JP3722971B2 - エマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置 - Google Patents
エマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は重質油エマルジョン燃料の水分を除去する脱水装置における水分量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は水分30%程度を含んだ重質油エマルジョン燃料(以下燃料と略称する)を燃焼効率向上のため水分2%程度にまで脱水する脱水装置の従来の一例を示す系統図である。図3において、1は上記水分30%程度を含む燃料が収容される燃料タンク、2は燃料輸送用のポンプ、3は燃料を予熱するための予熱器、4は燃料を高温の蒸気で加熱して燃料中の水分を蒸発させる蒸発器である。
【0003】
5は上記蒸発器4からの燃料と蒸気(水分)とを分離する気液分離器である。29は上記予熱器3と蒸発器4の燃料入口とを接続する燃料管、21は同蒸発器4の燃料出口と上記気液分離器5の燃料入口とを接続する燃料管、11は上記蒸発器4への加熱用高温蒸気が通流する加熱蒸気管である。
【0004】
8は上記気液分離器5からの脱水燃料を減圧する減圧器、17は上記気液分離器5と減圧器8とを接続する脱水燃料管である。9は最終段階の脱水燃料(水分2%程度)が収容される脱水燃料タンク、17は同脱水燃料タンク9と上記減圧器8とを接続する脱水燃料管、10は同燃料管に設けられた水分計である。
【0005】
また6は上記気液分離器5からの分離蒸気が通流する分離蒸気管であり、同分離蒸気管6はボイラのバーナ(図示省略)側及び上記予熱器3に接続され、上記分離蒸気を燃料予熱の熱源として利用可能となっている。13は上記予熱器3からの蒸気排出管、22は上記蒸発器4からの加熱蒸気排出管、14は上記減圧器8からの水分排出管である。
【0006】
18は上記加熱蒸気管11に設けられて同管路を開閉し、かつ通路面積を調整する蒸気量制御弁、20は同蒸気量制御弁18との開度を制御する制御装置である。
【0007】
かかる従来の脱水装置の稼動時において、燃料タンク1内の燃料はポンプ2によって予熱器3に送られる。同予熱器3においては気液分離器5から分離蒸気管6を経て供給される分離蒸気によって上記燃料を予熱する。同予熱器3にて昇温された燃料は燃料管29を通って蒸発器4に入る。同蒸発器4には加熱蒸気管11を経て高温蒸気が導入されており、上記燃料はこの蒸発器4において上記高温蒸気によって加熱され、水分が蒸発せしめられる。上記加熱後の蒸気は加熱蒸気排出管22から外部に排出される。
【0008】
蒸発器4からの燃料は気液分離器5に入り、ここで水分つまり分離蒸気と、水分が除去された脱水燃料とに分離される。同気液分離器5にて燃料から分離された分離蒸気は、分離蒸気管6を通ってボイラのバーナへバーナアトマイズ蒸気として送られるとともに、上記予熱器3に送られて燃料の予熱に利用される。
【0009】
ここで上記ポンプ2から気液分離器5までの間の燃料及び蒸気は上記バーナアトマイズ蒸気等に使用するためその使用圧力に加圧、保持されている。
【0010】
上記気液分離器5にて水分(蒸気)を分離された脱水燃料は減圧器8に導入され、ここで2ata程度の圧力に減圧されることにより水分が除去され、水分2%程度含有の脱水燃料となって脱水燃料管17を通って脱水燃料タンク9に導入され収容される。
【0011】
上記減圧器8出口の脱水燃料の水分は水分計10によって検出され、この検出信号は制御回線19を介して制御装置20に伝送される。制御装置20においては上記水分計10からの上記脱水燃料中の水分の検出信号により蒸気量制御弁18の開度を変化させる。
【0012】
即ち、上記制御装置20においては、水分計10で検出された脱水燃料中の水分量が多い場合には蒸気量制御弁18の開度を大きくして、蒸発器4への加熱蒸気量を増大させて水分の蒸発量を増大させ、また上記水分量が少ない場合は、上記とは逆に蒸気量制御弁18の開度を小さくし、加熱蒸気量を減少させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示す従来の脱水装置にあっては、減圧器8の脱水燃料の水分を水分計10で検出し、制御装置20においてはこの水分検出信号により、蒸気量制御弁18の開度を調整している。即ち、上記従来の脱水装置においては、気液分離器5及び減圧器8における脱水燃料の滞留時間を経た後の水分量の検出信号を制御装置20における制御信号に用いているため、上記滞留時間が制御遅れとなって、急激な負荷の変化に対して追従できないことがある。
【0014】
本発明の目的は重質油エマルジョン脱水装置において、気液分離器や減圧器における脱水燃料の滞留時間による制御遅れを回避して、負荷の急激な変化に対しても直ちに追従し、応答性が向上された脱水装置の制御システムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような問題点を解決するもので、その要旨とする第1の手段は、重質油エマルジョン燃料を蒸発器にて加熱蒸気によって加熱した後気液分離器にて水分を分離し、さらに、同水分分離後の脱水燃料を減圧器にて減圧して所要の水分量の脱水燃料を得るようにした重質油エマルジョン燃料の脱水装置において、上記気液分離器出口の脱水燃料の水分量を検出する水分検出器と、同水分検出器からの水分の検出信号に基づき、上記蒸発器への加熱蒸気量を制御する制御装置とを備えたことにある。
【0016】
上記手段によれば、気液分離器にて蒸気(水分)が分離されて減圧器に送られる脱水燃料中の水分を水分検出器にて検出して制御装置に送る。制御装置においては、上記減圧器にて減圧されて脱水される水分量を見込んだ加熱蒸気量を算出して蒸気量制御弁の開度を設定し、同蒸気制御弁の開度をこの開度になるように制御する。
【0017】
これにより減圧器出口の脱水燃料の水分が目標水分量(例えば2%程度)に制御されるとともに、減圧器入口側の水分量の検出信号を用いているので、減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、急激な負荷変化にも迅速に追従できる。
【0018】
また、第2の手段は、上記重質油エマルジョン燃料の脱水装置において、上記気液分離器における分離蒸気の蒸気流量を検出する蒸気量検出器と、同蒸気量検出器からの蒸気流量の検出信号に基づき上記蒸発器への加熱蒸気量を制御する制御装置とを備えたことを特徴とするエマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置にある。
【0019】
上記手段によれば、気液分離器で分離された分離蒸気の流量を蒸気量検出器にて検出して、制御装置に入力する。制御装置においては、上記検出された気液分離器における分離蒸気量(脱水量)に基づき、減圧器における脱水量を見込んで蒸発器への加熱蒸気量を算出し、蒸気量制御弁の開度を上記加熱蒸気量相当開度になるように制御する。
【0020】
これにより、気液分離器及び減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、上記第1の手段よりもさらに応答性が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図1〜図2を参照して本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は本発明の実施の第1形態に係る重質油エマルジョン燃料の脱水装置の全体構成図である。
【0022】
図1において、1は燃料タンクで、水分30%程度を含む重質油エマルジョン燃料(以下燃料と略称する)が収容されている。2は燃料輸送用のポンプ、3は燃料を予熱するための予熱器、4は燃料を高温の蒸気で加熱して燃料中の水分を蒸発させる蒸発器である。5は上記蒸発器4からの燃料と蒸気(水分)とを分離する気液分離器である。
【0023】
29は上記予熱器3と蒸発器4の燃料入口とを接続する燃料管、21は同蒸発器4の燃料出口と上記気液分離器5の燃料入口とを接続する燃料管、11は上記蒸発器4への加熱用高温蒸気が通流する加熱蒸気管である。8は上記気液分離器5からの脱水燃料を減圧する減圧器、7は上記気液分離器5と減圧器8とを接続する脱水燃料管である。9は最終段階の脱水燃料(水分2%程度)が収容される脱水燃料タンク、17は同脱水燃料タンク9と上記減圧器8とを接続する脱水燃料管である。
【0024】
また6は上記気液分離器5からの分離蒸気が通流する分離蒸気管であり、同分離蒸気管6はボイラのバーナ(図示省略)側及び上記予熱器3に接続され、上記分離蒸気を燃料予熱の熱源として利用可能となっている。13は上記予熱器3からの蒸気排出管、22は上記蒸発器4からの加熱蒸気排出管、14は上記減圧器8からの水分排出管である。
【0025】
以上に示した重質油エマルジョン燃料の脱水装置の構成は図3に示す従来のものと同様である。
【0026】
本発明は上記脱水装置の水分量の制御システムを改良している。即ち、図1において、10は水分計であり、上記気液分離器5と減圧器8とを接続する脱水燃料管7に設けられ、同燃料管7を流れる脱水燃料の水分を検出するものである。18は上記加熱蒸気管11に設けられ、同管路を開閉しかつ通路面積を調整する蒸気量制御弁、20は同蒸気量制御弁18との開度を制御する制御装置である。上記水分計10からの燃料中の水分の検出信号は、制御回線19を介して上記制御装置20に入力される。
【0027】
上記のように構成された重質油エマルジョン燃料の脱水装置の稼動時において、燃料タンク1内の燃料はポンプ2によって予熱器3に送られる。同予熱器3においては気液分離器5から分離蒸気管6を経て供給される分離蒸気によって上記燃料を予熱する。同予熱器3にて、昇温された燃料は燃料管29を通って蒸発器4に入る。同蒸発器4には加熱蒸気管11を経て高温蒸気が導入されており、上記燃料はこの蒸発器4において上記高温蒸気によって加熱され、水分が蒸発せしめられる。上記加熱後の蒸気は加熱蒸気排出管22から外部に排出される。
【0028】
上記蒸発器4からの燃料は燃料管21を経て気液分離器5に入り、ここで水分つまり分離蒸気と、水分が除去された脱水燃料とに分離される。同気液分離器5にて燃料から分離された分離蒸気は、分離蒸気管6を通ってボイラのバーナへバーナアトマイズ蒸気として送られるとともに、上記予熱器3に送られて燃料の予熱に利用される。ここで上記ポンプ2から気液分離器5までの間の燃料及び蒸気は上記バーナアトマイズ蒸気等に使用するためその使用圧力に加圧、保持されている。
【0029】
上記気液分離器5にて水分(蒸気)を分離された脱水燃料は減圧器8に導入され、ここで2ata程度の圧力に減圧されることにより水分が除去され、水分2%程度含有の脱水蒸気となって脱水燃料管17を通って脱水燃料タンク9に導入され、ここに収容される。
【0030】
上記気液分離器5出口の脱水燃料の水分は水分計10にて検出され、この検出信号は制御回線19を介して制御装置20に伝送される。同制御装置20においては、上記水分計10からの上記気液分離器5で脱水された燃料中の水分の検出信号を受けて、この検出水分量に上記減圧器8で脱水される水分量を見込んだ水分量、つまり、上記検出水分量から減圧器8での脱水量を減じた水分量に対応する加熱蒸気量を算出し、蒸気量制御弁18を同所要加熱蒸気量に相当する開度になるように制御する。
【0031】
即ち、上記制御装置20においては、水分計10で検出された脱水燃料中の水分量が多い場合には蒸気量制御弁18の開度を大きくして、蒸発器4への加熱蒸気量を増大させて水分の蒸発量を増大させ、また上記水分量が少ない場合は、上記とは逆に蒸気量制御弁18の開度を小さくし、加熱蒸気量を減少させる。
【0032】
かかる制御により、上記蒸気制御弁18は減圧器8出口の脱水燃料中の水分が所要の2%程度になるような加熱蒸気を蒸発器4に送ることとなる。
【0033】
上記実施形態においては、蒸発器4への加熱蒸気量の制御に、減圧器入口側の水分量の検出信号を用いているので、減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、応答性が上昇する。
【0034】
図2は本発明の実施の第2形態を示す図1応当図である。この実施形態においては、気液分離器5の分離蒸気の流量を分離蒸気流量計12によって検出し、この検出信号を制御回線19を介して制御装置20に送っている。そして同制御装置20においては、後述するように、燃料から蒸発し分離された蒸気量に基づき燃料中の水分制御を行なっている。その他の構成は上記第1形態と同様であり、これと同一の部材、要素は同一の符号にて示す。
【0035】
上記第2実施形態において、気液分離器5からの分離蒸気管6に設けられた分離蒸気流量計12により検出された分離蒸気量の検出信号は制御回線19を介して制御装置20に伝送される。同制御装置20においては、上記分離蒸気量の検出信号に基づき、上記減圧器8における脱水量を見込んで、蒸発器4に供給する加熱蒸気量を算出し、この蒸気量になるように蒸気量制御弁18の開度を調整する。
【0036】
この場合は、脱水燃料中の水分を検出するのに代えて気液分離器5で分離された蒸気の量に基づき加熱蒸気量を制御するいわゆる間接的制御であるが、上記第1形態のような減圧器8での滞留時間及び気液分離器5での滞留時間の双方による加熱蒸気制御の制御遅れが無くなり、第1形態よりも応答性が向上する。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、請求項1の発明によれば、減圧器に送られる脱水蒸気中の水分を検出して制御装置に入力し、同制御装置において、上記減圧器にて減圧されて脱水される水分量を見込んだ加熱蒸気量を算出して蒸気量制御弁の開度を設定し、同蒸気制御弁の開度をこの開度になるように制御することにより、減圧器出口の脱水燃料の水分が目標水分量(例えば2%程度)に正しく制御されるとともに、減圧器入口側の水分量の検出信号を用いているので、減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、急激な負荷変化にも迅速に追従でき、応答性が向上する。
【0038】
また、請求項2の発明によれば、気液分離器における分離蒸気の流量を検出して制御装置に入力し、同制御装置において分離蒸気量の検出信号に基づき減圧器における脱水量を見込んで蒸発器への加熱蒸気量を算出し、蒸気量制御弁の開度を上記加熱蒸気量相当開度になるように制御するようにしたことにより、気液分離器及び減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、上記第1の手段よりもさらに応答性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る重質油エマルジョン燃料の脱水装置の全体構成図。
【図2】本発明の実施の第2形態を示す図1応当図。
【図3】従来例を示す図1応当図。
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 ポンプ
3 予熱器
4 蒸発器
5 気液分離器
6 分離蒸気管
7,17 脱水燃料管
8 減圧器
9 脱水燃料タンク
10 水分計
11 加熱蒸気管
12 分離蒸気流量計
18 蒸気量制御弁
20 制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は重質油エマルジョン燃料の水分を除去する脱水装置における水分量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は水分30%程度を含んだ重質油エマルジョン燃料(以下燃料と略称する)を燃焼効率向上のため水分2%程度にまで脱水する脱水装置の従来の一例を示す系統図である。図3において、1は上記水分30%程度を含む燃料が収容される燃料タンク、2は燃料輸送用のポンプ、3は燃料を予熱するための予熱器、4は燃料を高温の蒸気で加熱して燃料中の水分を蒸発させる蒸発器である。
【0003】
5は上記蒸発器4からの燃料と蒸気(水分)とを分離する気液分離器である。29は上記予熱器3と蒸発器4の燃料入口とを接続する燃料管、21は同蒸発器4の燃料出口と上記気液分離器5の燃料入口とを接続する燃料管、11は上記蒸発器4への加熱用高温蒸気が通流する加熱蒸気管である。
【0004】
8は上記気液分離器5からの脱水燃料を減圧する減圧器、17は上記気液分離器5と減圧器8とを接続する脱水燃料管である。9は最終段階の脱水燃料(水分2%程度)が収容される脱水燃料タンク、17は同脱水燃料タンク9と上記減圧器8とを接続する脱水燃料管、10は同燃料管に設けられた水分計である。
【0005】
また6は上記気液分離器5からの分離蒸気が通流する分離蒸気管であり、同分離蒸気管6はボイラのバーナ(図示省略)側及び上記予熱器3に接続され、上記分離蒸気を燃料予熱の熱源として利用可能となっている。13は上記予熱器3からの蒸気排出管、22は上記蒸発器4からの加熱蒸気排出管、14は上記減圧器8からの水分排出管である。
【0006】
18は上記加熱蒸気管11に設けられて同管路を開閉し、かつ通路面積を調整する蒸気量制御弁、20は同蒸気量制御弁18との開度を制御する制御装置である。
【0007】
かかる従来の脱水装置の稼動時において、燃料タンク1内の燃料はポンプ2によって予熱器3に送られる。同予熱器3においては気液分離器5から分離蒸気管6を経て供給される分離蒸気によって上記燃料を予熱する。同予熱器3にて昇温された燃料は燃料管29を通って蒸発器4に入る。同蒸発器4には加熱蒸気管11を経て高温蒸気が導入されており、上記燃料はこの蒸発器4において上記高温蒸気によって加熱され、水分が蒸発せしめられる。上記加熱後の蒸気は加熱蒸気排出管22から外部に排出される。
【0008】
蒸発器4からの燃料は気液分離器5に入り、ここで水分つまり分離蒸気と、水分が除去された脱水燃料とに分離される。同気液分離器5にて燃料から分離された分離蒸気は、分離蒸気管6を通ってボイラのバーナへバーナアトマイズ蒸気として送られるとともに、上記予熱器3に送られて燃料の予熱に利用される。
【0009】
ここで上記ポンプ2から気液分離器5までの間の燃料及び蒸気は上記バーナアトマイズ蒸気等に使用するためその使用圧力に加圧、保持されている。
【0010】
上記気液分離器5にて水分(蒸気)を分離された脱水燃料は減圧器8に導入され、ここで2ata程度の圧力に減圧されることにより水分が除去され、水分2%程度含有の脱水燃料となって脱水燃料管17を通って脱水燃料タンク9に導入され収容される。
【0011】
上記減圧器8出口の脱水燃料の水分は水分計10によって検出され、この検出信号は制御回線19を介して制御装置20に伝送される。制御装置20においては上記水分計10からの上記脱水燃料中の水分の検出信号により蒸気量制御弁18の開度を変化させる。
【0012】
即ち、上記制御装置20においては、水分計10で検出された脱水燃料中の水分量が多い場合には蒸気量制御弁18の開度を大きくして、蒸発器4への加熱蒸気量を増大させて水分の蒸発量を増大させ、また上記水分量が少ない場合は、上記とは逆に蒸気量制御弁18の開度を小さくし、加熱蒸気量を減少させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示す従来の脱水装置にあっては、減圧器8の脱水燃料の水分を水分計10で検出し、制御装置20においてはこの水分検出信号により、蒸気量制御弁18の開度を調整している。即ち、上記従来の脱水装置においては、気液分離器5及び減圧器8における脱水燃料の滞留時間を経た後の水分量の検出信号を制御装置20における制御信号に用いているため、上記滞留時間が制御遅れとなって、急激な負荷の変化に対して追従できないことがある。
【0014】
本発明の目的は重質油エマルジョン脱水装置において、気液分離器や減圧器における脱水燃料の滞留時間による制御遅れを回避して、負荷の急激な変化に対しても直ちに追従し、応答性が向上された脱水装置の制御システムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような問題点を解決するもので、その要旨とする第1の手段は、重質油エマルジョン燃料を蒸発器にて加熱蒸気によって加熱した後気液分離器にて水分を分離し、さらに、同水分分離後の脱水燃料を減圧器にて減圧して所要の水分量の脱水燃料を得るようにした重質油エマルジョン燃料の脱水装置において、上記気液分離器出口の脱水燃料の水分量を検出する水分検出器と、同水分検出器からの水分の検出信号に基づき、上記蒸発器への加熱蒸気量を制御する制御装置とを備えたことにある。
【0016】
上記手段によれば、気液分離器にて蒸気(水分)が分離されて減圧器に送られる脱水燃料中の水分を水分検出器にて検出して制御装置に送る。制御装置においては、上記減圧器にて減圧されて脱水される水分量を見込んだ加熱蒸気量を算出して蒸気量制御弁の開度を設定し、同蒸気制御弁の開度をこの開度になるように制御する。
【0017】
これにより減圧器出口の脱水燃料の水分が目標水分量(例えば2%程度)に制御されるとともに、減圧器入口側の水分量の検出信号を用いているので、減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、急激な負荷変化にも迅速に追従できる。
【0018】
また、第2の手段は、上記重質油エマルジョン燃料の脱水装置において、上記気液分離器における分離蒸気の蒸気流量を検出する蒸気量検出器と、同蒸気量検出器からの蒸気流量の検出信号に基づき上記蒸発器への加熱蒸気量を制御する制御装置とを備えたことを特徴とするエマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置にある。
【0019】
上記手段によれば、気液分離器で分離された分離蒸気の流量を蒸気量検出器にて検出して、制御装置に入力する。制御装置においては、上記検出された気液分離器における分離蒸気量(脱水量)に基づき、減圧器における脱水量を見込んで蒸発器への加熱蒸気量を算出し、蒸気量制御弁の開度を上記加熱蒸気量相当開度になるように制御する。
【0020】
これにより、気液分離器及び減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、上記第1の手段よりもさらに応答性が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図1〜図2を参照して本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は本発明の実施の第1形態に係る重質油エマルジョン燃料の脱水装置の全体構成図である。
【0022】
図1において、1は燃料タンクで、水分30%程度を含む重質油エマルジョン燃料(以下燃料と略称する)が収容されている。2は燃料輸送用のポンプ、3は燃料を予熱するための予熱器、4は燃料を高温の蒸気で加熱して燃料中の水分を蒸発させる蒸発器である。5は上記蒸発器4からの燃料と蒸気(水分)とを分離する気液分離器である。
【0023】
29は上記予熱器3と蒸発器4の燃料入口とを接続する燃料管、21は同蒸発器4の燃料出口と上記気液分離器5の燃料入口とを接続する燃料管、11は上記蒸発器4への加熱用高温蒸気が通流する加熱蒸気管である。8は上記気液分離器5からの脱水燃料を減圧する減圧器、7は上記気液分離器5と減圧器8とを接続する脱水燃料管である。9は最終段階の脱水燃料(水分2%程度)が収容される脱水燃料タンク、17は同脱水燃料タンク9と上記減圧器8とを接続する脱水燃料管である。
【0024】
また6は上記気液分離器5からの分離蒸気が通流する分離蒸気管であり、同分離蒸気管6はボイラのバーナ(図示省略)側及び上記予熱器3に接続され、上記分離蒸気を燃料予熱の熱源として利用可能となっている。13は上記予熱器3からの蒸気排出管、22は上記蒸発器4からの加熱蒸気排出管、14は上記減圧器8からの水分排出管である。
【0025】
以上に示した重質油エマルジョン燃料の脱水装置の構成は図3に示す従来のものと同様である。
【0026】
本発明は上記脱水装置の水分量の制御システムを改良している。即ち、図1において、10は水分計であり、上記気液分離器5と減圧器8とを接続する脱水燃料管7に設けられ、同燃料管7を流れる脱水燃料の水分を検出するものである。18は上記加熱蒸気管11に設けられ、同管路を開閉しかつ通路面積を調整する蒸気量制御弁、20は同蒸気量制御弁18との開度を制御する制御装置である。上記水分計10からの燃料中の水分の検出信号は、制御回線19を介して上記制御装置20に入力される。
【0027】
上記のように構成された重質油エマルジョン燃料の脱水装置の稼動時において、燃料タンク1内の燃料はポンプ2によって予熱器3に送られる。同予熱器3においては気液分離器5から分離蒸気管6を経て供給される分離蒸気によって上記燃料を予熱する。同予熱器3にて、昇温された燃料は燃料管29を通って蒸発器4に入る。同蒸発器4には加熱蒸気管11を経て高温蒸気が導入されており、上記燃料はこの蒸発器4において上記高温蒸気によって加熱され、水分が蒸発せしめられる。上記加熱後の蒸気は加熱蒸気排出管22から外部に排出される。
【0028】
上記蒸発器4からの燃料は燃料管21を経て気液分離器5に入り、ここで水分つまり分離蒸気と、水分が除去された脱水燃料とに分離される。同気液分離器5にて燃料から分離された分離蒸気は、分離蒸気管6を通ってボイラのバーナへバーナアトマイズ蒸気として送られるとともに、上記予熱器3に送られて燃料の予熱に利用される。ここで上記ポンプ2から気液分離器5までの間の燃料及び蒸気は上記バーナアトマイズ蒸気等に使用するためその使用圧力に加圧、保持されている。
【0029】
上記気液分離器5にて水分(蒸気)を分離された脱水燃料は減圧器8に導入され、ここで2ata程度の圧力に減圧されることにより水分が除去され、水分2%程度含有の脱水蒸気となって脱水燃料管17を通って脱水燃料タンク9に導入され、ここに収容される。
【0030】
上記気液分離器5出口の脱水燃料の水分は水分計10にて検出され、この検出信号は制御回線19を介して制御装置20に伝送される。同制御装置20においては、上記水分計10からの上記気液分離器5で脱水された燃料中の水分の検出信号を受けて、この検出水分量に上記減圧器8で脱水される水分量を見込んだ水分量、つまり、上記検出水分量から減圧器8での脱水量を減じた水分量に対応する加熱蒸気量を算出し、蒸気量制御弁18を同所要加熱蒸気量に相当する開度になるように制御する。
【0031】
即ち、上記制御装置20においては、水分計10で検出された脱水燃料中の水分量が多い場合には蒸気量制御弁18の開度を大きくして、蒸発器4への加熱蒸気量を増大させて水分の蒸発量を増大させ、また上記水分量が少ない場合は、上記とは逆に蒸気量制御弁18の開度を小さくし、加熱蒸気量を減少させる。
【0032】
かかる制御により、上記蒸気制御弁18は減圧器8出口の脱水燃料中の水分が所要の2%程度になるような加熱蒸気を蒸発器4に送ることとなる。
【0033】
上記実施形態においては、蒸発器4への加熱蒸気量の制御に、減圧器入口側の水分量の検出信号を用いているので、減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、応答性が上昇する。
【0034】
図2は本発明の実施の第2形態を示す図1応当図である。この実施形態においては、気液分離器5の分離蒸気の流量を分離蒸気流量計12によって検出し、この検出信号を制御回線19を介して制御装置20に送っている。そして同制御装置20においては、後述するように、燃料から蒸発し分離された蒸気量に基づき燃料中の水分制御を行なっている。その他の構成は上記第1形態と同様であり、これと同一の部材、要素は同一の符号にて示す。
【0035】
上記第2実施形態において、気液分離器5からの分離蒸気管6に設けられた分離蒸気流量計12により検出された分離蒸気量の検出信号は制御回線19を介して制御装置20に伝送される。同制御装置20においては、上記分離蒸気量の検出信号に基づき、上記減圧器8における脱水量を見込んで、蒸発器4に供給する加熱蒸気量を算出し、この蒸気量になるように蒸気量制御弁18の開度を調整する。
【0036】
この場合は、脱水燃料中の水分を検出するのに代えて気液分離器5で分離された蒸気の量に基づき加熱蒸気量を制御するいわゆる間接的制御であるが、上記第1形態のような減圧器8での滞留時間及び気液分離器5での滞留時間の双方による加熱蒸気制御の制御遅れが無くなり、第1形態よりも応答性が向上する。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、請求項1の発明によれば、減圧器に送られる脱水蒸気中の水分を検出して制御装置に入力し、同制御装置において、上記減圧器にて減圧されて脱水される水分量を見込んだ加熱蒸気量を算出して蒸気量制御弁の開度を設定し、同蒸気制御弁の開度をこの開度になるように制御することにより、減圧器出口の脱水燃料の水分が目標水分量(例えば2%程度)に正しく制御されるとともに、減圧器入口側の水分量の検出信号を用いているので、減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、急激な負荷変化にも迅速に追従でき、応答性が向上する。
【0038】
また、請求項2の発明によれば、気液分離器における分離蒸気の流量を検出して制御装置に入力し、同制御装置において分離蒸気量の検出信号に基づき減圧器における脱水量を見込んで蒸発器への加熱蒸気量を算出し、蒸気量制御弁の開度を上記加熱蒸気量相当開度になるように制御するようにしたことにより、気液分離器及び減圧器における燃料の滞留時間による制御遅れが無くなり、上記第1の手段よりもさらに応答性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る重質油エマルジョン燃料の脱水装置の全体構成図。
【図2】本発明の実施の第2形態を示す図1応当図。
【図3】従来例を示す図1応当図。
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 ポンプ
3 予熱器
4 蒸発器
5 気液分離器
6 分離蒸気管
7,17 脱水燃料管
8 減圧器
9 脱水燃料タンク
10 水分計
11 加熱蒸気管
12 分離蒸気流量計
18 蒸気量制御弁
20 制御装置
Claims (2)
- 重質油エマルジョン燃料を蒸発器にて加熱蒸気によって加熱した後気液分離器にて水分を分離し、さらに、同水分分離後の脱水燃料を減圧器にて減圧して所要の水分量の脱水燃料を得るようにした重質油エマルジョン燃料の脱水装置において、上記気液分離器出口の脱水燃料の水分量を検出する水分検出器と、同水分検出器からの水分の検出信号に基づき、上記蒸発器への加熱蒸気量を制御する制御装置とを備えたことを特徴とするエマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置。
- 重質油エマルジョン燃料を蒸発器にて加熱蒸気によって加熱した後気液分離器にて水分を分離し、さらに、同水分分離後の脱水燃料を減圧器にて減圧して所要の水分量の脱水燃料を得るようにした重質油エマルジョン燃料の脱水装置において、上記気液分離器における分離蒸気の蒸気流量を検出する蒸気量検出器と、同蒸気量検出器からの蒸気流量の検出信号に基づき、上記蒸発器への加熱蒸気量を制御する制御装置とを備えたことを特徴とするエマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置。
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|---|---|---|---|
| JP00541898A JP3722971B2 (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | エマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00541898A JP3722971B2 (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | エマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置 |
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Family Applications (1)
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| JP00541898A Expired - Fee Related JP3722971B2 (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | エマルジョン燃料脱水装置の水分量制御装置 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3722971B2 (ja) |
-
1998
- 1998-01-14 JP JP00541898A patent/JP3722971B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11199877A (ja) | 1999-07-27 |
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