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JP3707672B2 - 温水暖房システムにおける試運転制御方法 - Google Patents
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JP3707672B2 - 温水暖房システムにおける試運転制御方法 - Google Patents

温水暖房システムにおける試運転制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水暖房システムを施行した後、使用に供される前に実施される試運転時の試運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、温水暖房システムとしては、燃焼バーナにより加熱される熱交換器やタンク内の水を循環させる循環ポンプが配設された暖房回路を備えた熱源機と、この熱源機外の各室に設置される複数の暖房端末(例えば浴室乾燥機、ファンコンベクタ、温水エアコンディショナあるいは床暖房器等)とからなるものが一般に知られている。このものでは、上記複数の暖房端末が上記暖房回路に対し熱動弁により構成された端末開閉弁及び循環配管を介して並列に接続され、所望の端末開閉弁を開作動させることで上記熱交換器により加熱された温水が対応する暖房端末に対し個別に循環供給されるようになっている。
【0003】
上記の温水暖房システムについては、熱源機及び各暖房端末をそれぞれ設置し、その熱源機と各暖房端末との間に循環配管等の配管工事を行った後、使用(通常の暖房運転)に供される前に、暖房運転が正常に行われるか否かの試運転が一般に行われている。すなわち、上記各端末開閉弁が正常に開閉作動するか否かのチェック(端末開閉弁の開閉チェック)、この開閉チェックと共に各循環配管及び各暖房端末に対する水張りが正常に完了したか否かのチェック(水張りチェック)、及び、各暖房端末に対し所定温度の温水が供給されて暖房端末による暖房が正常に行われるか否かのチェック(暖房端末の動作チェック)等が試運転として行われている。
【0004】
上記水張りチェック、端末開閉弁の開閉チェック及び暖房端末の動作チェック等の各チェックは、熱源機コントローラの接続端子に接続された番号順に、その接続端子に接続された複数の暖房端末の端末開閉弁を1台ずつ開いて上記各チェックを順に行い、その1台についての全チェックが終了することにより上記端末開閉弁を閉じた後、残りの暖房端末について1台毎に独立して上記と同様に全チェックを個別に繰り返すことにより全ての暖房端末に対する試運転を完了させるように行われている。つまり、上記チェックを行う暖房端末の順序は上記接続端子の番号順であって何らかの要素に基づく特定の順序ではなかった。なお、水張りを1台毎に独立して行う理由は、例えば全ての端末開閉弁を一斉に開操作して水張りしようとすると、圧損(圧力損失)の低い循環配管及び暖房端末にばかりに水が流れ圧損の高い循環配管及び暖房端末には水が回らず、端末開閉弁の開閉チェックが行い得ないばかりでなく水張りチェックすら適正には行い得ないことになるからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の温水暖房システムにおける試運転においては、1台毎に独立して所定の各チェックを順に行うことに起因して全ての暖房端末について試運転を完了させるために極めて長時間を要することになる一方、各チェックにおいて正常か否かの判定を行うに際し作業者自らが熱源機側と各暖房端末側との間を確認のために行ったり来たりする必要があり煩雑な作業となるという不都合がある。
【0006】
すなわち、上記端末開閉弁として通常用いられる熱動弁はコントローラからの開作動指令を受けてヒータ加熱が行われ、このヒータ加熱を受けて開変換作動する構造となっているため、上記開作動指令の出力を受けてから実際に開変換作動するまでに比較的長い時間の経過を要する。加えて、開状態から閉変換作動するまでも同様であるため、1つの熱動弁の開・閉についての開閉チェックにはかなりの時間を要することになる。このため、暖房端末毎にその熱動弁の開閉チェックを個別に繰り返すのに極めて長時間を要することになる。
【0007】
また、暖房端末の1台毎に独立して例えば水張りチェック、熱動弁の開閉チェック及び暖房端末の動作チェックの3種類のチェックを順に行うため、1つの熱動弁の開操作の後に循環ポンプを作動させて循環水を供給させて水張りチェックを行うにしても圧損が高いため循環流量が少なくなり、次の動作チェックのために燃焼バーナを燃焼作動させても循環流量が少ないため温度上昇度合が高くて熱交換器側では直ぐに所定温度に到達する結果、自動的に燃焼作動が停止されてしまうことになる。つまり、燃焼作動のON・OFFが頻繁となり、効率的な加熱動作を行い得ないことになる。
【0008】
加えて、1台の暖房端末について上記3種類のチェックが終了した後に次の1台の暖房端末に移行すると、前の1台の暖房端末への水張りによりタンク内の循環水が消費された分だけタンクに水が新たに補水されるため、暖房回路内の温水が冷却されて温度むらが生じ易くなる。このため、動作チェックにおいてチェック対象の暖房端末に循環供給される温水の温度状態が不安定となり、正確な動作チェックを行うには温度状態が安定化するまで時間の経過を待つ必要がある。
【0009】
さらに、各暖房端末の動作チェックにおいては、熱源機側から循環供給される温水の温度条件等が均一ではなく、しかもその温度条件等が不明であるため、最も条件の悪いケースを前提として動作チェックを行うようにしているため、動作チェックを終了させるまでの時間にかなり長時間を要する結果となっている。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、温水暖房システムにおける試運転においてその試運転に要する時間の短縮化及び試運転の自動化を図り得る試運転制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも加熱部及び循環ポンプが配設された暖房回路を有する熱源機と、この熱源機外に設置されて個別の端末開閉弁及び循環配管を介して上記暖房回路と接続された少なくとも2以上の暖房端末とを備え、上記加熱部により昇温された温水が上記循環ポンプの作動により上記各暖房端末に対し上記端末開閉弁及び循環配管を通して循環供給されるように構成された温水暖房システムについて、通常運転を行う前に実行される温水暖房システムにおける試運転制御方法を対象として以下の特定事項を備えるものである。すなわち、上記熱源機の運転制御を実行する熱源機コントローラと、各暖房端末に設置された各端末コントローラとを互いに通信可能に接続し、上記熱源機コントローラには予め定められた試運転制御を実行させるための試運転制御部を備える一方、上記各端末コントローラには対応する暖房端末に関する端末情報を予め記憶させておく。そして、上記試運転制御の実行に先立ち、上記熱源機コントローラに対し上記全端末コントローラから各暖房端末についての端末情報を出力させ、この出力された各端末情報と、上記熱源機コントローラ側の熱源機についての運転制御情報とに基づいて上記試運転制御を実行させるようにすること特定事項とするものである(請求項1)。
【0012】
ここで、上記の「加熱部」としては、燃焼バーナとこの燃焼バーナの燃焼熱により加熱される熱交換器との組み合わせ、あるいは、電気ヒータ等を用いるものである。
本発明によれば、各端末コントローラから各暖房端末についての端末情報が試運転制御に先立って試運転制御部に取得させることが可能になり、試運転制御部においてはその試運転制御を上記の取得した各端末情報と、熱源機についての運転制御情報とに基づいて実行することが可能になる。これにより、熱源機側及び各暖房端末側の双方の情報に基づいて試運転制御を自動的に行うことが可能になる上に、上記双方の的確な情報に基づいて試運転制御を行うため試運転に要する時間の短縮化が図られる。
【0013】
上記発明における「端末情報」としては、対応する暖房端末の定格熱量、その暖房端末に充填されるべき保有水量及びその暖房端末における圧力損失の各情報を少なくとも含むものとすればよい(請求項2)。ここで、定格熱量とは、例えば単位時間当たりに放熱し得る熱量により表される暖房能力や、その暖房能力を発揮するために必要な供給温水の温度等のことであり、特に各暖房端末の動作判定において必要となる。保有水量とは、1つの暖房端末に充填する必要のある水量もしくはこの水量に加えてその暖房端末までの循環配管に充填する必要のある水量の合計水量のことであり、特に水張り制御による端末開閉弁の開判定において必要となる。また、圧力損失とは暖房回路側から各暖房端末に水を循環供給する際に受ける抵抗(圧損)のことであり、暖房端末自体による圧力損失の他に循環配管による配管抵抗がある。すなわち、上記循環配管の配管長、内径、曲がり等により配管抵抗が異なり、また、各暖房端末の設置場所が建物の例えば1階にあるか2階にあるか等の熱源機との相対上下差によっても配管抵抗が異なることになる。なお、上記の圧力損失としては、具体的な数値を端末情報としてもよいが、試運転制御の簡易化もしくは圧力損失の把握の容易性から圧力損失レベルとして予め定めた何段階かの等級を端末情報として用いるのが好ましい。
【0014】
上記暖房端末自体の圧力損失は試験もしくは経験等により予め既知の固有値とすることが可能であり、循環配管の配管抵抗に起因する圧力損失も設計段階で個別に把握することが可能である。実際の施工条件により近付けるためには、温水暖房システムの施工後に予め記憶させた端末情報を変更するのが好ましい。この場合には、端末コントローラに対し端末情報の内容について変更設定する入力設定部を設け、この入力設定部により温水暖房システムの施工後にその施工条件に応じて所定の端末情報を変更設定するようにすればよい(請求項3)。これにより、個々の施工条件に応じて適切な端末情報の設定が可能になる。特に、循環配管の如何に起因する保有水量もしくは圧力損失の変更設定に有用となる。
【0015】
上記請求項1〜請求項3のいずれかにおいては、試運転制御の実行前に端末情報を熱源機コントローラにおいて取得するようにしているため、その取得した端末情報に基づいて種々の判定を事前に行うようにしてもよい。例えば、試運転制御の実行に先立ち、熱源機コントローラにおいて、各暖房端末の圧力損失情報の相互間での高低バランスに基づいて熱源機側から各暖房端末に供給され得る熱量の分配予測を行い、この分配予測された各暖房端末への供給熱量と、その各暖房端末の定格熱量情報とを互いに比較し、上記供給熱量が定格熱量情報に比して不適合である暖房端末があるとき報知手段によりその暖房端末を特定して不適合である旨の報知を行うようにしてもよい(請求項4)。この場合には、圧力損失情報の高低に応じて熱源機の暖房回路から任意の複数の暖房端末に対し同時に循環供給した場合に分配される個別流量を予測することができ、これにより、熱源機の加熱部から供給される熱量もその個別流量に対応して予測し得ることになる。従って、この供給熱量が各暖房端末の定格熱量と比較してあまりに小さい場合には実際の通常運転時に暖房運転に支障が生じるおそれがある。このため、上記供給熱量の予測値が個別の暖房端末の定格熱量に対し不適合である場合には、上記報知手段による報知を行うことにより作業者に注意を喚起することが可能になる上に、その不適合な暖房端末の循環配管の修正等の圧力損失に係る部位の修正作業を行わすことが可能になる。
【0016】
以上の請求項1〜4のいずれかにおける試運転制御としては次のように端末情報と運転制御情報とに基づいて行うようにすればよい。すなわち、循環配管及び暖房端末に対する水張りのために、端末情報に基づいて選択した1又は2以上の暖房端末への端末開閉弁を開作動制御して循環ポンプの作動により循環水を上記端末開閉弁及び循環配管を通して循環供給させるよう水張り制御し、これにより端末開閉弁が正常に開作動するか否かの開判定を端末情報と運転制御情報とに基づいて行い、続いて上記端末開閉弁を開いたまま残りの暖房端末について上記端末情報に基づいて次に選択された暖房端末を対象として上記水張り制御及び開判定を順に繰り返して、全暖房端末についての水張り制御及び開判定を完了させるようにする(請求項5)。このようにすることにより、水張り制御による水張りと端末開閉弁の開判定とを全暖房端末について順に連続して行うことが可能になり、このため、従来の試運転の如く暖房端末毎にその端末開閉弁の開及び閉の両作動制御を行うなう場合と比べ、閉作動制御を行う必要やその閉作動制御により各端末開閉弁が閉状態になるまで待機する必要が共になく、その分、試運転に要する時間の短縮化が図られる。
【0017】
上記請求項5による試運転制御において水張り制御による開判定の実行タイミングとして、水張り制御を開始してから端末開閉弁が正常に開作動したとすれば水張りが完了するであろう水張り所要時間の経過を待って開判定を行うようにし、その水張り所要時間値を各暖房端末の保有水量情報に基づきその保有水量が少ないほど短くなるよう変更設定するようにしてもよい(請求項6)。この場合には、予め取得した各暖房端末の保有水量情報に基づいて各暖房端末の端末開閉弁の開判定実行タイミングが個別に変更されて、その開判定実行タイミングが端末情報に基づいて最適化される。つまり、保有水量情報の保有水量の大小に基づいて開判定実行タイミングを規定する水張り所要時間が変更されることになる。このため、全暖房端末の端末開閉弁の開判定に要する時間を、上記開判定実行タイミングが予め安全側(長時間側)に一律に設定されている場合と比べ、大幅に短縮し得ることになる。
【0018】
上記請求項5又は請求項6による試運転制御において水張り制御を実行する暖房端末の選択を端末情報に基づいて行う手法としては以下のようにすればよい。すなわち、熱源機コントローラにおいて、各暖房端末の圧力損失の高低に基づいて水張り制御を実行する暖房端末の先後の順序を設定し、設定した順序に従って水張り制御を行う暖房端末を選択するようにする(請求項7)。この場合に、より好ましくは水張り制御を実行する暖房端末の先後の順序を圧力損失が高い暖房端末から低い暖房端末へ順に設定するようにすればよい(請求項8)。この際に、各暖房端末の圧力損失の内、高低の差がなく互いに同等のものがある場合には、その圧力損失が同等の2以上の暖房端末については水張り制御を同時に実行するようにすればよい(請求項9)。
【0019】
請求項7の場合には複数の暖房端末に対する水張り制御が圧力損失の高低に基づいて順番に行われて各端末開閉弁の開判定が行われ、請求項8の場合には複数の暖房端末に対する水張り制御が圧力損失の高いものから順番に行われて各端末開閉弁の開判定が行われ、請求項9の場合には圧力損失が同等であればその同等の複数の暖房端末に対し同時に水張り制御が行われることになる。以上の場合には、全暖房端末がその圧力損失の高低順に水張り制御が行われるため、実際の循環水の流通の難易の順に水張りが行われて確実に水張りが行われる上に、圧力損失が同等の2以上の暖房端末に対して同時に水張り制御を行うことにより水張りの確実化を図りつつ水張りに要する時間の大幅な短縮化が図られる。
【0020】
また、上記請求項5又は請求項6による試運転制御における水張り制御として、暖房回路に介装したタンク内に貯留した循環水を各暖房端末に循環供給するようにする一方、上記各暖房端末に対する水張りのために消費した循環水量を上記タンクに対し補水する補水制御を並行して行うようにし、運転制御情報として上記タンクに対する補水量を検出し、この検出した補水量と各端末情報の保有水量との比較に基づいて端末開閉弁の開判定を行うようにしてもよい(請求項10)。水張り開始に伴い暖房回路内の循環水が水張り対象の暖房端末及び循環配管に供給されると、タンク内の循環水が消費されて補水制御により補水されることになる。従って、検出された補水量と、上記保有水量とを比較すれば、水張り対象の暖房端末及び循環配管内の全体に循環水が充填されたか否か、つまり、端末開閉弁が正常に開作動したか否かの判定を確実に行い得ることになる。
【0021】
上記請求項10の場合の補水量の検出としては以下のようにしてもよい。すなわち、上記補水制御としてタンクに対し内部の循環水が所定の低水位まで低減する毎に補水を開始して所定の高水位に到達するまで行うようにし、この補水制御を行う毎に上記タンクに対する補水回数としてカウントし、このカウントした補水回数に基づいて補水量の検出を行うようにする(請求項11)。この場合には、1回の補水制御により補水される補水量が一定かつ既知のものであるため、補水回数のカウントを行うだけでその水張り制御により補水された補水量の検出を簡易に行うことが可能になり、制御の簡易化が図られる。
【0022】
以上の如き検出補水量と、保有水量との比較による端末開閉弁の開判定を行う場合には、補水量が保有水量よりも所定値以上少ない場合にはその水張り対象の暖房端末への端末開閉弁の開作動に異常が生じていると判定してエラー報知を行うようにすればよい(請求項12)。これにより、暖房端末の端末開閉弁に異常のあることを暖房端末毎にその場で把握することが可能になる。なお、水張り制御を2以上の暖房端末について同時に実行した場合には、全暖房端末についての水張り制御及び開判定が完了した時点で、各暖房端末に対する水張り制御における全補水量と、各暖房端末における全保有水量との比較に基づいて上記2以上の暖房端末の端末開閉弁についての開判定を行うようにすればよい(請求項13)。2以上の端末開閉弁を開作動させた場合にその内の一部の端末開閉弁に開作動異常が生じていてもその場では特定し得ないものの、全暖房端末に対する水張り制御が終了した時点において、それまでの全補水量と全保有水量との差がいずれの暖房端末の保有水量に相当するかを見ることで、上記2以上の端末開閉弁のいずれが開作動異常で依然として閉状態にあるかを判定することが可能になる。
【0023】
以上は水張り制御による端末開閉弁の開判定についての解決手段たる発明であるが、これに加えて暖房端末の暖房動作が正常に行われるか否かの動作判定を行う場合には以下のようにすればよい。すなわち、上記の請求項1〜請求項6のいずれかの試運転制御において、全暖房端末及び循環配管に対する水張りを完了させた後、全暖房端末への端末開閉弁を開いた状態で加熱部を加熱作動させて加熱後の温水を全暖房端末に対し循環供給させるよう熱供給制御し、これにより各暖房端末の上記動作判定を端末情報と運転制御情報とに基づいて行うようにする(請求項14)。この場合には、上記の熱供給制御により全暖房端末に対し加熱後の温水が循環供給されることになるため、加熱部の加熱作動を暖房端末毎にその都度行う従来の方法と比べ、加熱部の加熱作動の効率化が図られる上に、暖房端末に循環供給される温水の温度むらの発生を確実に防止して安定した温度条件で各暖房端末に対し暖房用熱源としての温水を供給することが可能になる。このため、暖房端末の動作判定も熱源機側からの安定状態の熱供給に基づいて確実にかつ迅速に行い得ることになる。
【0024】
この請求項14の試運転制御方法における動作判定で用いる運転制御情報の一例としては、各暖房端末に循環供給される加熱後の温水によりその各暖房端末に供給される供給熱量についての情報を用いるようにしてもよい(請求項15)。この場合には、熱源機側から与えられる供給熱量と、この供給熱量を受けた各暖房端末での温度上昇度合との比較により暖房端末の動作判定が行い得ることになる。そして、この場合の供給熱量としては、加熱部による加熱量と、各暖房端末に対する分配比とに基づいて演算により求めるようにすればよい(請求項16)。すなわち、加熱部での循環水に対する加熱量が各暖房端末への循環流量の比に応じて分配されることになるため、その加熱量に判定対象の暖房端末に対する分配比を乗じることによりその判定対象の暖房端末に対する個別の供給熱量が確実に得られることになる。なお、上記加熱量は加熱部での加熱作動量に熱効率を乗じれて得るようにすればよい。この際の分配比としては、各端末情報の内の圧力損失の高低に基づいて設定するようにすればよい(請求項17)。つまり、各暖房端末に対する循環流量は圧力損失の高い暖房端末には少なく圧力損失の低い暖房端末には多くなるというように圧力損失の高低に応じて変化することになるため、循環流量の検出を個別に行うことなく端末情報の圧力損失に基づいて分配比を得ることが可能になる。
【0025】
以上の請求項15〜請求項17のいずれかの試運転制御方法おいては、供給熱量についての情報を、各暖房端末の動作判定の判定条件を設定するための情報として熱源機コントローラから各端末コントローラに対し出力するようにしてもよい(請求項18)。この場合には、供給熱量の情報が熱源機コントローラから各端末コントローラに出力されるため、各暖房端末に対する供給熱量についての正確な情報に基づき各端末コントローラにおいて動作判定を確実に行い得ることになる上に、その供給熱量の如何に応じて判定条件を変更設定することにより動作判定のために要する時間の短縮化が可能となる。
【0026】
上記判定条件の変更設定の手法の一例としては、各端末コントローラにおいて、端末情報としての定格熱量と、出力される供給熱量とに基づいて各暖房端末における暖房温度の予想上昇度合を演算推定し、この推定結果に基づいて判定条件を変更設定するようにすればよい(請求項19)。この場合、演算推定された予想上昇度合に基づいて動作判定を行い得るまでに要する昇温時間についての判定条件を変更し得ることになる。つまり、予想上昇度合が高ければ上記昇温時間も短くなり、動作判定も早期に行い得ることなる。このため、動作判定を確実に行いつつその動作判定に要する時間の短縮化を確実に図り得ることになる。
【0027】
また、上記請求項19の試運転制御方法においては、変更設定された判定条件に基づき動作判定が終了する毎に、その動作判定が終了した暖房端末の端末開閉弁を閉作動制御する一方、動作判定が未終了の暖房端末を対象として定格熱量と供給熱量とに基づく判定条件の変更設定を繰り返すようにしてもよい(請求項20)。この場合には、まず全暖房端末を対象にして熱供給制御が行われ、これの継続中において、上記の変更設定された判定条件に基づきいずれかの暖房端末の動作判定が終了すれば、その暖房端末の端末開閉弁が閉作動制御され、その後は端末開閉弁が開状態とされている残りの暖房端末を対象として熱供給制御が行われることになる。その際、上記熱供給制御の対象とされる残りの暖房端末について定格熱量と供給熱量とに基づく上記と同様な判定条件の変更が再度行われ、この変更された判定条件に基づき動作判定が順次行われることになる。従って、端末開閉弁の閉作動制御により閉状態となる端末開閉弁の数が増える毎に残りの暖房端末に供給される熱量も増加し、これにより、動作判定もより早期に終了することになる。このため、全暖房端末についての動作判定に要する時間の短縮化を図ることが可能になる。
【0028】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1〜請求項4のいずれかの温水暖房システムにおける試運転制御方法によれば、各端末コントローラから各暖房端末についての端末情報が試運転制御に先立って試運転制御部に取得させることができ、試運転制御部においてはその試運転制御を上記の取得した各端末情報と、熱源機についての運転制御情報とに基づいて実行することができる。これにより、熱源機側及び各暖房端末側の双方の情報に基づいて試運転制御を自動的に行うことができる上に、上記双方の的確な情報に基づいて試運転制御を行うため試運転に要する時間の短縮化を図ることができるようになる。
【0029】
中でも請求項2によれば、上記端末情報の内容を具体的に特定して試運転制御方法をより具体化することができ、請求項3によれば、個々の施工条件に応じて適切な端末情報の設定を行うことができるようになり、特に循環配管の如何に起因する保有水量もしくは圧力損失の変更設定に有用となる。請求項4によれば、圧力損失情報の高低に応じて熱源機の加熱部から供給される熱量を予測することができ、この供給熱量の予測値が個別の暖房端末の定格熱量に対し不適合である場合には報知手段による報知が行われるため作業者に注意を喚起することができる上に、その不適合な暖房端末の循環配管の修正等の圧力損失に係る部位の修正作業を通常運転に供される前に実施させることができるようになる。
【0030】
また、請求項5〜請求項13のいずれかの温水暖房システムにおける試運転制御方法によれば、上記請求項1〜請求項4による効果を前提として発揮しつつ、水張り制御による水張りと端末開閉弁の開判定とを全暖房端末について順に連続して行うことができる。このため、従来の試運転の如く暖房端末毎にその端末開閉弁の開及び閉の両作動制御を行うなう場合と比べ、閉作動制御及び閉状態になるまで待つ必要のない分、試運転に要する時間の短縮化を図ることができるようになる。
【0031】
特に、請求項6によれば、予め取得した各暖房端末の保有水量情報の大小に基づいて各暖房端末の端末開閉弁の開判定実行タイミングを最適化することができ、全暖房端末の端末開閉弁の開判定に要する時間を、上記開判定実行タイミングが予め安全側に一律に設定されている場合と比べ、大幅に短縮することができるようになる。
【0032】
請求項7によれば複数の暖房端末に対する水張り制御を圧力損失の高低に基づいて順番に行いつつ各端末開閉弁の開判定を行うことができ、請求項8によれば上記複数の暖房端末に対する水張り制御を圧力損失の高いものから順番に行いつつ各端末開閉弁の開判定を行うことができ、請求項9によれば、圧力損失が同等であればその同等の複数の暖房端末に対し同時に水張り制御を行うことができるようになる。以上、実際の循環水の流通の難易の順に水張りを行うことによりその水張りを確実に行うことができる上に、圧力損失が同等の2以上の暖房端末に対して同時に水張り制御を行うことにより水張りの確実化を図りつつ水張りに要する時間の大幅な短縮化を図ることができるようになる。
【0033】
請求項10によれば、検出された補水量と、上記保有水量とを比較することにより、水張り対象の暖房端末及び循環配管内の全体に循環水が充填されたか否か、つまり、端末開閉弁が正常に開作動したか否かの判定を確実に行うことができるようになる。この場合に、請求項11によれば、補水回数のカウントを行うだけで水張り制御により補水された補水量の検出を簡易に行うことができ、制御の簡易化を図ることができるようになる。また、請求項12によれば、暖房端末の端末開閉弁に異常のあることを暖房端末毎にその場で作業者に把握させることができるようになる。さらに、請求項13によれば、水張り制御を2以上の暖房端末について同時に実行した場合であっても、全暖房端末に対する水張り制御が終了した時点において、上記2以上の暖房端末の端末開閉弁のいずれが開作動異常で依然として閉状態にあるかを確実に判定することができるようになる。
【0034】
さらに、請求項14〜請求項20のいずれかの温水暖房システムにおける試運転制御方法によれば、上記請求項1〜請求項6による効果を前提として発揮しつつ、水張り制御による端末開閉弁の開判定に加えて暖房端末の暖房動作が正常に行われるか否かの動作判定を確実に行うことができることになる。すなわち、熱供給制御により全暖房端末に対し加熱後の温水が循環供給されることになるため、加熱部の加熱作動を暖房端末毎にその都度行う従来の方法と比べ、加熱部の加熱作動の効率化を図ることができる上に、暖房端末に循環供給される温水の温度むらの発生を確実に防止して安定した温度条件で各暖房端末に対し暖房用熱源としての温水を供給することができるようになる。このため、暖房端末の動作判定も熱源機側からの安定状態の熱供給に基づいて確実にかつ迅速に行うことができるようになる。
【0035】
特に、請求項15によれば、熱源機側から与えられる供給熱量と、この供給熱量を受けた各暖房端末での温度上昇度合との比較により暖房端末の動作判定を確実に行うことができるようになる。請求項16によれば、加熱部での加熱量に判定対象の暖房端末に対する分配比を乗じることによりその判定対象の暖房端末に対する個別の供給熱量を確実に得ることができることになる。請求項17によれば、循環流量の検出を個別に行うことなく端末情報の圧力損失に基づいて上記分配比を得ることができるようになる。
【0036】
また、請求項18によれば、上記請求項15〜請求項17による効果を得つつ、供給熱量の情報が熱源機コントローラから各端末コントローラに出力されるため、各暖房端末に対する供給熱量についての正確な情報に基づき各端末コントローラにおいて動作判定を確実に行うことができるようになる上に、その供給熱量の如何に応じて判定条件を変更設定することにより動作判定のために要する時間の短縮化を図ることができるようになる。
【0037】
請求項19によれば、上記請求項18において、演算推定された予想上昇度合に基づいて動作判定を行い得るまでに要する昇温時間についての判定条件を変更することができ、動作判定を確実に行いつつその動作判定に要する時間の短縮化を確実に図ることができることになる。
【0038】
加えて請求項20によれば、上記請求項19における熱供給制御の継続中において、動作判定が終了する毎にその動作判定の終了した暖房端末の端末開閉弁を順に閉作動制御し、以後は残りの暖房端末を対象とする熱供給制御と判定条件の再変更設定を繰り返すため、全暖房端末についての動作判定に要する時間のより一層の短縮化を図ることができるようになる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0040】
図1は、本発明の実施形態が適用される温水暖房システムの例を示す。同図において、2は熱源機、3a〜3dはその熱源機2から循環供給される温水により暖房運転が行われる2以上の暖房端末であり、熱源機2は熱源機コントローラ4を備え、上記各暖房端末3a〜3dはそれぞれ個別に端末コントローラ32a〜32dを備えている。
【0041】
上記熱源機2は、加熱部を構成する燃焼缶体11と、この燃焼缶体を通る暖房回路12と、この暖房回路12に介装され循環水を貯留するたタンク13及びその循環水を循環させる循環ポンプ14と、上記暖房回路12から上記各暖房端末3a〜3dに対し温水の循環供給を個別にON・OFFするための端末開閉弁としての熱動弁151〜156を有する開閉切換ユニット(6Pヘッダ)15と、上記各暖房端末3a〜3dから暖房回路12に戻される循環水を受ける戻り接続口16とを備えたものである。上記燃焼缶体11にはその上部に配設された熱交換器21と、この熱交換器21の下方に配設されて加熱部での加熱作動を受け持つ燃焼バーナ22とが配設されている。
【0042】
上記暖房回路12は、上記熱交換器21により加熱された循環水(高温水)を上記開閉切換ユニット15の各熱動弁151〜156に供給する暖房往き管12aと、各暖房端末3a〜3dに供給された循環水が各暖房端末3a〜3dで放熱された後の循環水(低温水)を上記戻り接続口16を通して受け上記タンク13に戻した後に循環ポンプ14を通して上記熱交換器21に戻す暖房戻り管12bとからなる。上記暖房往き管12aには熱交換器21にて加熱されて各暖房端末3a〜3dに供給される高温水の温度を検出する往き温度センサ25が配設され、上記暖房戻り管12bには上記熱交換器21に戻される低温水の温度を検出する戻り温度センサ26が配設されている。
【0043】
上記タンク13には例えば水道管もしくは給湯器の注湯管等の外部の給水源と接続されて補水を行う補水管23が接続され、この補水管23には補水管23を通して補水を行うための補水電磁弁24が介装されている。また、上記タンク13には高水位電極131と、低水位電極132とが配設されており、これら両電極131,132による水位検出情報に基づいて上記補水電磁弁24の開閉作動が上記熱源機コントローラ4により制御され、これにより、上記タンク13を介した暖房回路12に対する補水制御が行われるようになっている。
【0044】
上記開閉切換ユニット15の各熱動弁151〜156に対し上記各暖房端末3a〜3dに向かう循環配管31a〜31dの上流端が個別に接続され、これにより、上記暖房往き管12aからの循環水が各暖房端末3a〜3dに対し並列に分流されるようになっている。そして、上記各循環配管31a〜31dは各暖房端末3a〜3dに循環水を供給した後、下流側が合流され下流端が熱源機2側の戻り接続口16に連通接続されている。
【0045】
上記暖房端末3a〜3dは、それぞれ内部に放熱チューブもしくは放熱パネル等を備え、熱源機2側から循環供給される高温水(例えば60〜80℃の高温水)を熱源としてその高温水により供給された熱を放熱することにより、浴室の乾燥や部屋の暖房等を行うようになっている。例えば、暖房端末3aが浴室乾燥機、暖房端末3bがファンコンベクタ(ファンヒータ)、暖房端末3cは床暖房装置、暖房端末3dは他の部屋に配設された床暖房装置である。なお、図1の例では4つの熱動弁151〜154に対し上記の4つの暖房端末3a〜3dが個別に接続され、他の2つの熱動弁155,156は未接続状態とされた場合を示している。
【0046】
上記の各暖房端末3a〜3dに個別に配設された端末コントローラ32a〜32dは熱源機コントローラ4との間で接続ライン33a〜33dを介して双方向通信が可能になっている。これにより、試運転に際しては上記各端末コントローラ32a〜32dから熱源機コントローラ4に対し各暖房端末3a〜3dの端末情報を出力したり、逆に熱源機コントローラ4から各端末コントローラ32a〜32dに対し熱源機2側の運転制御情報を出力したりし得るようになっている。なお、上記の熱源機コントローラ4と、各端末コントローラ32a〜32dとの間の双方向通信は有線のみならず無線により行うようにしてもよい。
【0047】
上記各端末コントローラ32a〜32dは、図2に示すように入力設定部34と、通信制御部35と、端末情報記憶部36と、試運転判定部37とを備えたものである。上記端末情報記憶部36には端末情報が予め記憶設定されており、この記憶設定された端末情報は上記入力設定部34により試運転時において変更設定し得るようになっている。また、上記試運転判定部37は各暖房端末3a〜3dの暖房運転が正常に行われるか否かの後述の動作チェック(動作判定)を行うようになっている。
【0048】
上記端末情報とは機種、定格熱量、保有水量及び圧力損失についての各情報のことである。上記機種情報は浴室暖房機、ファンコンベクタもしくは床暖房装置等の暖房端末の種類を示す記号等であり、上記定格熱量情報は暖房能力情報Xi(kcal/h)及び要求温度情報Yi(℃)により構成され、保有水量情報Zi(cm3)は各暖房端末3a〜3d及び対応する循環配管31a〜31dの内部容積を示すものであり、圧力損失情報は各暖房端末3a〜3d及び対応する循環配管31a〜31dに循環水を供給した場合に生じる圧力損失の程度を表す圧損レベル表示A〜Eにより構成されている。なお、上記のXi,Yi,Ziの添字i(i=1〜4)は上記の4つの暖房端末3a〜3dのいずれかを特定するものである。
【0049】
上記圧力損失情報としての圧損レベルA〜Eは、具体的な圧力損失値について予め範囲分けし、高い側からレベルA、レベルB、レベルC、レベルD、レベルE(A>B>C>D>E)の順に等級分けされたものであり、具体的な圧力損失値に基づき予め圧損レベルが設定されている。上記保有水量情報Zi及び圧力損失情報A〜Eは、循環配管31a〜31dの配管長等により変化するものであるため、各暖房端末3a〜3dについて既知のもしくは試験により得た保有水量及び圧損レベルを予め記憶設定させておき、上記循環配管31a〜31dの配管工事の終了後にその施工条件に応じて上記入力設定部34により変更設定するようにすればよい。
【0050】
以上により、各端末コントローラ32a〜32dの端末情報記憶部36には、機種情報、暖房能力情報、要求温度情報、保有水量情報、圧損レベルの各情報が端末情報として、例えば、
端末コントローラ32aの端末情報:[BathD,X1,Y1,Z1,D]
端末コントローラ32bの端末情報:[FanCn,X2,Y2,Z2,C]
端末コントローラ32cの端末情報:[FloorH,X3,Y3,Z3,C]
端末コントローラ32dの端末情報:[FloorH,X4,Y4,Z4,A]
のように記憶設定されている。
【0051】
上記熱源機コントローラ4は、通常運転のための図示省略の暖房運転制御系に加えて、試運転のための試運転制御に係る試運転制御系を備えている。この試運転制御系は、通常運転及び試運転の双方で機能する通信制御部42と、試運転のために循環ポンプ14、燃焼バーナ21、各熱動弁151〜156及び補水電磁弁24等の各作動制御を行う試運転制御部43と、後述の水張りチェックを実行する暖房端末3a〜3dの先後の順序を設定する端末順序設定部44と、後述の動作チェックを行う際の循環流量の分配比を演算により設定する分配比設定部45と、各暖房端末3a〜3dに対する供給熱量を演算により求める供給熱量演算部46と、タンク13に対する補水制御により補水される補水量を検出する補水量検出部47とを備えている。なお、図2中41は報知手段を構成するリモコン(リモートコントローラ)であり、このリモコンは通常運転時や試運転時においてユーザもしくは試運転作業者により入力操作のために利用される一方、その表示部41aにより所定の状態表示を行ったり警報ブザーを吹鳴したりするために用いられる。
【0052】
端末順序設定部44での順序設定は、上記通信制御部35,42を介して各端末コントローラ32a〜32dから出力させた端末情報の内の圧損レベル情報に基づき行うようになっている。すなわち、圧損レベルが高いものほど先になるように順序(順番)を設定し、後述の水張り制御対象の暖房端末(つまり熱動弁)を上記順序に従って選択させる。この際、圧損レベルが同等のものがある場合には、その圧損レベルが同等の2以上の暖房端末については先後のない同順とし、上記水張り制御対象として同時にその2以上の暖房端末を対象とするようになっている。上述の端末情報の例では、レベルAの暖房端末3d(熱動弁154)が一番目となり、以下、レベルCの暖房端末3b及び3c(熱動弁152及び153)、レベルDの暖房端末3a(熱動弁151)の順序となる。
【0053】
分配比設定部45での分配比設定も、上記と同様に出力させた端末情報の内の圧損レベル情報に基づき行うようになっている。後述の端末チェックにおいて暖房往き管12aを通して循環供給される全循環流量を100%とし、試運転対象の全暖房端末3a〜3d側の各圧損レベルに反比例するよう各暖房端末3a〜3d側への個別循環流量を配分して分配比を設定する。すなわち、上述の端末情報の例では、圧損レベルが最も高いレベルAが1つ(暖房端末3d)、レベルBがなくてレベルCが2つ(暖房端末3b及び3c)、圧損レベルが最も低いレベルDが1つ(暖房端末3a)であるため、レベルAの暖房端末3d側には例えば5%、レベルCの暖房端末3b及び3c側にはそれぞれ25%、レベルDの暖房端末3a側には45%というように、各暖房端末3a〜3d側に流れるであろう個別循環流量の分配比を設定する。なお、後述の如く最も早く動作判定が終了して例えば暖房端末3aの熱動弁151が閉じられた後は、試運転対象を3つの暖房端末3b〜3dとして上記分配比を再設定する。すなわち、この場合には、レベルAが1つ(暖房端末3d)、レベルCが2つ(暖房端末3b及び3c)となるため、レベルAの暖房端末3dには10%、レベルCの暖房端末3b及び3c側にはそれぞれ45%というように個別循環流量の分配比を再設定する。
【0054】
供給熱量演算部46では、後述の端末チェックにおいて熱源機2側から各暖房端末3a〜3dに対し上記の個別循環流量により供給される高温水により供給される熱量を演算により求めるようになっている。すなわち、燃焼バーナ22での実際の燃焼量に燃焼効率を乗じて全循環流量での全供給熱量(熱源機での加熱量)を求め、この全供給熱量に上記の分配比を乗じて各暖房端末3a〜3dに対する個別の供給熱量を求める。なお、上記の如く分配比が再設定された場合には、その再設定された分配比に基づいて個別の供給熱量を再度演算することになる。
【0055】
補水量検出部47では、後述の補水制御が1回行われる毎に補水回数をカウントし、この補水回数にタンク13の低水位電極132から高水位電極131までの水位差に相当する水量を乗じることにより補水量を検出するようになっている。つまり、補水回数を検出しこの補水回数に基づいて演算することにより補水量の検出を行うようになっている。
【0056】
以上の構成を前提として、温水暖房システムが通常運転に供される前に実行される試運転制御について以下に説明する。
【0057】
本試運転制御は、熱源機2の設置、各室への暖房端末3a〜3dの設置、及び、各循環配管31a〜31dの配管・接続の各種工事や配線工事等が完了した後に行われる。この状態では全熱動弁151〜156は全て閉状態とされている。また、各端末コントローラ32a〜32dの端末情報記憶部36には上述の如く施行条件に応じて保有水量情報や圧損レベル情報について入力設定部34を介して変更設定された状態となっている。
【0058】
本試運転制御の概略をまず説明すると、まず、各端末コントローラ32a〜32dから端末情報を出力させて熱源機コントローラ4に取り込み、この端末情報に基づき事前判定を行う。すなわち、各暖房端末3a〜3dの圧力損失情報の相互間での高低バランスに基づいて熱源機2側から各暖房端末3a〜3dに供給され得る熱量の分配予測を行い、この分配予測された各暖房端末3a〜3dへの供給熱量と、その各暖房端末3a〜3dの定格熱量情報とを互いに比較し、上記供給熱量が定格熱量情報に比して不適合である暖房端末があるとき報知手段としてのリモコン41の表示部41aにその暖房端末と不適合である旨との表示を行い作業者に注意を喚起させる。不適合な暖房端末がある場合には、循環配管31a〜31dであって上記不適合な暖房端末の循環配管や、その暖房端末の配置等について修正作業を加え、入力設定部34により端末情報の変更設定を行い、再度、端末情報の熱源機コントローラ4への出力を行わせる。以上の事前判定をクリアした後に実質的な試運転制御を開始する。
【0059】
すなわち、全暖房端末3a〜3dについて所定の順序に基づいて選択された1又は2以上の暖房端末毎に水張りチェック(水張り制御)を行い、これにより、水張りが正常に行われたか否かの水張り判定及び使用中の各熱動弁151〜154が正常に開作動するか否かの開判定が行われる。この後に、全ての熱動弁151〜154を開状態のままにして燃焼バーナ22を作動させて高温の循環水を全暖房端末3a〜3dに循環供給させて端末チェック(熱供給制御)を行い、これにより、各暖房端末3a〜3dで暖房運転が正常に行われるか否かの動作判定が行われる。
【0060】
以下、上記水張りチェックについて図3を参照しつつ詳細に説明する。まず、各端末コントローラ32a〜32dから端末情報を出力させて熱源機コントローラ4に取り込む(ステップSA1)。この端末情報に基づいて上記の事前判定をクリアすることの確認や、上記端末順序設定部44での順序設定及び分配比設定部45での分配比設定等を行う。次に、循環ポンプ14の作動と、上記分配比設定部44で設定された一番目、すなわち、圧力損失が最も高い圧損レベルAの暖房端末(上記例示の場合では暖房端末3d)の熱動弁154の開作動とを行い、暖房端末3d及びその循環配管31dに対する水張りを行う(ステップSA2及びA3)。この際、補水制御サブルーチンの実行を開始させ、以後、この水張りチェックの各処理と並行させて継続させる(SUB3)。
【0061】
先に上記補水制御サブルーチン(SUB3)の内容を図4に基づいて説明すると、まず低水位電極132からの出力信号に基づいてタンク13内の循環水の水位が所定の低水位Loより低下したことを検知した場合には(ステップSB1でYES)、補水電磁弁24を開作動してタンク13内に補水を開始する(ステップSB2)。次に高水位電極131からの出力信号に基づいてタンク13内の水位が所定の高水位Hiに到達したことを検知した場合には(ステップSB3でYES)、上記補水電磁弁24を閉作動して補水を停止する(ステップSB4)。そして、補水量検出部47での補水回数N(初期設定値=0)に「1」を加える(ステップSB6)。以上のステップSB1〜SB5を水張りチェックが終了するまで繰り返し(ステップSB6でNO)、上記水張りチェックの終了と共に補水制御サブルーチンも終了させる(ステップSB6でYES)。
【0062】
再び水張りチェックの説明を続けると、上記の熱動弁154の開作動制御(ステップSA3)により、その熱動弁154が正常に開作動したとすれば、暖房往き管12aからの循環水が熱動弁154及び循環配管31dを通して暖房端末3d側に供給されてそれらの内部に水張りが行われる。上記熱動弁154が正常に開作動したとすれば水張りが完了するであろう水張り所要時間tの間、継続され(ステップSA4でNO)、水張り所要時間tが経過すれば、この暖房端末3dの保有水量情報Z4よりも上記水張り所要時間t内に補水されて補水量検出部47により検出された補水量が多いか否かで開判定を行う(ステップSA4でYES、SA5)。保有水量情報Z4よりも上記補水量が少なければ熱動弁154の開作動に異常があり水張りが正常には行われていない旨の水張り異常表示をリモコン41の表示部41aに表示する一方(ステップSA5でNO、SA6)、保有水量情報Z4よりも上記補水量が多ければ熱動弁154の開作動が正常に行われ水張りが正常に行われたものとして、その熱動弁154を開状態のまま次順の暖房端末を対象として上記と同様に水張りを行う(ステップSA5でYES)。
【0063】
なお、上記の水張り所要時間tは保有水量情報に基づいて設定され、保有水量が多いほど長く保有水量が少ないほど短くなるように時間値が変更設定されるようになっている。
【0064】
そして、次順の圧損レベルの暖房端末の熱動弁を開作動制御する(ステップSA7)。つまり、レベルAの次に低いレベルBのものを対象とするが、上述の例示の場合にはレベルBのものはないため、レベルCの暖房端末3b及び3cの2つの熱動弁152及び153を開作動制御する。そして、上記ステップSA4と同様に上記両暖房端末3b及び3c側に水張りし得るものとして設定された水張り所要時間tの経過まで循環水を供給し(ステップSA8)、その水張り所要時間tの経過後に上記ステップSA5と同様に保有水量情報Z2+Z3よりも上記時間tの間の補水量が多いか否かで開判定を行う(ステップSA9)。そして、上記と同様に、保有水量情報Z2+Z3よりも補水量が少なければ水張り異常表示を行う一方(ステップSA9でNO、SA10)、保有水量情報Z2+Z3よりも補水量が多ければ熱動弁152及び153の開作動が正常に行われ水張りが正常に行われたものとして熱動弁152及び153を開状態のまま次順の暖房端末を対象として水張りを繰り返す(ステップSA9でYES)。
【0065】
以下、図示を省略するが、以上のステップSA3〜SA6もしくはステップSA7〜SA10と同様の処理を最も圧損レベルの低い暖房端末の熱動弁についての開判定が終了するまで繰り返す。
【0066】
そして、所定の待機時間の経過を待って(ステップSA11)、最終判定を行う。この最終判定は、全暖房端末3a〜3dの保有水量情報を合計した全保有水量(Z1+Z2+Z3+Z4)よりもこれまでの各水張りで補水した全補水量が少なければ、その差分の水量(差分量)と各保有水量情報とを対比してその差分量に近似する保有水量を有する暖房端末の熱動弁に開作動異常が生じていると判断してその熱動弁についての開異常エラー表示をリモコン41に表示する(ステップSA12でNO、ステップSA13)。これにより、上記の同時に2つの熱動弁152及び153を開作動制御した場合であってエラーが生じた場合に、いずれの熱動弁152又は153の開作動が異常(故障)で閉状態のままであるかが把握できることになる。逆に、全保有水量よりも全補水量が多ければ全ての暖房端末3a〜3dに対する水張りが正常に行われたと判断して水張りは正常に行われた旨の水張り正常表示を上記リモコン41に表示して水張りチェックを終了させる(ステップSA14)。
【0067】
以上の水張りチェックにより、1台の暖房端末についての水張りを行った場合には熱動弁の開異常をその都度把握することができ、2台以上の暖房端末について同時に水張りを行った場合であって万一いずれかの熱動弁に開異常が発生している場合には全ての水張り制御が終了した段階でその2台以上の暖房端末のいずれの熱動弁が開異常であるかを把握することができる。
【0068】
以上の水張りチェックが終了した後、引き続いて各熱動弁151〜154が開状態にされたまま端末チェックを行う。この端末チェックは図5に示すように、燃焼バーナ22を燃焼作動させて熱交換器21で加熱された後の高温水を循環水として各暖房端末3a〜3dに循環供給させる(ステップSC1)。この際、燃焼バーナ22は端末チェックのための熱供給を最大にするために最大能力で燃焼作動させる。そして、各暖房端末3a〜3dでの暖房運転が正常に行われているか否かの動作判定を開始する(ステップSC2)。
【0069】
この動作判定は、まず、分配比設定部45での分配比設定及び供給熱量演算部46での各暖房端末3a〜3dに対する個別供給熱量の演算を行い(ステップSC3)、演算された個別供給熱量を運転制御情報として熱源機コントローラ4から各端末コントローラ32a〜32dに対し通信制御部42,35…を介して出力する(ステップSC4)。
【0070】
次に、各端末コントローラ32a〜32dにおいて試運転判定部37での判定条件の決定を行う(ステップSC5)。この判定条件の決定は、出力された個別供給熱量の情報と定格熱量情報とに基づきその個別供給熱量を受けた場合の暖房端末で予想される温度上昇度合(予想上昇度合)を決定する。この予想上昇度合とは、例えば1分間に何度上昇するか、あるいは、例えば5度上昇するのに何分要するかである。そして、上記予想上昇度合に基づいてその暖房端末の要求温度情報Yiにまで昇温するのに要する時間、つまり、動作判定が行い得ることになるまでの判定時間を判定条件として割り出す。これは例えば定格熱量が3000kcal/hの暖房端末に対し、個別供給熱量が3000kcal/hの場合(図6の実線参照)、4000kcal/hの場合(図6の一点鎖線参照)、6000kcal/hの場合(図6の点線参照)では暖房端末での温度上昇度合が変化し、暖房運転動作が正常であるならば所定の温度まで上昇するのに要する時間(判定時間)も変化するためである。
【0071】
そして、変更設定された判定時間の経過時点で要求温度まで実際に温度上昇したことをもって暖房運転動作が正常に行われていると判断して、その端末チェックOKの信号を熱源機コントローラ4に対し出力する(ステップSC6)。この信号の出力を受けて熱源機コントローラ4の試運転制御部43により上記端末チェックOKの暖房端末の熱動弁を閉作動制御する(ステップSC7)。
【0072】
以上のステップSC3〜ステップSC7までの各処理を全ての熱動弁151〜154の閉作動制御が終了するまで繰り返す(ステップSC8でNO、ステップSC3〜SC7)。なお、2回目、3回目…の繰り返しの際には、ステップSC3での分配比の再設定、及び、再設定された分配比に基づく個別供給熱量の再演算と、ステップSC5での上記再演算された個別供給熱量に基づく判定条件の再設定とをそれぞれ行う。
【0073】
以上の端末チェックの場合には、まずは全暖房端末を対象として高温水の循環供給を行うため燃焼バーナ22の燃焼作動の効率化を図ることができる上に、個別供給熱量に基づく判定条件(判定時間)の変更設定をその都度行うことにより端末チェックに要する時間の短縮化を図ることができる。
【0074】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、循環ポンプ14としては吐出流量が一定のものを用いてもよいし、吐出流量が可変のもの(例えばDCポンプ)を用いてもよい。いずれの場合も全循環流量の検出のために流量センサを設けてもよいし、あるいは、暖房回路12内の内圧を検出する圧力センサを設けこの検出圧力に基づいて循環流量を演算推定するようにしてもよい。
【0075】
熱源機2側からの全供給熱量(加熱量)を、上記の全循環流量の検出結果と、往き温度センサ25及び戻り温度センサ26の両検出温度の差とを乗じることにより演算により求めるようにしてもよい。
【0076】
分配比設定部45での分配比設定は、圧損レベル情報に基づいて演算することにより行ってもよいし、予め上記圧損レベルの種々の組み合わせに基づいて作成した分配比テーブルを記憶設定しておき、この分配比テーブルから今回の分配比を設定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態が適用される温水暖房システムを示す模式図である。
【図2】試運転制御に係る部分の熱源機コントローラと端末コントローラとの内容を示すブロック図である。
【図3】水張りチェックの処理を示すフローチャートである。
【図4】補水制御の処理を示すフローチャートである。
【図5】端末チェックの処理を示すフローチャートである。
【図6】端末の温度上昇と時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
2 熱源機
3a〜3d 暖房端末
4 熱源機コントローラ
11 燃焼缶体(加熱部)
12 暖房回路
13 タンク
14 循環ポンプ
22 燃焼バーナ(加熱部)
31a〜31d 循環配管
32a〜32d 端末コントローラ
34 入力設定部
36 端末情報記憶部
43 試運転制御部
44 端末順序設定部
45 分配比設定部
46 供給熱量演算部
47 補水量検出部
151〜154 熱動弁(端末開閉弁)

Claims (20)

  1. 少なくとも加熱部及び循環ポンプが配設された暖房回路を有する熱源機と、この熱源機外に設置されて個別の端末開閉弁及び循環配管を介して上記暖房回路と接続された少なくとも2以上の暖房端末とを備え、上記加熱部により昇温された温水が上記循環ポンプの作動により上記各暖房端末に対し上記端末開閉弁及び循環配管を通して循環供給されるように構成された温水暖房システムについて、通常運転を行う前に実行される温水暖房システムにおける試運転制御方法において、
    上記熱源機の運転制御を実行する熱源機コントローラと、各暖房端末に設置された各端末コントローラとを互いに通信可能に接続し、上記熱源機コントローラには予め定められた試運転制御を実行させるための試運転制御部を備える一方、上記各端末コントローラには対応する暖房端末に関する端末情報を予め記憶させておき、
    上記試運転制御の実行に先立ち、上記熱源機コントローラに対し上記全端末コントローラから各暖房端末についての端末情報を出力させ、
    この出力された各端末情報と、上記熱源機コントローラ側の熱源機についての運転制御情報とに基づいて上記試運転制御を実行させるようにする
    ことを特徴とする温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  2. 請求項1記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    各端末情報として、対応する暖房端末の定格熱量、その暖房端末に充填されるべき保有水量及びその暖房端末における圧力損失の各情報を少なくとも含むものとする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  3. 請求項2記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    端末コントローラに対し端末情報の内容について変更設定する入力設定部を設け、この入力設定部により温水暖房システムの施工後にその施工条件に応じて所定の端末情報を変更設定するようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    試運転制御の実行に先立ち、熱源機コントローラにおいて、各暖房端末の圧力損失情報の相互間での高低バランスに基づいて熱源機側から各暖房端末に供給され得る熱量の分配予測を行い、この分配予測された各暖房端末への供給熱量と、その各暖房端末の定格熱量情報とを互いに比較し、上記供給熱量が定格熱量情報に比して不適合である暖房端末があるとき報知手段によりその暖房端末を特定して不適合である旨の報知を行うようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    試運転制御として、
    循環配管及び暖房端末に対する水張りのために、端末情報に基づいて選択した1又は2以上の暖房端末への端末開閉弁を開作動制御して循環ポンプの作動により循環水を上記端末開閉弁及び循環配管を通して循環供給させるよう水張り制御し、これにより端末開閉弁が正常に開作動するか否かの開判定を端末情報と運転制御情報とに基づいて行い、続いて上記端末開閉弁を開いたまま残りの暖房端末について上記端末情報に基づいて次に選択された暖房端末を対象として上記水張り制御及び開判定を順に繰り返して、全暖房端末についての水張り制御及び開判定を完了させるようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  6. 請求項5記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    水張り制御を開始してから端末開閉弁が正常に開作動したとすれば水張りが完了するであろう水張り所要時間の経過を待って開判定を行うようにし、その水張り所要時間値を各暖房端末の保有水量情報に基づきその保有水量が少ないほど短くなるよう変更設定するようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  7. 請求項5又は請求項6記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    熱源機コントローラにおいて、各暖房端末の圧力損失の高低に基づいて水張り制御を実行する暖房端末の先後の順序を設定し、設定した順序に従って水張り制御を行う暖房端末を選択するようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  8. 請求項7記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    水張り制御を実行する暖房端末の先後の順序を圧力損失が高い暖房端末から低い暖房端末へ順に設定するようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  9. 請求項8記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    各暖房端末の圧力損失の内、高低の差がなく互いに同等のものがある場合には、その圧力損失が同等の2以上の暖房端末については水張り制御を同時に実行する、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  10. 請求項5又は請求項6記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    水張り制御として、暖房回路に介装したタンク内に貯留した循環水を各暖房端末に循環供給するようにする一方、上記各暖房端末に対する水張りのために消費した循環水量を上記タンクに対し補水する補水制御を並行して行うようにし、
    運転制御情報として上記タンクに対する補水量を検出し、
    この検出した補水量と各端末情報の保有水量との比較に基づいて端末開閉弁の開判定を行うようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  11. 請求項10記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    補水制御として、タンクに対し内部の循環水が所定の低水位まで低減する毎に補水を開始して所定の高水位に到達するまで行うようにし、
    この補水制御を行う毎に上記タンクに対する補水回数としてカウントし、このカウントした補水回数に基づいて補水量の検出を行うようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    水張り制御対象の暖房端末において、補水量が保有水量よりも所定値以上少ない場合には上記暖房端末への端末開閉弁の開作動に異常が生じていると判定してエラー報知を行うようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  13. 請求項12記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    水張り制御を2以上の暖房端末について同時に実行した場合には、全暖房端末についての水張り制御及び開判定が完了した時点で、各暖房端末に対する水張り制御における全補水量と、各暖房端末における全保有水量との比較に基づいて上記2以上の暖房端末の端末開閉弁についての開判定を行うようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  14. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    試運転制御として、
    全暖房端末及び循環配管に対する水張りを完了させた後、全暖房端末への端末開閉弁を開いた状態で加熱部を加熱作動させて加熱後の温水を全暖房端末に対し循環供給させるよう熱供給制御し、これにより各暖房端末の暖房動作が正常に行われるか否かの動作判定を端末情報と運転制御情報とに基づいて行うようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  15. 請求項14記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    運転制御情報として、各暖房端末に循環供給される加熱後の温水によりその各暖房端末に供給される供給熱量についての情報を用いるようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  16. 請求項15記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    供給熱量を、加熱部による加熱量と、各暖房端末に対する分配比とに基づいて演算により求めるようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  17. 請求項16記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    分配比を各端末情報の内の圧力損失の高低に基づいて設定するようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  18. 請求項15〜請求項17のいずれかに記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    供給熱量についての情報を、各暖房端末の動作判定の判定条件を設定するための情報として熱源機コントローラから各端末コントローラに対し出力するようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  19. 請求項18記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    各端末コントローラにおいて、端末情報としての定格熱量と、出力される供給熱量とに基づいて各暖房端末における暖房温度の予想上昇度合を演算推定し、この推定結果に基づいて判定条件を変更設定するようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
  20. 請求項19記載の温水暖房システムにおける試運転制御方法であって、
    変更設定された判定条件に基づき動作判定が終了する毎に、その動作判定が終了した暖房端末の端末開閉弁を閉作動制御する一方、動作判定が未終了の暖房端末を対象として定格熱量と供給熱量とに基づく判定条件の変更設定を繰り返すようにする、温水暖房システムにおける試運転制御方法。
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