JP3714764B2 - 自動車の中央風向調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は自動車に設けられたエアコンなどの風向調節装置などに関し、特にはインストルメントパネルの中央部に設けられる風向調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のインストルメントパネルには、車内にエアコンの風を吹き出したり外気を取り入れたりする開口が設けられることが多い。図7にその例を示す。図中の符号20はインストルメントパネル、21Aは中央部の開口,21Bは両側部の開口である。この開口21A,21Bには、風向調節装置22が取り付けられる。
【0003】
図8およびその横断面図である図9(A)、縦断面図である図9(B)に示すように、この風向調節装置22は車内側が空気吹き出し口23、反対側が空気流入口24として開口した枠状の合成樹脂製ケース26と、前記空気吹き出し口23に設けられた風向制御用の平板状縦フィン27および横フィン28とよりなり、前記空気吹き出し口23をインストルメントパネル表面に開口させて取り付けられている。なお、前記縦フィン27および横フィン28はケース26と一体に形成されたり、少なくとも一方がリンク部材29で連結されて回動可能とされることもある。また、前記開口21A,21Bは、場所等によっては複数並べて形成されたり、あるいはそれらを一つにしたような横幅の大きいもので形成されることもある。一方、前記風向調節装置22は前記開口21A,21Bの大きさによっては複数並べて設けられることもある。
【0004】
ところで、この一般的な自動車のインストルメントパネル20は、所定形状のコアの一側に形成された発泡体とその発泡体を覆う表皮20aとよりなる。近年、従来から多用されていた合成樹脂製表皮の他に天然皮革やファブリックを用いたり、あるいは木目調のパネルを貼り付けるなどして、インストルメントパネルに高級感や独特の質感を与えることが行なわれる場合がある。
【0005】
しかしながら、インストルメントパネルの表皮20aにかかる素材を用いても、前記風向調節装置22は通常硬質プラスチックからなり、表皮20aとは全く異なった材質の物であるので、インストルメントパネルの質感の一体性を妨げ、時に表皮20aの高級感を損ねるおそれがある。特に、インストルメントパネルの中央部に設けられた開口21Aは、運転席からも助手席からも目に付きやすい位置である上に、両方の席に送風する必要があるため大きく形成されていることが多く、一層見栄えを悪くする傾向にあった。また、不使用時にも開口21Aが存在し、縦フィン27や横フィン28も見えるため、それによっても高級感が損なわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、使用しない場合にはインストルメントパネルの開口を閉じておくことができるだけでなく、インストルメントパネルに高級感や統一的な質感を与えることができ、特にインストルメントパネル中央部分に好適な、新規な自動車の中央風向調節装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明は、前部が空気吹き出し口、後部が空気流入口として開口し、前記空気吹き出し口の上下少なくとも一方の外面にインストルメントパネルの中央部の開口を塞いで該開口の装飾を行なう装飾閉鎖面を備え、かつ側面が略扇形からなる横長な筒状体からなり、前記インストルメントパネルの中央部の開口に上下回動可能に取り付けられて、前記回動によりインストルメントパネルの中央部の開口を開閉する横長のケースと、前記ケースの空気吹き出し口に設けられた風向制御用フィンとよりなることを特徴とする自動車の中央風向調節装置に係る。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1はこの発明の中央風向調節装置が取り付けられたインストルメントパネルの斜視図、図2はその2−2線における断面図、図3は図1の中央風向調節装置を示す斜視図、図4はその断面図、図5は本発明の作用を示す図で、インストルメントパネルの開口を閉じた状態を示す斜視図、図6はその断面図である。
【0009】
図1および図2に示すように、この発明の中央風向調節装置10は、ケース11と当該ケース11に設けられた風向制御用の横フィン12および縦フィン13とからなり、インストルメントパネル20の中央部の横長の開口21に、当該開口21を開閉可能として取り付けられる。
【0010】
ケース11は合成樹脂成形品よりなり、図3および図4に示すように、前記開口21の形状に合わせた横長形状に形成される。このケース11は、インストルメントパネル20の開口21に取り付けた際に、前部(車室側)となる側が空気吹き出し口14、後部(車体側)が空気流入口15として開口している。本実施例では前記ケース11を、側面が略扇形からなる横長な筒状体として、その外周面の一側を長さ方向に適当な幅で切り欠いて開口させることにより空気吹き出し口14とし、また、前記空気吹き出し口14の反対側を空気流入口15として開口させている。
【0011】
空気吹き出し口14は、インストルメントパネル20の開口21の大きさに合わせて形成され、平板状の横フィン12および縦フィン13が設けられて、空気流入口15から取り入れた風を効率的に車室内へ流しかつその風向きを調節するようになっている。この横フィン12および縦フィン13の数は、開口21の大きさ等により適当とすることができる。本実施例では、一本の横フィン12に複数本の縦フィン13が一体に設けられ、かつ横フィン12および縦フィン13が前記ケース11と一体に形成されている。また、図4から理解されるように、前記空気吹き出し口14の上下端部14aをケース11内側に折り曲げた形状として、横フィン12と同様の効果を持たせている。なお、図示は省略するが、前記横フィン12および縦フィン13をケース11に回動自在に取り付けてもよく、特に縦フィン13を空気吹き出し口14の左右で別々の方向に向けることができるようにすれば、運転席と助手席とに風を分けて流すことができる。その場合は、公知のリンク装置を用いればよい。
【0012】
前記空気吹き出し口14の上下少なくとも一方の外面は、その吹き出し口14と空気流入口15の間に装飾閉鎖面16が設けられている。この装飾閉鎖面16は、図5および図6に示すように、前記開口21を使用しない際には当該開口21を閉じるとともに、その閉鎖時には開口21からパネル外面に現れて装飾を行なって、インストルメントパネル20を外観良好にするためのもので、前記開口21を塞ぐ大きさで設けられる。この装飾閉鎖面16にはインストルメントパネル20の表面を構成する表皮などに合わせて適当な処理を施すことができる。たとえば、前記装飾閉鎖面16にインストルメントパネル20と同一の表皮を貼着すれば、開口21を閉じた際には当該開口21が目立たなくなり、前記開口21にインストルメントパネル20との一体感が付与される。また、前記装飾閉鎖面16に木目調パネルシートを貼り付ければ、図5に示すように、開口21を閉じた際にはあたかもインストルメントパネルの開口21部分に木目調パネルによる装飾面が設けられたように見え、見栄えがよく高級感を与えることができる。さらに、前記装飾閉鎖面16を周囲のインストルメントパネルに対して強調する色柄としてもよい。
【0013】
このような構成よりなる中央風向調節装置10は、前記開口21に上下回動可能に取り付けられ、当該開口21を前記装飾閉鎖面16で開閉する。符号18は前記ケース11の側面に突出形成された回動軸である。すなわち、図1および図2に示すように、エアコンなどを使用するに際し、前記ケース11を空気吹き出し口14と開口21との位置が合致するまで所定角度回動させると、開口21を開けることができる。また、前記空気吹き出し口14が前記開口21に現れている範囲でケース11を回動させると、前記空気吹き出し口14から出る空気の方向を上下に変化させることができる。そして、吹き出し口14が開口21から部分的に現れる範囲では風量の増減が可能となる。さらに、図5および図6に示すように、送風を行なわない場合には、前記装飾閉鎖面16が開口21から現れるまでケース11を回動させれば、前記装飾閉鎖面16によって前記開口21を外観良好に閉じることができる。
【0014】
なお、前記中央風向調節装置10は、側面の回動軸18を介してインストルメントパネル20の開口21に、手動で上下回動可能となるように取り付けてもよいが、この実施例では、図3および図4のようなアームAの上下動によってケース11が回動するようにした。そして、前記アームAの他端を、エアコンなどの送風装置と連動して作動するモータなどに連結しておき、当該送風装置の送風停止時には前記装飾閉鎖面16が開口21から現れるようにケース11が回動し、他方、送風開始時には前記空気吹き出し口14が開口21から現れるようにケース11が回動するようにした。そうすれば、送風停止時にはインストルメントパネル20の中央開口21は装飾閉鎖面16によって外観美麗に閉じられている。また、エアコンなどを作動させた時には、前記アームAを介してケース11が回動し開口21が自動的に開き送風が行なわれる。なお、本発明の中央風向調節装置は、自動車のインストルメントパネルの中央部分の開口に好適に取り付けられるが、運転席または助手席側部の開口にも適用することもできる。
【0015】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明の自動車の中央風向調節装置によれば、送風などを行なわない時には、開口が閉じられるだけでなく、前記開口に装飾閉鎖面が現れるようになっている。そのため、前記装飾閉鎖面とインストルメントパネルの表面の材質や模様、色調を合わせれば、前記開口を目立たなくしてインストルメントパネルの外観を良好にすることができる。また、木目調パネルを貼着すれば、前記装飾閉鎖面を強調したり高級感を与えることもでき、かかるインストルメントパネルの質感を向上させて優れた視覚的効果を発揮することができる。さらに、風向きを変える場合には、ケースを上または下に適当に回動させればよいので、そのためのリンク部材などが不要となり組み立てなどが簡単な上、作動は確実である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の中央風向調節装置が取り付けられたインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】 その2−2線における断面図である。
【図3】 図1の中央風向調節装置を示す斜視図である。
【図4】 その断面図である。
【図5】 本発明の作用を示す図で、インストルメントパネルの開口を閉じた状態を示す斜視図である。
【図6】 その断面図である。
【図7】 一般的なインストルメントパネルの斜視図である。
【図8】 風向調節装置の斜視図である。
【図9】 その断面図である。
【符号の説明】
10 中央風向調節装置
11 ケース
12 横フィン
13 縦フィン
14 空気吹き出し口
15 空気流入口
16 装飾閉鎖面
Claims (2)
- 前部が空気吹き出し口、後部が空気流入口として開口し、前記空気吹き出し口の上下少なくとも一方の外面にインストルメントパネルの中央部の開口を塞いで該開口の装飾を行なう装飾閉鎖面を備え、かつ側面が略扇形からなる横長な筒状体からなり、前記インストルメントパネルの中央部の開口に上下回動可能に取り付けられて、前記回動によりインストルメントパネルの中央部の開口を開閉する横長のケースと、
前記ケースの空気吹き出し口に設けられた風向制御用のフィンとよりなることを特徴とする自動車の中央風向調節装置。 - 請求項1において、ケースが送風停止時にインストルメントパネルの中央部の開口を閉じるとと共に、前記インストルメントパネルの中央部の開口から前記装飾閉鎖面が前記インストルメントパネルの外面に現れて装飾を行い、送風開始時に前記開口を開くように送風装置のスイッチと連動して回動することを特徴とする自動車の中央風向調節装置。
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP08437097A JP3714764B2 (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | 自動車の中央風向調節装置 |
Publications (2)
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1997
- 1997-03-17 JP JP08437097A patent/JP3714764B2/ja not_active Expired - Fee Related
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