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JP3711233B2 - ディーゼルエンジンの燃料調量装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの燃料調量装置に関する。
【0002】
【発明の前提技術】
本発明は、次の技術を前提とする。
図1または図3に示すように、燃料噴射ポンプ(1)とメカニカルガバナ(2)とを備え、燃料噴射ポンプ(1)は燃料調量ラック(3)を備え、この燃料調量ラック(3)は、ラックピン(3a)を備え、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられ、メカニカルガバナ(2)はガバナレバー(2a)を備え、ガバナレバー(2a)はその揺動端部(4)にスライダ(5)を備え、スライダ(5)は、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられ、その燃料増量方向に付勢スプリング(S)で付勢され、スライダ(5)とガバナレバー(2a)の揺動端部(4)との各対向面(5a)(4a)間の隙間(6)にラックピン(3a)が挿入された、ディーゼルエンジンの燃料調量装置。
【0003】
【従来の技術】
従来、ディーゼルエンジンの燃料調量装置として、前記前提技術において、スライダとガバナレバーの揺動端部との各対向面間に、付勢スプリングの付勢力でラックピンが挟み付けられているものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術には、次の問題がある。
ガバナレバーの揺動により、ラックピンの外周面と前記各対向面とが、付勢スプリングの付勢力による接圧を受けながら擦れ合い、これらが徐々に磨耗する。この場合、燃料調量ラックが徐々に燃料増量側にずれ、燃料噴射量が過剰になる。これが、燃料調量精度を低下させ、また、排気ガス中の有害成分の濃度を高める要因となっている。
【0005】
本発明の課題は、上記問題点を解決することができるディーゼルエンジンの燃料調量装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
図1に示すように、前記前提技術において、ガバナレバー(2a)はストッパ(7)を備え、このストッパ(7)でスライダ(5)が受け止められることにより、前記隙間(6)の寸法(L1)がラックピン(3a)の外径寸法(L2)よりも大きく保持され、前記隙間 ( ) 内にラックピン ( 3a ) が遊嵌されている、ことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料調量装置。
【0007】
(請求項2の発明)
図3に示すように、前記前提技術において、スライダ(5)はストッパ(8)を備え、このストッパ(8)がガバナレバー(2)の揺動端部(4)で受け止められることにより、前記隙間(6)の寸法(L1)がラックピン(3a)の外径寸法(L2)よりも大きく保持され、前記隙間 ( ) 内にラックピン ( 3a ) が遊嵌されている、ことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料調量装置。
【0008】
【発明の作用及び効果】
請求項1及び2の発明は、いずれも、次の作用効果を奏する。
図1または図3に示すように、ガバナレバー(2a)が揺動しても、ラックピン(3a)の外周面と前記各対向面(5a)(4a)の一方のみしか擦れ合わず、しかも、擦れ合う面には付勢スプリング(S)の付勢力(Sa)による接圧がかからないため、これに起因する磨耗が防止される。この磨耗が生じると、燃料調量ラック(3)が徐々に燃料増量側にずれ、燃料噴射量が過剰になるが、このような問題が生じないため、燃料調量精度が適正に維持され、また、排気ガス中の有害成分の濃度の増加も抑制される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の第1実施形態を説明する図で、この実施形態では、縦型の多気筒ディーゼルエンジンの燃料調量装置を用いる。
【0010】
この燃料調量装置の構成は、次の通りである。
この装置は、図1及び図2に示すように、燃料噴射ポンプ(1)とメカニカルガバナ(2)とを備えている。これらは、いずれも噴射ポンプ収容ケース(10)内に収容されている。燃料噴射ポンプ(1)は燃料調量ラック(3)を備え、この燃料調量ラック(3)は、ラックピン(3a)を備え、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられている。燃料調量ラック(3)には、その燃料増量側端部にエンジン停止ソレノイド(18)の出力部(18a)を臨ませている。
【0011】
メカニカルガバナ(2)の構成は、次の通りである。
メカニカルガバナ(2)は第1ガバナレバー(2a)と第2ガバナレバー(2b)と第3ガバナレバー(2c)とを備えている。これらのガバナレバー(2a)(2b)(2c)は、いずれもガバナレバー軸(9)に枢支されている。ガバナレバー軸(9)は、噴射ポンプ収容ケース(10)内に架設されている。第1ガバナレバー(2a)はその下側の揺動端部にガバナ力入力部(13)を備え、これはガバナスリーブ(21)に臨み、このガバナスリーブ(21)はガバナウェイト(14)に臨んでいる。
【0012】
第2ガバナレバー(2b)は、第1ガバナレバー( 2a )にその燃料減量側から臨み、ガバナスプリング(16)を介して調速レバー(17)に連動連結されている。第2ガバナレバー(2b)は、その上側の揺動端に接当部(11)を備え、これを燃料制限ボルト(12)にその燃料減量側から臨ませている。第3ガバナレバー(2c)は、第1ガバナレバー(2a)と第2ガバナレバー(2b)との間に配置され、その上側の揺動端部にトルクライズ装置(15)を備えている。トルクライズ装置(15)にはトルクライズバネ(図外)が収容されている。なお、図示しないが、第3ガバナレバー(2c)には、その燃料増量側からトルクライズ制限ボルトが臨み、これは噴射ポンプ収容ケース(10)の外側から進退調節可能に取り付けられている。
【0013】
第1ガバナレバー ( 2a )は、その上側の揺動端部(4)にスライダ(5)を備え、スライダ(5)は、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられ、その燃料増量方向に付勢スプリング(S)で付勢されている。スライダ(5)と第1ガバナレバー(2a)の揺動端部(4)との各対向面(5a)(4a)間の隙間(6)にラックピン(3a)が挿入されている。
【0014】
メカニカルガバナ(2)の機能は、次の通りである。
エンジン運転中は、ガバナスプリング力(16a)とガバナ力(14a)と付勢スプリング力(Sa)の不釣合い力で、各ガバナレバー(2a)(2b)(2c)が一体的に揺動し、燃料調量ラック(3)を調量移動させる。エンジン負荷が定格負荷を超えると、第2ガバナレバー(2b)が燃料制限ボルト(12)で受け止められ、ガバナ力(14a)と付勢スプリング力(Sa)とトルクライズバネ力(図外)との不釣合い力で、第1ガバナレバー(2a)と第3ガバナレバー(2c)とが一体に揺動し、燃料調量ラック(3)を調量移動させ、トルクライズによりエンストを抑制する。このトルクライズの最大燃料噴射量は、トルクライズ制限ボルトにより、噴射ポンプ収容ケース(10)の外側から調節することができる。
【0015】
エンジン停止時には、エンジン停止ソレノイド(18)で燃料調量ラック(3)を燃料減量側に押す。この場合、燃料調量ラック(3)はラックピン(3a)でスライダ(5)を押しながら燃料無噴射位置まで移動できるため、燃料調量ラック(3)にはガバナスプリング力(16a)の抵抗がかからず、ガバナスプリング力(16a)に比べて小さい付勢スプリング力(Sa)の抵抗がかかるのみである。このため、エンジン停止ソレノイド(18)は小型小出力のもので足りる。エンジン始動時には、ガバナ力(14a)が発生していないため、付勢スプリング力(Sa)で、燃料調量ラック(3)は、第1ガバナレバー(2a)とともに燃料増量側に引かれており、トルクライズの制限位置を越えた始動増量位置に位置し、始動性が高まる。
【0016】
この実施形態では、次の工夫がなされている。
第1ガバナレバー(2a)はストッパ(7)を備え、このストッパ(7)でスライダ(5)が受け止められることにより、隙間(6)の寸法(L1)がラックピン(3a)の外径寸法(L2)よりも大きく保持され、前記隙間 ( ) 内にラックピン ( 3a ) が遊嵌されている。このため、第1ガバナレバー(2a)が揺動しても、ラックピン(3a)の外周面と前記各対向面(5a)(4a) の一方のみしか擦れ合わず、しかも、擦れ合う面には付勢スプリング(S)の付勢力(Sa)による接圧がかからないため、これに起因する磨耗が防止される。ストッパ(7)は、第1ガバナレバー(2a)の揺動端部(4)の対向面(4a)からスライダ(5)の対向面(5a)に向けて突出されている。なお、図1(A)中の符号(19)はハイアイドルスプリング、(20)はその接当部である。この接当部(20)はスライダ(5)に一体形成されている。
【0017】
図3及び図4に示す第2実施形態では、スライダ(5)はストッパ(8)を備え、このストッパ(8)がガバナレバー(2)の揺動端部(4)で受け止められることにより、前記隙間(6)の寸法(L1)がラックピン(3a)の外径寸法(L2)よりも大きく保持されている。他の構成及び機能は、第1実施形態と同一にしてある。図3及び図4中、第1実施形態と同一の要素には、同一の符号を付しておく。
【0018】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、第3ガバナレバー(2c)のない二本レバー式のガバナを備えたものについても適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るディーゼルエンジンの燃料調量装置を説明する図で、図1(A)は縦断側面図、図1(B)は第1ガバナレバーの揺動端部とスライダとを燃料噴射ポンプ側から見た図である。
【図2】 図1の装置の縦断正面図である。
【図3】 本発明の第2実施形態の図1相当図である。
【図4】 図3の装置の図2相当図である。
【符号の説明】
(1)…燃料噴射ポンプ、(2)…メカニカルガバナ、(2a)…第1ガバナレバー、(3)…燃料調量ラック、(3a)…ラックピン、(L2)…外径寸法、(4)…第1ガバナレバーの揺動端部、(4a)…対向面、(5)…スライダ、(5a)…対向面、(S)…付勢スプリング、(6)…隙間、(L1)…寸法、(7)(8)…ストッパ。

Claims (2)

  1. 燃料噴射ポンプ(1)とメカニカルガバナ(2)とを備え、燃料噴射ポンプ(1)は燃料調量ラック(3)を備え、この燃料調量ラック(3)は、ラックピン(3a)を備え、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられ、メカニカルガバナ(2)はガバナレバー(2a)を備え、ガバナレバー(2a)はその揺動端部(4)にスライダ(5)を備え、スライダ(5)は、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられ、その燃料増量方向に付勢スプリング(S)で付勢され、スライダ(5)とガバナレバー(2a)の揺動端部(4)との各対向面(5a)(4a)間の隙間(6)にラックピン(3a)が挿入された、ディーゼルエンジンの燃料調量装置において、
    ガバナレバー(2a)はストッパ(7)を備え、このストッパ(7)でスライダ(5)が受け止められることにより、前記隙間(6)の寸法(L1)がラックピン(3a)の外径寸法(L2)よりも大きく保持され、
    前記隙間(6)内にラックピン(3a)が遊嵌されている、ことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料調量装置。
  2. 燃料噴射ポンプ(1)とメカニカルガバナ(2)とを備え、燃料噴射ポンプ(1)は燃料調量ラック(3)を備え、この燃料調量ラック(3)は、ラックピン(3a)を備え、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられ、メカニカルガバナ(2)はガバナレバー(2a)を備え、ガバナレバー(2a)はその揺動端部(4)にスライダ(5)を備え、スライダ(5)は、燃料増減方向にスライド自在に取り付けられ、その燃料増量方向に付勢スプリング(S)で付勢され、スライダ(5)とガバナレバー(2a)の揺動端部(4)との各対向面(5a)(4a)間の隙間(6)にラックピン(3a)が挿入された、ディーゼルエンジンの燃料調量装置において、
    スライダ(5)はストッパ(8)を備え、このストッパ(8)がガバナレバー(2)の揺動端部(4)で受け止められることにより、前記隙間(6)の寸法(L1)がラックピン(3a)の外径寸法(L2)よりも大きく保持され、
    前記隙間(6)内にラックピン(3a)が遊嵌されている、ことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料調量装置。
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