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JP3729982B2 - 脱穀装置 - Google Patents
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JP3729982B2 - 脱穀装置 - Google Patents

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正剛 三好
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインやハーベスタ等に搭載する脱穀装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
脱穀装置には、より精度の高い脱穀を図る目的で、扱胴に接続して処理胴を設けたものがある。処理胴は、主として穂切れ稈から穀粒を脱穀するものであり、処理胴からは稈交じりの穀粒(以下、稈穀粒という)が放擲される。この稈穀粒は、扱胴の後方に設けられる4番樋を構成する4番樋後壁と、これから処理胴の後方に設けられる吸引胴にかけて渡された吸引廻し板とで形成される放擲空間を通って処理胴の側方(前方)に設けられる選別板に導かれるようになっている。この場合、放擲空間は、穀粒を選別板上に均等に分散するよう設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、通常の稈穀粒の場合はこれでよいのであるが、湿度の高い稈穀粒や穀稈に雑草等が多く交じったものでは、比重が高まってより遠くに放擲されてしまう。従って、選別板上、放擲方向下流側の位置に偏って放擲され、選別性能が低下する。
本発明は、このような課題を解決するものであり、高湿度材や雑草交じりのものでも選別板に万遍なく放擲できるようにしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、処理胴(12)の左側下方に選別板(14)を、後下方に吸引胴(16)をそれぞれ配置し、処理胴(16)の左側方に4番樋前壁(40)と4番樋後壁(42)とで前後に仕切られる4番樋(38)を形成するとともに、4番樋後壁(42)から吸引胴(16)にかけて吸引廻し板(58)を渡した脱穀装置において、4番樋後壁(42)と吸引廻し板(58)とで形成される処理胴(16)から選別板(14)に通ずる処理胴 (12) の左側面に後部の一部を残して張られる金網 (34) を一部取り込んで側方断面視略山形に形成される放擲空間(60)に、この放擲空間(60)の断面形状とほぼ同じ形状をして放擲空間 (60)を遮る遮蔽板(64)を設けたことを特徴とする脱穀装置を提供する。
【0005】
処理胴から放擲される稈穀粒は、この放擲空間に限らず、4番樋や放擲空間の下方の空間も当然に飛翔する。しかし、比重が高くて比較的遠方に放擲される稈穀粒は必然的に上方の放擲空間中を飛翔するから、ここに遮蔽板が放擲空間一杯に設けられていると、遠方に放擲される稈穀粒の飛翔力を弱め、放擲方向下流側に偏って落下するのを防ぐ。
【0006】
又、本発明は、前記した処理胴の左側面には後部の一部を残して金網が張られており、放擲空間が、金網を一部有して処理胴の後部に形成される手段、前記した遮蔽板が、放擲空間の断面形状ととほぼ同じ形状をしている手段をそれぞれ提供する。
【0007】
一般に、処理胴は、左側面(前面)に金網が後部の一部を残して張られており、処理する稈穀粒を後方に送る機能を有している。従って、強い遠心力を受ける穀粒は金網の部分から放擲され、比重の軽い稈屑等は後部の金網のない箇所から放出されるのが通常である。
【0008】
このような場合、放擲空間が、その断面内に金網の後端を一部取り込んで処理胴の後部に形成されるとすれば、たとえ、途中に遮蔽板が存在していたとしても、金網のない部分から放出される稈屑を吸引胴で効率的に吸引できる。又、遮蔽板が、放擲空間の断面形状とほぼ同じ形状をしておれば、放擲空間中を飛翔するすべての稈穀粒に対して影響を与える。
【0009】
更に、本発明は、前記した手段において、放擲空間が、下方ほど幅広の略逆U字形の断面を有している手段、遮蔽板が、その下部が後面視で下方ほど放擲方向下流に傾く斜めに形成される手段、遮蔽板が、後面視で選別板の中程からやや放擲方向下流側に寄った位置に取り付けられる手段を提供する。
【0010】
これらの手段は、放擲空間の上方を飛翔して遠くに到達する稈穀粒に対するほど強い抑止力を与えるとともに、その抑止力を最適な箇所で付与するのに寄与し、その結果、選別板上への均等分散に貢献する。更に、放擲空間の中下方を飛翔する通常の稈穀粒の分散放擲に支障を与えない効果も発揮する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一例を示す脱穀装置の縦断面図、図2は図1のA−A断面図であるが、コンバイン等における脱穀装置は、前方から、扱胴10、処理胴12、選別板14及び吸引胴16等が配置される。尚、ここでの前後、左右、上下といった方向は、操縦者が機の座席に坐った状態を基準にする。
【0012】
扱胴10は、脱穀装置の前部に設けられた扱室18内で、前後方向に据えられた軸心の回りに垂直回動するドラム20の外周に扱歯22が植設されたものである。扱室18の下部には選別金網24が設けられており、扱胴10の左側方には穀稈移送装置26が設けられている。穀稈は、その穂先を扱室18内に突入されて穀稈移送装置26で移送され、その間に扱歯22に当てて脱穀される。
【0013】
処理胴12は、扱室18の右側後方にこれと一部重複した状態で形成される処理胴室28に収容され、前後方向に向けられた軸心回りを垂直回動するドラム30の外周に処理歯32が植設されたものである。処理胴12の前面(左側面)には金網34が後部の一部を残して張られている。
【0014】
処理胴12は、扱室18から流入する穂切れした稈穀粒を処理歯32で稈と穀屑に分離し、それぞれを左側方(前方)に放擲するとともに、後方に送るものである。このとき、金網34の存在は、稈屑が透過をするのを避け、稈屑は金網34のない後部から放出させるのに貢献する。
【0015】
処理胴12の左側方には、4番と称される稈にささり込んでいる穀粒を選別板14に導く4番樋38が形成されている。この4番樋38は、4番樋前壁40と後壁42とで前後が仕切られ、脱穀装置の左壁体を構成する左壁44と吸引胴12の左側方を覆う右壁46とで左右が隔成されたダクトであり、後述する唐箕の風によって稈屑を吸引胴16の出口に形成された排塵口36に送出するものである。
【0016】
選別板14は、扱室18の下方から処理胴室28の左側下方にかけて設けられるもので、選別櫛48を並設した棚を揺動するものである。選別板14は、下方に設けられた唐箕50の風によって選別櫛48で穀粒と稈屑を分離するものであり、稈屑は排塵口36へ送り、穀粒は穀粒排出機構52で取り出す。
【0017】
吸引胴16は、処理胴12の後下方で、選別板14の上方にこれとほぼ同じ幅で設けられる吸引胴室54に収容されて左右方向に向けられた軸心回りを垂直回動する横断流ファン56を主体とするものである。吸引胴16は、処理胴12からの穀粒の放擲を助け、選別板14上の稈屑を吸引するものである。
【0018】
4番樋後壁42から吸引胴16の入口にかけては吸引廻し板58が渡されている。この場合、前記した右壁46は脱穀装置の後部まで延びているが、4番樋後壁42と吸引廻し板58とで囲まれる空間だけは開口されている。従って、この空間だけは処理胴12から選別板14にかけて直接通じており、これをここでは放擲空間60と称する。この他、処理胴12の後方には藁を処理する排藁処理装置62が設けられている。
【0019】
処理胴12から放擲される稈穀粒のうち、放擲空間60を通るものは選別板14に直接至る。一方、前記した右壁46は処理胴12の高さ程度は存在しているから、その下方の空間は、右壁46で遮られるものの、選別板14に通じており、稈穀粒はこの空間も飛翔する。
【0020】
この放擲空間60は、下方ほど幅広の略逆U字形の断面をしている。下方の方が放擲される稈穀粒の密度が高いから、この部分を広くすれば、その流通が円滑になるからである。この放擲空間60は、処理胴12の後部に形成されることになるが、このとき、その断面の一部に金網34の後端が来るようにするのが好ましい。
【0021】
本発明は、以上の放擲空間60に、この放擲空間60を遮る遮蔽板64を取り付けたものである。遮蔽板64の取付け形態は問わないが、要は、動かないように止め付ければよい。具体的には、ボルト等で取り外し可能に止めたり、溶接で一体化することが考えられる。前者にすると、取付け位置が調整できたり、通常の稈穀粒でこれが不要のときに取り外せたりする利点がある。
【0022】
処理胴12から放擲される稈穀粒は、この放擲空間60に限らず、その下方の空間も当然に飛翔する。しかし、比重が高くて比較的遠方に放擲される稈穀粒は必然的に上方の放擲空間60中を飛翔するから、ここに遮蔽板64が設けられていると、遠方に放擲される稈穀粒の飛翔力を弱め、放擲方向下流側に偏って落下するのを防ぐ。この場合、遮蔽板64が放擲空間60の断面とほぼ同じ形状をしていると、放擲空間60を飛翔するすべての稈穀粒に対して遮蔽効果を与える。
【0023】
処理胴12から放擲される稈穀粒のうち、穀粒は金網34を透過するが、稈屑は金網34で遮蔽されてこれが存在しない後部から放出されるのが通常である。従って、放擲空間62が金網34の後端をその断面内に一部取り込んでおれば、金網34がない部分から集中的に放出される稈屑の吸引胴16による吸引効果が大きい。この場合、遮蔽板64が放擲空間60全域に存在するものであれば、稈屑もこれで遮蔽されるが、稈屑は比重が軽いから、その影響を受け難い。何なら、金網34が存する部分だけ遮蔽板64を設けるようにしてもよい。
【0024】
稈穀粒の放擲を選別板14上へ均等に分散させるには、遮蔽板64の後面視形状やその取付け位置も重要である。遮蔽板64の後面視形状は、上部は放擲空間60に直角で、下部は下方ほど下流側に傾く斜めに形成するのが好ましい。遠くまで放擲される上位を飛翔する稈穀粒に対しては急激な抑止力を与え、さほど遠くに放擲されない中位を飛翔する稈穀粒に対してはあまり強い抑止力を与えないためである。又、下部の斜め形状は、通常の稈穀粒の場合にその飛翔力を落とさない効果もある。
【0025】
放擲空間60における遮蔽板64の取付け位置は、後面視で選別板14の中程かそれよりやや放擲方向下流側の位置が好ましい。この位置が、処理胴12と選別板14との関係上、稈穀粒を選別板14上にもっとも効果的に分散して放擲するからである。
【0026】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、高湿度材や雑草が混じって比較的比重が高くて遠くに放擲される稈穀粒は遮蔽板によってその勢いが弱められるから、選別板の上に偏って落下するのを防ぎ、選別機能を低下させない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例を示す脱穀装置の縦断面図である。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
12 処理胴
14 選別板
16 吸引胴
38 4番樋
40 4番樋前壁
42 4番樋後壁
58 吸引廻し板
60 放擲空間
64 遮蔽板

Claims (4)

  1. 処理胴(12)の左側下方に選別板(14)を、後下方に吸引胴(16)をそれぞれ配置し、処理胴(16)の左側方に4番樋前壁(40)と4番樋後壁(42)とで前後に仕切られる4番樋(38)を形成するとともに、4番樋後壁(42)から吸引胴(16)にかけて吸引廻し板(58)を渡した脱穀装置において、4番樋後壁(42)と吸引廻し板(58)とで形成される処理胴(16)から選別板(14)に通ずる処理胴 (12) の左側面に後部の一部を残して張られる金網 (34) を一部取り込んで側方断面視略山形に形成される放擲空間(60)に、この放擲空間(60)の断面形状とほぼ同じ形状をして放擲空間 (60)を遮る遮蔽板(64)を設けたことを特徴とする脱穀装置。
  2. 放擲空間が、下方ほど幅広の略逆U字形の断面をしている請求項1に記載の脱穀装置。
  3. 遮蔽板が、その下部が後面視で下方ほど放擲方向下流側に傾く斜めに形成される請求項1又は2に記載の脱穀装置。
  4. 遮蔽板が、後面視で選別板の中程からやや放擲方向下流側に寄った位置に取り付けられる請求項1〜3いずれかに記載の脱穀装置。
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