JP3708399B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の半導体素子を配線基板に搭載し、これら配線基板を積層し、素子基板に搭載してなる半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体装置のパッケージは、大容量化・高集積化・薄型化の要求により半導体素子を搭載した配線基板を積み重ねてパッケージングする傾向にある。例えば、複数の接続電極及びこの接続電極に電気的に接続されたリードとを有する複数の配線基板を用意し、複数の接続電極が前記配線基板の前記リードに電気的に接続された半導体素子をそれぞれの配線基板に搭載し、この半導体素子を搭載した配線基板を外部端子が形成された素子基板に積層して、配線基板の接続電極に外部端子を電気的に接続してなる半導体装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、特に薄型化の要求に対しては、素子や集積回路などが形成されたシリコン半導体などのチップが搭載された配線基板からなる半導体素子の厚さそのものが、例えば、50μm程度に薄くなり、これら薄型の半導体素子を複数個重ねて位置合わせや搬送を行うことは、配線基板とチップからなる半導体素子の個々の反り状態のレベル違いなどにより非常に困難であった。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、配線基板とチップからなる薄型の半導体素子を積層する時の位置合わせや搬送を容易に行うことができる半導体装置及びその製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体チップを搭載した配線基板を半導体素子として複数個素子基板に積層した半導体装置において、前記素子基板に接している第1層の配線基板上のこれ以外の配線基板には切り欠きが形成され、前記第1層の配線基板上の前記切り欠きで囲まれた領域は、配線基板保持部として用いられることを特徴としている。積層された配線基板は、第1層の配線基板に設けられた配線基板保持部に吸着ヘッドの吸着ノズルで吸着されて搬送される。吸着ヘッドには位置決めピンを設けたり、位置決めピンに温度センサや荷重センサを取り付けてこれらの機能を持たせながら積層時の加工点管理を行うことができる。
このように、本発明は、複数の配線基板を積層する際の位置決め及び搬送を行う際の手段として、半導体製造装置のXYZ軸を有する吸着ヘッドに複数の突起を設けている。この複数の突起は、吸着ノズル機能を有するものであり、また積層時の加熱温度を測定する為の測温機能もしくは積層時の加圧を測定する機能を有するものである。個々の突起が有する機能により、吸着による搬送、温度測定、荷重測定を実施することが可能となる。
【0005】
すなわち、本発明の半導体装置は、複数の接続電極及びこの接続電極に電気的に接続されたリードとを有する複数の配線基板と、前記配線基板に搭載され、複数の接続電極が前記配線基板の前記リードに電気的に接続された少なくとも1つの半導体素子と、前記複数の配線基板が積層された状態で搭載され、前記配線基板の前記接続電極に電気的に接続された外部電極を有する素子基板とを具備し、前記素子基板に接している第1層の配線基板上のこの配線基板以外の配線基板には切り欠きが形成され、前記第1層の配線基板上の前記切り欠きで囲まれた領域は、配線基板保持部として用いられることを特徴としている。
前記複数の配線基板は、矩形状であり、且つ実質的に全て同じ形状であるようにしても良い。前記第1層の配線基板以外の配線基板は複数配置されており前記切り欠きは、各配線基板の同じ領域に形成されているようにしても良い。前記配線基板にはこの配線基板の前記接続電極と電気的に接続される前記外部端子が配置される外部端子用切り欠きが形成されているようにしても良い。前記切り欠きは、前記配線基板の向い合う1対の辺の少なくともいずれか一方に形成され、前記端子用切り欠きは、前記切り欠きが形成された辺と隣接する辺に形成されているようにしても良い。
【0006】
本発明の半導体装置の製造方法は、複数の接続電極及びこの接続電極に電気的に接続されたリードとを有する複数の配線基板に前記リードに電気的に接続された少なくとも1つの半導体素子を搭載する工程と、前記配線基板が積層搭載される素子基板に外部端子を形成する工程と、前記少なくとも1つの半導体素子が搭載された配線基板の内、前記素子基板に直接接する第1層の配線基板を除いた配線基板の所定の位置に切り欠きを形成する工程と、前記第1層の配線基板を最下層にして前記複数の配線基板を積層する工程と、前記第1層の配線基板の前記切り欠きに囲まれた領域に吸着ノズルを吸着させて前記積層された配線基板を搬送し、これを素子基板に載置する工程と、前記素子基板及びこの素子基板に積層された前記複数の配線基板とを加熱加圧することによって前記外部端子を前記配線基板の接続電極に接続する工程とを具備したことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
まず、図1を参照して半導体装置を説明する。
図1は、半導体装置の断面図及び半導体装置を構成するチップを搭載した配線基板の断面図である。半導体装置は、高密度実装化を目的として半導体素子を積層して用いることが多くなっている。
図1(a)に示すように、チップが搭載された配線基板を用いた積層型半導体装置は、配線基板1〜4に集積回路などが形成されたチップ11を搭載し、これら配線基板1〜4を積層して構成されている。配線基板1は、はんだ等からなる外部端子18が取り付けられた、例えば、エポキシ樹脂等を材料にした素子基板10に直接搭載される。この第1層の上に、これら配線基板2〜4を積層して外部端子18を配線基板1〜4の半円切り欠きの周辺に形成された接続電極16に電気的に接続する。この積層型半導体装置は、例えば、メモリに用いられる。
【0008】
図1(b)は、例えば、積層型半導体装置を構成する配線基板1の断面図である。配線基板1は、例えば、25μm厚程度のポリイミドフィルムから構成されている。配線基板1の第1の面には厚さ20μm程度のメッキが施された銅箔などからなる複数のリード17が形成されている。配線基板1の端部に近い領域には各リード17に接続された接続電極15が形成されている。配線基板1の第2の面に形成されている接続電極16は、裏面のリード17に電気的に接続されている。接続電極16は、配線基板1に形成された半円切り欠き部分を介して接続電極15と電気的に接続されている。チップ11は、厚さが50μm程度である。このチップ11は、配線基板1の第1の面に搭載される。リード17の接続電極15が接続されている先端とは反対側の先端部にチップ11の接続電極(図示しない)上に形成された金バンプ14が接合されている。また、配線基板1とチップ11との間には金バンプ14を含む接続部を被覆するようにエポキシ樹脂などのアンダーフィル樹脂封止体13が形成されている。
【0009】
また、後述するように、配線基板1には配線基板保持部を設けてあるが、他の配線基板2〜4にはこの保持部に相当する領域に本発明の特徴である切り欠きが形成されている。
次に、図2及び図3を参照して半導体素子を構成するチップ及びチップが搭載された配線基板の積層された状態を詳細に説明する。
図2は、チップが搭載された配線基板の斜視図、図3は、積層された状態の配線基板の斜視図である。この実施例では半導体装置として、4つの配線基板を積層する例を示しているが、本発明では、2つ以上ならどのような枚数でも可能である。
【0010】
配線基板1〜4は、いずれも矩形で同じ形状を有しており、最下面の配線基板1を第1層として配線基板2〜3が順次積層されている。配線基板1〜4には集積回路などが形成されているチップ11が搭載されている。図2及び図3は概略的に記載したのでチップ11と配線基板1〜4とを電気的に接続する接続系の記載を省略している。これら配線基板1〜4には位置決めを行うための切り欠きが形成されている。切り欠きの形成方法は、第1層の配線基板1が他のものとは異なっている。これは、切り欠き6が第4層の配線基板4から第2層の配線基板2までに施されているのに対し、最下面となる第1層の配線基板1には施されていないところに特徴がある。切欠き6の形状は、半円状であることが好ましいが、位置決め効果が得られれば特に形状を限定するものではない。また、切り欠き5が配線基板全部に形成されている。切り欠き5は、切り欠き6が形成された辺とは隣接する辺に形成されている。
【0011】
切り欠き5、6は、いずれも位置決め用に使用されるので吸着ヘッドのピンが配置されるが、切り欠き6に囲まれた第1層の配線基板1の吸着領域12には、吸着ヘッドの吸着ノズルが吸着されて配線基板を保持する。したがって、この切り欠き6は、吸着用切り欠きとしても用いられる。また切り欠き5は、この部分に外部端子が形成配置されるので、外部端子用切り欠きとしても用いられる。
次に、図4及び図5を参照して図1に示される半導体装置の製造方法を説明する。
【0012】
図4及び図5は、半導体装置の製造工程断面図である。まず、積層された配線基板を搭載する素子基板10を用意する。素子基板10は、例えば、エポキシ樹脂などを材料としている。この素子基板10の主面にはんだペーストを印刷する(図4(a))。次に、印刷されたはんだペーストをリフローしてはんだボール18を形成する(図4(b))。なお、はんだペーストを使用せず、はんだボールを使用し、リフローによりボールを形成しても良い。次に、積層した配線基板1〜4を素子基板10に載置する。このときはんだボール18は、配線基板の切り欠き5に入るように配置する(図4(c))。その後、素子基板10と積層された配線基板1〜4とをヒートプレス19により加熱加圧して図1に示す積層型半導体装置を形成する。はんだボール18は、各配線基板の切り欠き5に形成されている接続電極15、16に接続され、外部端子を構成する。
【0013】
次に、図6乃至図8を参照して半導体装置の製造方法を実施する半導体製造装置を説明する。
図6は、チップを搭載した配線基板の供給工程、切り欠き形成工程、配線基板積層工程、配線基板の素子基板への搭載工程及び積層された配線基板のプレス工程及び半導体装置の搬出までを処理する半導体製造装置の概略図である。図6において、チップを搭載した配線基板の供給工程は、供給装置、切り欠き形成工程は、切断装置、配線基板積層工程は、積層装置、配線基板の素子基板への搭載工程は、搬送装置及び積層された配線基板のプレス工程は加圧装置で行われる。
ウェーハ処理により素子、集積回路などが形成されたチップをウェーハから分離し、これを配線基板に搭載する。このように形成された複数の配線基板は、基板トレイ(供給装置)に乗せて半導体製造装置に搬送する。搬送された基板トレイは、複数の配線基板を搭載して、金型などの切断装置の近傍に搬送される。
【0014】
切断装置(金型)では、配線基板1〜4を並べ金型により、図2に示す形状に切り欠きを形成する。配線基板1には、切り欠き5が対向する1対の辺に半円形状に整列させるように形成される。配線基板2、3、4には、切り欠き5が対向する1対の辺に半円形状に整列させるように形成されと共に切り欠き5が形成された辺とは隣接する辺に切り欠き6が形成される。切り欠き5、6は、いずれも位置決め用に使用される。また、この切り欠き6は、吸着用切り欠きとしても用いられる。切り欠き5は、この部分に外部端子が配置されるので外部端子用切り欠きとしても用いられる。
【0015】
積層装置では、切り欠き加工された配線基板を順次積層して配線基板の積層体を形成する。第1層の配線基板1は、最下層に配置され、配線基板2〜4は、その上に順次積層され、図3に示す前記積層体が形成される。切り欠き5、6は、どの配線基板も同じ位置に形成されるので、積層体の切り欠きも重なって形成される。しかし、第1層の配線基板1には切り欠き6が形成されていないので、他の配線基板の切り欠きが形成されているされるべき領域は、吸着ノズルが吸着する領域として用いられる。
【0016】
搬送装置では、積層された配線基板を積層体の状態で加圧装置まで搬送する。搬送装置としては、図7に示される位置決めヘッドを用いる。図7は、位置決めヘッドの側面図及び底面図である。位置決めヘッド7は、対向する1対の辺に形成された少なくとも2つの位置決め兼吸着ピン(吸着ノズル)8と複数の位置決め補助ピン9を有している。また、位置決め補助ピン9の一部に、温度センサもしくは荷重測定センサ機能を持たせて積層時の加工点管理を行うことができる。なお、位置決め兼吸着ピン8の方が位置決め補助ピン9より配線基板の厚さ分だけピン長さが異なっている。さらに、図7では位置決め補助ピン9は、10本あるが、本数に関しては特に限定するものではない。
【0017】
次に、図8を参照して配線基板の積層体を搬送する状態を説明する。
図8は、配線基板の積層体が装着された位置決めヘッドの断面図である。配線基板の積層体は、位置決めヘッド7が下降することによって、位置決め兼吸着ピンである吸着ノズル8及び位置決め補助ピン9によって、4個の配線基板1〜4が位置決めされ、吸着ノズル8が積層体の最下面となる第1の配線基板1と接触し、位置決め兼吸着ピン8内部からのバキューム20によって、位置決め及び固定が終了すると共に、積層時には位置決め補助ピン9の一部の温度センサ又は荷重測定センサにより積層時の加工点管理を行うことが可能となる。
以上、実施例では配線基板とチップとの電気的な接続は、チップの接続電極上のバンプにより行われていたが、本発明は、このような方法に限定されず、例えば、両者の間に異方性導電樹脂フィルムを介在させ、これに導電路を形成する方法も可能である。異方性導電樹脂フィルムは、チップと配線基板との間に設けられるので両者の間の空間を密封する樹脂封止体の役割りを果たすことになる。
【0018】
【発明の効果】
本発明の半導体装置は、以上の構成により、配線基板とチップからなる薄型の半導体素子を積層する時の位置合わせや搬送を容易に行うことができる。また、複数の配線基板を積層する際の位置決め及び搬送を行う際の手段として、半導体製造装置のXYZ軸を有する吸着ヘッドに設けた複数の突起は、吸着ノズル機能を有するものであり、また積層時の加熱温度を測定する為の測温機能もしくは積層時の加圧を測定する機能を有するものである。個々の突起が有する機能により、吸着による搬送、温度測定、荷重測定を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の断面図及び半導体装置を構成するチップを搭載した配線基板の断面図。
【図2】本発明の半導体装置を構成する積層された配線基板の斜視図。
【図3】本発明の半導体装置を構成する配線基板の積層を説明する斜視図。
【図4】本発明の半導体装置の製造工程断面図。
【図5】本発明の半導体装置の製造工程断面図。
【図6】本発明の半導体製造装置の概略図。
【図7】本発明の半導体製造装置を構成する搬送装置の位置決めヘッドの側面図及び底面図。
【図8】図7の位置決めヘッドの配線基板を保持する状態を説明する断面図。
【符号の説明】
1、2、3、4・・・配線基板、 5・・・外部端子用位置決め切り欠き、
6・・・吸着用位置決め切り欠き、 7・・・位置決めヘッド、
8・・・位置決め兼吸着ピン(吸着ノズル)、
9・・・位置決め補助ピン、 10・・・素子基板、
11・・・チップ、 12・・・吸着領域、
13・・・アンダーフィル樹脂封止体、 14・・・金バンプ、
15、16・・・接続電極、 17・・・配線、 18・・・外部端子、
19・・・ヒートプレス、 20・・・バキューム。
Claims (6)
- 複数の接続電極及びこの接続電極に電気的に接続されたリードとを有する複数の配線基板と、
前記配線基板に搭載され、複数の接続電極が前記配線基板の前記リードに電気的に接続された少なくとも1つの半導体素子と、
前記複数の配線基板が積層された状態で搭載され、前記配線基板の前記接続電極に電気的に接続された外部電極を有する素子基板とを具備し、
前記素子基板に接している第1層の配線基板上のこの配線基板以外の配線基板には切り欠きが形成され、前記第1層の配線基板上の前記切り欠きで囲まれた領域は、配線基板保持部として用いられることを特徴とする半導体装置。 - 前記複数の配線基板は、矩形状であり、且つ実質的に全て同じ形状であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第1層の配線基板以外の配線基板は複数配置されており、前記切り欠きは、各配線基板の同じ領域に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
- 前記配線基板にはこの配線基板の前記接続電極と電気的に接続される前記外部端子が配置される外部端子用切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体装置。
- 前記切り欠きは、前記配線基板の向い合う1対の辺の少なくともいずれか一方に形成され、前記端子用切り欠きは、前記切り欠きが形成された辺と隣接する辺に形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の半導体装置。
- 複数の接続電極及びこの接続電極に電気的に接続されたリードとを有する複数の配線基板に前記リードに電気的に接続された少なくとも1つの半導体素子を搭載する工程と、
前記配線基板が積層搭載される素子基板に外部端子を形成する工程と、
前記少なくとも1つの半導体素子が搭載された配線基板の内、前記素子基板に直接接する第1層の配線基板を除いた配線基板の所定の位置に切り欠きを形成する工程と、
前記第1層の配線基板を最下層にして前記複数の配線基板を積層する工程と、前記第1層の配線基板の前記切り欠きに囲まれた領域に吸着ノズルを吸着させて前記積層された配線基板を搬送し、これを素子基板に載置する工程と、
前記素子基板及びこの素子基板に積層された前記複数の配線基板とを加熱加圧することによって前記外部端子を前記配線基板の接続電極に接続する工程とを具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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