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JP3710941B2 - パターン形成方法 - Google Patents
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パターン形成方法に係り、特に、半導体装置の製造に適用されるパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子の製造方法においては、半導体ウェハー上に複数の薄膜を堆積し、これら薄膜を所望のパターンにパターニングする工程を多く含んでいる。このパターニング工程は、一般に、レジストと呼ばれる感光性物質を、半導体ウェハー上の被加工膜上に形成し、このレジスト膜にパターン露光を行なった後、現像工程を経て、レジストパターンを形成し、さらにこのレジストパターンをエッチングマスクとして用いて、被加工膜をドライエッチングすることにより行われる。
【0003】
パターン露光時に用いられる光源としては、スループットが高いことから、紫外光が広く用いられている。しかしながら、解像度の限界付近では、露光量裕度、及びフォーカス裕度が不足するため、レジスト膜の膜厚を薄くしてプロセスマージンの不足を補う必要がある。従って、被加工膜のエッチングに必要なレジスト膜厚を確保することが困難であった。
【0004】
この問題を解決するために、レジストと被加工膜との間にドライエッチング耐性があるマスク材を形成し、レジストパターンをマスク材にパターン転写してマスク材パターンを形成し、このマスク材パターンを被加工膜にパターン転写する方法がとられている。とりわけ、被加工膜がシリコン系絶縁膜、或は配線材料の場合、レジスト膜に対してこれらの材料のエッチングレートは遅いため、このようなマスク材を使った加工プロセスが用いられている。
【0005】
マスク材の成膜方法としては、スピンコーテング法がプロセスコストが安価であるため有効である。スピンコーテング法により塗布が可能な材料としては、従来から、次のものが主に用いられてきた。
【0006】
1)スピンオングラス
2)ポリシラン
3)ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリサルフォン等の有機材料
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1)のマスク材は、配線材料の加工に適したエッチング条件では耐性を示すが、シリコン系絶縁膜の加工に適したエッチング条件には耐性がない。逆に、2)のマスク材は、シリコン系絶縁膜の加工に適したエッチング条件では耐性を示すが、配線材料に適したエッチング条件には耐性がない。従って、これらのマスク材を用いた場合、被加工膜がシリコン系絶縁膜の場合と配線膜の場合とで異なるマスク材を用いる必要があり、生産コストの上昇を招く。
【0008】
また、3)のマスク材では、レジストパターンをマスク材に転写する際に、レジスト膜とマスク材のエッチングレートがほぼ等しいため、レジストパターンをエッチングマスクとして用いてマスク材をエッチングする際に、エッチングの途中でレジストパターンが削れてなくなったり、マスク材の加工形状がテーパー形状になるという問題があった。
【0009】
このように、塗布成膜が可能であるとともに、シリコン系絶縁膜の加工に適したエッチング条件、配線材料の加工に適したエッチング条件の双方に耐性があり、かつレジストパターンをエッチングマスクとして用いてマスク材をエッチングする際に、レジストに対して速いエッチングレートでエッチングし得るマスク材は現状では得られていない。
【0010】
本発明は、以上の事情に鑑み、レジストの膜厚を薄くしても、寸法制御性よく被加工膜の加工を行うことを可能とするパターン形成方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、第1および第2の発明が提供される。
【0012】
即ち、第1の発明は、被加工膜上にシリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法を提供する。
【0013】
また、第1の発明は、被加工膜上にシリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをエッチングマスクとして用いて前記下層膜をエッチングして下層膜パターンを形成する工程と、前記下層膜パターンを少なくとも含むエッチングマスクを用いて前記被加工膜をエッチングする工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法を提供する。
【0014】
以上のように構成される第1の発明によると、前記下層膜はシリコンと窒素の結合を主鎖に有するため、窒化シリコンライクなエッチング特性を示す。即ち、レジスト膜に対して高選択比でエッチングされ、かつ、酸化シリコンの加工に適したエッチング条件及び配線材料の加工に適したエッチング条件の双方に耐性があり、マスク材として有効に作用する。更に、前記下層膜は塗布法により成膜ができるため、マスク材の成膜コストを安価に抑えることができるという利点もある。
【0015】
次に、第2の発明は、被加工膜上にシリカ微粒子を含む溶液を塗布して下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光して、レジストパターンを形成する工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法を提供する。
【0016】
また、第2の発明は、被加工膜上にシリカ微粒子を含む溶液を塗布して下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジストを形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをエッチングマスクとして用いて前記下層膜をエッチングして下層膜パターンを形成する工程と、前記下層膜パターンを少なくとも含むエッチングマスクを用いて前記被加工膜をエッチングする工程を具備することを特徴とするパターン形成方法を提供する。
【0017】
第2の発明において、前記シリカ微粒子として、化学量論量よりも少ない酸素がシリコンに結合しているシリカ微粒子を用いることが出来る。また、前記前記下層膜として、化学量論量よりも少ない酸素を含むシリカ微粒子を含有するものを用いることが出来る。
【0018】
、また、前記シリカ微粒子を含む溶液として、バインダーポリマーを含有するものを用いることが出来る。
【0019】
化学量論量よりも少ない酸素を含むシリカ微粒子は、SiOX により表わされ、xが0<x<2、好ましくは0.1≦x≦1.8である。
【0020】
以上のように構成される第2の発明によると、前記下層膜はシリカ微粒子からなるため、酸化シリコンライクなエッチング特性を示す。すなわち、レジストに対して高選択比でエッチングされ、かつ配線材料の加工に適したエッチング条件でエッチング耐性があり、マスク材として有効に作用する。また、下層膜が化学量論量よりも少ない酸素を含む酸素不足型のシリカ微粒子を含有するため、シリコン系絶縁膜の加工に適したエッチング条件でもエッチング耐性があり、マスク材として有効に作用する。更に、前記下層膜は塗布法により成膜ができるため、マスク材の成膜コストを安価に抑えることができるという利点もある。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
最初に、第1の発明について、図1を参照して説明する。
【0023】
まず、半導体基板1上に被加工膜2を形成する(図1(a))。被加工膜2としては、窒化シリコンをハードマスクとして用いて加工できる膜であれば、特に限定されることはない。そのような膜として、例えば、酸化シリコン、スピンオングラス、マスクの製造の際に用いられるブランク材などのシリコン系絶縁膜、アルミニウム、アルミニウムシリサイド、銅、タングステン、チタン、窒化チタンなどの配線材料、ポリシリコン、タングステンシリサイド、コバルトシリサイド、ルテニウムなどの電極材料、アモルファスシリコン、シリコン基板などのシリコン系材料膜、ポリイミドなどの有機絶縁膜を挙げることができる。
【0024】
次に、被加工膜2上に、シリコンと窒素との結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を含有する下層膜3を形成する(図1(b))。下層膜3の膜厚は、0.005〜5μmの範囲が好ましい。その理由は、下層膜3の膜厚が0.005μm未満では、光露光によりパターン形成を行う場合、下地基板からの反射光を十分に抑えることができず、一方、5μmより厚いと、レジストパターンをドライエッチング法で下層膜にパターン転写する際に、寸法変換差が顕著に発生するためである。
【0025】
下層膜3の形成方法は、溶液を塗布する方法と、CVD法(化学的気相蒸着法)のような気相法により成膜する方法のどちらでもよいが、塗布法によることが好ましい。その理由は、塗布法は、CVD法と比べてプロセスが簡易であり、成膜を安価に行うことが出来るからである。
【0026】
ここで、塗布法による下層膜形成方法について詳述する。まず、シリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を有機溶剤に溶解して溶液材料を作成する。シリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物としては、例えば下記一般式で表わすことができるポリシラザンが挙げられる
【化1】
Figure 0003710941
【0027】
(式中、R11、R12及びR13は、水素原子または炭素数1〜20の置換もしくは非置換の脂肪族炭化水素または芳香族炭価水素等を示し、nは、正の整数を表わす。)。
【0028】
ポリシラザンは、単独重合体でも共重合体でもよく、2種以上のポリシラザンが酸素原子、窒素原子、脂肪族基、芳香族基を介して互いに結合した構造を有するものでもよい。また、ポリシラン、ポリシロキサンとの共重合体でも良い。
【0029】
ポリシラザンの具体例として、下記一般式[1−1]〜[1−36]に示す化合物を挙げることができる。
【0030】
【化2】
Figure 0003710941
【0031】
【化3】
Figure 0003710941
【0032】
【化4】
Figure 0003710941
【0033】
【化5】
Figure 0003710941
【0034】
(式中、m、nは、正の整数を表わす。)
これらの化合物の重量平均分子量は、特に限定されないが、200〜100,000が好ましい。その理由は、分子量が200未満では、レジストの溶媒に下層膜が溶解してしまい、一方、100,000を超えると、有機溶剤に溶解しにくく、溶液材料を作成しにくくなるためである。
【0035】
有機シリコン化合物は、一種類に限ることはなく、数種類の化合物を混合してもよい。また、必要に応じて、貯蔵安定性をはかるために、熱重合防止剤、被加工膜への密着性を向上させるための密着性向上剤、被加工膜からレジスト膜中へ反射する光を防ぐために紫外光を吸収する染料、ポリサルフォン、ポリベンズイミダゾールなどの紫外光を吸収するポリマー、電子ビーム露光時にレジスト膜に蓄積される電荷を防ぐために導電性物質、光、熱で導電性が生じる物質、或は溶媒耐性、耐熱性をもたせるために有機シリコン化合物を架橋させ得る架橋剤、架橋を促進するためのラジカル発生剤を溶液材料中に添加してもよい。
【0036】
導電性物質としては、例えば、有機スルフォン酸、有機カルボン酸、多価アルコール、多価チオール(例えばヨウ素、臭素)、SbF5 、PF5 、BF5 、SnF5 などが挙げられる。光、熱などのエネルギーで導電性が生じる物質としては、炭素クラスタ(C60、C70)、シアノアントラセン、ジシアノアントラセン、トリフェニルピリウム、テトラフルオロボレート、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、フタルイミドトリフレート、パークロロペンタシクロドデカン、ジシアノベンゼン、ベンゾニトリル、トリクロロメチルトリアジン、ベンゾイルペルオキシド、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、t−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。より具体的には、下記式[2−1]〜[2−183]に記載の化合物を挙げることができる。
【0037】
【化6】
Figure 0003710941
【0038】
【化7】
Figure 0003710941
【0039】
【化8】
Figure 0003710941
【0040】
【化9】
Figure 0003710941
【0041】
【化10】
Figure 0003710941
【0042】
【化11】
Figure 0003710941
【0043】
【化12】
Figure 0003710941
【0044】
【化13】
Figure 0003710941
【0045】
【化14】
Figure 0003710941
【0046】
【化15】
Figure 0003710941
【0047】
【化16】
Figure 0003710941
【0048】
【化17】
Figure 0003710941
【0049】
【化18】
Figure 0003710941
【0050】
【化19】
Figure 0003710941
【0051】
【化20】
Figure 0003710941
【0052】
【化21】
Figure 0003710941
【0053】
【化22】
Figure 0003710941
【0054】
【化23】
Figure 0003710941
【0055】
【化24】
Figure 0003710941
【0056】
【化25】
Figure 0003710941
【0057】
【化26】
Figure 0003710941
【0058】
【化27】
Figure 0003710941
【0059】
【化28】
Figure 0003710941
【0060】
【化29】
Figure 0003710941
【0061】
【化30】
Figure 0003710941
【0062】
架橋剤を添加する場合、ポリシラザンとしては、主鎖のシリコンに水素が結合したものを用いることが好ましい。架橋剤としては、多重結合を有する有機物を用いることができる。多重結合を有する有機物とは、二重結合または三重結合を有する化合物、より具体的には、ビニル基、アクリル基、アリール基、イミド基、アセチレニル基などを有する化合物である。このような多重結合を有する有機物は、モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれでもよい。
【0063】
このような多重結合を有する有機物は、熱または光により有機シリコン化合物のSi−H結合との間で付加反応を起こし、有機シリコン化合物を架橋させる。なお、多重結合を有する有機物は、自己重合していてもよい。多重結合を有する有機物の具体例を以下に示す。
【0064】
【化31】
Figure 0003710941
【0065】
【化32】
Figure 0003710941
【0066】
【化33】
Figure 0003710941
【0067】
【化34】
Figure 0003710941
【0068】
【化35】
Figure 0003710941
【0069】
【化36】
Figure 0003710941
【0070】
【化37】
Figure 0003710941
【0071】
【化38】
Figure 0003710941
【0072】
【化39】
Figure 0003710941
【0073】
【化40】
Figure 0003710941
【0074】
上述のように、有機シリコン化合物に対して多重結合を有する有機物を混合した場合、触媒としてラジカル発生剤または酸発生剤を添加してもよい。これらのラジカル発生剤または酸発生剤は、多重結合を有する有機物とSi−Hの付加反応または自己重合を助ける役割を有する。
【0075】
ラジカル発生剤としては、アゾ化合物(例えば、アゾビスイソブチロニトリル)、過酸化物、アルキルアリールケトン、シリルペルオキシド、有機ハロゲン化物などが挙げられる。ラジカル発生剤は、光照射または加熱により分子中のO−O結合またはC−C結合が分解してラジカルを発生する。ラジカル発生剤としては、例えば化学式[4−1]〜[4−24]により表されるものが挙げられる。
【0076】
ベンゾイルペルオキシド [4−1]
ジターシャルブチルペルオキシド [4−2]
ベンゾイン [4−3]
ベンゾインアルキルエーテル [4−4]
ベンゾインアルキルアリールチオエーテル [4−5]
ベンゾイルアリールエーテル [4−6]
ベンジルアルキルアリールチオエーテル [4−7]
ベンジルアラルキルエタノール [4−8]
フェニルグリオキサルアルキルアセタール [4−9]
ベンゾイルオキシム [4−10]
トリフェニル−t−ブチルシリルペルオキシド [4−11]
【化41】
Figure 0003710941
【0077】
ラジカル発生剤のうち、有機ハロゲン化物としては、一般式[4−18]で表されるトリハロメチル−s−トリアジン(例えば米国特許第3779778号明細書参照)が好ましい。一般式[4−18]において、Qは臭素または塩素、R11は−CQ3 、−NH2 、−NHR13、−OR13または置換もしくは非置換のフェニル基、R12は−CQ3 、−NH2 、−NHR13、−N(R132 、−OR13、−(CH=CH)n −Wまたは置換もしくは非置換のフェニル基、(ここで、R13はフェニル基、ナフチル基または炭素数6以下の低級アルキル基、nは1〜3の整数、Wは芳香環、複素環、または下記一般式で表される基である。)を示す。これらは、場合によっては、多重結合を有する化合物を存在させなくても、光または熱によりポリシランを架橋させることもある。
【0078】
【化42】
Figure 0003710941
【0079】
式中、Zは酸素または硫黄、R14は低級アルキル基またはフェニル基を示す。
【0080】
一般式[4−18]で表されるトリハロメチル−s−トリアジンのうちでは、特に、R12が−(CH=CH)n −Wであるビニルトリハロメチル−s−トリアジン(例えば米国特許第3987037号明細書参照)が好ましい。ビニルトリハロメチル−s−トリアジンは、トリハロメチル基と、トリアジン環と共役するエチレン性不飽和結合とを有し、光分解性を示すs−トリアジンである。
【0081】
なお、Wで表される芳香環または複素環には、以下のような置換基が導入されていてもよい。例えば、塩素、臭素、フェニル基、炭素数6以下の低級アルキル基、ニトロ基、フェノキシ基、アルコキシ基、アセトキシ基、アセチル基、アミノ基およびアルキルアミノ基などである。
【0082】
一般式[4−18]で表されるトリハロメチル−s−トリアジンを化学式[4−25]〜[4−34]に、その他のラジカル発生剤を化学式[4−35]〜[4−39]に示す。これらのハロゲン化物は、場合によっては、多重結合を有する化合物を存在させなくても、光または熱によりポリシランを架橋させることもある。
【0083】
【化43】
Figure 0003710941
【0084】
【化44】
Figure 0003710941
【0085】
酸発生剤としては、例えばオニウム塩、ハロゲン含有化合物、オルトキノンジアジド化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、ニトロベンジル化合物が挙げられる。これらのうちでも、オニウム塩、オルトキノンジアジド化合物が好ましい。
【0086】
オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。好ましくは、化学式[4−40]〜[4−42]で表される化合物が挙げられる。
【0087】
ハロゲン含有化合物としては、ハロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物などが挙げられる。特に、化学式[4−43]および[4−44]で表される化合物が好ましい。
【0088】
ジニンジアジド化合物としては、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物などが挙げられる。特に、化学式[4−45]〜[4−48]で表される化合物が好ましい。
【0089】
スルホン化合物としては、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンなどが挙げられる。特に、化学式[4−49]で表される化合物が好ましい。
【0090】
ニトロベンジル化合物としては、ニトロベンジルスルホネート化合物、ジニトロベンジルスルホネート化合物などが挙げられる。特に、化学式[4−50]で表される化合物が好ましい。
【0091】
スルホン酸化合物としては、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネートなどが挙げられる。特に、化学式[4−51]〜[4−53]で表される化合物が好ましい。
【0092】
【化45】
Figure 0003710941
【0093】
(式中、R14〜R16は互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは非置換のアルキル基またはアルコキシル基、XはSbF6 、PF6 、BF4 、CF3 CO2 、ClO4 、CF3 SO3
【化46】
Figure 0003710941
【0094】
17は水素原子、アミノ基、アニリノ基、置換もしくは非置換のアルキル基またはアルコキシル基、R18、R19は互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換もしくは非置換のアルコキシル基、R20は水素原子、アミノ基、アニリノ基、置換もしくは非置換のアルキル基またはアルコキシル基を示す。
【0095】
【化47】
Figure 0003710941
【0096】
(式中、R21は、トリクロロメチル基、フェニル基、メトキシフェニル基、ナフチル基またはメトキシナフチル基を示す。)
【化48】
Figure 0003710941
【0097】
(式中、R22〜R24は、互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、メチル基、メトキシ基または水酸基を示す。)
【化49】
Figure 0003710941
【0098】
(式中、R25は、−CH2 −、−C(CH3 2 −、−C(=O)−または−SO2 −を示し、qは1〜6の整数、rは0〜5の整数で、qとrの合計は1〜6である。)
【化50】
Figure 0003710941
【0099】
(式中、R26は、水素原子またはメチル基、R27は−CH2 −、−C(CH3 2 −、−C(=O)−または−SO2 −を示し、sは1〜6の整数、tは0〜5の整数で、sとtの合計は1〜6である。)
【化51】
Figure 0003710941
【0100】
(式中、R28〜R31は、互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換もしくは非置換のアルキル基またはハロゲン原子、Yは−C(=O)−または−SO2 −を示し、uは0〜3の整数である。)
【化52】
Figure 0003710941
【0101】
(式中、R32は、置換もしくは非置換のアルキル基、R33は水素原子またはメチル基、R34
【化53】
Figure 0003710941
【0102】
(ただし、R35は、水素原子またはメチル基、R36、R37は互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換もしくは非置換のアルコキシル基を示し、vは1〜3の整数である。)
【化54】
Figure 0003710941
【0103】
(式中、R38、R39は、互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換もしくは非置換のアルキル基、R40、R41は互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換もしくは非置換のアルキル基またはアリール基を示す。)
【化55】
Figure 0003710941
【0104】
(式中、R42は水素原子または置換もしくは非置換のアルキル基、R43、R44は互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換もしくは非置換のアルキル基またはアリール基を示し、R43とR44はは互いに結合して環構造を形成していてもよい。
【0105】
【化56】
Figure 0003710941
【0106】
(式中、Zはフッ素原子または塩素原子を示す、)
本発明において、有機シリコン化合物の架橋剤としては、上述した多重結合を有する有機物以外にも以下のような物質を用いることが出来る。例えば、ヒドロキシル基を有する有機物、エポキシ基を有する有機物、アミノ基を有する有機物、ピリジンオキシド、アルコキシシリル基、シリルエステル基、オキシムシリル基、エモキシシリル基、アミノシリル基、アミドシリル基、アミノキシシリル基またはハロゲンを有するケイ素化合物、有機金属化合物、ハロゲンを含む化合物などである。
【0107】
ヒドロキシル基を有する化合物としては、多価アルコール、ノボラック樹脂、カルボキシル基を有する化合物、シラノールが挙げられる。これらの化合物は、光または熱によりSi−Hと反応して有機シリコン化合物を架橋させる。このような化合物の具体例を化学式[5−1]〜[5−28]に示す。
【0108】
エポキシ基を有する化合物としては、一般にエピビスタイプのエポキシ樹脂、または脂環式エポキシ樹脂と呼ばれるものが挙げられる。これらの樹脂では、一部にヒドロキシル基が付加していてもよい。また、これらの樹脂とともに上述した酸発生剤を添加してもよい。このような化合物の具体例を化学式[6−1]〜[6−12]に示す。
【0109】
アミノ基を有する化合物としては、例えば化学式[7−1]〜[7−9]に示したものが挙げられる。
【0110】
ピリジンオキシドとしては、例えば化学式[8−1]〜[8−6]に示したものが挙げられる。
【0111】
アルコキシシリル基、シリルエステル基、オキシムシリル基、エノキシシリル基、アミノシリル基、アミドシリル基、アミノキシシリル基またはハロゲンを有するケイ素化合物としては、例えば化学式[9−1]〜[9−52]に示したものが挙げられる。これらの化学式において、Xは上記の置換基を表す。なお、これらの化合物とともに、通常、シリコーンの縮合触媒として使用される白金、有機スズ化合物などの金属触媒、塩基を使用してもよい。
【0112】
有機金属化合物とは、有機基が置換した金属塩、金属錯体を意味する。金属としては、B、Mg、Al、Ca、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Mo、Rh、Pd、Cd、In、Snが用いられる。このような化合物の具体例を、化学式[10−1]〜[10−9]に示す。
【0113】
ハロゲンを含む化合物としては、例えば化学式[11−1]〜[11−9]に示したものが挙げられる。
【0114】
【化57】
Figure 0003710941
【0115】
【化58】
Figure 0003710941
【0116】
【化59】
Figure 0003710941
【0117】
【化60】
Figure 0003710941
【0118】
【化61】
Figure 0003710941
【0119】
【化62】
Figure 0003710941
【0120】
【化63】
Figure 0003710941
【0121】
【化64】
Figure 0003710941
【0122】
【化65】
Figure 0003710941
【0123】
【化66】
Figure 0003710941
【0124】
【化67】
Figure 0003710941
【0125】
【化68】
Figure 0003710941
【0126】
【化69】
Figure 0003710941
【0127】
有機溶剤は、特に限定されることはないが、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶剤、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤、その他アニソール、トルエン、キシレン、ナフサ等を挙げることができる。
【0128】
以上の方法で溶液材料を作成し、被加工膜2上に、例えばスピンコーテング法などにより溶液材料を塗布した後、加熱して溶剤を気化することにより、下層膜3を形成することが出来る。
【0129】
次に、下層膜3上にレジストパターンを形成する。まず、下層膜3上にレジスト溶液を塗布して、加熱処理を行い、レジスト膜4を形成する(図1(c))。
レジスト膜の膜厚を薄くすれば、それだけ、露光時の露光量裕度、フォーカス裕度、或は解像度を向上させることができる。そのため、レジスト膜4の膜厚は、下層膜3を寸法制御性よくエッチングできる膜厚であれば薄い方がよく、好ましくは0.01〜10μmが好ましい。
【0130】
レジストの種類は、特に限定されることはなく、目的に応じて、ポジ型またはネガ型を選択して使用することができる。具体的には、ポジ型レジストとしては、例えば、ナフトキノンジアジドとノボラック樹脂とからなるレジスト(IX−770、日本合成ゴム社製)、t−BOCで保護したポリビニルフェノール樹脂とオニウム塩とからなる化学増幅型レジスト(APEX−E、シップレー社製)などが挙げられる。また、ネガ型のレジストとしては、例えば、ポリビニルフェノールとメラミン樹脂および光酸発生剤からなる化学増幅型レジスト(SNR200、シップレー社製)、ポリビニルフェノールとビスアジド化合物とからなるレジスト(RD−2000、日立化成社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0131】
これらのレジスト溶液を下層膜3上に、例えばスピンコーテング法などで塗布した後、加熱して溶媒を気化させることで、レジスト膜4を作成する。
【0132】
次いで、レジスト膜4に対してパターン露光を行う。パターン露光を行うための露光源は、特に限定されることはなく、例えば紫外光、X線、電子ビーム、イオンビームなどが挙げられる。紫外光としては、水銀灯のg線(436nm)、i線(365nm)、或はXeF(波長=351nm)、XeCl(波長=308nm),KrF(波長=248nm),KrCl(波長=222nm),ArF(波長=193nm)、F2(波長=151nm)等のエキシマレーザーを挙げることができる。
【0133】
露光後のレジスト膜4は、必要に応じてポストエクスポージャーベークを行った後、テトラメチルアンモニウム水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ水溶液、或はキシレン、アセトン等の有機溶媒を用いて現像処理が施され、その結果、レジストパターン5が形成される(図1(d))。
【0134】
また、必要に応じて、光露光を行う際に生じるレジスト膜中の多重反射を減少させるために、上層反射防止膜を、或いは電子ビーム露光を行う際に生じるチャージアップを防ぐために、上層帯電防止膜を、それぞれレジスト膜4の上に形成してもよい。
【0135】
次に、このようにして形成したレジストパターン5をエッチングマスクとして用いて、下層膜3をドライエッチングすることにより、前記レジストパターン5を前記下層膜3に転写して、下層膜パターン6を形成する(図1(e))。ドライエッチングに用いるソースガスとしては、弗素、塩素、臭素、沃素のうちの何れか一つを少なくとも含むガスを用いることが好ましい。このようなガスとして、例えばCF4 、C4 8 、CHF3 、CF3 Cl、CF2 Cl2 、CF3 Br、CCl4 、C2 5 Cl2 、Cl2 、SiCl4 、Br2 、I2 、SF6 、HBr、HI、HCl、BCl3 などが挙げられる。これらのガスは、混合して用いてもよく、これらにAr、N2 、O2 、COなどをさらに添加して用いることも可能である。
【0136】
以上のようなエッチング条件によると、レジスト膜のエッチングレートに対して数倍以上速く、下層膜3をエッチングすることができる。その結果、レジスト膜の膜厚が薄くても、レジストパターン5が途中で削れることなく、レジストパターン5の寸法に忠実な下層膜パターン6を得ることができる。
【0137】
その後、レジストパターン5と下層膜パターン6をエッチングマスクとして用いて、被加工膜2の加工を行い、被加工膜パターン7を形成する(図1(f))。この場合、レジストパターン5を除去して、下層膜パターン6のみをエッチングマスクとして用いて被加工膜2をエッチングしてもよい。特に、高アスペクト比をもつ超微細な被加工膜パターンを得る場合には、下層膜3のパターニング後、別装置、或は同一装置にて下層膜パターン6上のレジストパターン5を除去し、被加工膜2の加工の際のアスペクト比を下げることが好ましい。この場合、エッチングマスクとなるのは、レジストパターン5によってパターン転写された下層膜パターン6のみであり、アスペクト比を小さくできるため、マイクロローディング効果を抑えることができる。
【0138】
本発明で用いた下層膜3は、主鎖にシリコンと窒素の結合を有するため、窒化シリコンライクなエッチング特性を示す。そのため、酸化シリコン、配線材料、電極材料、シリコン系材料、或は有機絶縁膜などの、窒化シリコンよりも速いレートでエッチングされ得る材料のエッチングマスクとして用いることが出来る。その結果、下層膜パターン6に忠実に、被加工膜2を加工することができる。
【0139】
次に、第2の発明について、図1を参照して説明する。
【0140】
まず、半導体基板1上に被加工膜2を形成する(図1(a))。被加工膜2としては、特に限定されることはなく、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、スピンオングラス、マスクの製造の際に用いられるブランク材などのシリコン系絶縁膜、アルミニウム、アルミニウムシリサイド、銅、タングステン、チタン、窒化チタンなどの配線材料、ポリシリコン、タングステンシリサイド、コバルトシリサイド、ルテニウムなどの電極材料、アモルファスシリコン、シリコン基板などのシリコン系材料、ポリイミドなどの有機絶縁膜を挙げることができる。
【0141】
次に、被加工膜2上に、シリカ微粒子を含む溶液を塗布して、下層膜3を形成する(図1(b))。この下層膜3は、酸素不足型中間組成のシリカ微粒子を含む必要がある。具体的には、下層膜3中のシリカ微粒子SiOx の平均的な組成比xが、0<x<2、好ましくは0.1≦x≦1.8の範囲にあることが望ましい。その理由は、シリカ微粒子中の酸素の量が少なすぎると、露光波長における消衰係数kが大きくなり、露光光が下層膜で強く反射して、レジストパターンを寸法制御性良く形成することが困難になる。また、酸素の量が多過ぎると、下層膜が露光光をほとんど吸収しなくなり、被加工膜で反射した露光光がレジストへ再入射してレジストパターンを寸法制御性良く形成することが困難になる。さらに、酸素の量が多い場合、シリコン系絶縁膜の加工に適したエッチング条件で耐性が劣化し、シリコン系絶縁膜を加工用のマスク材として使用することが困難になる。
【0142】
下層膜の膜厚については、0.005〜5μmの範囲が好ましい。その理由は、膜厚が0.005μm以下では、光露光でパターン形成を行う場合、下地基板からの反射光を十分に抑えることができず、5μmより厚いと、レジストパターンをドライエッチング法で下層膜にパターン転写する際に寸法変換差が顕著に発生するためである。
【0143】
ここで、下層膜形成方法について詳述する。まず、シリカ微粒子を有機溶剤に溶解して溶液材料を作成する。シリカ微粒子は酸素不足型中間組成である必要がある。シリカ微粒子の平均直径は、概ね10〜1000オングストロームが好ましい。
【0144】
また、必要に応じて、貯蔵安定性をはかるために熱重合防止剤、被加工膜への密着性を向上させるための密着性向上剤、被加工膜からレジスト中へ反射する光を防ぐために紫外光を吸収する染料、ポリサルフォン、ポリベンズイミダゾールなどの紫外光を吸収するポリマー、電子ビーム露光時にレジストに蓄積される電荷を防ぐために導電性物質、光、熱で導電性が生じる物質、或は強固な塗膜を得るためにシリカ微粒子を互いに接着するバインダーポリマーを溶液材料中に添加してもよい。
【0145】
導電性物質としては、上述した第1の発明で用いたのと同様のものを用いることが出来る。
【0146】
バインダーポリマーとしては、例えばo−キノンジアジド、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルフェノールノボラック樹脂、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル及びポリビニルブチラールポリイシド等のポリマーが挙げられる。
【0147】
これらシリカ微粒子以外の化合物を添加する場合、溶液中の固形分100重量部に対してシリカ微粒子が60重量部以上含まれるようにすることが望ましい。
その理由は、シリカ微粒子が60重量部未満では、下層膜をエッチングする際にエッチングしにくくなり、寸法制御性良く下層膜を加工することが困難になるためである。
【0148】
有機溶剤は特に限定されることがないが、例えば上述した第1の発明で用いたものと同様のものを用いることが出来る。
【0149】
以上の方法で溶液材料を作成し、被加工膜2上に、例えばスピンコーテング法などで溶液材料を塗布した後、加熱して溶剤を気化することにより、下層膜3を形成することが出来る。
【0150】
次に、下層膜3上にレジストパターンを形成する。レジスト膜の成膜プロセス、膜厚、材質、露光および現像プロセスは、上述の第1の発明と同様であり、その説明を省略する。
【0151】
次に、このようにして形成したレジストパターン5をエッチングマスクとして用いて、下層膜3をドライエッチングすることにより、前記レジストパターン5を前記下層膜3に転写して、下層膜パターン6を形成する(図1(e))。ソースガスとしては、上述した第1の発明で用いたものと同様のものを用いることが出来る。このようなエッチング条件によると、レジストのエッチングレートに対して数倍以上速く、下層膜3をエッチングすることができる。その結果、レジストの膜厚が薄くても、レジストパターン5が途中で削れることなく、レジストパターン5の寸法に忠実な下層膜パターン6を得ることができる。
【0152】
その後、レジストパターン5と下層膜パターン6をエッチングマスクとして用いて、被加工膜2の加工を行う(図1(f))。この場合、レジストパターン5を除去して、下層膜パターン6のみをエッチングマスクとして用いて被加工膜2をエッチングしてもよい。特に、高アスペクト比をもつ超微細な被加工膜の加工の際は、下層膜3のパターニング後、別装置、或は同一装置にて下層膜パターン6上のレジストパターン5を除去し、被加工膜2の加工の際のアスペクト比を下げることが好ましい。この場合、エッチングマスクとなるのは、レジストによってパターン転写された下層膜パターンのみであり、アスペクト比を小さくできるためマイクロローディング効果を抑えることができる。
【0153】
本発明で用いた下層膜は、酸化シリコンライクな膜であるため、配線材料、電極材料、シリコン系材料の加工に適したエッチング条件では、SiO2 と同様にマスク材として作用する。また、下層膜中に酸素不足型中間組成のシリカ微粒子を含むため、シリコン系絶縁膜の加工に適したエッチング条件でも耐性があり、マスク材として作用する。その結果、下層膜パターンに忠実に被加工膜2を加工することができる。
【0154】
【実施例】
以下に、本発明の種々の実施例について説明する。
【0155】
ここで、以下の実施例で使用される化合物を、下記式[12−1]〜[12−9]に示す。
【0156】
【化70】
Figure 0003710941
【0157】
実施例1
第1の発明に係る方法によりシリコン系絶縁膜及び有機絶縁膜を加工した場合を例にして、本発明をさらに具体的に説明する。
【0158】
まず、5枚のシリコンウェハー1上に、SiO2 をLPCVD法により成膜し、膜厚500nmの被加工膜2(A1)を形成した(図1(a))。次いで、以下の(S1)〜(S5)の方法で、被加工膜2上に下層膜3をそれぞれ形成した(図1(b))。
【0159】
(S1):式[1−9]に記載のポリシラザン10g、アニソール90gを混合して下層膜溶液材料を調製し、スピンコーテング法により被加工膜2上に塗布した後、ホットプレートを用いて160℃で90秒間ベーキングを行った。
【0160】
(S2):式[1−9]に記載のポリシラザン9.99g、式[12−1]に記載の酸発生剤0.01g、アニソール90gを混合して下層膜溶液材料を調製し、(S1)の方法で被加工膜上に塗布した。
【0161】
(S3):式[1−9]に記載のポリシラザン9.99g、式[12−2]に記載の酸発生剤0.01g、アニソール90gを混合して下層膜溶液材料を調製し、(S1)の方法で被加工膜上に塗布した。
【0162】
(S4):(S1)の方法で形成した下層膜に対して、エキシマランプを照射し(照射量1W/cm2)、下層膜の表面10nmを酸化した。
【0163】
(S5):式[1−7]に記載のポリシラザン8g、式[3−80]に記載の架橋剤1.5g、架橋を促進するためのラジカル発生剤として式[4−12]のパーオキサイド0.5gをアニソール90gに溶解して下層膜の溶液材料を調製し、(S1)の方法で被加工膜上に塗布した。以上の(S1)〜(S5)により形成した下層膜の膜厚は、何れも150nmである。
【0164】
分光エリプソを用いて測定した下層膜の露光波長193nmでの複素屈折率を下記表1に示す。測定したのは、単層構造からなる(S1)〜(S3)及び(S5)の方法で形成した下層膜である。何れの下層膜も適度な吸収を有しており、露光時に反射防止膜として作用する。
【0165】
【表1】
Figure 0003710941
【0166】
次に、式[12−3]に記載の平均重量分子量12,000の抑止剤樹脂9、5g、式[12−4]に記載の酸発生剤0.5gを乳酸エチルに溶解して調製したレジスト溶液を、スピンコーテング法を用いて下層膜上に塗布した後、ホットプレートを用いて130℃で90秒間ベーキングして、150nmの膜厚のレジストを形成した(図1(c))。
【0167】
そして、ArFエキシマレーザーを用いてパターン露光を行った後、ホットプレートを用いて130℃で90秒間ベーキングを行った。更に、0.21規定のTMAH現像液を用いて現像処理を行い、0.15μmラインアンドスペースパターンを形成した(図1(d))。
【0168】
このようにして形成されたレジストパターンの形状を、走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、(S1)、(S5)の方法で形成した下層膜上のレジストパターンについては裾引きが見られたが、(S2)〜(S4)の方法で形成した下層膜については裾引きがなく、良好なレジスト形状が得られていることが分かった。
【0169】
本発明による下層膜は、窒素を含有するため、レジストの種類によってポジ型レジストの場合は裾引き、ネガ型レジストの場合は食われが発生する場合がある。このような場合、(S2)の方法で形成した下層膜のように酸発生剤、(S3)の方法で形成した下層膜のように酸を添加したり、または(S4)の方法で形成した下層膜のように表面を酸化させることで、良好なプロファイルにパターン形状を改善することが可能である。
【0170】
本発明では、下層膜に酸発生剤、酸を添加、或いは下層膜の表面を酸化させたほうが好ましいが、必ずしもこれらの処理を行う必要はない。
【0171】
更に、レジストの膜厚を100〜200nmの範囲で変化させて、レジストパターン寸法を測定したところ、(S1)〜(S5)の方法で下層膜を形成した場合には、何れも寸法変動量は6nm以下であり、露光光による反射の影響を受けずに寸法制御性良くレジストパターンを形成することができ、下層膜が反射防止膜として作用していることを確認した。
【0172】
次に、レジストパターンをエッチングマスクとして用いて、下層膜を加工した(図1(e))。エッチング装置としては、マグネトロン型反応性イオンエッチング装置を用い、ソースガスとして100SCCMのCHF3 および20SCCMのO2 を用い、励起電力1300W、真空度75mTorr、基板温度40℃の条件で各下層膜をエッチングした。エッチング時間の決定には、発光による終点検出を用い、ジャスト時間に対して50%のオーバーエッチングを行った。
【0173】
エッチング前のレジストパターンの寸法を図1(d)においてXで、エッチング後の下層膜パターンの寸法を図1(e)においてYで定義し、下層膜のエッチングにより生じた寸法変換差(=Y−X)を測定した。その結果を下記表2に示す。
【0174】
下記表2から、何れの場合もエッチング前のレジストパターン寸法とほとんどずれることなく、下層膜をエッチングすることができることがわかる。
【0175】
次に、下層膜のエッチングを途中で止めて、下層膜の対レジスト選択比(=下層膜のエッチングレート/レジストのエッチングレート)を調べた結果を下記表2に示す。
【0176】
下記表2から、何れの場合も2倍以上の高選択比で下層膜がエッチングされていることがわかる。その結果、レジストパターンの肩落ちが防げ、寸法変換差が生じることなく下層膜をエッチングすることができたものと考えられる。
【0177】
【表2】
Figure 0003710941
【0178】
次に、下層膜パターンとレジストパターンをエッチングマスクとして用いて、SiO2 をエッチングした(図1(f))。エッチング装置としてはマグネトロン型反応性イオンエッチング装置を用い、ソースガスとして、それぞれ流量10/100/200SCCMのC4 8 /CO/Arを用い、励起電力700W、真空度40mTorr、基板温度20℃の条件でエッチングを行った。
【0179】
エッチング時間の決定には、発光による終点検出を用い、ジャスト時間に対して50%のオーバーエッチングを行った。エッチング後のSiO2 膜パターンの寸法を図1(f)に示すZで定義し、SiO2 膜のエッチングにより生じた寸法変換差(=Z−Y)を測定した。その結果を下記表3に示す。
【0180】
下記表3から、何れの下層膜の場合でも許容範囲の−3〜+3nmに収まっており、エッチング前の下層膜パターン寸法とずれることなく加工することができたことがわかる。また、SiO2 のエッチングを途中で止めて被加工膜の対下層膜選択比(=SiO2 のエッチングレート/下層膜のエッチングレート)を調べた。その結果を下記表3に示す。
【0181】
【表3】
Figure 0003710941
【0182】
更に、LPCVD法で成膜したSi3 4 を下層膜として用いた場合の対下層膜選択比を同様にして調べたところ、8.2あり、第1の発明に係る下層膜は、Si3 4 並みの強いマスク耐性があることが分かった。その結果、寸法変換差が生じることなく、SiO2 をエッチングすることができたものと考えられる。
【0183】
次に、以下の方法で、シリコン系絶縁膜である被加工膜(A2)(A3)、有機絶縁膜である被加工膜(A4)(A5)を形成した。膜厚は何れも500nmである。
【0184】
(A2):LPCVD法で弗素を0.6重量%添加した弗素添加SiO2 を形成した。
【0185】
(A3):スピンオングラス(商品名R7,日立化成社製)をスピンコーテング法により塗布した。
【0186】
(A4):式[12−5]に記載のポリイミドをスピンコーテング法で塗布した。
【0187】
(A5):式[12−6]に記載のポリイミドとポリシロキサンのハイブリッド構造を有する層間絶縁膜をスピンコーテング法で塗布した。
【0188】
そして、各被加工膜上に(S1)〜(S5)の方法で下層膜をそれぞれ形成し、各下層膜上にレジストパターンを形成して、下層膜のエッチング、被加工膜のエッチングを行った。ただし、被加工膜のエッチングについては、エッチング装置、オーバーエッチング時間の設定方法については上述と同様であるが、エッチング条件については各被加工膜に対応して下記表4のように行った。
【0189】
【表4】
Figure 0003710941
【0190】
その結果、被加工膜(A1)と同様に被加工膜のエッチングで生じた寸法変換差、被加工膜の対下層膜選択比を調べたところ、何れの被加工膜の場合でもSi3 4 並みのマスク耐性が得られており、寸法変換差を許容範囲の−3〜+3nmに抑えることができた。
【0191】
実施例2
第1の発明に係る方法により、配線材料、電極材料、及びシリコン系材料を加工した場合を例に本発明をさらに具体的に説明する。
【0192】
まず、5枚のシリコンウェハー上にLPCVD法で300nm厚のSiO2 を形成し、各SiO2 上にTiN/Ti/Al/Ti/TiN(膜厚:40nm/5nm/230nm/10nm/20nm)からなる配線層(B1)をスパッター法を用いて形成した。次いで、実施例1の(S1)〜(S5)の方法で被加工膜上に下層膜をそれぞれ形成した。下層膜の膜厚は150nmである。
【0193】
次に、実施例1と同様にして、下層膜上に0.13μmラインアンドスペースのレジストパターンを形成した。その後、実施例1と同様にして、レジストパターンをエッチングマスクとして用いて、下層膜を加工した。
【0194】
そして、レジストパターン及び下層膜パターンをエッチングマスクとして用いて、配線層をエッチングした。ただし、被加工膜のエッチングについては、エッチング装置、オーバーエッチング時間の設定方法は上述と同様であるが、エッチング条件は、ソースガスとして流量200SCCMのCl2 を用い、励起電力800W、真空度75mTorr、基板温度80℃の条件で行った。
【0195】
エッチング後の配線層の寸法を図1(f)のZで定義し、配線層のエッチングにより生じた寸法変換差(=Z−Y)を測定した。その結果を下記表5に示す。
下記表5から、寸法変換差は何れの下層膜の場合でも許容範囲の−3〜+3nmに収まっており、エッチング前の下層膜パターン寸法とずれることなく加工することができた。
【0196】
アルミニウムのエッチングを途中で止めて被加工膜の対下層膜選択比(=アルミニウムのエッチングレート/下層膜のエッチングレート)を調べた結果を同様に下記表5に示す。
【0197】
【表5】
Figure 0003710941
【0198】
また、LPCVD法で成膜したSi3 4 を下層膜として用いた場合の対下層膜選択比を同様にして調べたところ、7.6あり、本発明による下層膜はSi3 4 並みの高いマスク耐性があることが分かった。その結果、寸法変換差が生じることなく、配線層をエッチングすることができたと考えられる。
【0199】
更に、以下の方法でアルミニウムシリサイド以外の配線材料として被加工膜 (B2)、電極材料として(B3)および(B4)、シリコン系材料として(B5)を形成した。
【0200】
(B2):LPCVD法を用いて膜厚300nmのSiO2 を形成した後、スパッター法を用いてTiN/Ti/Cu/Ti/TiN(膜厚:40nm/5nm/230nm/10nm/20nm)からなる配線層を形成した。
【0201】
(B3):熱酸化法を用いて膜厚8nmのゲート酸化膜を形成した後、電極材料として膜厚200nmのタングステンシリサイド膜をスパッター法を用いて形成した。
【0202】
(B4):熱酸化法を用いて膜厚8nmのゲート酸化膜を形成した後、電極材料として膜厚200nmのポリシリコン膜をLPCVD法を用いて形成した。
【0203】
(B5):LPCVD法を用いて膜厚300nmのSiO2 を形成した後、シリコン系材料として膜厚200Aのアモルファスシリコン膜をLPCVD法を用いて形成した。
【0204】
そして、上述の方法で被加工膜上に下層膜を形成し、レジストパターンを形成して、下層膜のエッチング、被加工膜のエッチングを行った。ただし、被加工膜のエッチングは、エッチング装置、オバーエッチング時間の設定方法については上述と同様であるが、エッチング条件については各被加工膜に対応して下記表6に示すように行った。
【0205】
【表6】
Figure 0003710941
【0206】
被加工膜(B1)と同様に被加工膜のエッチングで生じた寸法変換差、被加工膜の対下層膜選択比を調べたところ、何れの被加工膜の場合でもSi3 4 並みのマスク耐性が得られており、寸法変換差を許容範囲の−3〜+3nmに抑えることができた。
【0207】
実施例3
第2の発明に係る方法によりシリコン系絶縁膜及び有機絶縁膜を加工した場合を例にして、本発明をさらに具体的に説明する。
【0208】
まず、5枚のシリコンウェハー1上に、SiO2 をLPCVD法により成膜し、膜厚500nmの被加工膜2(A1)を形成した(図1(a))。次いで、以下の(S6)〜(S9)及び(C1)、(C2)の方法で、被加工膜2上に下層膜3をそれぞれ形成した(図1(b))。下層膜3の膜厚は何れも150nmである。
【0209】
(S6):組成比SiO0.1 の石英ガラスを練磨して得た粒子を、弗酸を純水で200倍に希釈した希弗酸溶液に浸漬して、粒子の平均直径が30オングストロームのシリカ微粒子を形成した。形成したシリカ微粒子9g、バインダーポリマーとしてポリメチルメタクリレート1gをメチルイソブチルケトンに溶解して調製した溶液を、スピンコーテング法を用いて被加工膜上に塗布した後、ホットプレートを用いて300℃で5分間加熱して、下層膜3を形成した。
【0210】
(S7):組成比SiO0.5 の石英ガラスを用いたことを除いて、(S6)と同様の方法で下層膜3を形成した。
【0211】
(S8):組成比SiO1.0 の石英ガラスを用いたことを除いて、(S6)と同様の方法で下層膜3を形成した。
【0212】
(S9):組成比SiO1.5 の石英ガラスを用いたことを除いて、(S6)と同様の方法で下層膜3を形成した。
【0213】
(C1):組成比SiO0.05の石英ガラスを用いたことを除いて、(S6)と同様の方法で下層膜3を形成した。
【0214】
(C2):組成比SiO1.9 の石英ガラスを用いたことを除いて、(S6)と同様の方法で下層膜3を形成した。
【0215】
上記(S6)〜(S9)、及び(C1)、(C2)の方法で形成した下層膜に対してX線光電子分光法を用いて組成分析を行って、下層膜中、平均でのシリコン原子に結合した酸素原子の数を求めた。測定結果を下記表7に示す。また、分光エリプソを用いて測定した下層膜の波長248nmにおける複素屈折率を下記表7に示す。
【0216】
【表7】
Figure 0003710941
【0217】
次に、式[12−7]に示す平均重量分子量12,000の抑止剤樹脂9.5g、式[12−8]に示す酸発生剤0.5gを乳酸エチルに溶解して調製したレジスト溶液を、スピンコーテング法を用いて下層膜上に塗布した後、ホットプレートを用いて140℃で90秒間ベーキングして、150nmの厚さのレジスト膜を形成した(図1(c))。
【0218】
そして、KrFエキシマレーザーを用いてパターン露光を行った後、ホットプレートを用いて140℃で90秒間ベーキングを行った。次いで、0.21規定のTMAH現像液を用いて現像処理を行い、0.15μmラインアンドスペースのパターンを形成した(図1(d))。
【0219】
レジストの膜厚を100〜200nmの範囲で変化させて、レジストパターン寸法を測定したところ、(S6)〜(S9)については、何れも寸法変動量は6nm以下であり、露光光による反射の影響を受けずに寸法制御性良く、レジストパターンを形成することができた。
【0220】
しかし、(C1)については,寸法変動量がそれぞれ9nmと許容範囲を超過している。これは、下層膜が露光光をほとんど吸収せず、下層膜で露光光が強く反射しているためと考えられる。また、(C2)についても寸法変動量がそれぞれ12nmと許容範囲を超過している。これは、下層膜の露光波長における消衰係数kが高過ぎて、下層膜で露光光が強く反射しているためと考えられる。従って、下層膜中のシリカ微粒子SiOx の組成比xは、0.1≦x≦1.8の範囲にあることが好ましい。
【0221】
次に、レジストパターンをエッチングマスクとして用いて、(S6)〜(S9)の方法で形成した下層膜をエッチングした(図1(e))。エッチング装置としてはマグネトロン型反応性イオンエッチング装置を用い、各下層膜に対応して下記表8に示すエッチング条件でエッチングを行った。
【0222】
【表8】
Figure 0003710941
【0223】
エッチング時間の決定には、発光による終点検出を用い、ジャスト時間に対して50%のオーバーエッチングを行った。エッチング前のレジストパターンの寸法を図1(d)に示すX、エッチング後の下層膜パターンの寸法を図1(e)に示すYで定義し、下層膜のエッチングにより生じた寸法変換差(=Y−X)を測定した。その結果を上記表7に示す。上記表7から、何れもエッチング前のレジストパターン寸法とほとんどずれることなく、下層膜をエッチングすることができていることがわかるい。
【0224】
また、下層膜のエッチングを途中で止めて、下層膜の対レジスト選択比(=下層膜のエッチングレート/レジストのエッチングレート)を調べた結果を同様に上記表7に示す。
【0225】
上記表7から、何れの場合も、2倍以上の高選択比で下層膜がエッチングされていることがわかる。その結果、レジストパターンの肩落ちが防ぐことが出来、寸法変換差が生じることなく、下層膜をエッチングすることができたと考えられる。
【0226】
次に、下層膜パターンとレジストパターンをエッチングマスクとして用いてSiO2 をエッチングした(図1(f))。エッチング装置としてはマグネトロン型反応性イオンエッチング装置を用い、ソースガスとして、それぞれ流量12SCCM/100SCCM/240SCCMのCHF3 /CF4 /O2 を用い、励起電力700W、真空度40mTorr、基板温度60℃の条件でエッチングを行った。
【0227】
エッチング時間の決定には、発光による終点検出を用い、ジャスト時間に対して50%のオーバーエッチングを行った。エッチング後のSiO2 膜パターンの寸法を図1(f)のZで定義し、SiO2 膜のエッチングにより生じた寸法変換差(=Z−Y)を測定した。その結果を上記表7に示す。上記表7から、何れの下層膜の場合でも、許容範囲の−3〜+3nmに収まっており、エッチング前の下層膜パターン寸法とずれることなく加工することができたことがわかる。
【0228】
SiO2 のエッチングを途中で止めて、被加工膜の対下層膜選択比(=SiO2 のエッチングレート/下層膜のエッチングレート)を調べた結果を上記表7に示す。上記表7から、何れの被加工膜の場合でも充分なマスク耐性があり、その結果、寸法変換差が生じることなく、SiO2 をエッチングすることができたと考えられる。
【0229】
さらに、実施例1の方法でシリコン系絶縁膜として被加工膜(A2)、(A3)、有機絶縁膜として被加工膜(A4)、(A5)を形成した。膜厚は何れも500nmである。
【0230】
そして、上述の方法で被加工膜上に下層膜を形成、レジストパターンを形成して、下層膜のエッチング、被加工膜のエッチングを行った。ただし、被加工膜のエッチングについては、エッチング装置、オバーエッチング時間の設定方法については上述と同様だが、エッチング条件としては、各下層膜に対応して、上記表4に示す条件を採用した。
【0231】
実施例1と同様にして、被加工膜のエッチングで生じた寸法変換差、被加工膜の対下層膜選択比を調べたところ、何れの被加工膜の場合でも、充分なマスク耐性が得られており、寸法変換差を許容範囲の−3〜+nmに抑えることができた。
【0232】
実施例4
第2の発明に係る方法により配線材料、電極材料、及びシリコン系材料を加工した場合を例にして、本発明をさらに具体的に説明する。
【0233】
まず、5枚のシリコンウェハー上に、LPCVD法で300nmの厚さのSiO2 膜を形成し、各SiO2 膜上にTiN/Ti/Al/Ti/TiN(膜厚:40nm/5nm/230nm/10nm/20nm)からなる配線層(B1)をスパッター法を用いて形成した。
【0234】
次いで、実施例3の(S5)〜(S8)の方法で、被加工膜上に下層膜をそれぞれ形成した。下層膜の膜厚は150nmである。次に、実施例3と同様にして、下層膜上に0.15μmラインアンドスペースのレジストパターンを形成した。その後、実施例3と同様にして、レジストパターンをエッチングマスクとして用いて、下層膜を加工した。
【0235】
そして、実施例2と同様にして、下層膜パターンとレジストパターンをエッチングマスクとして用いて配線層をエッチングした。エッチング後のアルミニウムパターンの寸法を図1(f)に示すZで定義し、アルミニウムのエッチングにより生じた寸法変換差(=Z−Y)を測定した。その結果を下記表9に示す。下記表9から、寸法変換差は何れの下層膜の場合でも許容範囲の−3〜+3nmに収まっており、エッチング前の下層膜パターン寸法とずれることなく加工することができたことがわかる。
【0236】
次に、アルミニウムのエッチングを途中で止めて、被加工膜の対下層膜選択比(=アルミニウムのエッチングレート/下層膜のエッチングレート)を調べた。その結果を同様に下記表9に示す。下記表9から、何れの下層膜の場合でも充分なマスク耐性があることがわかる。その結果、寸法変換差が生じることなく配線層をエッチングすることができたと考えられる。
【0237】
【表9】
Figure 0003710941
【0238】
さらに、実施例4と同様の方法で、アルミニウム以外の配線材料として被加工膜(B2)、電極材料として(B3)、(B4)、シリコン系材料として(B5)を形成した。
【0239】
そして、実施例2と同様にして、下層膜のエッチング、被加工膜のエッチングを行った。被加工膜(B1)と同様に被加工膜のエッチングで生じた寸法変換差、被加工膜の対下層膜選択比を調べたところ、何れの被加工膜の場合でも充分なマスク耐性が得られており、寸法変換差を許容範囲の−3〜+3nmに抑えることができた。
【0240】
【発明の効果】
以上説明したように、第1の発明によると、前記下層膜はシリコンと窒素の結合を主鎖に有するため、窒化シリコンライクなエッチング特性を示す。即ち、レジストに対して高選択比でエッチングされ、かつ、酸化シリコンの加工に適したエッチング条件及び配線材料の加工に適したエッチング条件の双方に耐性があり、マスク材として有効に作用する。更に、前記下層膜は塗布法により成膜ができるため、マスク材の成膜コストを安価に抑えることができるという利点もある。
【0241】
また、第2の発明によると、前記下層膜はシリカ微粒子からなるため、酸化シリコンライクなエッチング特性を示す。すなわち、レジストに対して高選択比でエッチングされ、かつ配線材料の加工に適したエッチング条件でエッチング耐性があり、マスク材として有効に作用する。また、下層膜が化学量論量よりも少ない酸素を含む酸素不足型のシリカ微粒子を含有するため、シリコン系絶縁膜の加工に適したエッチング条件でもエッチング耐性があり、マスク材として有効に作用する。更に、前記下層膜は塗布法により成膜ができるため、マスク材の成膜コストを安価に抑えることができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態に係るパターン形成方法を工程順に示す断面図。
【符号の説明】
1…半導体基板、
2…被加工膜、
3…下層膜、
4…レジスト膜、
5…レジストパターン、
6…下層膜パターン、
7…被加工膜パターン

Claims (9)

  1. 被加工膜上に、酸又は酸発生剤を含むとともに、シリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 被加工膜上に、酸又は酸発生剤を含むとともに、シリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンを前記下層膜に転写して下層膜パターンを形成する工程と、前記下層膜パターンを被加工膜に転写して被加工膜パターンを得る工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  3. 被加工膜上にシリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜の表面を酸化する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  4. 被加工膜上にシリコンと窒素の結合を主鎖に有する有機シリコン化合物を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜の表面を酸化する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンを前記下層膜に転写して下層膜パターンを形成する工程と、前記下層膜パターンを被加工膜に転写して被加工膜パターンを得る工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  5. 被加工膜上に、化学量論量よりも少ない酸素がシリコンに結合しているシリカ微粒子を含む溶液を塗布して下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  6. 被加工膜上に、化学量論量よりも少ない酸素がシリコンに結合しているシリカ微粒子を含む溶液を塗布して下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをエッチングマスクとして用いて前記下層膜をエッチングして下層膜パターンを形成する工程と、前記下層膜パターンを少なくとも含むエッチングマスクを用いて前記被加工膜をエッチングする工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  7. 被加工膜上にシリカ微粒子を含む溶液を塗布して、化学量論量よりも少ない酸素を含むシリカ微粒子を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  8. 被加工膜上にシリカ微粒子を含む溶液を塗布して、化学量論量よりも少ない酸素を含むシリカ微粒子を含有する下層膜を形成する工程と、前記下層膜上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に所定パターンを露光してレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをエッチングマスクとして用いて前記下層膜をエッチングして下層膜パターンを形成する工程と、前記下層膜パターンを少なくとも含むエッチングマスクを用いて前記被加工膜をエッチングする工程とを具備することを特徴とするパターン形成方法。
  9. 前記シリカ微粒子を含む溶液がバインダーポリマーを含有することを特徴とする請求項5又は6に記載のパターン形成方法。
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