JP3709873B2 - 固体撮像装置及び撮像カメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像装置及びこの固体撮像装置を備えた撮像カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像装置としては、CCD型固体撮像装置及びCMOS型固体撮像装置などが知られている。CCD型固体撮像装置71は、例えば図10に示すように、半導体基板72上にマトリックス状に複数の受光センサ部73が形成され、各受光センサ部列に対応して垂直方向に絶縁膜を介して複数の転送電極74が配列されたCCD構造の垂直転送レジスタ75が形成され、受光センサ部73を除いて遮光層76が形成され、さらに平坦化層77を介してカラーフィルタ78及びその上に各受光センサ部73に対応したオンチップマイクロレンズ79が形成されてなる撮像領域を備えて構成される。
CMOS型固体撮像装置61は、図11に示すように、半導体基板62上にマトリックス状にフォトダイオードによる複数の受光センサ部63が形成され、この受光センサ部63と複数のMOSトランジスタで1画素が形成され、層間絶縁膜64を介して複数層の配線層65、本例では第1層、第2層及び第3層の配線層651、652及び653が形成され、更に平坦化層66を介してカラーフィルタ67及びその上に各受光センサ部63に対応したオンチップマイクロレンズ68が形成されてなる撮像領域を備えて構成される。
【0003】
これらの固体撮像装置61、71においては、撮像領域の周辺部の感度が中心部の感度よりも低下するシェーディングを抑制するための対策がとられている。ここでシェーディングについて図12を用いて説明する。固体撮像装置においては、光学レンズ51及び絞り52からなる光学系53の光学中心が撮像領域58の中心延長線上に配置されるため、射出瞳距離(射出瞳と受光センサ部の距離)が有限の場合、撮像領域58の中心部では光L1は垂直に入射するが、撮像領域58の周辺部では斜め方向から入射する光L2が多くなる。
【0004】
現在多くの固体撮像装置では、集光率を向上させるために、各画素にオンチップマイクロレンズを備えているが、斜め方向からの入射光が多くなる撮像領域の周辺部においては、オンチップマイクロレンズによる集光中心が受光センサ部の中心からずれ、受光センサ部への集光率が低下するため感度が低下する。この感度低下は撮像領域の中心部から周辺部に向かって大きくなり、シェーディングの原因となる。このようなシェーディングを抑制するためオンチップマイクロレンズずらしを行っている。
【0005】
図13は、撮像領域58の画素部のオンチップマイクロレンズずらし構造を示す。この固体撮像装置は、従来の撮像領域の全域において受光センサ部63の中心と、オンチップマイクロレンズの中心が同じピッチになるように配置されていたオンチップマイクロレンズを、図13の矢印aに示すように、受光センサ部63に対して撮像領域58の中心方向にずらして構成される。これにより、撮像領域58の周辺部においても、オンチップマイクロレンズ68による集光中心と受光センサ部63の中心を一致させて、集光率を高め、シェーディングを抑制することができる。この技術は特許文献1にも記載されている。
【0006】
CCD型固体撮像装置においては、配線層が一層しか形成されないことがほとんどのため、図10に示すように受光センサ部73(半導体基板72)からオンチップマイクロレンズ79までの距離が比較的短いので、オンチップマイクロレンズ79をずらすだけでも十分にシェーディングを抑制できることが期待できる。
これに対して、CMOS型固体撮像装置においては、配線層をMOSトランジスタ回路の配線として利用するため、図11に示すように配線層65が複数層[ 651〜653]形成されることが多く、CCD型固体撮像装置と比較すると、受光センサ部63とオンチップマイクロレンズ68との距離が長くなる。このため、オンチップマイクロレンズ68によって集光された光が、受光センサ部63に到達する前に配線層65によって遮られることが避けられず集光率の低下が生じる。この集光率の低下は、斜め方向からの入射光が多くなる撮像領域の周辺部で顕著となりシェーディングの原因となる。即ち、CMOS型固体撮像装置の場合、図11Aに示すように撮像領域の中心部では、入射光L1が垂直に入射されるので配線層65[ 651〜653]に遮られることなく受光センサ部63に到達する。しかし、撮像領域の周辺部では、斜め方向からの入射光L2となるため配線層65に遮られて受光センサ部63への集光率が低下する。
【0007】
この解決のため、CMOS型固体撮像装置では、図14に示すように、撮像領域の周辺部で、少なくとも受光センサ部から最も離れた配線層の最上層、本例では金属の配線層[ 561〜563]に形成される開口部を受光センサ部63に対して、撮像領域の中心方向に向かって垂直、水平方向にずらして配置することによって、配線層56によって遮られる入射光L2を減らして、集光率の低下を抑え、シェーディングを抑制する手法が提案されている(特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−140609号公報
【特許文献2】
特開2001−237404号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CMOS型固体撮像装置のように、複数層の配線層が形成される固体撮像装置においては、オンチップマイクロレンズが他の層と電気的に接続されていないのに対して、複数の配線層が互いに電気的に接続される必要がある。そのため、配線層の開口部を受光センサ部に対して撮像領域の中心方向に、垂直、水平方向の両方向にずらすことは、各配線層の接続及びレイアウトの際の制約が非常に大きくなるため、実現が困難であった。
【0010】
本発明は、上述の点に鑑み、各配線層同士の接続及びレイアウトを容易にしつつ、シェーディング抑制を可能にする固体撮像装置及びこの固体撮像装置を備えた撮像カメラを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る固体撮像装置は、水平方向及び垂直方向に配列された複数の受光センサ部と、各受光センサ部に対応する部分に開口部が形成されるように、層間絶縁膜を介して形成された複数層の配線層とを有し、配線層の最上層の開口部のみを、受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、水平方向又は垂直方向のいずれか一方向にずらした構成とする。
【0012】
本発明の固体撮像装置においては、配線層の最上層の開口部のみを受光センサ部に対して撮像領域の中心方向に、水平方向もしくは垂直方向のいずれか一方にずらすので、各配線層同士の接続及びレイアウトを容易にしつつ、撮像領域の周辺部への斜め入射光が配線層の最上層で蹴られることなく、受光センザ部への光入射効率が上がる。
【0013】
本発明に係る撮像カメラは、水平方向及び垂直方向に配列された複数の受光センサ部と、各受光センサ部に対応する部分に開口部が形成されるように、層間絶縁膜を介して形成された複数層の配線層とを有し、配線層の最上層の開口部のみが、受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、水平方向又は垂直方向のいずれか一方向にずれて成る固体撮像装置を、備えた構成とする。
【0014】
本発明の撮像カメラにおいては、上述の各配線層同士の接続及びレイアウトを容易にしつつ撮像領域周辺部の受光センサ部の光入射効率を向上させた固体撮像装置を備えるので、シェーディングが抑制された撮像が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1〜図4は、本発明に係る固体撮像装置の一実施の形態を示す。本実施の形態に係る固体撮像装置は、いわゆるCMOS型の固体撮像装置に適用した場合である。本実施の形態に係るCMOS型固体撮像装置20は、図1の概略構成図に示すように、例えば図2に示す受光センサ部2と複数のMOSトランジスタ3〜6とからなる単位画素7がマトリックス状に複数配列された撮像領域(画素部)21を有し、この撮像領域21の周辺に画素の駆動や信号処理を行う周辺回路が配置され、図示の例では、画素を駆動するための水平走査回路を構成する水平シフトレジスタ22、垂直走査回路を構成する垂直シフトレジスタ23及びシャッターシフトレジスタ24が配置され、更に出力側にアナログフロントエンド(AFE)25が配置されて成る。水平シフトレジスタ22、垂直シフトレジスタ23、シャッターシフトレジスタ24及びアナログフロントエンド25には、タイミングジェネレータ26から所要の駆動パルスが供給される。
このCMOS型固体撮像装置20では、垂直シフトレジスタ23のより撮像領域21の1水平ライン毎の画素が順次選択されると共に、水平シフトレジスタ22により1水平ラインの各画素が順次選択され、画素の信号が順次アナログフロントエンド25を通じてノイズ及び画像ひずみを除去されて出力信号27として取り出される。
【0017】
単位画素7は、図2に示すように光電変換を行う受光センサ部(即ち、フォトダイオード)2と、読み出し用MOSトランジスタ3、フローティングディフージョンアンプMOSトランジスタ6と、フローティングディフージョンリセットMOSトランジスタ4と、画素を選択する垂直選択用MOSトランジスタ5とによって構成される。読み出し用MOSトランジスタ3の一方の主電極が受光センサ部2に接続されると共に他方の主電極がフローティングディフージョンリセットMOSトランジスタ4の一方の主電極に接続される。フローティングディフージョンリセットMOSトランジスタ4の他方の主電源と垂直選択用MOSトランジスタ5の一方の主電極間にフローティングディフージョンアンプMOSトランジスタ6が接続され、フローティングディフージョンアンプMOSトランジスタ6のゲート電極が、読み出し用MOSトランジスタ3とフローティングディフージョンリセットMOSトランジスタ4の接続中点であるフローティングディフージョン部に接続される。読み出し用MOSトランジスタ3のゲート電極は垂直読み出し線11に接続され、フローティングディフージョンリセットMOSトランジスタ4の他方の主電極が電源線10、即ち電源VDDに接続されると共にそのゲート電極が水平リセット線9に接続され、垂直選択用MOSトランジスタ5の他方の主電極が垂直信号線8に接続され、そのゲート電極が垂直選択線12に接続される。水平リセット線9、垂直読み出し線11及び垂直選択線12は、垂直シフトレジスタ23に接続され、垂直信号線8は、水平シフトレジスタ22に接続される。
【0018】
図4は、本実施の形態に係る固体撮像装置20の撮像領域21の要部(ここでは後述する周辺部)の概略断面構造を示す。撮像領域21は、半導体基板1に各画素に対応した複数の受光センサ部2が形成される。図では受光センサ部2のみを示すが、その他、各画素毎に上述したMOSトランジスタ3、4、5及び6が形成される(図示せず)。この半導体基板1上に層間絶縁膜40を介して複数層の配線層、本例では3層の配線層41〔411、412、413〕が形成される。この各層の配線層41は、垂直信号線8、水平リセット線9、電源線10、垂直読み出し線11あるいは垂直選択線12、さらにこれらの各線8〜12とは独立の接続電極、即ち各線8〜12と各MOSトランジスタ3〜5との接続電極に相当する。本例では、垂直信号線8が第1層目の配線層411に相当し、水平リセット線9、垂直読み出し線11及び垂直選択線12が第2層目の配線層412に相当する。これら一方向に伸びる垂直信号線8と、これと直交して他方向に伸びる水平リセット線9、垂直読出し線11及び垂直選択線12とは、各受光センサ部2を取り囲んで開口部が形成されるようにレイアウトされる。図では、便宜的に各層の配線層411、412に開口部421、422を形成している。一方、電源線10は、第3層目の配線層413に相当し、最上層に形成される。この電源線10は、図3に示すように、受光センサ部2に対応して開口423が形成されるように格子状に形成される。これら配線層41〔411〜413〕は、遮光層を兼ねるもとができる。撮像領域21の最上層の層間絶縁膜、いわゆる平坦化膜43上には、カラーフィルタ44が形成される。カラーフィルタ44の配列の仕方は、本例では原色(赤、緑、青)ベイヤ配列としている。
【0019】
そして、本実施の形態においては、特に、図3及び図4に示すように、配線層の最上層413の開口部423のみを受光センサ部2に対して撮像領域21の中心に向って、水平方向又は垂直方向のいずれか一方向にずれる、本例では矢印bに示す水平方向にずれるように成す。より詳しくは、配線層413の開口部423の中心が受光センサ部2の中心に対して撮像領域中心に向って水平方向にずらす。撮像領域21の中心部では、配線層413の開口部423の中心と受光センサ部2の中心とは一致するようになすが、周辺部では図3及び図4に示すように、配線層413の開口部423の中心と受光センサ部2の中心がずれるように成す。
【0020】
配線層413の開口部423と受光センサ部2のずれの大きさ、即ちずれ量は、射出瞳距離や撮像領域21の大きさを考慮して決定されることが好ましい。配線層413の開口部423と受光センサ部2のずれ量は、撮像領域21の中心から周辺に向って漸次大きくなることが好ましい。
【0021】
一方、シェーディングは、撮像領域21の水平方向と垂直方向のどちらにおいても問題となる。またシェーディングは撮像領域の中心部から距離が離れるにつれて大きくなる。そのため、NTSC用途などのように水平方向の画素数の方が垂直方向の画素数よりも多くなる場合は、水平方向のシェーディングの方がより深刻となる。
【0022】
本実施の形態に係る固体撮像装置20では、水平方向の画素数が垂直方向の画素数よりも多くなる場合を考え、前述したように配線層の最上層413の開口部423を受光センサ部2に対して撮像領域21の中心に向かって水平方向にのみずらす。
【0023】
本実施の形態では、電源線となる第3層目の配線層413を形成するための露光マスクのマスク開口間隔を、撮像領域21の中心に向って水平方向に漸次小さくなるようにシュリンクすることによって、配線層413の開口部423を水平方向にずらすことで実現できる。
【0024】
露光マスクのマスク開口間隔をシュリンクする際、レイアウト方法にも工夫が必要となる。本実施の形態では、図5に示すように、垂直方向に隣合う画素の開口部423間において、1画素につき1ヵ所で電気的に接続される。即ち、電源線となる配線層の最上層413と、第2層目の配線層412、即ち例えば図2の場合、MOSトランジスタ4、6の一方のソース・ドレイン領域から、垂直信号線8と同時形成の第1層目の接続電極411を通じて接続された、水平リセット線9、読み出し線11及び垂直選択線12と同時形成の第2層目の接続電極412が、垂直方向に隣合う画素の開口部423間のコンタクト部45で接続される。これにより、第3層目の配線層413を形成するための露光マスクのマスク開口間隔を水平方向にシュリンクした場合でも、垂直方向に関するコンタクト部45と配線層413の開口部423との間の間隔Aは変わらないので、レイアウトルールを守ることができる。因みに、コンタクト部45′を破線で示すように、水平方向に隣合う配線層413の開口部423間に設けるときは、レイアウトルールを守ことが困難になり、最悪の場合、良好なコンタクトができないことも起こり得る。
【0025】
上述の本実施の形態に係るCMOS型固体撮像装置20によれば、配線層の最上層413の開口部423のみを、受光センサ部2に対して撮像領域21の中心に向って水平方向にずらすことにより、レイアウトルールを容易にしつつ、水平方向のシェーディングを抑制することができる。特に、撮像領域21の周辺側に行くに従って、配線層413の開口部423を水平方向に大きくずらすことにより、撮像領域21の周辺であっても、途中の配線層412、411に蹴られることなく、入射した光が受光センサ部2に照射される。また、露光マスクのマスク開口間隔を、撮像領域21の中心に向って水平方向に漸次小さくなるようにシュリンクして、電源線となる第3層目の配線層413を形成する方法をとると、既存の技術からの変更点が少なく、比較的容易にシェーディング抑制を行うことができる。また、射出瞳距離の異なる複数のタイプへの対応も容易になる。
【0026】
図6及び図7は、本発明に係るCMOS型固体撮像装置の他の実施の形態を示す。なお、同図において、図3及び図4と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。本実施の形態に係る固体撮像装置30は、受光センサ部2及びMOSトランジスタ4〜6を形成した半導体基板1上に層間絶縁膜40を介して複数層、本例では3層の配線層41〔411、412、413〕を形成し、平坦化膜43を介してカラーフィルタ44を形成、さらにカラーフィルタ44上に各受光センサ部2に対応した位置にオンチップマイクロレンズ13を形成して構成される。
【0027】
そして、本実施の形態においては、特に、前述と同様に配線層の最上層413の開口部423のみを受光センサ部2に対して撮像領域21の中心に向って、水平方向又は垂直方向のいずれか一方向にずれる、本例では矢印bに示す水平方向にずれるようになすと共に、オンチップマイクロレンズ13を受光センサ部2に対して撮像領域21の中心に向って、ずれるように成す。より詳しくは、配線層413の開口部423の中心が受光センサ部2の中心に対して撮像領域中心に向って水平方向にずらすようにし、且つオンチップマイクロレンズ13の中心が受光センサ部2の中心に対して撮像領域中心に向って水平方向と垂直方向のどちらにもずらすように成す。
【0028】
配線層413の開口部423と受光センサ部2のずれ量は、撮像領域21の中心から周辺に向って漸次大きくし、且つこれに合わせてオンチップマイクロレンズ13と受光センサ部2のずれ量は、撮像領域21の中心から周辺に向って漸次大きくすることが好ましい。このオンチップマイクロレンズ13のずれ量は、水平方向と垂直方向共に同じ割合で変化する。配線層413の開口部423の中心の水平方向へのずれ量は、オンチップマイクロレンズ13の中心のずれ量よりも小さくすることが好ましい。その他の構成は、図1乃至図4で説明したと同様である。
【0029】
本実施の形態に係る固体撮像装置30によれば、配線層の最上層413の開口部423のみを、受光センサ部2に対して撮像領域21の中心に向って水平方向にずらすことにより、撮像領域21の周辺部においてオンチップマイクロレンズ13によって集光された光が、配線層41によって遮られることが抑制され、前述と同様に、レイアウトルールを維持して水平方向のシェーディングを抑制することができる。また、前述と同様に、既存の技術からの変更点が少なく、比較的容易にシェーディング抑制を行うことができる。射出瞳距離の異なる複数のタイプへの対応も容易になる。
【0030】
上述の各実施の形態では、第3層目の配線層413が電源線10として用いられるので、図5に示す水平方向に隣合う配線層413間の領域Bを無くした(但し周辺部は枠状に残す)配線層413としても、トランジスタ回路を動作させることは可能であり、シェーディング抑制にも効果があると考えられる。しかし、この領域Bを無くすと、図8に示すように、斜め方向の入射光L2が多くなる撮像領域の周辺部において、水平方向に隣接する他の色の画素からの入射光L2′が漏れ込み、混色の原因になる。このため、領域Bを残した配線層413とする方が好ましい。
【0031】
本実施の形態に係る固体撮像装置は、上述のように配線層の最上層413の開口部423を撮像領域21の中心に向かって水平方向にのみずらすことによってシェーディング抑制を実現した。しかしこの場合、水平方向のシェーディングは十分抑制できるが、垂直方向のシェーディング抑制は、十分ではない。そこで、垂直方向のシェーディング抑制は、撮像領域21が垂直方向に湾曲するように、撮像装置のチップを湾曲実装して行うことができる。
【0032】
図9は、湾曲実装によるシェーディング抑制を組み合わせた本発明に係るCMOS型固体撮像装置の他の実施の形態を示す。
本実施の形態に係る固体撮像装置32は、前述の例えば図6及び図7に示すと同様の構成、即ち、撮像領域において配線層の最上層413の開口部423のみを受光センサ部2に対して水平、垂直方向のいずれか一方向、本例では水平方向に向ってずらし、またオンチップマイクロレンズ13を受光センサ部2に対して水平方向にのみずらして構成する。このようにして作製した固体撮像チップ33を図9に示すように、撮像カメラの光学系、即ち絞り34及び光学レンズ35を有する光学系36に対して、撮像領域の垂直方向のシェーディングが抑制できるように、つまり、撮像領域の周辺への入射光が適正に受光センサ部2に入射されるように、垂直方向に湾曲して実装する。
【0033】
本実施の形態に係る固体撮像装置32によれば、水平方向のシェーディングは、配線層413の開口部423をずらすことによって抑制され、垂直方向のシェーディングは、固体撮像チップ33を垂直方向に湾曲させることによって抑制される。これにより、撮像領域全体で効果的に水平方向、垂直方向のシェーディング抑制を実現することができる。
オンチップマイクロレンズ13に関しては、受光センサ部2に対して水平方向及び垂直方向にずらして構成することができる。但し、湾曲する方向にずらさず湾曲しない方向、上例では水平方向のみずらした場合の方が瞳補正の効果が大きくなる。
【0034】
因みに、湾曲実装のみを利用して水平方向と垂直方向のシェーディングを抑制するためには固体撮像チップ(半導体基板)を中心に向かって四方を包み込むように湾曲させることが必要となるが、技術的に実現が困難である。これに対して、本実施の形態の固体撮像装置32によれば、配線層の最上層413のみの水平方向へのずらしと、垂直方向の湾曲実装との組み合わせにより、容易に水平垂直方向のシェーディング抑制を可能にする。
【0035】
上述した本実施の形態に係る固体撮像装置20、30、32は、光学系と共に組み立てて、撮像カメラを構成することができる。本実施の形態に係る撮像カメラによれば、撮像領域における各配線層同士の接続及びレイアウトを容易にしつつシェーディング抑制を可能にした固体撮像装置を備えるので、信頼性の高い撮像カメラを提供することができる。
【0036】
上例では、配線層の最上層の開口部をずらすことによって水平方向、湾曲実装によって垂直方向のシェーディング抑制を実現する場合を示したが、逆に湾曲実装で水平方向のシェーディングの抑制、配線層の最上層の開口部をずらして垂直方向のシェーディングを抑制しても良い。
【0037】
本実施の形態に係る発明は、CMOS型固体撮像装置のみならず、オンチップマイクロレンズと配線層を有する他の形態の固体撮像装置にも応用が可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係る固体撮像装置によれば、配線層の最上層の開口部のみを受光センサ部に対して、撮像領域の中心に向って水平方向又は垂直方向のいずれか一方向にずらすことにより、レイアウトを容易にしつつその一方向のシェーディングを抑制することができる。
配線層の最上層の開口部の中心と受光センサ部の中心とのずれ量を撮像領域の中心から周辺に向って漸次大きくするときは、より撮像領域の周辺での入射光を受光センサ部へ効率良く集光することができ、より好ましいシェーディング抑制が行える。
配線層の最上層とその直下の配線層とが、上記一方向と直交する方向に隣接する開口部間で、電気的に接続するときは、上記一方向のレイアウトルールを容易にしつつ、シェーディング抑制を行うことが実現できる。
【0039】
さらに、各受光センサ部に対応してマイクロレンズを有するときは、このマイクロレンズを受光センサ部に対して、撮像領域の中心に向って水平方向と垂直方向のどちらにもずらすことにより、配線層の最上層をずらす効果と合わせて、マイクロレンズによる集光を受光センサ部へ効率良く入射させることができ、シェーディングの抑制を効率良く行える。
マイクロレンズの中心と受光センサ部の中心とのずれ量を撮像領域の中心から周辺に向って漸次大きくするときは、より撮像領域の周辺での入射光を受光センサ部へ効率良く集光することができ、より好ましいシェーディング抑制が行える。
配線層の最上層の開口部の中心のずれ量が、マイクロレンズの中心のずれ量より小さいときは、マイクロレンズによって集光された光が配線層の最上層に蹴られることなくセンサ部に入射し、効果的なシェーディング抑制を行うことができる。
配線層の最上層の開口のみを水平方向又は垂直方向のいずれか一方向にずらし、撮像領域を垂直方向又は水平方向のいずれか他方向に湾曲することにより撮像領域の全域のシェーディングの抑制を行うことができる。マイクロレンズとしては、上記一方向にのみずらし、上記他方向にはずらさない場合の方が水平垂直方向にずらす場合に比べて瞳補正の効果が大きくなる。
【0040】
本発明に係る撮像カメラによれば、上述の固体撮像装置を備えるので、信頼性の高い撮像カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の一実施の形態を示す構成図である。
【図2】本発明に係る固体撮像装置の単位画素の一例を示す等価回路図である。
【図3】本発明に係る固体撮像装置の一実施の形態の撮像領域を示す平面図である。
【図4】本発明に係る固体撮像装置の一実施の形態の撮像領域の要部(周辺部)を示す断面図でである。
【図5】本発明に係る固体撮像装置の一実施の形態の撮像領域のレイアウトを示す平面図である。
【図6】本発明に係る固体撮像装置の他の実施の形態の撮像領域を示す平面図である。
【図7】本発明に係る固体撮像装置の他の実施の形態の撮像領域の要部(周辺部)を示す断面図である。
【図8】本発明に係る固体撮像装置の混色を説明する説明図である。
【図9】本発明に係る固体撮像装置の他の実施の形態を示す湾曲実装を説明する構成図である。
【図10】従来のCCD型固体撮像装置を示す要部の構成図である。
【図11】A 従来のCMOS型固体撮像装置の一例の撮像領域の中心部を示す構成図である。
B 従来のCMOS型固体撮像装置の一例の撮像領域の周辺部を示す構成図である。
【図12】従来の説明に供する構成図である。
【図13】従来の固体撮像装置のシェーディング抑制の説明に供する平面図である。
【図14】従来の固体撮像装置の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・半導体基板、2・・受光センサ部、3・・読み出し用MOSトランジスタ、4・・フローティングディフージョンリセットMOSトランジスタ、5・・垂直選択用MOSトランジスタ、6・・フローティングディフージョンアンプMOSトランジスタ、7・・単位画素、8・・垂直信号線、9・・水平リセット線、10・・電源線、11・・垂直読み出し線、12・・垂直選択線、13・・オンチップマイクロレンズ、20・・CMOS型固体撮像装置、21・・撮像領域、22・・水平シフトレジスタ、23・・垂直シフトレジスタ、24・・シャッターシフトレジスタ、25・・アナログフロントエンド(AFE)、26・・タイミングジェネレータ、27・・衆力信号、30,32・・固体撮像装置、33・・固体撮像チップ、34・・絞り、35・・光学レンズ、36・・光学系、40・・層間絶縁膜、41[ 411,412,413]・・配線層、421,422,423・・開口部、43・・平坦化膜、44・・カラーフィルタ、45・・コンタクト部、51・・光学レンズ、52・・絞り、53・・光学系、58・・撮像領域、61・・CMOS型固体撮像装置、62,72・・半導体基板、63,73・・受光センサ部、64・・層間絶縁膜、65[ 651,652,653]・・配線層、66,77・・平坦化層、67・・カラーフィルタ、68,79・・オンチップマイクロレンズ、71・・CCD型固体撮像装置、74・・転送電極、75・・垂直転送レジスタ、76・・遮光層、78・・カラーフィルタ
Claims (18)
- 水平方向及び垂直方向に配列された複数の受光センサ部と、
前記各受光センサ部に対応する部分に開口部が形成されるように、層間絶縁膜を介して形成された複数層の配線層とを有し、
前記配線層の最上層の開口部のみが、前記受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、前記水平方向又は前記垂直方向のいずれか一方向にずれるようにして成る
ことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記配線層の最上層の開口部の中心と前記受光センサ部の中心とのずれ量が、前記撮像領域の中心から周辺に向って漸次大きくなる
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記配線層の最上層とその直下の配線層とが、前記一方向と直交する方向に隣接する開口部間で、電気的に接続されて成る
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記各受光センサ部に対応してマイクロレンズを有し、
前記マイクロレンズが、前記受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、ずれるようにして成る
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記マイクロレンズの中心と前記受光センサ部の中心とのずれ量が、前記撮像領域の中心から周辺に向って漸次大きくなる
ことを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。 - 前記配線層の最上層の開口部の中心のずれ量が、前記マイクロレンズの中心のずれ量より小さい
ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像装置。 - 前記垂直方向又は水平方向のいずれか他方向に撮像領域が湾曲されて成る
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記垂直方向又は水平方向のいずれか他方向に撮像領域が湾曲されて成る
ことを特徴とする請求項4記載の固体撮像装置。 - 前記各受光センサに対応してマイクロレンズを有し、
前記マイクロレンズが、前記受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、前記水平方向又は前記垂直方向のいずれか一方向にずれ、
前記垂直方向又は水平方向のいずれか他方向に撮像領域が湾曲されて成る
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 水平方向及び垂直方向に配列された複数の受光センサ部と、
前記各受光センサ部に対応する部分に開口部が形成されるように、層間絶縁膜を介して形成された複数層の配線層とを有し、
前記配線層の最上層の開口部のみが、前記受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、前記水平方向又は前記垂直方向のいずれか一方向にずれて成る固体撮像装置を、備える
ことを特徴とする撮像カメラ。 - 前記配線層の最上層の開口部の中心と前記受光センサ部の中心とのずれ量が、前記撮像領域の中心から周辺に向って漸次大きくなる
ことを特徴とする請求項10記載の撮像カメラ。 - 前記配線層の最上層とその直下の配線層とが、前記一方向と直交する方向に隣接する開口部間で、電気的に接続されて成る
ことを特徴とする請求項10記載の撮像カメラ。 - 前記各受光センサ部に対応してマイクロレンズを有し、
前記マイクロレンズが、前記受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、ずれるようにして成る
ことを特徴とする請求項10記載の撮像カメラ。 - 前記マイクロレンズの中心と前記受光センサ部の中心とのずれ量が、前記撮像領域の中心から周辺に向って漸次大きくなる
ことを特徴とする請求項13に記載の撮像カメラ。 - 前記配線層の最上層の開口部の中心のずれ量が、前記マイクロレンズの中心のずれ量より小さい
ことを特徴とする請求項14記載の撮像カメラ。 - 前記垂直方向又は水平方向のいずれか他方向に撮像領域が湾曲されて成る
ことを特徴とする請求項10記載の撮像カメラ。 - 前記垂直方向又は水平方向のいずれか他方向に撮像領域が湾曲されて成る
ことを特徴とする請求項13記載の撮像カメラ。 - 前記各受光センサに対応してマイクロレンズを有し、
前記マイクロレンズが、前記受光センサ部に対して撮像領域の中心に向って、前記水平方向又は前記垂直方向のいずれか一方向にずれ、
前記垂直方向又は水平方向のいずれか他方向に撮像領域が湾曲されて成る
ことを特徴とする請求項10記載の撮像カメラ。
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