JP3718337B2 - 適応可変指向性アンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル信号系列を直交周波数分割多重(OFDM)方式により無線伝送を行う無線通信システムに好適な適応可変指向性アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディジタル方式の無線による情報通信システムが注目されている。例えば、現行アナログ方式で運用されている地上波テレビ放送のディジタル化や次世代ディジタルマルチメディアサービスの実現など、高度なディジタル無線伝送技術の開発が必要となっている。
【0003】
PHSやPDCに代表されるディジタル方式による携帯電話サービスでは、伝送情報内容が音声に代表される低速データであることから、無線電波伝播環境の影響を受け難いシステムである。これに対し、地上波テレビ放送や次世代のマルチメディア通信では、取り扱う情報に大量の画像データ等が含まれるため、高い無線周波数(高周波)と速い伝送速度(広帯域)を利用しなければ実現できない。高周波の利用は、フェージングによる受信特性の劣化を招きやすく、端末局や受信局のモビリティを損なうことになる。また、広帯域の利用は、マルチパス(多重反射電波伝播)による受信特性の劣化を招くことになり、フェージングの場合と同様に端末局や受信局との伝送距離の確保が困難になる。
【0004】
地上波テレビ放送では、一つの放送局でカバーする放送エリアが極めて広大であるため、マルチパスの影響による受信画像の劣化が生じ易い。このマルチパスの規模は、先述した携帯電話で生じるマルチパスの規模より遙かに大きいため、何らかの耐マルチパス技術を取り込まねば実用化は不可能である。一般に耐マルチパス技術として適応自動等化器が用いられることが多いが、装置規模が対応すべきマルチパス量に依存して大きくなることから、移動しながら受信する受信局のモビリティやポータビリティを著しく損なう問題がある。
【0005】
次世代マルチメディア通信システムでは、音声や画像、そしてデータを含め、あらゆるディジタル化した情報をシームレスに取り扱いユーザに提供することを目的としている。また、テレビ放送とは異なり、ユーザーごとに要求する情報が異なるため、効率よくユーザーに情報提供するために、小ゾーン構成で高速な無線伝送(広帯域無線伝送)を実現しなければならない。
【0006】
このシステムでは小ゾーン構成であることから、地上波テレビ放送ほどの厳しいマルチパス伝播歪みは生じないものの、広帯域通信ゆえに完全に無視することはできない。また、ゾーン構成の実現を前提にすると、周波数の繰り返し利用による周波数利用効率を高くしなければならず、これによる同一周波数干渉の緩和策も考慮する必要がある。しかしながら、前述の放送システムの場合と同様に、受信端末局のモビリティやポータビリティを損なってしまうという問題がある。
【0007】
以上のように、今後注目される無線放送システムや無線通信システムにおいては、耐マルチパス対策や耐フェージング対策を考慮した広帯域通信の実現が最大の課題である。そこで、劣悪なマルチパス伝播環境においても原理的に耐性を持ち、高品質な情報伝送が可能である直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式が注目されており、欧州をはじめとして、日本国内でも、地上波テレビ放送や次世代マルチメディア通信に採用する動きがある。
【0008】
究極のマルチキャリア伝送方式と呼ばれるOFDM伝送方式では、送信信号の一部を複製したガード期間を冗長として設けており、このガード期間がガード期間長以下のマルチパス伝播を吸収し、受信品質の致命的な劣化を防いでいる。しかしながら、OFDMの耐マルチパス伝播特性だけでは十分ではなく、マルチパス伝番により生じる厳しい周波数選択性フェージングの影響による受信特性の劣化を避けることはできない。
【0009】
特に、今後のディジタル地上波テレビ放送や次世代マルチメディア通信で期待される高品質な画像(高精細画像)やデータ伝送には、音声通信よりも著しく高品質(小さいビットエラー率)な伝送路を必要とする。つまり、より良好な受信特性を実現する受信手段を適用しなければならない。更に、このOFDM伝送方式は、受信局や端末局が移動することにより生じるフェージングの影響や同一周波数干渉に強い伝送方式ではないので、このような歪み対策を施す必要性がある。
【0010】
最近、マルチパス干渉や同一周波数干渉、そしてフェージングの緩和策として、適応可変指向性アンテナ(アダプティブアレイアンテナ)が採用されることがある。適応可変指向性アンテナは、空間的に電波の到来方向を選択することができるようになっており、同一方向から干渉となる電波(マルチパス波や同一周波数波)が到来しない限り、所望の電波だけを受信することができる。
【0011】
適応可変指向性アンテナは、複数の同一特性アンテナ素子を通信に利用する無線周波数の波長よりも短い間隔で所定形状(等間隔直線状、等間隔円形状、等間隔多角形状等)に配列し、適宜の励振ウェイトで各アンテナ素子を励振することによって、所望の電波到来方向にアンテナ指向性ビームを形成し、不要電波到来方向にアンテナ指向性ヌルを形成することを可能にしたものである。従って、適応可変指向性アンテナを用いることによって、マルチパス干渉や同一周波数干渉に強いシステムを設計することができる。
【0012】
しかしながら、適応可変指向性アンテナは、通信に使用する無線周波数(波長)に依存して設計され、形成する指向性パターン(指向性ビーム及び指向性ヌル)は、その通信周波数のみに有効である。従って、広帯域な通信に適応可変指向性アンテナを採用した場合には、その帯域内の全ての信号成分(周波数成分)に対して所望の指向性パターンを形成することはできず、有効なマルチパス干渉対策をとることはできない。
【0013】
特に、OFDM伝送方式においては、OFDM信号を構成する数十〜数千もの複数のサブキャリアのうちの、ある特定のサブキャリアのみが有効な指向性パターンとなり、他のサブキャリアの指向性パターンはマルチパス干渉等に有効ではない。今後のディジタル地上波テレビ放送や次世代マルチメディアで実現する数MHz〜数十MHzという極めて広帯域な通信における、特にOFDM伝送方式の全通信帯域で有効な適応可変指向性アンテナの実現が期待されている。
【0014】
このように、ディジタル信号系列を直交周波数分割多重(OFDM)方式で無線伝送する次世代マルチメディア通信システム又は地上波テレビ放送システムでは、OFDM伝送方式の耐マルチパス伝送特性を有効に利用しつつもマルチパス干渉波の到来を軽減することが望ましく、そして、セル構成を前提とした通信システムで障害となる同一周波数干渉波の到来をも軽減することができる広帯域送受信OFDM信号波の空間制御が可能な適応可変指向性アンテナが必要となる。
【0015】
特に、従来のような帯域幅のある信号波に対し、唯一の励振ウェイトしか持たない適応可変指向性アンテナではOFDM伝送帯域内の全ての周波数成分に対して制御したい方向にアンテナ指向性が向けられないという問題があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の適応可変指向性アンテナにおいては、広帯域の到来波の全ての周波数成分に対して有効なアンテナ指向性を得ることができないという問題点があった。
【0017】
本発明は、広帯域な伝送信号の帯域内の全周波数成分に均一なアンテナ指向性ビームを得ることにより、広帯域信号を伝送する場合でも妨害波等の影響を受けにくい送受信を可能にすることができる適応可変指向性アンテナを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る適応可変指向性アンテナは、OFDM信号を送受信するための同一特性の複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の素子間隔及び前記OFDM信号のサブキャリアの周波数間隔に基づいて、前記複数のアンテナ素子を各アンテナ素子毎で且つ前記サブキャリア毎に励振制御可能な励振ウェイトを算出する励振ウェイト算出手段と、前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号又は前記複数のアンテナ素子で送信するOFDM信号に前記励振ウェイト算出手段が算出した励振ウェイトを付与する励振ウェイト付与手段とを具備し、前記励振ウェイト算出手段は、前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM受信信号のサブキャリアのうち少なくとも一本のサブキャリアを用いて基準励振ウェイトを算出する第1の基準励振ウェイト算出手段と、前記第1の基準励振ウェイト算出手段が算出した基準励振ウェイトに基づいて送受信OFDM信号のサブキャリア毎に励振ウェイトを算出する第2のサブキャリア励振ウェイト算出手段とを具備したことを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項2に係る適応可変指向性アンテナは、OFDM信号を送受信するための同一特性の複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の素子間隔及び前記OFDM信号のサブキャリアの周波数間隔に基づいて、前記複数のアンテナ素子を各アンテナ素子毎で且つ前記サブキャリア毎に励振制御可能な励振ウェイトを算出する励振ウェイト算出手段と、前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号又は前記複数のアンテナ素子で送信するOFDM信号に前記励振ウェイト算出手段が算出した励振ウェイトを付与する励振ウェイト付与手段とを具備し、前記励振ウェイト算出手段は、前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号と前記OFDM信号に対応する参照OFDM信号との相関値を算出する第1の相関値算出手段と、前記第1の相関値算出手段の出力である相関値を用いて基準励振ウェイトを算出する第2の基準励振ウェイト算出手段と、前記第2の基準励振ウェイト算出手段で算出された基準励振ウェイトに基づいて送受信OFDM信号のサブキャリアの励振ウェイトを算出する第3のサブキャリア励振ウェイト算出手段とを具備したことを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項3に係る適応可変指向性アンテナは、OFDM信号を送受信するための同一特性の複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の素子間隔及び前記OFDM信号のサブキャリアの周波数間隔に基づいて、前記複数のアンテナ素子を各アンテナ素子毎で且つ前記サブキャリア毎に励振制御可能な励振ウェイトを算出する励振ウェイト算出手段と、前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号又は前記複数のアンテナ素子で送信するOFDM信号に前記励振ウェイト算出手段が算出した励振ウェイトを付与する励振ウェイト付与手段とを具備し、前記励振ウェイト算出手段は、前記複数のアンテナ素子のうちの所定の基準アンテナ素子で受信したOFDM受信信号と前記基準アンテナ素子以外のアンテナ素子で受信したOFDM受信信号との相関値を算出する第2の相関値算出手段と、前記第2の相関値算出手段の出力である相関値を用いて基準励振ウェイトを算出する第3の基準励振ウェイト算出手段と、前記第3の基準励振ウェイト算出手段で算出された基準励振ウェイトに基づいて送受信OFDM信号のサブキャリアの励振ウェイトを算出する第4のサブキャリア励振ウェイト算出手段とを具備したことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る適応可変指向性アンテナの一実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は例えばOFDM信号送受信用のアンテナに適用することができる。
【0022】
なお、図1においては、実際の受信機及び送信機構成に必要なアナログ送受信部等は省略しており、特にOFDM変復調部については省略している。
【0023】
図1において、例えばOFDM信号送受信用の適応可変指向性アンテナ11は、同一特性の複数のアンテナ素子1からなるアンテナ部12、送受信信号を分離するデュープレクサ又はスイッチ2、励振ウェイト算出部3、励振ウェイト付与部4、受信励振ウェイト付与部7、送信励振ウェイト付与部8、受信部9及び送信部10によって構成されている。
【0024】
アンテナ部12は、一般的には、無線周波数の波長よりも短い(通例0.5波長)間隔で配列された同一特性の複数のアンテナ素子1によって構成されている。同一特性の複数のアンテナ素子1の素子間隔は通信周波数に依存している。アンテナ部12によって受信したOFDM受信信号は、OFDM送信信号との混合を防ぐためのデュープレクサ又はRFスイッチ2を介して励振ウェイト算出部3に入力される。
【0025】
励振ウェイト算出部3は、アンテナ素子1の素子間隔とOFDMサブキャリアの周波数間隔を基準にOFDM受信信号の到来方向を推定し、最適な受信アンテナパターンを形成するための励振ウェイトを算出する。OFDM信号は直交する複数のサブキャリアによって情報を伝送するようになっており、受信信号を各線スペクトルに分割することができる。これにより、各アンテナ毎に、且つ各サブキャリア毎に励振制御を行うための励振ウェイトの算出が可能である。即ち、励振ウェイトを素子間隔とOFDMサブキャリアの周波数間隔とに基づいて決定しているので、各アンテナ毎に、全てのサブキャリアについて有効な指向性パターンを形成することが可能となる。
【0026】
励振ウェイト算出部3で算出した励振ウェイトは、OFDM受信信号から算出されているため受信用となるが、同一周波数で時分割多重方式送信する場合には送信用ともなる。また、周波数分割多重の場合は、受信周波数と送信周波数との差を考慮して励振ウェイトに補正を行う。
【0027】
励振ウェイト付与部4は、受信励振ウェイト発生部5及び送信励振ウェイト発生部6を有している。受信励振ウェイト発生部5は励振ウェイト算出部3の算出結果に基づいて受信励振ウェイトを発生し、発生した受信励振ウェイトを受信励振ウェイト付与部7に送る。受信励振ウェイト付与部7は、同一特性のアンテナ素子1で受信され、デュープレクサ又はRFスイッチ2を介して入力されたOFDM受信信号に受信励振ウェイトを付与して受信部9に出力する。
【0028】
なお、OFDM受信信号への受信励振ウェイトの付与の仕方は、時間波形で行ってもよく、周波数スペクトルで行ってもよい。即ち、励振ウェイトを時間波形で付与する場合には、時間波形の形状で励振ウェイトが算出され、励振ウェイトを周波数スペクトルで付与する場合には、周波数スペクトルの形状で励振ウェイトが算出される。受信部9は入力されたOFDM受信信号を復調して復調出力を出力する。
【0029】
一方、送信系においては、送信データが送信部10に入力される。送信部10は、送信データに対して所定の変調処理等の信号処理を施し、OFDM送信信号を得る。OFDM送信信号は、送信励振ウェイト付与部8に供給される。また、励振ウェイト付与部4の送信励振ウェイト発生部6は、OFDM送信信号に付与する送信励振ウェイトを発生して送信励振ウェイト付与部8に供給する。
【0030】
送信励振ウェイト付与部8は、送信励振ウェイト発生部6からの送信励振ウェイトをOFDM送信信号に付与し、デュープレクサ又はRFスイッチ2を介して複数の同一特性アンテナ素子1に供給する。アンテナ素子1は供給されたOFDM送信信号に基づいて励振して送信信号を空間に放射する。
【0031】
OFDM送信信号への送信励振ウェイトの付与の仕方は、受信時と同様に時間波形で行ってもよく、周波数スペクトルで行ってもよい。
【0032】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0033】
いま、OFDM信号を受信するものとする。アンテナ部12の各アンテナ素子1に誘起した信号は、デュープレクサ又はRFスイッチ2を介して励振ウェイト算出部3に供給される。励振ウェイト算出部3は、アンテナ素子1の素子間隔とOFDMサブキャリアの周波数間隔を基準にして、OFDM受信信号の到来方向を推定し最適な受信アンテナパターンを形成するための励振ウェイトを算出する。
【0034】
励振ウェイト算出部3が算出した結果は、励振ウェイト付与部4に供給される。励振ウェイト付与部4の受信励振ウェイト発生部5は、励振ウェイト算出部3の算出結果に基づいて、各アンテナ素子1からの信号に付与する励振ウェイトを夫々発生して、各アンテナ素子1に夫々対応した受信励振ウェイト付与部7に出力する。
【0035】
これにより、各アンテナ素子1からの受信信号は、受信励振ウェイト付与部7において受信励振ウェイトが付与される。これにより、アンテナ部12の各アンテナ素子1は、全てのサブキャリアに対して最適な指向性パターン、即ち、所望の電波到来方向にアンテナ指向性ビームを形成し不要電波到来方向にアンテナ指向性ヌルを形成することができ、マルチパス干渉及び同一周波数干渉を受けにくい受信が可能となる。
【0036】
受信励振ウェイト付与部7からの受信信号は受信部9に与えられて復調される。
【0037】
一方、送信時には、送信信号が送信部10において変調されて、各アンテナ素子1に対応した送信励振ウェイト付与部8に供給される。励振ウェイト付与部4の送信励振ウェイト発生部6は、各アンテナ素子1を全ての帯域において最適な指向性パターンに設定するための送信励振ウェイトを発生する。
【0038】
これらの送信励振ウェイトは各アンテナ素子1に対応した送信励振ウェイト付与部8に夫々供給されて、送信信号に付与される。送信励振ウェイト付与部8からの送信信号はデュープレクサ又はRFスイッチ2を介して各アンテナ素子1に供給される。こうして、アンテナ素子1が励振されて、送信信号が放射される。
【0039】
こうして、各アンテナ素子1には全帯域に対応した励振ウェイトが付与された送信信号が供給され、各アンテナ素子1は全帯域において、共通の最適化された指向性パターンを発生する。
【0040】
このように、本実施の形態においては、励振ウェイトをアンテナ素子の素子間隔とOFDMサブキャリアの周波数間隔とに基づいて決定しているので、OFDM送受信信号の帯域内の全周波成分に均一なアンテナ指向性ビームを設定することが可能になる。従って、マルチパスやフェージング、そして同一周波数干渉などの干渉波が到来する無線伝播環境下においても、広帯域なOFDM信号波をこれらの妨害波の悪影響を受けることなく送受信することができる。特に、従来の適応可変指向性アンテナでは実現することができなかった広帯域のOFDM信号波を空間的に送受信することができ、受信特性(通信品質)の向上及び耐干渉特性に強い無線通信システム又は無線放送システムを構築することができる。
【0041】
図2は本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は、本発明を装置化する場合の具体的な処理ブロックを示したものである。また、本実施の形態は、OFDM送受信信号への励振ウェイトの付与を周波数スペクトル(周波数軸)で行うものに適用した例である。なお、図2では同一特性のアンテナ素子を2つ示しているが、アンテナ素子数は2に限らない複数であってもよいことは明らかである。
【0042】
アンテナ部20は、一般的には同一特性の複数のアンテナ素子21によって構成される。アンテナ素子21の素子間隔は、無線周波数の波長より短い(通例0.5波長程度)。アンテナ素子21で受信したOFDM受信信号は、送信信号と受信信号を分離するために設けられたデュープレクサ又はRFスイッチ22を介して受信部23に入力される。デュープレクサ又はRFスイッチ22は図1のデュープレクサ又はRFスイッチ2と同一構成である。
【0043】
受信系においては、受信部23は、OFDM受信信号に種々の処理、例えば、増幅処理、帯域制限処理、周波数変換処理及びAD変換処理等を行ってベースバンドディジタル信号に変換する。更に、受信部23は、周波数オフセット除去処理、同期処理及びガード除去処理等を行う。受信部23の出力は、第1の変換部25に供給される。第1の変換部25は、入力された信号に高速フーリエ変換(FFT)処理等を施すことによって、各周波数スペクトル信号に変換した後に、受信励振ウェイト付与部29及び受信励振ウェイト算出部27に出力する。
【0044】
受信励振ウェイト算出部27は、通信周波数に依存した同一特性の複数のアンテナ素子21の素子間距離とOFDMサブキャリアの周波数間隔とに基づいた受信励振ウェイトを算出する。受信励振ウェイトは、アンテナ素子毎に且つ受信OFDMサブキャリア毎に算出される。
【0045】
算出された受信励振ウェイトは、各アンテナ素子21に対応する受信励振ウェイト付与部29に供給される。各受信励振ウェイト付与部29は、第1の変換部25からの周波数スペクトル毎に受信励振ウェイトを付与して合成部211に出力する。即ち、受信励振ウェイト付与部29によって、各アンテナ素子毎に且つ受信OFDMサブキャリア毎に励振ウェイトが付与されることになる。
【0046】
合成部211は、受信励振ウェイト付与部29で受信OFDMサブキャリア毎に異なる受信励振ウェイトが付与されたOFDM信号を合成する。こうして、所望方向から到来するOFDM信号以外の信号成分(遅延波成分、干渉波成分等)が抑圧される。
【0047】
合成部211の出力は検波部213に供給される。検波部213は、OFDMサブキャリアに施された変調方式に従った検波処理を行って復調部214に出力する。復調部214は、検波部213の出力をディジタル信号系列(ビット系列)に復調して出力する。
【0048】
一方、送信系においては、変調部215に送信するディジタル信号系列(ビット系列)が入力される。変調部215は、入力されたディジタル信号系列(ビット系列)を所定の変調方式によってOFDMサブキャリアに変調する。変調されたOFDM送信信号は、分配部212に供給される。分配部212はOFDM送信信号を各アンテナ素子21に均等に分配して、各アンテナ素子21に対応する送信励振ウェイト付与部210に出力する。
【0049】
送信励振ウェイト算出部28は、受信励振ウェイト算出部27で算出された受信励振ウェイトを基準にして、送信信号に付与する送信励振ウェイトを算出する。なお、時分割多重(TDD)方式で送受信する場合には、送受信無線周波数は同一であるので、送信励振ウェイト算出部28は、受信励振ウェイトと同一の送信励振ウェイトを発生する。また、周波数分割多重(FDD)方式で送受信する場合には、送信励振ウェイト算出部28は、受信無線周波数と送信無線周波数との差に基づく補正処理を受信励振ウェイトに対し施した結果を送信励振ウェイトとして算出することになる。
【0050】
送信励振ウェイト付与部210は、分配部212の出力に対して、所望方向へ送信するための送信励振ウェイトを付与して第2の変換部26に出力する。
【0051】
第2の変換部26は、入力された周波数スペクトル信号を逆フーリエ変換等によって時間波形に変換して送信部24に出力する。送信部24は、入力されたOFDM送信信号にガードの付加処理及びDA変換処理を施し、更に、周波数変換処理、増幅処理及び帯域制限処理等の送信に必要な種々の処理を施した後に、デュープレクサ又はRFスイッチ22に出力する。
【0052】
デュープレクサ又はRFスイッチ22は入力されたOFDM送信信号を各アンテナ素子21に供給する。アンテナ素子21はOFDM送信信号に基づいて励振して、送信信号を空間に放射する。
【0053】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0054】
受信時においては、アンテナ素子21において受信されたOFDM受信信号は、デュープレクサ又はRFスイッチ22を介して受信部23に供給される。受信部23においてOFDM受信信号はベースバンドディジタル信号に変換され、更に、第1の変換部25において高速フーリエ変換(FFT)処理によって周波数スペクトル信号に変換される。
【0055】
本実施の形態においては、この周波数スペクトルの状態で励振ウェイトを付与する。受信励振ウェイト算出部27は、通信周波数に依存した素子間距離とOFDMサブキャリアの周波数間隔とに基づいて受信励振ウェイトを算出する。受信ウェイト算出部27は、各アンテナ素子毎で且つ各サブキャリア毎に励振ウェイトを算出しており、受信ウェイト算出部27は算出した励振ウェイトを対応する受信励振ウェイト付与部29に出力する。
【0056】
こうして、各アンテナ素子21に夫々対応した受信励振ウェイト付与部29において、第1の変換部25からの各スペクトル信号毎に励振ウェイトが付与される。各受信励振ウェイト付与部29の出力は合成部211において合成される。これにより、所望方向から到来するOFDM信号の信号成分のみが合成され、他の遅延波成分及び干渉波成分等は抑圧される。
【0057】
合成部211の出力は、検波部213によって検波され、復調部214においてディジタル信号系列(ビット系列)に復調される。
【0058】
こうして、広帯域な到来波の帯域内の全周波数成分に均一なアンテナ指向性ビームを得ることができ、マルチパス干渉及び同一周波数干渉等の影響を受けにくいOFDM信号の受信が可能となる。
【0059】
一方、送信時には、ディジタル信号系列(ビット系列)を受け取った変調部215は、OFDMサブキャリアの変調を行う。変調されたOFDM送信信号は、分配部212にて各アンテナ素子に均等分配されて、送信励振ウェイト付与部210に供給される。
【0060】
送信励振ウェイト算出部28は、受信励振ウェイト算出部27で算出された受信励振ウェイトに基づいて送信励振ウェイトを算出する。OFDM送信信号は、送信励振ウェイト付与部210において送信励振ウェイトが付与される。
【0061】
送信励振ウェイト付与部210からのOFDM送信信号は、第2の変換部26に与えられて、逆フーリエ変換等により時間波形に変換される。送信部24において、OFDM送信信号にはガードの付加処理及びDA変換処理が行われ、更に、周波数変換処理、増幅処理、帯域制限処理等が行われて、デュープレクサ又はRFスイッチ22を介してアンテナ素子21から空間に送信される。
【0062】
このように、本実施の形態においても、マルチパスやフェージング、そして同一周波数干渉などの干渉波が到来する無線伝播環境下においても、これらの妨害波の影響を受けないOFDM信号波の送受信が可能である。
【0063】
図3は、本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。図3において図2と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は、OFDM送受信信号への励振ウェイトの付与を時間波形(時間軸)で行う場合の例である。本実施の形態においても、アンテナ素子の数は2に限らない複数である。
【0064】
本実施の形態においては、受信部23の出力は、受信励振ウェイト算出部37及び受信励振ウェイト付与部35に供給されるようになっている。受信励振ウェイト算出部37は、通信周波数に依存した同一特性の複数のアンテナ素子の素子間距離とOFDMサブキャリアの周波数間隔とに基づいた受信励振ウェイトを算出して各アンテナ素子21に対応した受信励振ウェイト付与部35に出力する。
【0065】
なお、ここで算出される受信励振ウェイトは、アンテナ素子毎且つ受信OFDMサブキャリア毎に励振を制御するものであるが、本実施の形態においては、励振ウェイトの付与を時間波形で行うことから、受信励振ウェイト算出部37で算出した受信励振ウェイトは時間波形に相当する。
【0066】
受信励振ウェイト付与部35は、受信励振ウェイトをOFDM受信信号に付与して合成部39に出力する。合成部39は各受信励振ウェイト付与部35の出力を合成する。これにより、所望方向から到来するOFDM信号以外の信号成分(遅延波成分、干渉波成分等)が抑圧される。
【0067】
合成部39の出力は、第1の変換部311に供給される。第1の変換部311は図2の第1の変換部25と同一構成であり、入力されたOFDM受信信号を周波数スペクトル信号に変換する。第1の変換部311の出力は検波部213に供給される。
【0068】
一方、送信系においては、変調部215の出力は、第2の変換部312に供給される。第2の変換部312は図2の第2の変換部26と同一構成であり、入力されたOFDM送信信号を時間波形に変換して分配部310に出力する。分配部310は入力されたOFDM送信信号を各アンテナ素子21に均等分配して、送信励振ウェイト付与部36に出力する。
【0069】
送信励振ウェイト算出部38は、受信ウェイト算出部37の出力から送信励振ウェイトを算出する。送信励振ウェイト算出部38は、時分割多重(TDD)方式で送受信する場合には、受信励振ウェイトと同一の送信励振ウェイトを出力する。また、送信励振ウェイト算出部38は、周波数分割(FDD)方式で送受信する場合には、受信無線周波数と送信無線周波数との差に基づく補正処理を受信励振ウェイトに対して施した結果を送信励振ウェイトとして算出する。
【0070】
送信励振ウェイト付与部36は、分配部310からの時間波形信号に送信励振ウェイトを付与して送信部24に出力する。他の構成は図2と同様である。
【0071】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0072】
受信時においては、受信部23から各アンテナ素子21の出力に基づく時間波形が受信励振ウェイト算出部37及び受信励振ウェイト付与部35に供給される。受信ウェイト算出部37は、入力された時間波形に基づいて、アンテナ素子の素子間距離とOFDMサブキャリアの周波数間隔とに基づいた受信励振ウェイトを算出する。
【0073】
OFDM信号においては、所定のタイミングにおいて所定の基準波形を伝送するようになっている、例えばこの基準波形を用いることによって、各アンテナ素子で受信する受信波形の位相差を検出することができる。例えば、受信励振ウェイト算出部37は、この位相差に基づいて受信励振ウェイトを算出することができる。なお、算出された受信励振ウェイトは時間波形に相当する。
【0074】
受信部23からのOFDM受信信号には、受信励振ウェイト付与部35において受信励振ウェイトが付与される。各受信励振ウェイト付与部35からのOFDM受信信号は合成部39において合成された後、第1の変換部311において周波数スペクトル信号に変換される。
【0075】
第1の変換部311の出力は、検波部213において検波され、復調部214においてディジタル信号系列(ビット系列)に復調される。
【0076】
送信時においては、ディジタル信号系列は変調部215に与えられて、OFDMサブキャリアが変調される。変調部215からのOFDM送信信号は、第2の変換部312において時間波形に変換される。この場合には、OFDM信号特有のガードが付加される。
【0077】
第2の変換部312からのOFDM送信信号は、分配部310によって各アンテナ素子毎に均等分配されて送信励振ウェイト付与部36に供給される。送信励振ウェイト付与部36は、OFDM送信信号に送信励振ウェイト算出部38からの送信励振ウェイトを付与して送信部24に供給する。
【0078】
送信励振ウェイトが付与されたOFDM送信信号は、送信部24において所定の送信処理が施された後、デュープレクサ又はRFスイッチ22を介してアンテナ素子21に供給されて、空間に送信される。
【0079】
このように、本実施の形態においても、図2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、図2の実施の形態においては、各アンテナ素子毎に第1の変換部を設けたが、本実施の形態においては、1つの第1の変換部によって構成することができ、回路規模を低減することができるという利点がある。
【0080】
図4は本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。図4において図2と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は図2の実施の形態における励振ウェイトの算出方法を具体的に実現した一例を示している。図4においては、受信系及び送信系の一部のみを示しており、同一特性の複数のアンテナ素子、デュープレクサ又はRFスイッチ等は省略してある。本実施の形態は図示しない同一特性のn個のアンテナ素子21#1乃至21#nを用いた例である。なお、図4では、各部の配線は図面の簡略化のためにn本設けていない。
【0081】
図4において、n個のアンテナ素子21#1乃至21#nからの受信信号は夫々受信部23#1乃至23#nに供給される。受信部23#1乃至23#nは図2の受信部23と同様の構成であり、ベースバンドのOFDM信号を夫々第1の変換部25#1乃至25#nに出力する。
【0082】
第1の変換部25#1乃至25#nは、図2の第1の変換部25と同様の構成であり、OFDM信号を周波数スペクトル信号に変換して、夫々受信励振ウェイト付与部29#1乃至29#nに出力すると共に、第1のサブキャリア励振ウェイト算出部42にも出力する。なお、OFDM信号のサブキャリア数はm本であるものとする。受信励振ウェイト付与部29#1乃至29#nは、図2の受信励振ウェイト付与部29と同様の構成であり、周波数スペクトル信号に受信励振ウェイトを付与して出力するようになっている。
【0083】
本実施の形態においては、受信励振ウェイト及び送信励振ウェイトは、第1のサブキャリア励振ウェイト算出部42において発生するようになっている。第1のサブキャリア励振ウェイト算出部42は、図2の受信励振ウェイト算出部27及び送信励振ウェイト算出部28の機能を有する。
【0084】
第1のサブキャリア励振ウェイト算出部42は、受信励振ウェイト算出部40#1乃至40#m及び送信励振ウェイト算出部41#1乃至41#nを有している。第1の変換部25#1乃至25#nからの同一サブキャリアの周波数スペクトル信号同士が対応するサブキャリア用の受信励振ウェイト算出部に供給される。受信励振ウェイト算出部40#1乃至40#mは、第1の変換部25#1乃至25#nから各サブキャリアの出力が与えられて、夫々、サブキャリア#1乃至サブキャリア#mを夫々励振するための受信励振ウェイトを発生するようになっている。サブキャリア#1乃至サブキャリア#m用の各受信励振ウェイトは、各アンテナ素子毎にまとめられて、各アンテナ素子に対応した送信ウェイト算出部41#1乃至41#n及び受信励振ウェイト付与部29#1乃至29#nに供給される。
【0085】
送信励振ウェイト算出部41#1乃至41#nは、算出されたサブキャリア#1乃至サブキャリア#m用の各受信励振ウェイトを用いて、アンテナ素子毎に、且つサブキャリア#1乃至サブキャリア#m毎に送信励振ウェイトを算出して、各アンテナ素子に対応した送信励振ウェイト付与部210#1乃至210#nに出力する。送信励振ウェイト付与部210#1乃至210#nの構成は、図2の送信励振ウェイト付与部210と同様であり、図示しない分配部からのOFDM送信信号に送信励振ウェイトを付与するようになっている。
【0086】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図5の説明図を参照して説明する。図5は送受信励振ウェイトの算出を説明するためのものであり、図5(a)はアンテナ素子の配列を示し、図5(b)はOFDMサブキャリアを示している。
【0087】
同一特性のn個のアンテナ素子21#1乃至21#nで受信したOFDM受信信号は、夫々受信部23#1乃至23#nに供給される。受信部23#1乃至23#nによって、OFDM受信信号はベースバンドディジタル信号に変換される。受信部23#1乃至23#nの出力は、夫々第1の変換部25#1乃至25#nに与えられて、周波数スペクトル信号に変換される。
【0088】
第1の変換部25#1乃至25#nからのサブキャリア#1の周波数スペクトル信号は受信励振ウェイト算出部40#1に供給され、同様に、第1の変換部25#1乃至25#nからのサブキャリア#2乃至#mの各周波数スペクトル信号は夫々受信励振ウェイト算出部40#2乃至40#mに供給される。
【0089】
ここで、励振ウェイトの算出について図5を参照して説明する。図5(a)は同一特性の複数のアンテナ素子を素子間隔dで配列した状態を示しており、一般的には、M素子等間隔線形アレイアンテナと呼ばれる。
【0090】
図5(a)において、隣接するアンテナ素子間で生じる伝播遅延(距離及び時間)をアンテナ素子21#1を基準に考えると、伝播遅延距離lは下記(1)式によって示される。
【0091】
OFDM信号が平面波で到来すると仮定すると、隣接するアンテナ素子間の伝播遅延時間はτは下記(2)式によって示すことができる。
【0092】
なお、cは光速である。従って、アンテナ素子21#iでのアンテナ素子21#1との相対遅延時間τi は、(2)式の(i−1)倍となる。したがって、受信周波数fR (Hz)とした場合のアンテナ素子21#iが受信する第jサブキャリア信号は次のように記述することができる。
【0093】
(3)式のサブキャリア信号をベースバンドに周波数変換した結果((4)式)が、図4の受信励振ウェイト算出部の入力となる。
【0094】
第jサブキャリアを全アンテナ素子で受信合成して利得を得るためには、伝播遅延時間を補正すればよい。つまり、アンテナ素子21#iの第jサブキャリアに対する受信励振ウェイトwi,j は、下記(5)式で表される。
【0095】
(5)式に示す受信励振ウェイトwi,j を受信周波数fR と到来角度θを用いて記述すると、
となる。ここで、d=λ/kとした。λは受信周波数の波長である。
【0096】
(6)式に示すように、アンテナ素子21#iの最適な受信励振ウェイトは、受信周波数fR とサブキャリア周波数fj に依存する。以上より、適応可変指向性アンテナでOFDM信号の送受信を適切に行うには、送受信周波数に依存したアンテナ素子間隔dとOFDMサブキャリア周波数間隔とに基づく送受信励振ウェイトを算出すればよい。一般的にOFDMサブキャリアは均等間隔で配列されているので、図5(b)に示すようにサブキャリア間隔をfs とすれば、上述した(1)〜(6)式のfj は、下記(7)式で表現することができる。
【0097】
fj =j×fs …(7)
図4において、受信励振ウェイト算出部40#1乃至40#mは、上記(6)式に示す受信励振ウェイトwi,j を算出する。受信励振ウェイト算出部40#1乃至40#mが求めた受信励振ウェイトは、各アンテナ素子毎にまとめられて、受信励振ウェイト付与部29#1乃至29#nに供給される。受信励振ウェイト付与部29#1乃至29#nは、第1の変換部25#1乃至25#nからの周波数スペクトル信号に、対応するサブキャリアの受信励振ウェイトを付与して出力する。受信系における他の作用は図2と同様である。
【0098】
一方、送信系においては、サブキャリア毎の受信励振ウェイト算出部40#1乃至40#mで算出された受信励振ウェイトは、送信励振ウェイト算出部41#1乃至41#nに入力され、所定のアクセス方式に併せて補正処理が施される。
【0099】
時分割多重(TDD)方式で送受信をする場合には、送信励振ウェイトは受信励振ウェイトと同一であるので、送信励振ウェイト算出部41#1乃至41#nは受信励振ウェイト算出部40#1乃至40#mの出力をそのまま出力する。周波数分割多重(FDD)方式で送受信をする場合には、送信励振ウェイト算出部41#1乃至41#nは、受信無線周波数と送信無線周波数との差に基づく補正処理を受信励振ウェイトに施した結果を送信励振ウェイトとして出力することになる。
【0100】
即ち、送信周波数fT が受信周波数fR と異なる場合には、上記(6)式を下記(8)式のように変形すればよい。
【0101】
送信励振ウェイト算出部41#1乃至41#nは、(8)式の送信励振ウェイトを発生して、送信励振ウェイト付与部210#1乃至210#nに出力する。送信励振ウェイト付与部210#1乃至210#nにおいて、図示しない分配部からのOFDM送信信号に送信励振ウェイトが付与される。他の作用は図2の実施の形態と同様である。
【0102】
このように本実施の形態においても、OFDM信号がサブキャリア(線スペクトル)で構成されている利点を活かして、各サブキャリア(線スペクトル)毎にOFDM信号の到来方向の推定を行うことにより、マルチパスやフェージング及び同一周波数干渉等の干渉波が到来する無線伝播環境下において、これらの妨害波の影響を受けることなく、広帯域のOFDM信号波を空間的に送受信することを可能にしている。つまり、OFDM送受信信号の帯域内の全周波数成分に均一なアンテナ指向性ビームを制御することが可能である。
【0103】
なお、上記(6)式は第jサブキャリアを基準に導出される受信励振ウェイトであり、このウェイトを仮にfj ’=fj +δfの周波数サブキャリアにも使用したと想定すると、各アンテナ素子で生じるベクトル誤差Δは、下記(9)式に示すものとなる。
【0104】
受信励振ウェイト算出対象となるfj サブキャリアであれば、δf=0ゆえにΔ=0となる。すなわち、fj 以外のサブキャリアは最大比合成が不可能になり、θ方向からの到来波は減衰受信する結果になる(アンテナ利得が得られない)。この減衰量の算出した結果を図11の図表に示す。図11における通信システムは、通信周波数5(GHz)、帯域幅40(MHz)を想定している。また、放送システムは、通信周波数100(MHz)、帯域幅8(MHz)を想定している。
【0105】
図6は本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。図6において図4と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は励振ウェイトの算出方法が図4の実施の形態と異なる。本実施の形態は図4の第1サブキャリア励振ウェイト算出部42に代えて励振ウェイト算出部60を採用した点が図4の実施の形態と異なる。
【0106】
励振ウェイト算出部60は、第1の基準励振ウェイト算出部61及び第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62によって構成されている。第1の基準励振ウェイト算出部61には、第1の変換部25#1乃至25#nの出力のうち所定のサブキャリア#jの周波数スペクトル信号が供給される。
【0107】
第1の基準励振ウェイト算出部61は、各アンテナ素子におけるサブキャリア#jの受信励振ウェイトを算出する。この受信励振ウェイトを基準励振ウェイトとして、第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62のサブキャリア受信励振ウェイト算出部63及びサブキャリア送信励振ウェイト算出部64に供給する。
【0108】
サブキャリア受信励振ウェイト算出部63は、基準励振ウェイトを基準にサブキャリア間隔に従った補正を基準励振ウェイトに対して行い、各アンテナ素子で受信するOFDM信号の各サブキャリアの受信励振ウェイトを算出する。また、サブキャリア送信励振ウェイト算出部64は、基準励振ウェイトを基準にサブキャリア間隔と送受信周波数の差に従った補正を基準励振ウェイトに対して行い、各アンテナ素子で送信するOFDM信号の各サブキャリアの送信励振ウェイトを算出する。
【0109】
サブキャリア受信励振ウェイト算出部63の算出結果は、受信励振ウェイト付与部29#1乃至29#nに与えられて、第1の変換部25#1乃至25#nの変換結果である周波数スペクトル信号に受信励振ウェイトが付与される。サブキャリア送信励振ウェイト算出部64の算出結果は、送信励振ウェイト付与部210#1乃至210#nに供給され、送信されるOFDM信号周波数スペクトル信号に送信励振ウェイトが付与される。
【0110】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0111】
第1の変換部25#1乃至25#nから周波数スペクトル信号が得られることは図4の実施の形態と同様である。本実施の形態においては、第1の変換部25#1乃至25#nからの第1乃至第mサブキャリアのうち第jサブキャリアの周波数スペクトル信号のみを第1の基準励振ウェイト算出部61に供給するようになっている。
【0112】
第1の基準励振ウェイト算出部61は、入力された第jサブキャリアの周波数スペクトル信号から第jサブキャリアの励振ウェイトを算出して基準励振ウェイトとして第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62に供給する。
【0113】
第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62のサブキャリア受信励振ウェイト算出部63は、基準励振ウェイトを基準にサブキャリア間隔に従った補正を基準励振ウェイトに対して行い、各アンテナ素子で受信するOFDM信号の各サブキャリアの受信励振ウェイトを算出する。
【0114】
また、サブキャリア送信励振ウェイト算出部64では、基準励振ウェイトを基準にサブキャリア間隔と送受信周波数の差に従った補正を基準励振ウェイトに対して行い、各アンテナ素子で送信するOFDM信号の各サブキャリアの送信励振ウェイトを算出する。サブキャリア送受信励振ウェイト算出部63,64における具体的な算出過程及び算出結果は、上記(1)式乃至(8)式に示すものと同様である。
【0115】
こうして算出された受信励振ウェイト及び送信励振ウェイトが夫々受信励振ウェイト付与部29#1乃至29#n及び送信励振ウェイト付与部210#1乃至210#nに供給される。
【0116】
他の作用は図4の実施の形態と同様である。
【0117】
このように、本実施の形態においても、図4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0118】
図7は本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。図7において図3及び図6と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は図3の実施の形態における励振ウェイトの算出方法を具体的に実現した一例を示している。図7においては、受信系及び送信系の一部のみを示しており、同一特性の複数のアンテナ素子、デュープレクサ又はRFスイッチ等は省略してある。本実施の形態は図示しない同一特性のn個のアンテナ素子21#1乃至21#nを用いた例である。なお、図7では、各部の配線は図面の簡略化のためにn本設けていない。
【0119】
図7においては、受信部23#1乃至23#nの出力(時間波形)は、夫々、そのまま受信励振ウェイト付与部35#1乃至35#及び第1の相関値算出部75#1乃至75#nに供給される。
【0120】
参照OFDM信号生成部76は、所定のタイミングでOFDM信号に挿入されている参照OFDM信号と同一波形の参照OFDM信号を生成して第1の相関値算出部75#1乃至75#nに出力する。第1の相関値算出部75#1乃至75#nは、受信部23#1乃至23#nからの時間波形と参照OFDM信号との相関値を求めて励振ウェイト算出部70に出力するようになっている。
【0121】
励振ウェイト算出部70は第2の基準励振ウェイト算出部71及び第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62によって構成されている。第2の基準励振ウェイト算出部71に入力される相関値は、各アンテナ素子21#1乃至21#nで受信される受信波形の位相差に相当する。第2の基準励振ウェイト算出部71は、入力された相関値に基づいて、所定の中心周波数における基準励振ウェイトを算出する。この基準励振ウェイトは第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62に供給される。
【0122】
基準励振ウェイトは、OFDM受信信号の平均周波数(中心周波数)の受信励振ウェイトに相当するので、サブキャリア励振ウェイト算出部62は、基準励振ウェイトから受信OFDM信号の各サブキャリアの励振ウェイトを算出すると共に、送信OFDM信号のサブキャリアの励振ウェイトを算出する。
【0123】
第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62からの受信励振ウェイトは受信励振ウェイト付与部35#1乃至35#nに与えられ、送信励振ウェイトは送信励振ウェイト付与部36#1乃至36#nに与えられる。受信励振ウェイト付与部35#1乃至35#nは、図3の受信励振ウェイト付与部35と同様の構成であり、時間軸信号に受信励振ウェイトを付与して出力するようになっている。また、送信励振ウェイト付与部36#1乃至36#nの構成は、図3の送信励振ウェイト付与部36と同様であり、図示しない分配部からのOFDM送信信号に送信励振ウェイトを付与するようになっている。
【0124】
なお、受信励振ウェイト付与部35#1乃至35#nの出力が図示しない合成部を介して第1の変換部に供給されて、周波数スペクトル信号に変換されるようになっている。
【0125】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0126】
受信部23#1乃至23#nからベースバンドのOFDM信号が得られることは図3の実施の形態と同様である。本実施の形態においても、受信部23#1乃至23#nからの時間波形を受信励振ウェイト付与部35#1乃至35#nに供給する。
【0127】
また、受信部23#1乃至23#nからの時間波形は第1の相関値算出部75#1乃至75#nにも供給される。第1の相関値算出部75#1乃至75#nには、参照OFDM信号も入力されており、第1の相関値算出部75#1乃至75#nは、夫々受信部23#1乃至23#nからの時間波形と参照OFDM信号との相関値を求めて第2の基準励振ウェイト算出部71に出力する。
【0128】
相関値は、所定の中心周波数における位相ずれを示しており、第2の基準励振ウェイト算出部71は、各アンテナ素子に対応した相関値に基づいて、基準励振ウェイトを求める。この基準励振ウェイトは、OFDM受信信号の平均周波数(中心周波数)の受信励振ウェイトに相当する。
【0129】
この基準励振ウェイトを第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62に与えて各アンテナ素子毎の受信励振ウェイト及び送信励振ウェイトを算出することは図6の実施の形態と同様である。
【0130】
受信励振ウェイト付与部35#1乃至35#nは、受信部23#1乃至23#nからの時間波形に受信励振ウェイトを付与して出力する。また、送信励振ウェイト付与部36#1乃至36#nは、分配部からの送信OFDM信号に送信励振ウェイトを付与して出力する。他の作用は図3及び図6の実施の形態と同様である。
【0131】
このように、本実施の形態においても、図3及び図6の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0132】
図8は本発明の他の実施の形態を示すブロック図である。図8において図7と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は参照OFDM信号生成部を省略した例である。
【0133】
本実施の形態は参照OFDM信号生成部76を省略すると共に、第1の相関値算出部75#1乃至75#nに夫々代えて第2の相関値算出部85#1乃至85#nを設け、第2の基準励振ウェイト算出部71に代えて第3の基準励振ウェイト算出部81を有する励振ウェイト算出部80を設けた点が図7の実施の形態と異なる。
【0134】
第2の相関値算出部85#1乃至85#nには夫々受信部23#1乃至23#nの出力が供給されると共に、受信部23#1の出力も供給されるようになっている。第2の相関値算出部85#1乃至85#nは、アンテナ素子21#1に対応した受信部23#1の出力と各アンテナ素子21#1乃至21#nに対応した受信部23#1乃至23#nの出力との相関を求めるようになっている。この場合においても、第2の相関値算出部85#1乃至85#nからの相関値は、各アンテナ素子が受信する受信信号の位相差に基づくものとなる。
【0135】
第3の基準励振ウェイト算出部81は、第2の相関値算出部85#1乃至85#nからの相関値に基づいて、受信OFDM信号の所定の中心周波数に対応する基準励振ウェイトを求めて第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62に供給するようになっている。
【0136】
次に、このように構成された実施の形態の動作について説明する。
【0137】
受信部23#1乃至23#nからのベースバンドのOFDM受信信号は、第2の相関値算出部85#1乃至85#nに供給される。第2の相関値算出部85#1乃至85#nは、受信部23#1乃至23#nの出力と受信部23#1の出力との相関値を算出する。これらの相関値が第3の基準励振ウェイト算出部81に供給されて、基準励振ウェイトが求められる。
【0138】
第3の基準励振ウェイト算出部81が求めた基準励振ウェイトは、OFDM受信信号の平均周波数(中心周波数)の受信励振ウェイトに相当する。この基準励振ウェイトを第2のサブキャリア励振ウェイト算出部62に供給して、受信励振ウェイト及び送信励振ウェイトを得る。
【0139】
他の作用は図7の実施の形態と同様である。
【0140】
本実施の形態においては、図7の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、参照OFDM信号生成部を省略して回路規模を縮小することができるという利点を有する。
【0141】
図9及び図10は本発明に係る適応可変指向性アンテナのアンテナ部を説明するための説明図である。
【0142】
図9は同一特性の複数のアンテナ素子を直線状に配列した線形アレイ(リニアアレイ)を上方から見て模式的に示している。同一特性の複数のアンテナ素子91は素子間隔0.5λ〜1.0λ(λは波長)で等間隔に配置される。このような配置により均一なアンテナ指向性ビームを制御することが可能になる。
【0143】
また、図10は、同一特性の複数のアンテナ素子101を円形状、又は多角形状に配列した円形アレイ又は多角形アレイを上方より見て模式的に示している。同一特性の複数のアンテナ素子101は素子間隔0.5λ〜1.0λで等間隔に配置される。このような配置により均一なアンテナ指向性ビームを制御することが可能になる。
【0144】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、広帯域な到来波の帯域内の全周波数成分に均一なアンテナ指向性ビームを得ることにより、広帯域信号であっても妨害波の影響を受けない送受信を可能にすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る適応可変指向性アンテナの一実施の形態を示すブロック図。
【図2】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図3】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図4】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図5】励振ウェイトの算出方法を説明するための説明図。
【図6】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図7】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図8】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図9】アンテナ素子のと配列を示す説明図。
【図10】アンテナ素子のと配列を示す説明図。
【図11】実施の形態を説明するための図表。
【符号の説明】
1…アンテナ素子、3…励振ウェイト算出部、4…励振ウェイト付与部、7…受信励振ウェイト付与部、8…送信励振ウェイト付与部
Claims (3)
- OFDM信号を送受信するための同一特性の複数のアンテナ素子と、
前記複数のアンテナ素子の素子間隔及び前記OFDM信号のサブキャリアの周波数間隔に基づいて、前記複数のアンテナ素子を各アンテナ素子毎で且つ前記サブキャリア毎に励振制御可能な励振ウェイトを算出する励振ウェイト算出手段と、
前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号又は前記複数のアンテナ素子で送信するOFDM信号に前記励振ウェイト算出手段が算出した励振ウェイトを付与する励振ウェイト付与手段とを具備し、
前記励振ウェイト算出手段は、前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM受信信号のサブキャリアのうち少なくとも一本のサブキャリアを用いて基準励振ウェイトを算出する第1の基準励振ウェイト算出手段と、
前記第1の基準励振ウェイト算出手段が算出した基準励振ウェイトに基づいて送受信OFDM信号のサブキャリア毎に励振ウェイトを算出する第2のサブキャリア励振ウェイト算出手段とを具備したことを特徴とする適応可変指向性アンテナ。 - OFDM信号を送受信するための同一特性の複数のアンテナ素子と、
前記複数のアンテナ素子の素子間隔及び前記OFDM信号のサブキャリアの周波数間隔に基づいて、前記複数のアンテナ素子を各アンテナ素子毎で且つ前記サブキャリア毎に励振制御可能な励振ウェイトを算出する励振ウェイト算出手段と、
前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号又は前記複数のアンテナ素子で送信するOFDM信号に前記励振ウェイト算出手段が算出した励振ウェイトを付与する励振ウェイト付与手段とを具備し、
前記励振ウェイト算出手段は、前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号と前記OFDM信号に対応する参照OFDM信号との相関値を算出する第1の相関値算出手段と、
前記第1の相関値算出手段の出力である相関値を用いて基準励振ウェイトを算出する第2の基準励振ウェイト算出手段と、
前記第2の基準励振ウェイト算出手段で算出された基準励振ウェイトに基づいて送受信OFDM信号のサブキャリアの励振ウェイトを算出する第3のサブキャリア励振ウェイト算出手段とを具備したことを特徴とする適応可変指向性アンテナ。 - OFDM信号を送受信するための同一特性の複数のアンテナ素子と、
前記複数のアンテナ素子の素子間隔及び前記OFDM信号のサブキャリアの周波数間隔に基づいて、前記複数のアンテナ素子を各アンテナ素子毎で且つ前記サブキャリア毎に励振制御可能な励振ウェイトを算出する励振ウェイト算出手段と、
前記複数のアンテナ素子で受信したOFDM信号又は前記複数のアンテナ素子で送信するOFDM信号に前記励振ウェイト算出手段が算出した励振ウェイトを付与する励振ウェイト付与手段とを具備し、
前記励振ウェイト算出手段は、前記複数のアンテナ素子のうちの所定の基準アンテナ素子で受信したOFDM受信信号と前記基準アンテナ素子以外のアンテナ素子で受信したOFDM受信信号との相関値を算出する第2の相関値算出手段と、
前記第2の相関値算出手段の出力である相関値を用いて基準励振ウェイトを算出する第3の基準励振ウェイト算出手段と、
前記第3の基準励振ウェイト算出手段で算出された基準励振ウェイトに基づいて送受信OFDM信号のサブキャリアの励振ウェイトを算出する第4のサブキャリア励振ウェイト算出手段とを具備したことを特徴とする適応可変指向性アンテナ。
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