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JP3697060B2 - 飼育水槽用濾過装置及び空気拡散部材 - Google Patents
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JP3697060B2 - 飼育水槽用濾過装置及び空気拡散部材 - Google Patents

飼育水槽用濾過装置及び空気拡散部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鑑賞魚、食用魚、水草等の生体を飼育する水槽において、水中への酸素の供給や水流を発生させる目的で、空気を空気泡として水中に分散させる散気装置及びその空気拡散部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図24に示すように、生体の飼育水槽用散気装置は、加圧空気供給装置(図示略)と、該加圧空気供給装置から供給される空気を送る送気パイプ201と、該送気パイプ201の端部に装着される空気拡散部材202とから構成されている。空気拡散部材202としては、空気が通過しうるよう三次元的に複雑に入り組んだ細かい空隙をその構造中に備えた多孔質の樹脂又はセラミック製の空気拡散部材や、より細かい空隙を木の構造として備えた木製の空気拡散部材が、従来から知られている。
【0003】
これらの空気拡散部材202を送気パイプ201に装着して水槽内に設置した場合、水槽外に設けた加圧空気供給装置から供給されて送気パイプ201を通って送られる空気を、しばらくの期間は、細かい空気泡にして水中に分散することができる。また、空気拡散部材202の長さを変化させれば、水中への酸素の供給量や分散によって発生する水流の勢いを増減調整できるので、加圧空気供給装置の能力や水槽の大きさや飼育する生体に適合させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の通り、従来の空気拡散部材202は細かい空隙を備えた構造となっているために、残餌、糞等の汚物や微生物膜等による目詰まりが起りやすいうえ、その空隙が表面のみならず内部にも三次元的に複雑に入り組んで存在するので、ある期間を過ぎると、ブラシ等で擦っただけでは目詰まりは解消されず、元通りの空気泡の分散は得られないという問題があった。
【0005】
なお、セラミック製の空気拡散部材のなかには、目詰まりした場合、ガス火で直接焼くことによって元通りに再生ができるものもある。しかし、空気拡散部材をガス火で直接焼く作業は、面倒であるとともに注意が必要であるから、一般の家庭では殆ど行なわれていない。
【0006】
従って、従来の空気拡散部材202は、目詰まりを起こしたら新しい空気拡散部材に交換するしか方法がなく、使用者にとって費用がかかるうえ、使い捨てという行為に対するイメージの悪さも問題であった。
【0007】
しかも、従来の樹脂又はセラミック製の空気拡散部材202における細かい空隙は、部材全体に均等に存在していなかったり、空隙の大きさが大小様々であったりすることが多いため、部材202全体の空隙から空気泡が出るのではなく、特定の箇所の空隙から偏って空気泡が出ることが多く、特に目詰まりが起これば、数箇所の空隙のみからしか空気泡が出ないという問題もあった。また、空気拡散部材202の製品間で、分散状態の個体差もあった。
【0008】
さらに、上記のように、水中への酸素の供給量や分散によって発生する水流を増加させる目的で、空気拡散部材202の長さを長く調節した場合でも、目詰まりが起れば、特定の数箇所からしか空気は水中に分散せず、結局、水槽内で場所をとる割には十分な空気の分散が得られないうえ、それぞれの目的に合わせるために、それぞれの長さの空気拡散部材を購入しなければならないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、このような問題点を解決し、空気を少なくとも2つの噴出口から偏りなく均等に水中に分散させることができ、汚物や微生物膜等による目詰まりが起こりにくく、仮に目詰まりしても付着した汚物や微生物膜等を容易かつ十分に取り除くことができるので、使い捨てではなく何度も繰り返し使用でき、しかも、溝の本数や断面積を変更することで、加圧空気供給装置の能力や水槽の大きさや飼育する生体に応じて、酸素の供給量や水流の勢いを増減調整することができる飼育水槽用散気装置及びその空気拡散部材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の飼育水槽用空気拡散部材は、送気パイプの端部に装着される空気拡散部材において、少なくとも2本の溝と該溝に着脱自在に被さる対向面との間に空気通過道を形成し、該空気通過道の開口端を空気の噴出口としたことを特徴とする。この空気拡散部材としては、次の(1)(2)を例示できる。
【0011】
(1)前記対向面が送気パイプの内周面又は外周面である空気拡散部材。この空気拡散部材としては、次の二態様(a)(b)を例示できる。
【0012】
(a)棒体の外周面に溝が設けられてなり、該外周面が送気パイプの端部の内周面に着脱自在に挿入される態様。この場合、棒体の中心に貫通孔を設けることもできる。
(b)カップ体の内周面に溝が設けられてなり、該内周面が送気パイプの端部の外周面に直接的に且つ着脱自在に外挿される態様。この場合、カップ体の内底面にまで溝を延長形成することが好ましい。
【0013】
この(1)の空気拡散部材の材料は、特に限定されず、セラミック、樹脂、ゴム、金属等を例示できる。空気拡散部材の外径(上記態様aの場合)又は内径(上記態様bの場合)は、送気パイプの径に応じて異なり、送気パイプに挿入又は外挿したときに抜けないように収まる径とすることが好ましい。空気拡散部材の長さは、特に限定されないが、5〜100mm程度が扱いやすく、10〜40mm程度がさらに好ましい。
【0014】
溝の本数は、少なくとも2本あれば空気を分散させる効果がある一方、上限は限定されず、送気パイプ及び空気拡散部材の径が大きいほど本数を増やせるが、好ましくは3〜20本であり、さらに好ましくは4〜10本である。1本では分散の効果がなく、20本より多くすることはスペース的に困難である。複数の溝は、相互に独立していてもよいし、途中で合流したり交差したりしていてもよい。同溝の断面積(幅及び深さ)は、特に限定されない。同溝の断面形状は、特に限定されず、半円形、U字形、V字形、矩形、台形等を例示できる。同溝の長さ方向の形状も、特に限定されず、空気拡散部材の長さ方向と平行な直線形、同方向に対して傾いた螺旋形等を例示できる。
【0015】
(2)送気パイプの端部に装着される空気拡散部材において、空気拡散部材は、少なくとも二つの同一形状の連結体を含む少なくとも三つの連結体が着脱自在に連結されてなり、各連結体は筒部を備え、連結される一方の連結体の筒部の内周面に他方の連結体の筒部の外周面が嵌合されることにより両方の連結体が着脱自在に連結されるとともに、連結される一方の連結体の筒部の内周面と他方の連結体の筒部の外周面とに相対的に設けられた少なくとも2本の溝と該溝に着脱自在に被さる対向面との間に空気通過道を形成し、該空気通過道の開口端を空気の噴出口とする態様。この空気拡散部材としては、次の二態様(a)(b)を例示できる。
【0016】
(a)前記同一形状の連結体は相対的に内外径の大きい太筒部と相対的に内外径の小さい細筒部とを段壁部を介して備え、連結される一方の連結体の太筒部の内周面に他方の連結体の細筒部の外周面が嵌合されることにより両方の連結体が着脱自在に連結された態様。
【0017】
この(a)の連結体においては、圧入がよく効くように、太筒部の内周面と細筒部の外周面とに勾配が付けられることが好ましい。勾配は、特に限定されないが、0.5度〜20度が好ましく、1〜10度がさらに好ましい。細筒部の外周面及び段壁部の外面に溝が設けられ、太筒部の内周面及び端面が対向面とされることができる。また、太筒部の内周面及び端面に溝が設けられ、細筒部の外周面及び段壁部の外面が対向面とされることもできる。
【0018】
(b)前記同一形状の連結体は内外周面に勾配が付けられた円錐筒部を備え、連結される一方の連結体の円錐筒部の内周面に他方の連結体の円錐筒部の外周面が嵌合されることにより両方の連結体が着脱自在に連結された態様。
【0019】
この(b)の連結体においては、円錐筒部の外周面に溝が設けられ、円錐筒部の内周面が対向面とされることができる。また、円錐筒部の内周面に溝が設けられ、円錐筒部の外周面が対向面とされることもできる。
【0020】
この(2)の空気拡散部材において、連結体の材料は、特に限定されず、セラミック、樹脂、ゴム、金属等を例示できる。連結体の連結数は、特に限定されないが、水槽の寸法を考慮すると2〜20個が好ましく、3〜10個がさらに好ましい。
【0021】
溝の本数は、少なくとも2本あれば空気を分散させる効果がある一方、上限は限定されず、連結体の径が大きいほど本数を増やせるが、好ましくは3〜64本であり、さらに好ましくは4〜24本である。1本では分散の効果がなく、64本より多くすることはスペース的に困難である。複数の溝は、相互に独立していてもよいし、途中で合流したり交差したりしていてもよい。同溝の断面積(幅及び深さ)は、特に限定されない。同溝の断面形状は、特に限定されず、半円形、U字形、V字形、矩形、台形等を例示できる。同溝の長さ方向の形状も、特に限定されず、連結体の長さ方向と平行な直線形、同方向に対して傾いた直線形等を例示できる。
【0022】
また、隣り合う噴出口から噴出される空気泡同志が横方向に動いて合体し大きくなることを防ぐために、次の手段(イ)(ロ)(ハ)をとることが好ましい。
【0023】
(イ)噴出口が多角形をなすこと。噴出口から噴出される空気泡が小さくなる。特に、中央上部に頂点のある多角形が好ましい。その頂点から空気泡が真上に浮上するようになる。多角形としては、三角形、五角形等を例示できる。
【0024】
(ロ)噴出口の直上に位置する連結体の外周面に、垂直に延びる空気泡案内用突条又は空気泡案内用溝が設けられること。直上とは、真上の直上も、やや横にずれた直上も含む。噴出口から噴出された空気泡は、空気泡案内突条又は空気泡案内用溝に接触して案内されながら真上に浮上するようになる。
【0025】
(ハ)連結体の少なくとも外周面が滑らかな光沢面に形成されること。空気泡が浮上するときの接触抵抗が小さくなるため、噴出口から噴出された空気泡は、真上に浮上しやすくなる。なお、連結体が樹脂で成形される場合、その樹脂には成形によって光沢面が得られやすい樹脂(例えばポリアセタール樹脂)が好ましい。
【0026】
また、空気拡散部材をその自重で水中に沈めることができるようにするためには、次の手段▲1▼▲2▼をとることが好ましい。
▲1▼ 少なくとも二つの連結体の全部又は一部が比重2以上の材料で形成されたものであること。比重は3以上がさらに好ましい。
▲2▼ 少なくとも二つの連結体の全部又は一部が重りを埋め込んだものであること。
【0027】
また、空気拡散部材が筒体の中に挿入して使用されるものである場合、連結体の外周面に、筒体の内周面に接触して空気拡散部材を筒体の中心部に支える少なくとも二つの突起部が設けられることが好ましい。突起部は三つ以上がさらに好ましい。
【0028】
また、本発明の飼育水槽用濾過装置は、加圧空気供給装置と、該加圧空気供給装置から供給される空気を送る送気パイプと、該送気パイプの端部に装着される空気拡散部材とを備えた飼育水槽用散気装置を、水流発生動力源として組み合わせた飼育水槽用濾過装置であって、空気拡散部材は、送気パイプの一端部の内周面に着脱自在に挿入される棒体と、該棒体の外周面に形成された少なくとも2本の溝と、該棒体の中心に形成した貫通孔とからなり、各溝と前記送気パイプの内周面との間に空気通過道を形成し、該空気通過道の開口端を空気の噴出口とし、水中投入型濾過装置の容器の底中央部に設けられた台座の盲孔部に、前記送気パイプの一端部から突出する空気拡散部材の先端部を弾性短パイプを介して挿入固定し、空気拡散部材の下端面と盲孔部の内底面との間に隙間を設け、空気拡散部材の先端部と弾性短パイプとの間に空気通過道を形成し、該空気通過道の開口端をも空気の噴出口とすることを特徴とする。
【0029】
別の本発明の飼育水槽用濾過装置は、加圧空気供給装置と、該加圧空気供給装置から供給される空気を送る送気パイプと、該送気パイプの端部に装着される空気拡散部材とを備えた飼育水槽用散気装置を、水流発生動力源として組み合わせた飼育水槽用濾過装置であって、空気拡散部材は、少なくとも二つの同一形状の連結体を含む少なくとも三つの連結体が着脱自在に連結されてなり、各連結体は筒部を備え、連結される一方の連結体の筒部の内周面に他方の連結体の筒部の外周面が嵌合されることにより両方の連結体が着脱自在に連結されるとともに、連結される一方の連結体の筒部の内周面と他方の連結体の筒部の外周面とに相対的に設けられた少なくとも2本の溝と該溝に着脱自在に被さる対向面との間に空気通過道を形成し、該空気通過道の開口端を空気の噴出口とし、水中投入型濾過装置の容器の底中央部にスタンドを介して装着された筒体の中に前記空気拡散部材を挿入し、該空気拡散部材の外周面に設けた少なくとも二つの突起部の先端を筒体の内周面に接触させ、該空気拡散部材を筒体の中心部に支えることを特徴とする。
【0030】
上記発明において、加圧空気供給装置は、特定の構造に限定されず、一般的なエアーポンプを例示できる。
【0031】
送気パイプは、特に限定されず、シリコン樹脂チューブ、軟質塩化ビニル樹脂チューブ等の柔軟性のある湾曲可能なパイプや、アクリル樹脂管、硬質塩化ビニル樹脂管等の柔軟性のないパイプを例示でき、セッティングの具合に応じて、それぞれ単独で又は適宜組み合わせて使用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
まず、図1〜図9は本発明を具体化した第一実施形態の飼育水槽用散気装置1を示し、図1〜図3はその使用例Iを、図4〜図7はその使用例IIを、図8〜図9はその使用例IIIを、それぞれ示している。
【0033】
図1〜図3に示すように、第一実施形態の飼育水槽用散気装置1は、加圧空気供給装置2と、該加圧空気供給装置2から供給される空気を送る送気パイプ3と、該送気パイプ3の端部に装着される空気拡散部材4とから構成されている。加圧空気供給装置2には市販のエアーポンプが使用され、送気パイプ3には市販の柔軟性のあるシリコン樹脂チューブが使用されている。送気パイプ3の内径は3mm(又は4mm)である。
【0034】
空気拡散部材4は、長さ10〜40mm、外径約4.5mm(又は約5.5mm)のセラミック製の丸棒体5の外周面に6本の溝6が設けられてなり、該外周面が送気パイプ3の一端部の内周面に着脱自在に挿入されるようになっている。空気拡散部材4の外径は送気パイプ3の内径より約1.5mm大きく、挿入時に弾性的に拡径した送気パイプ3により締め付けられるので、挿入後は容易には抜けない(強く引けば抜ける)。本例では、空気拡散部材4の途中部までが送気パイプ3に挿入され、空気拡散部材4の残部が送気パイプ3から突出するようにして使用される。そして、挿入された各溝6の途中部までが、各溝6に着脱自在に被さる対向面としての送気パイプ3の内周面との間に空気通過道7を形成して、該空気通過道7の開口端を空気の噴出口8とする。各溝6の断面形状は例えば略半円形であり、各溝6の長さ方向の形状は空気拡散部材4の長さ方向と平行な直線形である。
【0035】
本例のセラミック製の空気拡散部材4は、磁器用粘土を押出成型機(図示略)により押し出したものを、適当な長さにカットし、約1300℃のガス釜で焼成することにより製造される。なお、押出成型機の押出口に前記溝6が形成されるような金型口を取付けることによって、前記溝6は形成される。また、押出成型法に限らず、鋳型成型等により製造することもできる。
【0036】
以上のように構成された飼育水槽用散気装置1を組立てるには、送気パイプ3の一端部に空気拡散部材4を挿入し、送気パイプ3の他端部を加圧空気供給装置2に接続するだけでよい。
【0037】
図1〜図3に示す使用例Iは、上記飼育水槽用散気装置1を生体への酸素供給を目的とする散気専用として使用した例である。このように使用するには、加圧空気供給装置2を水槽10外に設置し、送気パイプ3及び空気拡散部材4を水槽10内の水11中に投入し、加圧空気供給装置2を作動させるだけでよい。なお、空気拡散部材4の位置すなわち空気拡散の場所を水槽10内で安定させるために、送気パイプ3の一部を水槽10の内壁面に吸盤12等で固定することが好ましい。
【0038】
加圧空気供給装置2から供給される空気は、送気パイプ3内を通って送られ、6本の空気通過道7を経て、各噴出口8から空気泡13として水11中に噴出・分散される。そして、溝6と該溝6に着脱自在に被さる対向面としての送気パイプ3の内周面との間に形成される空気通過道7は、従来のように三次元的に複雑に入り組んだ細かい空隙ではなく、一〜二次元的で単純な通過道であるため、次の作用・効果(1)〜(4)が得られる。
【0039】
(1)各溝6の断面形状、断面積(幅及び深さ)等を均等に形成することができる。このため、従来のように一部の空隙に偏ることなく、空気泡13を全空気通過道7の各噴出口8から偏りなく均等に、また比較的均一な気泡径で安定して、水11中に噴出・分散させることができる。また、空気拡散部材4の製品間で、分散状態の個体差をなくすこともできる。なお、各溝6の断面形状、断面積等を任意の不均等に形成することもでき、その場合は気泡径に変化を付けることもできる。
【0040】
(2)残餌、糞等の汚物や微生物膜等による空気通過道7の目詰まりが起こりにくく、該目詰まりによる空気泡13の分散の低下も起こりにくい。
【0041】
(3)仮に空気通過道7が目詰まりしても、送気パイプ3から空気拡散部材4を引き抜けば、溝6の対向面が無くなって開放されるので、溝6をブラシ等で軽く擦るだけで、溝6に付着した汚物や微生物膜等を容易かつ十分に取り除くことができ、十分に機能が元に戻る。従って、空気拡散部材4を、使い捨てではなく、何度も繰り返し使用できる。
【0042】
(4)溝6の本数や断面積を変更することで、加圧空気供給装置2の能力や水槽10の大きさや飼育する生体に応じて、酸素の供給量や水流の勢いを増減調整することができる。
【0043】
図4〜図7に示す使用例IIは、上記飼育水槽用散気装置1を水中投入型濾過装置20の水流発生動力源として使用できるように、該水中投入型濾過装置20と組合わせた例である。本例においては、上記飼育水槽用散気装置1を一部変更して使用する。すなわち、丸棒体5の中心に1本の貫通孔9が設けられた空気拡散部材4を使用するとともに、送気パイプ3から突出する空気拡散部材4の下端部にシリコン樹脂系の弾性短パイプ28を外挿する。
【0044】
水中投入型濾過装置20は、セラミック製の上部開口型の容器21と、容器21の底中央部に設けられた台座22と、台座22に例えばスリーブ状の弾性部材23を介して着脱自在に装着されるセラミック製の筒体24とからなっている。台座22は、短筒部30とその外周に設けられた複数の放射リブ状の筒体支持部31とからなり、筒体支持部31は筒体24が嵌合される嵌合片と筒体24を受ける支持片とからL字状に形成されている。台座22に筒体24を嵌合して装着すると、筒体支持部31の相互間と筒体24との間に形成される複数の通水路32が水11の通り道となる。
【0045】
また、筒体24と容器21の内壁との間に形成された空間は濾過室25となり、そこには多孔質セラミックからなる濾過材26とその上のスポンジ状の濾過材27とが設けられている。筒体24の中には送気パイプ3が挿入され、送気パイプ3の一端部には空気拡散部材4の上端部が挿入されており、空気拡散部材4の下端部は弾性短パイプ28を介して台座22の盲孔部29に挿入固定されている。空気拡散部材4の下端面と盲孔部29の内底面との間には、隙間33が設けられている。また、空気拡散部材4の下端部と弾性短パイプ28との間には空気通過道34が形成され、該空気通過道34の開口端が空気の噴出口35となる。
【0046】
本例の飼育水槽用散気装置1及び水中投入型濾過装置20を組立てるには、次のように行う。但し、次の手順は例示であり、適宜変更できる。
▲1▼ 送気パイプ3の一端部に空気拡散部材4の上端部を挿入する。
▲2▼ 空気拡散部材4の下端部に弾性短パイプ28を外挿する。
▲3▼ 台座22の周辺に弾性部材23を取付ける。
▲4▼ 台座22の盲孔部29に、空気拡散部材4の下端部を弾性短パイプ28とともに差し込む。
▲5▼ 筒体24を台座22に差し込む。このとき、筒体24の中を送気パイプ3が通るようにする。
▲6▼ 筒体24と容器21の内壁との間に形成された濾過室25に多孔質セラミックから成る濾過材26を入れ、その濾過材26の上部にスポンジ状の濾過材27を設ける。
▲7▼ 送気パイプ3の他端部を、水槽10外に設置した加圧空気供給装置2に接続する。
【0047】
本例の飼育水槽用散気装置1及び水中投入型濾過装置20によれば、加圧空気供給装置2から供給された空気は、送気パイプ3内を通って送られ、6本の空気通過道7を経て、各噴出口8から空気泡13として水11中に噴出・分散されるとともに、貫通孔9及び隙間33を通ってから6本の空気通過道34を経て、各噴出口35からも空気泡13として水11中に噴出・分散される。分散された空気泡13は筒体24内を上昇し、筒体24の上部開口より水槽10内に噴出する。この空気泡13の動きによって筒体24内の水11も前記上部開口から排出される。また、この排出に伴い、濾過材26,27が設けられている容器21の内壁との間に形成した濾過室25中の水11も、台座22に形成されている通水路32を通って前記上部開口から排出される。この動きにより、水槽10内の水11は、容器21の上部開口から入り、その濾過室25に設けられているスポンジ状の濾過材27とセラミック製の濾過材26を通過することによって濾過され、台座22の通水路32を通り筒体24の上部開口より排出される。
【0048】
図8〜図9に示す使用例IIIは、上記飼育水槽用散気装置1を水中底面型濾過装置40の水流発生動力源として使用できるように、該水中底面型濾過装置40と組合わせた例である。
【0049】
水中底面型濾過装置40は、上部にスリット(図示略)が形成されていて底がない薄厚の箱41と、箱41の一カ所に下端部が差し込まれた円柱パイプ42と、円柱パイプ42の上端部に接続されたL字型パイプ43とからなっている。L字型パイプ43の頭上部に送気パイプ3が隙間なしに嵌合されるように設けてある穴44に、送気パイプ3を通して、その送気パイプ3の他端部を、水槽10外に設置した加圧空気供給装置2に接続して使用する。なお、円柱パイプ42の中において、送気パイプ3の一端部には空気拡散部材4が挿入されている。
【0050】
本例の飼育水槽用散気装置1及び水中底面型濾過装置40を組立てるには、次のように行う。但し、次の手順は例示であり、適宜変更できる。
▲1▼ 薄厚の箱41を水11中に設置する。
▲2▼ 送気パイプ3をL字型パイプ43の穴44に差し込み、送気パイプ3の一端部に空気拡散部材4を挿入する。
▲3▼ L字型パイプ43に円柱パイプ42を嵌合する。なお、このとき、送気パイプ3が円柱パイプ42の中に収まるようにする。
▲4▼ 送気パイプ3の他端部を、水槽10外に設置した加圧空気供給装置2に接続する。
▲5▼ 箱41が覆うように砂45を水槽10の底一面に敷く。
【0051】
本例の飼育水槽用散気装置1及び水中底面型濾過装置40によれば、加圧空気供給装置2から供給される空気は、送気パイプ3内を通って送られ、空気拡散部材4の空気通過道7より空気泡13となって噴出する。その空気泡13は円柱パイプ42の中を上昇し、L字型パイプ43より水槽10内の水11中に噴出する。この空気泡13の動きによって円柱パイプ42の中の水11もL字型パイプ43から排出される。また、この水11の排出に伴い、水槽10の底部に設置されている薄厚の箱41の上部スリット(図示略)より水槽10内の水11が吸い込まれ、円柱パイプ42へと流れる。このとき、薄厚の箱41の上に敷かれている砂45を通過することによって、水11は濾過される。
【0052】
次に、図10〜図12は本発明を具体化した第二実施形態の飼育水槽用散気装置を示している。この飼育水槽用散気装置は、空気拡散部材50の構造においてのみ第一実施形態と相違し、上記の使用例I、使用例II及び使用例IIIのいずれの使用の仕方も可能である。
【0053】
この空気拡散部材50は、長さ10〜40mm、内径約2.5mm又は約3.5mmのセラミック製のカップ体51の内周面に8本の溝52が設けられてなり、該周面が送気パイプ3の一端部の外周面に着脱自在に外挿されるようになっている。空気拡散部材4の内径は送気パイプ3の内径より約0.5mm小さく、挿入時に弾性的に縮径した送気パイプ3により外周へ締め付けられるので、挿入後は容易には抜けない(強く引けば抜ける)。また、各溝52はカップ体51の内底面にまで延長形成され、内底面の中心部で交差・合流している。各溝52は、送気パイプ3の外周面との間に空気通過道53を形成して該空気通過道53の開口端を空気の噴出口54とする。
【0054】
本例の空気拡散部材50によれば、送気パイプ3を通って送られた空気が、一旦送気パイプ3を出てから、カップ体51の内底面を経て、各空気通過道53の各噴出口54から空気泡として噴出されて水中に分散される。そして、各溝52と送気パイプ3の内周面との間に形成された各空気通過道53が、従来のように三次元的に複雑に入り組んだ細かい空隙ではなく、一〜二次元的で単純な通過道であるため、第一実施例と同様の作用・効果(1)〜(4)が得られる。
【0055】
次に、図13〜図21は本発明を具体化した第三実施形態の飼育水槽用散気装置を示している。この飼育水槽用散気装置は、空気拡散部材60の構造においてのみ第一実施形態と相違し、上記の使用例I、使用例II及び使用例IIIのいずれの使用の仕方も可能である。図17〜図21は、使用例IIで使用する水中投入型濾過装置20の変更例を示している。
【0056】
この空気拡散部材60は、図13〜図15において上側(送気パイプに接続される基端側)から下側(先端側)へ順に、一つの基端側連結体61と、二つの中間部連結体62,62と、一つの先端側連結体63という三種類・合計四つの連結体が連結されて組み立てられたものである。各連結体61,62,62,63はポリアセタール樹脂で射出成形されたもので、特に外周面は滑らかな光沢面に形成されている。
【0057】
基端側連結体61は、パイプ状の接続部64と、細筒部66と、細筒部66の上端から外方へ突出する段壁部65とが一体成形されてなる。内径4mmの送気パイプ3を接続する場合、接続部64の外径は5mm、内径は3mmである。接続部64の外周には環状突部67が形成され、送気パイプ3の内周に食い込んで気密を図るようになっている。細筒部66の長さは4.5mm、その中心を貫通した通気路68の内径は6mmである。細筒部66の外周面には下端ほど縮径するよう3度の勾配が付けられ、上端から1mmの位置で外径は10mmである。細筒部66の外周面及び段壁部65の下面には、細筒部66の外周面を下端から上端まで垂直に延びるとともに段壁部65の下面を内縁から外縁まで放射状に延びる、12本の溝69が等間隔で形成されている。溝69は、溝底を頂点としその内角を60度とするV字形をなし、溝底までの深さは0.5mmである。
【0058】
各中間部連結体62は、相対的に内外径の大きい太筒部70と、相対的に内外径の小さい細筒部66とが、段壁部65を介して連続するように一体成形されてなる。太筒部70の長さは7.5mm、太筒部70内の空洞部71の深さ(段壁部65の上面(内面)までの深さ)は5.5mmである。太筒部70の内周面には下端ほど縮径するよう3度の勾配が付けられ、上端で内径は10mmである。太筒部70の外周面には下端ほど縮径するよう3度の勾配が付けられ、上端で外径は13mmである。細筒部66は、基端側連結体61の細筒部66と同一であり、通気路68が同様に形成されるとともに、細筒部66の外周面及び段壁部65の下面(外面)には12本の溝69が同様に形成されている。また、太筒部70の外周面には、各溝69の直上に位置するとともに垂直に延びる12本の断面円弧状の空気泡案内突条73が等間隔で形成されている。
【0059】
先端側連結体63は、太筒部74と、その底壁部77と、放射状の四つの突起部75とが一体成形されてなる。太筒部74内の空洞部76の深さは5.5mmであり、底壁面77の上面中心部には凹所78が形成されている。太筒部74の内周面には下端ほど縮径するよう3度の勾配が付けられ、上端で内径は10mmである。突起部75の数は、少なくとも二つあればよいが、三つ以上が好ましい。
【0060】
そして、基端側連結体61の細筒部66の外周面が上側の中間部連結体62の太筒部70の内周面に嵌入されることにより、両連結体61,62が着脱自在に連結され、該中間部連結体62の細筒部66の外周面が下側の中間部連結体62の太筒部70の内周面に嵌入されることにより、両連結体62,62が着脱自在に連結され、該中間部連結体62の細筒部66の外周面が先端側連結体63の太筒部74の内周面に嵌入されることにより、両連結体62,63が着脱自在に連結されている。
【0061】
これらの嵌合時において、細筒部66の下端から3.5mmの位置までが太筒部70,74に嵌入されると、細筒部66の勾配付きの外径と太筒部70,74の勾配付きの内径とがちょうど一致して、細筒部66の外周面と太筒部70,74の内周面とが当接する。さらに、細筒部66の残りの1mmが太筒部70,74に強く嵌入(圧入)されると、段壁部65の下面が太筒部70,74の上端面に当接して止まる。すると、細筒部66及び段壁部65の溝69と、それに着脱自在に被さる対向面としての太筒部70,74の内周面及び上端面との間に断面三角形の空気通過道79が形成され、空気通過道79の開口端には中央上部に頂点のある三角形の噴出口80が形成される。また、細筒部66の下端面と段壁部65又は底壁部77の各上面との間には1mmの隙間81が環状にでき、該隙間81に各溝69の下端が連通する。
【0062】
上記のようにして組み立てられた空気拡散部材60の接続部64を送気パイプ3の一端部の内周面に着脱自在に挿入し、送気パイプ3の他端部を図1に示した第一実施形態の加圧空気供給装置2に接続すれば、本実施形態の飼育水槽用散気装置が構成される。
【0063】
本実施形態の使用例Iは、図1に示した第一実施形態の空気拡散部材4を本実施形態の空気拡散部材60で置き換えたものであり(図示略)、次に述べる空気の流れを除き、第一実施形態と共通する。
【0064】
加圧空気供給装置2から供給される空気は、送気パイプ3内を通って送られ、接続部64から連結体61,62,62の各通気路68に入り、先端側連結体63の底壁部77で止められるので、各通気路68から各隙間81に入り、各溝69とその対向面とによる空気通過道79を経て、各噴出口80から空気泡13として水11中に噴出・分散される。そして、溝69とそれに着脱自在に被さる対向面との間に形成される空気通過道79は、従来のように三次元的に複雑に入り組んだ細かい空隙ではなく、一〜二次元的で単純な通過道であるため、第一実施形態と同様の前記作用・効果(1)〜(4)が得られる。さらに、本実施形態によれば、次の作用・効果(5)〜(10)も得られる。
【0065】
(5)前記圧入による細筒部66の外周面と太筒部70,74の内周面との圧接により各連結体61,62,62,63が着脱自在に連結されるので、その連結をワンタッチで迅速且つ簡単に行うことができる。
【0066】
(6)噴出口80が三角形なので、例えば半円形の場合と比べて、噴出口80から噴出される空気泡13が小さくなる。また、上部に頂点のある三角形なので、図16に示すように、空気泡13が噴出口80から噴出されるときに噴出口80両側辺に規制されて真上に浮上するようになる。このため、隣り合う噴出口80から噴出される空気泡13同志が横方向に動いて合体し大きくなることが少なく、細かい空気泡13を浮上させることができ、酸素供給及び水流発生の効率が良い。
【0067】
(7)噴出口80の直上に位置する太筒部70の外周面に空気泡案内突条73が形成されているので、図16に示すように、噴出口80から噴出された空気泡13は、空気泡案内突条73に接触して案内されながら真上に浮上するようになる。このため、隣り合う噴出口80から噴出された空気泡13同志が浮上中に横方向に動いて合体し大きくなることも少なく、やはり酸素供給及び水流発生の効率が良い。
【0068】
(8)中間部連結体62の太筒部70の外周面が(空気泡案内突条73の表面も含めて)滑らかな光沢面に形成されているので、空気泡13が浮上するときの接触抵抗が小さい。このため、隣り合う噴出口80から噴出された空気泡13同志が接触抵抗で横方向に動いて合体し大きくなることも少なく、やはり酸素供給及び水流発生の効率が良い。なお、ポリアセタール樹脂は、射出成形によって光沢面が得られやすいだけでなく、耐摩耗性、寸法安定性、耐有機薬品性等に優れる。
【0069】
(9)連結する中間部連結体62の数を零又は一つに減らしたり、三つ以上に増やしたりすることにより、噴出口80の数を大幅に増減することができる。従って、前記作用・効果(4)をさらに高めることができる。なお、先端(図13等では下端)側での空気流量が流動抵抗によって減少しないように、先端側の連結体ほど、通気路68、隙間81又は溝69の断面積を大きくすることが好ましい。
【0070】
(10)全部又は一部の連結体61,62,62,63を、重りを埋め込んだものや、連結体自体を比重2以上の材料(ステンレス等の金属、セラミックス等)で形成したものとすることにより、空気拡散部材60をその自重で水中に沈めることができ、沈めるための別体の重りを外部に取り付ける必要が無くなる。
【0071】
本実施形態の使用例IIは、図4及び図5に示した第一実施形態の空気拡散部材4を本実施形態の空気拡散部材60で置き換えたものでもよいし(図示略)、さらに、図17〜図21に示す変更例の水中投入型濾過装置90と組合わせたものでもよい。
【0072】
水中投入型濾過装置90は、ガラス製の容器91と、樹脂で傘形状に形成されて容器91の底中央部に載せられたスタンド92と、スタンド92の中央筒部93に着脱自在に装着された筒体94と、筒体94を容器91の口部の中心部に支えてがたつきを防ぐ筒体支持部材95と、容器91の口部にパッキン96を介して着脱自在に螺着された蓋体97と、蓋体97の中心筒部98の下端と筒体支持部材95との間をシールするパッキン99と、中心筒部98に着脱自在に螺着された起立筒100と、起立筒100の上端に着脱自在に接続された延長筒101とからなる。
【0073】
スタンド92は傘形状により上げ底にすることでその下に水11の通り道を設けるためのもので、図20に示すように、外周縁までは切り欠かれない16本のスリット102と、外周縁まで切り欠かれた8本のスリット103とが、2本対1本の割合で交互に形成されている。いずれのスリット102,103も水11の通り道となり、さらにスリット103はスタンド92に上下方向の弾性変形性(本例では拡縮変形を伴う)を持たせる。スリット102の本数は、特に限定されず、貫通孔等に置き換えてもよい。スリット103の本数は、特に限定されないが、2〜32本が好ましく、3〜8本がさらに好ましい。1本では弾性変形性が不足するとともに非対称になり、32本を超えるとスタンド92の強度が低下しやすい。ガラス製の容器91は製造誤差により高さ方向で数mm程度ばらつくことがあり、蓋体97を螺着した時にスタンド92及び筒体94が設計以上に圧縮されることがある。このとき、スリット103がその幅を広げることでスタンド92が前記の通り弾性変形するので、前記ばらつきを吸収することができる。なお、スタンド92は、スリット103以外の各種構造によって上下方向の弾性変形性を持たせたものでもよい。
【0074】
筒体支持部材95は、図21に示すように、筒体94を通す筒部109と、該筒部109の外周に放射配置されて容器91の口部の内周面に当接する三つの突部110とが樹脂で一体成形されてなる。筒部109の上端には前記パッキン99を嵌合する嵌合溝112が形成されている。突部110は平面略イチョウ葉形状のループに形成されており、その湾曲した側面部111によって拡縮方向の弾性変形性がある。ガラス製の容器91は製造誤差により口部の内径で0.5〜数mm程度ばらつくことがあるが、突部110の弾性変形性によってこのばらつきを吸収することができる。なお、突部110は、前記ループ以外の各種構造によって拡縮方向の弾性変形性を持たせたものでもよい。突部110の数は、少なくとも二つあればよいが、三つ以上が好ましい。
【0075】
筒体94と容器91の内壁との間に形成された空間は濾過室25となり、そこには多孔質セラミックからなる濾過材26が設けられている。また、蓋体97のメッシュ部104の上にはスポンジ状の濾過材27が載せられ、濾過材27を止めるためのトップカバー106がリング105を介して蓋体97に取り付けられている。筒体94の中には送気パイプ3が挿入され、その送気パイプ3の途中部には送気パイプ3を筒体94の中心部に支えてがたつきを防ぐパイプ支持部材107が介在されている。パイプ支持部材107は、送気パイプ3に接続される短パイプ113と、該短パイプ113の外周に放射配置されて筒体94の内周面に接触する四つの突板部114とが樹脂で一体成形されてなる。突板部114の数は、少なくとも二つあればよいが、三つ以上が好ましい。
【0076】
送気パイプ3の一端部には前記空気拡散部材60が取り付けられる。前記突起部75の先端は筒体94の内周面に接触し、空気拡散部材60を筒体94の中心部に支えてがたつきを防ぐ。なお、延長筒101の上端部において、送気パイプ3には空気泡13を側方へ出すための空気泡ガイド108が装着されている。
【0077】
この変更例の水中投入型濾過装置90を使用しても、第一実施実施形態の水中投入型濾過装置20を使用した場合と基本的に同様の作用・効果が得られる。
【0078】
本実施形態の使用例IIIは、図8及び図9に示した第一実施形態の空気拡散部材4を本実施形態の空気拡散部材60で置き換えたものであり(図示略)、第一実施形態と同様の作用・効果が得られる。
【0079】
次に、図22及び図23は本発明を具体化した第四実施形態の飼育水槽用散気装置を示している。この飼育水槽用散気装置は、空気拡散部材120の構造においてのみ第三実施形態と相違し、上記使用例I、使用例II(水中投入型濾過装置90を使用する場合を含む。)及び使用例IIIのいずれの使用の仕方も可能である。
【0080】
この空気拡散部材120は、図22及び図23において上から下へ順に、一つの基端側連結体121と、二つの中間部連結体122と、一つの先端側連結体123という三種類(但し、後述する通り実質的には二種類)・合計三つの連結体が連結されて組み立てられたものである。各連結体121,122,123はポリアセタール樹脂で射出成形されたもので、特に外周面は滑らかな光沢面に形成されている。
【0081】
基端側連結体121は、パイプ状の接続部124と、外周面に下端ほど縮径するよう15度の勾配が付けられた円錐筒部125とが一体成形されてなる。接続部124の外周には環状突部126が形成されている。円錐筒部125の内周面はストレートに貫通する通気路127となっている。円錐筒部125の外周面にはその下端から上端まで延びる12本のV字形の溝128が等間隔で形成されている。
【0082】
各中間部連結体122は、内外周面に下端ほど縮径するよう15度の勾配が付けられた円錐筒部129よりなる。但し、内周面の下部は勾配が無くなって内フランジ130が形成されており、その下はストレートに貫通する通気路127となっている。円錐筒部129の外周面にはその下端から上端まで延びる12本のV字形の溝128が等間隔で形成されている。
【0083】
先端側連結体123は、通気路127に鉛等よりなる重り131が嵌着されて塞がれていること以外、中間部連結体122と同一のものである。従って、本実施形態の空気拡散部材120では、実質的に二種類の連結体を成形すればよく、型費等を低減できる。
【0084】
そして、基端側連結体121の円錐筒部125の外周面下部が中間部連結体122の円錐筒部129の内周面に嵌入(圧入)されることにより、両連結体121,122が着脱自在に連結され、該中間部連結体122の円錐筒部129の外周面下部が先端側連結体123の円錐筒部129の内周面に嵌入(圧入)されることにより、両連結体122,123が着脱自在に連結されている。
【0085】
上記の通り嵌入(圧入)されると、円錐筒部125,129の外周面の溝128と、それに着脱自在に被さる対向面としての円錐筒部129の内周面との間に断面三角形の空気通過道132が形成され、空気通過道132の開口端には三角形の噴出口133が形成される。また、円錐筒部125,129の下端面と内フランジ130の上面との間には1mmの隙間134が環状にでき、該隙間134に各溝128の下端が連通する。
【0086】
本例の空気拡散部材120によれば、空気は接続部124から連結体121,122の各通気路127に入り、先端側連結体123の重り131で止められるので、各通気路127から各隙間134に入り、各溝128とその対向面とによる空気通過道132を経て、各噴出口133から空気泡として水中に噴出・分散される。また、噴出口133より上方の溝128は空気泡案内溝として働く。従って、本実施形態によっても第三実施例と同様の作用・効果(1)〜(10)が得られる。
【0087】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(a)使用例IIで用いた貫通孔9が設けられた空気拡散部材4を、使用例I又はIIIにおいて使用し、貫通孔9の先端の噴出口からも空気泡を噴出させること。
(b)上記貫通孔9の数を少なくとも2本、好ましくは2〜7本にして、噴出口を増やすこと。
(c)飼育水槽用散気装置の使用方法は、使用例I〜IIIに限定されず、他装置を組合わせる等して任意の方法で使用できる。
【0088】
(d)第三実施形態において、太筒部70,74の内周面及び上端面に溝69を形成し、細筒部66の外周面及び段壁部65の下面を対向面とすること。
(e)第四実施形態において、円錐筒部125の内周面に溝128を形成し、円錐筒部125の外周面を対向面とすること。
【0089】
【発明の効果】
本発明に係る飼育水槽用濾過装置及びその空気拡散部材は、上記の通り構成されているので、空気を少なくとも2つの噴出口から偏りなく均等に水中に分散させることができ、汚物や微生物膜等による目詰まりが起こりにくく、仮に目詰まりしても付着した汚物や微生物膜等を容易かつ十分に取り除くことができるので、使い捨てではなく何度も繰り返し使用でき、しかも、溝の本数や断面積を変更することで、加圧空気供給装置の能力や水槽の大きさや飼育する生体に応じて、酸素の供給量や水流の勢いを増減調整することができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る飼育水槽用散気装置を散気専用として使用した使用例Iを示す正面図である。
【図2】同使用例Iにおける空気拡散部材付近を示す斜視図である。
【図3】図2の端面図である。
【図4】同散気装置を水中投入型濾過装置の水流発生動力源として使用した使用例IIを示す正面図である。
【図5】同使用例IIにおける空気拡散部材付近と水中投入型濾過装置を示す断面図である。
【図6】同使用例IIにおける空気拡散部材付近を示す斜視図である。
【図7】同使用例IIにおける水中投入型濾過装置の台座を示す斜視図である。
【図8】同散気装置を水中底面型濾過装置の水流発生動力源として使用した使用例IIIを示す正面図である。
【図9】同使用例IIIにおける水中底面型濾過装置の一部を示す断面図である。
【図10】本発明の第二実施形態に係る空気拡散部材付近を示す分解斜視図である。
【図11】図10の空気拡散部材の平面図である。
【図12】送気パイプを付けた図11のXII−XII線断面図である。
【図13】本発明の第三実施形態に係る空気拡散部材を示す正面図である。
【図14】図13の空気拡散部材の断面図である。
【図15】同空気拡散部材の分解斜視図である。
【図16】同空気拡散部材の要部斜視図である。
【図17】同実施形態の使用例IIに使用する変更例の水中投入型濾過装置を示す断面図である。
【図18】同水中投入型濾過装置の下部の分解斜視図である。
【図19】同水中投入型濾過装置の上部の分解斜視図である。
【図20】同水中投入型濾過装置のスタンドを示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図21】同水中投入型濾過装置の筒体支持部材を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図22】本発明の第四実施形態に係る空気拡散部材を示し、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図23】図22の空気拡散部材の断面図である。
【図24】従来の飼育水槽用散気装置の空気拡散部材付近を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 飼育水槽用散気装置
2 加圧空気供給装置
3 送気パイプ
4 空気拡散部材
5 丸棒体
6 溝
7 空気通過道
8 噴出口
9 貫通孔
20 水中投入型濾過装置
24 筒体
28 弾性短パイプ
34 空気通過道
35 噴出口
40 水中底面型濾過装置
50 空気拡散部材
51 カップ体
52 溝
53 空気通過道
54 噴出口
60 空気拡散部材
61 基端側連結体
62 中間部連結体
63 先端側連結体
65 段壁部
66 細筒部
69 溝
70 太筒部
73 空気泡案内突条
74 太筒部
75 突起部
79 空気通過道
80 噴出口
90 水中投入型濾過装置
94 筒体
120 空気拡散部材
121 基端側連結体
122 中間部連結体
123 先端側連結体
125 円錐筒部
128 溝
129 円錐筒部
131 重り
132 空気通過道
133 噴出口

Claims (17)

  1. 送気パイプの端部に装着される空気拡散部材において、
    空気拡散部材(50)は、送気パイプ(3)の一端部の外周面に直接的に且つ着脱自在に外挿される内周面を備えたカップ体(51)と、該カップ体(51)の内周面に形成された少なくとも2本の溝(52)とからなり、
    各溝(52)と前記送気パイプ(3)の外周面との間に空気通過道(53)を形成し、該空気通過道(53)の開口端を空気の噴出口(54)とすることを特徴とする飼育水槽用空気拡散部材。
  2. 前記カップ体(51)の内底面にまで前記溝(52)が延長形成された請求項1記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  3. 送気パイプの端部に装着される空気拡散部材において、
    空気拡散部材(60)(120)は、少なくとも二つの同一形状の連結体(62,62)(122,123)を含む少なくとも三つの連結部材(61,62,62,63)(121,122,123)が着脱自在に連結されてなり、各連結体は筒部(66,70,74)(125,129)を備え、
    連結される一方の連結体(62,63)(122,123)の筒部(70,74)(129)の内周面に他方の連結体(61,62)(121,122)の筒部(66)(125,129)の外周面が嵌合されることにより両方の連結体が着脱自在に連結されるとともに、
    連結される一方の連結体(62,63)(122,123)の筒部(70,74)(129)の内周面と他方の連結体(61,62)(121,122)の筒部(66)(125,129)の外周面とに相対的に設けられた少なくとも2本の溝(69)(128)と該溝(69)(128)に着脱自在に被さる対向面との間に空気通過道(79)(132)を形成し、該空気通過道(79)(132)の開口端を空気の噴出口(80)(133)とすることを特徴とする飼育水槽用空気拡散部材。
  4. 前記同一形状の連結体(62)は相対的に内外径の大きい太筒部(70)と相対的に内外径の小さい細筒部(66)とを段壁部(65)を介して備え、連結される一方の連結体(62)の太筒部(70)の内周面に他方の連結体(62)の細筒部(66)の外周面が嵌合されることにより両方の連結体(62,62)が着脱自在に連結された請求項3記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  5. 前記太筒部(70)の内周面と細筒部(66)の外周面とに勾配が付けられた請求項4記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  6. 前記細筒部(66)の外周面及び段壁部(65)の外面に前記溝(69)が設けられ、前記太筒部(70)の内周面及び端面が前記対向面とされた請求項4又は5記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  7. 前記太筒部(70)の内周面及び端面に前記溝が設けられ、前記細筒部(66)の外周面及び段壁部(65)の外面が前記対向面とされた請求項4又は5記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  8. 前記同一形状の連結体(122,123)は内外周面に勾配が付けられた円錐筒部(129)を備え、連結される一方の連結体(123)の円錐筒部(129)の内周面に他方の連結体(122)の円錐筒部(129)の外周面が嵌合されることにより両方の連結体(122,123)が着脱自在に連結された請求項3記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  9. 前記円錐筒部(129)の外周面に前記溝(128)が設けられ、前記円錐筒部(129)の内周面が前記対向面とされた請求項8記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  10. 前記円錐筒部(129)の内周面に前記溝が設けられ、前記円錐筒部(129)の外周面が前記対向面とされた請求項8記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  11. 前記噴出口(80)(133)が多角形をなす請求項3〜10のいずれか一項に記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  12. 前記噴出口(80)(133)の直上に位置する連結体(62)(122)の外周面に、上方に延びる空気泡案内用突条(73)又は空気泡案内用溝(128)が設けられた請求項3〜11のいずれか一項に記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  13. 前記連結体(61,62,62,63)(121,122,123)の少なくとも外周面が滑らかな光沢面に形成された請求項3〜12のいずれか一項に記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  14. 前記連結体(61,62,62、63)(121,122,123)の全部又は一部が比重2以上の材料で形成されたものである請求項3〜13のいずれか一項に記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  15. 前記連結体(61,62,62,63)(121,122,123)の全部又は一部が重りを埋め込んだものである請求項3〜14のいずれか一項に記載の飼育水槽用空気拡散部材。
  16. 加圧空気供給装置と、該加圧空気供給装置から供給される空気を送る送気パイプと、該送気パイプの端部に装着される空気拡散部材とを備えた飼育水槽用散気装置を、水流発生動力源として組み合わせた飼育水槽用濾過装置であって、
    空気拡散部材(4)は、送気パイプ(3)の一端部の内周面に着脱自在に挿入される棒体(5)と、該棒体(5)の外周面に形成された少なくとも2本の溝(6)と、該棒体(5)の中心に形成した貫通孔(9)とからなり、各溝(6)と前記送気パイプ(3)の内周面との間に空気通過道(7)を形成し、該空気通過道(7)の開口端を空気の噴出口(8)とし、
    水中投入型濾過装置(20)の容器(21)の底中央部に設けられた台座(22)の盲孔部(29)に、前記送気パイプ(3)の一端部から突出する空気拡散部材(4)の先端部を弾性短パイプ(28)を介して挿入固定し、空気拡散部材(4)の下端面と盲孔部(29)の内底面との間に隙間(33)を設け、空気拡散部材(4)の先端部と弾性短パイプ(28)との間に空気通過道(34)を形成し、該空気通過道(34)の開口端をも空気の噴出口(35)とすることを特徴とする飼育水槽用濾過装置。
  17. 加圧空気供給装置と、該加圧空気供給装置から供給される空気を送る送気パイプと、該送気パイプの端部に装着される空気拡散部材とを備えた飼育水槽用散気装置を、水流発生動力源として組み合わせた飼育水槽用濾過装置であって、
    空気拡散部材(50)は、少なくとも二つの同一形状の連結体(62,62)を含む少なくとも三つの連結部材(61,62,62,63)が着脱自在に連結されてなり、各連結体は筒部(66,70,74)を備え、
    連結される一方の連結体(62,63)の筒部(70,74)の内周面に他方の連結体(61,62)の筒部(66)の外周面が嵌合されることにより両方の連結体が着脱自在に連結されるとともに、
    連結される一方の連結体(62,63)の筒部(70,74)の内周面と他方の連結体(62,62)の筒部(66)の外周面とに相対的に設けられた少なくとも2本の溝(69)と該溝(69)に着脱自在に被さる対向面との間に空気通過道(79)を形成し、該空気通過道(79)の開口端を空気の噴出口(80)とし、
    水中投入型濾過装置(90)の容器(91)の底中央部にスタンド(92)を介して装着された筒体(94)の中に、前記空気拡散部材(60)を挿入し、前記連結部材(63)の外周面に設けた少なくとも二つの突起部(75)の先端を筒体(94)の内周面に接触させ、該空気拡散部材(60)を筒体(94)の中心部に支えることを特徴とする飼育水槽用濾過装置。
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