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JP3725257B2 - 実装部品の冷却構造 - Google Patents
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JP3725257B2 - 実装部品の冷却構造 - Google Patents

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JP3725257B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器が内蔵する制御基板等に実装される実装部品の冷却構造に関する。
近年、電子機器の高機能化に伴い、使用される制御基板の高密度実装、実装される半導体装置等の高集積化が進んできている。そして、半導体装置の高集積化による多ピン化が進んで端子強度が低下すると共に、発熱量が増加する傾向にある。発熱量が増加すると、冷却するためにヒートシンク(冷却ファン、冷却コールドプレート等の放熱器)が必要となり、実装部品に直接取り付けられる。そのため、実装部品への荷重を緩和しつつ効果的な冷却を行う構造のものが求められている。
【0002】
【従来の技術】
図9に、従来の冷却構造の構成図を示す。図9(A)は要部側面図、図9(B)は要部平面図である。図9(A),(B)に示す冷却構造11は、プリント基板12上に半導体素子13がその入出力端子13aをはんだ付け等を行って実装され、該半導体素子13上にヒートシンク14が高熱伝導部材15を介在させて位置される。
【0003】
ヒートシンク14は、水冷コールドプレートであり、内部に流路14aが形成されて配管口14b1 ,14b2 より冷媒が供給されて循環される。また、高熱伝導部材15は、半導体素子13の熱をヒートシンク14に効率よく伝えるためのもので、接着剤として固着したり、又はサーマルコンパウンドやサーマルシート等として挟み込み、バネ等でヒートシンク14を機械的に加圧固定することが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように、ヒートシンク14は半導体素子13にのみ荷重される構造であり、半導体素子13が高速化、高機能化、MCM(マルチチップモジュール)化による発熱量の増加からヒートシンク14が大型化して重量増加及び接合強度増加してくると共に、ピン数の増加に伴う端子の強度低下を生じて接合による荷重の増加に対処できなくなり、効率よく冷却を行うことができないという問題がある。
【0005】
また、半導体素子13上にヒートシンク14を接着剤で接着固定する場合、半導体素子13のパッケージ材質(セラミック等の低熱膨脹率のものが多い)とヒートシンク14の材質(銅、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属が一般的に用いられる)の熱膨脹差(接着時から使用中の温度上昇)を吸収する必要性から、例えばヒートシンク側の接着面を細分化する等ヒートシンク構造に制約を受けるという問題があると共に、半導体素子13の修理、交換に際して作業性からヒートシンク14を大型化することができないことから冷却性能に制限が生じ、またはんだ溶解除去に際してヒートシンク14をも加熱する必要があって加熱時間の増加により実装部品を劣化させることになるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、実装部品への荷重を緩和しつつヒートシンクとの接合を強化して冷却性能の向上を図り、また素子交換等の容易性を図る実装部品の冷却構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1では、基板上に実装された所定数の素子に対して冷却を行う冷却手段が設けられた実装部品の冷却構造において、前記冷却手段を、前記素子に対して前記基板側の垂直方向に押圧して固定する第1の押圧手段と、該冷却手段を、前記素子に対して水平方向に押圧して固定する第2の押圧手段とを有し、かつ、前記第2の押圧手段は、前記基板上に植設された所定数のうち何れかの固定部材に形成される突起部が前記素子を水平方向に押圧してなることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2では、請求項1記載の実装部品の冷却構造において、前記第1の押圧手段は前記固定部材に固定された弾性部材で前記素子を垂直方向に押圧してなる。
【0009】
請求項3では、請求項2記載の実装部品の冷却構造において、前記第1の押圧手段は、前記弾性部材による前記素子に対する押圧力を調整する調整手段が設けられる。
請求項4では、請求項1記載の実装部品の冷却構造において、前記固定部材は、該固定部材の取り付けに対して前記基板を補強する補強部材を介して該基板に植設される。
【0010】
請求項5では、請求項1記載の実装部品の冷却構造において、前記冷却手段に、接触される前記素子を取り外すための素子分離部材が設けられる。
請求項6では、請求項1又は5記載の実装部品の冷却構造において、前記冷却手段に、前記素子との接触面に所定数の溝が形成されてなる。
【0011】
請求項7では、請求項1記載の実装部品の冷却構造において、前記第2の押圧手段は、複数の前記素子のそれぞれに対応する隣接の前記冷却手段の少なくとも複数に対して前記水平方向に押圧してなる。上述のように請求項1の発明では、基板に実装された素子に設けられた冷却手段を、第1の押圧手段で素子側の垂直方向に押圧し、第2の押圧手段で水平方向に押圧して固定する。これにより、冷却手段に加わる外力を第1及び第2の押圧手段で受けることになり、実装部品への荷重が緩和されると共に、実装部品と冷却手段の接合が強化されて冷却性能の向上を図ることが可能となる。
【0012】
請求項1,4又は7の発明では、第2の押圧手段は、基板に適宜補強部材を介して固定部材が植設され、形成された突起部で対応する冷却手段又は適宜隣接の冷却手段の何れか複数に対して押圧する。これにより、冷却手段を水平方向に容易、確実に固定することが可能となり、外力の影響が緩和されて冷却性能の向上を図ることが可能となる。
【0013】
請求項2又は3の発明では、第1の押圧手段が弾性部材を固定部材に適宜調整手段で押圧力調整自在に取り付けて冷却手段を垂直方向に押圧する。これにより、冷却手段を実装部品への荷重を緩和しつつ垂直方向に容易、確実に固定することが可能となって外力の影響が緩和され、冷却性能の向上を図ることが可能となる。
【0014】
請求項5又は6の発明では、冷却手段に素子分離手段を設けて素子を取り外し、適宜素子接触面に所定数の溝を形成する。これにより、素子と冷却手段との間に熱伝導部材が介在されたときに、余分な熱伝導部材を溝内に廻り込ませて熱抵抗を均一にして冷却性能の向上を図り、実装部品から熱伝導部材で密着状態の冷却手段の取り外し作業を該実装部品に不要な力を加えることなく行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施例の構成図を示す。図1(A)を本発明における実装部品の冷却構造21の側面図、図1(B)は図1(B)の要部部分側面図である。図1(A),(B)において、プリント基板22上に実装部品の例として半導体素子23が入出力端子23aをはんだ付けにより実装されている。
【0016】
また、半導体素子23の周囲であって四隅に対応する部分に固定部材としての固定ピン241 〜244 (243 ,244 は図示せず、図2参照)がプリント基板22上にネジ等により固定されて植設される。また、固定ピン241 ,242 には、図1(A),(B)に示すように、対応する板ばね251 ,252 がネジ止めされるもので、板ばね251 ,252 は屈曲形状で突起部として形成される。上記固定ピン241 〜244 及び板ばね251 ,252 により第2の押圧手段が構成される。
【0017】
一方、半導体素子23上にはサーマルコンパウンド等の高熱伝導部材26を介して冷却手段であるヒートシンク27が密着状態で配置される。このヒートシンク27は、固定ピン241 〜244 の板ばね251 〜254 により互いに対向する方向に付勢され、半導体素子23に対して水平方向に押圧されて固定される。なお、ヒートシンク27は、前述と同様に水冷コールドプレートであり、配管27a,27bより内部で連通する流路が形成されたもので、配管27a,27bより冷媒が供給されて該流路を循環されて半導体素子23を冷却するものである。
【0018】
また、各固定ピン241 〜244 の上端には、第1の押圧手段である弾性部材28の取付部28a1 〜28a4 がネジにより取り付けられる。この弾性部材28は押圧部28bの四隅より屈曲させた取付部28a1 〜28a4 (28a3 ,28a4 は図に表われず)が延出するもので、板ばねとしての作用でヒートシンク27を半導体素子23側の垂直方向に押圧する。
【0019】
ここで、図2に、図1のヒートシンクへの押圧状態の説明図を示す。図2(A)は固定ピン241 〜244 によるヒートシンク27の押圧状態を示したもので、ヒートシンク27は四隅を平面上切欠面271 〜274 が形成され、一方で固定ピン243 ,244 が該切欠面271 〜274 と当接する当接面が形成される。そして、ヒートシンク27の切欠面271 ,272 を固定ピン241 ,242 の板ばね251 ,252 で矢印方向に押圧することで、切欠面273 ,274 を固定ピン243 ,244 の当接面に押し付ける。
【0020】
これによって、ヒートシンク27に加わる半導体素子23の水平方向の外力(重力、振動・衝撃荷重、配管からの反力等)が主に固定ピン241 〜244 が受けるようになり、半導体素子23の入出力端子23aを機械的に保護することができ、端子接続の信頼性を向上させることができる。また、半導体素子23の入出力端子23aへの必要強度が低減できることから、端子のさらなる微細高密度化が可能になるものである。
【0021】
また、図2(B)に示すように、第1の押圧手段を構成する弾性部材28が板状の押圧部28bの四隅より略段差状に取付部28a1 〜28a4 が一体的に延出され、該取付部28a1 〜28a4 の先端が固定ピン241 〜244 の上端にネジ291 〜294 でそれぞれ固定される。なお、取付部28a1 〜28a4 は、ヒートシンク27の配管27a,27bに干渉しないように延出される。
【0022】
この弾性部材28は、固定ピン241 〜244 に取り付けられることによって、ヒートシンク27を半導体素子23側の垂直方向に押圧して固定するもので、該ヒートシンク27が半導体素子23より引き離す方向に外力が働いても垂直方向の加圧状態が維持されるものである。
【0023】
これにより、高熱伝導部材26を介してヒートシンク27を半導体素子23に接触状態を良好に密着させることができ、安定した冷却性能を実現することができるものである。また、ヒートシンク27を半導体素子23に接着固定する必要がないことから、該ヒートシンク27の構造上の制約がなく、固定ピン241 〜244 による押圧と相俟って重量制限においても緩和され、高性能化、大型化を容易とすることができ、大型化しても容易に取り外すことができることから半導体素子23の修理、交換の作業の容易化かつ時間短縮化を図ることができるものである。
【0024】
また、ヒートシンク27の半導体素子23への垂直方向への押圧を固定ピン241 〜244 の上端に固定することから、プリント基板22に取り付ける必要がなく、半導体素子23の周辺の配線禁止エリアが減少して、基板の信号層数の削減、コスト削減が可能となるものである。
【0025】
次に、図3に、図1の固定ピンの他の固定方法の説明図を示す。図3(A)は要部側面図、図3(B)は要部底面図、図3(C)は部分斜視図である。上述の図1の固定ピン241 〜244 はプリント基板22に直接取り付けた場合を示したが、図3(A)〜(C)は各固定ピン241 〜244 を、プリント基板22の裏面にネジ301 〜304 で取り付けた枠状の補強部材31に取り付けたものである。
【0026】
すなわち、プリント基板22には固定ピン241 〜244 に対応する部分に貫通孔221 〜224 が形成され、この貫通孔221 〜224 に下部にネジ切部24aが形成された各固定ピン241 〜244 が貫通される。一方、枠状の補強部材31の四隅部分には各固定ピン241 〜244 の向きを合わせるための段差31aがそれぞれ形成されると共に、各段差31a部分に取付孔31bが形成される。
【0027】
そこで、プリント基板22の貫通孔221 〜224 を貫通した固定ピン241 〜244 がさらに補強部材31の段差31aで向きが合わせられて貫通孔31bをネジ切部24aが貫通する。そして、補強部材31の裏面よりナット321 〜324 でそれぞれの該固定ピン241 〜244 を固定するものである。
【0028】
これにより、補強部材31は、ヒートシンク27の装着によって固定ピン241 〜244 の側面に作用する横方向(水平方向)の力を直接受ける構造となることから、半導体素子23の周辺でのプリント基板22の反り変形が防止され、該半導体素子23の入出力端子23aの接続部分の信頼度を向上させることができるものである。
【0029】
続いて、図4に、図1のヒートシンクの他の構造例の説明図を示す。図1に示したヒートシンク27は水冷コールドプレートの場合を示したもので、図4(A),(B)は空冷フィンのヒートシンク41,42を示したものである。図4(A)に示すヒートシンク41は、半導体素子23に当接する当接部41a上に所定数のフィン41bが一体で形成されたもので、四隅に上記固定ピン241 〜244 (一部は板ばね251 ,252 )と当接させるための切欠部41c1 〜41c4 が形成されたものである。
【0030】
また、図4(B)に示すヒートシンク42は、半導体素子23に当接する当接部42a上に所定数のフィン42が一体で形成されたもので、四隅に上記固定ピン241 〜244 を貫通させるための貫通孔42c1 〜42c4 が形成されたものである。この貫通孔42c1 〜42c4 に固定ピン241 〜244 が貫通された状態では、該貫通孔42c1 ,42c2 内で板ばね251 ,252 が水平方向に押圧して、貫通孔42c3 ,42c4 内で他の固定ピン243 ,244 に押し付けて固定するものである。また、後述の図6で示す固定ピン自体を屈曲させて突起部を形成し、突起部の押圧作用で押圧固定させてもよい。
【0031】
なお、上記空冷式のヒートシンク41,42は、例えばアルミニウム等の高熱伝導金属により一体に形成されるものである。
続いて、図5及び図6に、図1の他の押圧方法の説明図を示す。図5(A)及び図6(A)は要部側面図、図5(B)及び図6(B)はヒートシンクでの押圧部分の要部平面図を示したものである。また、図6(C)は他の弾性部材の構成図を示したものである。
【0032】
図5(A),(B)は、ヒートシンク27(ヒートシンク41も同様)の四隅に切欠部271a(272a〜274a)が形成されており、プリント基板22に実装された半導体素子23の四隅外周に植設された固定ピン511 (512 〜514 )が、上記切欠部271a(272a〜274a)に対応する位置に突起部としての中太形状の押圧部51aが一体で形成される。また、固定ピン511 (512 〜514 )の上端及び下端にはボルト部51b,51cが形成されると共に、プリント基板22上に位置されるフランジ51dが形成される。
【0033】
一方、プリント基板22には固定ピン511 (512 〜514 )が植設される位置に貫通孔221 (222 〜224 )が形成され、また枠状の補強部材31には固定ピン511 (512 〜514 )のボルト部51cに螺合するネジ切り部31aが形成される。すなわち、固定ピン511 (512 〜514 )がプリント基板22の貫通孔221 (222 〜224 )を貫通させて補強部材31のネジ切り部31aと螺合して固定され、押圧部51aがヒートシンク27の切欠部271a(272a〜274a)を当接して水平方向に押圧する。
【0034】
また、固定ピン511 (512 〜514 )の上部のボルト部51bには弾性部材28における取付部28a1 (28a2 〜28a4 )の取付孔が嵌合され、押圧力の調整手段としての加圧調整ネジ521 (522 〜524 )で弾性部材28によるヒートシンク27への半導体素子23側の垂直方向の押圧力を調整するものである。
【0035】
すなわち、ヒートシンク27への水平方向の押圧は、固定ピン511 (512 〜514 )が自身で撓んでその弾性変位で行い、該ヒートシンクへの垂直方向の押圧は加圧調整ネジ521 (522 〜524 )によって適宜調整される。
これにより、固定ピン511 (512 〜514 )の構造が簡易となりコスト削減を図ることができる。また、固定ピン511 (512 〜514 )を補強部材31に固定することから、プリント基板22上への固定手段が削減し、これによって半導体素子周辺基板の配線禁止エリアが減少し、基板の信号層数削減、コスト削減を図ることができるものである。
【0036】
続いて、図6(A)〜(C)において、ヒートシンク27(図4(B)のヒートシンク42も同様)の四隅には貫通孔271b(272b〜274b)が形成されており、プリント基板22に実装された半導体素子23の四隅外周に植設された固定ピン531 (532 〜534 )が、上記貫通孔271b(272b〜274b)内に対応する位置に突起部としての屈曲形状の押圧部53aが一体で形成される。また、固定ピン531 (532 〜534 )の上端にボルト部53bが形成され、下方にプリント基板22上面と当接するフランジ53cが形成される。
【0037】
一方、プリント基板22には固定ピン531 (532 〜534 )が植設される位置に貫通孔221 (222 〜224 )が形成される。すなわち、固定ピン531 (532 〜534 )がプリント基板22上にフランジ53cを当接させる貫通孔221 (222 〜224 )を貫通させて、表面及び裏面でろう付けして固定したときに、押圧部53aがヒートシンク27の貫通孔271b(272b〜274b)内で当接して水平方向に押圧する。
【0038】
また、固定ピン531 (532 〜534 )のボルト部53bには第1の押圧手段としての弾性部材541 (542 〜544 )が中央の孔52aで嵌合され、かつ調整手段としての加圧調整ネジ521 (522 〜524 )で弾性部材541 (542 〜544 )によるヒートシンク27への半導体素子側の垂直方向の押圧力を調整するものである。
【0039】
ここで、弾性部材541 (542 〜544 )は、図6(C)に示すように平面十字状に形成されて中央に孔54aが形成されると共に、その十字方向にそれぞれ屈曲形状の押圧部54b1 〜54b4 が一体に形成されたものである。
すなわち、ヒートシンク27への水平方向の押圧は押圧部53aにより固定ピン531 (532 〜534 )が自身で撓んでその弾性変位で行い、該ヒートシンク27への垂直方向の押圧は弾性部材541 (542 〜544 )に対する加圧調整ネジ521 (522 〜524 )によって適宜調整されるものである。これにより、固定ピン531 (532 〜534 )の構造が簡易となり、コスト削減を図ることができるものである。
【0040】
次に、図7に、本発明の他の実施例における要部説明図を示す。図7(A)は、ヒートシンク27の断面図が示されており、半導体素子23との当接面と反対面側にネジ切り部27dが形成され、その周囲に例えば4つの貫通孔27e1 〜27e4 が形成される。また、半導体素子23との当接面には図7(C)の底面図に示すように格子状の溝27fが形成される。なお、27cは配管に連通する冷媒流路である。
【0041】
一方、素子分離部材としてのピン押し部材61が用意される。このピン押し部材61の略中央には貫通孔61aが形成され、貫通孔61aの周囲であってヒートシンク27の貫通孔27e1 〜27e4 に対応するピン611 〜614 が植設される。貫通孔61aにはピン押しネジ62が貫通して上記ヒートシンク27のネジ切り部27dと螺合する。
【0042】
そこで、上記ヒートシンク27はサーマルコンパウンド等の高熱伝導部材26を介在させて半導体素子23に密着させたときに、余分な高熱伝導部材26が溝27fに追い出され、少ない加圧力で薄く均一な厚さの熱伝導層が形成される。すなわち、半導体素子23の上面とヒートシンク27の間の接触面積が広い場合であっても、全面に亘って熱抵抗が均一で小な良好な接触状態を容易に実現することができ、冷却性能が向上されるものである。
【0043】
そして、半導体素子23の修理、交換等でヒートシンク27を分離する場合、ピン押し部材61のピン611 〜614 をヒートシンク27の貫通孔27e1 〜27e2 に挿入させ、ピン押しネジ62をピン押し部材61の貫通孔61aを貫通させてヒートシンク27のネジ切り部27dに螺合させてネジ締めすると、ヒートシンク27がピン押し部材61側に引き寄せられて半導体素子23より分離する。
【0044】
これにより、半導体素子23の入出力端子23aに不要な力を加えることなく、確実かつ容易にヒートシンク27を分離することができ、半導体素子23の信頼度を向上させることができるものである。
次に、図8に、本発明の複数素子に対するヒートシンクの適用例の説明図を示す。図8は、プリント基板22上に実装された例えば4つの半導体素子23にそれぞれ図1及び図2に示すヒートシンク27A 〜27D が2×2配列で設けられた場合を示している。そして、各ヒートシンク27A 〜27D の四隅に対応して四角柱状の固定ピン711 〜719 が配置される。
【0045】
この場合、固定ピン712 ,713 ,718 ,719 には各1個の板ばね25が取り付けられ、固定ピン715 ,716 には各2個の板ばね25が取り付けられる。そして、ヒートシンク27A は固定ピン712 ,715 の各板ばね25で固定ピン711 ,714 に押し付けられて水平方向に押圧され、ヒートシンク27B は固定ピン713 ,716 の各板ばね25で固定ピン712 ,715 に押し付けられて水平方向に押圧される。また、ヒートシンク27C は固定ピン715 ,718 の各板ばね25で固定ピン714 ,717 に押し付けられて水平方向に押圧され、ヒートシンク27D は固定ピン716 ,719 の各板ばね25で固定ピン715 ,718 に押し付けられて水平方向に押圧される。
【0046】
すなわち、固定ピン712 ,714 ,715 ,716 ,718 は隣接するヒートシンク27A 〜27D の複数個で共用されて水平方向に押圧を行うものである。これにより、プリント基板22に植設される固定ピン数を削減することができ、該プリント基板22の実装・配線領域の拡大、コスト削減を図ることができるものである。
【0047】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、基板に実装された素子に設けられた冷却手段を、第1の押圧手段で素子側の垂直方向に押圧し、第2の押圧手段で水平方向に押圧して固定することにより、冷却手段に加わる外力を第1及び第2の押圧手段で受けることになり、実装部品への荷重が緩和されると共に、実装部品と冷却手段の接合が強化されて冷却性能の向上を図ることができる。
【0048】
請求項1,4又は7の発明によれば、第2の押圧手段は、基板に適宜補強部材を介して固定部材が植設され、形成された突起部で対応する冷却手段又は適宜隣接の冷却手段の何れか複数に対して押圧することにより、冷却手段を水平方向に容易、確実に固定することが可能となり、外力の影響が緩和されて冷却性能の向上を図ることができる。
【0049】
請求項2又は3の発明によれば、第1の押圧手段が弾性部材を固定部材に適宜調整手段で押圧力調整自在に取り付けて冷却手段を垂直方向に押圧することにより、冷却手段を実装部品への荷重を緩和しつつ垂直方向に容易、確実に固定することが可能となって外力の影響が緩和され、冷却性能の向上を図ることができる。
【0050】
請求項5又は6の発明によれば、冷却手段に素子分離手段を設けて素子を取り外し、適宜素子接触面に所定数の溝を形成することにより、素子と冷却手段との間に熱伝導部材が介在されたときに、余分な熱伝導部材を溝内に廻り込ませて熱抵抗を均一にして冷却性能の向上を図り、実装部品から熱伝導部材で密着状態の冷却手段の取り外し作業を該実装部品に不要な力を加えることなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】図1のヒートシンクへの押圧状態の説明図である。
【図3】図1の固定ピンの他の固定方法の説明図である。
【図4】図1のヒートシンクの他の構造例の説明図である。
【図5】図1の他の押圧方法の説明図(1)である。
【図6】図1の他の押圧方法の説明図(2)である。
【図7】本発明の他の実施例における要部説明図である。
【図8】本発明の複数素子に対するヒートシンクの適用例の説明図である。
【図9】従来の冷却構造の構成図である。
【符号の説明】
21 冷却構造
22 プリント板
23 半導体素子
23a 入出力端子
241 〜244 ,511 〜514 ,531 〜534 ,711 〜719 固定ピン
251 ,252 板ばね
26 高熱伝導部材
27,41,42 ヒートシンク
28,541 〜544 弾性部材
31 補強部材
521 〜524 加圧調整ネジ
61 ピン押し部材
62 ピン押しネジ

Claims (7)

  1. 基板上に実装された所定数の素子に対して冷却を行う冷却手段が設けられた実装部品の冷却構造において、
    前記冷却手段を、前記素子に対して前記基板側の垂直方向に押圧して固定する第1の押圧手段と、
    該冷却手段を、前記素子に対して水平方向に押圧して固定する第2の押圧手段とを有し、
    かつ、前記第2の押圧手段は、前記基板上に植設された所定数のうち何れかの固定部材に形成される突起部が前記素子を水平方向に押圧してなることを特徴とする実装部品の冷却構造。
  2. 請求項1記載の実装部品の冷却構造において、
    前記第1の押圧手段は前記固定部材に固定された弾性部材で前記素子を垂直方向に押圧してなることを特徴とする実装部品の冷却構造。
  3. 請求項2記載の実装部品の冷却構造において、
    前記第1の押圧手段は、前記弾性部材による前記素子に対する押圧力を調整する調整手段が設けられることを特徴とする実装部品の冷却構造。
  4. 請求項1記載の実装部品の冷却構造において、
    前記固定部材は、該固定部材の取り付けに対して前記基板を補強する補強部材を介して該基板に植設されることを特徴とする実装部品の冷却構造。
  5. 請求項1記載の実装部品の冷却構造において、
    前記冷却手段に、接触される前記素子を取り外すための素子分離部材が設けられることを特徴とする実装部品の冷却構造。
  6. 請求項1又は5記載の実装部品の冷却構造において、
    前記冷却手段に、前記素子との接触面に所定数の溝が形成されてなることを特徴とする実装部品の冷却構造。
  7. 請求項1又は2記載の実装部品の冷却構造において、
    前記第2の押圧手段は、複数の前記素子のそれぞれに対応する隣接の前記冷却手段の少なくとも複数に対して前記水平方向に押圧してなることを特徴とする実装部品の冷却構造。
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