JP3710970B2 - 車両のロールオーバ防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体のロールによる車両の転倒を防止するための車両のロールオーバ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車体のロール角を検出して運転者に知らせる自動車用傾斜表示装置として、例えば、特開平5−96985号公報に開示されるものが知られている。
この自動車用傾斜表示装置では、車体の傾きおよび荷台の傾斜状態を運転手が一目で認識することができ、車両の転倒事故、特にダンプカーの荷台操作時の転倒事故等を有効に防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の装置では、車体のロール角を検出して、単に表示あるいは警報を発生するだけであるため、運転者の対応が遅れると、最悪の場合には、車両が転倒するおそれがあるという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、車両の転倒を自動的に防止することができる車両のロールオーバ防止装置を提供することを目的とする。
【0005】
請求項1の車両のロールオーバ防止装置は、車体のロール角を検出するための検出手段と、前記検出手段からの信号を入力し前記ロール角またはロール角速度が予め定められた値を越えた時に、前記車両のロールを防止するための補助輪を作動する補助輪制御手段とを有することを特徴とする。
【0006】
請求項2の車両のロールオーバ防止装置は、請求項1記載の車両のロールオーバ防止装置において、前記検出手段は、前記車体の右側の車高を検出するための右側車高センサと、前記車体の左側の車高を検出するための左側車高センサとを備えてなることを特徴とする。
請求項3の車両のロールオーバ防止装置は、請求項1または請求項2記載の車両のロールオーバ防止装置において、前記検出手段は、トラクタとトレーラとを連結する2軸式カプラに配置され、前記トレーラ側のロール角を検出することを特徴とする。
【0007】
請求項4の車両のロールオーバ防止装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の車両のロールオーバ防止装置において、前記車体のロール状態を表示する表示手段を備え、前記表示手段の表示部を、円環状のゾーンの中心に前記車体のロールに対応して揺動する指針部の中心を位置させるとともに、前記ゾーン中に前記ロール角が危険な状態であることを示す危険ゾーンを表示して形成してなることを特徴とする。
【0008】
請求項5の車両のロールオーバ防止装置は、請求項4記載の車両のロールオーバ防止装置において、前記危険ゾーンを変化させるゾーン選択手段を有することを特徴とする。
請求項6の車両のロールオーバ防止装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の車両のロールオーバ防止装置において、前記ロール角またはロール角速度が予め定められた値を越えた時に警報を発する警報手段と、前記予め定められた値を選択する警報タイミング選択手段とを有することを特徴とする。
【0011】
(作用)
請求項1の車両のロールオーバ防止装置では、補助輪制御手段に、車体のロール角を検出するための検出手段からの信号が入力される。
そして、補助輪制御手段により、車体のロール角またはロール角速度が演算され、ロール角またはロール角速度が予め定められた値を越えた時に補助輪が作動され補助輪により車体の傾きが抑制される。
【0012】
請求項2の車両のロールオーバ防止装置では、右側車高センサにより、車体の右側の車高が検出され、左側車高センサにより、車体の左側の車高が検出される。
そして、右側の車高と左側の車高との差から車体のロール角が演算される。
請求項3の車両のロールオーバ防止装置では、トラクタとトレーラとを連結する2軸式カプラに配置される検出手段により、トレーラ側のロール角が検出される。
【0013】
請求項4の車両のロールオーバ防止装置では、車体のロール状態に応じて指針部が揺動し、ロール角が危険な状態になると指針部が危険ゾーンを指し示す。
請求項5の車両のロールオーバ防止装置では、ゾーン選択手段により、危険ゾーンが変化可能とされる。
請求項6の車両のロールオーバ防止装置では、ロール角またはロール角速度が予め定められた値を越えた時に警報手段により警報が発せられる。
【0014】
そして、警報タイミング選択手段により、予め定められたロール角またはロール角速度が選択され、警報が発せられるロール角またはロール角速度が変化される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明の車両のロールオーバ防止装置の第1の実施形態を示している。
この実施形態では、本発明が、トラックに適用される。
このトラックでは、シャシ11の上部に車体13が配置されている。
図1において、符号15は後軸を示しており、この後軸15の左右両側には、タイヤ17が配置されている。
【0017】
後軸15の上方には、サスペンション19を介してフレーム21が配置されている。
そして、フレーム21の右側には、車体13の右側の車高を検出するための右側車高センサ23が配置されている。
また、フレーム21の左側には、車体13の左側の車高を検出するための左側車高センサ25が配置されている。
【0018】
右側車高センサ23および左側車高センサ25は、回転センサからなる。
すなわち、図2に示すように、後軸15には、第1のリンク部材27の下端が回動可能に連結されている。
第1のリンク部材27の上端は、第2のリンク部材29の一端に回動可能に連結され、第2のリンク部材29の他端がセンサ部31の回転軸33に連結されている。
【0019】
そして、図3に示すように、後軸15に対してフレーム21、すなわち、車体13が傾斜すると、後軸15と回転軸33との間の距離が変化し、これにより第2のリンク部材29が回動し、センサ部31により距離の変化が検出される。
このようにして右側車高センサ23および左側車高センサ25により検出された信号は、図1に示すように、エンジンコントロールユニット(ECU)35に出力される。
【0020】
そして、エンジンコントロールユニット35により、車体13のロール角θおよびロール角速度θドットが演算される。
また、エンジンコントロールユニット35には、警報タイミング選択スイッチ37からの信号が入力される。
そして、エンジンコントロールユニット35の出力側には、ロールインジケータ39,警報ブザー41,エンジンコントローラ43およびブレーキコントローラ45が接続されている。
【0021】
図4は、エンジンコントロールユニット35のブロック図であり、このエンジンコントロールユニット35は、ロール角演算部47,インジケータ出力演算部49,エマージェンシー判断部51を備えている。
また、エマージェンシー判断部51からの信号が出力されるエマージェンシーランプ出力部53,警報ブザー出力部55,エンジン制御部57,減速度演算部59を備えている。
【0022】
ロール角演算部47は、右側車高センサ23および左側車高センサ25からの信号を入力し、現在の車体13のロール角θおよびロール角速度θドットを演算する。
すなわち、図5に示すように、右側車高センサ23の第1のリンク部材27の後軸15への取付部PRと、左側車高センサ25の第1のリンク部材27の後軸15への連結部PLとの間隔をBとし、右側車高センサ23で検出された距離をHR、左側車高センサ25で検出された距離をHLとすると、HR−HLによりHが求められ、これにより車体13のロール角θを求めることができる。
【0023】
そして、このロール角θの単位時間当たりの変化を演算することによりロール角速度θドットを求めることができる。
インジケータ出力演算部49およびエマージェンシー判断部51には、警報タイミング選択スイッチ37からの信号が入力される。
警報タイミング選択スイッチ37は、警報を出力すべきタイミングを運転者の好みに応じて選択するためのスイッチであり、図1に示したように、スイッチ部材61を回動することにより、早めA,普通B,遅めCの選択を行うことが可能である。
【0024】
普通Bを選択した場合には、その車両にとって一般的に危険とされるロール角θが警報発生ロール角θ0として設定される。
一方、早めAを選択した場合には、その車両にとって一般的に危険とされるロール角θより所定角度小さいロール角が警報発生ロール角θ0として設定される。
【0025】
また、遅めCを選択した場合には、その車両にとって一般的に危険とされるロール角θより所定角度大きいロール角が警報発生ロール角θ0として設定される。
インジケータ出力演算部49は、ロール角演算部47および警報タイミング選択スイッチ37からの信号を入力し、ロールインジケータ39の表示を行わせる。
この実施形態では、ロールインジケータ39は、図6に示すように、円環状のゾーン63の中心に、車体13のロールに対応して揺動する指針部65の中心を位置させ、ゾーン63の下部にロール角θが危険な状態であることを示す危険ゾーン67を表示して形成されている。
【0026】
また、ゾーン63内には、車体13,後軸15,タイヤ17が模式的に描かれ、指針部65とともに回動するようになっている。
このロールインジケータ39は、機械的に構成することが可能であるが、この実施形態では、液晶表示を用いて構成されている。
そして、この実施形態では、危険ゾーン67が赤色で表示されている。
【0027】
また、危険ゾーン67は、警報タイミング選択スイッチ37の選択に対応して、警報発生ロール角θ0の値が変化すると、そのゾーンが変化するようになっている。
ロールインジケータ39は、車体13のロールに対応して、図6の(a),(b),(c),(d)に示すよう変化する。
(a)は、水平の標準状態を、(b)は通常走行時のロール状態を、(c)は、やや大きめのロール状態を、(d)はロールオーバ危険表示状態を示している。
【0028】
エマージェンシー判断部51は、ロール角演算部47および警報タイミング選択スイッチ37からの信号を入力して、ロール角演算部47からのロール角θが、警報タイミング選択スイッチ37により選択されている警報発生ロール角θ0より大きいかどうかを判断する。
そして、ロール角θが警報発生ロール角θ0を越えている場合には、エマージェンシーランプ出力部53に信号が出力され、エマージェンシーランプ69が点灯される。
【0029】
この実施形態では、図6の(d)に示したように、エマージェンシーランプ69の点灯によりロールインジケータ39およびその外側が明るく点灯される。
また、エマージェンシー判断部51は、ロール角θが警報発生ロール角θ0を越えている場合には、警報ブザー出力部55に信号を出力し、警報ブザー41を小音で鳴らす。
【0030】
さらに、エマージェンシー判断部51は、ロール角演算部47からのロール角θが、ロールオーバ限界値θmaxを越えているかどうかどうかを判断する。
すなわち、エマージェンシー判断部51には、予め車両が危険な状態になるロール角θであるロールオーバ限界値θmaxが設定されている。
そして、ロール角θがロールオーバ限界値θmaxを越えている場合には、警報ブザー出力部55に信号を出力し、警報ブザー41を大音で鳴らす。
【0031】
また、この場合には、エンジン制御部57に信号を出力し、エンジンコントローラ43を介してエンジンの回転を減速する。
さらに、エマージェンシー判断部51は、ロール角演算部47からのロール角速度θドットが、ロール角速度限界値θドットmaxを越えているかどうかどうかを判断する。
【0032】
すなわち、エマージェンシー判断部51には、予め車両が危険な状態になるロール角速度θドットであるロール角速度限界値θドットmaxが設定されている。そして、ロール角速度θドットがロール角速度限界値θドットmaxを越えている場合には、減速度演算部59に信号を出力し、ブレーキコントローラ45を介してブレーキの制動を行う。
【0033】
以下、上述した車両のロールオーバ防止装置の動作を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、右側車高センサ23および左側車高センサ25からの信号HR,HLが、ロール角演算部47に入力される(ステップS1,S2)。
次に、ロール角演算部47でロール角θおよびロール角速度θドットが演算される(ステップS3,S4)。
【0034】
次に、ロール角θの絶対値が、警報発生ロール角θ0より大きいかどうかがエマージェンシー判断部51において判断される(ステップS5)。
そして、ロール角θの絶対値が、警報発生ロール角θ0より大きい時には、エマージェンシーランプ69が点灯され、また、警報ブザー41が小音で鳴らされる(ステップS6,S7)。
【0035】
次に、ロール角θの絶対値が、ロールオーバ限界値θmaxより大きいかどうかがエマージェンシー判断部51において判断される(ステップS8)。
そして、ロール角θの絶対値が、ロールオーバ限界値θmaxより大きい時には、警報ブザー41が大音で鳴らされ、また、エンジンコントローラ43によりエンジンがコントロールされ、エンジン回転が減速される(ステップS9,S10)。
【0036】
次に、ロール角速度θドットの絶対値が、ロール角速度限界値θドットmaxより大きいかどうかがエマージェンシー判断部51において判断される(ステップS11)。
そして、ロール角速度θドットの絶対値が、ロール角速度限界値θドットmaxより大きい時には、ブレーキコントローラ45によりブレーキがコントロールされ車両の制動が行われる(ステップS12)。
【0037】
以上のように構成された車両のロールオーバ防止装置では、車体13のロール角θがロールオーバ限界値θmaxを越えた時にエンジンの回転数が自動的に低減されるため、車両の転倒を自動的に防止することができる。
また、上述した車両のロールオーバ防止装置では、車体13のロール角速度θドットがロール角速度限界値θドットmaxを越えた時にブレーキが作動され車両の速度が自動的に低減されるため、車両の転倒を自動的に防止することができる。
【0038】
そして、上述した車両のロールオーバ防止装置では、右側車高センサ23および左側車高センサ25により検出される右側の車高と左側の車高との差から車体13のロール角θを演算するようにしたので、道路の左右方向の傾斜によりシャシ11が傾斜している場合には、シャシ11の傾斜を除いた車体13の角度がロール角θとされるため、高速道路等のカーブにおいて、道路の左右方向の傾斜によりシャシ11が傾斜している場合にも、シャシ11の傾斜を除いた車体13のロール角θのみを検出することができる。
【0039】
また、上述した車両のロールオーバ防止装置では、ロールインジケータ39を、車体13のロール状態に応じて指針部65を揺動させ、ロール角θが危険な状態になると危険ゾーン67を指し示すようにしたので、車体13のロールが危険状態にあることを容易,確実に認識することができる。
さらに、上述した車両のロールオーバ防止装置では、警報タイミング選択スイッチ37に連動して危険ゾーン67を変化可能としたので、運転者の好みに応じて、危険ゾーン67を選択することができる。
【0040】
また、警報タイミング選択スイッチ37により警報が発せられるロール角θを変化可能としたので、運転者の好みに応じて、警報の発生タイミングを変化することができる。
図8は、本発明の車両のロールオーバ防止装置の第2の実施形態を示している。
なお、この実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0041】
この実施形態では、シャシ11の両側に補助輪71が配置されている。
そして、ロール角速度θドットがロール角速度限界値θドットmaxを越えた時に、図9に示すように、補助輪71が作動される。
【0042】
すなわち、この実施形態では、フレーム21の両側には、一対のブラケット73が水平に突出して固定されている。
ブラケット73の先端には、アーム75の上端が回動可能に連結されている。
アーム73の下端には、タイヤ77が回転自在に配置されている。
そして、ブラケット73には、エアーシリンダ79が固定され、エアーシリンダ79のピストンロッド81がアーム75の上部に揺動可能に連結されている。
【0043】
図10は、上述した補助輪71の駆動系統を示すもので、車両に配置されるエアタンク83からの圧縮空気が、右ソレノイドバルブ85Rおよび左ソレノイドバルブ85Lを介して、右側エアーシリンダ79Rおよび左側エアーシリンダ79Lに供給可能とされている。
図11は、エンジンコントロールユニット35Aのブロック図であり、この実施形態では、エマージェンシー判断部51Aからの信号が出力されるエアーシリンダ制御部87が配置されており、このエアーシリンダ制御部87により、右側エアーシリンダ79Rおよび左側エアーシリンダ79Lの作動が行われる。
【0044】
図12は、この実施形態のフローチャートを示すもので、この実施形態では、先ず、右側車高センサ23および左側車高センサ25からの信号HR,HLが、ロール角演算部47に入力される(ステップS1,S2)。
次に、ロール角演算部47でロール角θおよびロール角速度θドットが演算される(ステップS3,S4)。
【0045】
次に、ロール角θの絶対値が、警報発生ロール角θ0より大きいかどうかがエマージェンシー判断部51Aにおいて判断される(ステップS5)。
そして、ロール角θの絶対値が、警報発生ロール角θ0より大きい時には、エマージェンシーランプ69が点灯され、また、警報ブザー41が小音で鳴らされる(ステップS6,S7)。
【0046】
次に、ロール角θの絶対値が、ロールオーバ限界値θmaxより大きいかどうかがエマージェンシー判断部51Aにおいて判断される(ステップS8)。
そして、ロール角θの絶対値が、ロールオーバ限界値θmaxより大きい時には、警報ブザー41が大音で鳴らされ、また、エンジンコントローラ43によりエンジンがコントロールされ、エンジン回転が減速される(ステップS9,S10)。
【0047】
次に、ロール角速度θドットの絶対値が、ロール角速度限界値θドットmaxより大きいかどうかがエマージェンシー判断部51Aにおいて判断される(ステップS11)。
そして、ロール角速度θドットの絶対値が、ロール角速度限界値θドットmaxより大きい時には、ロール角θが0より大きいかどうかが判断される(ステップS12)。
【0048】
そして、ロール角θが0より大きい時には、左ソレノイドバルブ85Lがオンにされ、左エアーシリンダ79Lにエアーが供給され、小さい時には、右ソレノイドバルブ85Rがオンにされ右エアーシリンダ79Rにエアーが供給される(ステップS13,S14)。
すなわち、この実施形態では、図9に示したように、車体13が右側に傾いている時のロール角θが負とされ、左側に傾いている時のロール角θが正とされる。
【0049】
従って、図9に示したように、車体13が右側に傾いている時には、右ソレノイドバルブ85Rがオンにされ右エアーシリンダ79Rにエアーが供給され、右エアーシリンダ79Rのピストンロッド81が突出し、アーム75が側方に向けて突出される。
この第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができるが、この実施形態では、車体13のロール角速度θドットがロール角速度限界値θドットmaxを越えた時に補助輪71が作動され、補助輪71により車体13の傾きが抑制されるため、車両の転倒を自動的に防止することができる。
【0050】
図13は、本発明の車両のロールオーバ防止装置の第3の実施形態を示している。
なお、この実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施形態では、図14に示すように、トラクタ91によりトレーラ93を牽引する車両に本発明が適用される。
【0051】
図13において、符号15Aは、トラクタ91の後軸を示しており、この後軸15Aの左右両側には、タイヤ17が配置されている。
後軸15Aの上方には、サスペンション19を介してフレーム21Aが配置されている。
そして、フレーム21Aの上方には、トレーラ93を連結するための2軸式カプラ95が配置されている。
【0052】
この2軸式カプラ95は、軸97を中心にして左右に回動可能に配置され、トレーラ93の連結時には、トレーラ93の左右方向の傾き、すなわち、トレーラ93の車体13Aのロール角θと同一の角度だけ傾斜される。
この実施形態では、2軸式カプラ95の右側には、トレーラ93の車体13Aの右側の車高を検出するための右側車高センサ23Aが配置されている。
【0053】
また、2軸式カプラ95の左側には、トレーラ93の車体13Aの左側の車高を検出するための左側車高センサ25Aが配置されている。
右側車高センサ23Aおよび左側車高センサ25Aには、レーザー変位センサが使用されている。
そして、図15に示すように、右側車高センサ23Aおよび左側車高センサ25Aにより、フレーム21Aの上面に固定される板材99の基準面99aまでの距離を測定することにより、2軸式カプラ95の傾き、すなわち、トレーラ93の車体13Aのロール角θが検出される。
【0054】
なお、この実施形態では、2軸式カプラ95に固定される右側車高センサ23Aおよび左側車高センサ25Aにより、2軸式カプラ95の傾き、すなわち、トレーラ93の車体13Aのロール角θを検出することを除いて、第1の実施形態と同様に構成されているため、ブロック図およびフローチャートによる詳細な説明を省略する。
【0055】
この第3の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができるが、この実施形態では、トラクタ91に配置される2軸式カプラ95を介して、トレーラ93側の車体13Aのロール角θを検出するようにしたので、トレーラ93を交換した場合にも、特別な配線等を行うことなくトレーラ93の車体13Aのロール角θを検出することができる。
【0056】
なお、上述した実施形態では、車体13,13Aのロール角θが予め定められた値を越えた時にエンジンの回転数を自動的に低減した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、ロール角速度θドット、あるいは、ロール角θおよびロール角速度θドットの両者が予め定められた値を越えた時にエンジンの回転数を自動的に低減するようにしても良い。
【0057】
また、上述した実施形態では、車体13,13Aのロール角速度θドットが予め定められた値を越えた時にブレーキを作動した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、ロール角θ、あるいは、ロール角θおよびロール角速度θドットの両者が予め定められた値を越えた時にブレーキを作動するようにしても良い。
【0058】
さらに、上述した実施形態では、車体13,13Aのロール角速度θドットが予め定められた値を越えた時に補助輪71を作動した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、ロール角θ、あるいは、ロール角θおよびロール角速度θドットの両者が予め定められた値を越えた時に補助輪71を作動するようにしても良い。
【0060】
請求項1の車両のロールオーバ防止装置では、車体のロール角またはロール角速度が予め定められた値を越えた時に補助輪が作動され、補助輪により車体の傾きが抑制されるため、車両の転倒を自動的に防止することができる。
請求項2の車両のロールオーバ防止装置では、右側の車高と左側の車高との差から車体のロール角を演算するようにしたので、道路の左右方向の傾斜によりシャシが傾斜している場合には、シャシの傾斜を除いた車体の角度がロール角とされる。
【0061】
従って、高速道路等のカーブにおいて、道路の左右方向の傾斜によりシャシが傾斜している場合にも、シャシの傾斜を除いた車体のロール角のみを検出することができる。
請求項3の車両のロールオーバ防止装置では、トラクタに配置される2軸式カプラを介して、トレーラ側のロール角を検出するようにしたので、トレーラを交換した場合にも、特別な配線等を行うことなくトレーラのロール角を検出することができる。
【0062】
請求項4の車両のロールオーバ防止装置では、車体のロール状態に応じて指針部を揺動させ、ロール角が危険な状態になると危険ゾーンを指し示すようにしたので、車体のロールが危険状態にあることを容易,確実に認識することができる。
請求項5の車両のロールオーバ防止装置では、ゾーン選択手段により、危険ゾーンを変化可能としたので、運転者の好みに応じて、危険ゾーンを変化させることができる。
【0063】
請求項6の車両のロールオーバ防止装置では、警報タイミング選択手段により、警報が発せられるロール角またはロール角速度を変化可能としたので、運転者の好みに応じて、警報の発生タイミングを変化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両のロールオーバ防止装置の第1の実施形態を示す説明図である。
【図2】図1の右側車高センサおよび左側車高センサの詳細を示す説明図である。
【図3】図1の車体が傾いた状態を示す説明図である。
【図4】図1のエンジンコントロールユニットの詳細を示すブロック図である。
【図5】図1の右側車高センサと左側車高センサによりロール角を測定する方法を示す説明図である。
【図6】図1のロールインジケータの動作を示す説明図である。
【図7】図1の車両のロールオーバ防止装置の動作を示す説明図である。
【図8】本発明の車両のロールオーバ防止装置の第2の実施形態を示す説明図である。
【図9】図9の車体が傾いた状態を示す説明図である。
【図10】図9の補助輪の作動系統を示す説明図である。
【図11】図9のエンジンコントロールユニットの詳細を示すブロック図である。
【図12】図9の車両のロールオーバ防止装置の動作を示す説明図である。
【図13】本発明の車両のロールオーバ防止装置の第3の実施形態を示す説明図である。
【図14】図13のトラクタ,トレーラを示す説明図である。
【図15】図13の右側車高センサと左側車高センサによりロール角を測定する方法を示す説明図である。
【符号の説明】
13,13A 車体
23 右側車高センサ
25 左側車高センサ
37 警報タイミング選択スイッチ
39 ロールインジケータ
43 エンジンコントローラ
45 ブレーキコントローラ
63 ゾーン
65 指針部
67 危険ゾーン
71 補助輪
91 トラクタ
93 トレーラ
95 2軸式カプラ
Claims (6)
- 車体のロール角を検出するための検出手段と、
前記検出手段からの信号を入力し前記ロール角またはロール角速度が予め定められた値を越えた時に、前記車両のロールを防止するための補助輪を作動する補助輪制御手段と、
を有することを特徴とする車両のロールオーバ防止装置。 - 請求項1記載の車両のロールオーバ防止装置において、
前記検出手段は、前記車体の右側の車高を検出するための右側車高センサと、前記車体の左側の車高を検出するための左側車高センサとを備えてなることを特徴とする車両のロールオーバ防止装置。 - 請求項1または請求項2記載の車両のロールオーバ防止装置において、
前記検出手段は、トラクタとトレーラとを連結する2軸式カプラに配置され、前記トレーラ側のロール角を検出することを特徴とする車両のロールオーバ防止装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の車両のロールオーバ防止装置において、
前記車体のロール状態を表示する表示手段を備え、前記表示手段の表示部を、円環状のゾーンの中心に前記車体のロールに対応して揺動する指針部の中心を位置させるとともに、前記ゾーン中に前記ロール角が危険な状態であることを示す危険ゾーンを表示して形成してなることを特徴とする車両のロールオーバ防止装置。 - 請求項4記載の車両のロールオーバ防止装置において、
前記危険ゾーンを変化させるゾーン選択手段を有することを特徴とする車両のロールオーバ防止装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の車両のロールオーバ防止装置において、
前記ロール角またはロール角速度が予め定められた値を越えた時に警報を発する警報手段と、前記予め定められた値を選択する警報タイミング選択手段とを有することを特徴とする車両のロールオーバ防止装置。
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