JP3721083B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板および磁気/光ディスク用基板などの各種基板に対して、処理液を用いた処理を施すための基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、基板に処理液(薬液または純水)を供給して基板の表面処理を行うための基板処理装置が用いられる。基板を1枚ずつ処理する枚葉型の基板処理装置は、たとえば、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックを備えている。このスピンチャックの回転軸には、基板の裏面(下面)に処理液を供給するための裏面処理液ノズルが挿通されている。また、スピンチャックの上方には、基板の表面(上面)に処理液を供給するための表面処理液ノズルが配置されている。そして、スピンチャックに保持された基板が水平面内で回転され、その一方で、表面処理液ノズルおよび裏面処理液ノズルから基板の表裏面にそれぞれ処理液が供給されることにより、基板に処理液による処理が施される。
【0003】
このような基板処理装置では、スピンチャックの回転軸が中空軸とされていて、その内部に裏面処理液ノズルが挿通されているため、回転軸と裏面処理液ノズルとの間の隙間に処理液が浸入する可能性がある。回転軸と裏面処理液ノズルとの間の隙間に処理液が浸入した場合に、そのまま放置しておくと、回転軸内部の部材(たとえば、シール部材)が処理液によって腐食されるおそれがあるので、回転軸と裏面処理液ノズルとの間の隙間には処理液排出配管が接続されていて、その隙間に浸入した処理液を排出できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の従来装置では、処理液排出配管に流れ込んだ処理液を含む雰囲気が処理液排出配管を逆流し、処理液排出配管から処理液ノズルと回転軸内壁との間の隙間に流れ込み、さらに基板処理空間に流出して、この基板処理空間内の基板を汚染するおそれがあった。
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、処理液を含む雰囲気が処理液排出配管を逆流することを防止することで、基板の汚染を防止できる基板処理装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、処理液を用いて基板を処理する処理手段(11,12)と、この処理手段で用いられた処理液を排出するための処理液排出配管(19)と、この処理液排出配管を流通してくる処理液を一時的に貯留するための貯留容器(2)と、この貯留容器内に貯留された処理液を検出する処理液検出手段(23)と、上記貯留容器内の流体を排出するための流体排出手段(3,4,5,6)と、この流体排出手段によって排出される流体の流量を変化させるための排出流量可変機構(41)とを含み、上記流体排出手段は、上記貯留容器に接続された流体排出配管(3,4)と、引き込み用エアの流通により上記流体排出配管内の流体を引き込む引き込み手段(6)とを備えていることを特徴とする基板処理装置である。
【0006】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この発明によれば、流体排出手段によって貯留容器内から排出される流体の流量に応じた流量で、処理液排出配管から貯留容器に流体が引き込まれるから、処理液を含む気体が処理液排出配管を逆流するおそれがなく、この逆流による基板の汚染を生じるおそれがない。
【0007】
また、処理液排出配管に流入した処理液は貯留容器に速やかに導かれるので、処理液排出配管に処理液が流入してから短時間で、その流入した処理液を処理液検出手段によって検出することができる。換言すれば、少量の処理液が処理液排出配管に流入した時点で、このことを速やかに検出することができる。
なお、上記排出流量可変機構は、請求項2記載のように、上記処理液検出手段による処理液の検出に基づいて、上記流体排出手段によって排出される流体の流量を変化させるべく操作されるものであることが好ましく、請求項3記載のように、上記処理液検出手段による処理液の検出に基づいて、上記流体排出手段によって排出される流体の流量が増えるように操作されるものであることがより好ましい。
【0008】
処理液検出手段によって処理液が検出されたことに応答して、流体排出手段によって排出される流体の流量が増やされる場合、貯留容器から処理液を速やかに排出することができるので、処理液を含む雰囲気が逆流することによる基板の汚染をより良好に防止できる。
また、請求項4記載のように、上記流体排出配管は、それぞれ上記貯留容器の異なる部分に接続されるとともに、上記引き込み手段に共通に接続された大流量排出配管(4)および小流量排出配管(3)を含み、上記排出流量可変機構は、上記大流量排出配管に介装された開閉バルブ(41)であってもよい。たとえば、請求項3と請求項4とが組み合わされた場合、上記処理液検出手段によって処理液が検出されるまでは上記開閉バルブを閉じておき、上記処理液検出手段による処理液の検出に応答して上記開閉バルブを開くことにより、上記貯留容器から排出される流体の流量を変化させることができる。
さらに、この場合には、請求項5に記載のように、上記小流量排出配管は、上記貯留容器の上部側面に接続されていてもよい。
また、請求項6記載の発明は、上記処理手段は、基板を保持し、その保持した基板のほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転するスピンチャックを備えており、上記スピンチャックは、上記鉛直軸線まわりに回転する保護管(111)と、この保護管に挿通された裏面処理液ノズル(113)とを備え、上記処理液排出配管は、上記保護管と上記裏面処理液ノズルとの間(116)に浸入した処理液を排出するためのものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置である。
この発明によれば、保護管と裏面処理液ノズルとの間の隙間に浸入した処理液は、その隙間から処理液排出配管に速やかに排出され、処理液排出配管を通って貯留容器に導かれる。ゆえに、その隙間に浸入した処理液によって、スピンチャックの内部のシール部材などが腐食されるおそれがない。また、処理液を含む気体が処理液排出配管を逆流するおそれがないから、この逆流による基板の汚染を生じるおそれがない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す図解図である。この基板処理装置は、基板の一例である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wに処理液を用いた処理を施すための基板処理室1を備えている。 基板処理室1内には、ウエハWをほぼ水平に保持し、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転するスピンチャック11が配置されている。また、スピンチャック11の上方には、スピンチャック11に保持されたウエハWの上面の中央に処理液を導くための開口を下面中央付近に有する円板状の遮断板12が水平に設けられている。この遮断板12は、昇降可能なアーム13の先端付近に、鉛直軸まわりの回転が可能であるように取り付けられている。
【0010】
スピンチャック11の具体的な構成は、図2の断面図に示されている。すなわち、スピンチャック11は、モータ141の中空駆動軸142の内壁に固定された樹脂製の保護管111と、この保護管111の上端部からほぼ水平方向に延びたチャックベース112と、保護管111に挿通された裏面処理液ノズル113とを備えている。チャックベース112の上面には、ウエハWの周縁部を狭持する狭持部材114が配置されている。
【0011】
裏面処理液ノズル113は、スピンチャック11に保持されたウエハWの裏面(下面)中央に近接した位置に吐出口115を有しており、この吐出口115からウエハWの裏面中央に向けて処理液を供給する中心軸ノズルの形態を有している。裏面処理液ノズル113の下端には、図外の処理液供給源から延びた処理液供給管15が接続されている。ウエハ処理時には、モータ141の中空駆動軸142が回転されて、スピンチャック11に保持されたウエハWが水平面内で回転され、その一方で、裏面処理液ノズル113および図1に示す遮断板12からウエハWの上下面にそれぞれ処理液が供給されることにより、基板に処理液による処理が施される。
【0012】
保護管111の下方には、裏面処理液ノズル113を保持するための保持ブロック17が配置されている。この保持ブロック17には、処理液が保護管111と裏面処理液ノズル113との間の隙間116と連通した連通部171と、下面から連通部171まで斜めに貫通して形成された貫通路172とが形成されている。貫通路172には、管継手18により、基板処理室1外へと延びた処理液排出配管19が接続されている。これにより、保護管111と裏面処理液ノズル113との間の隙間116に処理液が浸入しても、その処理液は、連通部171、貫通路172および処理液排出配管19を介して、保護管111と裏面処理液ノズル113との間の隙間116から排出される。
【0013】
図1に戻って、処理液排出配管19の先端(下流端)は、この処理液排出配管19に流入した処理液を貯留するための貯留容器2内に挿入されている。貯留容器2は、底面21が傾斜面にされた密閉型の容器であり、処理液排出配管19は、貯留容器2の上部側面から貯留容器2内に挿入されて、途中部で下方に向けて折り曲げられている。これにより、処理液排出配管19を流通してくる処理液は、処理液排出配管19の先端から貯留容器2の底面21に落下し、その底面21を伝って貯留容器2の最下方部22へと流れる。
【0014】
貯留容器2の底面21に関連して、貯留容器2に処理液が溜まったことを検出する処理液センサ23が設けられている。この処理液センサ23は、たとえば、底面21上に処理液が溜まることによる底面21の静電容量変化を検出する静電容量センサで構成することができる。貯留容器2の底面21が傾斜面になっていて、処理液排出配管19から底面21上に落下した処理液は最下方部22に集められることにより、底面21上に貯留された処理液がごく少量であっても、その処理液の存在を処理液センサ23で検知することができる。また、この実施形態では、処理液センサ23の故障時の対策として、貯留容器2内に過剰に貯留された処理液を検出可能な予備センサ24が設けられている。
【0015】
貯留容器2の上部側面には、貯留容器2内の気体を排気するための小流量排気配管3が接続されている。小流量排気配管3の途中部には、流量計31および流量調整弁32を含む流量調整弁付き流量計が介装されている。また、貯留容器2の最下方部22の側面には、最下方部22に溜まった処理液を貯留容器2内の気体とともに排出するための大流量排気配管4が接続されている。大流量排気配管4の途中部には、この大流量排気配管4内の気体の流通を許容および阻止するためのバルブ41が介装されている。
【0016】
小流量排気配管3および大流量排気配管4は、それぞれの先端が排気配管5に接続されて合流しており、この排気配管5を介して真空発生装置(エジェクタ)6に接続されている。真空発生装置6にはさらに、大流量の引き込み用エアを供給するための気体供給管61と、この真空発生装置6と気水分離室7とを連通する連通管62とが接続されている。気体供給管61から真空発生装置6に供給される大流量の引き込み用エアは、真空発生装置6を通過して連通管62に流出し、このとき真空発生装置6を通過する大流量の引き込み用エアにつられて、排気配管5内の流体が真空発生装置6に引き込まれるようになっている。真空発生装置6内に引き込まれた排気配管5内の流体は、引き込み用エアとともに連通管62を通って気水分離室7に流入し、気水分離室7において気体と液体とに分離されて排出される。
【0017】
貯留容器2に処理液が溜まったことが処理液センサ23で検出されるまでは、大流量排気配管4の途中部に介装されたバルブ41が閉じられている。また、小流量排気配管3に介装された流量調整弁32は、小流量排気配管3を一定流量の気体が常に流通するように開度が調整されている。したがって、貯留容器2に処理液が溜まったことが検出されるまでは、貯留容器2内の気体が小流量排気配管3を通して小流量で排気され、これにより、処理液排出配管19から貯留容器2に小流量の流体が引き込まれる。よって、保護管111と裏面処理液ノズル113との間の隙間116(図2参照)に浸入した処理液は、その隙間116から処理液排出配管19に速やかに排出され、処理液排出配管19を通って貯留容器2に導かれる。ゆえに、隙間116に浸入した処理液によって、スピンチャック11の内部のシール部材などが腐食されるおそれがない。また、処理液を含む気体が処理液排出配管19を逆流するおそれがないから、この逆流によるウエハWの汚染を生じるおそれがない。
【0018】
さらに、処理液排出配管19に流入した処理液は貯留容器2に速やかに導かれるので、処理液排出配管19に処理液が流入してから短時間で、その流入した処理液を処理液センサ23によって確実に検出することができる。換言すれば、少量の処理液が処理液排出配管19に流入した時点で、このことを確実かつ迅速に検出することができる。
貯留容器2に処理液が溜まったことが処理液センサ23によって検出されると、これに応答して、基板処理室1内におけるウエハWの処理が停止され、保護管111と裏面処理液ノズル113との間の隙間116に処理液が浸入したことを報知するための報知音が出力される。この報知音の出力に気づいた作業者が大流量排気配管4に介装されたバルブ41を開くと、貯留容器2の最下方部22に溜まった処理液が貯留容器2内の気体とともに大流量排気配管4に排出される。大流量排気配管4は、小流量排気配管3よりも内径が大きく形成されており、比較的大きな流量で流体が大流量排気配管4を流通するようになっている。これにより、貯留容器2から排出される処理液は、大流量排気配管4を速やかに流通し、排気配管5、真空発生装置6および連通管62を介して気水分離室7に導かれる。よって、保護管111と裏面処理液ノズル113との間の隙間116から処理液排出配管19に排出された処理液が、貯留容器2などに長時間残ったままになるおそれがないので、処理液を含む雰囲気が逆流することによるウエハWの汚染をより良好に防止できる。
【0019】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。たとえば、上述の実施形態では、処理液排出配管19から貯留容器2の底面21に処理液が落下したことが処理液センサ23によって検出されると、これに応答して報知音が出力され、この報知音の出力に気づいた作業者が大流量排気配管4に介装されたバルブ41を開くとしたが、貯留容器2の底面21に処理液が落下したことが処理液センサ23によって検出されたことに応答して、大流量排気配管4に介装されたバルブ41が自動的に開かれるようにしてもよい。
【0020】
また、上述の実施形態では、スピンチャック11の内部に浸入した処理液を排出する構成に本発明が適用された場合を取り上げたが、基板処理室1内に配置されたスピンチャック11以外の装置の内部に浸入した処理液を排出する構成に本発明が適用されてもよい。
さらに、処理対象の基板は、ウエハWに限らず、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板および磁気/光ディスク用基板などの他の種類の基板であってもよい。
【0021】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す図解図である。
【図2】スピンチャックの具体的な構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板処理室
2 貯留容器
3 小流量排気配管
4 大流量排気配管
5 排気配管
6 真空発生装置
11 スピンチャック
12 遮断板
19 処理液排出配管
23 処理液センサ
41 バルブ
111 保護管
113 裏面処理液ノズル
116 隙間
W ウエハ
Claims (6)
- 処理液を用いて基板を処理する処理手段と、
この処理手段で用いられた処理液を排出するための処理液排出配管と、
この処理液排出配管を流通してくる処理液を一時的に貯留するための貯留容器と、
この貯留容器内に貯留された処理液を検出する処理液検出手段と、
上記貯留容器内の流体を排出するための流体排出手段と、
この流体排出手段によって排出される流体の流量を変化させるための排出流量可変機構とを含み、
上記流体排出手段は、上記貯留容器に接続された流体排出配管と、引き込み用エアの流通により上記流体排出配管内の流体を引き込む引き込み手段とを備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 上記排出流量可変機構は、上記処理液検出手段による処理液の検出に基づいて、上記流体排出手段によって排出される流体の流量を変化させるべく操作されるものであることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
- 上記排出流量可変機構は、上記処理液検出手段による処理液の検出に基づいて、上記流体排出手段によって排出される流体の流量が増えるように操作されるものであることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
- 上記流体排出配管は、それぞれ上記貯留容器の異なる部分に接続されるとともに、上記引き込み手段に共通に接続された大流量排出配管および小流量排出配管を含み、
上記排出流量可変機構は、上記大流量排出配管に介装された開閉バルブであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。 - 上記小流量排出配管は、上記貯留容器の上部側面に接続されていることを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
- 上記処理手段は、基板を保持し、その保持した基板のほぼ中心を通る鉛直軸線まわりに回転するスピンチャックを備えており、
上記スピンチャックは、上記鉛直軸線まわりに回転する保護管と、この保護管に挿通された裏面処理液ノズルとを備え、
上記処理液排出配管は、上記保護管と上記裏面処理液ノズルとの間に浸入した処理液を排出するためのものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置。
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