがセットされている場合は、続くST29で、停止操作された時点のリール回転位置より特別入賞のシンボル「7」を引込み可能であるかどうかがチェックされ、この判定が「YES」のときは特別入賞を成立させるためのリールの引込み制御が、判定が「NO」のときは停止操作に応じたリール停止制御が、それぞれ実施される(ST30,33)。なおST30で特別入賞を成立させた後は、CPU30は、図示しないボーナスゲーム用のルーチンへと移行して、所定回数のボーナスゲームを実施した後、通常制御モードへと復帰し、前記当たりフラグをリセットする(ST31,32)。
【0053】
ST28で当たりフラグがセットされていないと判断された場合は、ST34へと移行して前記抽選結果が再度チェックされ、一般入賞を成立させるように決定している場合は、その入賞シンボルの組合せを成立させるための引込み制御が実施される(ST36)。そしてこの入賞が成立すると、続くST37で、所定枚数のメダルの払出しなどの入賞処理が実施される。ただし該当する入賞シンボルが4駒の移動により引き込みできない場合は、ST35からST33へと進み、停止操作に応じて「はずれ」となるようなリール停止制御が行われる。
【0054】
またST34の判定が「NO」の場合、すなわち前記抽選でこのゲームをはずれにすることが決定されている場合は、ST34からST38に進み、いずれの有効ライン上にも入賞のシンボル組合せが成立しないような引込み制御が実施される。したがって第1番目、第2番目に停止したリールにより、ダブルテンパイやシングルテンパイが成立していても、そのテンパイの成立したラインに入賞のシンボル組合せを成立させないような引込み制御が実施されることになる。
【0055】
なお上記実施例では、各種入賞のシンボル組合せとして、同一のシンボルが整列配置されたものを用いているが、これに限らず、複数種のシンボルが所定の順序で配列された組合せによる入賞を設定し、その組合せについて、上記実施例と同様の制御を実施することも可能である。
【0056】
また上記実施例では、トリプルテンパイ,ダブルテンパイの出現を制御して、テンパイの成立数が多いほど、高い確率で特別入賞が成立するようにしているが、この制御を行わずに、単にトリプルテンパイやダブルテンパイの成立を報知するだけでも、遊技者に、特別入賞が高い確率で生じるという印象を与えて、期待感を高めることができる。
【0057】
またこの実施例では、各リール8a,8b,8cの停止時に、各シンボル表示窓20a,20b,20cにそれぞれ3個のシンボルを停止させるとともに、最大5本の有効ラインを設定するようにしているが、リールの数、停止表示するシンボルの数、ライン数は、これに限定されるものではない。また各ラインは、実施例のように一方向に伸びるものに限らず、V字形状などの屈折パターンをとるものであってもよい。
なおこのような構成の変更によれば、3本以上のラインにテンパイを同時に成立させることも可能となる。
【0059】
【発明の効果】
この発明によれば、1つを除くすべてのシンボル列が停止した段階で複数の停止ライン上にテンパイ状態が成立した場合には、単に見かけだけでなく、実際に高い確率で入賞が成立するようになるので、遊技者は、単独の停止ライン上のみにテンパイ状態が生じたとき以上に入賞への期待感を持って、残りのシンボル列の停止動作に注視するようになる。また複数の停止ラインにテンパイ状態が成立した場合には、照明装置の点灯による報知が行われるので、仮に遊技者がテンパイ状態の成立を見逃していても、気づかせることができ、入賞への期待感を高めることができる。さらにテンパイ状態の成立数に応じて異なる照明色による報知を行うことにより、遊技者にテンパイ状態の成立ライン数を正しく認識させるとともに、各テンパイ状態を効果的に演出して、遊技者の射幸心を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】スロットマシンの機体内部の構成を示す正面図である。
【図3】基準信号発生装置の構成を示す斜視図である。
【図4】正面パネルの構成を示す正面図である。
【図5】ダブルテンパイ、トリプルテンパイの成立例を示す説明図である。
【図6】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【図7】CPUの機能の一部を示すブロック図である。
【図8】制御回路部による処理手順を示すフローチャートである。
【図9】制御回路部による処理手順を示すフローチャートである。
【図10】制御回路部による処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8a,8b,8c リール
21 照明装置
22 スピーカー
28 制御回路
30 CPU
Claims (1)
- シンボルの移動表示が可能な複数のシンボル列と、各シンボル列にかかるように設定された複数の停止ラインと、有効化された停止ライン上に入賞のシンボル組合せを成立させるかどうかを決定する抽選を実行する抽選手段と、移動表示中のシンボル列に対し遊技者の停止操作が行われたとき、そのシンボル列の移動表示を前記抽選結果に応じたシンボルが有効な停止ラインに引き込まれるタイミングで停止させる制御を、引込み駒数を所定の制限駒数内にとどめることを条件に実行する停止制御手段とを、具備するスロットマシンにおいて、
複数種の色彩光による照明を切り換えて実行することが可能な照明装置と、この照明装置の点灯動作を制御する照明制御手段とが設けられるとともに、少なくとも1つのシンボル列が、移動表示の停止時に、入賞にかかる複数個のシンボルを同時に表示できるように設定されており、
前記停止制御手段は、前記抽選に当選しているとき、入賞のシンボル組合せが整列するテンパイ状態がより多くの停止ライン上に成立するように、最後に停止させる1つを除く各シンボル列の移動表示の停止タイミングを制御し、
前記照明制御手段は、各シンボル列の移動表示が1つを除いてすべて停止した段階で複数のライン上にテンパイ状態が成立したとき、前記照明装置を点灯するとともに、前記テンパイ状態の成立したライン数に応じて前記照明装置に点灯させる色彩光を切り換えるようにしたスロットマシン。
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