JP3728343B2 - 不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体に関する。さらに詳しくは、優れた柔軟性と、不織布およびフィルム間の適切な接着強度とを兼ね備え、おむつ等の生理・衛生用品に好適に用いられる不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
おむつ、女性用生理用品、失禁用下着等の各種生理・衛生用品が市販されている。このような生理・衛生用品は、基本的に肌との接触を和らげる液体透過性シートと、尿等の洩れを防ぐための液体非透過性シートと、両者の間に挿入される吸収部材とから構成されている。この液体非透過性シートとしては、通常、合成樹脂フィルムが、いわゆるバックシートとして用いられている。
このバックシートは、合成樹脂フィルムが本来的に有する外見上の冷たさ、肌に対する感触の硬さ(風合いの悪さ)、ガサガサという音の発生等の問題があった。
【0003】
このような不都合を解消するため、合成樹脂フィルムに不織布シートを貼合わせた、いわゆるクロスライク化がなされたものが開示されている(実開昭62−41006号公報,実開昭62−83807号公報、および特開昭63−212357号公報)。
これらの処理がなされたバックシートは、風合い面で向上が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらのバックシートの作製時における貼り合わせ方法の一つとして熱ラミネート法が挙げられているが、不織布とフィルムとを充分な接着強度を持つよう接着させると風合いが硬くなる。また、風合いを柔らかくするために熱ラミネートをゆるやかな条件にすると、不織布とフィルムとの接着強度が弱くなる。そのような原反を使用した、たとえば紙おむつは、防水性のフィルムと不織布とが部分的、全面的に剥離しやすくなり、おむつとして充分な品質を保つことができない。これまでの熱ラミネート法による不織布とフィルムとのラミネートでは、紙おむつに使用することができる柔らかさと、不織布とフィルムとの充分な接着強度とを併せ持つ積層体を得ることはできなかった。
【0005】
本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであり、優れた柔軟性(風合い)と、不織布およびフィルム間の適切な接着強度とを兼ね備えた不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを熱ラミネートすることにより得られる積層体において、熱可塑性樹脂フィルムが、互いの融点差が5℃以上、好ましくは10℃以上の二枚の熱可塑性樹脂フィルムをそれぞれ外層として有する多層フィルムであり、かつ不織布が、多層フィルムの融点が低い方のフィルムを形成する樹脂よりも5℃以上、好ましくは10℃以上高い融点を有する熱可塑性樹脂からなるシートであり、さらに不織布と、多層フィルムの融点が低い方の熱可塑性樹脂フィルム面とが熱ラミネートされていることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0007】
また、その好ましい態様として、前記不織布が、ポリプロピレンからなり、かつ前記互いの融点差が5℃以上の二枚の熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンフィルムおよびポリプロピレンフィルムであることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0008】
また、不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを熱ラミネートすることにより得られる積層体において、不織布が、熱可塑性樹脂からなるシートであり、かつ、熱可塑性樹脂フィルムが、不織布との熱接着性に優れた熱可塑性樹脂フィルムと、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂フィルムとをそれぞれ外層として有する多層フィルムであり、さらに不織布と、多層フィルムの不織布との熱接着性に優れた熱可塑性樹脂フィルム面とが熱ラミネートされていることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0009】
また、その好ましい態様として、前記不織布が、ポリプロピレンからなり、かつ多層フィルムの両外層が、それぞれポリプロピレンフィルムおよびポリエチレンフィルムであることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0010】
また、不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを熱ラミネートすることにより得られる積層体において、熱可塑性樹脂フィルムが、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂からなり、かつ、不織布が、熱可塑性樹脂からなる不織布層と、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂からなる不織布層とをそれぞれ外層として有する多層不織布であり、さらに多層不織布の柔軟性に優れた熱可塑性樹脂からなる不織布層面と、熱可塑性樹脂フィルムとが熱ラミネートされていることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0011】
また、その好ましい態様として、前記熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンフィルムであり、かつ、多層不織布の両外層が、ポリプロピレンからなる不織布層、およびポリエチレンからなる不織布層であることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0012】
また、不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを熱ラミネートすることにより得られる積層体において、不織布が、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂からなるシートであり、かつ熱可塑性樹脂フィルムが、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂フィルムと、熱可塑性樹脂フィルムとをそれぞれ外層として有する多層フィルムであり、さらに、不織布と多層フィルムの柔軟性に優れた熱可塑性樹脂フィルム面とが熱ラミネートされていることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0013】
また、その好ましい態様として、前記不織布が、ポリエチレンからなり、かつ多層フィルムの両外層が、それぞれポリエチレンフィルムおよびポリプロピレンフィルムであることを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体が提供される。
【0014】
さらに、前記不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体からなることを特徴とするおむつ用バックシートが提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
本発明は、基本的に、不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを熱ラミネートすることにより得られる、柔軟性と、不織布およびフィルム間の適切な接着強度とを兼ね備えた積層体である。
本発明は、三つの態様、すなわち、第1発明、第2発明、および第3発明、を包含する。
【0016】
1.第1発明
(1)熱可塑性樹脂フィルム
▲1▼構造
本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルムは、互いの融点差が5℃以上、好ましくは10℃以上の二枚の熱可塑性樹脂フィルムをそれぞれ外層とする多層フィルムである。本発明の目的を阻害しない範囲で、中間に必要に応じて、たとえばガスバリア性,耐水圧性,緩衝性向上のための層を設けることもできる。
二枚のフィルムの厚さは、特に制限はないが、たとえば、それぞれ5〜30μmが好ましい。
【0017】
▲2▼樹脂の種類
本発明に用いられる多層フィルムの両外層の樹脂は、互いの融点差が5℃以上であることが必要であり、10℃以上であることが好ましい。
不織布と熱可塑性樹脂の多層フィルムとを熱ラミネートする場合、不織布と、多層フィルムの融点が低い方の熱可塑性樹脂フィルム面とが貼合わされるが、融点が低い方の熱可塑性樹脂フィルムを形成する樹脂と、不織布および融点が高い方の熱可塑性樹脂フィルムを形成する樹脂との融点差が5℃未満であると、不織布とフィルムとをラミネートさせるのに充分な温度をかけた場合、非ラミネート層も溶融し、ピンホールが発生するおそれがあるため、加熱条件が厳しくなり、同じ目付量で比較した場合、フィルムの防水性が失われるとともに、不織布等が硬くなり、肌触り、風合いを害することになる。
【0018】
互いの融点差が5℃以上の樹脂の組合せとしては、特に制限はないが、たとえば、ポリプロピレン(融点140〜160℃)とポリエチレン(融点100〜130℃)、ナイロン(融点210〜260℃)とポリエチレン(融点100〜130℃)、ナイロン(融点210〜260℃)とポリプロピレン(融点140〜160℃)、ポリエチレンテレフタレート(融点240〜280℃)とポリエチレン(融点100〜130℃)、ポリエチレンテレフタレート(融点240〜280℃)とポリプロピレン(融点140〜160℃)、メタロセン触媒を使用して製造された低密度ポリエチレン(LDPE)(融点95℃)と直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(融点120℃)等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレンとポリエチレンとの組合せが、他樹脂と比較した場合、融点が低いため加工が容易で、安価のため好ましい。
【0019】
中間層の樹脂成分としては、熱可塑性樹脂であれば特に制限はない。例えば、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート,ポリフェニレンオキシド,ポリスルホン,ポリエーテルスルホン等のポリエーテル、6,6−ナイロン等のポリアミド、ポリフェニレンスルフィド,ポリオキシメチレン等の縮重合系重合体、ポリアクリル酸,ポリアクリル酸エステル,ポリメチルメタクリレート等のアクリル系重合体、ポリオレフィン,またはポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル化合物共重合体等の熱可塑性樹脂を挙げることができ、本発明を阻害しない範囲で適宜選択することができる。この樹脂のフィルムや発泡層を中間層として好適に用いることができる。
【0020】
▲3▼多層フィルムの製造方法
本発明に用いられる多層フィルムの製造方法は特に制限はないが、たとえば共押出しによるキャスト(Tダイ)法、インフレーション法を用いて製造することができる。
【0021】
(2)不織布
本発明に用いられる不織布は、前述のように、前記多層フィルムの融点が低いフィルムを形成する樹脂よりも5℃以上、好ましくは10℃以上高い融点を有する熱可塑性樹脂からなるシートである。
不織布を構成する樹脂としては、前記多層フィルムの融点が高いフィルムを形成するものと同様のものを用いることができる。中でもポリプロピレンが安価であり、他樹脂より融点が低く加工が容易であるため好ましい。
その種類、製造方法としては特に制限はないが、たとえば、スパンボンド法、メルトブロー法,カード法を挙げることができる。
なお、不織布を構成する樹脂は、前記多層フィルムの融点が高いフィルムを形成する樹脂と同一でも異なっていてもよい。
目付量としては特に制限はないが、たとえば10〜70g/m2 が好ましい。
【0022】
(3)熱ラミネート
本発明に用いられる熱ラミネート方法については特に制限はないが、たとえば二本の熱カレンダーロール間を通し熱接着をさせる方法、および前記方法のうち一本に熱エンボシングロールを用いて熱接着させる方法を挙げることができる。
【0023】
上記の構成の積層体とすることにより、通常は熱接着することができない、互いに異種素材を使用した不織布とフィルムとを熱接着した積層体を提供することができる。従って、将来的に積層体に求められる要求特性が変化する等の理由で、素材が多様化しても、熱接着による積層体製造を行うことができる。
また、互いに同素材の不織布とフィルムとの熱接着を行う場合に比べ、中間層がより低温で溶融するので、同じ熱接着条件であるならば、生産性を向上させることができる。
【0024】
2.第2発明
(1)熱可塑性樹脂フィルム
▲1▼構造
本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルムは、不織布との熱接着性に優れた熱可塑性樹脂フィルムと、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂フィルムとを、それぞれ外層とする多層フィルムである。中間層を設けてもよいことは第1発明の場合と同様である。
二枚のフィルムの厚さは特に制限はないが、たとえば、それぞれ0.5〜30μmとすることが好ましい。
【0025】
▲2▼樹脂の種類
本発明に用いられる不織布との熱接着性に優れた熱可塑性樹脂フィルムにおいて、「不織布との熱接着性に優れる」とは、熱接着した後、不織布となじみ、接着強力が大きいことを意味する。本発明における接着強力の測定方法は後に説明するが、接着強力が大きいとは、その方法で測定した値が20g/5cm以上、好ましくは30g/5cm以上さらに好ましくは50g/5cm以上であることを意味する。
接着強力が20g/5cm未満の場合、不織布とフィルムとの間に全面剥離や部分剥離が発生しやすい。なお、不織布との熱接着性が悪いフィルムを使用すると、充分な接着強度を得るためには、より高温及び/又は高圧にならざるをえず、その結果、風合いが硬くなったり、ピンホールが発生する等の不都合が生ずる。
【0026】
本発明における接着強力の測定方法は、引張試験機として、インストロン1122型を用い、不織布とフィルムとの熱接合体のサンプルにおける接合幅を5cmとし、引張速度を200mm/minで接合されていない不織布と、接合されていないフィルムとを反対の方向(180°の方向)に引張った際に生じる応力を測定する。この場合、サンプル幅5cmの接合部分と、接合されてない不織布と、接合されていないフィルムとは、Tの字状となる。評価は、極大値四点(大きい値から順に四点)の平均値と、極小値四点(小さい値から順に四点)の平均値との中間の値を中間測定値とする。この測定を四回繰り返し、中間測定値の平均値を測定値とする。
【0027】
このような不織布との熱接着性に優れた熱可塑性樹脂の具体的選定としては、例えば不織布に用いた樹脂と同種の熱可塑性樹脂を用いることが通常である。
異種の樹脂を用いる場合、たとえば不織布とフィルムとの組合せにおいて、PP不織布とEVAフィルム,PP不織布とエチレンメチルメタクリレート(EMMA)フィルム(単層,多層)、PP不織布と、PEおよびEPRをブレンドした単層フィルムを挙げることができる。
【0028】
また、本発明に用いられる柔軟性に優れた熱可塑性樹脂フィルムにおいて、「柔軟性に優れる」とは後に説明する曲げ試験で測定した値が0.30gfcm2 /cm以下、好ましくは0.20gfcm2 /cm以下であることを意味する。この測定値が0.30gfcm2 /cmを超えると風合いが硬く感ずるようになる。
【0029】
本発明における曲げ試験で柔軟性を測定する方法は、サンプル全体を一定曲率で円弧状に曲げ、その曲率を等速で変化させ、それに伴なう微小な曲げモーメントを検出し、曲げモーメントと曲率との関係から柔軟性を定量化するものである。具体的には、カトーテック株式会社製純曲げ試験機(KES−FB2)を使用し、サンプルは20cm×20cmの正方形とする。曲率は、等速で−2.5〜+2.5cm-1で変化させ、1サイクル20秒の間に曲率を0→+2.5→0→−2.5→0のように変化させる。3回繰り返し測定し、その平均値を柔軟性の測定値とする。本発明においては、縦(MD)方向の曲げを測定した。測定値は、小さい方が柔軟性に優れていることを示す。この試験機を用いた場合、柔軟性に優れる(柔らかい)場合は0.2以下で、柔軟性に劣る(硬い)場合は0.4以上で、普通の場合0.3である。
【0030】
このような柔軟性に優れた熱可塑性樹脂フィルムの具体的選定としては、不織布との熱接合に優れた熱可塑性樹脂よりも柔軟であれば特に制限はないが、例えばポリエチレンを挙げることができる。
【0031】
従来も、通常不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの双方に腰の強いポリプロピレンを用いていたが、全体的に硬いため目付を薄くする必要があり、技術的に薄肉化には限界があり、また生産性が低下する等の問題があった。
本発明のように、一つの外層として、不織布との熱接着性が優れた樹脂として腰の強いポリプロピレンを用い、他の外層(シール層)として、柔軟性に優れたポリエチレンを用いることによって、不織布およびフィルム間の適切な接着強度と、柔軟性とを兼備した多層フィルム、延いてはその積層体を提供することができる。
【0032】
▲3▼多層フィルムの製造方法
本発明に用いられる多層フィルムの製造方法は特に制限はないが、たとえば、キャスト(Tダイ)法、インフレーション法により製造することができる。
【0033】
(2)不織布
本発明に用いられる不織布と、前記多層フィルムの熱ラミネートされる側の熱可塑性樹脂フィルムとには、前述のように相互に熱接着性の優れた樹脂同士の組合せが用いられる。具体的には、ポリプロピレンの共用を挙げることができる。
その種類、製造方法としては第1発明と同様のものを用いることができる。
【0034】
なお、不織布を構成する樹脂は、前記多層フィルムの不織布との熱接着性に優れた熱可塑性樹脂フィルムに用いた樹脂と同一でも異っていてもよい。
目付量としては、特に制限はないが、たとえば、10〜70g/m2 が好ましい。
【0035】
(3)熱ラミネート
本発明に用いられる熱ラミネート方法は特に制限はないが、たとえば、第1発明の場合と同様に実施することができる。
【0036】
上記の積層体とすることによって、不織布およびフィルム間の適切な接着強度と、柔軟性とを兼備した不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体を熱ラミネートにより提供することができる。また、この積層体を用いて製袋する場合に、多層フィルムの柔軟性に優れた熱可塑性樹脂フィルムをいわゆるシール層として用いることによって袋をつくり易くすることができる。
【0037】
3.第3の発明
(1)熱可塑性樹脂フィルム
本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルムは、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂からなり、第2発明で用いたものと同様のものを用いることができる。
その厚さは特に制限はないが、たとえば、5〜60μmが好ましい。
【0038】
(2)不織布
▲1▼構造
本発明の不織布は、熱可塑性樹脂からなる不織布層と、柔軟性に優れた熱可塑性樹脂からなる不織布層(シール層)とをそれぞれ外層として有する多層不織布である。中間層として、第1および第2発明で用いた樹脂のフィルムを用いてもよく、また、不織布や発泡体であっても良い。
【0039】
▲2▼樹脂の種類
熱可塑性樹脂および柔軟性に優れた樹脂としては、第2発明で用いたものを同様に用いることができる。
【0040】
▲3▼多層不織布の製造方法
本発明に用いられる多層不織布の製造方法は特に制限はないが、たとえば、スパンボンド法,メルトブロー法,カード法等を用いて、それぞれ異なる樹脂による不織布層を積層することにより製造することができる。
【0041】
▲4▼目付量
二枚の不織布層の目付量としては特に制限はないが、たとえば、それぞれ5〜50g/m2 とすることが好ましい。
【0042】
(3)熱ラミネート
本発明に用いられる熱ラミネート方法については特に制限はないが、たとえば、第1発明と同様にして実施することができる。
【0043】
上記の積層体とすることによって、不織布およびフィルム間の接着強度と、柔軟性とに優れるとともに、製袋性(袋をつくり易い性質)にも優れた不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体を提供することができる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
[実施例1]
ポリエチレン(出光石油化学社製モアテックV−0398,MI=3)とポリプロピレン(出光石油化学社製出光ポリプロF−794,MI=7)を層比6:1で共押出キャスト法により厚さ25μmの多層フィルムを作製した。得られた多層フィルムのポリエチレン層と、ポリプロピレン(出光石油化学社製出光ポリプロY6005GM,MI=60)をスパンボンド法により不織布化した目付20g/m2 の不織布とを、接するように合わせ、140℃に加熱したエンボシングロールと105℃に加熱した鏡面(スムース)ロールとの間を、ロール間に線圧20kg/cmの圧力を加えながら、速度50m/minで通して熱ラミネートした。なお、不織布側がエンボシング側になるようにした。
得られた積層体について各評価項目、すなわち接着強力,柔軟度,およびピンホールの有無をそれぞれ測定した。その結果を表1に示す。
【0045】
[実施例2]
実施例1において、インフレーション法により成膜したメタロセン触媒系低密度ポリエチレン(LDPE)(ダウケミカル社製アフィニティ1880)と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(三菱化学社製三菱ポリエチ−LL)との多層フィルムを用いたこと、およびメタロセン触媒系LDPE面と不織布とを接着させたこと以外は実施例1と同様にした。
【0046】
[実施例3]
実施例1において、インフレーション法により成膜したエチレンメチルメタクリレート(EMMA)(住友化学社製アクリフト)とポリエチレン(LLDPE)(三菱化学社製三菱ポリエチ−LL)との多層フィルムを用いたこと、およびEMMA面と不織布とを接着させたこと以外は実施例1と同様にした。
【0047】
[比較例1]
実施例1において、ポリエチレン(出光石油化学社製モアテックV−0398,MI=3)の単層フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にした。評価項目の測定結果を表1に示す。
【0048】
[比較例2]
実施例1において、ポリエチレン(出光石油化学社製モアテックV−0398,MI=3)の単層フィルムを用いたこと、およびラミネート条件をエンボスロール90℃、スムースロール90℃にしたこと以外は実施例1と同様にした。
【0049】
[比較例3]
実施例1において、融点差が3℃の、ポリエチレン(出光石油化学社製モアテックV−0398,MI=2)とポリエチレン(出光石油化学社製出光ポリエチレン−L0234CL,MI=2)とを用いたこと以外は実施例1と同様にした。評価項目の測定結果を表1に示す。
【0050】
[実施例4]
実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。得られた多層フィルムのポリプロピレン層と、実施例1と同様にして得られた不織布が接するように重ね合わせ、140℃に加熱したエンボシングロールと、75℃に加熱した鏡面(スムース)ロールの間を、ロール間に線圧20kg/cmの圧力を加えながら速度50m/minで、通して熱ラミネートした。なお、不織布がエンボシングロール側になるようにした。実施例1と同様に評価項目の測定をし、その結果を表1に示す。
【0051】
[比較例4]
実施例4において、前記ポリプロピレン(MI=7)の単層フィルム(厚さ20μm)を用いたこと以外は実施例4と同様にした。評価項目の測定結果を表1に示す。
【0052】
[参考例1]
ポリプリピレン(出光石油化学社製出光ポリプロY6005GM,MI=60)をスパンボンド法により不織布化した目付10g/m2のポリプロピレン不織布とポリエチレン(出光石油化学社製出光ポリエチレン−L5064G,MI=40)をスパンボンド法により不織布化した目付10g/m2のポリポリエチレン不織布とを積層することにより得られた多層不織布と、ポリエチレン(大倉工業社製高密度ポリエチレン)単層フィルム(厚さ20μm)が接するように重ね合わせ、120℃に加熱したエンボシングロールと、75℃に加熱した鏡面(スムース)ロールの間を、ロール間に線圧20kg/cmの圧力を加えながら、速度50m/minで通して熱ラミネートした。なお不織布がエンボシングロール側になるようにした。得られた積層体について、実施例1と同様に評価項目を測定した。その結果を表1に示す。
【0053】
[比較例5]
参考例1において、不織布として前記ポリプロピレン(MI=60)不織布(目付20g/m2)を用いたこと以外は参考例1と同様にした。評価項目の測定結果を表1に示す。
【0054】
なお、熱接着性は以下のように評価した。
○:接着強力が20g/5cm以上で、下記のトラブルなし。
×:接着強力20g/5cm未満で、積層体を通常のおむつ製造機にかけると、縦方向の張力が加わり、フィルムと不織布とが一部分離(剥離)する(生産トラブルを生ずる)。また、製品のおむつになっても、使用時の折り曲げ等によりフィルムと不織布とが一部分離(剥離)し、外観不良となる。
【0055】
また、柔軟性は以下のように評価した。
KES試験で「普通」の硬さの値0.3を標準として比較した。
○:被験者10人中、8人以上が標準より柔らかいと判断
△:被験者10人中、3〜7人が標準より柔らかいと判断
×:被験者10人中、8人以上が標準より硬いと判断
【0056】
また、ピンホールは以下のように評価した。
○:ピンホールなし
×:ピンホール1個以上あり
【0057】
また、おむつ適性は以下のように評価した。
○:熱接着性評価(○)+柔軟性評価(○)+ピンホール評価(○)
△:熱接着性評価(○)+柔軟性評価(△,×)+ピンホール評価(○)(使用感は悪いが、防水性は良好)
×:熱接着性評価(×)かピンホール評価(×)の少なくとも一つを含むケース(おむつの機能なし)
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって柔軟性(風合い)と、不織布およびフィルム間の適切な接着強度とを兼ね備えた不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体を提供することができる。
Claims (3)
- 不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを熱ラミネートすることにより得られた、曲げ試験が0.19gfcm 2 /cm以下の積層体であって、
熱可塑性樹脂フィルムが、互いの融点差が5℃以上の二枚の熱可塑性樹脂フィルムをそれぞれ外層として有する多層フィルムであり、かつ不織布が、多層フィルムの融点が低い方のフィルムを形成する樹脂よりも5℃以上高い融点を有する熱可塑性樹脂からなるシートであり、さらに不織布と、多層フィルムの融点が低い方の熱可塑性樹脂フィルム面とが熱ラミネートされたことを特徴とする不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体。 - 前記不織布が、ポリプロピレンからなり、かつ前記互いの融点差が5℃以上の二枚の熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンフィルムおよびポリプロピレンフィルムであることを特徴とする請求項1記載の不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体。
- 請求項1又は2に記載の不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体からなることを特徴とするおむつ用バックシート。
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|---|---|---|---|
| JP05623396A JP3728343B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP05623396A JP3728343B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 不織布と熱可塑性樹脂フィルムとの積層体 |
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| JPH09239920A JPH09239920A (ja) | 1997-09-16 |
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1996
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