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JP3735973B2 - 顕微鏡 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、顕微鏡本体と接眼レンズを備えた鏡筒との間に中間鏡筒を配置できるシステムの顕微鏡がよく知られている。中間鏡筒としては、例えばランプ光源を端部に有する落射照明装置等がある。この中間鏡筒を顕微鏡本体へ取り付けて固定する方法としては以下の3通りの方法が知られている。
【0003】
第1の方法を図4に示す。顕微鏡本体1は、ベース部1a、ステージ2を支持する支柱部1b、対物レンズ3を備えたレボルバ4を支持するアーム部1cを有し、コの字形状をしている。アーム部1cにはレボルバ4の取り付け部分に対向して、その上部に中間鏡筒10を取り付けるための円型の雌アリ1eが設けられている。この雌アリ1eに中間鏡筒の雄アリ10aが嵌合し、セットビス5によって雄アリ10aを雌アリ1eに押圧することにより中間鏡筒10を顕微鏡本体1に固定している。
【0004】
中間鏡筒10の端部にはランプ光源30が取り付けられており、この光源30からの光は中間鏡筒10の内部に設けられたレンズ31やビームスプリッタ32等の光学部材、及び対物レンズ3を介してステージ2上の試料に照射される。光軸AX2は、中間鏡筒10内に設けられた光学部材31、32によって規定される光軸である。
【0005】
中間鏡筒10の上部にも同様に鏡筒20を取り付けるための雌アリ10bが設けられ、ここに鏡筒20の雄アリ20aが嵌合し、セットビス6を締め付けることにより接眼鏡筒20を中間鏡筒10に固定している。試料からの光は対物レンズ3、ビームスプリッタ32、鏡筒20を介して接眼レンズ40によって観察される。
【0006】
顕微鏡本体1と中間鏡筒10とが固定される部分は雌アリ1eと雄アリ10aとの周辺部分(対物レンズ3の光軸AX1の周辺部分)のみであり、アーム部1cの先端部分である。この固定部分以外では顕微鏡本体1と中間鏡筒10とは接触しない。
第2の方法を図5に示す。この第2の方法は先の第1の方法に加えて、中間鏡筒10の下面の雄アリ10aとは逆側の端部に、顕微鏡本体1の支柱部1b上部に接触する支持部10cを備えたものである。従って、それ以外の構成は先の第1の方法と全く同じであるので、その説明は省略する。本第2の方法では、顕微鏡本体1と中間鏡筒10とは、アーム部1cの先端部分及び支柱部1bの上部の2個所で接触し、各部材が固定される部分は、そのうちのアーム部1cの先端部分の方のみである。
【0007】
第3の方法を図6(a)、(b)に示す。図6(a)において図4、図5に示す部材と同じ機能を果たす部材には同一の符号を付している。また、中間鏡筒10の上部に取り付けられる鏡筒20、接眼レンズ40の図示を省略している。この第3の方法は、中間鏡筒10に設けられた支持部10dと顕微鏡本体1とをビスで固定する点で先の第2の方法と異なる。支持部10dは中間鏡筒10の内部の空間を上下方向に貫く柱状の部材である。支持部10の内部には、上側にビス12の頭部の径形よりもわずかに大きな径の開口11a、下側にビス12のネジ部の直径よりもわずかに大きな径の開口11bが設けられている。顕微鏡本体1の支柱部1bにはビス12の雄ネジが螺合する雌ネジ1dが設けられている。ビス12を中間鏡筒10の上方から開口11a、11bを介して雌ネジ1dに螺合することにより、顕微鏡本体1の支柱部1bの上部に中間鏡筒10の支持部10dが固定される。支持部10dは図6(b)に示すように中間鏡筒10の幅方向、即ち、中間鏡筒10の光軸AX2に直交する方向に離れた2個所に設けられており、ビス12はこの2個所で中間鏡筒10と顕微鏡本体1とを固定している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示した第1の方法では、中間鏡筒10の自重を丸アリの周辺部分のみで保持するため、顕微鏡アーム部1cの雌アリ1e周辺部に荷重(中間鏡筒10の自重による垂直荷重及びモーメント荷重)が集中し、アーム部1cの雌アリ1eの周辺部に集中した変形が起こる。これにより、対物レンズ3の光軸上に配置された光学部材(ビームスプリッタ32)に倒れ(傾き)が生じ、光学系の性能に影響を与える。また、これらの変形は荷重によるアーム部1cの弾性変形によるものであり、外部からの振動に対して振動し易い(揺れやすい)状態である。
【0009】
図5に示した第2の方法は、中間鏡筒10による荷重を顕微鏡アーム部1cの雌アリ1e周辺部と支持部10cとで分割して保持するため、第1の方法に比べてアーム部1cの雌アリ1eの周辺部に生じる変形を低減することができる。しかし、この方法は第1の方法と同様に、中間鏡筒による荷重をアーム部1cの強度だけで保持しており、アーム部1cの変形の改善を図るには、アーム部1cの強度を上げるしかない。しかし、アーム部1cの強度を上げるに当り、顕微鏡全体の大きさや重さ、アイポイント位置等の制約を受けるため、現実的ではない。
【0010】
図6(a)、(b)に示した第3の方法は、中間鏡筒10を顕微鏡本体1の支柱部10dにビス12で締結、固定することにより、中間鏡筒10の自重によるアーム部1cの変形に際して、中間鏡筒10も締結点を中心にともに変形する構造となっている。しかし、顕微鏡本体1には、支柱部1bとアーム部1cとの境界部分1fに応力が集中し、この部分で最も変形するので、この変形に伴う光学部材等の倒れ(傾き)による光学性能への影響や、外部からの振動の影響を、効果的に低減するには至っていない。
【0011】
本発明は、このような問題点を解決するためになされ、限られた寸法(大きさ)、重さの中で、中間鏡筒の自重による顕微鏡アーム部の変形を効果的に低減できる顕微鏡を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、ベース部(1a)とステージ(2)を支持する支柱部(1b)と対物レンズ(3)を支持するアーム部(1c)とからなるコの字形状の顕微鏡本体(1)と、対物レンズ(3)からの光を接眼レンズ(40)に導く鏡筒(20)と、顕微鏡本体(1)のアーム部(1c)上部に着脱可能に設けられ、顕微鏡本体(1)と鏡筒(20)との間に配置可能な中間鏡筒(10)と、対物レンズ(3)の光軸(AX1)近傍において中間鏡筒(10)を顕微鏡本体(1)に対して位置決めし固定する位置決め部材(1e、5、10a)と、を有する顕微鏡において、中間鏡筒(10)を顕微鏡本体(1)の支柱部(1b)とアーム部(1c)との境界部分近傍(1f)、及び支柱部(1b)上面に固設する固設部材(12)を有することを特徴とするものである。
【0013】
固設部材は、アーム部と支持部との境界部分近傍において、中間鏡筒と顕微鏡本体とを固設している。より具体的には、アーム部と支持部との境界部分近傍は顕微鏡本体のアーム部に働く応力集中部であり、この部分で中間鏡筒と顕微鏡本体とを固設している。さらに固設部材は支持部の上面において中間鏡筒と顕微鏡本体とを固設しており、位置決め部材が光軸近傍、即ちアーム部の先端部分で中間鏡筒と顕微鏡本体とを固定している。これら3個所で中間鏡筒と顕微鏡本体が固定することにより、中間鏡筒自身が有する剛性を利用し、中間鏡筒自身の剛性をアーム部の剛性に付加させている。従って、中間鏡筒の自重によるアーム部の変形を最小限に抑えることができ、変形による光学部材の倒れや、外部からの振動の影響を受けず、光学性能の変化がほとんど生じない。
【0014】
請求項2記載の本発明は、前述の固設部材はビスであり、境界部分、及び支柱部上面の各々において少なくとも1個所で締結されていることを特徴とするものである。
請求項3記載の本発明は、前述の固設部材は、境界部分、及び支柱部上面の各々において、中間鏡筒の幅方向に離れた2個所でそれぞれ固定することを特徴とするものである。
【0015】
請求項2及び3の発明によれば、中間鏡筒が顕微鏡本体に対して安定して固定され、顕微鏡全体の剛性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1(a)、(b)は本発明の顕微鏡における第1実施形態を示す部分断面図である。図6(a)、(b)に示す部材と同じ機能を果たす部材には同一の符号を付し、その部材の説明は省略する。また、中間鏡筒10の上部に取り付けられる鏡筒20、接眼レンズ40の図示を省略している。
【0017】
本実施形態の中間鏡筒10は、顕微鏡本体1に装着されたときに、顕微鏡本体1の支柱部1bの上面に当接する支持部10dと、顕微鏡本体1の支柱部1bとアーム部1cの境界部分1fに当接する支柱部10eとを有する。本実施形態において、支柱部1bとアーム部1cの境界部分1fは、アーム部1cの肉厚が急激に変化する部分であり、アーム部1cに荷重が加わるとここに応力が集中する。
支持部10dは、先の図6に示す10dとまったく同じ部材であり、開口11a、11bを介してビス12によって顕微鏡本体1に締結され固定されている。支持部10eにも開口11a、11bと同形状の開口14a、14bが設けられており、ビス12がこの開口14a、14bを介して顕微鏡本体1に設けられた雌ネジ1gに螺合している。
【0018】
図1(b)に示すように、支持部10d、10eは、それぞれ、中間鏡筒10の幅方向、即ち、中間鏡筒10の光軸AX2に直交する方向に離れた2個所に設けられ、ビス12によって顕微鏡本体1に固設されている。また、セットビス5は中間鏡筒10の雄アリ10aを顕微鏡本体1の雌アリ1eに押圧し、位置決めしている。従って中間鏡筒10は、顕微鏡本体1に対して、アーム部1cの先端部、アーム部1cと支柱部1bの境界部分、及び支柱部1bの上面の3個所で固定されているので、中間鏡筒10自身の剛性をアーム部1bの剛性に付加させている。従って、中間鏡筒10の自重によるアーム部1cの変形を最小限に抑えることができ、変形による中間鏡筒10内の光学部材の倒れや、外部からの振動の影響を受けず、光学性能の変化がほとんど生じない。
【0019】
図2(a)、(b)は、本発明の第2実施形態を示す図である。本実施形態は、中間鏡筒10の底板部に凸部10f、10gを形成し、ビス15によってこの凸部10f、10gと顕微鏡本体とを締結し固定している。中間鏡筒10の各ビス15の鉛直上方には穴が開いており、ここからビス15を締める治具を挿入することができる。通常は蓋16によって穴が閉じられている。
凸部10f、10gは、図2(b)に示すように、中間鏡筒10の幅方向に離れた2個所ずつ形成されている。即ち、本実施形態は、先の第1実施形態における支持部10d、10eの代わりに凸部10f、10gを設け、この凸部10f、10gを介して、中間鏡筒10をアーム部1cと支柱部1bの境界部分、及び支柱部1bの上面に固定したものである。従って、先の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0020】
図3(a)、(b)は、本発明の第3実施形態を示す図である。本実施形態は、先の第2実施形態の凸部10f、10gが、中間鏡筒10の幅方向における中央部に1個所づつ形成されたものである。そして、ビス15によってこの凸部10f、10gと顕微鏡本体とが締結され固定されている。
中間鏡筒10の底板部に凸部10f、10gを形成し、ビス15によってこの凸部10f、10gと顕微鏡本体とを締結し固定しているので、中間鏡筒10の光路を邪魔することが無い。したがって、第2実施形態の如く4本のビス15ではなく、2本のビス15で中間鏡筒10と顕微鏡本体1とを固定することができる。
【0021】
本発明は上述の実施形態に限るものではなく、たとえばビス以外の固定機構を用いることができる。また、支柱部1bの上部と、境界部分1fとに固定するビスの個数は1個又は2個であったが、3個以上であってもよく、さらに、支柱部1bの上部が2個、境界部分1fが1個等、各々の個数が違っていてもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、中間鏡筒自身が有する剛性を利用し、中間鏡筒自身の剛性をアーム部の剛性に付加させているため、中間鏡筒の自重によるアーム部の変形を最小限に抑えることができ、変形による光学部材の倒れや、外部からの振動の影響を受けず、光学性能の変化がほとんど生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の顕微鏡における第1実施形態を示す部分断面図であり、(b)は、(a)の上面図である。
【図2】(a)は、本発明の顕微鏡における第2実施形態を示す部分断面図であり、(b)は、(a)の上面図である。
【図3】(a)は、本発明の顕微鏡における第3実施形態を示す部分断面図であり、(b)は、(a)の上面図である。
【図4】従来の顕微鏡の第1の例を示す部分断面図である。
【図5】従来の顕微鏡の第2の例を示す部分断面図である。
【図6】(a)は、従来の顕微鏡における第3の例を示す部分断面図であり、(b)は、(a)の上面図である。
【符号の説明】
1・・・顕微鏡本体
1a・・・ベース
1b・・・支柱部
1c・・・アーム部
10・・・中間鏡筒
10d、10e・・・支持部
12、15・・・ビス

Claims (3)

  1. ベース部とステージを支持する支柱部と対物レンズを支持するアーム部とからなるコの字形状の顕微鏡本体と、前記対物レンズからの光を接眼レンズに導く鏡筒と、前記顕微鏡本体のアーム部上部に着脱可能に設けられ、前記顕微鏡本体と前記鏡筒との間に配置可能な中間鏡筒と、前記対物レンズの光軸近傍において前記中間鏡筒を前記顕微鏡本体に対して位置決めし固定する位置決め部材と、を有する顕微鏡において、
    前記中間鏡筒を前記顕微鏡本体の前記支柱部と前記アーム部との境界部分近傍、及び前記支柱部上面に固設する固設部材を有することを特徴とする顕微鏡。
  2. 前記固設部材はビスであり、前記境界部分、及び前記支柱部上面の各々において少なくとも1個所以上で締結されていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記固設部材は、前記境界部分、及び前記支柱部上面の各々において、前記中間鏡筒の幅方向に離れた2個所でそれぞれ固定することを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微鏡。
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