JP3704263B2 - 内視鏡用処置具のワイヤ連結リンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡用処置具において操作ワイヤの端部に連結されるワイヤ連結リンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
最も代表的な内視鏡用処置具である内視鏡用生検鉗子は一般に、嘴状に開閉自在に配置された一対の鉗子カップを開閉駆動するためのリンク機構が、操作ワイヤによって遠隔的に操作され、操作ワイヤを手元側で進退操作することにより、先端の鉗子カップが開閉するようになっている。
【0003】
図14は、そのような生検鉗子等において操作ワイヤ2の先端に連結されたワイヤ連結リンク90を示しており、一端側には、リンク機構を連結するための孔93が軸線と垂直方向に穿設された機構連結部91が形成され、他端側には、操作ワイヤ2の先端を差し込んで固着するための孔94が軸線方向に形成されたワイヤ固着部92が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
孔94に差し込まれた操作ワイヤ2は、銀ロー付け等によりワイヤ連結リンク90に固着される。そのロー付け作業は孔94の口元94a側から行われるので、孔94の奥までローが流れ込んだことを確認するための側孔95が設けられている。この側孔95は、孔94内にローが流れ込んだときにそれに押された空気を外部に逃がす役割も果たしている。
【0005】
しかし、そのような側孔95を設けると、使用時に力が加わったときに側孔95部分に応力が集中して、ワイヤ連結リンク90が側孔95部分で折れてしまい易いという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、ローの流れ具合を確実に確認することができ、しかも応力が集中するような部分がなくて破損し難い内視鏡用処置具のワイヤ連結リンクを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用処置具のワイヤ連結リンクは、一端側には機構部材に連結される機構連結部が形成され、他端側には操作ワイヤが挿通固着されるワイヤ固着部が形成された内視鏡用処置具のワイヤ連結リンクにおいて、一本の筒状素材の一端側を平らに潰して、その部分を機構連結部とし、残りの筒状部分をワイヤ固着部としたものである。
【0008】
なお、筒状素材が、板状素材を曲げて継ぎ目を固着せずに形成されていてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態の内視鏡用生検鉗子の先端部分を示しており、図1は平面断面図、図2は側面断面図である。ただし、両図共に、少ない図面で構造を説明できるように、異なる断面を複合して図示してある。
【0010】
図示されていない内視鏡の鉗子チャンネルに挿脱される可撓性のシース1は、例えばステンレス鋼線を一定の径で密着巻きして形成された密着巻コイル筒からなる。
【0011】
ただし、シース1は密着巻コイル筒に可撓性チューブを被覆したものや、その他の構成をとってもよく、その長さは例えば1〜2.5m程度、直径は1.5〜3mm程度である。
【0012】
シース1の内部には、軸線方向に進退自在に操作ワイヤ2が全長にわたって挿通配置されており、シース1の基端側に連結された操作部(図示せず)からの操作によって操作ワイヤ2が進退操作される。
【0013】
シース1の先端には支持本体3が固定的に連結されている。この支持本体3は、シース1の先端に連結される環状連結部31の先側に、コの字状に形成された支持枠部32が固着されて構成されている。
【0014】
この実施の形態の環状連結部31は、シース1の先端外周に螺合する螺旋状の凹凸がキャップ状の部材に形成されて構成され、支持枠部32は、板状の部材をコの字状に曲げてその開放部分を前方に向け、後端部分が環状連結部31に固着されている。そして、環状連結部31と支持枠部32との挿通固着部の中心軸線位置には、後述するワイヤ連結リンク12が緩く通る貫通孔が形成されている。
【0015】
支持本体3の先端近傍(即ち支持枠部32の先端近傍)には、軸線方向と直交する向きに支軸受孔4が貫通して穿設され、そこに支軸5が通されてかしめ固定されている。
【0016】
そして、鉗子カップ7と駆動レバー8とが一体に形成された二組の部材がその支軸5に回動自在に支持されており、一対の鉗子カップ7は、開放面どうしがあい対向した状態で支持本体3より前方に突出した位置に配置されている。
【0017】
駆動レバー8は、コの字状の支持枠部32の溝32a内に可動に収容されている。そして、両端が支持本体3に保持された支軸5が各駆動レバー8に穿設された軸孔11に通されていて、駆動レバー8が支軸5を中心に回動することにより、駆動レバー8と一体に形成された鉗子カップ7が嘴状に開閉動作をする。図3は、鉗子カップ7が開いた状態を示している。
【0018】
鉗子カップ7と駆動レバー8は、一枚のステンレス鋼板を素材としてプレス加工によって形成されており、図4にその部品単体の斜視図が示され、図1には平面断面の一部が示されている。
【0019】
鉗子カップ7と駆動レバー8は、全体として柄の短いスプーン状に形成されている。鉗子カップ7は背部分に孔7aが形成された半長球状であり、開放面の縁部には刃が形成されている。
【0020】
鉗子カップ7と駆動レバー8との境界部分9は、V−V断面を示す図5に示されるように略U字状の断面形状に形成されており、駆動レバー8も境界部分9と連続した略U字状の断面形状に形成されている。このように、断面形状が略U字状に形成された部分は、その底部が横方向の力に対抗する梁として作用し、優れた強度を有する。
【0021】
操作ワイヤ2の先端に固着連結されたワイヤ連結リンク12の先側部分が支持本体3の溝32a内に位置しており、ワイヤ連結リンク12の先端部分を挟んで配置された板状の二つのリンク板13が、リベット14によってワイヤ連結リンク12の先端近傍に回動自在に連結されている。
【0022】
リベット14は、ワイヤ連結リンク12に形成された孔15に回転自在に緩く嵌挿されて、二つのリンク板13の各々に形成された孔16に両端が保持されてかしめられている。
【0023】
略U字状に形成された駆動レバー8内の隙間部分8bは、支軸5の軸線方向に対して垂直の方向に形成された平行溝になっており、その平行溝8b内にリンク板13の他端側が各々差し込まれ、両端が駆動レバー8に保持されたリベット18(ピン状部材)によってリンク板13が駆動レバー8に回動自在に連結されている。
【0024】
二つのリベット18は、各リンク板13に形成された孔19に各々回転自在に緩く嵌挿されて、各駆動レバー8に形成された孔20部分に各々の両端が保持されている。8aは、リンク板13を通すために駆動レバー8の底部に形成された溝孔である。
【0025】
このようにして、ワイヤ連結リンク12と二つのリンク板13及び駆動レバー8によってパンタグラフ状のリンク機構が構成されていて、操作ワイヤ2を手元側から進退操作することにより、それと一体にワイヤ連結リンク12が進退し、リンク板13によって駆動レバー8が支軸5を中心に回動して、鉗子カップ7が嘴状に開閉する。
【0026】
このように構成された内視鏡用生検鉗子のワイヤ連結リンク12は、図1、2及び3に断面が示され、図6に単独で外観が図示されるように、筒状の素材から形成されている。
【0027】
図7は、ワイヤ連結リンク12の筒状素材12′,12″を例示しており、先寄りの部分の径が後寄りの部分の径より太い、継ぎ目のないステンレス鋼管12′、又は全体に一定の径の継ぎ目のないステンレス鋼管12″が用いられている。
【0028】
この筒状素材12′(又は12″)からワイヤ連結リンク12を製造する際には、図8に示されるように、筒状素材12′(又は12″)の先寄りの部分を左右両側から押し潰して、軸線が通る中央位置に平らな部分(機構連結部121になる部分)121′を作り、そこにリンク板13と連結するための孔15を穿設する。123は、左右から潰された内壁面間に形成された微細隙間のスリットである。
【0029】
そして、先側の角になっている部分を滑らかに丸めれば、図6に示されるように、一端側の平らに潰された部分がリンク板13と連結される機構連結部121になり、残りの筒状部分が操作ワイヤ2と連結されるワイヤ固着部122になる。このようなワイヤ連結リンク12の製造は、そのほとんどをプレス加工により低コストで行うことができる。
【0030】
図9は、ワイヤ連結リンク12に操作ワイヤ2が挿通固着された状態を示しており、ワイヤ固着部122の孔124内に差し込まれた操作ワイヤ2は、銀ロー付け等でワイヤ連結リンク12に固着されている。
【0031】
そのロー付け作業は孔124の口元124a側から行われ、孔124内の空気はスリット123を通って外部に抜け出し、ローが先側のスリット123から流れ出すのを確認すれば、孔124内にローが充填されたことが保証される。
【0032】
このように構成されたワイヤ連結リンク12には、ワイヤ固着部122に側孔や切れ目等が形成されていないので、外力が加わったときに応力が集中する部分がなく、破損し難い。
【0033】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば図10に示されるように、板状素材を筒状に曲げて、その継ぎ目120を固着せずに筒状素材12′(又は12″)を形成してもよい。
【0034】
図11はそのようにして形成されたワイヤ連結リンク12を示し、図12と図13は、そのXII−XII断面とXIII−XIII断面を示しており、ロー付け作業の際に空気が継ぎ目120からよく抜け、また最終的には継ぎ目120がロー付けされてしまうので、強度的にも問題ない。
【0035】
また、本発明を鉗子以外の各種の内視鏡用処置具に適用してもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、一本の筒状素材の一端側を平らに潰して、その部分を機構連結部とし、残りの筒状部分をワイヤ固着部として、内視鏡用処置具のワイヤ連結リンクを形成したことにより、操作ワイヤをロー付けする際にはローの流れ具合を確実に確認することができ、しかも応力が集中するような部分がなくて破損し難く、優れた機械的耐久性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の内視鏡用生検鉗子が閉じた状態の先端部分の平面複合断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の内視鏡用生検鉗子が閉じた状態の先端部分の側面複合断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の内視鏡用生検鉗子が開いた状態の先端部分の側面部分断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の内視鏡用生検鉗子の鉗子カップと駆動レバーが一体に形成された部材の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の内視鏡用生検鉗子の鉗子カップと駆動レバーとの境界部分の断面図(図4におけるV−V断面図)である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のワイヤ連結リンクの斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の筒状素材の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態のワイヤ連結リンクの製造工程途中の状態の斜視図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態のワイヤ連結リンクに操作ワイヤが固着される工程の平面断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の筒状素材の斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態のワイヤ連結リンクの斜視図である。
【図12】図11におけるXII−XII断面図である。
【図13】図11におけるXIII−XIII断面図である。
【図14】従来のワイヤ連結リンクに操作ワイヤが連結された状態の側面断面図である。
【符号の説明】
1 シース
2 操作ワイヤ
7 鉗子カップ
12 ワイヤ連結リンク
12′,12″ 筒状素材
13 リンク板
120 継ぎ目
121 機構連結部
122 ワイヤ固着部
123 スリット
Claims (2)
- 一端側には機構部材に連結される機構連結部が形成され、他端側には操作ワイヤが挿通固着されるワイヤ固着部が形成された内視鏡用処置具のワイヤ連結リンクにおいて、
一本の筒状素材の一端側を平らに潰して、その部分を上記機構連結部とし、残りの筒状部分を上記ワイヤ固着部としたことを特徴とする内視鏡用処置具のワイヤ連結リンク。 - 上記筒状素材が、板状素材を曲げて継ぎ目を固着せずに形成されている請求項1記載の内視鏡用処置具のワイヤ連結リンク。
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|---|---|---|---|
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1999
- 1999-10-19 JP JP29608699A patent/JP3704263B2/ja not_active Expired - Fee Related
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