JP3708234B2 - 無線装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイレクトコンバージョン方式を用いた無線装置に関するものであり、特にガスメータや水道メータと電話回線との間を無線で接続し、ガスや水道等の検針値をセンターに通報する自動検針システムに用いる無線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイレクトコンバージョン方式を用いた無線装置は、特開平7−38455号公報に記載されているものが一般的であった。従来の無線装置を図4に示し説明する。図4において、1はアンテナ、2は高周波増幅器、3は第一のミキシング手段、4は第二のミキシング手段、5は局部発振手段、6は90度位相器、7は復調処理部である。アンテナ1にはデータで周波数変調された電波が入力し、電波は第一のミキシング手段3および第二のミキシング手段4でベースバンド信号に変換される。第一のミキシング手段3および第二のミキシング手段4の出力には直交するベースバンド信号が出力する。復調処理部7で直交する二つのベースバンド信号を用いてデータを復調し、端子19には復調されたデータが出力する。復調処理部7の動作を説明する。第一のフィルタ8、第二のフィルタ9は隣接チャンネルの信号を取り除き希望信号だけを取り出すチャンネル選択フィルタである。第一の掛け算手段10では、第二の局部発振手段12からの信号と希望信号が掛け算される。第二の掛け算手段11では、第二の局部発振手段12の信号を90度位相器13により90度位相シフトした信号と希望信号と直交する希望信号が掛け算される。加算手段14において二つの信号が加算され、周波数変調された信号が復元される。復元された周波数変調信号は帯域フィルタ16、中間周波増幅器17を介して復調手段18に入力し、端子19に復調されたデータが生じる。局部発振手段5はPLL手段等を用いて発振周波数を可変できるように構成され、希望信号を選択できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の無線装置では次のような課題があった。
【0004】
(1)局部発振手段5で発生する局部発振周波数は受信したい希望と同じ周波数のため、局部発振信号がアンテナから漏洩し他の受信装置に妨害を与える。
【0005】
(2)局部発振周波数は例えば特定小電力無線用の無線装置の場合400MHz帯と高い周波数のため、PLL手段等を用いて発振周波数を可変できるように構成した場合PLL手段の分周器の消費電流が大となる。特に無線装置をガス自動検針システムに用いた場合には、消費電流を減らし電池交換なしに10年間動作させる必要がある。
【0006】
(3)ダイレクトコンバージョン方式は、中間周波数に変換後は直流伝送を必要とする。しかしながら400MHz帯でダイレクトコンバージョンを行った場合、第一のミキシング手段3および第二のミキシング手段4において、局部発振手段5の局部発振信号が空間結合により他方の入力端子に入力し、局部発振信号同士の掛け算が行われ第一のミキシング手段3および第二のミキシング手段4の出力に直流オフセットが生じることになり復調性能を悪化させる原因となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、希望信号に比べ低い周波数である第一の中間周波数に希望信号を一旦周波数変換した後、ダイレクトコンバージョンを行うとともに、ダイレクトコンバージョンを行う第二の局部発振信号の周波数をPLL手段により可変させようとするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、電波を受信する高周波増幅器と、前記高周波増幅器の出力を第一の中間周波信号に変換する第一のミキシング手段と、前記第一の中間周波信号を第二の中間周波信号に変換する第二のミキシング手段と、前記第二の中間周波信号と直交する第三の中間周波信号に変換する第三のミキシング手段と、前記第二の中間周波信号と前記第三の中間周波信号を用いて復調する復調処理手段と、前記第一のミキシング手段に入力する固定周波数からなる第一の局部発振手段と、前記第二のミキシング手段と前記第三のミキシング手段に入力する第二の局部発振手段とを有し、前記第二の局部発振手段は発振周波数を可変できるように構成されている。そして、第一の中間周波数をダイレクトコンバージョンするため希望信号に妨害を与える局部発振信号の発生をなくすことができるとともに、第二のミキシング手段および第三のミキシング手段の出力に生じる直流オフセットを小さくできる。
【0009】
また、第二の局部発振手段は、電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器を分周して直交する二つの局部発振信号を生成する分周手段と、局部発振周波数を決定する可変分周器と、基準発振器と、前記可変分周器の出力と前記基準発振器の出力を位相比較する位相比較器と、位相比較器から出力する位相誤差により前記電圧制御発振器の発振周波数を制御するように構成されている。そのため、消費電流を削減できることとなる。
【0010】
また、第二の電圧制御発振器と、前記第二の電圧制御発振器の出力を増幅してアンテナより電波として放射させる送信手段と、第一の局部発振手段と、前記第二の電圧制御発振器の出力と第一の局部発振手段の出力をミキシングして差の周波数を取り出す第四のミキシング手段とを有し、前記差の周波数を可変分周器の入力とし、位相比較器から出力する位相誤差により前記第二の電圧制御発振器の発振周波数を制御するよう構成されている。そのため、PLL手段の消費電流を増やすことなく高周波の送信信号を作成できることとなる。
【0011】
また、第二の電圧制御発振器と、第一の局部発振手段と、前記第二の電圧制御発振器の出力と第一の局部発振手段の出力をミキシングして和または差の周波数を取り出す第四のミキシング手段と、前記和または差の周波数を増幅してアンテナより電波として放射させる送信手段とを有し、前記第二の電圧制御発振器の出力を可変分周器の入力とし、位相比較器から出力する位相誤差により前記第二の電圧制御発振器の発振周波数を制御するよう構成されている。そのため、PLL手段の消費電流を増やすことなく高周波の送信信号を作成できることとなる。
【0012】
また、第一の局部発振手段をデータにより周波数変調させる構成、あるいは第一の局部発振手段をデータにより周波数変調させるとともに第二の電圧制御発振器をデータにより周波数変調させる構成としている。そのため、容易に周波数変調波を作成できることとなる。
【0013】
以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の無線装置のブロック図である。図において、1はアンテナ、2は高周波増幅器、20は弾性表面波フィルタ(以下SAWフィルタと呼ぶ)、3は第一のミキシング手段、21は第一の局部発振手段、22は第二のミキシング手段、23は第三のミキシング手段、7は復調処理部である。第二のミキシング手段22および第三のミキシング手段23に印加される第二の局部発振信号を供給する第二の局部発振手段40はPLL手段で構成されている、アンテナ1に入力した特定小電力無線の400MHz帯の電波は高周波増幅器2で増幅された後、SAWフィルタで希望信号付近以外の妨害信号が取り除かれる。
【0014】
例えば希望信号としてテレメータ用の周波数である429.2MHz付近のチャンネルをを希望信号とする。そして430MH〜440MHzまでのアマチュアバンドの信号が妨害波として取り除かれる。SAWフィルタの帯域幅は100kHz程度である。第一のミキシング手段3で上記429.2MHz±50kHzの希望信号は第一の中間周波数である450kHz±50kHzに変換される。
【0015】
ここで第一の局部発振手段21は、水晶発振子を用いた周波数固定の発振回路より構成され、その発振周波数は(429.2−0.450)MHzである。前記第一の中間周波数は、第二のミキシング手段22および第三のミキシング手段23でダイレクトコンバージョンされ、第二のミキシング手段22および第三のミキシング手段23の出力にはベースバンド信号が出力し復調処理部7により希望信号以外の隣接チャンネルが取り除かれ希望信号が復調される。そしてチャンネル選択は、第二のミキシング手段22および第三のミキシング手段23に印加される第二の局部発振信号の周波数を可変することにより行われる。
【0016】
第二の局部発振手段40の動作について説明する。第一の電圧制御発振手段24(電圧制御発振手段のことを以下VCOと呼ぶ)は450kHzの4倍の周波数付近で発振している。第一のVCOの発振信号は1/2分周され、さらに直交する二つの信号に1/2分周される。前記直交する二つの信号は第二の局部発振信号として第二のミキシング手段22および第三のミキシング手段23に印加される。前記直交する二つの信号の一方はスイッチ手段28を介して可変分周器29に印加される。可変分周器29は図示していないが、マイクロコンピュータの制御により分周値が任意に設定できる構成である。位相比較器30では、可変分周器の出力と基準発振器31の出力である12.5kHzとが位相比較され、位相誤差を零にする方向に第一のVCO24の発振周波数を制御する。可変分周器29に入力する信号周波数は450kHz付近の低い信号であるため第二の局部発振手段40をCMOSで構成することができ、消費電流を非常に小さくできる。
【0017】
次に送信の場合について動作を説明する。第二のVCO34は、第二の局部発振手段40を構成するPLL制御により希望信号周波数で発振している。そして送信手段35で増幅されアンテナ1より電波として放射される。第四のミキシング手段32では、第一の局部発振手段21の発振信号と第二のVCO34の発振信号がミキシングされ、第四のミキシング手段32の出力には第一の局部発振手段21の発振信号と第二のVCO34の発振信号の差の周波数を有する信号が生じる。前記差の周波数を有する信号はローパスフィルタ33、スイッチ28を介して可変分周器29に入力する。スイッチ28は、送信と受信で選択する入力信号を切り替える。また送信時には第一のVCO24の電源はOFFされる。以下受信時と同様に可変分周器29の分周値を適当に設定することにより第二の分周値を希望周波数に設定することができる。そして可変分周器29に入力する信号の周波数は、第一の中間周波数と同じであり受信時と同じ程度の周波数である。そして図示していないが、周波数変調を行うために、第一の局部発振手段21と第二のVCO34の両方に送りたいデータを印加し周波数変調を施す。周波数変調は例えば可変容量素子を用いてデータにより発振周波数を決める容量を変化させる。
【0018】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2の無線装置のブロック図である。実施例1と異なる点は、SAWフィルタ20を高周波増幅手段1の前段に配置したことと、送信部の構成である。以下送信部の構成について説明する。第四のミキシング手段32では、第一の局部発振手段21の発振信号と第二のVCO34の発振信号がミキシングされ、第四のミキシング手段32の出力には第一の局部発振手段21の発振信号と第二のVCO34の発振信号の和の周波数を有する信号が生じる。前記和の周波数を有する信号は送信手段35で増幅され、SAWフィルタ20で不要な周波数成分が除去された後、アンテナ1より電波として放射される。実施例1と同様に、第二のVCO34の発振周波数を制御することにより第四のミキシング手段32の出力に希望信号を得ることができる。そして実施例1に対して実施例2の利点は、PLL制御ループの外に第一の局部発振手段21が存在するため、アンテナ1から放射される周波数変調された電波を得るために、第一の局部発振手段21の発振信号に周波数変調を施すだけでよいという点である。
【0019】
また、第二のVCO34の発振信号の代わりに第一のVCO24の発振信号を1/4分周した信号を用いることもできる。上記構成にすれば、第二のVCO34と第一のVCO24とを共用でき、回路構成の簡素化をはかることができる。
【0020】
(実施例3)
図3は本発明の無線装置を用いたガス自動検針システムのブロック図である。図において105はアンテナ、103は図1に示す無線装置、102は電話回線、101はセンター、106はアンテナ、107は図1に示す無線装置、108はガスメータである。
【0021】
次に動作、作用について説明する。センター101より電話回線102を介して無線装置103を起動する。無線装置103はアンテナ105を介してポーリング信号で変調された電波を放射する。アンテナ106でこの電波を受信し、無線装置107を介してガスメータ108にポーリング信号を伝送する。ガスメータ108はポーリング信号を受信すると、検針値データを無線装置107、アンテナ106を介して電波として放射する。この電波はアンテナ105、無線装置103、電話回線102を介してセンター101に伝送される。ガスメータ108は電池交換なしに10年間動作し続け、10年毎に交換される。従って、無線装置103および無線装置107も電池交換なしに10年間動作し続けることが要求され、本発明の無線装置を用いることで電池交換なしに10年間動作し続けることが実現される。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電波を受信する高周波増幅器と、前記高周波増幅器の出力を第一の中間周波信号に変換する第一のミキシング手段と、前記第一の中間周波信号を第二の中間周波信号に変換する第二のミキシング手段と、前記第二の中間周波信号と直交する第三の中間周波信号に変換する第三のミキシング手段と、前記第二の中間周波信号と前記第三の中間周波信号を用いて復調する復調処理手段と、前記第一のミキシング手段に入力する固定周波数からなる第一の局部発振手段と、前記第二のミキシング手段と前記第三のミキシング手段に入力する第二の局部発振手段とを有し、前記第二の局部発振手段は発振周波数を可変できる構成としているため、受信周波数と同一の局部発振周波数は存在しない。そのため局部発振周波数の放射により、同じシステムの他の受信機に妨害を与えることがない。さらに第二のミキシング手段および第三のミキシング手段は450kHz程度の低い信号をあつかうため、第二の局部発振信号同士の掛け算による直流オフセットの発生を容易に防ぐことができる。
【0023】
また、第二の局部発振手段は、電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器を分周して直交する二つの局部発振信号を生成する分周手段と、局部発振周波数を決定する可変分周器と、基準発振器と、前記可変分周器の出力と前記基準発振器の出力を位相比較する位相比較器と、位相比較器から出力する位相誤差により前記電圧制御発振器の発振周波数を制御する構成としているため、チャンネルの選択を電子的に行うことができる。そして第二の局部発振周波数は450kHz付近と低い周波数であるため可変分周器をCMOSで構成することができ、消費電流を削減できる。
【0024】
また、第二の電圧制御発振器と、前記第二の電圧制御発振器の出力を増幅してアンテナより電波として放射させる送信手段と、第一の局部発振手段と、前記第二の電圧制御発振器の出力と第一の局部発振手段の出力をミキシングして差の周波数を取り出す第四のミキシング手段とを有し、前記差の周波数を可変分周器の入力とし、位相比較器から出力する位相誤差により前記第二の電圧制御発振器の発振周波数を制御するように構成しているため、送信と受信で同一の可変分周器を用いることができる。そして送信も受信も周波数の安定度は第一の局部発振手段に用いる水晶振動子の安定度だけで決めることができる、さらに第一の局部発振手段をデータにより周波数変調させるとともに、第二の電圧制御発振器をデータにより周波数変調させる構成としているため、直流成分を有するNRZのデータ信号による周波数変調も可能にできる。
【0025】
また、第二の電圧制御発振器と、第一の局部発振手段と、前記第二の電圧制御発振器の出力と第一の局部発振手段の出力をミキシングして和または差の周波数を取り出す第四のミキシング手段と、前記和または差の周波数を増幅してアンテナより電波として放射させる送信手段とを有し、前記第二の電圧制御発振器の出力を可変分周器の入力とし、位相比較器から出力する位相誤差により前記第二の電圧制御発振器の発振周波数を制御するように構成しているため、送信と受信で同一の可変分周器を用いることができる。そして送信も受信も周波数の安定度は第一の局部発振手段に用いる水晶振動子の安定度だけで決めることができる。
【0026】
そしてまた、第一の局部発振手段をデータにより周波数変調させる構成とすることにより、直流成分を有するNRZのデータ信号による周波数変調も可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の無線装置のブロック図
【図2】本発明の実施例2の無線装置のブロック図
【図3】本発明の実施例3の無線装置を用いたガス自動検針システムのブロック図
【図4】従来の無線装置のブロック図
【符号の説明】
1 アンテナ
2 高周波増幅器
3 第一のミキシング手段
7 復調処理部
21 第一の局部発振手段
22 第二のミキシング手段
23 第三のミキシング手段
24 第一のVCO
28 スイッチ
29 可変分周器
30 位相比較器
31 基準発振器
32 第四のミキシング手段
33 ローパスフィルタ
34 第二のVCO
35 送信手段
40 第二の局部発振手段
Claims (6)
- 電波を受信する高周波増幅器と、前記高周波増幅器の出力を第一の中間周波信号に変換する第一のミキシング手段と、前記第一の中間周波信号を第二の中間周波信号に変換する第二のミキシング手段と、前記第二の中間周波信号と直交する第三の中間周波信号に変換する第三のミキシング手段と、前記第二の中間周波信号と前記第三の中間周波信号を用いて復調する復調処理手段と、前記第一のミキシング手段に入力する固定周波数からなる第一の局部発振手段と、前記第二のミキシング手段と前記第三のミキシング手段に入力する第二の局部発振手段とを有し、前記第二の局部発振手段は発振周波数を可変できる構成とした無線装置。
- 第二の局部発振手段は、電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器を分周して直交する二つの局部発振信号を生成する分周手段と、局部発振周波数を決定する可変分周器と、基準発振器と、前記可変分周器の出力と前記基準発振器の出力を位相比較する位相比較器とを有し、この位相比較器から出力する位相誤差により前記電圧制御発振器の発振周波数を制御する請求項1記載の無線装置。
- 第二の電圧制御発振器と、前記第二の電圧制御発振器の出力を増幅してアンテナより電波として放射させる送信手段と、第一の局部発振手段と、前記第二の電圧制御発振器の出力と第一の局部発振手段の出力をミキシングして差の周波数を取り出す第四のミキシング手段とを有し、前記差の周波数を可変分周器の入力とし、位相比較器から出力する位相誤差により前記第二の電圧制御発振器の発振周波数を制御する請求項1記載の無線装置。
- 第二の電圧制御発振器と、第一の局部発振手段と、前記第二の電圧制御発振器の出力と第一の局部発振手段の出力をミキシングして和または差の周波数を取り出す第四のミキシング手段と、前記和または差の周波数を増幅してアンテナより電波として放射させる送信手段とを有し、前記第二の電圧制御発振器の出力を可変分周器の入力とし、位相比較器から出力する位相誤差により前記第二の電圧制御発振器の発振周波数を制御する請求項1記載の無線装置。
- 第一の局部発振手段をデータにより周波数変調させる請求項4記載の無線装置。
- 第一の局部発振手段をデータにより周波数変調させるとともに、第二の電圧制御発振器をデータにより周波数変調させる請求項3記載の無線装置。
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