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JP3687149B2 - 直噴式ディーゼルエンジン - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直噴式ディーゼルエンジンに関する。
【0002】
【従来技術】
直噴式ディーゼルエンジンには、特開平6−33778号公報に示すように、シリンダヘッドに、気筒の径方向中央部において気筒の軸心方向に沿うようにして燃料噴射弁を設けると共に該燃料噴射弁よりも該気筒の径方向外方側において気筒に開口する複数の吸気ポートを設け、該各吸気ポートに、該吸気ポートを開閉する吸気弁を、該吸気弁の弁軸が気筒の軸心方向に沿うようにしてそれぞれ設けたものがある。これにより、既知の如く、良好な燃費に加えて、排出ガスの低減と高性能の両立を図ることができる。
【0003】
一方、燃料噴射弁として、特開昭63−31767号公報に示すように、該燃料噴射弁の側部に、該燃料噴射弁内に燃料を導く燃料入口部を設け、該燃料入口部と噴射ポンプとを供給配管を介して接続したものが開発されつつある。このものを上記直噴式ディーゼルエンジンに適用すれば、燃料入口部を、いわゆる横出し式とした直噴式ディーゼルエンジンを得ることができることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、単に、両公報の内容を組み合わせるだけでは、得られる直噴式ディーゼルエンジンは、全体としての高さが高くなり、それに伴って、燃料入口部と噴射ポンプとの距離が長くなり、燃料の供給配管の長さが長くなる虞れがある。
【0005】
本発明は上記実情を鑑みてなされたもので、その目的は、全体としての高さを低く抑えると共に、燃料入口部と噴射ポンプとを結ぶ燃料の供給配管の長さを極力短くすることができる直噴式ディーゼルエンジンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明(請求項1の発明)にあっては、
シリンダヘッドに、気筒の径方向中央部において気筒の軸心方向に沿うようにして燃料噴射弁が設けられると共に該燃料噴射弁よりも該気筒の径方向外方側において気筒に開口する複数の吸気ポートが形成され、前記燃料噴射弁の側部に、該燃料噴射弁内に燃料を導く燃料入口部が設けられて、該燃料入口部と噴射ポンプとが供給配管を介して接続され、前記各吸気ポートに、該吸気ポートを開閉する吸気弁が、該吸気弁の弁軸を気筒の軸心方向に沿うようにしてそれぞれ設けられている直噴式ディーゼルエンジンにおいて、
前記気筒が列をなして複数配設され、
前記複数の気筒のうち、少なくとも気筒配列方向両端における各気筒についての複数の吸気弁が、前記シリンダヘッドの幅方向において、前記噴射ポンプの出口側に向うに従って、互いに近づくように配設され、
前記各気筒についての燃料入口部が、該各気筒についての吸気弁の配設方向に沿わせて前記噴射ポンプ側に延出され、
前記吸気ポートがタンジェンシャルポートとされ、
前記タンジェンシャルポートの上方に近接して前記燃料入口部が配設され、前記噴射ポンプが前記シリンダヘッドにおける前記吸気ポートの上流端開口よりも低い位置に位置されている構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ヘリカルポ−ト等に比べて高さが低くなるタンジェンシャルポートとしての性質を利用して、その低くなる高さに相当する空間に燃料入口部を配設することができることになり、燃料入口部の高さを低めて、全体としての高さを抑えることができると共に、燃料入口部と噴射ポンプとの距離を短縮して、燃料入口部と噴射ポンプとを結ぶ燃料の供給配管の長さを極力短くすることができることになる。
【0009】
また、少なくとも気筒配列方向両端の両気筒において、燃料入口部が気筒配列方向内方に向くことになり、本来的に(実際に必要な長さとして)最も長くなる上記両気筒に対する供給配管の長さを短縮できることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1において、1はディ−ゼルエンジン本体で、該ディ−ゼルエンジン本体1においては、図示を略すシリンダブロック上にシリンダヘッド2が設けられ、そのシリンダヘッド2上にシリンダヘッドカバ−3が設けられている。
【0014】
前記シリンダヘッド2の下方には、シリンダブロックに形成される複数の気筒4が該シリンダヘッド2の長手方向(図3中、左右方向)に順次、配設されており(図3中参照)、その各気筒4の上端開口はシリンダヘッド2の下面に臨んでいる。
【0015】
前記シリンダヘッド2上には、図1〜図3に示すように、クランクシャフト(図示略)の駆動力が伝達されるカム軸5が配設されている。このカム軸5は、気筒4からシリンダヘッド2の幅方向一方側(図1中、左側、図3中、上側)に離れて、気筒配列方向(図3中、左右方向)に延ばされており、そのカム軸5は、シリンダヘッド2上に形成された軸受け部6と、上方側から被せるキャップ7とにより回転可能に支持され、その支持状態において、該カム軸5の軸心5a高さはシリンダヘッド2の上端面2aに等しくされている。
【0016】
上記シリンダヘッド2の内部には、図3に示すように、各気筒4毎に、第1、第2の2つの吸気ポ−ト8、9と、2つの排気ポ−ト(図示略)とがそれぞれ形成されている。このうち、第1、第2の吸気ポ−ト8、9は、その各下流端開口10が気筒4内にそれぞれ開口され、その各上流端開口11がシリンダヘッド2の幅方向他方側側面から外方に向けて開口されている。
【0017】
本実施形態においては、上記第1、第2の吸気ポ−ト8、9は、いずれもタンジェンシャルポ−トとされて、気筒4開口からの高さ位置が、ヘリカル吸気ポート等に比べて低くなるようになっており、その下で、第1の吸気ポ−ト8は、気筒配列方向内方側にやや回り込みつつ、シリンダヘッド2の幅方向他方側側面から幅方向一方側に向けて、第2の吸気ポ−ト9よりも長く延ばされている。
【0018】
前記第1、第2の吸気ポ−ト8、9には、図3、図4に示すように、それぞれ吸気弁12、13が装備されている。この各吸気弁12(13)は、その弁軸12a(13a)を気筒4の軸心方向に沿うようにしてそれぞれ設けられており、その両弁軸12a、13aの上端部にはバルブブリッジ14が跨がっている。このバルブブリッジ14は、平面的に見て、カム軸5に対して傾斜され、その傾斜は、吸気弁12に連係する一端部に対して、吸気弁13に対する他端部が気筒配列方向内方側に寄るようになっており、各気筒4におけるバルブブリッジ14は、気筒配列方向中央を基準として対称となっている(図3参照)。
【0019】
一方、排気ポ−トには、図3、図4に示すように、それぞれ排気弁15、16が装備されている。この各排気弁15、16も、その弁軸(図示略)を気筒4の軸心方向に沿うようにしてそれぞれ設けられており、その両弁軸の上端部にはバルブブリッジ17が跨がっている。このバルブブリッジ17も、平面的に見て、カム軸5に対して傾斜され、その傾斜が、排気弁15に連係する一端部に対して、排気弁16に対する他端部が気筒配列方向内方側に寄るようになっており、各気筒4におけるバルブブリッジ17は、気筒配列方向中央を基準として対称となっている。このため、各気筒4において、バルブブリッジ14と17とは、一定間隔をあけて、平行な状態となり、その両バルブブリッジ14、17の他端部は、その一端部よりも気筒配列方向内方側寄りとなることになっている。
【0020】
前記カム軸5と各気筒4の間には、図1、図2に示すように、ロッカ−シャフト18が配設されている。このロッカ−シャフト18は、カム軸5よりも高い位置に位置されて、気筒配列方向に延ばされており、そのロッカ−シャフト18には、各気筒4毎に、吸気用と排気用のロッカ−ア−ム19、20がそれぞれ取付けられている。各ロッカ−ア−ム19(20)には、その一端部において、ロ−ラ21が設けられ、そのロ−ラ21がカム軸5のカム上に当接される一方、その他端部にはアジャスティングスクリュ22が設けられ、そのアジャスティングスクリュ22が前記バルブブリッジ14(17)に当接されている。これにより、カム軸5の回転によって、ロッカ−ア−ム19(20)がロッカ−シャフト18を中心として揺動し、その揺動に基づく揺動力によって、吸気弁12(13)又は排気弁15(16)が開閉されることになっている。
【0021】
前記シリンダヘッド2には、図1〜図4に示すように、各気筒4毎に燃料噴射弁23が設けられている。燃料噴射弁23は、気筒4の径方向中央において、その軸心が気筒4の軸心に一致するように配置され、その先端部における噴口が気筒4内に臨むことになっている。
この燃料噴射弁23は、その上部において、アクチュエ−タとしてのソレノイド24を備えている。このソレノイド24は、弁リフトを変化させて、燃料の噴射、非噴射を行うもので、このソレノイド24は、前記ロッカ−シャフト18よりも高い位置において、シリンダヘッドカバ−3内にほぼ収まるように配設されている。
【0022】
前記燃料噴射弁23には、図1〜図4に示すように、その側部において、該燃料噴射弁23内に燃料を導く燃料入口部25と、該燃料噴射弁23からのリタ−ン燃料が導かれる燃料出口部26とが設けられている。これら燃料入口部25と燃料出口部26とは、前記バルブブリッジ14(17)に沿うようにしてシリンダヘッド2の幅方向他方側に向けて突設されており、燃料入口部25が燃料出口部26よりも低い位置に位置されることになっている。
【0023】
上記燃料入口部25には、図1〜図4に示すように、コネクタ27が設けられている。このコネクタ27には、図5に示すように、いわゆるニップル形式が採用され、燃料噴射弁23側方からのねじ込みに基づき高い液密性が確保されることになっている。このコネクタ27は、その一方がシリンダヘッド2の上端面2a近傍における周壁2bに貫通した状態で保持され、そのコネクタ27の他方がシリンダヘッド2外に突出されている。このコネクタ27は、供給配管28を介して、燃料入口部25と分配型噴射ポンプ29とを接続する機能を有しており、その分配型噴射ポンプ29により高い圧力をもって燃料が前記燃料入口部25に供給されることになっている。この分配型噴射ポンプ29は吸気ポ−ト8(9)の上流端開口11よりも低い位置に位置されている。
【0024】
上記燃料燃料出口部26にも、図1〜図4に示すように、コネクタ30が設けられている。このコネクタ30には、図6に示すように、いわゆるアイボルト形式が採用され、前記コネクタ27ほどの高い液密性は確保されていない。これは、燃料出口部26では、燃料入口部25ほど高い圧力とならないからである。このため、このコネクタ30は、上記形式に基づき、簡易に構成され、前記コネクタ27よりも小さくなっている。このことを利用して、コネクタ30は、シリンダヘッド2の上端面2aよりも上方位置において、燃料噴射弁23の側方側からねじ込みにより燃料出口部26に装着できるようにされる共に、取付け後は、シリンダヘッドカバ−3内に収納されることになっている(図1、図2参照)。
尚、31は、各気筒における燃料出口部26にリタ−ンされるリタ−ン燃料を燃料タンクに戻す共通還流管である。
【0025】
したがって、上記ディ−ゼルエンジンにおいては、燃料入口部25が近接する第2の吸気ポ−ト9が、ヘリカルポ−ト等に比べて高さが低くなるタンジェンシャルポートであることから、その性質を利用して、その低くなる高さに相当する空間に燃料入口部25を配設することができることになる。このため、燃料入口部25の高さ位置を低めて、全体としての高さを抑えることができると共に、燃料入口部25と噴射ポンプ29との距離を短縮して、燃料入口部25と噴射ポンプ29とを結ぶ燃料の供給配管28の長さを極力短くすることができることになる。
【0026】
また、上記ディ−ゼルエンジンにおいては、図3に示すように、気筒配列方向中央部を基準にして、シリンダヘッド2における複数の気筒4の燃料入口部が対称となり、しかも、その各気筒4における燃料入口部25が気筒配列方向内方に向くことになっており、供給配管28の長さを短縮できることになる。この場合、本来的に(実際に必要な長さとして)最も長くなる気筒配列方向両端における両気筒に対する供給配管28の長さに等しくなるように、他の供給配管28の長さが決められる。燃料の供給圧力が高いため、供給が不均一となることを防ぐためである。
【0027】
しかも、燃料出口部26の下方側に燃料入口部25が配置されて、燃料入口部25が噴射ポンプ29にできるだけ近づけられており、この観点からも、燃料の供給配管28の長さを短縮できることになる。
【0028】
さらに、噴射ポンプとして、分配型噴射ポンプ29を用いることから、小型となる分配型噴射ポンプ29の性質を利用できることになり、全体として、小型化を図ることができることになる。
【0029】
さらにまた、高圧となる燃料入口部25においては、コネクタ27は、シ−ル、強度等の観点から、燃料出口部26におけるコネクタ30に比べて大きくならざるを得ないが、そのコネクタ27がシリンダヘッド2の上部周壁2bに貫通させて保持されており、シリンダヘッド2における上部周壁2b内の小さな空間を、無駄にすることなく、コネクタ27の配設空間の一部として利用できるだけでなく、供給配管28と燃料入口部25との接続作業性を高めることができることになる。しかも、この場合、コネクタ27の保持対象がシリンダヘッド2における上部周壁2bであることから、シリンダヘッドカバ−3のように不安定ではなく、コネクタ27は、安定的に保持されることになる。
その一方、コネクタ30は、燃料入口部25ほどの圧力に耐えるまで要求されないため、比較的小さな大きさとなり、該コネクタ30をシリンダヘッドカバ−3内に収納することができることになる。しかも、この場合、シリンダヘッド2上部に設けられるシリンダヘッドカバ−3に収納されることから、シリンダヘッド2における上部周壁2bにより取付け作業が妨げられることはなく、コネクタ30の取付け作業性を向上させることもできることになる。
【0030】
また、コネクタ27として高液密コネクタを用い、コネクタ30として、コネクタ27よりも液密程度の低いコネクタを用いることから、高圧となる燃料入口部25と、燃料入口部25ほどの圧力に耐えるまで要求されない燃料出口部26とに対して、コネクタとして的確に対応することになる。
【0031】
さらに、シリンダヘッド2上にカム軸5の軸受け部6を形成することにより、カム軸5を下げることができることになり、これに伴って、全体としての高さを低減できることになる。その一方、吸気弁12(13)の弁軸12a(13a)と排気弁15(16)の弁軸との間の空間が、燃料入口部25及び燃料出口部26の配設空間として有効に利用でき、その両弁軸間の上方空間としての吸気弁用及び排気弁用ロッカ−ア−ム19,20間の空間が、ソレノイド24の配設空間として有効に利用できることになる。
【0032】
しかも、この場合、軸受け部6が、カム軸5の軸心5aの高さとシリンダヘッド2の上端面2aとが等しくなるように形成されていることから、カム軸5を的確に支持できることになる。
【0033】
以上、発明の実施形態について説明したが、本発明にあっては、次のような態様も包含する。
(1)吸気弁12(13)、排気弁15(16)が、3弁又は4弁であること。
(2)DOHC、SOHCでもよいこと。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係るディ−ゼルエンジンを示す縦断面図。
【図2】図1の要部を示す図。
【図3】燃料入口部、燃料出口部と分配型噴射ポンプとの接続関係を平面的に説明する図。
【図4】図3の要部を示す拡大図。
【図5】燃料入口部に設けられるコネクタを説明する簡略断面図。
【図6】燃料出口部に設けられるコネクタを説明する簡略断面図。
【符号の説明】
1 ディ−ゼルエンジン本体
2 シリンダヘッド
2a シリンダヘッド上端面
3 シリンダヘッドカバ−
4 気筒
5 カム軸
5a カム軸軸心
6 軸受け部
8 第1の吸気ポ−ト
9 第2の吸気ポ−ト
10 下流端開口
11 上流端開口
12 吸気弁
12a 弁軸
13 吸気弁
15 排気弁
16 排気弁
18 ロッカ−シャフト
19 吸気弁用ロッカ−ア−ム
20 排気弁用ロッカ−ア−ム
23 燃料噴射弁
24 ソレノイド
25 燃料入口部
26 燃料出口部
27 コネクタ
28 供給配管
29 分配型噴射ポンプ
30 コネクタ

Claims (1)

  1. シリンダヘッドに、気筒の径方向中央部において気筒の軸心方向に沿うようにして燃料噴射弁が設けられると共に該燃料噴射弁よりも該気筒の径方向外方側において気筒に開口する複数の吸気ポートが形成され、前記燃料噴射弁の側部に、該燃料噴射弁内に燃料を導く燃料入口部が設けられて、該燃料入口部と噴射ポンプとが供給配管を介して接続され、前記各吸気ポートに、該吸気ポートを開閉する吸気弁が、該吸気弁の弁軸を気筒の軸心方向に沿うようにしてそれぞれ設けられている直噴式ディーゼルエンジンにおいて、
    前記気筒が列をなして複数配設され、
    前記複数の気筒のうち、少なくとも気筒配列方向両端における各気筒についての複数の吸気弁が、前記シリンダヘッドの幅方向において、前記噴射ポンプの出口側に向うに従って、互いに近づくように配設され、
    前記各気筒についての燃料入口部が、該各気筒についての吸気弁の配設方向に沿わせて前記噴射ポンプ側に延出され、
    前記吸気ポートがタンジェンシャルポートとされ、
    前記タンジェンシャルポートの上方に近接して前記燃料入口部が配設され、前記噴射ポンプが前記シリンダヘッドにおける前記吸気ポートの上流端開口よりも低い位置に位置されている、
    ことを特徴とする直噴式ディーゼルエンジン。
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