JP3710261B2 - リヤーフォーカス式のズームレンズ及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリヤーフォーカス式のズームレンズ及びそれを用いた撮像装置に関し、特にビデオカメラ、そして放送用カメラ等の撮像装置に用いられる像面側に色分解プリズムを設けることができる程度に長いバックフォーカスを有し、かつ大口径比で高変倍比のレンズ全長の短い小型のリヤーフォーカス式のズームレンズ及びそれを用いた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、ホームビデオカメラ等の小型軽量化に伴い、撮像用のズームレンズの小型化にも目覚ましい進歩が見られ、特にレンズ全長の短縮化や前玉径の小型化、構成の簡略化に力が注がれている。
【0003】
これらの目的を達成する一つの手段として、物体側の第1群以外のレンズ群を移動させてフォーカスを行う、所謂リヤーフォーカス式のズームレンズが知られている。
【0004】
一般にリヤーフォーカス式のズームレンズは第1群を移動させてフォーカスを行うズームレンズに比べて第1群の有効径が小さくなり、レンズ系全体の小型化が容易になり、又近接撮影、特に極近接撮影が容易となり、更に比較的小型軽量のレンズ群を移動させて行っているので、レンズ群の駆動力が小さくてすみ迅速な焦点合わせができる等の特長がある。
【0005】
このようなリヤーフォーカス式のズームレンズとして、例えば特開昭62−215225号公報や、特開昭62−206516号公報,特開昭62−24213号公報,特開昭63−247316号公報、そして特開平4−43311号公報では、物体側より順に正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の4つのレンズ群を有し、第2群を移動させて変倍を行い、第4群を移動させて変倍に伴う像面変動とフォーカスを行っている。
【0006】
又、特開平4−43311号公報,特開平4−153615号公報,特開平5−19165号公報,特開平5−27167号公報及び特開平5−60973号公報では、第4レンズ群を正レンズ1枚又は正レンズ2枚で構成したレンズ全長の短いズームレンズが提案されている。特開平5−60974号公報では、第4レンズ群が正レンズと負レンズの2枚で構成されたズームレンズが提案されている。
【0007】
特開昭55−62419号公報,特開昭62−24213号公報,特開昭62−215225号公報,特開昭56−114920号公報,特開平3−200113号公報,特開平4−242707号公報,特開平4−343313号公報,特開平5−297275号公報等では、その実施例中に第3群と第4群をそれぞれが正レンズと負レンズの2枚のレンズより成るズームレンズを開示している。一方、最近のビデオデッキの高性能化(デジタル化)に伴い、ビデオカメラの高画質化が種々となされている。その1つとして色分解光学系による画像の色分解がある。このようなビデオカメラ用のズームレンズが、例えば特開平5−72474号公報,特開平6−51199号公報,特開平7−199069号公報,特開平7−270684号公報等で提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般にズームレンズにおいてリヤーフォーカス方式を採用するとレンズ系全体が小型化され又迅速なるフォーカスが可能となり、更に近接撮影が容易となる等の特長が得られる。
【0009】
しかしながら反面、色分解プリズムを配置できる程度の長いバックフォーカスを確保しつつ、フォーカスの際の収差変動を少なくし、無限遠物体から近距離物体に至る物体距離全般にわたり高い光学性能を得ようとすると、そのレンズ構成が大変難しくなってくる。
【0010】
特に大口径比で高変倍比を確保したズームレンズでは長いバックフォーカスを確保しつつ全変倍範囲にわたり、又物体距離全般にわたり高い光学性能を得るのが大変難しくなってくる。
【0011】
特開平4−26811号公報や特開平4−88309号公報で開示されているズームレンズはバックフォーカスが短く、色分解プリズムを配置するのが難しい。
【0012】
特開平4−43311号公報,特開平4−153615号公報,特開平5−19165号公報,特開平5−27167号公報及び特開平5−60973号公報で開示されているズームレンズではズーム比が6倍から8倍程度であり、これ以上の高変倍比のズームレンズを得ようとすると、変倍による色収差の変動が大きくなりすぎて、これを良好に補正するのが難しくなってくる。
【0013】
特開昭55−62419号公報,特開昭56−114920号公報,特開平3−200113号公報で開示されているズームレンズでは、第1群又は第3群が変倍に伴って移動するため鏡筒構造が複雑になり、小型化を達成するのが難しいという問題点があった。
【0014】
特開平4−242707号公報及び特開平4−343313号公報,特開平5−297275号公報等に開示されているズームレンズでは第3群が大きな空気間隔を持つレンズ構成となっており、更に第3群中の負レンズの屈折力が弱いため高変倍化のズームレンズに適用しようとすると第3群で色収差が多く発生し、これを充分に補正するのが難しいという問題点があった。
【0015】
特開平5−297275号公報で提案されているズームレンズでは、第3群中のメニスカス状の負レンズが像面側に強い凹面を向けたレンズ構成となっているためテレフォト化には有効であるが、正レンズで発生した高次のフレアー成分を該負レンズで補正するのが難しく、大口径化、高変倍化が難しいという問題点がった。
【0016】
又、特開平5−72474号公報,特開平6−51199号公報,特開平7−199069号公報,特開平7−270684号公報等で提案されているズームレンズは、変倍比が10〜12倍程度であり、ビデオカメラに用いるには変倍比が必ずしも十分でなかった。
【0017】
本発明はリヤーフォーカス方式を採用しつつ、像面側に色分解プリズムや光学フィルター等を配置することができる程度の長いバックフォーカスを有し、かつ大口径比で、変倍比16倍と高変倍比を有し、広角端から望遠端に至る全変倍範囲にわたり、又無限遠物体から超至近物体に至る物体距離全般にわたり、良好なる光学性能を有したリヤーフォーカス式のズームレンズ及びそれを用いた撮像装置の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズは、
(1−1)物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の4つのレンズ群から成り、該第2群を像面側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、変倍に伴う像面変動を該第4群の一部又は全部を移動させて補正すると共に、該第4群の一部又は全部を移動させてフォーカスを行うズームレンズにおいて、該第2群を、物体側より順に、負の第21レンズ、負の第22レンズ、負の第23レンズ、そして正の第24レンズより構成し、第i群の焦点距離をfiとしたとき、
0.16<|f2/f1|<0.20・・・・(1)
なる条件を満足することを特徴としている。
【0019】
本発明の撮像装置は、
(2-1) 構成(1-1) のリヤーフォーカス式のズームレンズと、その像面側に色分解光学系を有していることを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態1の要部断面図、図2,図3,図4は実施形態1の広角端,中間,望遠端のズーム位置における収差図である。
【0021】
図5は本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態2の要部断面図、図6,図7,図8は実施形態2の広角端,中間,望遠端のズーム位置における収差図である。
【0022】
図9は本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態3の要部断面図、図10,図11,図12は実施形態3の広角端,中間,望遠端のズーム位置における収差図である。
【0023】
図13は本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態4の要部断面図、図14,図15,図16は実施形態4の広角端,中間,望遠端のズーム位置における収差図である。
【0024】
図17は本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態5の要部断面図、図18,図19,図20は実施形態5の広角端,中間,望遠端のズーム位置における収差図である。
【0025】
図中L1は正の屈折力の第1群、L2は負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群、L4は正の屈折力の第4群である。SPは開口絞りであり、第3群L3の前方に配置している。GAはズームレンズの保護を目的とした必要に応じて設けられる保護ガラス、GBは色分解プリズムやフェースプレートやフィルター等のガラスブロックである。IPは像面であり、CCD等の撮像素子が配置されている。
【0026】
第1群L1から保護ガラスGAまでの各要素はズームレンズ(ズームレンズ部)ZLの一要素を構成している。ガラスブロックGBと撮像素子はカメラ本体CB内に収納されている。ズームレンズ部ZLはマウント部材Cを介してカメラ本体CBに着脱可能に装着されている。
【0027】
本実施形態では広角端から望遠端への変倍に際して矢印のように第2群を像面側へ移動させると共に、変倍に伴う像面変動を第4群の一部又は全部(本実施形態では全部)を物体側に凸状の軌跡を有しつつ移動させて補正している。
【0028】
又、第4群の一部又は全部(本実施形態では全部)を光軸上移動させてフォーカスを行うリヤーフォーカス式を採用している。同図に示す第4群の実線の曲線4aと点線の曲線4bは各々無限遠物体と近距離物体にフォーカスしているときの広角端から望遠端への変倍に伴う際の像面変動を補正する為の移動軌跡を示している。尚、第1群と第3群は変倍及びフォーカスの際固定である。
【0029】
本実施例においては第4群を移動させて変倍に伴う像面変動の補正を行うと共に第4群を移動させてフォーカスを行うようにしている。特に同図の曲線4a、4bに示すように広角端から望遠端への変倍に際して物体側へ凸状の軌跡を有するように移動させている。これにより第3群と第4群との空間の有効利用を図りレンズ全長の短縮化を効果的に達成している。
【0030】
本実施例において、例えば望遠端において無限遠物体から近距離物体へフォーカスを行う場合は同図の直線4cに示すように第4群を前方へ繰り出すことにより行っている。
【0031】
本発明のビデオカメラ(撮像装置)は、少なくとも上記ズームレンズと、色分解用素子と該色分解素子によって分割された各色対応の撮像素子と、撮像信号処理回路等から構成されている。
【0032】
本実施形態では変倍用の負の屈折力の第2群を前述の如く所定の屈折力の4つのレンズより構成することによって変倍に伴う収差変動を良好に補正して高変倍比を容易にしている。
【0033】
本実施形態のズームレンズは以上のように全体として4つのレンズ群より構成し、変倍及びフォーカスの際の各レンズ群の移動条件や第2群のレンズ構成を適切に設定することにより所定のバックフォーカスを確保しつつ全変倍範囲にわたり、又物体距離全体にわたり高い光学性能を得ている。
【0034】
特に第2群は物体側より順に負の第21レンズ、負の第22レンズ、負の第23レンズ、正の第24レンズより構成している。すなわち、高倍率化を図るためには変倍作用を持つ第2群のパワー(屈折力)を強くして、少ない移動量で倍率が変化するようにしている。このとき第2群の負のパワー(屈折力)をむやみに強くすると、ペッツバール和が負の方向に大きくなり、像面が倒れてくる。また、ズーミングのための第2群の移動により、コマ収差や非点収差が大きく変動し、それらの変動収差を補正するのが困難になる。そのために、負レンズを3枚使用して、各レンズの分担を少なくし、ペッツバール和の低減を図っている。
【0035】
また、物体側に負レンズを集中して配置することにより、第2群の前側主点の位置を物体側に近づけることが可能になり、第1群と第2群の主点間隔を短くしている。そして、第1群は絞りに近づくことが可能になり、第1群(前玉)の径を決めている軸外光束が、第1群を通過する高さを低くして、これにより、第1群の径を小型化している。
【0036】
更に、望遠端の色収差を充分に補正するために、3枚の負レンズと1枚の正レンズを用いている。
【0037】
次に本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズのレンズ構成の特徴について説明する。
【0038】
(A1)本発明は、前述の如く高変倍を目的としたものであるから、変倍に伴って発生する収差は第1群及び第2群においてキャンセルすることが望ましい。しかるに変倍に伴う収差の発生の仕方は第1群と第2群のそれとでは異なり、広角端では補正過剰の傾向となりやすい。
【0039】
そこで本発明においては、前記第i群の焦点距離をfiとしたとき
0.16<|f2/f1|<0.20 ‥‥(1)
を満足するようにしている。
【0040】
条件式(1)の上限値を越えるとペッツバール和が負の方向に大きくなり、像面が大きくプラス側に倒れる傾向になり好ましくない。逆に、下限値を越えると高変倍のために第2群の移動量を大きく取る必要があり前玉径の大型化、レンズ全長の長大化をまねくので良くない。
【0041】
(A2)変倍に伴って変動する収差は、第2群において十分に押さえておくことが望ましい。
【0042】
そこで本発明においては、前記第i群の焦点距離をfi、前記第22レンズの焦点距離をf22としたとき
3.03<f22/f2<8.03 ‥‥(2)
なる条件を満足するようにしている。
【0043】
条件式(2)はズーミングによる球面収差とコマ収差の変動をバランスよく補正するためのものである。
【0044】
条件式(2)の上限値を越えるとテレ端(望遠端)で球面収差がアンダーになり補正不足となり好ましくない。逆に、下限値を越えるとワイド端(広角端)で内向性のコマ収差が多く発生し性能の悪化をまねくので良くない。
【0045】
(A3)又変倍に伴う収差変動を良好に補正する為に、前記第23レンズと第24レンズの焦点距離を各々f23,f24としたとき
0.87<|f23/f24|<1.51 ‥‥(3)
なる条件を満足するようにしている。
【0046】
この条件式(3)は主に第2群で発生するコマ収差や軸上色収差を良好に補正する為のものである。該第2群中の負の第23レンズと正の第24レンズを単レンズで構成することにより、その間にできる空気レンズを収差補正に利用するようにし、これにより収差補正を良好に行っている。
【0047】
条件式(3)の上限値を越えるとテレ端の球面収差は補正不足となり、内向性のコマ収差が発生し好ましくない。逆に、下限値を越えると軸上色収差が補正過剰となるので良くない。
【0048】
(A4)本発明の目的の1つであるバックフォーカスを長くする為には、該第3群の最も物体側のレンズが物体側に凹面になるようにしている。すなわち、第2群にて発散された光束を略アフォーカルとするための第3群をレトロタイプとし第3群の主点位置を第2群から遠ざけるように配置することにより第2群と該第3群との主点間隔をより開き第3群に入射する軸上光線の高さをより高くしている。これによって、全系の焦点距離を所定量とするための第4群の焦点距離を長くすることができワーキングディスタンスとしてのバックフォーカスを長くしている。
【0049】
すなわち第3群をでる光束が略アフォーカルであるためバックフォーカスの長さは主点系で計算するとほぼ第4群の焦点距離と同じとなる。従って全系の焦点距離を固定して第4群の焦点距離を長くするためには図21で示される如く第3群での軸上光線の高さhを高くしてやれば良いことが分かる。さらには、第3群の最も物体側のレンズ面が物体側に強い凹面を向けて、第2群からの発散してくる光束を高次の球面収差を発生させずに第3群が受けることが可能となる構成としている。
【0050】
(A5)数値実施例1,3においては、第3群は両レンズ面が凹面の負レンズと両レンズ面が凸面の正レンズの2つのレンズで構成され、全体としてレトロタイプの正レンズ群を構成している。さらに前記負レンズは物体側の面が強い凹面であり第3群の主点位置を第2群から遠ざける役割を担っており、第4群の焦点距離を長くし従ってバックフォーカスを長くすることに貢献している。
【0051】
数値実施例2,4においては、第3群は負レンズと正レンズとを接合した全体として物体側と像面側のレンズ面が凹面の負の接合レンズと両レンズ面が凸面の正レンズより成り、全体としてレトロタイプの正レンズ群を構成している。さらに前記接合レンズは物体側のレンズ面が強い凹面であり、第3群の主点位置を第2群から遠ざける役割を担っており、第4群の焦点距離を長くし従ってバックフォーカスを長くすることに貢献している。
【0052】
数値実施例5においては、第3群は負レンズと正レンズとを接合した全体として物体側と像面画のレンズ面が凹面の負の接合レンズと、正レンズと負レンズとを接合した全体として物体側と像面側のレンズ面が凸面の正の接合レンズより成り、全体としてレトロタイプの正レンズ群を構成している。さらに前記負の接合レンズは物体側のレンズ面が強い凹面であり、第3群の主点位置を第2群から遠ざける役割を担っており、第4群の焦点距離を長くし、従ってバックフォーカスを長くすることに貢献している。
【0053】
(A6)前記第4群は両レンズ面が凸面の正レンズ、物体側と像面側のレンズ面が凸面の接合レンズより構成し、フォーカスの際の収差変動を良好に補正している。特に色収差を良好に補正するために、第4群に少なくとも1つの接合レンズを設けている。先にも述べたように、ビデオカメラの高画質化にともない、従来あまり問題にならなかった色収差、特に倍率色収差が問題となりこれを良好に補正することを可能としている。
【0054】
(A7)第3群の最も物体側のレンズ面の曲率半径をR31、第3群の焦点距離をf3、該第3群の物体側の負レンズ(接合レンズのときは接合レンズ)の焦点距離をf31としたとき
−0.5<R31/f3 <−0.2 ‥‥(4)
0.7<R31/f31< 1.3 ‥‥(5)
を満足するようにしている。
【0055】
条件式(4),(5)はともに第3群の物体側のレンズ面の曲率を適切に設定してバックフォーカスを長く維持しながら、第3群の屈折力を適当に配分して高性能化を図る為のものである。
【0056】
条件式(4),(5)の上限値を越えると本発明の目的であるバックフォーカスを充分に保つことが困難となり、又下限値を越えると広角端において第2群から発散してくる光線束が第3群に入射する際に発生する高次の球面収差を補正することが困難となって高性能化が難しくなってくる。
【0057】
(A8)開口絞りは光学系中のどこに配置しても本発明の目的を阻害する物ではなく第3群の負レンズと正レンズの中間に配置する場合は該レンズ群の周辺部が広くとれるためシステムの構成上絞り空間が最も楽にとれることになり好ましい。また、レンズの小型化を促進するため第1群を小さくするためには、入射瞳位置をレンズの前の方に押し出さなければならない。従ってかかる目的の場合、開口絞りは第3群の最も物体側に配置することが望ましい。
【0058】
また、第3群と第4群の空間が広くとれる場合は、開口絞りを第3群の最も像面側に配置すると射出瞳をさらに長くとることができるので好ましい。
【0059】
本実施形態では、第3群の最も物体側に配置して第1群の前玉径を小型化している。
【0060】
(A9)本実施形態では第3群を負レンズ群、正レンズ群で構成することにより射出瞳を長くし、第3群から射出する光線をテレセントリックとなるようにして、その後方に配置された色分解プリズムに入射する光線の角度を緩くしている。これによって色分解系の波長による反射特性変化を解消し、色分解を忠実に行ない画像の色再現性を非常に良くしている。
【0061】
(A10)本発明のズームレンズは高変倍比である為にテレ端の焦点距離が非常に長くなり、テレ端およびその付近の性能が該第4群の構成に大きく影響されてくる。そこで第4群に非球面を配置することにより、光学性能を上げている。
【0062】
尚、非球面は、基本的に球面収差の補正を目的としているため、レンズの周辺部にいくにしたがって正の屈折力が弱くなる形状となることが望ましい。
【0063】
(A11)第4群の焦点距離をf4、望遠端で無限遠物体にフォーカスしたときの第3群と第4群の間隔をD34T、広角端の焦点距離をfWとしたとき
4.7<f4 /fW<5.8 ‥‥(6)
0.2<D34T/f4<0.94 ‥‥(7)
を満足するようにしている。
【0064】
条件式(6),(7)は所定のバックフォーカスを確保しつつ高性能化,高変倍化,そして大口径化を図る為のものである。
【0065】
条件式(6)はバックフォーカスの長さを最適化するもので上限値を越えるとバックフォーカスが必要以上に長くなり全長の長大化をまねき、下限値を越えると本発明の目的である充分に長いバックフォーカスを確保することが困難となる。
【0066】
条件式(7)はフォーカスのための第4群の移動可能な空間と望遠端の焦点距離の関係を最適化するもので、上限値を越えるほど間隔D34Tを大きくとるとレンズ全長の長大化をまねき好ましくなく、下限値を越えるとフォーカスのための充分な空間を確保できなくなり、ズームレンズの操作性に支障がでてくる。
【0067】
次に本発明の数値実施例を示す。数値実施例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の曲率半径、Diは物体側より順に第i番目のレンズ厚及び空気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレンズのガラスの屈折率とアッベ数である。又、非球面形状はレンズ面の中心部の曲率半径Rとし、光軸方向(光の進行方向)をX軸とし、光軸と垂直方向をY軸、B,C,D,Eを各々非球面係数としたとき
【0068】
【数1】
なる式で表している。又「e−0X」は「×10-X」を意味している。
【0069】
また、数値実施例1,3におけるR24〜R25、数値実施例2,4におけるR25〜R26、数値実施例5におけるR26〜R27等は保護ガラス部、数値実施例1,3におけるR26〜R29、数値実施例2,4におけるR27〜R30、数値実施例5におけるR28〜R31等は、色分解プリズム、光学フィルター、フェースプレート等のガラスブロックを示す。
【0070】
【外1】
【0071】
【外2】
【0072】
【外3】
【0073】
【外4】
【0074】
【外5】
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば以上のように、各要素を設定することによりリヤーフォーカス方式を採用しつつ、像面側に色分解プリズムや光学フィルター等を配置することができる程度の長いバックフォーカスを有し、かつ大口径比で、変倍比16倍と高変倍比を有し、広角端から望遠端に至る全変倍範囲にわたり、又無限遠物体から超至近物体に至る物体距離全般にわたり、良好なる光学性能を有したリヤーフォーカス式のズームレンズ及びそれを用いた撮像装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態1の要部断面図
【図2】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態1の広角端の収差図
【図3】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態1の中間の収差図
【図4】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態1の望遠端の収差図
【図5】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態2の要部断面図
【図6】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態2の広角端の収差図
【図7】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態2の中間の収差図
【図8】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態2の望遠端の収差図
【図9】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態3の要部断面図
【図10】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態3の広角端の収差図
【図11】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態3の中間の収差図
【図12】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態3の望遠端の収差図
【図13】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態4の要部断面図
【図14】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態4の広角端の収差図
【図15】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態4の中間の収差図
【図16】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態4の望遠端の収差図
【図17】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態5の要部断面図
【図18】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態5の広角端の収差図
【図19】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態5の中間の収差図
【図20】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の実施形態5の望遠端の収差図
【図21】本発明のリヤーフォーカス式のズームレンズを有した撮像装置の光路説明図
【符号の説明】
L1 第1群
L2 第2群
L3 第3群
L4 第4群
SP 絞り
IP 像面
d d線
g g線
S サジタル像面
M メリディオナル像面
GA,GB ガラスブロック
Claims (9)
- 物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の4つのレンズ群から成り、該第2群を像面側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、変倍に伴う像面変動を該第4群の一部又は全部を移動させて補正すると共に、該第4群の一部又は全部を移動させてフォーカスを行うズームレンズにおいて、該第2群を、物体側より順に、負の第21レンズ、負の第22レンズ、負の第23レンズ、そして正の第24レンズより構成し、第i群の焦点距離をfiとしたとき、
0.16<|f2/f1|<0.20
なる条件を満足することを特徴とするリヤーフォーカス式のズームレンズ。 - 前記第i群の焦点距離をfi、前記第22レンズの焦点距離をf22としたとき、
3.03<f22/f2<8.03
なる条件を満足することを特徴とする請求項1のリヤーフォーカス式のズームレンズ。 - 前記第23レンズと第24レンズの焦点距離を各々f23,f24としたとき、
0.87<|f23/f24|<1.51
なる条件を満足することを特徴とする請求項1又は2のリヤーフォーカス式のズームレンズ。 - 前記第3群の最も物体側のレンズは、物体側に凹面を向けていることを特徴とする請求項1,2又は3のリヤーフォーカス式のズームレンズ。
- 前記第4群は、正の屈折力の接合レンズを有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のリヤーフォーカス式のズームレンズ。
- 前記第21レンズは物体側に凸面を向けたメニスカス形状より成り、前記第22レンズは物体側に凸面を向けたメニスカス形状又は両レンズ面が凹面より成り、前記第23レンズは物体側のレンズ面が凹面より成り、前記第24レンズは両レンズ面が凸面より成っていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のリヤーフォーカス式のズームレンズ。
- 前記第3群は、物体側と像面側のレンズ面が凹面の単一又は接合レンズと物体側と像面側のレンズ面が凸面の単一又は接合レンズより成っていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のリヤーフォーカス式のズームレンズ。
- 前記第4群は両レンズ面が凸面の正レンズ、物体側と像面側のレンズ面が凸面の接合レンズより成っていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のリヤーフォーカス式のズームレンズ。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のリヤーフォーカス式のズームレンズと、その像面側に色分解光学系を有していることを特徴とする撮像装置。
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