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JP3690963B2 - 調理器用把手 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はホットプレートや電気なべその他の加熱調理器用の把手の構造に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
ホットプレートなどの加熱調理器用の合成樹脂製の把手は、調理体や蓋といった高温に加熱される部材に装着するため、把手全体が高温となり取扱いに困ることがある。把手全体が高温に加熱されることを回避するため、図9に示すように把手Aの取付部A1と掴み部A2との間に貫通孔Bを穿設し、掴み部A2への熱の伝わりを少なくした把手の構造が工夫されている。この場合、把手は常に手指が触れるものであるため、安全上図9に拡大して示すように開口端に丸みCを形成しておく必要がある。このような構造の把手を成型する場合、上型と下型の構造が複雑になり、パートラインDを厚みの中心付近、換言すれば貫通孔の内部に位置させる必要があった。すなわち、上型Eと下型Fの当接面Gが貫通孔の内部に位置することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
合成樹脂材で成型する把手に貫通孔を穿設し、そのパートラインを厚みの中心に設定すると、成型加工の常としてパートラインにはラインが表れるだけでなく金型の磨滅などによってバリが形成されることがある。また、金型のズレによってパートラインに段が形成されることもある。この場合、バリなどの除去加工を施して製品として完成する必要がある。ところが、貫通孔の内部の前記仕上げ加工は困難なものとなる欠点があった。バリの発生や金型のズレによる段の発生を回避するためには、精密な金型を必要とする。本発明は、上記従来技術の欠点に鑑み、貫通孔の内部にパートラインが形成されず、安全に使用することができる調理器用把手を容易に提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、成型のパートラインを貫通孔3の開口端とし、貫通孔3の開口端の一方の表面に開口端に接近させてリブ5を突出形成する。これにより、貫通孔3の内部にパートラインが位置せず、バリなどが発生することがない。この場合、貫通孔3の開口端にエッジが形成される形状となり、ここにバリが発生する可能性がある。しかしながら、開口端であるためバリが発生しても、容易に除去することができるとともに、開口端に接近させてリブ5を突出形成することによって、例え開口端がエッジ形状に形成されるものであっても、手指が触れるのを防止し安全に使用することができる。また、上型6と下型7とにズレが発生しても、貫通孔の内部に段が形成されることがなくなる。なお、開口端に接近させて配置するリブ5は、貫通孔3の開口縁の部分に形成するものであってもよいが、開口縁から少し離れた位置に形成するようにすると、多少上型6と下型7がズレても支障なくリブを成型することができる。
【0005】
貫通孔3は、把手1の取り付け部1aと掴み部1bとの間に配置する。そしてリブ5は、貫通孔3の開口端表面に開口端に接近させて形成するため、開口端に手指が触れるのを防止することができる。開口端表面に形成するリブ5は、把手1の掴み部1b側にのみ形成することで、おおむね開口端に手指が触れるのを防止することができる。しかしながら、貫通孔の開口端を周回させてリブ5を配置すると、貫通孔3を把手1の取り付け部1aから離れた位置にも配置することができる。なお貫通孔部分以外の外表面のパートラインを、厚みの中間部分に形成すると、把手1の上下の外周縁にエッジが形成されない、全体に丸みのある形状とすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る調理器用把手の実施の形態を、添付の図に基づいて説明する。
図1は、把手1を調理体に装着した状態の一例を示す縦断面図、図2は図1の把手の貫通孔部分の拡大縦断面図、図3はその型の縦断面図である。
【0007】
図1はホットプレートの調理体2に取り付け金具4を利用して装着した把手の一例を示している。この把手1は、取り付け部1aと掴み部1bとの間に幅の狭い貫通孔3を穿設し、調理体2の熱が取り付け部1aから掴み部1bに伝わるのを防止している。すなわち、調理体から取り付け部1aに伝わった熱が、貫通孔3の存在によって直接伝わらず、貫通孔を通過する空気によって冷却される。
【0008】
図2に示すように貫通孔3の開口端表面には、図面上の下面に貫通孔3の開口端に接近させてリブ5を突出形成している。この際、図3に示すように上型6に貫通孔成型部8を設け、下型7とのパートラインを貫通孔の下端面に設定している。すなわち、リブ5を形成するためのリブ成型溝9は下型7の表面に形成している。
【0009】
図3における、上型6と下型7の組み合わせにおいて、貫通孔3の開口端縁のうち、上端開口縁3aは上型の形状によって丸みを形成し、手指が触れても安全な形状とすることができるが、下端開口縁の形状は上型と下型の突き合わせとなるため、エッジ形状となる。しかしながら、開口端に接近させてリブ5が形成されるため開口端のエッジに手指が触れるのを防止することができる。貫通孔3の下端開口縁には、型の精度や磨滅などの理由によってバリが形成される可能性があるが、このバリは貫通孔3の開口端であるため容易に除去することができる。また、上型6と下型7にズレを生じても、このズレは微少なリブ位置のズレとして表れる。したがって、上型6と下型7に多少ズレを生じても支障なく成型することができるように、リブ5を貫通孔3の開口端縁から少し離れた位置に配置しておくとよい。
【00010】
図4は、把手1を裏返して見た斜視図である。この実施形態では、把手1の幅方向に三個の貫通孔3,3を一列に配置し、三個の貫通孔を取り囲むようにリブ5を形成している。リブ5は、図7に示すように幅方向へ直線的に、例えば貫通孔3の列の掴み部1b側に形成してもよい。またリブ5は、把手1の掴み部1b側だけでなく、図7に点線で示すように取付部1a側にも形成するとよい。図4や図6に示すように、リブ5を貫通孔を周回させる態様で設けるものでは、取付部1a側の貫通孔の開口縁に手指が触れるのを防止することができる。そのため、掴み部1bと取付部1aの境界部分だけでなく、掴み部1bにも貫通孔3を設けることができる。この場合、貫通孔3は掴み部1bの冷却効果を高める効果があるとともに、手指の滑り止めとして機能する実益がある。
【0011】
図5は図4の把手1の型の一例を示す断面図である。この実施形態では、上型6にのみ貫通孔成型部8を突出させ、この貫通孔成型部8が下型7の平面部分に当接するようにし、下型7の平面部分にリブ形成溝9を形成している。しかしながら把手1側面のパートラインは、厚みの中心部に設定している。これにより、把手1は上表面の外周縁だけでなく、下表面の外周縁も丸みのある形状として成型することができる。
【0012】
本発明は、ホットプレートなどの電気加熱調理器だけでなく、各種の調理器用把手として応用することができる。図8の(a) はホットプレートの蓋把手に応用した一例、図8の(b) はホットプレートの調理体用の把手に応用した一例、図8の(c) は通常のなべ用把手に応用した一例をそれぞれ示している。
【0013】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の調理器用把手によれば、貫通孔を形成する把手の成型に際し、貫通孔の内部にバリや型のズレによる段が形成されないため、その製造が容易なものとなる。そして、貫通孔の開口端表面にリブを形成することによって、エッジ状に形成される貫通孔の開口端縁に手指が触れないため、特別な仕上げ加工を施さなくても安全に使用することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、貫通孔の開口端を周回するように形成することによって、把手の掴み部側だけでなく取り付け部側からも貫通孔の開口端に手指が触れるのを防止することができる。そのため、貫通孔を掴み部と取り付け部の境界部分だけでなく、掴み部にも形成し放熱効果を高めることができるとともにリブを手指の滑り止めとして機能させることができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、貫通孔を形成する把手の、全ての外周縁に丸みをもたせた安全に使用できるものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の調理器用把手をホットプレートの調理体に装着した一例を示す縦断面図、
【図2】図2は図1の把手の貫通孔部分の拡大縦断面図、
【図3】図3は貫通孔部分を成型する型の縦断面図、
【図4】図4は、把手を裏返して見た斜視図、
【図5】図5は把手を成型する型の一例を示す断面図、
【図6】リブ形状の一例を示す把手の底面図、
【図7】リブ形状の他の一例を示す把手の底面図、
【図8】本発明を応用する把手の一例を示す斜視図、
【図9】従来の把手をホットプレートの調理体に装着した状態の縦断面図。
【符号の説明】
1…把手、 1a…取り付け部、1b…掴み部、2…調理体、 3…貫通孔、 3a…上端開口縁、 4…取り付け金具、 5…リブ、 6…上型、 7…下型、 8…貫通孔成型部、 9…リブ成型溝。

Claims (3)

  1. 取り付け部と掴み部との間に貫通孔を穿設し、掴み部への熱の伝わりを少なくした合成樹脂製の把手において、成型のパートラインを貫通孔の開口端とし、貫通孔の開口端表面に開口端に接近させてリブを突出形成したことを特徴とする調理器用把手。
  2. 開口端表面に形成するリブは、開口を周回させて配置してなる請求項1記載の調理器用把手。
  3. 貫通孔以外の把手外表面のパートラインを厚みの中間部分に形成してなる請求項1又は2記載の調理器用把手。
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