JP3721082B2 - 携帯端末電源の切断装置、及び、その切断方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯端末電源の切断装置、及び、その切断方法に関し、特に、電車内で電源をOFFにする携帯端末電源の切断装置、及び、その切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動通信網の普及に伴って、無線部を有し多様な機能を発揮して無線通信する携帯型移動通信端末が急激に増加している。小型の携帯型移動通信端末は、携帯が容易である利点があるが、通信時に発する電波がペースメーカ等を使用している障害者に悪影響を与えている。満員電車内で端末を所持することは、最悪の場合、障害者の命を奪う恐れがある。電車の中で必ず端末の電源を切ることは、煩わしくても励行されればよいが、電源切断操作をつい忘れることを回避することには無理がある。電車乗車時に電源を切ることは、通信以外の様々な機能を有している携帯端末の利便性を損なうことになる。
【0003】
電車乗車時に自動的に電源が切れるようにするための技術として、移動速度判定と位置を確認するGPSと地図データ保存用メモリとを携帯端末に装備することが提案され得るが、小型化・軽量化を強く求められる携帯端末にそのような技術を装備することは回避されることが望ましい。
【0004】
電車乗車時に携帯端末の所持者の意思とは無関係に、携帯端末の電源、特に、無線通信機能に関する電源を自動切断することができることが求められる。更に、携帯端末と駅側に設備負担をかけないで、その自動切断機能が動作することが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、電車乗車時に携帯端末の所持者の意思とは無関係に、携帯端末の電源、特に、無線通信機能に関する電源を自動切断することができる携帯端末電源の切断装置、及び、その切断方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、更に、携帯端末と駅側に設備負担をかけないでその自動切断機能が動作することができる携帯端末電源の切断装置、及び、その切断方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数・形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0007】
本発明による携帯端末電源の切断装置は、無線による送受信を行う無線ユニット(2)と、基地局(26−2)から送信されてくる電波の受信レベルの変化量を取得する取得ユニット(6)と、その変化量に対応し無線ユニット(2)と同体に移動する電車の移動速度が設定基準値を越えることの判定を行う判定ユニット(7)と、その判定に基づいて無線ユニット(2)に供給する電力をOFFする(弊害が生じない程度に低下させることがあり、実質的にOFFする)電源制御ユニット(3)と、電車時刻情報(15)を記憶する記憶ユニット(14)とを含む。判定ユニット(7)による判定の時刻がT1で表され、電車時刻情報(15)に基づいて得られる電車の次の駅での到着時刻がT2で表される とする。この時、電源制御ユニット(3)は、次式で表される時間ΔT:ΔT=T2−T1だけ、無線ユニット(2)に供給する電力をOFFさせる。
電車移動の時間帯のうちの大半の時間部分では、無線ユニット(2)は実質的に停電状態であり、有害電波が放出されることはない。このような無線ユニットのON・OFF制御において、路線上で事故があり電車の運航時間が時刻表の通りに行われていないような場合には、不適正にON状態が続くことがあるが、全体的には適正にOFF状態に制御される。具体的には、電車時刻情報(15)から得られる到着時刻T2と、物理的に測定することができる電車走行開始時刻T1とから、上述の時間ΔTが推定的に計算され、その推定時間ΔTだけ無線ユニット(2)が実質的に停電状態になる。電車が移動していない時には無線ユニット(2)の電源はON状態に自動的に回復する。電源OFFにより受けるユーザーの損失は、有効に、且つ、最小限に抑えられる。
【0008】
本発明による携帯端末電源の切断装置は、判断ユニット(8)を更に含む。この判断ユニット(8)は、判定ユニット(7)による判定の時刻T1と電車の発車時刻とが所定の設定時間範囲内に入っているかどうかの判断を行う。この判断ユニット(8)が、その判定の時刻T1とその発車時刻とが設定時間範囲内に入っていると判断した場合に、電源制御ユニット(3)は、電力をOFFさせる。
【0009】
電車時刻情報(15)は、無線ユニット(2)を介して受信される。電車時刻情報(15)は無線ユニットが存在する基地局(26−2)が属する基地局エリア(27−2)の中の路線(35−1,2)の電車時刻情報であり、且つ、現在時刻に近い時間帯の部分運航情報であることが好ましい。不必要な運航情報は取得されないので、記憶ユニット(14)のメモリ容量を小さくすることができる。
【0010】
電源制御ユニット(3)は、既述のΔTに基づく時間が経過した後に、無線ユニット(2)に供給する電力を元の状態に復帰させる。電力が復帰した後、判定ユニット(7)は、電車の移動速度が設定基準値を越えることの判定を再び行う。電源制御ユニット(3)は、判定ユニット(7)によって判定が行われる度に、電力をOFFさせる動作を繰り返し実行する。電車から降りない限り、電源のON・OFFの交互の制御が継続される。電車の移動・発車の物理的測定は、その時速20km程度が基準として行われるから、電車の走行は歩行から容易に区別され得る。
【0011】
本発明による携帯端末電源の切断方法は、下記連鎖ステップから構成されている。連鎖ステップとは、複数のステップの組み合わせを意味する。つまり、本発明による携帯端末電源の切断方法は、受信電波の受信レベルに基づいて携帯端末の速度が設定速度値を越えることを判定するステップと、その判定するステップに基づいて携帯端末の無線ユニット(2)に供給する電力をOFFさせるステップとを備えている。この切断方法は、無線ユニット(2)を介して電車の運航情報(15)を取得するステップを更に備えている。ここで、運航情報(15)に基づいて第1特定駅(37)と第1特定駅(37)の次の駅である第2特定駅(39)の間の電車の所要時間から、第1特定駅(37)の電車の発車時刻から判定することの判定時刻までの時間を引いた差分時間が電力をOFFする時間である。
【0012】
本発明による携帯端末電源の切断方法は、トレインモードを設定するステップを更に備えている。トレインモードを設定するステップに基づいて、上述の判定するステップが実行される。トレインモードの設定は、駅構内に入った頃に限られず、永続的に設定され得る。トレインモードの設定がなされていても、当該端末が自動車のような高速移動体と共に移動していない限り、停止時、歩行時のような通常時間帯には、当該端末の送受信機能は失われない。
【0013】
本発明による携帯端末電源の切断方法は、電力をOFFさせるステップに時間的に先行して、留守番電話サービスを受ける信号を無線ユニット(2)を介して送信するステップを更に備えている。電源OFFにより受けるユーザーの損失は、実質的に完全に消滅する。運航情報(15)の取得は、トレインモードを設定する際に行われ得る。
【0014】
このようなON・OFF制御により、電車乗車中に無線機能を動作させず、ペースメーカを使用している身体障害者に悪影響を与えないモードが自動的に設定可能である。そのモードでは、無線機能の電源供給のみを遮断するから、通信以外の機能は使用可能である。電車乗車時に自動的に電源が切れるように、移動速度判定と位置確認のためのGPS、地図データのような情報を記憶する保存用メモリが不要である。よって、携帯型移動通信端末の小型化・軽量化にはほとんど制限を与えない。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1において、本発明による携帯端末電源の切断装置の実施の形態に用いられる携帯端末は、アンテナと無線通信用電源とが無線通信ユニットとともに設けられている。そのアンテナ1は、図1に示されるように、無線通信ユニット2に双方向に接続し、その電源供給ユニット3は、無線通信ユニット2に接続して電力を無線通信ユニット2に供給することができる。アンテナ1では、無線信号による送受信が行われる。
【0016】
無線通信ユニット2は、ベースバンド処理ユニット4に双方向に接続している。ベースバンド処理ユニット4では、入力無線信号と出力無線信号の変復調が行われる。無線通信ユニット2は、受信レベル判定ユニット5に接続している。受信レベル判定ユニット5では、受信レベルの測定が行われる。受信レベル判定ユニット5は、レベル変化量取得ユニット6に接続している。レベル変化量取得ユニット6は、受信レベル判定ユニット5が測定する受信レベル測定の結果に基づいて、2つの異なる時刻間の受信レベル変化量を周期的に繰り返して取得する。
【0017】
レベル変化量取得ユニット6は、移動速度判定ユニット7に接続している。移動速度判定ユニット7は、レベル変化量取得ユニット6が取得した受信レベル変化量が設定基準値を上回っている場合に、携帯端末と一緒に動いている電車の速度状態が”高速”であると判断し、その受信レベル変化量が設定基準値を上回っていない場合に、その速度状態が”低速”であると判断する。レベル変化量取得ユニット6は、第1タイミングとその第1タイミングから設定時間が経過した第2タイミングで受信レベル判定ユニット5が判定した両受信レベルを比較して、両受信レベルの差分である既述の受信レベル変化量を求める。そして、レベル変化量取得ユニット6は、その設定時間より長い時間間隔で、時系列的に受信レベル変化量を繰り返して求める。受信電波の強弱のレベルは、端末所持者が乗車している電車の走行(高速移動)に伴って変動する。電車の速度がより速くなれば、受信レベル変化量はより大きくなる。
【0018】
移動速度判定ユニット7は、MCPU8に接続している。MCPU8は、機能動作を制御する回路である。クロック回路9が、MCPU8に接続している。クロック回路9は、動作タイミングクロックと時間情報の算出のために用いられる。MCPU8は、電車情報管理ユニット11を内蔵している。電車情報管理ユニット11は、現在時刻に通信している基地局エリアの中の電車情報と基地局エリア情報とを管理する。
【0019】
トレインモードメモリ12が、電車情報管理ユニット11に接続している。トレインモードメモリ12は、電車乗車時に無線部電源をOFFするか否かのモード信号13を記憶する。トレインモードは、電車乗車時に無線部の電源をOFFするモードである。電車時刻情報メモリ14が、電車情報管理ユニット11に接続している。電車時刻情報メモリ14は、MCPU8の側から読み出した電車時刻情報15を記憶している。基地局情報メモリ16が、電車情報管理ユニット11に接続している。基地局情報メモリ16は、MCPU8の側から読み出した基地局エリア情報17を記憶している。
【0020】
無線部OFF時間算出ユニット18が、無線通信ユニット2の電源をOFFにしておく電源OFF継続時間ΔTx(sec)を算出する。無線部OFF時間カウントユニット19は、クロック回路9を使用して、カウント開始時間から無線部OFF時間算出ユニット18が算出して決定した電源OFF継続時間ΔTxをカウントする。現在時刻カウントユニット21は、クロック回路9を使用して現カウント開始時刻から現在時刻までの時間をカウントしている。
【0021】
電源22は、端末の全体に電力を配分する電源であり、電源供給ユニット3に電力を供給している。電源供給ユニット3は、無線通信ユニット2とMCPU8に電力を供給している。キーボード23が接続するユーザIFユニット24が、MCPU8に接続している。ユーザIFユニット24は、複数のキーボタンを有するキーボード23の入力信号を認識して、その入力信号25をMCPU8に伝達する回路ユニットである。
【0022】
図2は、本発明による携帯端末電源の切断装置の実施の形態のシステムブロックを示している。4つの基地局26−1〜4が例示されて配置されている。エリア27−1〜4のそれぞれは、基地局26−1〜4に重なって対応している。無線電話交換局30が、基地局26−1〜4に無線的に双方向に接続している。
【0023】
無線電話交換局30は、留守番電話サービスシステム28に双方向に接続している。電車時刻情報管理システム29が、無線電話交換局30に双方向に接続している。電車時刻情報管理システム29は、制御ユニット31と、電車時刻情報記憶ユニット32と、電車時刻情報算出ユニット33とから構成されている。電車時刻情報記憶ユニット32と電車時刻情報算出ユニット33とは、それぞれに制御ユニット31に双方向に接続している。
【0024】
電車時刻情報記憶ユニット32は、各基地局エリア内の駅・線路・発車時刻・停車時刻・所要時間情報から形成される運航情報を記憶している。制御ユニット31は、電車時刻情報管理システム29の中の複数のユニットのそれぞれの動作の制御を実行する。電車時刻情報管理システム29は、運航情報を電車時刻情報記憶ユニット32から読み出し、端末が基地局と通信した時刻を基準としたある一定時間範囲の情報を、部分運行情報として運行情報から選択する。このように、基地局エリアに対応する電車時刻情報記憶ユニット32の中の情報量は多大であるから、適正な時間範囲に限って少量のデータが選択され得る。制御ユニット31は、選択した部分運航情報である特定基地局エリア情報を現在時刻で通信している対応基地局26−2に送信する。
【0025】
複数エリア27−1〜4のエリア間には第1鉄道線路35−1と第2鉄道線路35−2とが走っており、その複数エリア27−1〜4には、6駅36〜42が存在する。端末所持者が乗車している電車43が基地局26−2が属するエリア27−2の中の駅37を出発した場合、その端末は自己の移動速度を判定する。その端末が自己の移動状態が”高速(電車移動中)”であると判断した場合、その端末は基地局26−2からそのエリア内の駅の電車時刻情報について問い合わせる。基地局26−2からその情報を提供する依頼が電車時刻情報管理システム29にあれば、電車時刻情報管理システム29は、基地局26−2に対応するエリア27−2の中の駅37と駅38の既述の部分運航情報を基地局26−2を介してその端末に送信する。
【0026】
その端末は、”高速”であると判定した高速判定時刻(以下、T1と参照される)と、エリア27−2の中の駅37,38を電車43が発車した発車時刻(以下、T0と参照される)とを比較する。ここで、発車時刻T0は、基地局26−2から受信した部分運行情 報から得られる時刻である。高速判定時刻T1とその発車時刻T0とが設定時間範囲内に入っている場合には(高速判定時刻T1とその発車時刻T0とが概ね一致した場合には)、その端末は、無線通信ユニット2の電源をOFFにする。駅37の発車時刻T0と駅38の発車時刻T0の両方の時刻が同一又は近似している場合、両路線について、電源OFFの状態を制御する。駅37と駅38の発車時刻T0から最も近い次停車駅までの所要時間が経過する時刻(以下、到着時刻T2と参照される)から、高速判定時刻T1を引いた時間(T2−T1)は、電車が必ず移動しているはずである時間であると推定される。よって、その端末は、電車が必ず移動しているはずである時間として、推定移動時間ΔTx(ΔTx=T2−T1)を算出する。尚、この推定移動時間ΔTxは、ΔTx=(T2−T1)−(T1−T0)と書き換えることも可能である。この時、(T2−T1)は到着時刻T2と発車時刻T0の差、つまり駅間時間を示す。また、(T1−T0)は、発車時刻T0から高速判定時刻T1までの時間を示す。
【0027】
部分運航情報は、下記のように例示される:
駅37→駅39:10分
駅37→駅36:11分
駅38→駅41:7分
駅38→駅42:13分
高速判定時刻T1よりも過去の時間であり高速判定時刻T1に最も近い発車時刻T0が駅37の発車時刻であり、その発車時刻T0(部分運航情報から得られる時刻)から高速判定時刻T1(物理的に測定される時刻)までの時間(T1−T0)が2分であると判定された場合、推定移動時間ΔTxは8分(ΔTx=(T2−T1)−(T1−T0)=10−2)とされる。ここで、選択される駅間時間(T2−T1)は、駅37→駅39の10分に限られない。例えば、4つの駅間時間である10分、11分、7分、13分を平均した平均値に最も近い10分が採択されてもよい。高速判定は、電車の速度が20km/hの程度の速度に達した時点でなされると好ましい。既述の2分は、実際の電車運航の統計からして、より短い時間に置き換えられ得る。この例では、高速判定時刻T1から8分の間、無線通信ユニット2は電源OFF状態に制御される。
【0028】
端末は、時間カウントを行ない、8分が経過した場合に、無線通信ユニット2をON状態に復帰させて、再び移動速度の確認・判定を行なう。高速(電車にまだ乗車中)の場合は、端末は、再び基地局エリア内の電車時刻情報・基地局情報の確認を行なう。8分後には、エリア27−3に存在しているので、端末は、基地局26−3から駅39と駅41の時刻情報を入手する。そして、端末は、再び高速判定した時刻T1と受信した時刻情報に基づいて、最も近い次停車駅までの所要時間であって必ず電車が移動している推定移動時間ΔTx(x=x+1)を算出する。この推定移動時間ΔTxは、再び高速と判断した時刻T1に基づく既述の時間差である。以降、端末は、同じ算出を繰り返す。低速(電車から下車)が判定された場合は、端末は、通常の待ち受け状態に戻る。
【0029】
図3は、トレインモード設定時の動作を示し、図4はトレインモードの動作を示している。ステップS1は、通常モードである。通常モードからトレインモードに切り換えるトレインモード切換信号25がユーザーのキーボード操作によりキーボード23からMCPU8に入力される(ステップS2)。トレインモード切換信号25は、キーボード23からユーザIFユニット24を介してMCPU9に報告され、MCPU8はトレインモードメモリ12にトレインモードONを設定する(ステップS3)。キーボードからその入力がない場合にはその入力を待ち(ステップS2)、設定が完了したら通常モードに戻る(ステップS4)。
【0030】
図4に示されるように、電源が投入されると(ステップS11)、MCPU8は、トレインモードメモリ12からモードの読み出しを行なう(ステップS12)。”トレインモード設定有り”の場合(ステップS13)、レベル変化量取得ユニット6は受信レベルの測定を行なう(ステップS14)。”トレインモード設定無し”の場合には、図6(a)に示されるように、ステップ分岐点Aを介して通常の待ち受けモードに移行する(ステップS28)。
【0031】
移動速度判定ユニット7は、次に、高速又は低速の判定を行う。判定が”高速(電車乗車中)”であれば、移動速度判定ユニット7は端末が電車乗車中であると仮判定し(ステップS16)、通信している基地局26−2に対して電車時刻情報を含む特定基地局エリア情報(既述の部分運航情報)の読み出し要求を行なう(ステップS17)。当該基地局26−2は、無線電話交換局30を通じて電車時刻情報管理システム29にその要求を行ない、当該基地局エリア27−2に対する電車時刻情報(部分運航情報)を確認する。
【0032】
電車時刻情報管理システム29の電車時刻情報算出ユニット34は、端末側との間で通信した時刻と、当該通信が行われている基地局エリア27−2の駅・線路・発車時刻・停車時刻・所要時間情報等を含む特定基地局エリア情報とを電車時刻情報記憶ユニット32から読み出して、ある一定時間の部分運航情報だけを抽出して選択する。基地局エリア27−2に対応する電車時刻情報記憶ユニット32内の運航情報の量は多大であるから、その内から必要最小量の情報である部分運航情報が選択される。制御ユニット31は、このように選択した部分運航情報を通信対象の当該基地局26−2に送信する。基地局は、その部分運航情報を電車43の中の端末に送信する。
【0033】
端末のMCPU8の電車情報管理ユニット11は、受信した部分運航情報をそれぞれ電車時刻情報メモリ14と基地局情報メモリ16に記憶させる。その部分運航情報に基づいて、高速判定時刻T1が基地局エリア内の駅43又は38の発車時刻T0と一致するかどうか(一定時間帯に入っているかどうか)を確認する(ステップS18)。高速判定時刻T1が発車時刻T0、例えば、駅37の発車時刻T0と近似的に一致した場合、無線部OFF時間算出ユニット18は、受信した部分運航情報に基づいて、当該発車駅に最も近い次停車駅までの所要時間が経過した時刻(次駅到着時刻T2)から高速判定時刻T1を引いた時刻、即ち、電車が移動していると推定される時間ΔTxを算出する(ステップS19)。
【0034】
基地局エリア27−2の中で電車43が駅37を出発した場合、既述の例:
駅37→駅39:10分
駅37→駅36:11分
駅38→駅41:7分
駅38→駅42:13分
では、ΔT1(x=1)に8分を設定する。
【0035】
MCPU8は、次に、電源供給部電源供給ユニット3に”無線部電源OFF”の指令情報を伝える。電源供給ユニット3は、その指令情報に基づいて、無線通信ユニット2に対する電源供給を停止する(ステップS20)。この停止の際に、無線通信ユニット2をOFFする前に、基地局26−2と無線電話交換局30を介して留守番電話サービス設定指令を留守番電話サービスシステム28に送信することが可能である。
【0036】
電車情報管理ユニット11は、現在時刻カウントユニット21により推定移動時間ΔT1(x=1)をカウントする(ステップS21)。推定移動時間ΔT1のカウントが終了した場合(ステップS22)、MCPU8は電源供給ユニット3に”無線部電源ON”の指令情報を伝え、電源供給ユニット3は無線通信ユニット2に対する電源供給を再開する(ステップS23)。推定移動時間ΔT1のカウントが終了しない場合には終了を待つ(ステップS21,22)。無線通信ユニット2に対する電源供給が開始されれば、図5に示されるように、ステップ分岐点Bを介して、再び移動速度の判定を行なう(ステップS24)。高速(電車乗車中)が判定されれば、再び、現在通信している基地局に対し電車時刻情報と基地局エリア情報の読み出し要求を行なう(ステップS25)。低速判定があれば、図6(a)に示されるように、ステップ分岐点Aで通常の待ち受けモードに移行し(ステップS28)、通常の動作モードを維持する。このとき、留守番電話サービスシステム28に留守番電話設定がなされている場合には、当該基地局26−2と無線電話交換局30を介して留守番電話設定解除指令を留守番電話サービスシステム28に送信することが可能である。
【0037】
MCPU8は、次に、基地局26−2から受信した基地局エリア情報(部分運航情報)と基地局情報メモリ16が記憶している基地局情報との比較を行なう。基地局エリア情報が変わっていれば(図5のステップS26)、電車情報管理ユニット11が電車43の移動方向を算出し、基地局情報を基地局情報メモリ16に書き込む。無線部OFF時間算出ユニット18は、次に必ず移動しているはずの時間ΔT2(再び高速と判定された時刻T1からの差:ステップS20、x=2)を算出する(図5のステップS27)。その後、ステップ分岐点Dを介してステップS20に移行し、電源供給ユニット3は、電源をOFFにし、ステップ21,22を経て、無線通信ユニット2の電源を再び立ち上げる(ステップS23)。端末所持者が電車から下車するまでこのようなプロセスが繰り返される。つまり、ΔTxのxは、1プロセスごとにx=x+1で表される。トレインモードの間は、以上のような電源OFF制御が継続される。静止中、路上歩行中は、トレインモードの解除忘れがあっても、電源OFFの状態は解消されている。
【0038】
路線上で事故があり電車の運航時間が時刻表の通りに行われていないような場合で最悪の場合には、不適正にON状態が続くことがあるが、全体的には適正にOFF状態が制御される。本来は、アンテナ電源を完全に切って乗車すべきであるが、乗車直前の電源の切断は忘れられがちであり、駅構内に入った頃合いにトレインモードに切り換えることにより不適正ON状態の時間帯は大幅に減縮され得る。電源OFF期間、留守番電話サービスを自動的に受けることができる。
【0039】
図5のステップS26で、基地局情報が同一であれば、ステップ分岐点Cを介して図6のステップS29に移行し、必ず移動しているはずの時間ΔT2(x=2)を算出して、ステップS19に移行する。この場合には、基地局情報メモリ16への書き込みは不要である。また、同時に、受信した電車時刻情報を電車時刻情報メモリ14に書き込む。例えば、端末は時間カウントを行ない、8分(=ΔT1)が経過した場合には、無線通信ユニット2をONし、再び移動速度の確認を行なう。高速(電車にまだ乗車中)の場合は再び基地局エリア内の電車時刻情報・基地局情報の確認を行なう。8分後には基地局エリア27−3にいるので、基地局26−3から駅39,41の時刻情報を入手する。無線部OFF時間算出ユニット18は、再び、高速判定時刻T1と受信した電車時刻情報に基づいて、最も近い次停車駅までの間で必ず電車が移動している時間ΔT2(再び高速と判断した時刻との差:x=2)を算出する。以降、電車から下車するまで(低速と判断されるまで)、前述と同様な動作が繰り返される(x=x+1)。
【0040】
図7は、本発明による携帯端末電源の切断装置の実施の他の形態を示している。本実施の形態は、図1が示す実施の形態の電車時刻情報メモリ14と基地局情報メモリ16とに代えられて、基地局エリアに対応する電車時刻情報メモリ31が設けられている点で、先の実施の形態と異なっている。電車時刻情報メモリ31は、基地局エリアに対する電車時刻情報を記憶している。この電車時刻情報は、トレインモード設定時に読み出される。実施の本形態では、図2の電車時刻情報管理システム29は、不要である。
【0041】
図8と図9は、実施の本形態の動作を示している。図8は、トレインモード設定時の動作を示し、図9はトレインモードの動作を示す。図8に示されるように、図3のステップS2とステップS3の間に、ステップS31が追加され挿入されている。MCPU8の中の電車情報管理ユニット11が、電車時刻情報と基地局エリア情報を一括に読み出し、基地局に対する電車時刻情報メモリ31にそれの保存を行なう。電車情報管理ユニット11は、電車時刻情報を提供する情報機関(例:iモードの電車時刻のサイト等)から、必要な情報を取り入れてそれを保存する。
【0042】
図9に示されるように、先の実施の形態のステップS17に代わるステップS32では、ステップS16で電車乗車中と仮判定がなされた場合、端末MCPU8内の電車情報管理ユニット11は、通信している基地局に対し基地局エリア情報の読み出し要求を行ない、基地局エリアに対する電車時刻情報メモリ31に格納されている基地局情報と電車時刻情報とを読み込む。現在通信中の基地局エリア内の電車時刻情報に基づいて、高速と判断した時刻T1が基地局エリア内の駅の発車時刻T0と一致するかどうか確認する。図5のステップS25に代わるステップ(図示されず)では、通信している基地局から、基地局情報と電車時刻情報が読み出される。
【0043】
【発明の効果】
本発明による携帯端末電源の切断装置、及び、その切断方法は、メモリの大幅な大容量化を回避しながら、乗車中の不適正ON状態の時間帯が大幅に減縮され得る。電車時刻情報と高速判定時刻から位置確認が可能であり、GPS、駅側設備のような位置確認設備が不要であるから、新たに設備を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による携帯端末電源の切断装置の実施の形態を示す回路ブロック図である。
【図2】図2は、本発明による携帯端末電源の切断装置の実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図3は、モード設定フローを示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明による携帯端末電源の切断方法の実施の形態の主動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明による携帯端末電源の切断方法の実施の形態の補充動作を示すフローチャートである。
【図6】図6(a),(b)は、本発明による携帯端末電源の切断方法の実施の形態の他の補充動作をそれぞれに示すフローチャートである。
【図7】図7は、本発明による携帯端末電源の切断方法の実施の他の形態を示す回路ブロック図である。
【図8】図8は、本発明による携帯端末電源の切断方法の実施の形態の他の補充動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本発明による携帯端末電源の切断方法の実施の形態の他の主動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…無線ユニット
3…電源制御ユニット
6…取得ユニット
7…判定ユニット
8…判断ユニット
14…記憶ユニット
15…電車時刻情報
26−2…基地局
27−2…基地局エリア
37…第1特定駅
39…第2特定駅
Claims (9)
- 無線による送受信を行う無線ユニットと、
基地局から送信されてくる電波の受信レベルの変化量を取得する取得ユニットと、
前記変化量に対応し前記無線ユニットと同体に移動する電車の移動速度が設定基準値を越えることの判定を行う判定ユニットと、
前記判定に基づいて前記無線ユニットに供給する電力をOFFする電源制御ユニットと、
電車時刻情報を記憶する記憶ユニットとを含み、
前記電車時刻情報に基づいて得られる前記電車の次の駅での到着時刻がT2で表され、前記判定の時刻がT1で表され、
前記電源制御ユニットは、次式で表される時間差分ΔT:
ΔT=T2−T1
に基づく時間だけ、前記電力をOFFさせる
携帯端末電源の切断装置。 - 前記判定の時刻と前記電車の発車時刻とが設定時間範囲内に入っているかどうかの判断を行う判断ユニットを更に含み、
前記判断ユニットが、前記判定の時刻と前記発車時刻とが前記設定時間範囲内に入っていると判断した場合、
前記電源制御ユニットは、前記電力をOFFさせる
請求項1の携帯端末電源の切断装置。 - 前記電車時刻情報は前記無線ユニットを介して受信され、前記電車時刻情報は前記無線ユニットが存在する基地局が属する基地局エリアの中の路線の電車時刻情報であり、且つ、現在時刻に近い時間帯の部分運航情報である
請求項1又は2の携帯端末電源の切断装置。 - 前記電源制御ユニットは、前記ΔTに基づく時間が経過した後に、前記無線ユニットに供給する電力を元の状態に復帰させる
請求項1〜3から選択される1請求項の携帯端末電源の切断装置。 - 前記電力が復帰した後、前記判定ユニットは、前記電車の移動速度が前記設定基準値を越えることの判定を再び行い、前記電源制御ユニットは、前記判定が行われる度に、前記電力をOFFさせる動作を繰り返す
請求項4の携帯端末電源の切断装置。 - 下記連鎖ステップ:
受信電波の受信レベルに基づいて携帯端末の速度が設定速度値を越えることを判定することと、
前記判定することに基づいて前記携帯端末の無線ユニットに供給する電力を低下させることと、
前記無線ユニットを介して電車の運航情報を取得することを含み、
前記運航情報に基づいて第1特定駅と前記第1特定駅の次の駅である第2特定駅の間の電車の所要時間から、前記第1特定駅の前記電車の発車時刻から前記判定することの判定時刻までの時間を引いた差分時間が前記電力を低下させる時間である
携帯端末電源の切断方法。 - 前記連鎖ステップは、
トレインモードを設定することを更に備え、
前記トレインモードを設定することに基づいて、前記判定することが実行される
請求項6の携帯端末電源の切断方法。 - 前記連鎖ステップは、
前記電力を低下させることに時間的に先行して、留守番電話サービスを受ける信号を前記無線ユニットを介して送信することを更に備える
請求項6又は7の携帯端末電源の切断方法。 - 前記運航情報を取得することは、
前記トレインモードを設定する際に前記運行情報を取得することを含む
請求項7の携帯端末電源の切断方法。
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