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JP3699798B2 - 除湿機 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
手持ち運搬移動可能な小さな除湿機に於いて、部品点数の削減、箱体強度の向上、振動騒音の低減等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の除湿機の箱体構造を図9、図10により説明する。101は従来の除湿機の前箱、102は後箱で互いに組合わせると上部面が開口するよう形成されている。103は上部面の開口を閉鎖する上面板で、これらの3者を組合わせることによって除湿機の箱体を形成する。
104は露受であり、該露受104には蒸発器105、凝縮器106、ファンモータ107等がネジ等の固定方法により載置され、該露受104は上記前箱101にネジ等の固定方法により装着されている。108はファンダクト、109は圧縮機で鋼板製等の丈夫なベース110に組込まれ、前記前箱101の下部側面及び前後面にネジ等の固定方法により装着されている。111は水受タンク、112は圧縮機の吸込管、113は圧縮機の吐出管である。
【0003】
かかる除湿機の箱体の組立作業を説明すると、前箱101に圧縮機109を組込んだベース110をネジ等で装着し、次に露受104に蒸発器105、凝縮器106、ファンモータ107、ファンダクト108等をネジ等の手段により固着し、前記前箱101の内部にネジ等の方法により装着し、かつ一方の後箱102及び上面板103をネジ等の固定により装着し、組立作業を終了する。
【0004】
なお、この種の除湿機の公知例としては、特開昭60−62537号公報、実開平6−40729号公報が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の除湿機においては、前箱、後箱、上面板、ベースに分離されているので、結合部分が多く、ネジ止め作業が多く、ベースや結合部分にビレ音が発生する欠点があった。しかも必要な部品の点数が多くて取付け作業性が劣るという問題があった。また、前箱と後箱が前後分離形形状であるため箱体前後の結合強度が弱く、この結合部に圧縮機などの大きな荷重に加えて輸送時若しくは運搬時に衝撃が加わった場合は、結合部が外れる若しくは結合部が破損する可能性があり、前箱と後箱が分離しやすいという問題があった。
【0006】
さらには、振動、騒音源の圧縮機をベースだけで固定していることと、圧縮機の吸込管や吐出管が圧縮機の周囲に配設、すなわち圧縮機の中心軸から離れて配設していること等により圧縮機の振動が減衰されず、吸込管や吐出管の振動も拡大されるので振動、騒音が大きいという問題があった。
【0007】
また、吸込管に附着する露が圧縮機を伝わって落下し、畳を汚すという問題もあった。
【0008】
さらには、水受タンクは後箱の下部側のみに配設されているので容量的に小さく、水受タンクが直ぐ満杯になり、たびたび排水処理をしなければならないという問題があった。
【0009】
さらには、水受タンクを下箱に挿着した際、水受タンク内の水量が少ないときに水受タンクと下箱との接触部分でビレ音が発生する問題があった。また、水受タンクが下箱に確実に挿入されたか分からないという問題もあった。
【0010】
さらには、空気吸込口は前箱の前面のみにしかないので、前箱の前面に物品が置かれた場合、除湿性能が悪くなるという問題もあった。また、空気吸込口を蒸発器側面に対面して設けたものにあっては、空気吸込口から入った異物が蒸発器側面に当たり、蒸発器を壊すという問題もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の問題は、底板部を有する一体成形品で内側に圧縮機を収納した下箱と、外表面に通風口を有し、この通風口に連通して内側に蒸発器、凝縮器および送風機を配置した上箱と、この上箱と下箱とに外郭が形成された箱体と、前記下箱の外側前面に水受タンクを設けた除湿機において、前記上箱は、前面部をパネル状、後部を箱体部として構成し、このパネル状の前面部と箱体部間を複数のリブで接続することにより、上記前面部と箱体部間に空間を設けてフィルターを収納可能にすると共に、上部および左右の3方向に空気吸込口を設けた除湿機とすることにより解決される。
【0012】
【発明の実施の形態】
湿機の箱体を上下方向に上箱と下箱との2分割構成とし、下箱は底板部を有する一体成形品で内側に圧縮機を収納し、上箱は外表面に通風口を設け、この通風口に連通して内側に蒸発器、凝縮器および送風機を配置すると共に、下箱の外側前面に水受タンクを設置したものである。これによって、ネジ止め作業を少なくし、部品点数を少なくして取付け作業性を向上させた。また、底面および外周が一体の下箱に重量の重い圧縮機を収納したので箱体が安定し、一体形にしたので複数部品の接合部がなくなるためビレ音がなくなり、箱体強度が増し、輸送時若しくは運搬時に箱体が分離するという問題も解消することができる。また、下箱の一体形により、吸込管に附着した露の滴下による床面への水洩れも解消することができる。
【0013】
さらには、圧縮機と蒸発器、凝縮器を接続する、吸込管および吐出管のループ状配管部を、圧縮機の上部で圧縮機の中心軸線に近接して配設したものである。
【0014】
これによって、震動源である圧縮機が重量の大きい一体形の下箱に固定されるので圧縮機の振動が減衰され、吸込管と吐出管が圧縮機の中心軸線に近接したことによって吸込管と吐出管の振動も少なくなり、箱体全体の振動、騒音を小さくすることができる。
【0015】
さらには、水受タンクは略U字形断面形状とし、下箱の前面部に圧縮機を囲うように配置すると共に、透明ないし半透明材料で製作することにより、除湿機の面および左右両面の3方向より水受タンク内の水量が見えるようにしたものである。これによって、従来の水受タンクに加えて両側部の容積分だけタンク容積が大きくなり、満タンになる時間が延び、タンクの排水処理回数を減らすことができる。また、水受タンクの水位を一方向からしか確認出来なかったものを3方向から確認できる。
【0016】
さらには、水受タンクの底面部の下側に、下箱と一体または別部品にて受台を設け、且つ、この受台の一部にU字状切欠き穴を設けて板バネ状舌片部を成形し、この板バネ状舌片部に水受タンクの底面部を当接させるようにしたものである。これによって、水受タンクを板バネが常時上側へ押す力が作用し、水受タンクのビレ音を解消することができる。
また、水受タンクの下箱への挿入感覚が分かり、水受タンクが下箱に確実に挿入されたことが確認できる。また、板バネ18は下箱2の底板で形成し、板バネとして別部品を使わないので価格的に安くできる。
【0017】
さらには、上箱は、前面部をパネル状、後部を箱体部として構成し、該パネル状の前面部と箱体部間を複数のリブで接続することにより、上記前面部と箱体部間に空間を設けてフィルターを収納可能にすると共に、上部および左右の3方向に空気吸込口を設けたものである。これによって、室内空気の吸込口を従来の前面1方向から上面および両側面の3方向にすることができ、室内の除湿を均一に満遍なくできると共に、除湿機の設置場所が拡大できる。即ち、除湿機の前や側面に障害物があっても、3方向のいずれか側が空いていればよく、更に、前面パネル状部に空気吸込口を設ければ4面吸込みにもできる。また、前面パネル状部は自由にデザインできる等のデザイン的メリットもある。
【0018】
さらには、上箱の上部および左右の3方向に設けた空気吸込口と蒸発器との間に、蒸発器の上部および側面部をカバーする曲げダクト部を上箱と一体に成形したものである。これによって、空気吸込口が3面に形成されるため箱体の前面が物品で遮蔽されても除湿機の除湿性能が低下することがない。また、蒸発器側面に対面した空気吸込口に曲げダクトが形成されるため吸込口から異物が入っても異物が蒸発器に当たらず、蒸発器を壊すという問題は解消できる。
【0019】
さらには、下箱の略中央部に圧縮機を設置すると共に、圧縮機より前方の下箱上部に露受および蒸発器、凝縮器を配置することにより、圧縮機の上部に圧縮機が取付け、取り外し可能な空間を設けたことにより、圧縮機、蒸発器、凝縮器および上箱が全て上から積上げ方式で順次組立てることが可能となり、組立性の良い構造となる。
【0020】
以下、本発明の詳細を図に示す一実施例で説明する。
【0021】
図1は除湿機の要部縦断面図、図2は除湿機の組立分解斜視図、図3は圧縮機の配管説明図、図4は図1のA−A断面図、図5は下箱凹部と水受タンク凸部の断面図、図6、図7、図8は3方向吸込部の断面図で、図2の上箱B−B、C−C、D−D断面図である。
【0022】
図1及び図2を用いて、本発明の除湿機の構造を説明する。1は上箱、2は下箱であり、この上箱1と下箱2が結合して除湿機の外郭を形成するものである。上箱1も下箱2もプラスチック射出等による一体成形で作られており、下箱2の内部には圧縮機3と水受タンク4が収納できるようになっている。
【0023】
圧縮機3は圧縮機下部に取付けた取付足により防振ゴム等を介して下箱2に固定される。また圧縮機3には冷凍サイクルの一部をなす吸込管5と吐出管6が収納されている。水受タンク4は下箱2の前面部に圧縮機3を囲うように配設され、U字形断面形状を有している。7は露受であり、下箱2の上部で、上箱1に収納した蒸発器8に対応する位置に配設され、蒸発器8に附着した露を受けるものである。蒸発器8は上箱1の前部に収納されている。9は凝縮器であり、凝縮器9は蒸発器8と並んで蒸発器8の後部に収納されている。
【0024】
10はファンモータ、11はファンであり、これらは上箱1に収納されている。12は前面吸込口であり、上箱1の前面下部に配設されている。13は3方向吸込口であり、3方向吸込口13は上箱1の上面前部と上箱1の両側前部の計3ヶ所に配設されている。14は吐出口であり、吐出口14は上箱1の上面後部に配設されている。15は凹部であり、この凹部は下箱2の底部に設けたものである。16は凸部であり、この凸部は水受タンク4の下面に設けたものである。17は係合部であり、除湿機本体を2分割する位置にあり、上箱1と下箱2をこの位置で係合している。20は蒸発器前面ダクトであり、蒸発器8の前面と上箱1の前面との間に形成したものである。
【0025】
上記の如く、除湿機の箱体構造に於いて、プラスチック射出成形等にて除湿機の箱体を上下方向に上箱と下箱で2分割し、下箱は一体形で圧縮機、水受タンク及び露受が収納できるようにしたものである。これによって、従来使っていた前箱、後箱、上面板、ベースは上箱、下箱の2部品ですむようになり、部品点数が低減し、軽量化された。ネジ止め作業は大幅に低減し、組立量も低減した。また、下箱に重量の重い圧縮機を収納、固定したことにより箱体が安定し、一体形にしたのでビレ音がなくなり、箱体の強度が増し、輸送時の輸送強度も向上した。また、下箱の一体形により、吸込管に附着した露の滴下による水洩れも解消することができた。
【0026】
さらに、圧縮機3と蒸発器8、凝縮器9を結ぶ吸込管5と吐出管6のループ状配管部を図3に示す如く、圧縮機3の上部で、圧縮機3の中心軸に近接して配設したものである。
これによって、従来、圧縮機をベース板1枚で固定したものが一体形形状の下箱でしっかり固定されるようになり圧縮機の振動、騒音が大幅に低減した。また、従来、圧縮機から出る配管が圧縮機の外周部で中心軸から離れた位置に配設されていたので配管の振動、騒音が大きいという問題があったが、本発明のように圧縮機の中心軸に近接して配設したことによって圧縮機の吸込管と吐出管の振動、騒音を大幅に低減した。
【0027】
さらに、図4に示す如く、水受タンク4はU字形断面形状とし、下箱2の前面部に圧縮機3を囲うように配設したものである。これによって、従来、水受タンクは前面側のみを利用した矩形形状のため内容積が小さいものであったが、本発明のように下箱2の前面部に圧縮機3を囲うようにし、両側面も利用したU字形断面形状にしたのでタンク容積が大きくなり、満タンになる時間が延び、タンクの排水処理回数を減らすことができた。また、水受タンクの水位を1方向からしか確認できなかったものを3方向から確認できるという効果も得られた。
【0028】
さらには、図5に示す如く、下箱2と一体に凹部15を有する板バネ18を形成し、この凹部15と水受タンク4の下部に設けた凸部16とが係合できるようにしたものである。これによって、水受タンクを板バネが常時上側へ押す力が作用し、水受タンクのビレ音を解消することができた。また、水受タンクの下箱への挿入感覚が分かり、水受タンクが下箱に確実に挿入されたことが確認できた。また、板バネ18は下箱2の底板で形成し、板バネとして別部品を使わないので価格的に安くできた。なお、下箱と一体に凹部ではなく、凸部を有する板バネを形成し、水受タンクの下部には凸部ではなく凹部を形成することも可能である。
【0029】
さらには、図6、図7、図8に示す如く、上箱1の上面と両側面にも蒸発器8の上面及び側面に対向した位置に空気吸込口13を設け、この空気吸込口13から蒸発器前面ダクト20に通ずる位置に蒸発器8の上面及び側面をカバーする形の曲げダクト19、21、22にしたものである。これによって、上箱1の前面に設けた空気吸込口12の他に、上箱1の上面と両側面の3面に空気吸込口13が形成されるため、箱体の前面が物品で遮蔽されても、この3面から空気が吸込まれ、除湿機の除湿性能が低下することは起こらない。また、蒸発器の上面及び側面に対面した空気吸込部に曲げダクトが形成されるため吸込口から異物が入っても曲げダクトでガードされ蒸発器の側面に当たることがないので、蒸発器を壊すという問題も解消できた。
【0030】
本発明の除湿機は、除湿機の箱体を上下方向に上箱と下箱で2分割し、下箱は一体形で圧縮機、水受タンク及び露受を収納できるようにしたものであるから、軽量化でき、部品点数が減り、部品費、組立費が低減できる。また、下箱は一体形なので箱体のビレ音がなく、圧縮機の吸込管に附着した露の滴下、水洩れ等がなく、強度が大きく、輸送強度も大きくなる効果がある。
【0031】
さらに、圧縮機と蒸発器、凝縮器を接続する、吸込管および吐出管のループ状配管部を、圧縮機の上部で圧縮機の中心軸に近接して配設したものは、圧縮機の振動が減衰され、配管振動も低減し、除湿機の振動、騒音が低減できる効果がある。
【0032】
さらに、水受タンクはU字形断面形状とし、下箱の前面部に圧縮機を囲うように配設したものは、水受タンクの容積が大きくでき、排水回数を減らすことができる。また、水位を3方向から確認することができる効果がある。
【0033】
さらに、下箱と一体に板バネを形成し、この板バネに水受タンクの下部を係合できるようにしたものは、水受タンクのビレ音が解消でき、水受タンクを下箱へ挿入する際、挿入感覚が分かり、水受タンクを確実に下箱に挿入できる。また、板バネを別部品を使わない板バネ式によりコスト低減の効果がある。
【0034】
さらに、上箱の前面の下部に空気吸込口を設けると共に、上箱の上面と両側面にも蒸発器の上面及び側面に対向した位置に空気吸込口を設け、この空気吸込口から蒸発器前面ダクトに通ずる位置に、蒸発器の上面及び側面をカバーする形の曲げダクトを設けたものは、除湿機の前面が物等で遮蔽されても上面と両側面の空気吸込口から室内空気を吸込み除湿機の性能を確保できると共に、上面と両側面の空気吸込口から異物が入っても蒸発器側面には直接当たらないため蒸発器を壊すことがない等の効果がある。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、前箱の前面に物品が置かれた場合、除湿性能を改善できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の除湿機の要部縦断面図。
【図2】 本発明の除湿機の組立分解斜視図。
【図3】 本発明の圧縮機の配管説明図。
【図4】 図1のA−A断面図。
【図5】 下箱凹部と水受タンク凸部の断面図。
【図6】 上箱上面の空気吸込部、B−B断面図。
【図7】 上箱左面の空気吸込部、C−C断面図。
【図8】 上箱左面の空気吸込部、D−D断面図。
【図9】 従来の除湿機の要部縦断面図。
【図10】 従来の除湿機の組立分解斜視図。
【符号の説明】
1…上箱、
2…下箱、
3…圧縮機、
4…水受タンク、
5…吸込管、
6…吐出管、
7…露受、
8…蒸発器、
9…凝縮器、
10…ファンモータ、
11…ファン、
12…前面吸込口、
13…3方向吸込口、
14…吐出口、
15…凹部、
16…凸部、
17…係合部、
18…板バネ、
19、21、22…曲りダクト、
20…蒸発器前面ダクト。

Claims (1)

  1. 底板部を有する一体成形品で内側に圧縮機を収納した下箱と、外表面に通風口を有し、この通風口に連通して内側に蒸発器、凝縮器および送風機を配置した上箱と、この上箱と下箱とに外郭が形成された箱体と、前記下箱の外側前面に水受タンクを設けた除湿機において、前記上箱は、前面部をパネル状、後部を箱体部として構成し、このパネル状の前面部と箱体部間を複数のリブで接続することにより、上記前面部と箱体部間に空間を設けてフィルターを収納可能にすると共に、上部および左右の3方向に空気吸込口を設けた除湿機。
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