JP3689066B2 - ディスク記憶装置及びサーボライト方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には磁気ディスク装置の技術分野に関し、特に、ディスク上にサーボ情報を記録するサーボライト工程に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ハードディスクドライブを代表とする磁気ディスク装置の分野では、記録媒体であるディスク上の目標位置(データをリード/ライトする指定位置)にヘッド(磁気ヘッド)を位置決め制御するためのサーボシステムがドライブ内に組み込まれている。サーボシステムは、ディスク上に予め記録されているサーボ情報を使用して、ヘッド位置決め制御を実行する。
【0003】
ディスクドライブの製造工程には、当該サーボ情報をディスク上に記録するサーボライト工程が含まれている。サーボライト工程でのサーボライト方法として、ディスクドライブに組み込まれたヘッド及びアクチュエータを使用する自立型サーボライト方法(セルフサーボライト方法)がある。
【0004】
ところで、近年のディスクドライブでは、ヘッドとして記録再生分離型ヘッドが使用されている。このヘッドは、ディスク上にデータを記録する記録素子(ライト素子)と、ディスク上からデータを再生する再生素子(リード素子)とがスライダに分離されて実装された構造である。リード素子は、通常ではMR型(magnetoresistive)素子からなる。このようなヘッドを使用するセルフサーボライト工程では、ライト素子によりディスク上にサーボ情報を書込み、リード素子により書き込まれたサーボ情報を読取る動作が実行される。
【0005】
サーボライト工程では、ディスク上の所定位置に、サーボ情報を正確に記録する必要がある。記録再生分離型ヘッドは、リード素子とライト素子とが分離されているため、素子間に位置ずれが存在する。このため、セルフサーボライト工程では、当該素子間の位置ずれ量を考慮したヘッド位置決め制御が要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
自立型サーボライト方法では、ドライブに組み込まれたヘッドによりサーボ情報を記録するため、当該ヘッドのリード/ライト素子間の位置ずれ量を考慮したヘッド位置決め制御が要求される。具体的には、ヘッド位置決め制御動作において、素子間の位置ずれ量を測定し、測定された位置ずれ量に応じたオフセット調整が必要である。このため、サーボライト工程では、素子間の位置ずれ量を測定する測定方法が重要である。
【0007】
従来では、ディスク上に測定パターンを生成し、当該測定パターンを使用して素子間の位置ずれ量を測定する複数の測定方法が提案又は開発されている。例えば、サーボ情報に含まれるサーボバーストパターンを利用して、測定パターンを生成する測定方法が提案されている(特開平8−129732号公報を参照)。この測定方法は、リード素子の中心からライト素子の端点(2種類)までの距離を測定し、その測定値の平均値を用いてライト素子の中心からの距離を算出することにより、位置ずれ量を算出する。
【0008】
また、サーボバーストパターンを利用して、測定用サーボ情報をディスク上に生成して、当該測定用サーボ情報から読取られる位置誤差量を、リード/ライト素子間の位置ずれ量として測定する測定方法が提案されている(特開平10−334428号公報を参照)。
【0009】
要するに、従来のいずれの測定方法でも、測定用パターンは、ディスク上に構成する複数のトラック毎に繰り返されるサーボバーストパターン(位置誤差パターン)のみで構成されている。しかしながら、近年のディスクドライブでは、ディスク上でのデータ記録は、高線記録密度化が図られている。従って、リード/ライト素子間の位置ずれ量は、トラック間隔換算で数トラック分に及ぶ。
【0010】
このため、従来のサーボバーストパターンのみから構成される測定用パターンを使用した測定方法では、リード/ライト素子間の位置ずれ量を、直接的な高精度の測定が困難になっている。自立型サーボライト工程では、高精度のリード/ライト素子間の位置ずれ量を測定することが要求される。
【0011】
そこで、本発明の目的は、特に自立型サーボライト方法によるサーボライト工程時に、ディスクドライブに組み込まれたヘッドのリード/ライト素子間の位置ずれ量を高精度に測定できるサーボライト方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の観点は、自立型(セルフ)サーボライト方法によるサーボライト工程において、記録再生分離型ヘッドのリード/ライト素子間の位置ずれ量を、高精度に測定できる測定機能を有するサーボライト方法に関する。
【0013】
本発明の観点に従ったサーボライト方法は、リード素子とライト素子とが分離して実装されているヘッド、及びディスク記録媒体を有するディスク記憶装置に適用するサーボライト方法であって、前記ヘッドの位置決め制御で使用され、サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードを含む位置決め用サーボ情報を、前記ライト素子により前記ディスク記録媒体上に記録するサーボライト工程において、前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報に基づいて、前記ヘッドが位置決めされている状態で前記ライト素子により測定用サーボ情報を記録する工程で、前記位置決め用サーボ情報に含まれる前記サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードと同一のデータを含み、かつ前記位置決め用サーボ情報とは区別して識別するためのデータを含む前記測定用サーボ情報を記録する工程と、前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報と前記測定用サーボ情報とを使用して、前記リード素子と前記ライト素子間の位置ずれ量を算出する工程とを備えたものである。
【0014】
このような構成により、リード素子により読取られた位置決め用サーボ情報と測定用サーボ情報との差に基づいて、リード素子とライト素子間の位置ずれ量を高精度に求めることが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
(ディスクドライブ及びサーボ書込み装置)
図1は、本実施形態に関するディスクドライブ1及びサーボ書込み装置10を示す。
【0017】
ディスクドライブ1は、アクチュエータ3に搭載されたヘッド2と、スピンドルモータ5に取り付けられたディスク6とを有するヘッド・ディスクアセンブリを内蔵している。
【0018】
アクチュエータ3は、ボイスコイルモータ(VCM)4によりディスク6の半径方向に移動し、ヘッド2をディスク6上に位置決めするための機構である。ヘッド2は、データ記録媒体であるディスク6上にデータを書き込むライト素子及びディスク6上からデータを再生するリード素子を有する。
【0019】
ヘッド2は、図3に示すように、スライダ20上にリード素子21とライト素子22とが分離されて実装されている構造である。リード素子21は、通常ではMR型(magnetoresistive)素子からなる。ライト素子22は、インダクティブ薄膜ヘッド素子である。ヘッド2は、ライト素子22に対してリード素子21の位置が意図的にずらした配置関係である。
【0020】
図4は、ディスク6上でのヘッド2の位置に応じて、ライト素子22とリード素子21との素子間位置ずれ量(d1〜d3)の変化を示す図である。即ち、同図(A)は、ヘッド2がディスク6上の内周側に移動したときのリード/ライト素子間の位置ずれ量d1を示す。同図(B)は、ヘッド2がディスク6上の中周側に移動したときのリード/ライト素子間の位置ずれ量d2を示す。また、同図(C)は、ヘッド2がディスク6上の外周側に移動したときのリード/ライト素子間の位置ずれ量d3を示す。
【0021】
セルフサーボライト方法によりサーボライト工程を実施する磁気ディスクにおいては、図4に示すように、リード素子21とライト素子22との位置関係がヘッドのディスク上における位置に依らず保られることが望ましい。即ち、図3に示すように、ライト素子22及びリード素子21の位置が意図的にずらした配置関係であることが望ましい。換言すれば、セルフサーボライト方法では、リード素子が、相対的にライト素子より内周側にある位置関係が望ましい。
【0022】
(セルフサーボライト方法の概略)
同実施形態のサーボライト工程は、セルフサーボライト方法により実行される。セルフサーボライト方法は、製品として出荷されるディスクドライブ1に組み込まれているヘッド2及びアクチュエータ機構(VCM4を含む)を使用して、サーボ情報をディスク6上に記録する方法である。
【0023】
サーボ書込み装置10は、サーボライトに必要な回路とCPU(ソフトウェアを含む)とを有する。CPUは、ディスクドライブ1のVCM4を制御して、ヘッド2の位置決め制御を実行する。また、サーボ書込み装置10は、ドライブ1のライト素子22によりディスク6に記録するサーボ情報に対応するサーボパターンを生成する回路や、タイミング生成回路などを有する。
【0024】
セルフサーボライト方法は、図2に示すように、ディスク6上の書込み対象トラック210に対して、ドライブ1のヘッド2に含まれるライト素子22により、サーボ情報(サーボパターン)201を記録する。セルフサーボライト方法は、ヘッド2に含まれるリード素子21により読出されたサーボ情報(既に記録された情報200)を使用して、ライト素子22を位置決めしてサーボ情報の書込み位置を決定する。ここで、図2に示すように、ライト素子22とリード素子21との位置ずれ量を考慮して、ライト素子22が書込み対象トラック210上に位置決めされるように、リード素子21の位置決め中心220が設定される。
【0025】
サーボ書込み装置10のCPUは、リード素子21により読出されたサーボ情報200を使用して、位置決め中心220に対する位置決め誤差量を検出してリード素子21の位置決め制御を実行する。セルフサーボライト方法では、ディスク6上の全領域において、リード素子21とライト素子22との位置関係(位置ずれ量)が保存されている必要がある。
【0026】
(セルフサーボライト工程)
図5は、セルフサーボライト工程により、ディスクドライブのディスク上に書き込まれたサーボ情報500を示す図である。サーボ情報500は、サーボバーストパターン(位置誤差パターン)502、トラック(シリンダ)アドレスコード503、サーボ領域であることを示すサーボマーク信号504、及びパッディング(padding)と呼ばれるタイミング調整用のダミー信号505を有する。
【0027】
サーボ書込み装置10は、ドライブ1のヘッド2の位置決め制御を実行することにより、ライト素子22により書込み対象トラック501に対して、サーボ情報500を書き込む。このとき、サーボ書込み装置10は、リード/ライト素子間の位置ずれ量に応じて設定された位置決め中心510に対して、リード素子21を位置決めするようにヘッド2の位置決め制御を実行する。
【0028】
サーボライト工程では、サーボ情報500のサーボバーストパターンの書込み幅Wbは、ライト素子22の幅に依存せずに、トラック密度仕様値のみで決定される。即ち、書込み幅Wbは、ライト素子22の送りピッチ量に相当する値である。サーボ情報500の境界は、ライト素子22の中心ではなく、その端で規定される。
【0029】
以上のようにして、サーボ書込み装置10は、リード/ライト素子間の位置ずれ量に基づいて、ライト素子22の位置を調整しながら書込み対象トラック501に対してサーボ情報500を書き込む。ここで、セルフサーボライト工程でのリード/ライト素子間の位置ずれ量の定義を、図6を参照して説明する。
【0030】
図6(A)は、ディスクドライブ1の通常のリード/ライト動作時に考慮すべきリード/ライト素子間の位置ずれ量Wnを示す。通常のリード/ライト動作では、ディスク上から記録されたユーザデータをリード素子21により正確に読取るために、位置調整用オフセットが設定されている。この位置調整用オフセットは、ライト素子22の中心と、リード素子21の中心との距離に相当し、リード/ライト素子間の位置ずれ量Wnとして定義される。
【0031】
一方、セルフサーボライト工程では、図6(B)に示すように、リード/ライト素子間の位置ずれ量Wsは、サーボバーストパターンの書込み幅Wb(ライト素子22の送りピッチ量)に基づいて設定される。具体的には、位置ずれ量Wsは、ライト素子22の端から仕様で定められた距離(Wb/2)だけ離れた位置から、リード素子21の中心までの距離として定義される。
【0032】
要するに、セルフサーボライト工程において、ヘッド2の位置決め制御で考慮すべきリード/ライト素子間の位置ずれ量Wsは、ディスクドライブでの通常リード/ライト動作時のヘッド2の位置決め制御で考慮すべきリード/ライト素子間の位置ずれ量Wnとは異なる。
【0033】
(セルフサーボライト方法の手順)
同実施形態のセルフサーボライト方法は、リード素子21により読取られたサーボ情報を使用したライト素子22の位置決め動作と、ライト素子22によるサーボ情報の書込み動作とを同時に実行する。これを実現するために、2系統のサーボ情報をディスク6上に記録する。
【0034】
具体的には、通常のリード/ライト動作時に使用される位置決め用サーボ情報(通常のサーボ情報)と、前述のリード/ライト素子間の位置ずれ量を測定するための測定用サーボ情報である。測定用サーボ情報は、位置決め用サーボ情報と同一構成である。
【0035】
この2系統のサーボ情報を使用したセルフサーボライト工程について、図7及び図12のフローチャートを参照して説明する。
【0036】
まず、ディスクドライブ1に組み込まれるディスク6上には、予備サーボパターンが、最内周又は最外周に2〜3トラック分(少なくとも1トラック分)だけ記録されている。サーボ書込み装置10は、リード素子21により予備サーボパターンを読取ることで、最初の書込み対象トラック上に、ライト素子22を位置決めする。このライト素子22により、最初のサーボ情報(位置決め用サーボ情報)が記録される。
【0037】
次に、サーボ書込み装置10は、リード素子21により既に記録されたサーボ情報を読取ることで、最初の書込み対象トラック上に、ライト素子22を位置決めする(ステップS1,S2)。サーボ書込み装置10は、位置決めされたライト素子22により、サーボ情報を記録する(ステップS3)。このとき、ライト素子22により記録されるサーボ情報は、既に記録された位置決め用サーボ情報と同一構成の測定用サーボ情報である。測定用サーボ情報は、リード素子21との位置ずれ量に応じて設定された位置に記録される位置決め用サーボ情報のコピー情報に相当する(図8を参照)。
【0038】
サーボ書込み装置10は、ディスク6上に記録した位置決め用サーボ情報と測定用サーボ情報とを利用して、サーボライト動作時でのリード/ライト素子間の位置ずれ量を測定する(ステップS4)。更に、サーボ書込み装置10は、測定した素子間の位置ずれ量を使用して、ヘッド2の位置決め制御を実行しながら、ディスク6上に順次サーボ情報(位置決め用サーボ情報及び測定用サーボ情報)を記録する(ステップS5)。
【0039】
セルフサーボライト動作が終了すると、サーボ書込み装置10は、ディスク6上に記録されている測定用サーボ情報(予備サーボパターンを含む)を消去する(ステップS6)。従って、ディスク6上には、ディスクドライブ1での通常のリード/ライト動作で使用される位置決め用サーボ情報(ドライブ1で使用される通常のサーボ情報)のみが残存することになる。
【0040】
図7は、2系統のサーボ情報を利用したセルフサーボライト方法を概念的に示す図である。即ち、同図(A)に示すように、サーボ情報(T)及びサーボ情報(M)を相互に使用して、ヘッド2の位置決め制御を実行する。ここで、サーボ情報(T)は、例えば位置決め用サーボ情報に相当する。また、サーボ情報(M)は、測定用サーボ情報に相当する。具体的には、同図(B)に示すように、例えばサーボ情報(T)でリード素子21の位置決めを実行して、ライト素子22によりサーボ情報(M)を追記する。また、同図(C)に示すように、サーボ情報(M)でリード素子21の位置決めを実行して、ライト素子22によりサーボ情報(T)を追記する。
【0041】
(リード/ライト素子間の位置ずれ量の測定方法)
図8は、同実施形態でのセルフサーボライト工程での位置ずれ量Wsの測定方法を説明するための図である。
【0042】
サーボ書込み装置10は、既に記録されたサーボ情報803(例えば位置決め用サーボ情報)を使用して、リード素子21を所定の箇所に位置決めする。このとき、特にリード/ライト素子間の位置ずれ量を考慮せずに、リード素子21の位置決め中心801を設定する。ここで、符号802は、図6に示すライト素子22の端からの所定の距離(Wb/2)までの位置に相当する。サーボ書込み装置10は、リード素子21により読取られるサーボ情報803を、測定用サーボ情報804としてライト素子22により書き込む(コピーする)。この測定用サーボ情報804は、前述したように、位置決め用サーボ情報803と同一構成で、かつ同一の生成手順で書き込まれる。
【0043】
このような方法により、測定用サーボ情報804は、位置決め用サーボ情報803に対して、リード/ライト素子間の位置ずれ量Wsだけシリンダ方向にずれて書き込まれる。ここで、サーボ書込み装置10は、位置決め用サーボ情報803と測定用サーボ情報804とを識別できるように、各サーボ情報内のサーボマークがそれぞれ異なるように変更する処理を実行する。
【0044】
測定用サーボ情報804は位置決め用サーボ情報803と同一構成であるため、測定用サーボ情報804をデコードするための特殊なサーボ情報デコード回路は不要である。また、測定用サーボ情報804にはシリンダコードも含まれているため、素子間の位置ずれ量Wsが複数トラックにまたがる場合においても、測定用サーボ情報804を正確に検出できる。
【0045】
次に、図9を参照して、測定用サーボ情報804を使用した位置ずれ量Wsの測定方法を具体的に説明する。
【0046】
サーボ書込み装置10は、リード素子21により読取られた位置決め用サーボ情報803を使用して、リード素子21の位置決めする(位置決め中心801)。同時に、サーボ書込み装置10は、位置決めしたリード素子21により、測定用サーボ情報804を読取る。このとき、位置決め用サーボ情報803から読取られた位置誤差情報(サーボバーストパターン)と、測定用サーボ情報804より読取られた位置誤差情報(サーボバーストパターン)とは、異なる値を示す。
【0047】
ここで、位置決め用サーボ情報803より読取られた位置誤差情報をPEStとし、また測定用サーボ情報804より読取られた位置誤差情報をPESdとする。リード/ライト素子間の位置ずれ量Wsは、下記式(1)により求めることができる。
【0048】
Ws=PESd−PESt…(1)
従って、セルフサーボライト工程において、サーボ書込み装置10は、前記式(1)を使用して位置ずれ量Wsを算出することにより、ライト素子22の位置決め制御に必要な調整用オフセット量を正確に測定できる。なお、検出誤差を相殺するために、ディスク6の1周あたり複数箇所に書き込まれているサーボ情報から得られる各位置誤差情報から、平均位置誤差量を算出して素子間の位置ずれ量Wsを算出することが望ましい。
【0049】
(測定方法の変形例)
図10は、同実施形態のリード/ライト素子間の位置ずれ量を測定するための測定方法の変形例を示す図である。本変形例は、予め測定された位置ずれ量Wsを考慮してオフセット調整した状態で、測定用サーボ情報を使用した測定方法である。
【0050】
具体的には、サーボ書込み装置10は、既に得られた位置ずれ量Wsを考慮してオフセット調整した状態で、位置決め用サーボ情報1003を使用して、リード素子21の位置決めする。この状態で、サーボ書込み装置10は、位置決めしたリード素子21により、測定用サーボ情報1004を読取る。
【0051】
ここで、位置決め用サーボ情報1003より読取られた位置誤差情報をPEStとし、また測定用サーボ情報1004より読取られた位置誤差情報をPESdとする。位置ずれ量Weは、下記式(2)により求めることができる。
【0052】
We=PESd−PESt…(2)
この位置ずれ量Weは、予め得られた素子間の位置ずれ量Wsと、実際のリード/ライト素子間の位置ずれ量との誤差である。このため、正規のリード/ライト素子間の位置ずれ量Wtは、下記式(3)により求めることができる。
【0053】
Wt=Ws−We…(3)
本変形例により、サーボ書込み装置10は、予め測定された位置ずれ量Wsと、実際のリード/ライト素子間の位置ずれ量との誤差Weとから、正規のリード/ライト素子間の位置ずれ量Wtを更新することができる。即ち、サーボ書込み装置10は、セルフサーボライト工程において、ディスク6上のヘッド2を移動させながら、正規のリード/ライト素子間の位置ずれ量Wtを更新することができる。なお、ヘッド2の位置決めでの調整オフセット量の更新が反映されるためには、リード素子21が素子間の位置ずれ量Wsの距離以上に移動する必要がある。
【0054】
以上のように本変形例によれば、ヘッド2の移動に伴なって、リード/ライト素子間の位置ずれ量を測定処理ごとに更新することが可能となる。これにより、セルフサーボライト工程において、トラック密度の仕様に合わせてサーボ情報を高精度で記録することが可能となる
図11(A)は、予め測定された位置ずれ量Wsを考慮してオフセット調整した状態でのトラック間隔(トラックピッチ)を示す。基準は「1」であり、この近傍の範囲内に収まることが、正確なトラック間隔を実現することを意味している。同図(B)は、予めオフセット調整しない場合のトラック間隔を示す。いずれの場合も、正規のトラック間隔で予め書込まれたサーボ情報に対して、セルフサーボライト方法によりサーボ情報の追記を実行したときの実験結果である。
【0055】
以上要するに、同実施形態のセルフサーボライト方法では、位置決め用サーボ情報と測定用サーボ情報の2系統のサーボ情報を利用することにより、リード/ライト素子間の位置ずれ量を測定し、逐次更新することができる。従って、測定した位置ずれ量を使用したオフセット調整を実行することにより、ライト素子22の高精度に位置決めできる。これにより、ディスク6上には、高トラック密度にも対応できるトラック間隔を確保して、高精度のサーボ情報を書き込むことが可能となる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、セルフサーボライト工程時に、ディスクドライブに組み込まれたヘッドのリード/ライト素子間の位置ずれ量を高精度に測定できるため、結果として高精度のサーボ情報を書き込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関するディスクドライブ及びサーボ書込み装置の要部を示すブロック図。
【図2】同実施形態に関するサーボライト工程の概略を説明するための図。
【図3】同実施形態に関するヘッドでのリード/ライト素子間の配置関係を示す図。
【図4】同リード/ライト素子間の位置ずれ量の状態を示す図。
【図5】同実施形態のセルフサーボライト工程により、ディスク上に記録されたサーボ情報の一例を示す図。
【図6】同実施形態に関するリード/ライト素子間の位置ずれ量の定義を説明するための図。
【図7】同実施形態に関する2系統のサーボ情報によるセルフサーボライト方法を説明するための図。
【図8】同実施形態に関するリード/ライト素子間の位置ずれ量の測定方法を説明するための図。
【図9】同実施形態に関するリード/ライト素子間の位置ずれ量の測定方法を説明するための図。
【図10】同測定方法の変形例を示す図。
【図11】同変形例の効果を説明するための図。
【図12】同実施形態に関するセルフサーボライト方法の手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…ディスクドライブ
2…ヘッド
3…アクチュエータ
4…ボイスコイルモータ(VCM)
5…スピンドルモータ
6…ディスク
10…サーボ書込み装置
20…スライダ
21…リード素子
22…ライト素子
Claims (14)
- リード素子とライト素子とが分離して実装されているヘッド、及びディスク記録媒体を有するディスク記憶装置に適用するサーボライト方法であって、
前記ヘッドの位置決め制御で使用され、サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードを含む位置決め用サーボ情報を、前記ライト素子により前記ディスク記録媒体上に記録するサーボライト工程において、
前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報に基づいて、前記ヘッドが位置決めされている状態で前記ライト素子により測定用サーボ情報を記録する工程で、前記位置決め用サーボ情報に含まれる前記サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードと同一のデータを含み、かつ前記位置決め用サーボ情報とは区別して識別するためのデータを含む前記測定用サーボ情報を記録する工程と、
前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報と前記測定用サーボ情報とを使用して、前記リード素子と前記ライト素子間の位置ずれ量を算出する工程と
を具備したことを特徴とするサーボライト方法。 - 前記算出工程は、前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報と前記測定用サーボ情報とから各サーボ情報の変位を測定し、当該測定結果に基づいて前記位置ずれ量を算出することを特徴とする請求項1に記載のサーボライト方法。
- 前記算出工程は、前記位置決め用サーボ情報から検出された位置誤差情報と前記測定用サーボ情報から検出された位置誤差情報のそれぞれを前記ディスク記録媒体の複数箇所から求めて、それらの平均値に基づいて前記位置ずれ量を算出することを特徴とする請求項1に記載のサーボライト方法。
- 前記記録工程は、前記リード素子を前記位置決め用サーボ情報に基づいて位置決めするときに、前記算出工程により得られた前記位置ずれ量を使用してオフセット調整を実行し、
当該オフセット調整により位置決めされた前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報に基づいて、前記ヘッドが位置決めされている状態で前記ライト素子により測定用サーボ情報を記録することを特徴とする請求項1に記載のサーボライト方法。 - 前記オフセット調整により位置決めされた前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報からの位置誤差情報と、前記測定用サーボ情報からの位置誤差情報との誤差から求めた位置ずれ量を、正規の位置ずれ量として更新する更新工程を更に有することを特徴とする請求項4に記載のサーボライト方法。
- 前記ディスク記録媒体上の所定の全領域に前記位置決め用サーボ情報が記録された後に、前記測定用サーボ情報を消去する工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載のサーボライト方法。
- リード素子とライト素子とが分離して実装されているヘッド、及びディスク記録媒体を有するディスク記憶装置に適用するサーボ書込み装置であって、
前記ヘッドの位置決め制御で使用され、サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードを含む位置決め用サーボ情報を、前記ライト素子により前記ディスク記録媒体上に記録する第1の記録手段と、
前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報に基づいて、前記ヘッドが位置決めされている状態で前記ライト素子により測定用サーボ情報を記録する手段で、前記位置決め用サーボ情報に含まれる前記サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードと同一のデータを含み、かつ前記位置決め用サーボ情報とは区別して識別するためのデータを含む前記測定用サーボ情報を記録する第2の記録手段と、
前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報と前記測定用サーボ情報とを使用して、前記リード素子と前記ライト素子間の位置ずれ量を算出する算出手段と
を具備したことを特徴とするサーボ書込み装置。 - 前記第2の記録手段は、前記リード素子を前記位置決め用サーボ情報に基づいて位置決めするときに、前記算出手段により得られた前記位置ずれ量を使用してオフセット調整を実行し、
当該オフセット調整により位置決めされた前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報に基づいて、前記ヘッドが位置決めされている状態で前記ライト素子により測定用サーボ情報を記録することを特徴とする請求項7に記載のサーボ書込み装置。 - 前記オフセット調整により位置決めされた前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報からの位置誤差情報と、前記測定用サーボ情報からの位置誤差情報との誤差から求めた位置ずれ量を、正規の位置ずれ量として更新する更新手段を更に有することを特徴とする請求項8に記載のサーボ書込み装置。
- 前記ディスク記録媒体上の所定の全領域に前記位置決め用サーボ情報が記録された後に、前記測定用サーボ情報を消去する手段を更に有することを特徴とする請求項7に記載のサーボ書込み装置。
- ディスク記録媒体と、
リード素子とライト素子とが分離して実装されているヘッドと、
前記ヘッドの位置決め制御で使用され、サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードを含む位置決め用サーボ情報を、前記ライト素子により前記ディスク記録媒体上に記録する第1の記録手段と、
前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報に基づいて、前記ヘッドが位置決めされている状態で前記ライト素子により測定用サーボ情報を記録する手段で、前記位置決め用サーボ情報に含まれる前記サーボバーストパターン及びトラックアドレスコードと同一のデータを含み、かつ前記位置決め用サーボ情報とは区別して識別するためのデータを含む前記測定用サーボ情報を記録する第2の記録手段と、
前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報と前記測定用サーボ情報とを使用して、前記リード素子と前記ライト素子間の位置ずれ量を算出する算出手段と
を具備したことを特徴とするディスク記憶装置。 - 前記第2の記録手段は、前記リード素子を前記位置決め用サーボ情報に基づいて位置決めするときに、前記算出手段により得られた前記位置ずれ量を使用してオフセット調整を実行し、
当該オフセット調整により位置決めされた前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報に基づいて、前記ヘッドが位置決めされている状態で前記ライト素子により測定用サーボ情報を記録することを特徴とする請求項11に記載のディスク記憶装置。 - 前記オフセット調整により位置決めされた前記リード素子により読取られた前記位置決め用サーボ情報からの位置誤差情報と、前記測定用サーボ情報からの位置誤差情報との誤差から求めた位置ずれ量を、正規の位置ずれ量として更新する更新手段を更に有することを特徴とする請求項12に記載のディスク記憶装置。
- 前記ディスク記録媒体上の所定の全領域に前記位置決め用サーボ情報が記録された後に、前記測定用サーボ情報を消去する手段を更に有することを特徴とする請求項11に記載のディスク記憶装置。
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