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JP3705280B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents
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JP3705280B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータなどの駆動体に取り付けて、その駆動体の駆動量や位置を光学的に読取る光学式エンコーダに関するもので、特にその光学読取り器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式エンコーダは、モータの駆動量や位置を光学的に計測するために利用される。反射型でかつ同軸光学系の光学式エンコーダの構成に関して、特開平10−104021号公報(特許文献1 図1参照)に、集光方式の光学式エンコーダが記載されている。前記光学式エンコーダは、スケール板がガラス基板を有し、その表面に反射率の異なる等幅の第1の反射部と第2の反射部が交互に形成され、例えば、第1の反射部は全反射膜であり、第2の反射部はハーフミラー膜であり、出射光による光スポットの形成位置に応じて光検出器での受光量が正弦波状に変化し、この受光量変化に基づきエンコードパルス信号を形成することから、光軸方向に段差のある2層の反射部を用いて正弦波状に変化する信号を形成する場合に比べて、精度良く、しかも簡単にスケール板を製造でき、また、反射部の幅と光スポットの径との関係が変わってもデューティー比が50%のエンコードパルス信号を得ることができるので、エンコーダ分解能の変更も簡単に行うことができることを特徴としている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−104021号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1では、反射型でかつ同軸光学系の光学式エンコーダにおいて、スケール板を簡単に、しかも精度良く製造するためのスケール板の構造に関しては記載されているが、スケール板とスケール板からの戻り光を検出する光学ユニットとの相対距離変動の影響を、簡単にかつ低コストに低減することに関しては配慮されていない。特許文献1は、集光方式の反射型の光学式エンコーダに係る発明であり、光学ユニットから出射されスケール上で集光される光スポットのフォーカスずれを自動的に修正するため非点収差法によるオートフォーカス機構を備えている。従って、スケール板と光学ユニットとの相対距離変動の影響を除去するために、オートフォーカス機構を必要とし、光学式エンコーダの構成が煩雑になるという問題があった。
【0005】
この発明は、上記問題点に着目してなされたものであり、スケール板すなわち反射板と、光学ユニットすなわち光学読取り器との相対距離変動が多少あっても、簡単な構成でかつ低コストで光学読取り器からの信号が安定して得られる、光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの反射型の光学読取り器を提供することを目的とする。
【0006】
さらに、この発明は、前記光学式エンコーダおよび光学式エンコーダの反射型の光学読取り器を、高精度かつ組立容易にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、この発明による光学式エンコーダは、所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板と、反射板に対し光を照射し、反射板からの正反射光を検出する反射型の光学読取り器とからなり、反射板と光学読取り器との相対移動に伴って、光学読取り器から対応する電気信号が出力されるようにした光学式エンコーダであって、光学読取り器は、第一のブロックと第二のブロックとを備え、第一のブロックは、反射板に対し光を照射する光源を備えたものであり、第二のブロックは、光源からの光を平行光線として反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、光源からの往路光を対物レンズに向かわせるとともに対物レンズから戻る復路光を遮光板に向かわせる光分離器と、遮光板の背後にあってスリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、さらに光分離器を経由して分離された復路光の光路前方の対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールとを備えてなる。
【0008】
前記構成は、ロータリ式/リニア式、インクリメント式/アブソリュート式の別を問わず、様々な形式の光学式エンコーダに適用可能である。ロータリ式の場合、反射板には正反射部と非正反射部とが回転方向に沿って交互に形成され、反射板と光学読取り器とは回転方向の相対移動を行う。リニア式の場合、反射板には正反射部と非正反射部とが直線方向に沿って交互に形成され、反射板と光学読取り器とは直線方向の相対移動を行う。
【0009】
ここで、「正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板」とは、光を正反射する正反射部と、光を吸収または透過または拡散反射し、正反射しない非正反射部とが、交互に形成された反射板のことである。例えばロータリ式の場合、代表的な反射板に金属製の回転ディスクがあり、この場合正反射部は鏡面に形成され、非正反射部は光を透過するスリットまたは粗面に形成される。粗面は例えばレーザ光によるレーザハーフ加工などで形成してもよい。
【0010】
「光学読取り器から対応する電気信号が出力される」とは、インクリメント式の場合は、反射板と光学読取り器との相対移動に伴って、光学読取り器から移動距離または回転角度に対応する電気信号が出力されることであり、アブソリュート式の場合は、光学読取り器に対する反射板の絶対位置または絶対角度に対応する電気信号が出力されることである。
【0011】
「対物レンズ」は1枚で構成されるレンズでも、複数枚で構成されるレンズ群でもよく、また、レンズまたはレンズ群の側面すなわち外周面を保持するレンズホルダを有するものでもよい。
【0012】
「対物レンズ焦点位置に配置されるピンホール」はピンホール板などの部材で構成してもよく、また、第二のブロックと一体化させて構成してもよい。
【0013】
この発明によると、光学読取り器を第一のブロックと第二のブロックとに分離する構成にし、比較的位置決め調整が粗くてもよい光源を第一のブロックに配置して、高精度な位置決めを必要とする対物レンズと光分離器と遮光板と受光素子とを第二のブロックに集約する構成にしたため、製造工程において調整を必要としない製造工程と高精度な位置決め調整を必要とする製造工程とを分離することができ、効率のよい光学式エンコーダの製造が可能となる。
【0014】
またこの発明による光学式エンコーダは対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールを備えた「テレセントリック光学系」の構成となっている。テレセントリック光学系は、周知の如く、レンズに入射する平行光のみが結像に寄与するようにした光学系である。したがって、反射板と光学読取り器との相対移動の過程で、反射板がバタツキを起こして、反射板と光学読取り器との距離が多少変動したとしても、遮光板と受光素子上に結像される反射板の像の大きさはほぼ一定に維持され、光学読取り器から出力される電気信号にさほど変動は生じず、信頼性の高い反射板の位置検出が可能となる。
【0015】
この発明による光学式エンコーダでは、はじめに光源から照射された光は対物レンズによって平行化された後反射板に対し照射され、次に反射板に形成された正反射部において正反射し、正反射光は対物レンズによって集光化され、集光化された光は光分離器によって分離されてピンホールへと向かい、さらにピンホールと遮光板とを通過した後受光素子にて受光される。ここで、反射板と光学読取り器との相対移動に伴って、反射板に交互に形成された正反射部と非正反射部との内、正反射部において正反射した光のみを受光素子が受光するため、例えばインクリメント式の光学式エンコーダからは、受光素子にて受光された正反射光が電気処理された後、連続したパルス信号が出力される。アブソリュート式の場合は、反射板において正反射部と非正反射部とが交互に形成されたパターンが反射板の移動方向と垂直な方向にそって複数列あり、それらは反射板の絶対位置を示す多ビットコードに相当し、光学式エンコーダからは、絶対位置または絶対角度を直接的に示す多ビットコードが出力される。
【0016】
なお、アブソリュート式の光学式エンコーダの場合は、複数列ある正反射部と非正反射部とが交互に形成されたパターンを読取るために、光学読取り器を前記複数列のパターンに対応させて複数設けるのが望ましい。
【0017】
この発明の一実施態様においては、第二のブロックが、少なくとも対物レンズの側面の一部が露出するように開放され、対物レンズの主軸方向に対物レンズがスライド可能に支持されるレンズガイドと、対物レンズの主軸方向に対して約45度の傾きをなして光分離器を保持する光分離器保持面とを備え、光分離器保持面が開放されてなる。
【0018】
この実施態様において、対物レンズは、その側面すなわち外周面が主軸方向に対して長さを有するものが望ましく、その側面がレンズガイドに対してスライド可能となる。レンズガイドに対する対物レンズの固定は、露出された対物レンズの側面の一部に調整治具などをあてがいつつ対物レンズを主軸方向にスライドさせてレンズガイドに対して位置決め調整し、その後接着などで固定するのが好ましい。また、光分離器保持面に対する光分離器の固定も、接着などで固定するのが好ましい。
【0019】
この実施態様によると、第二のブロックの製造時、位置決め調整が必要な対物レンズと光分離器とを、第二のブロックにおける開放された空間を用いて容易に調整することができるため、高精度な光学式エンコーダの製造が容易となる。
【0020】
さらにこの実施態様によると、第二のブロックにおけるレンズガイドと光分離器保持面とが開放された空間となるため、例えば第二のブロックにおけるレンズガイドと光分離器保持面とを樹脂成形で形成する場合、使用する金型を容易に製造できるようになり、レンズガイドと光分離器保持面とを高精度に形成できる。
【0021】
この発明の一実施態様においては、第二のブロックが樹脂成形により形成され、ピンホールが樹脂成形により第二のブロックと一体に形成されてなる。この実施態様によると、ピンホールが樹脂成形により第二のブロックと一体に形成されるため、ピンホール板などの部材を必要としないためピンホールを安価に形成することができ、またピンホールと第二のブロックにおけるその他の構成要素との位置関係が精度よくなり、高精度な光学式エンコーダの製造が可能となる。特に、ピンホールと対物レンズとの位置関係において、対物レンズ焦点位置に精度よくピンホールが配置されるため、テレセントリック光学系の効果をよく発揮することができる。
【0022】
この発明の一実施態様においては、第二のブロックが、対物レンズと光分離器とを保持し、さらにピンホールを備えた第三のブロックと、遮光板と受光素子とを保持する第四のブロックとからなる。
【0023】
光学式エンコーダにおいて受光素子から適切な電気信号を得るために、第二のブロックにおける遮光板と受光素子との位置は、反射板や対物レンズやピンホールに対して精度よく位置決め調整されている必要がある。従って、この実施態様によると、光学読取り器における第二のブロックを、さらに第三のブロックと第四のブロックとの二つのブロックに分割して、遮光板と受光素子とを第四のブロックに搭載する構成にしたため、遮光板と受光素子とを第三のブロックに対して取り扱い容易に位置決め調整することができ、高精度な光学式エンコーダの製造が容易となる。
【0024】
この発明の一実施態様においては、第三のブロックを中心に、第三のブロックに光分離器を保持する保持面側に第一のブロックを接合させ、第三のブロックのピンホールを中心として光分離器を保持する保持面と反対側に第四のブロックを接合させて形成されてなる。
【0025】
またこの発明による光学式エンコーダは、所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板と、反射板に対し光を照射し、反射板からの正反射光を検出する反射型の光学読取り器とからなり、反射板と光学読取り器との相対移動に伴って、光学読取り器から対応する電気信号が出力されるようにした光学式エンコーダであって、光学読取り器は、反射板に対し光を照射する光源と、光源からの光を平行光線として反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、光源からの往路光を対物レンズに向かわせるとともに対物レンズから戻る復路光を遮光板に向かわせる光分離器と、遮光板の背後にあってスリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、光分離器を経由して分離された復路光の光路前方の対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールと、対物レンズの主軸方向と垂直な方向に伸びるように形成された略平板部からなる光学読取り器の取付部であって、平板部における光学読取り器の取付面が対物レンズの主軸方向と垂直である取付部とを備えてなる。
【0026】
ここで、「平板部における光学読取り器の取付面」とは、光学式エンコーダに光学読取り器を取付ける際の、光学式エンコーダに対する光学読取り器の取付け基準面のことである。この発明によると、光学読取り器の取付面が対物レンズの主軸方向と垂直であるため、反射板を光学読取り器の取付面と平行に取付けておけば、光学読取り器における投光軸の向きが反射板に対して垂直となり、高精度な光学式エンコーダの製造が容易となる。
【0027】
次にこの発明による反射型の光学読取り器は、所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板に対し光を照射し、反射板からの正反射光を光学的に読取り、反射板との相対移動に伴って対応する電気信号を出力する光学式エンコーダに用いられる反射型の光学読取り器であって、この反射型の光学読取り器は、第一のブロックと第二のブロックとを備え、第一のブロックは、反射板に対し光を照射する光源を備えたものであり、第二のブロックは、光源からの光を平行光線として反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、光源からの往路光を対物レンズに向かわせるとともに対物レンズから戻る復路光を遮光板に向かわせる光分離器と、遮光板の背後にあってスリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、さらに光分離器を経由して分離された復路光の光路前方の対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールとを備えてなる。
【0028】
この発明における反射型の光学読取り器においても、前記構成は、ロータリ式/リニア式、インクリメント式/アブソリュート式の別を問わず、様々な形式の光学式エンコーダに適用可能である。
【0029】
またこの発明における反射型の光学読取り器においても、光学読取り器を第一のブロックと第二のブロックとに分離する構成にし、比較的位置決め調整が粗くてもよい光源を第一のブロックに配置して、高精度な位置決めを必要とする対物レンズと光分離器と遮光板と受光素子とを第二のブロックに集約する構成にしたため、製造工程において調整を必要としない製造工程と高精度な位置決め調整を必要とする製造工程とを分離することができ、効率のよい反射型の光学読取り器の製造が可能となる。
【0030】
さらにこの発明における反射型の光学読取り器においても、対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールを備えた「テレセントリック光学系」の構成となっているため、反射板と光学読取り器との相対移動の過程で、反射板がバタツキを起こして、反射板と光学読取り器との距離が多少変動したとしても、遮光板と受光素子上に結像される反射板の像の大きさはほぼ一定に維持され、光学読取り器から出力される電気信号にさほど変動は生じず、信頼性の高い反射板の位置検出が可能となる。
【0031】
この発明の一実施態様においては、第二のブロックが、対物レンズと光分離器とを保持し、さらにピンホールを備えた第三のブロックと、遮光板と受光素子とを保持する第四のブロックとからなる。
【0032】
この実施態様においても、光学読取り器における第二のブロックを、さらに第三のブロックと第四のブロックとの二つのブロックに分割して、遮光板と受光素子とを第四のブロックに搭載する構成にしたため、遮光板と受光素子とを第三のブロックに対して取り扱い容易に位置決め調整することができ、高精度な反射型の光学読取り器の製造が容易となる。
【0033】
この発明の一実施態様においては、第二のブロックは、対物レンズの主軸方向と垂直な方向に伸びるように形成された略平板部からなるこの光学読取り器の取付部を備えたものであり、平板部における光学読取り器の取付面が対物レンズの主軸方向と垂直である。
【0034】
この実施態様においても、光学読取り器の取付面が対物レンズの主軸方向と垂直であるため、反射板を光学読取り器の取付面と平行に取付けておけば、光学読取り器における投光軸の向きが反射板に対して垂直となり、この反射型の光学読取り器を用いて高精度な光学式エンコーダの製造が容易となる。
【0035】
またこの発明による反射型の光学読取り器は、所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板に対し光を照射し、反射板からの正反射光を光学的に読取り、反射板との相対移動に伴って対応する電気信号を出力する光学式エンコーダに用いられる反射型の光学読取り器であって、反射板に対し光を照射する光源と、光源からの光を平行光線として反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、光源からの往路光を対物レンズに向かわせるとともに対物レンズから戻る復路光を遮光板に向かわせる光分離器と、遮光板の背後にあってスリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、光分離器を経由して分離された復路光の光路前方の対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールと、対物レンズの主軸方向と垂直な方向に伸びるように形成された略平板部からなるこの光学読取り器の取付部であって、平板部におけるこの光学読取り器の取付面が対物レンズの主軸方向と垂直である取付部とを備えてなる。
【0036】
この発明においても、光学読取り器の取付面が対物レンズの主軸方向と垂直であるため、反射板を光学読取り器の取付面と平行に取付けておけば、光学読取り器における投光軸の向きが反射板に対して垂直となり、この反射型の光学読取り器を用いて高精度な光学式エンコーダの製造が容易となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、この発明の第一実施形態であるインクリメント式であり回転型の光学式エンコーダ1である。図1(a)は正面図、図1(b)は左側面図、図2は、図1(b)のA−A断面図である。
【0038】
図1(a)、(b)、及び図2において、光学式エンコーダ1は、モータなどに連結されるシャフト101と、シャフト101の軸受け102と、軸受け102を保持する金属製のベース103と、シャフト101に固定される反射板104と、反射板104をシャフト101に固定する際の補助材であるフランジ100と、反射板104と対向して配置される反射型の光学読取り器2と、光学読取り器2が固定される金属製のプレート105と、光学読取り器2から電気信号を取り出し処理する回路基板106と、回路基板106をプレート105に支持するための基板支持棒107と、反射板104や光学読取り器2や回路基板106をカバーし、ベース103に固定される金属製円筒状のケース108と、回路基板106に電気的に接続される電気コード109と、電気コード109をケース108に固定する際の補助材であるブッシュ110とからなる。
【0039】
図3は、光学式エンコーダ1において、ケース108と電気コード109とブッシュ110とを取り外した状態の斜視図である。図3において、図1および図2にて示された構成要素と同一要素は、同一の符号を付与し説明を一部省略する。
【0040】
反射板104は、厚さ0.1ミリの金属で形成される回転ディスクで、光学読取り器2と対向する面において、回転方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成されている。モータなどに連結されたシャフト101の回転とともに反射板104も回転し、反射板104からの正反射光を光学読取り器2が光学的に読み取り、回路基板106において電気処理され、電気コード109から対応する電気信号が出力される。
【0041】
図4は、光学式エンコーダ1における主に光学読取り器2と電気処理に係る構成を示す図である。図4において、図1ないし図3にて示された構成要素と同一要素は、同一の符号を付与し説明を一部省略する。光学読取り器2の光学系を形成する主な構成要素は、投光LED310と、ハーフミラー420と、対物レンズ410と、ピンホール401と、遮光板430と、フォトIC440とである。それぞれの構成要素に関しては、後で詳しく説明する。電気処理に係る構成要素は、反射板104に対して光を照射する投光LED310を駆動する投光回路330と、フォトIC440が反射板104で反射した光を受光した後フォトIC440で生成される電気信号を増幅並びに波形整形する受光回路450と、受光回路450で得られた電気信号からパルス信号を生成する信号処理部451と、信号処理部451から得られた電気信号を外部へ出力する出力回路452とからなる。
【0042】
図5は、反射板104の正面図である。反射板104は円盤状に形成されており、その周縁部には正反射部と非正反射部とが交互に形成される反射帯域120が設けられ、中央部にはシャフト101を貫通固定するための軸孔121が開設される。
【0043】
図6は、図5におけるE部拡大である。図5において、反射帯域120は第1の反射帯域122と、第2の反射帯域123と、第3の反射帯域124とからなる3列の反射帯域で構成され、それぞれa部が非正反射部となり、b部が正反射部となる。これらの反射帯域は、レーザ加工機を用いて形成する。すなわち、表面が鏡面状態の金属製ディスクを準備し、この金属ディスクのa部をレーザ照射によって表面を粗面化する。その結果、a部は粗面となって光を拡散反射する非正反射部となり、b部は鏡面状態を維持して正反射部となる。反射板104において、この正反射部と非正反射部とが交互に形成され、正反射部からの反射光のみを光学読取り器2が受光することにより、前記パルス信号を得ることができる。なお、第2の反射帯域123がインクリメント式エンコーダにおけるA相とB相のパルス信号生成に寄与し、第1の反射帯域122と第3の反射帯域124とがZ相のパルス信号生成に寄与する。
【0044】
図7は、この発明の第一実施形態であるインクリメント式であり回転型の光学式エンコーダ1における光学読取り器2の外観図である。図8は、光学読取り器2の断面図で、図7においてB方向から見た図である。光学読取り器2は、投光LED310と投光量モニタPD320とそれらの光学部品を保持する第一ブロック本体390とからなる第一ブロック3と、投受光兼用の対物レンズ410とハーフミラー420と遮光板430と受光素子であるフォトIC440とそれらの光学部品を保持する第二ブロック本体490とからなる第二ブロック4とで構成される。図8には、光学読取り器2に取り付けられる回路基板106も記載されている。
【0045】
図9(a)は、図7において第一ブロック3と第二ブロック4とが分離された図で、B方向から見た図である。図9(b)は、図8において第一ブロック3と第二ブロック4とが分離された図である。
【0046】
投光LED310は第一ブロック本体390の投光LED用挿入穴311に圧入固定され、ハーフミラー420および対物レンズ410に向かって投光する。
【0047】
投光量モニタPD320は第一ブロック本体390の投光量モニタPD用挿入穴321に圧入固定され、投光LED310から投光されハーフミラー420で反射された投光量をモニタする。なお、投光量モニタPD320は、光学式エンコーダ1の使用条件に合わせて必要に応じて採用すればよい。
【0048】
対物レンズ410は、後で詳細に説明する第二ブロック本体490のレンズガイドに接着固定され、投光LED310からの光を平行光線として反射板104に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、反射板104からの正反射光を集光する。対物レンズ410は略円筒状で、その側面すなわち外周面が主軸方向に対して長さを有する形状で、樹脂成形により形成され、円筒状外周面411の中央部に円周にわたって凹部412が形成されてなる。
【0049】
図6に戻って、反射板104に対して前記スポット照射されるスポットの領域は、円Eとほぼ同じ大きさである。すなわち、スポット照射は第1の反射帯域122と、第2の反射帯域123と、第3の反射帯域124とを含むように照射される。
【0050】
ハーフミラー420は、後で詳細に説明する第二ブロック本体490のハーフミラー接着面に接着固定され、投光LED310から対物レンズ410に向かう往路光の光量の一部を透過し、対物レンズ410から戻る復路光の光量の一部を反射する。すなわち、投光LED310からの往路光を対物レンズ410に向かわせるとともに対物レンズ410から戻る復路光を遮光板430に向かわせる。
【0051】
遮光板430は、厚さ0.05ミリの金属製の薄板で、反射板104の反射帯域120における正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンが、中央に形成されている。図10は、遮光板430の正面図である。遮光板430には、前記スリットパターンである、第1スリット列434と、第2スリット列435と、第3スリット列436と、第4スリット列437とが形成されており、そのスリットパターンを中心として外側に遮光板取付穴431が設けられている。ここで、第1スリット列434は第1の反射帯域122に対応し、第4スリット列437は第3の反射帯域124に対応して、ともにインクリメント式エンコーダのZ相出力に関わる。また第2スリット列435は第2の反射帯域123に対応してA相出力に関わり、第3スリット列436も第2の反射帯域123に対応してこちらはB相出力に関わる。遮光板430は、第二ブロック本体490における復路光の結像位置である遮光板取付部432に対し、遮光板取付穴431をネジ止めして固定される。
【0052】
フォトIC440は、遮光板430が第二ブロック本体490に対して固定された後、第二ブロック本体490の4箇所のフォトIC挿入ガイド441に圧入固定され、遮光板430のスリットパターンを透過した光を受光する。第一ブロック本体390と第二ブロック本体490は樹脂成形で形成され、4箇所のフォトIC挿入ガイド441は第二ブロック本体490の樹脂成形時に一体で形成される。ハーフミラー420で反射された復路光の対物レンズ焦点位置にピンホール401が形成されている。ピンホール401は、第二ブロック本体490と一体に樹脂成形される。
【0053】
第二ブロック本体490において対物レンズ410の主軸方向と垂直な2方向(反対方向)に伸びるように光学読取り器2の取付用ブラケット402が設けられる。取付用ブラケット402のブラケット穴403をネジで固定して、光学読取り器2の投光軸の向きが反射板104に対して垂直となるように取り付けられる。取付用ブラケット402も第二ブロック本体490と一体に樹脂成形される。取付用ブラケット402の一側面にはブラケットリブ404が設けられる。ブラケットリブ404は、第二ブロック本体490を樹脂成形で形成する際、取付用ブラケット402が傾かず、第二ブロック4において対物レンズ410の主軸方向と垂直な方向を維持できるように補強するためのもの、および光学読取り器2を光学式エンコーダ1に対して取り付けた後、光学読取り器2の投光軸の向きが反射板104に対して垂直を維持できるように補強するためのものであり、取付用ブラケット402とともに第二ブロック本体490と一体に樹脂成形される。
【0054】
第一ブロック本体390には、第一ブロック合体突起301、第一ブロック合体面302、第二ブロック本体490には、第二ブロック合体突起405、第二ブロック合体面406が設けられ、第一ブロック3と第二ブロック4とを合体させて光学読取り器2を形成する際、第一ブロック合体突起301の内面が第二ブロック合体面406と接合され、同時に第二ブロック合体突起405の内面が第一ブロック合体面302と接合される。第一ブロック3と第二ブロック4とが合体された後、それぞれの合体突起と合体面の接合部近傍に接着剤が塗布されて、第一ブロック3と第二ブロック4とが合体固定されて光学読取り器2が形成される。
【0055】
第一ブロック合体突起301と第一ブロック合体面302は、第一ブロック本体390と一体に樹脂成形される。第二ブロック合体突起405と第二ブロック合体面406は、第二ブロック本体490と一体に樹脂成形される。第一ブロック本体390には第一ブロック基板ガイド303が、第二ブロック本体490には第二ブロック基板ガイド407が設けられ、第一ブロック3と第二ブロック4とが合体固定されて光学読取り器2を形成した後、回路基板106を光学読取り器2に取り付ける際のガイドとなる。第一ブロック基板ガイド303は第一ブロック本体390と一体に樹脂成形され、第二ブロック基板ガイド407は第二ブロック本体490と一体に樹脂成形される。
【0056】
図4に戻って、光学読取り器2における光線の作用について説明する。投光LED310から照射された光は、ハーフミラー420を透過した後対物レンズ410にて平行化されて、反射板104の表面に照射される(光線L11)。反射板104の表面で反射した光は対物レンズ410にて集光化された後ハーフミラー420で直角に反射され、次にピンホール401を通過し、さらに遮光板430のスリットパターンを通過した後フォトIC440へと向かう(光線L12)。
【0057】
図11は、対物レンズ410などの光学部品がまだ保持されていない状態の光学読取り器2における第一ブロック本体390と第二ブロック本体490とが分離された状態の外観図で、図12は図11において光学部品が保持された状態である。図11及び図12において、上述した図7ないし図9にて示される構成要素と同一要素は、同一の符号を付与し説明を一部省略する。
【0058】
図11において、第二ブロック本体490にはV溝形状のVガイド部413を有するレンズガイド414が設けられ、後で詳しく説明するが対物レンズ410を主軸方向にスライド可能に支持する。図12からわかるように、レンズガイド414は対物レンズ410を支持する際、対物レンズ410の凹部412が露出されるように開放されている。これは、対物レンズ410の位置調整用のためのものである。
【0059】
第二ブロック本体490には、ハーフミラー420を接着するハーフミラー接着面421が設けられる。ハーフミラー接着面421は、ハーフミラー420の左右2箇所の外周縁部と接する面を有し、対物レンズ410の主軸方向に対して45度の傾きをなして形成されている。ハーフミラー接着面421に接着剤を塗布した後、ハーフミラー420をハーフミラー接着面421に押圧させることにより、対物レンズ410の主軸方向に対して45度の傾きをなしてハーフミラー420が接着固定される。
【0060】
投光LED用挿入穴311には投光LED圧入用突起312が設けられ、投光LED310が投光LED用挿入穴311に圧入固定される際、投光LED310の外周面が投光LED圧入用突起312をつぶしながら圧入される。
【0061】
次に、この発明の第一実施形態である光学式エンコーダ1の光学読取り器2の製造方法について説明する。はじめに第一ブロック3の製造と、遮光板430とフォトIC440とを除く第二ブロック4の製造を行い、次に先に述べた方法で第一ブロック3と第二ブロック4とを合体させ、最後に遮光板430とフォトIC440とを第二ブロック4に取り付ける。第一ブロック3の製造方法は、先に述べたのでその説明を省略する。
【0062】
第二ブロック4の製造方法は、はじめに取付用ブラケット402を基準にハーフミラー420をハーフミラー接着面421に接着固定し、次に対物レンズ410を主軸方向に位置決め調整した後Vガイド部413に接着固定する。
【0063】
ハーフミラー420の接着固定方法は、はじめに取付用ブラケット402の裏面を平坦な面に設置し、次にハーフミラー接着面421に接着剤を塗布し、そしてハーフミラー420の左右2箇所の外周縁部をハーフミラー接着面421に押し当てる。その際、取付用ブラケット402が設置される平坦な面を基準として、傾き45度の斜め上方に平行光を照射する同軸センサを設置し、ハーフミラー420に照射して、その反射光を検出してハーフミラー420の傾きを補正してもよい。このような製造方法によると、接着剤の塗布ばらつきに起因する接着層のばらつきから生じるハーフミラー420の傾き誤差をなくすことができる。
【0064】
図13および図14は、対物レンズ410をVガイド部413に位置決め調整して接着固定する方法の説明図である。図13は、第二ブロック4を取付用ブラケット402の裏面から見た図で、図14は、第二ブロック4の断面図で対物レンズ410の側面方向から見た図である。対物レンズ410の位置決め調整には、位置決め調整治具として、スライド調整用治具900と調整用スリット板903と位置決め調整用CCD904とを用いる。スライド調整用治具900は、対物レンズ410を主軸方向にスライドさせるもので、レバー901とスライド治具突起部902とからなる。調整用スリット板903は、取付用ブラケット402の裏面から距離Lだけ離れた位置に配置されるもので、図示しないスリットが形成されている。距離Lは、光学式エンコーダ1において、光学読取り器2をプレート105に取り付けた際、取付用ブラケット402と反射板104とがなす距離である。位置決め調整用CCD904は、フォトIC440が保持される位置に配置される。
【0065】
対物レンズ410の位置決め調整は、はじめに対物レンズ410をVガイド部413上の適当な位置に搭載し、次に調整用スリット板903を裏面から図示しない光源で照射して調整用スリット板903のスリットの像を対物レンズ410とハーフミラー420とを介して位置決め調整用CCD904上に結像させる。ここで、スライド調整用治具900のスライド治具突起部902を対物レンズ410の凹部412に係合させて対物レンズ410をC方向へ押圧しつつ、レバー901を対物レンズ410の主軸方向に適宜スライドさせることにより、対物レンズ410をVガイド部413に押圧しつつ主軸方向にスライドさせることができる。すなわち円筒状外周面411が対物レンズ410の主軸方向に対して長さを有するため、Vガイド部413に対してスライド可能となる。この際、位置決め調整用CCD904の出力を図示しない表示器を用いてモニタし、調整用スリット板903のスリットの像が位置決め調整用CCD904上で最も鮮明に結像された状態を確認した後、円筒状外周面411とVガイド部413との接合面に接着剤を塗布して対物レンズ410をVガイド部413に対し接着固定する。
【0066】
この製造方法により、取付用ブラケット402を基準にハーフミラー420を45度傾けて保持することができ、また取付用ブラケット402は対物レンズ410を保持するVガイド部413と垂直に形成されているため、対物レンズ410の主軸とハーフミラー420とがなす角度も45度となり、取付用ブラケット402の取り付け面に対して垂直に対物レンズ410へ入射した光をハーフミラー420で90度に折り曲げて、ピンホール401と遮光板430とフォトIC440とへと導くことができる。
【0067】
次に、第一ブロック3と第二ブロック4とを合体させるが、合体方法は先に述べたのでその説明は省略する。次に、遮光板430とフォトIC440とを合体されたブロックに取り付ける方法について述べる。この際は、図14で図示した調整用スリット板903の代わりに、調整用反射板905を使用する。調整用反射板905は、反射板104に形成される反射帯域と同一ピッチの正反射部と非正反射部とが交互に形成される反射帯域を有するもので、合体されたブロックの取付用ブラケット402の裏面から距離Lだけ離れた位置において図示しない回転機構に取り付けられ、一定回転数で回転される。
【0068】
ここで、合体されたブロックの遮光板取付部432に対し、遮光板430を遮光板取付穴431を仮ネジ止めすることにより仮固定し、さらにフォトIC440をフォトIC挿入ガイド441に圧入固定する。また、フォトIC440に受光回路450を電気接続しておき受光回路450には図示しないオシロスコープを接続しておく。次に、調整用反射板905を1500rpmで回転させ、投光LED310を点灯させて回転している調整用反射板905に対し投光し、調整用反射板905からの反射光をフォトIC440で受光する。ここで、オシロスコープを用いて、増幅並びに波形整形されたフォトIC440からの電気信号をモニタしつつ、遮光板取付部432に対する遮光板430の位置を調整する。そしてフォトIC440から均一な正弦波形が得られたことを確認した後、遮光板取付部432に対して遮光板取付穴431をネジ止めすることにより遮光板430を固定する。
【0069】
この実施形態によると、光学読取り器2を第一ブロック3と第二ブロック4とに分離する構成にし、比較的位置決め調整が粗くてもよい投光LED310と投光量モニタPD320とを第一ブロック3に集約して、調整を必要としない圧入方法を用いて固定し、高精度な位置決めを必要とする対物レンズ410とハーフミラー420と遮光板430とフォトIC440とを第二ブロック4に集約して、高精度な位置決め調整をしつつ固定するようにしたため、製造工程において調整を必要としない製造工程と高精度な位置決め調整を必要とする製造工程とを分離することができ、効率のよい光学式エンコーダの製造が可能となる。
【0070】
この実施形態によると、対物レンズ410の焦点位置にピンホール401を配置した「テレセントリック光学系」の構成となっているため、反射板104と光学読取り器2との相対移動の過程で、反射板104がバタツキを起こして、反射板104と光学読取り器2との距離が多少変動したとしても、遮光板430とフォトIC440上に結像される反射板104の像の大きさはほぼ一定に維持され、光学読取り器2から出力される電気信号にさほど変動は生じず、信頼性の高い反射板104の位置検出が可能となる。
【0071】
この実施形態によると、光学読取り器2を第一ブロック3と第二ブロック4とに分離する構成にしたため、第二ブロック4の製造時、位置決め調整が必要な対物レンズ410とハーフミラー420とを、第二ブロック4における開放された空間を用いて容易に調整することができ、高精度な光学式エンコーダの製造が容易となる。
【0072】
この実施形態によると、光学読取り器2を第一ブロック3と第二ブロック4とに分離する構成にしたため、第二ブロック本体490におけるハーフミラー接着面421とVガイド部413とが開放された空間となり、第二ブロック本体490の樹脂成形で使用する金型を容易に製造できるようになり、ハーフミラー接着面421とVガイド部413を高精度かつ容易に形成できるようになる。
【0073】
次に、光学読取り器2を回路基板106に取り付ける方法について述べる。図8に戻って、回路基板106には、第一ブロック基板ガイド303と第二ブロック基板ガイド407と、投光LED310、投光量モニタPD320及びフォトIC440のピンとに対応した穴が形成されている。回路基板106をD方向に移動させて光学読取り器2に取り付け、投光LED310と投光量モニタPD320とフォトIC440とを回路基板106へはんだ付けにより電気接続させる。
【0074】
次に、光学式エンコーダ1の製造方法について説明する。図15は、光学式エンコーダ1の製造方法の説明図である。図15(a)は、反射板104がシャフト101に取り付けられた図である。取り付け方法は、はじめにシャフト101に対しフランジ100を取り付け、次に反射板104をシャフト101に挿入し、その後止め輪112で反射板104をシャフト101に固定する。
【0075】
図15(b)は、プレート105が金属製のベース103に対して取り付けられ、さらにプレート105に対して光学読取り器2が取り付けられた図である。金属製のベース103には、プレート105を支持するためのプレート支持部111が3箇所突出しており、この3箇所のプレート支持部111にプレート105がネジ止めにより固定される。プレート105には、光学読取り器2の対物レンズ410に対応する箇所とブラケット穴403に対応する箇所とに穴が空いており、光学読取り器2がネジ止めによりプレート105に対して固定される。反射板104に対して、光学読取り器2の投光軸の向きが垂直となるように、3箇所のプレート支持部111の長さは等しくなっている。
【0076】
図15(c)は、回路基板106が基板支持棒107に取り付けられた図である。基板には、先に述べた光学読取り器2に対応する穴に加えて、基板支持棒107に対応する箇所に穴が設けられており、基板支持棒107に対してネジ止め固定される。なお、回路基板106には、電気コード109とブッシュ110に対応する箇所に切り欠きが設けられている。電気コード109と回路基板106とを電気接続させた後、金属製円筒状のケース108(図1および図2で図示)を金属製のベース103に固定させて、光学式エンコーダ1を得る。
【0077】
図16は、この発明の第二実施形態であるインクリメント式であり回転型の光学式エンコーダ1における光学読取り器5である。図16(a)は光学読取り器5の正面図、図16(b)は断面図である。光学読取り器5は、第一実施形態の光学読取り器2における第二ブロック4を、さらに二つのブロックに分割した構造で、第一実施形態と同じ第一ブロック3と、投受光兼用の対物レンズ410とハーフミラー420とそれらの光学部品を保持する第三ブロック本体690とからなる第三ブロック6と、遮光板438とフォトIC440とそれらの光学部品を保持する第四ブロック本体790とからなる第四ブロック7とで構成される。
【0078】
図17は、光学読取り器5において、第一ブロック3と第三ブロック6と第四ブロック7とを分離した図であり、図17(a)は正面図、図17(b)は断面図である。図18は、第一ブロック3と第三ブロック6と第四ブロック7とが分離された状態の外観図である。図16ないし図18において、図7ないし図9にて示された構成要素と同一要素は、同一の符号を付与し説明を一部省略する。
【0079】
第二実施形態の光学読取り器5と第一実施形態の光学読取り器2との違いは、第二実施形態では第三ブロック6の第三ブロック本体690に第三ブロック凹部601が設けられている点と、遮光板438とフォトIC440とが、第一実施形態では第二ブロック4に搭載されているのに対し第二実施形態では第四ブロック7に搭載されている点と、遮光板438の形状とである。なお遮光板438の形状については後で詳しく説明する。
【0080】
図19は、第四ブロック7の組立図であり、図19(a)は組立前の状態の図、図19(b)は組立後の状態の図である。はじめに遮光板438を、第四ブロック本体790の側面に設けられたスリット穴に挿入する。遮光板438は、第一実施形態における遮光板430と同様に中央にスリットパターンが形成されているが、そのスリットパターンを中心として外側に遮光板取付穴が設けられているのではなく、一端に切り欠き部433が形成されている。スリット穴の断面形状は、遮光板438の断面形状とほぼ同一形状に出来ており、遮光板438の挿入後、第四ブロック本体790において遮光板438が動かない構成となっている。ストッパー702は、スリット穴の一面に設けられた突起で、遮光板438の挿入時、遮光板438の切り欠き部433と嵌合してストッパーの役割となる。次に、フォトIC440を第四ブロック本体790のフォトIC挿入ガイド703に圧入固定する。第四ブロック本体790の第三ブロック本体690と対向する面に受光窓701が設けられ、遮光板438とフォトIC440とを第四ブロック本体790に取り付けた後、受光窓701から遮光板438が露出し、さらに遮光板438のスリットからフォトIC440の受光面442が露出し、第三ブロック6のピンホール401を通過した光が、受光窓701と遮光板438のスリットを通過してフォトIC440へと導かれる。
【0081】
次に、この発明の第二実施形態である光学式エンコーダ1の光学読取り器5の製造方法について説明する。はじめに第一ブロック3の製造と第三ブロック6の製造を行い、次に第一ブロック3と第三ブロック6とを合体させ、最後に第四ブロック7を第三ブロック6に合体させる。第一ブロック3の製造方法は、第一実施形態の説明で述べたのでその説明は省略する。第三ブロック6の製造方法と、第一ブロック3と第三ブロック6とを合体させる方法は、第一実施形態の第二ブロック4の製造方法と、第一ブロック3と第二ブロック4とを合体させる方法と同様なのでその説明は省略する。
【0082】
次に、第四ブロック7を、既に第一ブロック3と合体された第三ブロック6に合体させる方法について説明する。この際も、第一実施形態で用いた調整用反射板905を用いるとともにフォトIC440に受光回路450を電気接続しておき受光回路450には図示しないオシロスコープを接続しておく。
【0083】
ここで、第四ブロック7を、第三ブロック6の第三ブロック凹部601に仮配置させる。次に、第一実施形態の製造方法と同様に、調整用反射板905を1500rpmで回転させ、投光LED310を点灯させて調整用反射板905に対し投光し、調整用反射板905からの反射光をフォトIC440で受光する。ここで、オシロスコープを用いて、増幅並びに波形整形されたフォトIC440からの電気信号をモニタしつつ、第三ブロック凹部601に対する第四ブロック7の位置を調整し、そしてフォトIC440から均一な正弦波形が得られたことを確認した後、第三ブロック凹部601に対して第四ブロック7を接着固定する。
【0084】
この実施形態によると、第一実施形態の光学読取り器2における第二ブロック4を、さらに二つのブロックに分割して、第三ブロック6と第四ブロック7とに分割した構成にしたため、第一実施形態の効果に加え、遮光板438とフォトIC440とを搭載した第四ブロック7を用いて、第三ブロック6に対して取り扱い容易に位置調整することができ、高精度な光学式エンコーダの製造が容易となる。
【0085】
第二実施形態の光学読取り器5を用いて光学式エンコーダ1を製造する方法は、第一実施形態の光学読取り器2を用いて光学式エンコーダ1を製造する方法と同様なのでその説明は省略する。なお、本発明はロータリ式/リニア式、インクリメント式/アブソリュート式の別を問わず同様の効果を奏する。
【0086】
【発明の効果】
この発明によると、光学読取り器を第一のブロックと第二のブロックとに分離する構成にし、比較的位置決め調整が粗くてもよい光源を第一のブロックに配置して、高精度な位置決めを必要とする対物レンズと光分離器と遮光板と受光素子とを第二のブロックに集約する構成にしたため、製造工程において調整を必要としない製造工程と高精度な位置決め調整を必要とする製造工程とを分離することができ、効率のよい光学式エンコーダの製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施形態であるインクリメント式であり回転型の光学式エンコーダである。
【図2】図1(b)のA−A断面図である。
【図3】光学式エンコーダにおいて、ケースと電気コードとブッシュとを取り外した状態の斜視図である。
【図4】光学式エンコーダにおける主に光学読取り器と電気処理に係る構成を示す図である。
【図5】反射板の正面図である。
【図6】図5におけるE部拡大である。
【図7】この発明の第一実施形態であるインクリメント式であり回転型の光学式エンコーダにおける光学読取り器の外観図である。
【図8】光学読取り器の断面図で、図7においてB方向から見た図である。
【図9】(a)は、図7において第一ブロックと第二ブロックとが分離された図でB方向から見た図であり、(b)は、図8において第一ブロックと第二ブロックとが分離された図である。
【図10】遮光板の正面図である。
【図11】対物レンズなどの光学部品がまだ保持されていない状態の光学読取り器における第一ブロック本体と第二ブロック本体とが分離された状態の外観図である。
【図12】図11において光学部品が保持された状態である。
【図13】対物レンズをVガイド部に位置決め調整して接着固定する方法の説明図で、第二ブロックを取付用ブラケットの裏面から見た図である。
【図14】対物レンズをVガイド部に位置決め調整して接着固定する方法の説明図で、第二ブロックの断面図で対物レンズの側面方向から見た図である。
【図15】光学式エンコーダの製造方法の説明図である。
【図16】この発明の第二実施形態であるインクリメント式であり回転型の光学式エンコーダにおける光学読取り器である。
【図17】光学読取り器において、第一ブロックと第三ブロックと第四ブロックとを分離した図である。
【図18】第一ブロックと第三ブロックと第四ブロックとが分離された状態の外観図である。
【図19】第四ブロックの組立図である。
【符号の説明】
1 光学式エンコーダ
2 第一実施形態の光学読取り器
3 第一ブロック
4 第二ブロック
5 第二実施形態の光学読取り器
6 第三ブロック
7 第四ブロック
100 フランジ
101 シャフト
102 軸受け
103 ベース
104 反射板
105 プレート
106 回路基板
107 基板支持棒
108 ケース
109 電気コード
110 ブッシュ
111 プレート支持部
112 止め輪
120 反射帯域
121 軸孔
122 第1の反射帯域
123 第2の反射帯域
124 第3の反射帯域
301 第一ブロック合体突起
302 第一ブロック合体面
303 第一ブロック基板ガイド
310 投光LED
311 投光LED用挿入穴
312 投光LED圧入用突起
320 投光量モニタPD
321 投光量モニタPD用挿入穴
330 投光回路
390 第一ブロック本体
401 ピンホール
402 取付用ブラケット
403 ブラケット穴
404 ブラケットリブ
405 第二ブロック合体突起
406 第二ブロック合体面
407 第二ブロック基板ガイド
410 対物レンズ
411 円筒状外周面
412 凹部
413 Vガイド部
414 レンズガイド
420 ハーフミラー
421 ハーフミラー接着面
430 第一実施形態の遮光板
431 遮光板取付穴
432 遮光板取付部
433 切り欠き部
434 第1スリット列
435 第2スリット列
436 第3スリット列
437 第4スリット列
438 第二実施形態の遮光板
440 フォトIC
441 第一実施形態のフォトIC挿入ガイド
442 受光面
450 受光回路
451 信号処理部
452 出力回路
490 第二ブロック本体
601 第三ブロック凹部
690 第三ブロック本体
701 受光窓
702 ストッパー
703 第二実施形態のフォトIC挿入ガイド
790 第四ブロック本体
900 スライド調整用冶具
901 レバー
902 スライド冶具突起部
903 調整用スリット板
904 位置決め調整用CCD
905 調整用反射板

Claims (10)

  1. 所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板と、前記反射板に対し光を照射し、前記反射板からの正反射光を検出する反射型の光学読取り器とからなり、前記反射板と前記光学読取り器との相対移動に伴って、前記光学読取り器から対応する電気信号が出力されるようにした光学式エンコーダであって、
    前記光学読取り器は、第一のブロックと第二のブロックとを備え、
    第一のブロックは、前記反射板に対し光を照射する光源を備えたものであり、
    第二のブロックは、前記光源からの光を平行光線として前記反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、前記反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、
    前記対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、
    前記光源からの往路光を前記対物レンズに向かわせるとともに前記対物レンズから戻る復路光を前記遮光板に向かわせる光分離器と、
    前記遮光板の背後にあって前記スリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、
    さらに前記光分離器を経由して分離された前記復路光の光路前方の前記対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールとを備えたものである、光学式エンコーダ。
  2. 前記第二のブロックが、少なくとも前記対物レンズの側面の一部が露出するように開放され、
    前記対物レンズの主軸方向に対物レンズがスライド可能に支持されるレンズガイドと、
    前記対物レンズの主軸方向に対して約45度の傾きをなして前記光分離器を保持する光分離器保持面とを備え、光分離器保持面が開放されてなる請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記第二のブロックが、樹脂成形により形成され、
    前記ピンホールが前記樹脂成形により前記第二のブロックと一体に形成された請求項1または2に記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記第二のブロックが、前記対物レンズと前記光分離器とを保持し、
    さらに前記ピンホールを備えた第三のブロックと、
    前記遮光板と前記受光素子とを保持する第四のブロックとからなる請求項1ないし3に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記第三のブロックを中心に、第三のブロックに前記光分離器を保持する保持面側に前記第一のブロックを接合させ、
    前記第三のブロックの前記ピンホールを中心として前記光分離器を保持する保持面と反対側に前記第四のブロックを接合させて形成された請求項4に記載の光学式エンコーダ。
  6. 所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板と、
    前記反射板に対し光を照射し、前記反射板からの正反射光を検出する反射型の光学読取り器とからなり、前記反射板と前記光学読取り器との相対移動に伴って、前記光学読取り器から対応する電気信号が出力されるようにした光学式エンコーダであって、
    前記光学読取り器は、
    前記反射板に対し光を照射する光源と、
    前記光源からの光を平行光線として前記反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、前記反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、
    前記対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、
    前記光源からの往路光を前記対物レンズに向かわせるとともに前記対物レンズから戻る復路光を前記遮光板に向かわせる光分離器と、
    前記遮光板の背後にあって前記スリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、
    前記光分離器を経由して分離された前記復路光の光路前方の前記対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールと、
    前記対物レンズの主軸方向と垂直な方向に伸びるように形成された略平板部からなる前記光学読取り器の取付部であって、前記平板部における前記光学読取り器の取付面が前記対物レンズの主軸方向と垂直である取付部と、を備えた光学式エンコーダ。
  7. 所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板に対し光を照射し、前記反射板からの正反射光を光学的に読取り、前記反射板との相対移動に伴って対応する電気信号を出力する光学式エンコーダに用いられる反射型の光学読取り器であって、
    この反射型の光学読取り器は、第一のブロックと第二のブロックとを備え、
    第一のブロックは、前記反射板に対し光を照射する光源を備えたものであり、
    第二のブロックは、前記光源からの光を平行光線として前記反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、前記反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、
    前記対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、
    前記光源からの往路光を前記対物レンズに向かわせるとともに前記対物レンズから戻る復路光を前記遮光板に向かわせる光分離器と、
    前記遮光板の背後にあって前記スリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、
    さらに前記光分離器を経由して分離された前記復路光の光路前方の前記対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールとを備えたものである、反射型の光学読取り器。
  8. 前記第二のブロックが、前記対物レンズと前記光分離器とを保持し、
    さらに前記ピンホールを備えた第三のブロックと、
    前記遮光板と前記受光素子とを保持する第四のブロックとからなる請求項7に記載の反射型の光学読取り器。
  9. 前記第二のブロックは、前記対物レンズの主軸方向と垂直な方向に伸びるように形成された略平板部からなるこの光学読取り器の取付部を備えたものであり、
    前記平板部における前記光学読取り器の取付面が前記対物レンズの主軸方向と垂直である請求項7または8に記載の反射型の光学読取り器。
  10. 所定方向に沿って正反射部と非正反射部とが交互に形成された反射板に対し光を照射し、前記反射板からの正反射光を光学的に読取り、前記反射板との相対移動に伴って対応する電気信号を出力する光学式エンコーダに用いられる反射型の光学読取り器であって、
    前記反射板に対し光を照射する光源と、
    前記光源からの光を平行光線として前記反射板に、一群の正反射部と非正反射部とが含まれるようにスポット照射すると共に、前記反射板からの正反射光を集光する投受光兼用の対物レンズと、
    前記対物レンズから戻る復路光の結像位置に配置され一群の正反射部と非正反射部とに対応するスリットパターンを有する遮光板と、
    前記光源からの往路光を前記対物レンズに向かわせるとともに前記対物レンズから戻る復路光を前記遮光板に向かわせる光分離器と、
    前記遮光板の背後にあって前記スリットパターンを透過した光を受光する受光素子と、
    前記光分離器を経由して分離された前記復路光の光路前方の前記対物レンズ焦点位置に配置されるピンホールと、
    前記対物レンズの主軸方向と垂直な方向に伸びるように形成された略平板部からなるこの光学読取り器の取付部であって、前記平板部におけるこの光学読取り器の取付面が前記対物レンズの主軸方向と垂直である取付部と、を備えた反射型の光学読取り器。
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