JP3697626B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は中間転写体で色重ねを行う複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
中間転写体で色重ねを行う画像形成装置では、従来より紙転写ローラにトナー像と逆の極性の定電流を印加することで、紙転写ローラの抵抗値のバラツキと環境変動に対しては安定した画像を得ることができていた。ところが、記録媒体の抵抗値の環境変動により、トナー像の内で記録媒体に転写されるトナーの比率(転写率)が低下することがあると、安定した画像を得ることが困難であった。
【0003】
すなわち、記録媒体は紙がほとんどであるが、装置の設置された環境の温湿度変化に対して紙の含水分量が変化し、含水分量の変化に対して抵抗が大きく変動し、記録媒体の抵抗が低下すると、記録媒体を伝わって搬送路に逃げて行く電流量が増加するためである。紙転写ローラに印加された電荷は、記録媒体を通じて中間転写体へ向かう電荷と、搬送路へ逃げて行く電荷に分かれる。この中で、トナー像の転写に寄与するのは記録媒体を通じて中間転写体へ向かう電荷である。そこで、記録媒体の抵抗が低下し、搬送路に逃げて行く電荷が増えると、その分だけトナー像の転写に寄与する中間転写体へ向かう電荷が減るので、トナー像の内で記録媒体に転写されるトナーの比率(転写率)が低下することになる。
【0004】
そこで、記録媒体がコットン紙のように抵抗の低い種類の紙の場合や、多く使用されているパルプ系の紙であっても含水分の増える高湿環境下では、紙転写ローラに一定電流を印加しても搬送路に逃げて行く電流が無視できない大きさになり、転写率が低下するのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的はこれを防止することであるが、本発明の画像形成装置のうち請求項1に係るものは、上記目的を達成するために、潜像担持体上に現像されたトナー像を抵抗体よりなる中間転写体に転写して、該中間転写体と接触転写体の間に記録媒体を挟み、該接触転写体との接触面の裏面またはその近傍で上記中間転写体に上記トナー像と同じ極性の電流を一定量与えて上記中間転写体と記録媒体との間に電界を形成し、上記トナー像を上記中間転写体から上記記録媒体に転写する画像形成装置において、上記中間転写体の上記接触転写体との接触面の裏面側に2個の電極を設け、該電極のうち上記中間転写体の移動方向下流側の電極に、上記トナー像と同じ極性の高電圧を印加し、上記中間転写体の移動方向上流側の電極を直接または抵抗を介して接地することで、上記2個の電極間の上記中間転写体上に電位勾配を形成し、該電位勾配の途中または上流端で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に上記記録媒体を挟むことを特徴とする。
また請求項2に係るものは、潜像担持体上に現像されたトナー像を抵抗体よりなる中間転写体に転写して、該中間転写体と接触転写体の間に記録媒体を挟み、該接触転写体との接触面の裏面またはその近傍で上記中間転写体に上記トナー像と同じ極性の電流を一定量与えて上記中間転写体と記録媒体との間に電界を形成し、上記トナー像を上記中間転写体から上記記録媒体に転写する画像形成装置であって、上記一定量与える電流量を、上記記録媒体の幅あるいは種類により異ならせる画像形成装置において、上記中間転写体の上記接触転写体との接触面の裏面側に2個の電極を設け、該電極のうち上記中間転写体の移動方向下流側の電極に、上記トナー像と同じ極性の高電圧を印加し、上記中間転写体の移動方向上流側の電極を直接または抵抗を介して接地することで、上記2個の電極間の上記中間転写体上に電位勾配を形成し、該電位勾配の途中または上流端で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に上記記録媒体を挟むことを特徴とする。
また請求項3に係るものは、潜像担持体上に現像されたトナー像を抵抗体よりなる中間転写体に転写して、該中間転写体と接触転写体の間に記録媒体を挟み、該接触転写体との接触面の裏面またはその近傍で上記中間転写体に上記トナー像と同じ極性の電流を一定量与えて上記中間転写体と記録媒体との間に電界を形成し、上記トナー像を上記中間転写体から上記記録媒体に転写する画像形成装置において、上記中間転写体の上記接触転写体との接触面の裏面側に3個の電極を設け、中央の電極から上記中間転写体に流れ込む電流と残る2個の電極から流れ出る電流の合計との差分が一定になるように、上記トナー像の持つ電荷と同じ極性の高電圧を上記中間転写体の移動方向下流側の電極に印加し、中央の電極と該中間転写体の移動方向上流側の電極に印加し、中央の電極と該中間転写体の移動方向上流側の電極の間で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に上記記録媒体を挟むことを特徴とする。
さらに請求項4に係るものは、上記電極をローラ体で構成し、上記中間転写体の該ローラ体側の上記裏面に、上記電極に印加する電圧が降下しない程度に低い体積抵抗あるいは薄い層厚の導電樹脂等を保護謨として積層したことを特徴とする。
またさらに、請求項5に係るものは、上記一定量与える差分の電流量を、上記記録媒体の幅あるいは種類により異ならせることを特徴とする。
【0006】
中間転写体と転写ローラの間に記録媒体を挟み転写作用を行う中間転写体の位置の直ぐ裏面もしくはその近傍にトナー像と同じ極性の電圧を印加することにより、中間転写体と記録媒体との間の電界を中間転写体上のトナー像を中間転写体から記録媒体へ転写する方向になり、記録媒体への転写が行われることは、特開平9−80925公報等により知られている。
【0007】
特開平9−80925号公報に開示の技術は、中間転写体のトナー像のある面を表面とすると背面から支張ローラにより中間転写体にトナー像と同じ極性の電圧を印加して、支張ローラと対向する表面に接地された転写ローラを配置して、転写ローラと中間転写体との間に記録媒体を挟んで中間転写体から記録媒体への転写を行い、中間転写体の移動方向下流側に、電極から一度バックアップロールと称する部材に電荷を与え、この部材から中間転写体に電荷を与え、上流側にコロトロンを用いてトナー像と逆の極性の電荷を中間転写体に印加することで、チリ転写やプレ転写を防止するというものである。
【0008】
ところが、中間転写体に印加された電荷の流れ出しが無く、また潜像担持体から中間転写体へトナー像を転写するための電荷等他の流れ込みが無いように中間転写体の体積抵抗を選択し、あるいは中間転写体周りの部材の配置を行えば、この中間転写体に印加された電荷は全て記録媒体へ流れる。そこで、中間転写体へ一定電流量を印加すると、それはそのまま中間転写体から記録媒体へ流れる一定電流量となる。換言すれば、紙転写ローラに電荷を印加する場合は、転写作用が行われる中間転写体と記録媒体との間の前に、記録媒体を通じて漏れて行く分流があるので、この分流の影響を受けるが、中間転写体に電荷を印加する場合は、先ず転写作用が行われる中間転写体と記録媒体との間を通り、その後に記録媒体を通じて漏れて行く分流があるので、この分流の影響を受けない。そこで、記録媒体の抵抗の影響を受けず、常に充分な転写率を得ることが出来るので、記録媒体上の画像を安定化できる。
【0009】
また本発明では、上述のように、上記一定量与える電流量を、上記記録媒体の幅あるいは種類により異ならせることを特徴とする。
【0010】
転写ローラに定電流を印加する装置においては広く知られていることではあるが、記録媒体への転写作用を行っているときに、記録媒体を挟まないで転写ローラが直接中間転写体に接触する部分があるが、これが記録媒体の幅により大きく異なる。この部分では記録媒体を挟んでいない分だけ記録媒体を挟んでいる部分よりも単位長さ当たりの電流が多くなるが、この電流は転写作用には寄与しない。記録媒体の幅に関係なく同じ電流を流すと、記録媒体の幅の広いものは電流の多く流れる部分が狭いが、記録媒体の幅の狭いものは電流の多く流れる部分が広くなるので、記録媒体の幅が狭いほど、記録媒体を挟んでいる部分の単位長さ当たりの電流が小さくなる。そこでこれを補正するため、転写ローラに印加する定電流の量を記録媒体の幅により変えている。中間転写体のトナー像とは背面から電圧を印加する装置についても同様であるので、中間転写体の背面に印加する定電流の量を記録媒体の幅により変える。
【0011】
また、記録媒体の誘電率が紙とOHPシートでは大きく異なり、紙厚も使用頻度の高い50kg〜70kg紙では転写率に影響を与えるほどの誘電率の差はないが、200kg紙あたりになると転写率に影響があるので、従来装置ではOHPモードや厚紙モードを設定して、これらのモードが選択されたときは、転写ローラに印加する定電流量を変えることで、転写率が一定になるようにしている。中間転写体のトナー像とは背面から電圧を印加する装置についても、同様であるので、中間転写体の背面に印加する定電流の量を紙種により変える。
【0012】
また本発明では、上述のように、上記中間転写体の表面に2個の電極を設け、該電極のうち上記中間転写体の移動方向下流側の電極に、上記トナー像と同じ極性の高電圧を印加し、上記中間転写体の移動方向上流側の電極を直接または抵抗を介して接地することで、上記2個の電極間の上記中間転写体上に電位勾配を形成し、該電位勾配の途中または上流端で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に上記記録媒体を挟むことを特徴とする。
【0013】
中間転写体と転写ローラとの間に記録媒体を挟んで中間転写体から記録媒体にトナー像を転写させる画像形成装置では、接触面の間では圧力が加わりトナーが動けない状態なので、転写作用はほとんど行われず、この接触面のすぐ近傍の上流側と下流側の2ヶ所のでトナー像と記録媒体とのギャップが数μm〜数10μmの部分で、転写作用は行われていると言われている。
【0014】
転写工程で発生する異常画像としてチリ転写とプレ転写があるが、いずれも接触面の上流側での転写作用により発生することが広く知られている。チリ転写は、主に転写が行われるギャップが数10μm以下の部分よりも上流側の更にギャップが広く、主転写が行われる前にトナー像を形成するトナーの中でも飛翔し易い個体が記録媒体に飛翔して来るが、飛翔距離が遠いために像が乱れて散ったような画像になると言われている。下流側では、先に主転写が行われるため、チリ転写が生じる広いギャップになったときには、すでにチリ転写を起こすトナー像中の個体は記録媒体側に転写されているのでチリ転写は発生しない。一方、プレ転写は転写ニップの上流側と下流側で主転写が2度起きるときに1度目と2度目で位置ズレが起きるために記録媒体上の画像がブレ画像となると言われている。そこで、中間転写体に下流側ほどトナーと同じ極性の絶対値の大きな電圧になる電位勾配を作り、この電位勾配中に転写ローラ等の転写電極との間に記録媒体を挟むことで、上流側での転写作用が行われる位置での中間転写体と記録媒体との電界を弱くし、下流側での転写作用が行われる位置での中間転写体と記録媒体との電界を強くすることで、上流側での転写作用が行われないか、あっても少なくすることで、チリ転写とプレ転写を防止する。
【0015】
中間転写体に下流ほどトナーと同じ極性の絶対値の大きな電圧になる電位勾配を作るためには、下流側にトナーと同極性で中間転写体の移動方向と直交する方向には均一な電荷を与えて、抵抗体である中間転写体の上流側に電荷が移動可能にすることで達成できる。例えば、下流側にトナーと同じ極性のコロナ帯電を行い、上流側にトナーと逆極性のコロナ帯電を行ってもよい。あるいは、電極として導電性繊維の束よりなるいわゆる除電ブラシを用いてもよい。
【0016】
また2個の電極間の中間転写ベルト上に電位勾配を形成することで、装置の簡略化と簡略化することによる製造コスト削減及び排出オゾンの低減が図れる。
【0017】
なお特開平9−80925号公報に開示の技術は、中間転写体の移動方向下流側にトナー像と同じ極性の電荷を印加する点では同じであるが、電極から一度バックアップロールと称する部材に電荷を与え、この部材から中間転写体に電荷を与えている。このバックアップロールと称する部材を用いる分だけ特開平9−80925号公報に開示の技術はコストが嵩むのに対し、請求項3に係る画像形成装置では、電極から直接中間転写体に電荷を与えるので、コストの低減が出来る。さらに特開平9−80925号公報に開示の技術では、上流側にコロトロンを用いてトナー像と逆の極性の電荷を中間転写体に印加しているので、コロトロンのコストとコロトロンに印加する電源のコストが必要となるが、請求項3に係る画像形成装置では、下流側で印加された電荷を除電するだけなので、コロトロンのコストとコロトロンに印加する電源のコストを無くすことができる。
【0018】
また本発明では、上述のように、上記トナー像とは逆の上記中間転写体の表面に3個の電極を設け、中央の電極から上記中間転写体に流れ込む電流と残る2個の電極から流れ出る電流の合計との差分が一定になるように、上記トナー像の持つ電荷と同じ極性の高電圧を上記中間転写体の移動方向下流側の電極に印加し、中央の電極と該中間転写体の移動方向上流側の電極の間で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に記録媒体を挟むことを特徴とする。
【0019】
中間転写体に電荷を与え、この電荷が中間転写体の移動方向上流側に移動できるように中間転写体の抵抗を選ぶと、電荷は中間転写体の移動方向下流側にも移動する。そこで、中間転写体の移動方向と直交する方向にほぼ均一な幅の電極を上流側にも下流側にも設け、この電極で除電することで、ここから先に電荷が移動しないようにする。これは、潜像担持体のトナー像を中間転写体に転写するいわゆる1次転写との干渉を避けるためである。
【0020】
さらにこの装置で、中央部の電極から中間転写体に流れ込む電流から中間転写体から上流側と下流側の2つの電極に流れ出る電流の差分が、中間転写体から記録媒体に流れる電流になるので、この差分電流を一定量に制御することで、トナー像のうちで記録媒体に転写されるトナーの比率(転写率)を一定にでき、安定した画像が得られる。
【0021】
また本発明では、上述のように、上記電極をローラ体で構成し、上記中間転写体の該ローラ体側の上記裏面に、上記電極に印加する電圧が降下しない程度に低い体積抵抗あるいは薄い層厚の導電樹脂等を保護謨として積層し、また、上記一定量与える差分の電流量を、上記記録媒体の幅あるいは種類により異ならせ、記録媒体の幅や種類の違いで転写率が変化しないように、差分定電流の量を記録媒体の幅により変える。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態を示すための拡大図で、図中1は中間転写ベルト、2は紙転写対向ローラ、3は転写ローラ、4は定電流電源、5は記録媒体、6は搬送ガイド板である。
【0023】
中間転写ベルト1は、ポリカーボネートやフッ素系樹脂やシリコン系樹脂等にカーボンや金属錯体等の導電粒子を分散させた半導電性で、体積抵抗は106〜1012Ωcm、望ましくは108〜1010Ωcmのもの、あるいはこれらの材料を積層させたものである。
【0024】
紙転写対向ローラ2は、アルミパイプの芯金2aに導電性ゴム層2bを積層して形成してある。ゴム層を積層しているのは、中間転写ベルト1のスリップを防止するためで、表面の摩擦係数が高く、ゴム硬度も50度以上で変形しにくいものを選定する。転写性能とは関係がない。一般には、このゴム層での電位降下があるとエネルギー効率が落ちるので、105Ωcm以下のものを用いて電位降下が起きないようにする。ただし、中間転写ベルト1に製造上で抵抗ムラが生じて部分的に抵抗の低い部分が存在していると、その場所から転写ローラ3や記録媒体5との間で異常放電が生じることがあり、この場合は、これを防ぐために105〜107Ωcmで厚さ1mm〜10mmの抵抗層として設けてもよい。
【0025】
転写ローラ3は、芯金3aに抵抗層3bを積層したもので、ポリカーボネートやフッ素系ゴムやシリコン系ゴム等にカーボンや金属錯体等の導電粒子を分散させたもの、あるいはNBRやEPDM、ポリウレタンの半導電性ゴムよりなり、体積抵抗が106〜1012Ωcm、望ましくは107〜109Ωcmで、スポンジ硬度20度〜50度の発泡タイプでも、ゴム硬度30度〜60度のゴムタイプのものでもよいが、中間転写ベルト1を介して硬度の高い紙転写対向ローラと接触するために、小さな接触圧力でも非接触部分が生じないスポンジタイプが望ましい。これは、中間転写ベルト1と転写ローラ3の接触圧力が大きいほど、文字や細線の中抜けが生じ易いので、これを防止するためである。
【0026】
定電流電源4は、紙転写対向ローラ2に印加するための一般的な定電流電源で、図中4aは検電流回路、4bは高圧電源である。
【0027】
この実施形態では、中間転写ベルト1と転写ローラ3の間に記録媒体5を挟み転写作用を行う位置の直ぐ裏面で紙転写対向ローラ2がトナー像と同じ極性の電圧を印加する。中間転写ベルト1と記録媒体5との間の電界は中間転写ベルト1上のトナー像を中間転写ベルト1から記録媒体5へ転写する方向になり、記録媒体5にトナー像の転写が行われる。
【0028】
すなわち、中間転写ベルト1に印加された電荷の流れ出しが無く、また図示せぬ感光体等の潜像担持体から中間転写ベルト1へトナー像を転写するための電荷等他の流れ込みが無いように中間転写ベルト1の体積抵抗を選択し、また中間転写ベルト1の周囲の部材の配置を行い、中間転写ベルト1へ一定電流量を印加すると、それはそのまま中間転写ベルト1から記録媒体5へ流れる一定電流量となり、記録媒体5の抵抗の影響を受けずに常に充分な転写率が得られ、記録媒体5上の画像が安定する。なお定電流電源4が与える電流量は、記録媒体5の幅や種類により最適となるように異ならせるとよい。
【0029】
図示は省略するが、中間転写ベルト1の表面に接するように2個の電極となるローラを設け、そのうち中間転写ベルト1の移動方向下流側のローラにトナー像と同じ極性の高電圧を印加し、上流側のローラを直接または抵抗を介して接地して両ローラ間に位置する中間転写ベルト1上に電位勾配を形成し、この電位勾配を形成した部位で中間転写ベルト1と転写ローラ3を接触させ、それらの間に記録媒体5を挟むように構成することもできる。
【0030】
図2は本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態を示すための拡大図で、図1の実施形態と共通する要素には同一の符号を付してある。この実施形態は図1の実施形態の紙転写対向ローラ2に代えて、転写ローラ3を挟む位置に中間転写ベルト1の回転方向上流側から順にアースローラ7とバイアスローラ8を配し、さらにもっとも下流側の位置に除電ローラ9を設けてある。
【0031】
アースローラ7、バイアスローラ8、除電ローラ9は、ローラでなくても電極となり得るものであれば何でも良い。例えば、カーボンや金属錯体の導電粒子を分散させたレーヨンやアクリルの導電性繊維の束よりなるいわゆる除電ブラシで、中間転写ベルト1の移動方向に数mm以上の幅をもって接触させてもよい。
【0032】
図示の実施形態では、アースローラ7、バイアスローラ8、除電ローラ9は、アルミやステンレス等の金属よりなり、中間転写ベルト1を掛け回す複数の支張ローラの中の3本である。これらのローラ7〜9は、図1の実施形態の紙転写対向ローラ2と同様の導電性ゴムを積層して構成したものであってもよい。また、中間転写ベルト1を掛け回す支張ローラが金属であると中間転写ベルト1の裏面を削ってその削り粕がたまり、支張ローラと中間転写ベルト1の間に浮きが生じることがあるので、これを防止するためには電圧降下を起こさない程度に低い体積抵抗あるいは薄い層厚の導電樹脂等を保護謨として積層してもよい。
【0033】
本実施形態では、中央の電極となるバイアスローラ8から中間転写ベルト1に流れ込む電流と、残る2個の電極となるアースローラ7及び除電ローラ9から流れ出る電流の合計との差分が一定になるように、中間転写ベルト1上のトナー像の持つ電荷と同じ極性の高電圧を除電ローラ9に印加し、中央のバイアスローラ8とアースローラ7との間で中間転写ベルト1と転写ローラ3を接触させ、この間に記録媒体5を挟む。差分電流を一定量に制御することで、中間転写ベルト1の表面上にあるトナー像の内で記録媒体5に転写されるトナーの比率、すなわち転写率が一定化し、安定した画像が得られる。
【0034】
なお中間転写ベルト1に電荷を与え、この電荷が中間転写ベルト1の移動方向上流側に移動できるように中間転写ベルト1の抵抗を選ぶと、電荷は中間転写ベルト1の移動方向下流側にも移動するので、除電ローラ9で除電し、除電ローラ9よりも中間転写ベルト1の移動方向下流側に電荷が移動しないようにして、感光体等の潜像担持体のトナー像を中間転写ベルト1に転写する1次転写との干渉を避けている。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に係る画像形成装置は以上説明してきたようなものなので、転写媒体、特に転写紙の抵抗の変動によらず記録媒体から中間転写体に流れる電流を一定にでき、装置の設置された環境の温湿度によらずトナー像の内で記録媒体に転写されるトナーの比率(転写率)を一定にでき、安定した画像を得ることができ、しかもチリ転写とプレ転写のない記録媒体への転写が可能な装置を簡略な構成で提供することを可能とし、また簡略化による製造コストの低減および排出オゾンの低減を図れるようになるという効果がある。
【0036】
【発明の効果】
請求項1に係る画像形成装置は以上説明してきたようなものなので、転写媒体、特に転写紙の抵抗の変動によらず記録媒体から中間転写体に流れる電流を一定にでき、装置の設置された環境の温湿度によらずトナー像の内で記録媒体に転写されるトナーの比率(転写率)を一定にでき、安定した画像を得ることができるという効果がある。
【0037】
請求項3に係る画像形成装置は以上説明してきたようなものなので、上記共通の効果に加え、潜像担持体のトナー像を中間転写体に転写するいわゆる1次転写との干渉を避けることができるという効果がある。
【0038】
請求項4に係る画像形成装置は以上説明してきたようなものなので、上記共通の効果に加え、記録媒体の幅や種類によらず、安定した転写性能を得ることができるという効果がある。
【0039】
請求項5に係る画像形成装置は以上説明してきたようなものなので、上記共通の効果に加え、電極であるローラ体が金属であると中間転写体の裏面を削ってその削り粕がたまり、ローラ体と中間転写体の間に浮きが生じることがあるが、これを防止することができるという効果がある。
【0040】
請求項5に係る画像形成装置は以上説明してきたようなものなので、上記共通の効果に加え、記録媒体の幅や種類によらず、安定した転写性能を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態を示すための拡大図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態を示すための拡大図である。
【符号の説明】
1 中間転写ベルト
2 紙転写対向ローラ
2a 芯金
2b 導電性ゴム層
3 転写ローラ
3a 芯金
3b 抵抗層
4 定電流電源
4a 検電流回路
4b 高圧電源
5 記録媒体
6 搬送ガイド板
7 アースローラ
8 バイアスローラ
9 除電ローラ
Claims (5)
- 潜像担持体上に現像されたトナー像を抵抗体よりなる中間転写体に転写して、該中間転写体と接触転写体の間に記録媒体を挟み、該接触転写体との接触面の裏面またはその近傍で上記中間転写体に上記トナー像と同じ極性の電流を一定量与えて上記中間転写体と記録媒体との間に電界を形成し、上記トナー像を上記中間転写体から上記記録媒体に転写する画像形成装置において、上記中間転写体の上記接触転写体との接触面の裏面側に2個の電極を設け、該電極のうち上記中間転写体の移動方向下流側の電極に、上記トナー像と同じ極性の高電圧を印加し、上記中間転写体の移動方向上流側の電極を直接または抵抗を介して接地することで、上記2個の電極間の上記中間転写体上に電位勾配を形成し、該電位勾配の途中または上流端で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に上記記録媒体を挟むことを特徴とする画像形成装置。
- 潜像担持体上に現像されたトナー像を抵抗体よりなる中間転写体に転写して、該中間転写体と接触転写体の間に記録媒体を挟み、該接触転写体との接触面の裏面またはその近傍で上記中間転写体に上記トナー像と同じ極性の電流を一定量与えて上記中間転写体と記録媒体との間に電界を形成し、上記トナー像を上記中間転写体から上記記録媒体に転写する画像形成装置であって、上記一定量与える電流量を、上記記録媒体の幅あるいは種類により異ならせる画像形成装置において、上記中間転写体の上記接触転写体との接触面の裏面側に2個の電極を設け、該電極のうち上記中間転写体の移動方向下流側の電極に、上記トナー像と同じ極性の高電圧を印加し、上記中間転写体の移動方向上流側の電極を直接または抵抗を介して接地することで、上記2個の電極間の上記中間転写体上に電位勾配を形成し、該電位勾配の途中または上流端で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に上記記録媒体を挟むことを特徴とする画像形成装置。
- 潜像担持体上に現像されたトナー像を抵抗体よりなる中間転写体に転写して、該中間転写体と接触転写体の間に記録媒体を挟み、該接触転写体との接触面の裏面またはその近傍で上記中間転写体に上記トナー像と同じ極性の電流を一定量与えて上記中間転写体と記録媒体との間に電界を形成し、上記トナー像を上記中間転写体から上記記録媒体に転写する画像形成装置において、上記中間転写体の上記接触転写体との接触面の裏面側に3個の電極を設け、中央の電極から上記中間転写体に流れ込む電流と残る2個の電極から流れ出る電流の合計との差分が一定になるように、上記トナー像の持つ電荷と同じ極性の高電圧を上記中間転写体の移動方向下流側の電極に印加し、中央の電極と該中間転写体の移動方向上流側の電極に印加し、中央の電極と該中間転写体の移動方向上流側の電極の間で上記中間転写体のトナー像のある表面と上記接触転写部材を接触させ、この間に上記記録媒体を挟むことを特徴とする画像形成装置。
- 上記電極をローラ体で構成し、上記中間転写体の該ローラ体側の上記裏面に、上記電極に印加する電圧が降下しない程度に低い体積抵抗あるいは薄い層厚の導電樹脂等を保護謨として積層したことを特徴とする請求項3の画像形成装置。
- 上記一定量与える差分の電流量を、上記記録媒体の幅あるいは種類により異ならせることを特徴とする請求項3または4の画像形成装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20724498A JP3697626B2 (ja) | 1998-07-06 | 1998-07-06 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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