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JP3726951B2 - フィルムキャリアのスクリーン印刷方法 - Google Patents
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JP3726951B2 - フィルムキャリアのスクリーン印刷方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップ等の電子部品を金属箔からなる導体に実装するためのフィルムキャリア(TAB(Tape Automated Bonding)テープ)上にソルダーレジスト層を形成するスクリーン印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、IC、LSIチップ等の電子部品をフィルムキャリアに実装することで、ノートパソコン、プリンタ、携帯電話等の電子機器の小型化、軽量化が進んでいる。また、電子機器の小型化に伴い、折り曲げて使用できるフィルムキャリアの用途はますます広がっている。例えば、液晶素子を駆動するためのフィルムキャリアでは、リードの一方の端部が液晶素子に接合され、さらにフィルムキャリアは折り曲げられて、外部配線基板と接合される。このように、折り曲げて使用されるフィルムキャリアは、折り曲げられる部分にあらかじめスリットのあるフレックス部が設けられている。このフレックス部は、所望の形状に成形する際に、パンチングにより絶縁性フィルムを打ち抜いてフレックススリット形成される部分で、絶縁性フィルムが部分的にない部分である。そのために、ソルダーレジスト層を形成することで、配線パターンを保護するとともに、フレックス部を強度的に補強していた。
【0003】
ソルダーレジスト層は、以下のようにスクリーン印刷方法で形成されている。フィルムキャリアは、絶縁性フィルム上に接着剤層を設け、その上に金属箔を接着させた後、エッチングして所望の配線パターンを形成する。その後、この配線パターンが形成された絶縁性フィルム上に、あらかじめソルダーレジスト層となる部分以外の部分に乳剤が塗布されたスクリーン版を当接し、そのスクリーン版上にソルダーレジスト用塗布液を一様に塗布し、その後硬化させてソルダーレジスト層を形成する。
【0004】
しかし、このようなスクリーン印刷方法において、部分的に絶縁性フィルムのないフレックス部やデバイスホールのある部分では、印刷用へら(スキージ)の圧力が一様にかかりにくく、塗布液の塗り残しの未充填部分が生ずるという問題点がある。逆に、部分的に厚く塗布された部分では塗布液中の気泡の抜けが悪くなりピンホール又はボイドが発生するという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされものであり、その課題は、フレックス部を有するフィルムキャリアにおいて、フレックス部に塗り残し及びピンホール等の生じないフィルムキャリアのスクリーン印刷方法を提供することである。さらに、塗布時におけるスキージの圧力が滑らかに移動することで、均一なソルダーレジスト層を得ることができるフィルムキャリアのスクリーン印刷方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、 屈曲用フレックス部を備えた絶縁性フィルムと、
この絶縁性フィルム上に形成された金属箔による配線パターン
を有するフィルムキャリアを、
前記絶縁性フィルムのフレックス部に対応する凸部を有する印刷ステージで支持して前記金属箔による配線パターン上にソルダーレジスト層を形成するフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、
前記絶縁性フィルムのフレックス部の周囲に、丘状の盛り上がり部分がある場合は、前記凸部の周囲に、前記丘状の盛り上がり部分に対応する窪みを設けた印刷ステージを用いて前記絶縁性フィルムを支持する フィルムキャリアのスクリーン印刷方法とする。
請求項2に記載の発明は、 請求項1に記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、前記丘状の盛り上がり部分は、前記フレックス部を保護する保護膜形成時の塗布液に起因するものである フィルムキャリアのスクリーン印刷方法とする。
請求項3に記載の発明は、 請求項1又は2に記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、 フレックス部に対応する印刷ステージの凸部の大きさが、前記フィルムキャリアの平面図上、対応するフレックス部より、縦横とも100〜200μmの範囲で小さい フィルムキャリアのスクリーン印刷方法とする。
請求項4に記載の発明は、 請求項1ないし3のいずれかに記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、 フレックス部の幅が、500μm以上である フィルムキャリアのスクリーン印刷方法とする。
求項に記載の発明は、 請求項1ないしのいずれかに記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、 絶縁性フィルムの厚さが、40μm以上である フィルムキャリアのスクリーン印刷方法とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、フィルムキャリアの構成を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示すフィルムキャリアのA−A‘線に沿った断面図である。屈曲用フレックス部8を有するフィルムキャリア1は、図1及び図2に示すように、絶縁性フィルム2上に接着剤層3、金属箔による配線パターン5’、ソルダーレジスト層4の順序で積層して構成されている。
【0008】
絶縁性フィルム2は、フィルムキャリア1の製造工程において、化学的・機械的な加工を受けるために、種々の特性が要求される。例えば、ボンディングにより高温に曝されても変質しない耐熱性、また、エッチングによる酸、洗浄による溶剤等と接触しても変質しない耐薬品性が求められる。さらに、折り曲げて使用されることが多いために、可撓性に優れていることが必要である。このために、絶縁性フィルム2用材料としては、ガラスエポキシ、BTレジン、ポリエステル、ポリイミド樹脂及びこれらの変性体が挙げられる。特に、ポリイミド樹脂が好ましい。ポリイミド樹脂は、高い耐熱性と電気絶縁性を示し、さらに、可撓性に優れている。このポリイミド樹脂は、酸イミド構造を有する高分子で、ピロメリット酸二無水物と芳香族ジアミンの縮重合体、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの縮重合体等が挙げられる。絶縁性フィルム2の厚さは、40μm以上が良い。フレックス部8のあるフィルムキャリア1の強度を補償するためである。
【0009】
接着剤層3に用いる接着剤は、耐熱性、耐薬品性、可撓性の他に接着性が必要である。接着剤としては、エポキシ、フェノール接着剤及びこれらの変性体が挙げられる。特に、エポキシ接着剤が好ましい。エポキシ接着剤は、金属との接着性に優れ、電気絶縁性、耐熱性も優れている。エポキシ接着剤にこれらの硬化剤を加え、絶縁性フィルム2又は金属箔5表面に塗布して、常温で放置又は加熱することにより絶縁性フィルム2と金属箔5を接着させる。硬化剤としては、アミン類、ポリアミド類、ポリサルファイド類、有機酸無水物等の中から適宜選択して用いることができる。接着剤層の厚さは、3〜23μm、好ましくは10〜21μmの範囲である。
【0010】
金属箔5としては、導電性、耐蝕性に優れている銅箔5を用いる。銅箔5として、電解銅箔、圧延銅箔が挙げられる。特に、表面が粗く接着剤となじみやすいため、電解銅箔が好ましい。銅箔5の厚さとしては、6〜75μm、好ましくは9〜75μm、さらに好ましくは9〜35μmの範囲である。このように薄い銅箔5の方が、アウターリード10の微細化に対応しやすい。
【0011】
エッチング等の方法により配線パターン5’を形成し、さらに、配線パターン5’上に表面を保護するためにウレタン樹脂が塗布されソルダーレジスト層4を設ける。
ウレタン樹脂は、ジイソシアネートとグリコール成分の反応で生成するウレタン結合を有する樹脂である。ウレタン樹脂としては、熱硬化性のものがよく、また、このウレタン樹脂にエラストマーを混合しても良いし、ウレタン樹脂にエラストマー成分を共重合させたものであってもよい。また、このウレタン樹脂には、シリコーン消泡剤を添加しないものであってもよい。また、このウレタン樹脂等のソルダーレジスト層4には、樹脂の硬化を促進する促進剤、耐薬品性を向上させる充填剤、柔軟性を付与する添加剤、塗布液の粘度を調整するチキソ剤等を適宜添加することができる。さらに、ソルダーレジスト層4の可撓性等の機械的性質を向上させるために、ゴム微粒子等の微粒子を添加しても良い。
【0012】
また、出力アウターリード10aに接する部分には、ポリイミド樹脂によるソルダーレジスト層4を設ける。ポリイミド樹脂は、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等よりも濡れ性が低く、フラックスが付着しにくいため、出力アウターリード10aに接する部分に用いられている。さらに、ポリイミド樹脂の塗布厚さを25μm以下にすることで、半田付けの際の接合不良を防止して信頼性を向上させている。
【0013】
また、フレックス部には、保護樹脂層13を設けても良い。フレックス部の保護樹脂層13としては、耐熱性、耐薬品性が高く、かつ、撓ませたり、曲げて使用されることが多いので、可撓性に優れた樹脂を用いることが好ましい。この樹脂としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等が好ましい。この保護樹脂層13の形成方法としては、スクリーン印刷方法、ロールコータ方法、タンポ印刷方法等を適宜選択することができる。また、保護樹脂層の厚さは、絶縁性フィルムより薄い方が良く、5〜95μm、好ましくは20〜40μmの範囲がよい。
【0014】
また、ここで、本発明のフィルムキャリアの製造方法を説明する。ポリイミド樹脂のような耐熱性の高い絶縁性フィルム2に接着剤層3を設け、導電性金属箔(銅箔)5を接着する。次に、銅箔5上にフォトレジストを塗布して、所望の配線パターン5’を形成するようにマスクを通して露光し、次に、エッチングして配線パターン5’を形成する。次に、フォトレジストを除去して、電子部品をボンディングするインナーリード9を残して、配線パターン5’の上から絶縁性フィルム2表面に、ソルダーレジスト用塗布液23を塗布してソルダーレジスト層4を形成する。その後、ソルダーレジスト層4で覆われていない銅箔5上にスズ等によりメッキ処理してフィルムキャリア1とする。このとき、ソルダーレジスト層4は、熱硬化性樹脂を有機溶剤中に溶解して調液されるソルダーレジスト用塗布液23により形成される。
【0015】
つぎに、ソルダーレジスト層4を形成するスクリーン印刷方法について説明する。
図3は、本発明のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法の一実施形態を示す概略図である。図4(a)は、本発明のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法に用いる印刷ステージの構造を示す概略図である。図4(b)は、フレックス部の部分を拡大した図である。
フィルムキャリア1のスクリーン印刷方法は、以下のように行われる。枠体(図示せず)に張設されるスクリーン21に、光硬化性の乳剤22を塗布して所望のパターンを感光させ硬化させ、その他の未硬化の部分を除去することでマスキングされたスクリーン印刷用のスクリーン21を作製する。スクリーン印刷機では、絶縁性フィルム2上に均等幅で設けられるスプロケットホール7に歯車を入れて搬送し、印刷ステージ24周辺には上下する複数のピン(図示せず)が設けられており、絶縁性フィルム2が搬送されてくると、ピンを上昇させて絶縁性フィルム2上の小孔(図示せず)に挿入する。次いで、押さえ板で押さえ、絶縁性フィルム2を印刷ステージ上に位置決めして吸引固定し、固定した絶縁性フィルム2にスクリーン21を配置する。このスクリーン21上にウレタン樹脂等で調液したソルダーレジスト用塗布液23を流し込み、スキージ20を一定の圧力・速度で移動させて、マスクのない部分からスクリーン21を通して、フィルムキャリア1上にソルダーレジスト用塗布液23を塗布する。
【0016】
つぎに、従来のスクリーン印刷方法について説明する。図5は、従来のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法の例を示す概略図である。従来の印刷ステージ24は、図5に示すように、フレックス部8に対応する凸部24aが設けられていなかった。そのために、従来のスクリーン印刷方法では、フレックス部8の裏側に保護樹脂層13が設けられていても、絶縁性フィルム2が無いために、スキージ20の通過時に、その圧力により配線パターン5’の出力アウターリード10aが撓んだり、図5中の符号Dに示すように、断線することがある。また、スキージ20の圧力により保護樹脂層13等が揺らいで、スクリーン21と出力アウターリード10a及び保護樹脂層13の空間が広くなったり狭くなったりするそのために、スキージ20の圧力でスクリーン21を一定量のソルダーレジスト用塗布液23が通過し、撓んだ部分に塗布液が集まり厚いソルダーレジスト層4が形成され、そのため他の部分の塗布液が少なくなり、薄いソルダーレジスト層4になり、塗り残し部分が発生する。このように、ソルダーレジスト層4が不均一になり、厚い部分と薄い部分がランダムな塗り斑が形成される。さらに、厚いソルダーレジスト層4が形成された部分では、ピンホール等が発生しやすくなり、その他の部分は薄いソルダーレジスト層4になり塗り残し部分が発生する。
【0017】
そのために、本発明では、図3及び4に示すように、フレックス部8に対応する凸部24aを有する印刷ステージ24を設けることで、スキージ20の圧力によってスクリーン21が撓んだり、変形することがなく、塗り斑の発生を押さえることができる。そのために、ピンホール及び塗り残しがないフィルムキャリア1を製造することができる。
このフレックス部8に対応する凸部24aを有する印刷ステージ24は、例えば、所定の高さになるように接着剤が貼着されたテープを貼り合わせるか、または印刷ステージをフライス盤等の機械、放電加工等又は化学研磨等のエッチングにより加工する等の方法を適宜選択することで製造することができる。
【0018】
また、本発明の印刷ステージの凸部の周囲に段差(以下、窪みという)を設けてもよい。図6は、保護樹脂層形成時にフレックス部の周囲に丘状の盛り上がり部分が形成された場合のソルダーレジスト層のスクリーン印刷例を示す図である。
フレックス部8に保護樹脂層13を設けるフィルムキャリア1では、フレックス部8の周囲に丘状の盛り上がり部分14が形成される。すなわち、保護樹脂層13をスクリーン印刷法で形成する場合は、フレックス部8に対応する部分以外を乳剤で塗布してマスキングされたスクリーンを作製する。このスクリーンの非マスキング部分がフレックス部8より大きい場合は、絶縁性フィルムの部分が露出し、その露出した部分にスクリーン塗布液が塗布されて丘状の盛り上がり部分14形成される。逆に、スクリーンの非マスキング部分スリット部より小さい場合は、スクリーンと絶縁性フィルム2の間には隙間を有するために、この隙間部分に保護樹脂層形成用塗布液が侵入して、フレックス部8の周囲に丘状の盛り上がり部分14が形成される。
6に示すように、印刷ステージ24に窪み24cを設けることで、丘状の盛り上がり部分14を窪み24c内に引き込むことで、印刷ステージ24の凸部24aが直接保護樹脂層13を支持することで、さらに、スキージ20の圧力で配線パターン5‘及びスクリーン21が撓んだり、変形することがないために、スキージ20を円滑に移動させることができる。この円滑な移動により、ソルダーレジスト層4を一定の厚さに塗布することができ、塗り斑の発生を押さえ、ピンホール及び塗り残しのないフィルムキャリア1を製造することができる。
【0019】
印刷ステージ24のフレックス部8に対応する凸部24aの大きさは、図4に断面図として示したように、対応するフレックス部8よりも、前記フィルムキャリア1の平面図(図1)上、縦横とも100〜200μm小さいことが好ましい。フレックス部8に対応する凸部24aの縦または横寸法がフレックス部より200μm以上小さいと、保護樹脂層13等が撓んで、ピンホール等及び塗り残しが発生する。逆に、フレックス部8に対応する凸部24aの縦または横寸法がフレックス部8より100μm以下小さいと、印刷ステージ24上にフィルムキャリアを吸引固定するための精度が必要となり、生産性が低下するからである。 また、印刷ステージ24のフレックス部8に対応する凸部24aの高さは、少なくとも30μm以上あることが良い。フレックス部8に対応する凸部24aの高さが30μm未満であると、絶縁性フィルム2及び保護樹脂層13が撓んで、ピンホール等及び塗り残しが発生する。
また、印刷ステージ24の凸部24aの周囲に設ける窪み24cは、幅が少なくとも200μm以上で、深さが少なくとも5μm以上あることが好ましい。フレックス部8の周囲丘状の盛り上がり部分14、スクリーン印刷の条件によるが、幅が200〜1000μm、高さが5〜50μmの範囲で形成される。したがって、これらを完全に収納する大きさが必要である。
【0020】
また、フレックス部8の幅が、スキージ20の移動方向又はこの移動方向に直交する方向に対して、少なくとも幅が500μm以上であることが好ましい。500μm未満であると、フレックス部8の両端絶縁性フィルム2に支持されているために、撓みや変形等が少なく、フレックス部8に対応する凸部24aのある印刷ステージ24を設ける効果が小さいからである。
【0021】
また、絶縁性フィルム2の厚さが、40μm以上であることが好ましいのは、40μm未満では薄いために強度が低く、スキージ20の圧力で絶縁性フィルム2が撓んだり、曲がったりするために、フレックス部8以外のソルダーレジスト層4が均一に形成することができない。また、特に、フレックス部8の端部が、曲がったりするために、フレックス部8で均一なソルダーレジスト層4の形成が困難である。
また、本発明のフィルムキャリア1は、ソルダーレジスト層4を両面に設けることが好ましい。両面にソルダーレジスト層4を設けることで、さらに、フレックス部8等の補強をすることができる。
【0022】
さらに、印刷ステージ24は、フィルムキャリア1のデバイスホール6に対応する凸部24bを有することが好ましい。デバイスホール6は、ICチップ、LSIチップ等の電子部品を搭載するために、フィルムキャリア1に設けられる部分で、パンチング等により形成される絶縁性樹脂のない部分である。このデバイスホール6には、電子部品の電極と接合させるインナーリード9が形成されている。インナーリード9は、デバイスホール6内に突き出たようになっており、ソルダーレジスト層4を形成時に、スクリーン21には乳剤22でマスクされ、ソルダーレジスト用塗布液23により塞がれないようにしているが、スキージ20の圧力がかかるために、インナーリード9が下側に変形する。この変形は、他の製造工程中の搬送で引っかけて変形し、電子部品の電極と位置が合わなくなり接合できなくなることがある。デバイスホール6に対応する凸部24bを印刷ステージ24に設けることで、インナーリード9等の変形を防止する。
【0023】
さらに、フレックス部8に対応する凸部24aが、デバイスホール6に対応する凸部24bよりも低い印刷ステージ24が好ましい。フレックス部8は、補強のための保護樹脂層13を設ける。デバイスホール6は、後で電子部品を搭載し、その後封止樹脂層(図示せず)を設ける。そのため、ソルダーレジスト用塗布液23を塗布するときは、デバイスホール6を補強するものがないためデバイスホール6に対応する凸部24bを高くしておくことが好ましい。また、フレックス部8に対応する凸部24aが、デバイスホール6に対応する凸部24bよりも55〜65μm低いものであることが好ましい。保護樹脂層13の厚さが、40〜70μmにすることが好ましいからである。
【0024】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の実施例を示す。
厚さ40μmのポリイミド樹脂製絶縁性フィルム2に厚さ12μmの接着剤層3としてエポキシ樹脂をラミネートしたものに、パンチングによりデバイスホール6、スプロケットホール7、フレックス部8を形成する。次に、この接着剤層3に厚さ18μmの電解銅箔5を接着させる。この電解銅箔5上にフォトレジストを塗布し、露光、エッチングして配線パターン5’を形成する。この絶縁性フィルム2は、デバイスホール6が、3000×16000μmで、フレックス部8が、1500×29000μmと800×29000μmの二つある。
次いで、スクリーン版の枠体に、350メッシュのスクリーン21を張り、このスクリーン21に乳剤22を30μmの厚さに塗布して、硬化させてスクリーンを作製した。次に、スクリーン印刷機で、印刷ステージ24のフィルムキャリア1上にスクリーン21を配置し、ソルダーレジスト用塗布液23を流し込み、スキージ20の圧力294kPa(3kg/cm)、移動速度150mm/secで塗布する。一層目は、ウレタン樹脂を用いる塗布液で、二層目はポリイミド樹脂を用いる塗布液である。その後、熱処理して硬化させる。
【0025】
このとき、印刷ステージ24は、デバイスホール6に対応して2800×15800μmで高さ95μmの凸部24bを、フレックス部8に対応して1100×28500μmで高さが30μmと400×28600μmで高さが30μmの二つの凸部24aを設けてある。いずれのソルダーレジスト層4形成時でも、スキージ20の移動は一様であり、スクリーン21が沈み込んだり、絶縁性フィルム2が撓んだりすることはなかった。また、熱処理後のフィルムキャリア1でも、塗り斑が無く、そのため、ピンホール等及び塗り残しは発生しなかった。
【0026】
(比較例1)
比較例1では、凸部24aを有しない印刷ステージ24を用いること以外は、実施例1と同じようにソルダーレジスト層4を設けるフィルムキャリア1を作製した。
ここでは、スキージ20の移動中にその圧力で、絶縁性フィルム2が撓むことがあった。また、フレックス部8では大きく撓んで、塗り斑があり、塗り残し又はピンホールが発生しているものがあった。
【0027】
(実施例2)
実施例2では、凸部24aの周囲に、幅300μm、深さ15μmの窪み24cを設けた印刷ステージ24を用いること以外は、実施例1と同じようにソルダーレジスト層4を設けるフィルムキャリア1を作製した。このとき、ポリイミド樹脂による塗布液によって、絶縁フィルム2上にできた保護樹脂層13の丘状の盛り上がり部分14は、幅が平均200μm、高さが平均10μmであった。 いずれのソルダーレジスト層4形成時でも、実施例1に比べても、スキージ20の移動は一様であり、スクリーン21が沈み込んだり、絶縁性フィルム2が撓んだりすることはなかった。また、熱処理後のフィルムキャリア1でも、塗り斑が無く、そのため、ピンホール等及び塗り残しは発生しなかった。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法では、絶縁性フィルムが撓んだり曲がったりすることが無く、また、スキージも塗布時に滑らかに移動して、フレックス部のフレックス部及びデバイスホールでの塗り斑の発生が無かった。そのために、フレックス部等における未充填の塗り残し及び厚くなった部分でのピンホール等の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、フィルムキャリアの構成を概略的に示す平面図である。
【図2】 図2は、図1に示すフィルムキャリアのA−A‘線に沿った断面図である。
【図3】 図3は、本発明のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法の一実施形態を示す概略図である。
【図4】 図4(a)は、本発明のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法に用いる印刷ステージの構造を示す概略図である。図4(b)は、フレックス部の部分を拡大した図である。
【図5】 図5は、従来のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法の例を示す概略図である。
【図6】 図6は、保護樹脂層を形成時にフレックス部の周囲に丘状の盛り上がり部分が形成された場合のソルダーレジスト層のスクリーン印刷例を示す図である。
【符号の説明】
1 フィルムキャリア
2 絶縁性フィルム
3 接着剤層
4 ソルダーレジスト層
5 金属箔(銅箔)
5‘ 配線パターン
6 デバイスホール
7 スプロケットホール
8 フレックス部(フレックススリット)
9 インナーリード
10 アウターリード
10a 出力アウターリード
10b 入力アウターリード
11 保護樹脂層
12 ICチップ
13 保護樹脂層
14 丘状の盛り上がり部分
20 スキージ
21 スクリーン
22 乳剤
23 ソルダーレジスト用塗布液
24 印刷ステージ
24a フレックス部に対応する凸部
24b デバイスホールに対応する凸部
24c 段差(窪み)

Claims (5)

  1. 屈曲用フレックス部を備えた絶縁性フィルムと、
    この絶縁性フィルム上に形成された金属箔による配線パターン
    を有するフィルムキャリアを、
    前記絶縁性フィルムのフレックス部に対応する凸部を有する印刷ステージで支持して前記金属箔による配線パターン上にソルダーレジスト層を形成するフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、
    前記絶縁性フィルムのフレックス部の周囲に、丘状の盛り上がり部分がある場合は、前記凸部の周囲に、前記丘状の盛り上がり部分に対応する窪みを設けた印刷ステージを用いて前記絶縁性フィルムを支持することを特徴とするフィルムキャリアのスクリーン印刷方法。
  2. 請求項1に記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、
    前記丘状の盛り上がり部分は、前記フレックス部を保護する保護膜形成時の塗布液に起因するものであることを特徴とするフィルムキャリアのスクリーン印刷方法。
  3. 請求項1又は2に記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、
    フレックス部に対応する印刷ステージの凸部の大きさが、前記フィルムキャリアの平面図上、対応するフレックス部より、縦横とも100〜200μmの範囲で小さい
    ことを特徴とするフィルムキャリアのスクリーン印刷方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、
    フレックス部の幅が、500μm以上である
    ことを特徴とするフィルムキャリアのスクリーン印刷方法。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載のフィルムキャリアのスクリーン印刷方法において、
    絶縁性フィルムの厚さが、40μm以上である
    ことを特徴とするフィルムキャリアのスクリーン印刷方法。
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