JP3735779B2 - 可逆感熱媒体の情報書換装置及び方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可逆感熱媒体の情報書換装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
可逆性感熱記録材料を用いた可逆感熱紙として、例えば、電子供与性染料前駆体を用いたロイコ系リライタブル感熱紙が開発されている。電子供与性染料前駆体は、図5に示すように、酸性雰囲気下で分子内のラクトン環が開環することにより発色し、酸性雰囲気を取り除くとラクトン環が閉環し無色の状態に戻るものである。ロイコ系リライタブル感熱紙はこの電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤を組み合わせたものであり、可逆顕色剤とは電子供与性染料前駆体と反応して発色・消色の可逆性を発現するものである。可逆顕色剤には、例えば長鎖アルキル基をもつフェノール系化合物等が用いられる。
【0003】
図6は発色・消色のモデル図である。この図に示すように、消色状態(左下)の電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤を加熱すると両者は溶融して発色状態(上)となり、これを急冷すると溶融状態に近い状態で固化し固体発色状態(右下)が保持される。逆に溶融状態から徐冷すると電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤が消色状態に戻る。従って、溶融後の急冷又は徐冷により、発色又は消色を可逆的に行うことができる。また、固体発色状態のものを溶融温度よりもやや低い温度領域で一定時間保持することにより、元の消色状態に遷移させることもできる。
【0004】
図7は、可逆感熱紙の特性説明図である。この図において、横軸は温度、縦軸は発色濃度を示している。この図に矢印で示すように、消色状態(A)の可逆感熱記録層(例えば電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤からなる)を加熱すると両者は溶融して発色状態(B)となり、これを急冷すると溶融状態に近い状態で固化し固体発色状態(C)が保持される。逆に溶融状態(B)から徐冷すると電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤が相分離して元の消色状態(A)に戻る。
また、固体発色状態(C)において、溶融状態よりもやや低い温度領域で一定時間保持すると、元の消色状態(A)に遷移する性質がある。この温度領域(溶融温度よりもやや低い温度領域)を「消色温度領域」と呼ぶ。
【0005】
上述した可逆感熱媒体の情報書換手段として、例えば、特許文献1、特許文献2、等が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−267797号公報
【特許文献2】
特開2002−215038号公報
【0007】
[特許文献1]の「レーザ記録方法及びレーザ記録装置」は、図8に示すように、温度に依存し光学濃度が変化し、かつ可逆的に記録及び消去が可能な感熱記録材料と、露光時に熱を発生する光吸収熱変換材料とをそれぞれ単独層を構成、若しくは上記感熱記録材料と上記光吸収熱変換材料とを混合してなる層から構成される書換え可能な感熱記録媒体51に対し、消去時には前記感熱記録材料の消去温度に対応するフラッシュ光52を所定面積内に照射し画像の消去を行い、記録時には記録温度に対応した強度変調してなるレーザ光ビーム53を走査露光により画像の記録を行うものである。
なおこの図において、54はショートアークキセノンランプ、55は記録用レーザ光照射手段、56はフラッシュ光露光手段である。
【0008】
[特許文献2]の「2次元コード付き可逆感熱紙の書換え方法及び装置」に記載された書込み装置は、図9に示すように、制御装置60の他に、レーザー温度コントローラ61、XYステージドライバー62a、XYステージメカ62b、レーザードライバ63a、レーザー装置63b、ガルバードライバー64a,65a、ガルバーメカ64b,65b、等を備え、XYステージドライバー62aでXYステージメカ62bを移動させ、レーザードライバ63aでレーザー装置63bを制御し、ガルバードライバー64a,65aでガルバーメカ64b,65bを制御して、レーザー光を二次元的に制御し、ラベルに書き込むベクトルスキャンを行うものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した可逆感熱媒体は、見やすくするために地の色を白色又はそれに近い明るい色にすることが多い。この媒体に非接触で情報を書込もうと光のスポットを当てても光が反射されてしまって、吸光発熱発色反応が起こらない。そこでこのような場合には、特許文献1に記載のように、吸光発熱物質(光吸収熱変換材料)を発色層に接して層状に塗布するか又は発色剤と一緒に練り込んで塗布することで吸光発色反応を起こさせることが一般的に行われている。
【0010】
しかし、このようにして作られた媒体に情報を書込み、その後、この情報を消去するために光を照射して媒体を加熱すると、吸光発熱物質が塗布された面は情報の有無(発色の有無)に関係なく全面が発熱して媒体が熱くなり、媒体のはがれ、そりなどの不都合を生じることがある問題点があった。
【0011】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、可逆感熱媒体の情報書込みと情報の消去ができ、かつ可逆感熱媒体の発熱を抑制して媒体のはがれ、そりなどの不都合を抑制することができる可逆感熱媒体の情報書換装置及び方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、吸光発熱物質(1)と可逆感熱剤(2)を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する可逆感熱媒体(3)の情報書換装置であって、該可逆感熱媒体に、前記吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報を書込む書込み手段(12)と、該可逆感熱媒体に、着色した前記可逆感熱剤が吸光しかつ前記吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去する消去手段(14)と、を備えたことを特徴とする可逆感熱媒体の情報書換装置が提供される。
【0013】
また、本発明によれば、吸光発熱物質(1)と可逆感熱剤(2)を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する可逆感熱媒体(3)を用い、該可逆感熱媒体に前記吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報を書込む書込みステップ(A)と、該可逆感熱媒体に着色した前記可逆感熱剤が吸光しかつ前記吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去する消去ステップ(B)と、を備えたことを特徴とする可逆感熱媒体の情報書換方法が提供される。
【0014】
上記本発明の装置及び方法によれば、吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報(文字や図形)を書込むので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。また、情報書込み領域は、文字や図形等の小面積であり、この発熱による媒体のはがれやそりはほとんど生じない。
【0015】
また、着色した可逆感熱剤が吸光し、かつ吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去するので、この消去光を全面に照射しても情報の書込まれていない非着色部分ではほとんど発熱しない。従って、情報を消去するために消去光を媒体全体に照射しても、情報の書込まれた着色部分のみが発熱するので、媒体全体の発熱は少なく、媒体のはがれ、そりなどの不都合は生じない。
【0016】
すなわち、吸光発熱剤の多くはその吸光強度に波長依存性がある。本発明では、このような吸光発熱剤を塗布した媒体に情報を書込む場合に、吸光発熱剤に吸収される波長を含む光で書込み、消去する場合には、吸光発熱剤に吸収される波長を含まない光を用いる。これにより、情報の書込まれていない部分(発色していない部分)は吸光発熱が起こらず、情報の書込まれた部分(発色した部分)は、吸光発熱剤による発熱は起こらないが、発色剤が発色して暗色になっているため、発色剤自体が吸光して発熱が起こり、その結果情報が消去される。
【0017】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記吸光発熱物質(1)は、約700nm以上、約900nm未満の波長の光を選択的に吸光する有機色素であり、前記可逆感熱剤(2)は、着色状態で、約400nm以上、約700nm未満の波長の光を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体であり、前記書込み手段(12)は、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光(4)を照射するレーザ照射装置であり、前記消去手段(14)は、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を照射する発光装置である。
【0018】
また、前記吸光発熱物質(1)は、約700nm以上、約900nm未満の波長の書込光(4)を選択的に吸光する有機色素であり、前記可逆感熱剤は、着色状態で、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体であり、前記書込みステップ(A)において、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光(4)を照射して情報を書込み、前記消去ステップ(B)において、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を照射して情報を消去する。
【0019】
この構成の装置及び方法により、吸光発熱物質(1)の吸光波長と、消去光(5)の波長との重なり部分を最小限に抑え、情報の書込みと消去時における可逆感熱媒体の発熱を抑制して媒体のはがれ、そりなどを抑制することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の可逆感熱媒体の情報書換装置の構成図である。可逆感熱媒体3は、吸光発熱物質1と可逆感熱剤2を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する機能を有する。
【0022】
すなわち、図1に示すように、可逆感熱媒体3は、吸光発熱物質1からなる光熱変換層、可逆感熱剤2からなる可逆感熱記録層、支持媒体3a、及び保護膜3bからなる。支持媒体3aの表面には、電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤からなる可逆感熱記録層が塗布等で形成されている。光熱変換層は特定の波長の光を熱に変換する物質であり、支持媒体3aの表面に通常塗布されるが、可逆感熱記録層内に分散される場合もある。光熱変換層には特定の波長を選択的に吸収する有機色素が通常用いられる。保護膜3bは、支持媒体3aの表面と光熱変換層を保護する透明な膜であり、例えば透明なプラスチックコーティングが用いられる。
【0023】
本発明において、吸光発熱物質1は、好ましくは、約700nm以上、約900nm未満の波長の光を選択的に吸光する有機色素である。また、可逆感熱剤2は、着色状態で、好ましくは、約400nm以上、約700nm未満の波長の光を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体である。
【0024】
図1において、本発明の情報書換装置10は、書込み手段12と消去手段14とを備える。
【0025】
書込み手段12は、可逆感熱媒体3に、吸光発熱物質1が吸光する波長の書込光4を照射して情報を書込む機能を有する。書込み手段12は、例えば、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光4を照射するレーザ照射装置である。このレーザ照射装置12は、走査ミラー12aを備え、このミラーの揺動によりレーザ光4を可逆感熱媒体3の所定の位置に照射し、情報(文字、図形等)を書込むようになっている。レーザ照射装置12として、例えば810nmの波長のレーザ光4を照射するレーザーダイオードを用いることができる。
【0026】
消去手段14は、可逆感熱媒体3に、着色した可逆感熱剤2が吸光し、かつ吸光発熱物質1がほとんど吸光しない波長の消去光5を照射して情報を消去する機能を有する。消去手段14は、例えば、約400nm以上、約700nm未満の波長のキセノンランプ光5を照射する発光装置であり、キセノンランプ光5を可逆感熱媒体3の全面又は所定の範囲に照射し、情報を消去するようになっている。
なお、レーザ照射装置12として、例えば1064nmの波長のレーザ光を照射するYAGレーザ-を用いることができる。この場合、レーザ-の波長に合う吸光発熱剤を決定し、この吸光波長特性を見て、これに吸光されない波長域を持った消去用の光源を決定するのがよい。
【0027】
本発明の可逆感熱媒体の情報書換方法では、上述した可逆感熱媒体3を用い、情報を書込む書込みステップ(A)と、情報を消去する消去ステップ(B)とからなる。
書込みステップ(A)では、吸光発熱物質1が吸光する波長の書込光4を照射して情報を書込む。また、消去ステップ(B)では、可逆感熱媒体3に、着色した可逆感熱剤2が吸光しかつ吸光発熱物質1がほとんど吸光しない波長の消去光5を照射して情報を消去する。
【0028】
図2と図3は、本発明の方法の実施形態を示す図である。これらの図において、横軸は光の波長であり、縦軸は、吸光発熱物質1の吸光分布と、書込光4の波長分布及び消去光5の波長分布である。
【0029】
これらの図に示すように、本発明では、吸光発熱物質1の吸光分布と、消去光5の波長分布は、互いに重なり部分がほとんどないように設定されている。
【0030】
図2の第1実施形態では、書込光4として吸光発熱物質1の吸光分布よりも狭い波長分布の光、例えばレーザ光を用いる。これにより、吸光発熱物質1の吸光分布と書込光4の波長分布が重なるので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。
【0031】
図3の第2実施形態では、書込光4として吸光発熱物質1の吸光分布よりも広い吸光分布の光、例えば白色光を用いる。この場合でも、吸光発熱物質1の吸光分布と書込光4の波長分布が重なるので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。
【0032】
また、図2、3において、情報書込み領域は、文字や図形等の小面積であり、それ以外の部分には書込光4を照射しないので、媒体全体に発熱は少なく、発熱による媒体のはがれやそりはほとんど生じない。
【0033】
なお、消去光には、それに適した発光分布を持った光源を用いてもよいし、波長分布の広い光源に対してフィルター、ダイクロイックミラー等を作用させて都合のよい波長のみを取出してもよい。
また、波長帯の広い光源を用い、フィルターをON、OFFすることで、1つの光源を書込み用と消去用の両方に用いることもできる。
【0034】
図4は、本発明の方法の実施例である。この図において、横軸は光の波長であり、縦軸は、吸光発熱物質1の吸光分布と、書込光4の波長分布及び消去光5の波長分布である。
【0035】
この実施例では、吸光発熱物質1の吸光分布は約800nmに極大値を有し、約700nm以上、約900nm未満の波長の光を選択的に吸光し、一方、約400nm以上、約700nm未満の波長の光に対しては吸光率が低くなっている。
また、消去光5の波長分布は、約400nm以上、約700nm未満の波長で光強度が高くなっている
【0036】
従って、この例では吸光発熱物質1の吸光分布と、消去光5の波長分布は、互いに重なる部分がほとんどなく、書込光4として約800nmのレーザー光を用いることにより、吸光発熱物質1の吸光分布と書込光4の波長分布が重なるので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができることがわかる。
【0037】
上述したように、本発明の装置及び方法によれば、吸光発熱物質が吸光する波長の書込光4を照射して情報(文字や図形)を書込むので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。また、情報書込み領域は、文字や図形等の小面積であり、この発熱による媒体のはがれやそりはほとんど生じない。
【0038】
また、着色した可逆感熱剤が吸光し、かつ吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光5を照射して情報を消去するので、この消去光を全面に照射しても情報の書込まれていない非着色部分ではほとんど発熱しない。従って、情報を消去するために消去光を媒体全体に照射しても、情報の書込まれた着色部分のみが発熱するので、媒体全体の発熱は少なく、媒体のはがれ、そりなどの不都合は生じない。
【0039】
すなわち、吸光発熱剤の多くはその吸光強度に波長依存性がある。本発明では、このような吸光発熱剤を塗布した媒体に情報を書込む場合に、吸光発熱剤に吸収される波長を含む光で書込み、消去する場合には、吸光発熱剤に吸収される波長を含まない光を用いる。これにより、情報の書込まれていない部分(発色していない部分)は吸光発熱が起こらず、情報の書込まれた部分(発色した部分)は、吸光発熱剤による発熱は起こらないが、発色剤が発色して暗色になっているため、発色剤自体が吸光して発熱が起こり、その結果情報が消去される。
【0040】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】
上述したように、本発明の可逆感熱媒体の情報書換装置及び方法は、可逆感熱媒体の情報書込みと情報の消去ができ、かつ可逆感熱媒体の発熱を抑制して媒体のはがれ、そりなどの不都合を抑制することができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆感熱媒体の情報書換装置の構成図である。
【図2】本発明の方法の第1実施形態を示す図である。
【図3】本発明の方法の第2実施形態を示す図である。
【図4】本発明の方法の実施例である。
【図5】可逆性感熱記録材料の発色・消色説明図である。
【図6】可逆性感熱記録材料の発色・消色のモデル図である。
【図7】可逆感熱紙の特性説明図である。
【図8】従来の可逆感熱媒体の情報書換手段の構成図である。
【図9】従来の別の可逆感熱媒体の情報書換手段の構成図である。
【符号の説明】
1 吸光発熱物質、2 可逆感熱剤、
3 可逆感熱媒体、3a 支持媒体、3b 保護膜、
4 書込光、5 消去光(キセノンランプ光)、
10 情報書換装置、12 書込み手段(レーザ照射装置)、
12a 走査ミラー、14 消去手段(発光装置)
【発明の属する技術分野】
本発明は、可逆感熱媒体の情報書換装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
可逆性感熱記録材料を用いた可逆感熱紙として、例えば、電子供与性染料前駆体を用いたロイコ系リライタブル感熱紙が開発されている。電子供与性染料前駆体は、図5に示すように、酸性雰囲気下で分子内のラクトン環が開環することにより発色し、酸性雰囲気を取り除くとラクトン環が閉環し無色の状態に戻るものである。ロイコ系リライタブル感熱紙はこの電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤を組み合わせたものであり、可逆顕色剤とは電子供与性染料前駆体と反応して発色・消色の可逆性を発現するものである。可逆顕色剤には、例えば長鎖アルキル基をもつフェノール系化合物等が用いられる。
【0003】
図6は発色・消色のモデル図である。この図に示すように、消色状態(左下)の電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤を加熱すると両者は溶融して発色状態(上)となり、これを急冷すると溶融状態に近い状態で固化し固体発色状態(右下)が保持される。逆に溶融状態から徐冷すると電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤が消色状態に戻る。従って、溶融後の急冷又は徐冷により、発色又は消色を可逆的に行うことができる。また、固体発色状態のものを溶融温度よりもやや低い温度領域で一定時間保持することにより、元の消色状態に遷移させることもできる。
【0004】
図7は、可逆感熱紙の特性説明図である。この図において、横軸は温度、縦軸は発色濃度を示している。この図に矢印で示すように、消色状態(A)の可逆感熱記録層(例えば電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤からなる)を加熱すると両者は溶融して発色状態(B)となり、これを急冷すると溶融状態に近い状態で固化し固体発色状態(C)が保持される。逆に溶融状態(B)から徐冷すると電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤が相分離して元の消色状態(A)に戻る。
また、固体発色状態(C)において、溶融状態よりもやや低い温度領域で一定時間保持すると、元の消色状態(A)に遷移する性質がある。この温度領域(溶融温度よりもやや低い温度領域)を「消色温度領域」と呼ぶ。
【0005】
上述した可逆感熱媒体の情報書換手段として、例えば、特許文献1、特許文献2、等が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−267797号公報
【特許文献2】
特開2002−215038号公報
【0007】
[特許文献1]の「レーザ記録方法及びレーザ記録装置」は、図8に示すように、温度に依存し光学濃度が変化し、かつ可逆的に記録及び消去が可能な感熱記録材料と、露光時に熱を発生する光吸収熱変換材料とをそれぞれ単独層を構成、若しくは上記感熱記録材料と上記光吸収熱変換材料とを混合してなる層から構成される書換え可能な感熱記録媒体51に対し、消去時には前記感熱記録材料の消去温度に対応するフラッシュ光52を所定面積内に照射し画像の消去を行い、記録時には記録温度に対応した強度変調してなるレーザ光ビーム53を走査露光により画像の記録を行うものである。
なおこの図において、54はショートアークキセノンランプ、55は記録用レーザ光照射手段、56はフラッシュ光露光手段である。
【0008】
[特許文献2]の「2次元コード付き可逆感熱紙の書換え方法及び装置」に記載された書込み装置は、図9に示すように、制御装置60の他に、レーザー温度コントローラ61、XYステージドライバー62a、XYステージメカ62b、レーザードライバ63a、レーザー装置63b、ガルバードライバー64a,65a、ガルバーメカ64b,65b、等を備え、XYステージドライバー62aでXYステージメカ62bを移動させ、レーザードライバ63aでレーザー装置63bを制御し、ガルバードライバー64a,65aでガルバーメカ64b,65bを制御して、レーザー光を二次元的に制御し、ラベルに書き込むベクトルスキャンを行うものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した可逆感熱媒体は、見やすくするために地の色を白色又はそれに近い明るい色にすることが多い。この媒体に非接触で情報を書込もうと光のスポットを当てても光が反射されてしまって、吸光発熱発色反応が起こらない。そこでこのような場合には、特許文献1に記載のように、吸光発熱物質(光吸収熱変換材料)を発色層に接して層状に塗布するか又は発色剤と一緒に練り込んで塗布することで吸光発色反応を起こさせることが一般的に行われている。
【0010】
しかし、このようにして作られた媒体に情報を書込み、その後、この情報を消去するために光を照射して媒体を加熱すると、吸光発熱物質が塗布された面は情報の有無(発色の有無)に関係なく全面が発熱して媒体が熱くなり、媒体のはがれ、そりなどの不都合を生じることがある問題点があった。
【0011】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、可逆感熱媒体の情報書込みと情報の消去ができ、かつ可逆感熱媒体の発熱を抑制して媒体のはがれ、そりなどの不都合を抑制することができる可逆感熱媒体の情報書換装置及び方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、吸光発熱物質(1)と可逆感熱剤(2)を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する可逆感熱媒体(3)の情報書換装置であって、該可逆感熱媒体に、前記吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報を書込む書込み手段(12)と、該可逆感熱媒体に、着色した前記可逆感熱剤が吸光しかつ前記吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去する消去手段(14)と、を備えたことを特徴とする可逆感熱媒体の情報書換装置が提供される。
【0013】
また、本発明によれば、吸光発熱物質(1)と可逆感熱剤(2)を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する可逆感熱媒体(3)を用い、該可逆感熱媒体に前記吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報を書込む書込みステップ(A)と、該可逆感熱媒体に着色した前記可逆感熱剤が吸光しかつ前記吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去する消去ステップ(B)と、を備えたことを特徴とする可逆感熱媒体の情報書換方法が提供される。
【0014】
上記本発明の装置及び方法によれば、吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報(文字や図形)を書込むので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。また、情報書込み領域は、文字や図形等の小面積であり、この発熱による媒体のはがれやそりはほとんど生じない。
【0015】
また、着色した可逆感熱剤が吸光し、かつ吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去するので、この消去光を全面に照射しても情報の書込まれていない非着色部分ではほとんど発熱しない。従って、情報を消去するために消去光を媒体全体に照射しても、情報の書込まれた着色部分のみが発熱するので、媒体全体の発熱は少なく、媒体のはがれ、そりなどの不都合は生じない。
【0016】
すなわち、吸光発熱剤の多くはその吸光強度に波長依存性がある。本発明では、このような吸光発熱剤を塗布した媒体に情報を書込む場合に、吸光発熱剤に吸収される波長を含む光で書込み、消去する場合には、吸光発熱剤に吸収される波長を含まない光を用いる。これにより、情報の書込まれていない部分(発色していない部分)は吸光発熱が起こらず、情報の書込まれた部分(発色した部分)は、吸光発熱剤による発熱は起こらないが、発色剤が発色して暗色になっているため、発色剤自体が吸光して発熱が起こり、その結果情報が消去される。
【0017】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記吸光発熱物質(1)は、約700nm以上、約900nm未満の波長の光を選択的に吸光する有機色素であり、前記可逆感熱剤(2)は、着色状態で、約400nm以上、約700nm未満の波長の光を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体であり、前記書込み手段(12)は、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光(4)を照射するレーザ照射装置であり、前記消去手段(14)は、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を照射する発光装置である。
【0018】
また、前記吸光発熱物質(1)は、約700nm以上、約900nm未満の波長の書込光(4)を選択的に吸光する有機色素であり、前記可逆感熱剤は、着色状態で、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体であり、前記書込みステップ(A)において、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光(4)を照射して情報を書込み、前記消去ステップ(B)において、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を照射して情報を消去する。
【0019】
この構成の装置及び方法により、吸光発熱物質(1)の吸光波長と、消去光(5)の波長との重なり部分を最小限に抑え、情報の書込みと消去時における可逆感熱媒体の発熱を抑制して媒体のはがれ、そりなどを抑制することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の可逆感熱媒体の情報書換装置の構成図である。可逆感熱媒体3は、吸光発熱物質1と可逆感熱剤2を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する機能を有する。
【0022】
すなわち、図1に示すように、可逆感熱媒体3は、吸光発熱物質1からなる光熱変換層、可逆感熱剤2からなる可逆感熱記録層、支持媒体3a、及び保護膜3bからなる。支持媒体3aの表面には、電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤からなる可逆感熱記録層が塗布等で形成されている。光熱変換層は特定の波長の光を熱に変換する物質であり、支持媒体3aの表面に通常塗布されるが、可逆感熱記録層内に分散される場合もある。光熱変換層には特定の波長を選択的に吸収する有機色素が通常用いられる。保護膜3bは、支持媒体3aの表面と光熱変換層を保護する透明な膜であり、例えば透明なプラスチックコーティングが用いられる。
【0023】
本発明において、吸光発熱物質1は、好ましくは、約700nm以上、約900nm未満の波長の光を選択的に吸光する有機色素である。また、可逆感熱剤2は、着色状態で、好ましくは、約400nm以上、約700nm未満の波長の光を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体である。
【0024】
図1において、本発明の情報書換装置10は、書込み手段12と消去手段14とを備える。
【0025】
書込み手段12は、可逆感熱媒体3に、吸光発熱物質1が吸光する波長の書込光4を照射して情報を書込む機能を有する。書込み手段12は、例えば、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光4を照射するレーザ照射装置である。このレーザ照射装置12は、走査ミラー12aを備え、このミラーの揺動によりレーザ光4を可逆感熱媒体3の所定の位置に照射し、情報(文字、図形等)を書込むようになっている。レーザ照射装置12として、例えば810nmの波長のレーザ光4を照射するレーザーダイオードを用いることができる。
【0026】
消去手段14は、可逆感熱媒体3に、着色した可逆感熱剤2が吸光し、かつ吸光発熱物質1がほとんど吸光しない波長の消去光5を照射して情報を消去する機能を有する。消去手段14は、例えば、約400nm以上、約700nm未満の波長のキセノンランプ光5を照射する発光装置であり、キセノンランプ光5を可逆感熱媒体3の全面又は所定の範囲に照射し、情報を消去するようになっている。
なお、レーザ照射装置12として、例えば1064nmの波長のレーザ光を照射するYAGレーザ-を用いることができる。この場合、レーザ-の波長に合う吸光発熱剤を決定し、この吸光波長特性を見て、これに吸光されない波長域を持った消去用の光源を決定するのがよい。
【0027】
本発明の可逆感熱媒体の情報書換方法では、上述した可逆感熱媒体3を用い、情報を書込む書込みステップ(A)と、情報を消去する消去ステップ(B)とからなる。
書込みステップ(A)では、吸光発熱物質1が吸光する波長の書込光4を照射して情報を書込む。また、消去ステップ(B)では、可逆感熱媒体3に、着色した可逆感熱剤2が吸光しかつ吸光発熱物質1がほとんど吸光しない波長の消去光5を照射して情報を消去する。
【0028】
図2と図3は、本発明の方法の実施形態を示す図である。これらの図において、横軸は光の波長であり、縦軸は、吸光発熱物質1の吸光分布と、書込光4の波長分布及び消去光5の波長分布である。
【0029】
これらの図に示すように、本発明では、吸光発熱物質1の吸光分布と、消去光5の波長分布は、互いに重なり部分がほとんどないように設定されている。
【0030】
図2の第1実施形態では、書込光4として吸光発熱物質1の吸光分布よりも狭い波長分布の光、例えばレーザ光を用いる。これにより、吸光発熱物質1の吸光分布と書込光4の波長分布が重なるので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。
【0031】
図3の第2実施形態では、書込光4として吸光発熱物質1の吸光分布よりも広い吸光分布の光、例えば白色光を用いる。この場合でも、吸光発熱物質1の吸光分布と書込光4の波長分布が重なるので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。
【0032】
また、図2、3において、情報書込み領域は、文字や図形等の小面積であり、それ以外の部分には書込光4を照射しないので、媒体全体に発熱は少なく、発熱による媒体のはがれやそりはほとんど生じない。
【0033】
なお、消去光には、それに適した発光分布を持った光源を用いてもよいし、波長分布の広い光源に対してフィルター、ダイクロイックミラー等を作用させて都合のよい波長のみを取出してもよい。
また、波長帯の広い光源を用い、フィルターをON、OFFすることで、1つの光源を書込み用と消去用の両方に用いることもできる。
【0034】
図4は、本発明の方法の実施例である。この図において、横軸は光の波長であり、縦軸は、吸光発熱物質1の吸光分布と、書込光4の波長分布及び消去光5の波長分布である。
【0035】
この実施例では、吸光発熱物質1の吸光分布は約800nmに極大値を有し、約700nm以上、約900nm未満の波長の光を選択的に吸光し、一方、約400nm以上、約700nm未満の波長の光に対しては吸光率が低くなっている。
また、消去光5の波長分布は、約400nm以上、約700nm未満の波長で光強度が高くなっている
【0036】
従って、この例では吸光発熱物質1の吸光分布と、消去光5の波長分布は、互いに重なる部分がほとんどなく、書込光4として約800nmのレーザー光を用いることにより、吸光発熱物質1の吸光分布と書込光4の波長分布が重なるので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができることがわかる。
【0037】
上述したように、本発明の装置及び方法によれば、吸光発熱物質が吸光する波長の書込光4を照射して情報(文字や図形)を書込むので、照射部分で書込光を効率よく吸収して発熱し、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色することができる。また、情報書込み領域は、文字や図形等の小面積であり、この発熱による媒体のはがれやそりはほとんど生じない。
【0038】
また、着色した可逆感熱剤が吸光し、かつ吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光5を照射して情報を消去するので、この消去光を全面に照射しても情報の書込まれていない非着色部分ではほとんど発熱しない。従って、情報を消去するために消去光を媒体全体に照射しても、情報の書込まれた着色部分のみが発熱するので、媒体全体の発熱は少なく、媒体のはがれ、そりなどの不都合は生じない。
【0039】
すなわち、吸光発熱剤の多くはその吸光強度に波長依存性がある。本発明では、このような吸光発熱剤を塗布した媒体に情報を書込む場合に、吸光発熱剤に吸収される波長を含む光で書込み、消去する場合には、吸光発熱剤に吸収される波長を含まない光を用いる。これにより、情報の書込まれていない部分(発色していない部分)は吸光発熱が起こらず、情報の書込まれた部分(発色した部分)は、吸光発熱剤による発熱は起こらないが、発色剤が発色して暗色になっているため、発色剤自体が吸光して発熱が起こり、その結果情報が消去される。
【0040】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】
上述したように、本発明の可逆感熱媒体の情報書換装置及び方法は、可逆感熱媒体の情報書込みと情報の消去ができ、かつ可逆感熱媒体の発熱を抑制して媒体のはがれ、そりなどの不都合を抑制することができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆感熱媒体の情報書換装置の構成図である。
【図2】本発明の方法の第1実施形態を示す図である。
【図3】本発明の方法の第2実施形態を示す図である。
【図4】本発明の方法の実施例である。
【図5】可逆性感熱記録材料の発色・消色説明図である。
【図6】可逆性感熱記録材料の発色・消色のモデル図である。
【図7】可逆感熱紙の特性説明図である。
【図8】従来の可逆感熱媒体の情報書換手段の構成図である。
【図9】従来の別の可逆感熱媒体の情報書換手段の構成図である。
【符号の説明】
1 吸光発熱物質、2 可逆感熱剤、
3 可逆感熱媒体、3a 支持媒体、3b 保護膜、
4 書込光、5 消去光(キセノンランプ光)、
10 情報書換装置、12 書込み手段(レーザ照射装置)、
12a 走査ミラー、14 消去手段(発光装置)
Claims (4)
- 吸光発熱物質(1)と可逆感熱剤(2)を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する可逆感熱媒体(3)の情報書換装置であって、
該可逆感熱媒体に、前記吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報を書込む書込み手段(12)と、
該可逆感熱媒体に、着色した前記可逆感熱剤が吸光しかつ前記吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去する消去手段(14)と、を備えたことを特徴とする可逆感熱媒体の情報書換装置。 - 前記吸光発熱物質(1)は、約700nm以上、約900nm未満の波長の光を選択的に吸光する有機色素であり、前記可逆感熱剤(2)は、着色状態で、約400nm以上、約700nm未満の波長の光を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体であり、
前記書込み手段(12)は、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光(4)を照射するレーザ照射装置であり、
前記消去手段(14)は、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を照射する発光装置である、ことを特徴とする請求項1に記載の可逆感熱媒体の情報書換装置。 - 吸光発熱物質(1)と可逆感熱剤(2)を含み、地の色が白色又は薄い色であり、所定の記録温度で黒色又は濃い色に着色し、所定の消去温度で無色又は薄い色に消去する可逆感熱媒体(3)を用い、該可逆感熱媒体に前記吸光発熱物質が吸光する波長の書込光(4)を照射して情報を書込む書込みステップ(A)と、
該可逆感熱媒体に着色した前記可逆感熱剤が吸光しかつ前記吸光発熱物質がほとんど吸光しない波長の消去光(5)を照射して情報を消去する消去ステップ(B)と、を備えたことを特徴とする可逆感熱媒体の情報書換方法。 - 前記吸光発熱物質(1)は、約700nm以上、約900nm未満の波長の書込光(4)を選択的に吸光する有機色素であり、前記可逆感熱剤は、着色状態で、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を選択的に吸光する電子供与性染料前駆体であり、
前記書込みステップ(A)において、約700nm以上、約900nm未満の波長のレーザ光(4)を照射して情報を書込み、
前記消去ステップ(B)において、約400nm以上、約700nm未満の波長の消去光(5)を照射して情報を消去する、ことを特徴とする請求項3に記載の可逆感熱媒体の情報書換方法。
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