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JP3696517B2 - 光伝送システム - Google Patents
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JP3696517B2 - 光伝送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送システムに関し、特に光伝送の障害箇所の探索を行う光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
国際通信の需要は、ビジネスのグローバル化、インターネットの普及などにより、急激に拡大している。このような現状に対し、海底光伝送システムは、衛星通信と並んで重要なものであり、経済的で大容量の海底光伝送システムの早期実現が急務となっている。
【0003】
海底光伝送システムは、海底に光ファイバケーブルを敷設し、光ファイバケーブルの途中に中継器を設けて、光増幅して光伝送を行う。また、海底光伝送システムは、海中部分が故障した場合、その修理に多額の費用と時間を要するため、最も厳しい信頼性が要求されている。したがって、万が一、障害が発生した場合には、適確に障害箇所の位置を把握できるような、障害検出機能を具備しておく必要がある。
【0004】
従来では、陸上に設けられた端局から、障害検出用の光信号を海底の光ファイバケーブルへ複数の中継器を介して送信し、破断点で生じた反射光を折り返して端局で読み込むことで障害点の検出を行っていた。しかし、このような場合、障害検出用の光信号は、何段もの中継器内のカプラを通過して送信されるため、障害点に達する前に信号・雑音比(SNR)が劣化して測定精度を下げてしまい、また測定時間も長くかかる等の欠点があった。
【0005】
このため、海底内の中継器から障害検出用の光信号を発する従来技術が提案されている。例えば、特開平4−326218号公報では、障害検出用の光信号を、測定用の光ファイバケーブルを通じて送出し、破断点で生じた反射光を読み込むことで障害点の検出を行っている。また、特開平6−268597号公報でも同様のことを行っており、この場合は主回線の光ファイバケーブルを利用して反射光を測定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来技術では、いずれの場合も、障害として光ファイバの破断のみを対象としており、光ファイバ破断時に生じるフレンネル反射による反射光を測定しているため、フレンネル反射を伴わない障害に対しては効力を発揮しないといった問題があった。
【0007】
また、特開平4−326218号公報の従来技術では、主回線の光ファイバケーブルとは別に、あらたに障害検出用の光ファイバケーブルを海底内に設置しなければならないため経済的ではない。
【0008】
光伝送の信頼性を低下させるものとしては、光ファイバの破断の他に、水素発生や温度変動等によって生じる損失増加などの光ファイバの特性劣化がある。このような特性劣化は、フレンネル反射を伴わない。さらには、中継器が故障することもありうる。このため、光ファイバの破断だけでなく、光ファイバの特性劣化や中継器故障も含めて、障害箇所の探索制御を行う必要がある。
【0009】
さらに、中継器から障害検出用の光信号を発するためには、端局から遠距離にある中継器に対して、効率のよい遠隔制御を行う必要があるが、従来技術にはこれらのことが考慮されてはいない。したがって、障害探索制御に対する、端局と中継器間での高品質な通信制御を含めた光伝送システムの構築が必要である。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、端局と中継器間で高品質な通信制御を行って、障害箇所を効率よく適確に探索する光伝送システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような、光伝送の障害箇所の探索を行う光伝送システム1において、モニタ制御命令にもとづいて、自装置の運用状態及び入出力信号をモニタし、モニタ情報である光モニタ信号を生成する光モニタ信号生成手段11と、障害探索制御命令にもとづいて、光伝送路上の障害を検出するために、光伝送路に光パルス及び光パルスを反転した反転光パルスを送出する光パルス信号送出手段12と、から構成され光伝送の中継制御を行う中継装置10−1〜10−mと、モニタ制御命令を送信するモニタ制御命令送信手段21aと、光モニタ信号にもとづいて、運用状態の認識及び障害区間の特定を行うモニタ処理手段22aと、を含むモニタ制御部2aと、特定された障害区間近傍の中継装置に障害探索制御命令を送信する障害探索制御命令送信手段21bと、反転光パルスを同期信号として、光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行うレーレー散乱光読み込み手段22bと、レーレー散乱光の読み込み結果から、光伝送路上の障害を検出する障害検出手段23bと、を含む障害探索部2bと、から構成され光伝送制御及び中継装置10−1〜10−mの遠隔制御を行う端局装置20と、を有することを特徴とする光伝送システム1が提供される。
【0012】
ここで、光モニタ信号生成手段11は、モニタ制御命令にもとづいて、自装置の運用状態及び入出力信号をモニタし、モニタ情報である光モニタ信号を生成する。光パルス信号送出手段12は、障害探索制御命令にもとづいて、測定すべき光伝送路上の障害を検出するために、光伝送路に光パルス及び光パルスを反転した反転光パルスを送出する。モニタ制御命令送信手段21aは、モニタ制御命令を送信する。モニタ処理手段22aは、光モニタ信号にもとづいて、運用状態の認識及び障害区間の特定を行う。障害探索制御命令送信手段21bは、特定された障害区間近傍の中継装置に障害探索制御命令を送信する。レーレー散乱光読み込み手段22bは、反転光パルスを同期信号として、光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行う。障害検出手段23bは、レーレー散乱光の読み込み結果から、光伝送路上の障害を検出する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の光伝送システムの原理図である。光伝送システム1は、光伝送路(光ファイバケーブル)で接続された中継装置10−1〜10−m…及び端局装置20から構成されて、長距離の光伝送を行い、かつ光伝送に対する障害箇所の探索を行う(端局装置20は、図には示していないが実際には光伝送路の両端に設置される)。本発明を海底光伝送システムに適用した場合には、光伝送路及び中継装置10−1〜10−m…は海中に設置され、端局装置20は例えば、陸上の局舎内に設置される。
【0014】
中継装置10−1〜10−m(総称する場合は中継装置10)内の、光モニタ信号生成手段11は、端局装置20から送られたモニタ制御命令にもとづいて、自装置(中継装置自身)の運用状態及び入出力信号をモニタし、モニタ情報である光モニタ信号を生成する。例えば、運用状態としては、装置内部の温度や半導体レーザに供給される電気信号レベルなどが含まれる。また、入出力信号とは、中継装置10で入出力される中継すべき光主信号のことである。そして、これらの状態情報をモニタ情報とする。
【0015】
光パルス信号送出手段12は、端局装置20から送られた障害探索制御命令にもとづいて、測定すべき光伝送路上の障害を検出するために、測定すべき伝送路区間にレーレー散乱光が生じるように光伝送路に光パルスを送出し、またこの光パルスを反転した反転光パルスを端局装置20側に送出する。
【0016】
端局装置20は、モニタ制御部2aと障害探索部2bから構成される。モニタ制御部2aに対し、モニタ制御命令送信手段21aは、中継装置10をモニタするためのモニタ制御命令を送信する。モニタ処理手段22aは、中継装置10から送られた光モニタ信号にもとづいて、中継装置10の運用状態の認識及び障害区間の特定を行う。
【0017】
障害探索部2bに対し、障害探索制御命令送信手段21bは、特定された障害区間近傍の中継装置10に障害探索制御命令を送信する。レーレー散乱光読み込み手段22bは、中継装置10から送られた反転光パルスを同期信号として、光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理(レーレー散乱光の発生タイミングの検出)を行う。障害検出手段23bは、レーレー散乱光の読み込み結果から、光伝送路上の障害を検出する(障害発生位置の検出を含む)。
【0018】
ここで、光ファイバのガラス組成は、結晶とは異なり、波長より十分小さいオーダーで密度にゆらぎがあるため光は散乱を受ける。この散乱をレーレー散乱という。障害検出用の光パルスを送出した場合、光パルスの進行方向とは逆方向にレーレー散乱光が生じる。本発明では、このレーレー散乱光の波形状態を監視することで、光伝送路上の障害を検出する。
【0019】
また、本発明の光伝送路上の障害検出制御では、光ファイバの破断点の位置だけでなく、損失増加が生じている障害位置も検出できる。さらに、中継装置10に異常がある場合には、モニタ制御部2aで判断できる。
【0020】
次に中継装置10の構成について説明する。図2は中継装置の構成を示す図である。光モニタ信号生成手段11及び光パルス信号送出手段12の機能を有する中継装置10aは、両端に設置された端局装置20−1、20−2から双方向通信可能な構成をとっており、監視制御回路101、論理素子102、LD(レーザダイオード)103a、103b、LD制御回路104、PD(ホトダイオード)105a、105b、光増幅器106a、106bから構成される。また、図中の太実線は光ファイバであり、太曲線はカプラ(光合分波部)を表している。
【0021】
次に中継装置10aのモニタモード及び障害検出モードの動作について説明する。まず、モニタモードに対し、端局装置20−2から送信されたモニタ制御命令は、PD105bで電気信号に変換され、監視制御回路101で受信される。
【0022】
監視制御回路101は、自分宛てのモニタ制御命令の場合はこれを取り込み、命令内容にもとづいて、自己の装置の状態や、中継すべき光入出力信号をモニタする。そして、このモニタ情報を周波数変調(FSK:Frequency Shift Keying)してモニタ信号を生成し、論理素子102へ送信する。また、監視制御回路101は、LD103a、103bを駆動するための駆動指示信号をLD制御回路104へ送信する。
【0023】
論理素子102は、正論理のモニタ信号をLD103aへ送信し、反転した負論理のモニタ信号をLD103bへ送信する。LD103a、103bは、LD制御回路104からLD駆動制御を受け、モニタ信号にもとづきそれぞれ発光して、モニタ情報を含むモニタ光及び反転モニタ光を生成する。モニタ光と反転モニタ光はそれぞれ波長が異なる光である。
【0024】
モニタ光は、ポートP1及びP4から出力され、反転モニタ光はポートP3、P2から出力される。光増幅器106aはポートP1より入力されるレーレー散乱光と光主信号と中継器からの反転モニタ光を増幅して、ポートP2から出力する。光増幅器106bは、ポートP4から入力されるレーレー散乱光と光主信号と中継器からの反転モニタ光を増幅して、ポートP3より出力する。光増幅器106aは、アイソレート機能を有するため、ポートP2からの出力は、光増幅器で遮断され、ポートP1に伝搬されない。光増幅器106bは、アイソレート機能を有するため、ポートP3からの出力は、光増幅器で遮断され、ポートP4に伝搬されない。
【0025】
次に障害検出モードについて説明する。端局装置20−2から送信された障害探索制御命令は、PD105bで電気信号に変換され、監視制御回路101で受信される。
【0026】
監視制御回路101は、自分宛ての障害探索制御命令の場合はこれを取り込み、命令内容にもとづいて、光パルスを送出するための光パルス生成信号を論理素子102へ送信する。また、監視制御回路101は、LD103a、103bを駆動するための駆動指示信号をLD制御回路104へ送信する。
【0027】
論理素子102は、正論理の光パルス生成信号をLD103aへ送信し、反転した負論理の光パルス生成信号をLD103bへ送信する。LD103aは、LD制御回路104からLD駆動制御を受け、正論理の光パルス生成信号にもとづき発光して、障害検出用の光パルス(以下、プローブパルス光と呼ぶ)を生成する。また、LD103bは、LD制御回路104からLD駆動制御を受け、負論理の光パルス生成信号にもとづき発光して、反転光パルスを生成する。そして、プローブパルス光は、ポートP1及びP4に出力され、反転光パルスは、ポートP3、P2に出力される。
【0028】
また、プローブパルス光により発生するレーレー散乱光が、プローブパルス光の進行方向とは逆方向に進む。例えば、ポートP1から出力されたプローブパルス光に対しては、矢印Aの方向にレーレー散乱光が進むことになり、このレーレー散乱光は、ポートP1に入力して、光増幅器106aを介してポートP2より出力され、光ファイバケーブルC2、Cn及び他の中継装置を介しながら端局装置20−2へ到達する。この時、光ファイバケーブルC1に障害がある場合には、このレーレー散乱光を端局装置20−2で測定し、同時に波長を違えて送られる反転光パルスを同期信号として用いることで障害検出が行える。
【0029】
次に中継装置10aのLD103a、103bの発光動作のタイムチャートについて説明する。図3はモニタモードでの発光動作を示すタイムチャートである。モニタ光と、反転モニタ光とが示されている。また、例えば、周波数f1に“0”、周波数f2に“1”を対応させて、FSKによりモニタ情報を伝送する。
【0030】
図4は障害検出モードでのLD103a、103bの発光動作とレーレー散乱光の発生タイミングを示すタイムチャートである。(A)はプローブパルス光で、(B)は反転光パルスで、(C)はプローブパルス光により発生するレーレー散乱光を示す。斜線部は発光している状態を示している。
【0031】
次に端局装置20の構成について説明する。図5は端局装置の構成を示す図である。端局装置20aは、モニタ制御部2a、障害探索部2b、SV(supervisory)部220、主信号送信部230、主信号受信部240から構成される。また、図中の太実線は光ファイバであり、太曲線はカプラを表している。
【0032】
主信号送信部230は、送信器231、振幅変調器232、光増幅器233から構成される。送信器231は、光の主信号の送信制御を行う。振幅変調器232は、主信号を振幅変調する。また、モニタ制御命令または障害探索制御命令を受信した場合には、これらの制御命令の情報を主信号に重畳して振幅変調を行う。光増幅器233は、振幅変調された信号を光増幅して中継装置10へ送信する。
【0033】
主信号受信部240は、光増幅器241、受信器242から構成される。光増幅器241は、受信した光信号を増幅し、受信器242は、増幅された主信号の受信制御を行う。
【0034】
SV部220は、モニタ制御部2a及び障害探索部2bの全体制御を行う。また、図には示していないが、SV部220には、保守端末が接続され、外部(オペレータ)とのインタフェース制御を行う。
【0035】
モニタ制御部2aは、PD211、バンドパスフィルタ212、包絡線検出回路213、モニタ信号処理回路214、制御命令処理回路215から構成される。
【0036】
PD211は、光増幅器241で増幅された光信号を電気信号に変換する。バンドパスフィルタ212は、光モニタ信号に該当する帯域のみを通過させる。包絡線検出回路213は、包絡線検波を行って、ベースバンド波形を抽出する。モニタ信号処理回路214は、コード化されているモニタ信号をデコードし、デコード結果をSV部220へ送信する。また、制御命令処理回路215は、SV部220の指示にもとづいて、モニタ制御命令または障害探索制御命令をコード化及び変調し、結果を振幅変調器232へ送信する。
【0037】
障害探索部2bは、光増幅器201、光フィルタ202−1、202−2、PD203−1、203−2、包絡線検出回路204、トリガ検出回路205、信号処理回路206から構成される。
【0038】
光増幅器201は、受信した光信号を増幅する。光フィルタ202−2は、反転光パルスをフィルタリングする。PD203−2は、反転光パルスを電気信号に変換する。トリガ検出回路205は、反転光パルスからエッジ検出を行い、トリガ信号を抽出し、信号処理回路206へ送信する。
【0039】
光フィルタ202−1は、レーレー散乱光をフィルタリングする。PD203−1は、レーレー散乱光を電気信号に変換する。包絡線検出回路204は、包絡線検波を行って、ベースバンド波形を抽出する。信号処理回路206は、トリガ検出回路205から送信されたトリガ信号にもとづいて、レーレー散乱によるベースバンド信号の読み込み処理を行って障害検出を行う(具体的には、トリガ信号にもとづいて、後方散乱光測定であるOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)を行う)また、その結果をSV部220へ通知する。
【0040】
次にモニタ制御命令及び障害探索制御命令について説明する。図6はモニタ制御命令及び障害探索制御命令のフォーマット構成を示す図である。
モニタ制御命令Faは、中継装置識別アドレスf1aとモニタ命令f2aから構成される。各中継装置には、ユニークなアドレスが付与されている。端局装置20は、モニタ対象の中継装置のアドレスを中継装置識別アドレスf1aのフィールドに記入する。また、モニタ指示内容をモニタ命令f2aのフィールドに記入する。
【0041】
障害探索制御命令Fbは、中継装置識別アドレスf1bと探索命令f2bから構成される。端局装置20は、障害探索のためにプローブパルス光及び反転光パルスを発光させたい中継装置のアドレスを中継装置識別アドレスf1bのフィールドに記入する。また、探索指示内容を探索命令f2bのフィールドに記入する。
【0042】
図7はモニタ制御命令及び障害探索制御命令を送信する際の変調波を示す図である。主信号及びモニタ制御命令または障害探索制御命令に、振幅変調を施して重畳した信号を示している。
【0043】
次にレーレー散乱光の波形について説明する。図8〜図10はレーレー散乱光の波形を示す図である。横軸は距離であり、縦軸は電力である。図8は光ファイバケーブルに障害がない場合のレーレー散乱光を示している。プローブパルス光の進行方向とは逆方向に生じるレーレー散乱光は、図4のプローブパルス光の発生と同時に、図9に示すように一定の傾きで減衰していく。なお、プローブパルス光の周期は、1中継区間の距離より長くとる。
【0044】
図9はフレンネル反射があった場合を示している。光ファイバケーブル上に破断点があった場合、図に示すようなフレンネル反射と呼ばれる強い反射光が現れる。また、端局装置20では、モニタ情報からどの中継区間が異常であるかを認識しており、中継区間距離もあらかじめわかっているので、フレンネル反射光が現れた位置により、破断を生じている障害点を検出できる。
【0045】
例えば、図の場合では、端局装置から10番目の中継装置から発せられたプローブパルス光により、端局装置から10番目と11番目の中継器間の距離100kmに対し、10番目の中継装置から50km離れた位置で破断が生じていることを示している。
【0046】
図10は伝送損失があった場合を示している。光ファイバ伝送損失があると、レーレー散乱光は図のような波形となって観測される。例えば、図の場合では、10番目の中継装置から発せられたプローブパルス光により、端局装置から10番目と11番目の中継器間の距離100kmに対し、10番目の中継装置から50km離れた位置で損失が生じていることを示している。
【0047】
次に障害探索の流れについて説明する。図11はモニタモードを示す図である。端局装置20−1と中継装置10−1〜10−3が示されている。また、中継区間を、端局装置20−1から順番に第0中継区間、第1中継区間…と呼ぶ。
【0048】
中継装置10−2に対してモニタ処理を行う場合、端局装置20−1は、中継装置10−2のアドレスを付したモニタ制御命令を送信する。中継装置10−2は、受信したモニタ制御命令が自分宛てか否かの識別処理を行い、自分宛ての場合はこのモニタ制御命令を取り込む。そして、このモニタ制御命令にもとづいて、装置運用状態や入出力信号の状態をモニタし、モニタ結果を光パルス信号として生成し双方向に送信する。
【0049】
図12は障害検出モードを示す図である。図11で上述したようなモニタ処理を各中継装置に対して行っていき、中継装置10−3に隣接する第3中継区間の光ファイバC3bに障害があるものと特定したとする。中継装置10−3の障害測定対象の光ファイバケーブルは、光ファイバケーブルC3bである。
【0050】
中継装置10−3に対して障害探索処理を行う場合、端局装置20−1は、中継装置10−3のアドレスを付した障害探索制御命令を送信する。中継装置10−3は、受信した障害探索制御命令が自分宛てか否かの識別処理を行い、自分宛ての場合はこの障害探索制御命令を取り込む。そして、この障害探索制御命令にもとづいて、障害検出用のプローブパルス光を光ファイバケーブルC3bに、反転光パルスを光ファイバケーブルC2bに送出する。
【0051】
端局装置20−1では、送信された反転光パルスをトリガとし、プローブパルス光により生じたレーレー散乱光の発生タイミングを検出する。そして、レーレー散乱光の波形状態から第3中継区間の光ファイバケーブルC3bの障害位置を検出する。
【0052】
図13は障害探索の処理手順を示すフローチャートである。
〔S1〕端局装置20内の主信号受信部240で光主信号の信号断を検出する。
〔S2〕端局装置20は、各中継装置10に対して、モニタ制御命令を順次送出する。
〔S3〕中継装置10は、モニタ制御命令にもとづいて、状態をモニタし、モニタ結果である光モニタ信号を生成する。
〔S4〕端局装置20は、中継装置10から送信された光モニタ信号を受信して障害区間の割り出しを行う。
〔S5〕端局装置20は、特定した障害区間手前の中継装置宛てに、障害探索制御命令を送信する。
〔S6〕中継装置10は、プローブパルス光及び反転光パルスを送出する。
〔S7〕端局装置20は、反転光パルスをトリガとして、プローブパルス光により生じたレーレー散乱光の発生タイミングを検出する。
〔S8〕端局装置20は、レーレー散乱光の波形状態から、障害位置を特定する。
【0053】
次に中継装置10の他の実施の形態について説明する。図14は中継装置10の第1の変形例を示す図である。第1の変形例である中継装置10a−1は、LD103a、103bの出力段に光スイッチ107a、107bがそれぞれ設けられている。論理素子102の信号を用いて光スイッチ107a、107bをON/OFFさせることで、プローブパルス光及び反転光パルスの発光制御を行う。その他の構成は図2で上述した中継装置10aの構成と同様である。
【0054】
図15は中継装置10の第2の変形例を示す図である。第2の変形例である中継装置10a−2は、LD103a、103bの出力段に外部変調器108a、108bがそれぞれ設けられている。論理素子102の信号を用いて外部変調器108a、108bで、LD103a、103bからの光を強度変調して、プローブパルス光及び反転光パルスの発光制御を行う。その他の構成は図2で上述した中継装置10aの構成と同様である。
【0055】
このように、光スイッチや外部変調器を用いることで、レーザダイオードのチャーピング(波長変動)の問題をなくし、より高精度の測定を行うことが可能になる。
【0056】
図16は中継装置10の第3の変形例を示す図である。第3の変形例である中継装置10a−3は、中継装置10a−2に対し、光増幅器106a、106bをなくし、その箇所にWDM(Wavelength Division Multiplex)カプラ109a、109bと励起光源110a、110bを設けた構成をとる。
【0057】
励起光源110a、110bは、ラマン増幅を行うための光源である。ラマン増幅は、光ファイバ内の非線形光学現象を利用した光増幅制御であり、物質内の振動現象により入射光と異なる波長の光が散乱される物理現象を利用して、伝送路全体に強い励起光を入射させて光増幅するものである(例えば、1.55μmの波長の光信号を増幅するためには1.45μmの励起光を入射させる)。
【0058】
そして、WDMカプラ109a、109bは、励起光源110a、110bからの入射光を受けて(ラマン増幅されて)、入力信号を増幅して光ファイバケーブル上に出力する。
【0059】
このように、中継装置10に分布定数型のラマン増幅を用いて中継制御を行うことで、中継間隔の拡大が可能となり、また、障害検出用の光パルスも安定して伝送することができ、高精度の測定を行うことが可能になる。
【0060】
以上説明したように、本発明の光伝送システム1は、中継装置10では、モニタ情報である光モニタ信号を生成し、また光伝送路上の障害点を検出するために、光パルス及び反転光パルスを送出する。端局装置20では、光モニタ信号にもとづいて障害区間を特定し、中継装置10から送られた反転光パルスを同期信号として、プローブパルス光により発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行って、光伝送路上の障害を検出する構成とした。
【0061】
これにより、端局装置20と中継装置10間で高品質な通信制御を行って、光ファイバの破断のみならず特性劣化や中継装置故障を含む障害箇所に対して、効率よく適確に探索することが可能になる。また、本発明は、海底または陸上に敷設された光ファイバケーブルに対して、効率よく光伝送の障害探索制御を行うことが可能である。
【0062】
(付記1) 光伝送の障害箇所の探索を行う光伝送システムにおいて、
モニタ制御命令にもとづいて、自装置の運用状態及び入出力信号をモニタし、モニタ情報である光モニタ信号を生成する光モニタ信号生成手段と、障害探索制御命令にもとづいて、光伝送路上の障害を検出するために、光伝送路に光パルス及び前記光パルスを反転した反転光パルスを送出する光パルス信号送出手段と、から構成され光伝送の中継制御を行う中継装置と、
前記モニタ制御命令を送信するモニタ制御命令送信手段と、前記光モニタ信号にもとづいて、前記運用状態の認識及び障害区間の特定を行うモニタ処理手段と、
を含むモニタ制御部と、特定された障害区間近傍の中継装置に前記障害探索制御命令を送信する障害探索制御命令送信手段と、前記反転光パルスを同期信号として、前記光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行うレーレー散乱光読み込み手段と、前記レーレー散乱光の読み込み結果から、前記光伝送路上の障害を検出する障害検出手段と、を含む障害探索部と、から構成され光伝送制御及び前記中継装置の遠隔制御を行う端局装置と、
を有することを特徴とする光伝送システム。
【0063】
(付記2) 前記端局装置は、前記モニタ制御命令及び前記障害探索制御命令を主信号に重畳させて、前記中継装置へ送信することを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
【0064】
(付記3) 前記中継装置は、発光素子の外部に、光スイッチまたは外部変調器を設けて変調制御を行って、信号を送出することを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
【0065】
(付記4) 前記中継装置は、光ファイバ内の非線形光学現象を利用した光増幅を行って、信号を送出することを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
(付記5) 光伝送の中継制御を行う中継装置において、
端局装置からのモニタ制御命令にもとづいて、自装置の運用状態及び入出力信号をモニタし、モニタ情報である光モニタ信号を生成する光モニタ信号生成手段と、
前記端局装置からの障害探索制御命令にもとづいて、光伝送路上の障害を検出するために、光伝送路に光パルス及び前記光パルスを反転した反転光パルスを送出する光パルス信号送出手段と、
を有することを特徴とする中継装置。
【0066】
(付記6) 光伝送中継を行う中継装置の遠隔制御を行う端局装置において、
前記中継装置へモニタ制御命令を送信するモニタ制御命令送信手段と、前記中継装置のモニタ情報である光モニタ信号にもとづいて、前記中継装置の運用状態の認識及び障害区間の特定を行うモニタ処理手段と、を含むモニタ制御部と、
特定された障害区間近傍の中継装置に障害探索制御命令を送信する障害探索制御命令送信手段と、前記中継装置から送信された反転光パルスを同期信号として、光伝送路上の障害を検出するために送出された光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行うレーレー散乱光読み込み手段と、前記レーレー散乱光の読み込み結果から、前記光伝送路上の障害を検出する障害検出手段と、を含む障害探索部と、
を有することを特徴とする端局装置。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光伝送システムは、中継装置では、運用状態及び入出力信号をモニタして光モニタ信号を生成し、また光伝送路上の障害点を検出するために、光パルス及び反転光パルスを送出する構成とし、端局装置では、光モニタ信号にもとづいて障害区間を特定し、特定された障害区間近傍の中継装置に障害探索制御命令を送信し、送られた反転光パルスを同期信号として、光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行って、光伝送路上の障害を検出する構成とした。これにより、端局装置と中継装置間で高品質な通信制御を行って、光ファイバの破断のみならず特性劣化や中継装置故障を含む障害箇所に対して、効率よく適確に探索することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光伝送システムの原理図である。
【図2】中継装置の構成を示す図である。
【図3】モニタモードでの発光動作を示すタイムチャートである。
【図4】障害検出モードでのレーザダイオードの発光動作とレーレー散乱光の発生タイミングとを示すタイムチャートである。
【図5】端局装置の構成を示す図である。
【図6】モニタ制御命令及び障害探索制御命令のフォーマット構成を示す図である。
【図7】モニタ制御命令及び障害探索制御命令を送信する際の変調波を示す図である。
【図8】レーレー散乱光の波形を示す図である。
【図9】レーレー散乱光の波形を示す図である。
【図10】レーレー散乱光の波形を示す図である。
【図11】モニタモードを示す図である。
【図12】障害検出モードを示す図である。
【図13】障害探索の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】中継装置の第1の変形例を示す図である。
【図15】中継装置の第2の変形例を示す図である。
【図16】中継装置の第3の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 光伝送システム
10−1〜10−m 中継装置
11 光モニタ信号生成手段
12 光パルス信号送出手段
20 端局装置
2a モニタ制御部
21a モニタ制御命令送信手段
22a モニタ処理手段
2b 障害探索部
21b 障害探索制御命令送信手段
22b レーレー散乱光読み込み手段
23b 障害検出手段

Claims (5)

  1. 光伝送の障害箇所の探索を行う光伝送システムにおいて、
    モニタ制御命令にもとづいて、自装置の運用状態及び入出力信号をモニタし、モニタ情報である光モニタ信号を生成する光モニタ信号生成手段と、障害探索制御命令にもとづいて、光伝送路上の障害を検出するために、光伝送路に光パルス及び前記光パルスを反転した反転光パルスを送出する光パルス信号送出手段と、から構成され光伝送の中継制御を行う中継装置と、
    前記モニタ制御命令を送信するモニタ制御命令送信手段と、前記光モニタ信号にもとづいて、前記運用状態の認識及び障害区間の特定を行うモニタ処理手段と、
    を含むモニタ制御部と、特定された障害区間近傍の中継装置に前記障害探索制御命令を送信する障害探索制御命令送信手段と、前記反転光パルスを同期信号として、前記光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行うレーレー散乱光読み込み手段と、前記レーレー散乱光の読み込み結果から、前記光伝送路上の障害を検出する障害検出手段と、を含む障害探索部と、から構成され光伝送制御及び前記中継装置の遠隔制御を行う端局装置と、
    を有することを特徴とする光伝送システム。
  2. 前記端局装置は、前記モニタ制御命令及び前記障害探索制御命令を主信号に重畳させて、前記中継装置へ送信することを特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
  3. 前記中継装置は、発光素子の外部に、光スイッチまたは外部変調器を設けて変調制御を行って、信号を送出することを特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
  4. 光伝送の中継制御を行う中継装置において、
    端局装置からのモニタ制御命令にもとづいて、自装置の運用状態及び入出力信号をモニタし、モニタ情報である光モニタ信号を生成する光モニタ信号生成手段と、
    前記端局装置からの障害探索制御命令にもとづいて、光伝送路上の障害を検出するために、光伝送路に光パルス及び前記光パルスを反転した反転光パルスを送出する光パルス信号送出手段と、
    を有することを特徴とする中継装置。
  5. 光伝送中継を行う中継装置の遠隔制御を行う端局装置において、
    前記中継装置へモニタ制御命令を送信するモニタ制御命令送信手段と、前記中継装置のモニタ情報である光モニタ信号にもとづいて、前記中継装置の運用状態の認識及び障害区間の特定を行うモニタ処理手段と、を含むモニタ制御部と、
    特定された障害区間近傍の中継装置に障害探索制御命令を送信する障害探索制御命令送信手段と、前記中継装置から送信された反転光パルスを同期信号として、光伝送路上の障害を検出するために送出された光パルスにより発生するレーレー散乱光の読み込み処理を行うレーレー散乱光読み込み手段と、前記レーレー散乱光の読み込み結果から、前記光伝送路上の障害を検出する障害検出手段と、を含む障害探索部と、
    を有することを特徴とする端局装置。
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