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JP3697352B2 - 油圧制御装置 - Google Patents
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JP3697352B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フォークリフト等の機器に用いられる油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォークリフトに用いられる油圧制御装置として、例えば、図5に示すものが知られている。
図示しないバッテリによって駆動されるポンプPには、ポンプライン1を介して切換弁2〜4を接続している。
これら切換弁2〜4は、それぞれリフト用シリンダ、チルト用アクチュエータ、アタッチメント用アクチュエータを制御するものである。そして、各切換弁2〜4の供給ポート5〜7を、パラレルフィーダ8を介してポンプライン1に接続している。
【0003】
各切換弁2〜4は、その中立位置で、ポンプライン1を開放している。したがって、すべての切換弁2〜4が中立位置にあれば、ポンプライン1はタンクTに連通する。
そして、切換弁2を図面右側の上昇位置に切換えたとき、あるいは、切換弁3、4を左右いずれかの位置に切換えたとき、ポンプライン1を遮断するとともに、供給ポート5〜7を、それぞれアクチュエータポート9、10aあるいは10b、11aあるいは11bに連通する。
ただし、切換弁2の図面左側の下降位置だけは、リフト用シリンダを自重で下降させるために、ポンプライン1を開放したまま、アクチュエータポート9をタンクポート12に連通する。
【0004】
上記ポンプライン1には、パラレルフィーダ8より上流側に、シーケンス弁13を設けている。
このシーケンス弁13のパイロット室13aには、その上流側のポンプ吐出圧を導いている。また、タンクTに連通するスプリング室13bには、スプリング23を設けている。
このようにしたシーケンス弁13は、ポンプライン1がタンクTに連通するときでも、その上流側に、スプリング23によって決められた第1設定圧力P1のポンプ吐出圧を発生させるものである。
【0005】
また、ポンプライン1には、上記シーケンス弁13の上流側に、パイロットライン14を接続している。
そして、パイロットライン14に減圧弁15を設けるが、この減圧弁15のパイロット室15aには、その下流側の圧力を導いている。また、タンクTに連通するスプリング室15bには、スプリング24を設けている。
このようにした減圧弁15は、ポンプ吐出圧を減圧して、パイロットライン14のパイロット圧を、スプリング24によって決められた第2設定圧力P2に維持するものである。ただし、ポンプ吐出圧が第2設定圧力P2よりも低ければ、この減圧弁15は機能せず、ポンプ吐出圧をそのままパイロットライン14に導くことになる。
なお、理由は後から述べるが、減圧弁15の第2設定圧力P2を、上記シーケンス弁13の第1設定圧力P1より高く設定している。
【0006】
符号22は、この油圧制御装置を保護するためのメインリリーフ弁である。
また、符号47は、サブリリーフ弁である。これらサブリリーフ弁47は、他のアクチュエータと比べて使用する圧力範囲の低いアタッチメント用アクチュエータを保護するためのものである。つまり、これらサブリリーフ弁47のリリーフ圧は、上記メインリリーフ弁22のリリーフ圧より低く設定されている。
【0007】
以上述べた油圧制御装置では、例えば、すべての切換弁2〜4が中立位置にあり、ポンプライン1がタンクTに連通するときでも、上記シーケンス弁13によって、その上流側に第1設定圧力P1を発生させることができる。そして、この場合は、減圧弁15が機能せず、ポンプ吐出圧がそのままパイロットライン14に導かれ、第1設定圧力P1のパイロット圧を発生させておくことができる。
パイロットライン14のパイロット圧は、切換弁2〜4のパイロット室16a、16b〜18a、18bにそれぞれ導かれる。そして、そのパイロット圧を比例電磁弁19a、19b〜21a、21bでそれぞれ制御して、各切換弁2〜4のスプールに作用させるようにしている。
【0008】
切換弁2を図面右側の上昇位置に切換えると、あるいは、切換弁3、4を左右いずれかの位置に切換えると、そのアクチュエータの負荷圧によって、シーケンス弁13の下流側の圧力が第1設定圧力P1より高くなる。したがって、ポンプ吐出圧も上昇して、シーケンス弁13は全開状態となり、その上下流とも同じ圧力となる。
そして、ポンプライン1のポンプ吐出圧が第2設定圧力P2より高くなれば、減圧弁15は、そのポンプ吐出圧を減圧して、パイロットライン14のパイロット圧を第2設定圧力P2に維持することになる。
【0009】
なお、第1、2設定圧力P1、P2を同じ圧力にしなかったのは、次の理由による。つまり、パイロットライン14に発生させるパイロット圧は、切換弁2〜4の切換応答性を考えれば、できるだけ高くしておいた方がよい。そのためには、第1、2設定圧力P1、P2を同じ圧力にして、できるだけ高く設定しておくのが望ましい。
しかし、シーケンス弁13は、切換弁2〜4が中立位置にあるアイドリング時でもポンプ吐出圧を発生させるものであり、その第1設定圧力P1を高くすると、アイドリング時のエネルギーロスが大きくなってしまう。そこで、シーケンス弁13の第1設定圧力P1は、必要最低限に抑えることにしている。
【0010】
図6には、この従来例の油圧制御装置のうち、シーケンス弁13、減圧弁15、及びメインリリーフ弁22の具体例を示す。
まず、シーケンス弁13について説明する。
バルブボディ25には、ポンプPに連通するポンプ通路1aと、タンクTに連通するタンク通路27とを形成している。また、図示しない切換弁2〜4側に連通する切換弁側通路1bを形成するとともに、この切換弁側通路1bを、上記ポンプ通路1aとタンク通路27との間に配置している。なお、ポンプ通路1aと切換弁側通路1bとが相まって、上記回路図でいうポンプライン1を構成することになる。
そして、バルブボディ25には、上記通路1a、1b、27に連通する組み付け孔29を形成し、この組み付け孔29に、弁部材30を摺動自在に組み込んでいる。
【0011】
組み付け孔29の図面右側開口には、キャップ31を組み込んでいる。そして、キャップ31と弁部材30の端面とが相まって形成するパイロット室13aには、弁部材30に形成したパイロット通路32及びオリフィス33を介して、ポンプ通路1aのポンプ吐出圧を導いている。
また、組み付け孔29の図面左側開口には、筒状のストッパ部材26とともにキャップ34を組み込んでいる。そして、ストッパ部材26内に形成されるスプリング室13bにスプリング23を設け、このスプリング23の弾性力を弁部材30に作用させている。このスプリング室13bは、ストッパ部材26に形成した連絡孔35を介して、タンク通路27に連通している。
【0012】
以下では、このシーケンス弁13の作用を説明する。
いま、例えば、すべての切換弁2〜4が中立位置にあり、切換弁側通路1bがタンクTに連通しているとする。
弁部材30が図6に示すノーマル位置にあれば、切換弁側通路1bが、ポンプ通路1aから遮断されている。したがって、切換弁側通路1bがタンクTに連通していても、ポンプ通路1aにはポンプ吐出圧が発生する。そして、そのポンプ吐出圧がパイロット室13aに導かれて、弁部材30に作用する。
【0013】
そして、ポンプ吐出圧が第1設定圧力P1に達すると、弁部材30がスプリング23に抗して移動するとともに、弁部材30に形成した環状溝36を介して、ポンプ通路1aが、タンク圧となっている切換弁側通路1bに連通する。したがって、ポンプ通路1aのポンプ吐出圧がそれ以上高くなることはなく、そのポンプ吐出圧を第1設定圧力P1に維持することになる。
このように、シーケンス弁13によって、切換弁側通路1bがタンクTに連通するときでも、ポンプ通路1aに、第1設定圧力P1のポンプ吐出圧を発生させておくことができる。
【0014】
なお、切換弁2を上昇位置に切換えると、あるいは、切換弁3、4をいずれかの位置に切換えると、切換弁側通路1bには、アクチュエータの負荷圧が発生する。
したがって、ポンプ吐出圧も上昇し、そのポンプ吐出圧が第1設定圧力P1を超えれば、弁部材30がストッパ部材26のストッパ46に当たるまで移動する。そして、弁部材30がストッパ46に当たった状態では、弁部材30に形成した環状溝36を介して、ポンプ通路1aと切換弁側通路1bとが全開状態となり、その上下流とも同じ圧力となる。
【0015】
次に、減圧弁15について説明する。
バルブボディ25の下方には、上記シーケンス弁13の組み付け孔29とほぼ平行にスプール孔37を形成している。
このスプール孔37には、スリーブ39を組み込むとともに、このスリーブ39にポンプ通路1aに連通する導入孔38を形成している。
そして、このスリーブ39内に、スプール40を摺動自在に組み込んでいる。このスプール40には、連通孔41及び軸方向孔42を形成して、導入孔38をスプール40の図面右側端部に連通している。
【0016】
スプール孔37の図面右側開口には、キャップ43を組み込んでいる。そして、このキャップ43とスリーブ39とが相まって形成するパイロット室15aを、バルブボディ25に形成したパイロットライン14に連通している。
また、スプール孔37の図面左側に形成されるスプリング室15bを、タンクTに連通している。そして、このスプリング室15bにスプリング24を設けるとともに、このスプリング24の弾性力を、ボール44を介してスプール40に作用させている。
【0017】
以下では、この減圧弁15の作用を説明する。
いま、ポンプ通路1aのポンプ吐出圧が、第2設定圧力P2より高くなった状態にあるとする。この状態では、次のようにして、減圧弁15が、パイロットライン14のパイロット圧を第2設定圧力P2に維持する。
例えば、パイロットライン14のパイロット圧が第2設定圧力P2を超えようとすると、パイロット室15aの圧力作用によって、スプール40がスプリング24に抗して図面左方向に移動する。そして、スプール40がスプリング24に抗して移動すれば、スリーブ39の導入孔38とスプール40の連通孔41とのラップ量を小さくして、パイロット室15aをポンプ通路1aから遮断するようにする。したがって、パイロット室15aの圧力が第2設定圧力P2を超えないようにして、パイロット室15aに連通するパイロットライン14のパイロット圧を第2設定圧力P2に維持することができる。
【0018】
逆に、パイロットライン14のパイロット圧が第2設定圧力P2より低くなろうとすると、スプリング24によってスプール40が図面右方向に移動する。そして、スプール40が図面右方向に移動すれば、スリーブ39の導入孔38とスプール40の連通孔41とのラップ量を大きくして、パイロット室15aにポンプ通路1aのポンプ吐出圧を導くようにする。したがって、パイロット室15aの圧力が第2設定圧力P2より低くならないようにして、パイロット室15aに連通するパイロットライン14のパイロット圧を第2設定圧力P2に維持することができる。
【0019】
次に、メインリリーフ弁22について説明する。
バルブボディ25には、ポンプ通路1aに連通するバルブ孔45を形成するとともに、このバルブ孔45を、上記シーケンス弁13と減圧弁15との間に位置させている。そして、このバルブ孔45に、メインリリーフ弁22を組み付けている。
このメインリリーフ弁22の内部構造についての説明は省略するが、ポンプ通路1aのポンプ吐出圧が設定圧以上に高くなったとき、その圧力作用で内部に組み込んだポペットがシート部から離れて、ポンプ吐出圧をリリーフする構成となっている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例の油圧制御装置では、図6に示すように、シーケンス弁13、減圧弁15、及びメインリリーフ弁22を別々に構成して、一つのバルブボディ25に組み付けている。
そのため、バルブボディ25が大きくなってしまい、結果として、油圧制御装置全体が大型化してしまうという問題があった。
この発明の目的は、小型化を図ることのできる油圧制御装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ポンプに接続するポンプラインと、ポンプラインに設け、ポンプラインがタンクに連通しているときでも、上流側に第1設定圧力のポンプ吐出圧を発生させるシーケンス弁と、シーケンス弁より上流側でポンプラインに接続するパイロットラインと、パイロットラインに設け、ポンプ吐出圧が第1設定圧力より高く設定された第2設定圧力を超えているとき、そのポンプ吐出圧を減圧して、パイロットラインのパイロット圧を第2設定圧力に維持する減圧弁とを備え、ポンプラインに接続する切換弁を、パイロットラインのパイロット圧を利用して切換える構成にした油圧制御装置を前提とする。
そして、第1の発明は、上記シーケンス弁は、バルブボディに摺動自在に組み込み、ポンプ吐出圧を作用させた弁部材と、弁部材に弾性力を作用させたスプリングとを有し、この弁部材は、ノーマル位置にあるとき、ポンプラインを遮断するとともに、ポンプ吐出圧が第1設定圧力に達したとき、スプリングに抗して移動して、ポンプラインを開く構成にする一方、上記減圧弁は、上記シーケンス弁の弁部材の軸方向に形成したスプール孔と、このスプール孔に摺動自在に組み込み、パイロットラインのパイロット圧を作用させたスプールと、スプールに弾性力を作用させたスプリングとを有し、このスプールは、ノーマル位置にあるとき、パイロットラインをポンプラインに連通するとともに、パイロットラインのパイロット圧が第2設定圧力に達したとき、スプリングに抗して移動して、パイロットラインをポンプラインから遮断する構成にした点に特徴を有する。
【0022】
第2の発明は、第1の発明において、シーケンス弁の弁部材及び減圧弁のスプールに同一のスプリングを連係させる一方、このスプリングは、シーケンス弁のスプリングとして機能するとともに、弁部材が移動して所定量だけ押し縮められてからは、減圧弁のスプリングとして機能する構成にした点に特徴を有する。
第3の発明は、第1、2の発明において、ポンプ吐出圧が作用するシーケンス弁の弁部材の受圧面積は、弁部材がノーマル位置にあるときよりも、弁部材がスプリングに抗して移動するときの方が大きくなる構成にした点に特徴を有する。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1に、この発明の油圧制御装置の第1実施例を示す。この第1実施例でも、上記従来例と同じく、シーケンス弁13、減圧弁15、及びメインリリーフ弁22を、一つのバルブボディ25に組み付けるが、そのうちシーケンス弁13と減圧弁15とを一体的に構成している。以下では、その点を中心に説明するとともに、上記従来例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0024】
まず、シーケンス弁13について説明する。
バルブボディ25には、ポンプPに連通するポンプ通路1aと、タンクTに連通するタンク通路27とを形成している。
なお、これらポンプ通路1aとタンク通路27とを、中継通路48を介して連通する。そして、その連通途中に形成したバルブ孔45に、上記従来例と同じく、メインリリーフ弁22を組み付けている。
【0025】
また、バルブボディ25には、ポンプ通路1aから分岐させた分岐通路49を形成している。そして、切換弁側通路1bを、これらポンプ通路1aと分岐通路49との間に配置している。なお、ポンプ通路1aと切換弁側通路1bが相まって、上記回路図で説明したポンプライン1を構成することになる。
さらに、バルブボディ25には組み付け孔29を形成するとともに、この組み付け孔29を、上記中継通路48に同軸上に連通している。そして、この組み付け孔29には、弁部材30を摺動自在に組み込んでいる。
【0026】
組み付け孔29の図面左側開口には、キャップ60を組み込んでいる。そして、このキャップ60内に形成されるスプリング室56を、タンク通路27に連通している。
さらに、このスプリング室56にスプリング53、54を設けるとともに、外側のスプリング53の弾性力を、リング部材50を介して、また、内側のスプリング54の弾性力を、後述するバネ受け部材55を介して、それぞれ弁部材30に作用させている。したがって、これらスプリング53、54によって、弁部材30はノーマル位置に保たれ、その先端のテーパ64を、組み付け孔29と中継通路48との境界部分に形成されるシート部51に当接させることになる。
【0027】
以下では、このシーケンス弁13の作用を説明する。
いま、例えば、すべての切換弁2〜4が中立位置にあり、切換弁側通路1bがタンクTに連通しているとする。
弁部材30が図1に示すノーマル位置にあれば、切換弁側通路1bが、ポンプ通路1aから遮断されている。したがって、切換弁側通路1bがタンクTに連通していても、ポンプ通路1aにはポンプ吐出圧が発生して、そのポンプ吐出圧が弁部材30の先端に作用する。
【0028】
そして、ポンプ吐出圧が第1設定圧力P1に達すると、弁部材30がスプリング53、54に抗して移動するとともに、弁部材30の先端がシート部51から離れて、ポンプ通路1aが、タンク圧となっている切換弁側通路1bに連通する。したがって、ポンプ通路1aのポンプ吐出圧がそれ以上高くなることはなく、そのポンプ吐出圧を第1設定圧力P1に維持することになる。
このように、シーケンス弁13によって、切換弁側通路1bがタンクTに連通するときでも、ポンプ通路1aに、第1設定圧力P1のポンプ吐出圧を発生させておくことができる。
【0029】
ここで、この第1実施例では、弁部材30がシート部51から離れれば、この弁部材30を一気に移動させて、リング部材50がキャップ60の先端のストッパ46に当たる全開状態まで切換えることができる。
つまり、弁部材30の先端がシート部51に当たった状態では、その受圧面積D1が、シート部51の径によって決められている。
そして、ポンプ吐出圧が第1設定圧力P1に達すると、受圧面積D1ヘの圧力作用によって弁部材30が移動するが、このときの弁部材30の受圧面積D2は、弁部材30自体の径によって決められる。そして、この弁部材30の径は、上記シート部51の径よりもテーパ64分だけ大きくなっているので、受圧面積D2は受圧面積D1より大きくなる。
【0030】
このように、弁部材30の受圧面積D1、D2に差を持たせることで、いったんシート部51から離れれば、弁部材30を一気に全開状態まで移動させることができる。したがって、ポンプ通路1aと切換弁側通路1bとが連通するときの圧力損失を抑えることができ、ポンプ吐出圧が、一瞬でも第1設定圧力P1を超えるのを防ぐことができる。
ちなみに、図6に示した従来例では、弁部材30の受圧面積D3は一定に保たれている。そのため、ポンプ通路1aと切換弁側通路1bとが連通するときの応答性が悪く、その間に、これらポンプ通路1aと切換弁側通路1bとの間で圧力損失が発生して、ポンプ吐出圧が瞬間的に第1設定圧力P1を超えてしまうこともあった。
なお、この第1実施例では、受圧面積D1、D2に差を持たせるために、図1に示すように、弁部材30の先端にテーパ64を形成したが、後述する図2に示すように、弁部材30の先端に段部65を形成してもかまわない。
【0031】
次に、減圧弁15について説明する。
上記シーケンス弁13の弁部材30には、軸方向にスプール孔37を形成している。したがって、弁部材30は、先端だけが閉塞する袋形状となっている。
そして、このスプール孔37内に、スプール40を摺動自在に組み込んでいる。さらに、スプール孔37には、上記スプリング54を受けるバネ受け部材55を挿入するとともに、このバネ受け部材55を、スプール40の図面左側端部に隣接させている。このバネ受け部材55は、スプール孔37に出入自在となっている。
また、バルブボディ25には、パイロットライン14を形成するとともに、このパイロットライン14を、上記分岐通路49とスプリング室56との間に位置させている。
【0032】
さらに、上記シーケンス弁13の弁部材30には、スプール孔37を分岐通路49に連通する導入孔57と、スプール孔37をパイロットライン14に連通するパイロット孔58とを形成している。これら導入孔57、パイロット孔58は、弁部材30がシート部51とキャップ60との間で移動しても、常に、分岐通路49、パイロットライン14に連通するようにしている。
スプール孔37内には、スプール40の図面右側にパイロット室15aが形成される。そして、このパイロット室15aには、スプール40に形成した環状溝61→連通孔41→軸方向孔42を介して、パイロットライン14のパイロット圧を導いている。
【0033】
以下では、この減圧弁15の作用を説明する。
いま、ポンプ通路1aのポンプ吐出圧が、第2設定圧力P2より高くなった状態にあるとする。この状態では、次のようにして、減圧弁15が、パイロットライン14のパイロット圧を第2設定圧力P2に維持する。なお、ポンプ吐出圧が第2設定圧力P2より高ければ、シーケンス弁13の弁部材30は全開状態にあり、スプリング53、54を押し縮めている。
例えば、パイロットライン14のパイロット圧が第2設定圧力P2を超えようとすると、パイロット室15aの圧力作用によって、スプール40が、押し縮められた状態にあるスプリング54に抗して図面左方向に移動する。そして、スプール40がスプリング54に抗して移動すれば、弁部材30の導入孔57とスプール40の環状溝61とのラップ量を小さくして、パイロット室15aをポンプ通路1aから遮断するようにする。したがって、パイロット室15aの圧力が第2設定圧力P2を超えないようにして、パイロット室15aに連通するパイロットライン14のパイロット圧を第2設定圧力P2に維持することができる。
【0034】
逆に、パイロットライン14のパイロット圧が第2設定圧力P2より低くなろうとすると、スプリング54によってスプール40が図面右方向に移動する。
そして、スプール40が図面右方向に移動すれば、弁部材30の導入孔57とスプール40の環状溝61とのラップ量を大きくして、パイロット室15aにポンプ通路1aのポンプ吐出圧を導くようにする。したがって、パイロット室15aの圧力が第2設定圧力P2より低くならないようにして、パイロット室15aに連通するパイロットライン14のパイロット圧を第2設定圧力P2に維持することができる。
【0035】
以上述べた第1実施例の油圧制御装置によれば、シーケンス弁13の弁部材30に減圧弁15のスプール40を組み込んで、これらシーケンス弁13と減圧弁15とを一体的に構成している。
したがって、一つのバルブボディ25に、シーケンス弁13、減圧弁15を、別々に構成するのに比べて、バルブボディ25を小さくすることができ、油圧制御装置全体の小型化を図ることができる。
特に、図1に示すように、これらシーケンス弁13及び減圧弁15と同一直線上にメインリリーフ弁22を組み込んでおけば、図6に示す従来例のように、シーケンス弁13、減圧弁15、メインリリーフ弁22を三段に配置するのに比べて、さらなる省スペース化を図ることができる。
【0036】
なお、上記第1実施例の油圧制御装置では、一のスプリング室56が、図5の回路図でいうシーケンス弁13のスプリング室13bと、減圧弁15のスプリング室15bとを兼ねることになる。
また、シーケンス弁13の弁部材30を、図1に示すノーマル位置に保つ状態にあるスプリング53、54が相まって、第1設定圧力P1を決めるシーケンス弁13のスプリング23を構成する。
そして、弁部材30に設けたリング部材50がキャップ60先端のストッパ46に当たって、押し縮められた状態にあるスプリング54が、第2設定圧力P2を決める減圧弁15のスプリング24を構成する。
【0037】
この場合にも、弁部材30の受圧面積D1、D2に差を持たせたので、スプリング54に、減圧弁15のスプリング24としての機能を確実に発揮させることができる。
つまり、既に述べたように、ポンプ吐出圧が第1設定圧力P1に達すれば、弁部材30は一気に全開状態まで移動する。言い換えれば、切換弁側通路1bにアクチュエータの負荷圧が発生して、ポンプ吐出圧が第1設定圧力P1より高い第2設定圧力P2を超えていれば、弁部材30は確実にキャップ60先端のストッパ46に当たって、スプリング54を押し縮めておくことができる。したがって、減圧弁15が機能するときには、スプリング54に減圧弁15のスプリング24としての機能を確実に発揮させることができ、第2設定圧力P2の値がばらつくのを防ぐことができる。
【0038】
図2に示す第2実施例は、上記第1実施例で説明したスプリング53、54を、一つのスプリング62に変更したものである。以下では、上記第1実施例と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図2に示すように、スプリング62の弾性力を、ボール59を介して、減圧弁15のスプール40に作用させている。
ここで、図2に示すように、スプール40の図面右側の端部をスプール孔37の先端に当接させておき、スプール孔37内に形成されるパイロット室15aを、これらスプール40の図面右側の端部とスプール孔37の先端とのすきまだけで確保している。したがって、スプリング62の弾性力は、減圧弁15のスプール40を介して、シーケンス弁13の弁部材30にも作用することになる。
【0039】
このようにした第2実施例でも、弁部材30を図2に示すノーマル位置に保つ状態にあるスプリング62が、第1設定圧力P1を決めるシーケンス弁13のスプリング23を構成する。
そして、弁部材30に設けたリング部材50がキャップ60に当接して、押し縮められた状態にあるスプリング62が、第2設定圧力P2を決める減圧弁15のスプリング24を構成する。
【0040】
この第2実施例では、スプリング62を、減圧弁15のスプール40を介して、間接的にシーケンス弁13の弁部材30に連係させるために、スプール孔37内に形成されるパイロット室15aをすきまだけで確保している。そして、パイロット室15aをすきまだけで確保すれば、その分、弁部材30等の軸方向長さを短くすることも可能となる。
【0041】
ただし、パイロット室15aをすきまだけで確保する場合には、スプール孔37の内周面に、仕上げ処理を施す必要がある。
一般的に、切削加工で孔を形成すると、その孔の先端部分がきれいに切削されにくく、仕上げ処理を施さなければならない。そして、この第2実施例の場合、切削により形成したスプール孔37の先端部分にスプール40が組み込まれることから、そのスプール孔37の先端内周面に、仕上げ処理を施さなければならなくなる。
【0042】
もし、その仕上げ処理を省きたければ、図3に示す第3実施例のように、スプリング62を、バネ受け部材55を介して、直接的にシーケンス弁13の弁部材30にも連係させればよい。このようにすれば、スプール40を介して弁部材30にスプリング62を連係させる必要がなく、パイロット室15aを空間として確保することができる。したがって、スプール孔37の先端内周面に、仕上げ加工を施す必要がなくなる。
【0043】
なお、上記第1〜3実施例と異なり、図4に示す第4実施例のように、各スプリング23、24を独立して設け、それぞれを弁部材30、スプール40に連係させてもかまわない。
つまり、図4に示すように、キャップ60内には、シーケンス弁13のスプリング室13bを形成し、このスプリング室13bに、第1設定圧力P1を決めるシーケンス弁13のスプリング23を設ける。
そして、弁部材30に形成したスプール孔37の開口を、閉塞部材52で閉塞している。そして、この閉塞部材52とスプール40の端面とが相まって形成するスプリング室15bに、第2設定圧力P2を決める減圧弁15のスプリング24を設けるとともに、このスプリング室15bは、閉塞部材52に形成した孔63を介して、スプリング室13b、すなわち、タンク通路27に連通する。
【0044】
【発明の効果】
この発明によれば、シーケンス弁の弁部材に減圧弁のスプールを組み込んで、これらシーケンス弁と減圧弁とを一体的に構成している。したがって、一つのバルブボディに、シーケンス弁、減圧弁を別々に構成するのに比べて、バルブボディを小さくすることができ、油圧制御装置全体の小型化を図ることができる。
第2の発明によれば、第1の発明において、スプリングが、シーケンス弁のスプリングと、減圧弁のスプリングとを兼ねるので、1本のスプリングを設けるだけでもよい。
【0045】
第3の発明によれば、第1、2の発明において、ポンプ吐出圧が第1設定圧力に達すると、シーケンス弁の弁部材がノーマル位置から移動するが、弁部材がいったん移動すれば、その受圧面積は大きくなる。したがって、弁部材を一気に移動させてポンプラインを開くことができ、そのときに発生する圧力損失を抑えることができる。
特に、第2の発明においては、スプリングを確実に所定量だけ押し縮めることができるので、このスプリングに、減圧弁のスプリングとしての機能を確実に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の油圧制御装置の断面図である。
【図2】この発明の第2実施例の油圧制御装置の断面図である。
【図3】この発明の第3実施例の油圧制御装置の断面図である。
【図4】この発明の第4実施例の油圧制御装置の断面図である。
【図5】油圧制御装置の回路図である。
【図6】従来例の油圧制御装置の断面図である。
【符号の説明】
P ポンプ
T タンク
1 第1設定圧力
2 第2設定圧力
1 ポンプライン
1a ポンプ通路
1b 切換弁側通路
2〜4 切換弁
13 シーケンス弁
14 パイロットライン
15 減圧弁
23 (シーケンス弁13の)スプリング
24 (減圧弁15の)スプリング
25 バルブボディ
29 組み付け孔
30 弁部材
37 スプール孔
40 スプール
53、54、62 スプリング

Claims (3)

  1. ポンプに接続するポンプラインと、ポンプラインに設け、ポンプラインがタンクに連通しているときでも、上流側に第1設定圧力のポンプ吐出圧を発生させるシーケンス弁と、シーケンス弁より上流側でポンプラインに接続するパイロットラインと、パイロットラインに設け、ポンプ吐出圧が第1設定圧力より高く設定された第2設定圧力を超えているとき、そのポンプ吐出圧を減圧して、パイロットラインのパイロット圧を第2設定圧力に維持する減圧弁とを備え、ポンプラインに接続する切換弁を、パイロットラインのパイロット圧を利用して切換える構成にした油圧制御装置において、上記シーケンス弁は、バルブボディに摺動自在に組み込み、ポンプ吐出圧を作用させた弁部材と、弁部材に弾性力を作用させたスプリングとを有し、この弁部材は、ノーマル位置にあるとき、ポンプラインを遮断するとともに、ポンプ吐出圧が第1設定圧力に達したとき、スプリングに抗して移動して、ポンプラインを開く構成にする一方、上記減圧弁は、上記シーケンス弁の弁部材の軸方向に形成したスプール孔と、このスプール孔に摺動自在に組み込み、パイロットラインのパイロット圧を作用させたスプールと、スプールに弾性力を作用させたスプリングとを有し、このスプールは、ノーマル位置にあるとき、パイロットラインをポンプラインに連通するとともに、パイロットラインのパイロット圧が第2設定圧力に達したとき、スプリングに抗して移動して、パイロットラインをポンプラインから遮断する構成にしたことを特徴とする油圧制御装置。
  2. シーケンス弁の弁部材及び減圧弁のスプールに同一のスプリングを連係させる一方、このスプリングは、シーケンス弁のスプリングとして機能するとともに、弁部材が移動して所定量だけ押し縮められてからは、減圧弁のスプリングとして機能する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の油圧制御装置。
  3. ポンプ吐出圧が作用するシーケンス弁の弁部材の受圧面積は、弁部材がノーマル位置にあるときよりも、弁部材がスプリングに抗して移動するときの方が大きくなる構成にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の油圧制御装置。
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