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JP3737064B2 - カード用コネクタ - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話機等に用いられるSIMカードを接続するためのカード用コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のカード用コネクタとしては、例えば特開平10−106674号公報に記載されているように、任意のカードを所定の面に保持するコネクタ本体と、コネクタ本体のカード保持面を開閉するカバー体と、コネクタ本体に保持されたカードの接点に電気的に接触する複数の端子とを備え、カバー体の一端側をコネクタ本体に回動自在に連結したものが知られている。
【0003】
このコネクタでは、カバー体の一端側に設けた長孔にコネクタ本体の一端側に突設した軸体が挿入され、軸体を長孔の一端側に位置させた状態でカバー体を軸体を中心に回動させることにより、カバー体が開閉するように構成されている。また、カバー体を閉じた状態では軸体が長孔に沿って移動可能となり、この状態でカバー体をコネクタ本体の他端側に向かってスライドさせると、カバー体の先端側に設けた係合部がコネクタ本体側の係合片に係合し、これによりカバー体の開放方向への回動が規制され、カバー体がロックされるようになっている。その際、カバー体のスライドに伴い、カバー体の一側面に設けたバネ片の先端部がコネクタ本体側の段差状の掛止部に掛止することにより、カバー体の前記ロック状態が保持される。また、カバー体をバネ片の弾性力に抗して反対側にスライドさせると、カバー体のロックが解除されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記バネ片はカバー体の側面に沿って細長く延びるように形成されるとともに、カバー体の側面に露出しているため、カバー体の開閉操作またはカードの着脱等を行う際、誤って指先等が接触してバネ片の変形や破損を生ずるなど、耐久性に劣るという問題点があった。また、このような細長いバネ片をカバー体に形成する場合には、加工が複雑で生産性の低下を来すとともに、バネ片がカバー体に露出している点で外観を損なうという欠点もあった。
【0005】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、耐久性に優れるとともに、生産性及び外観上においても有利な構造により、カバー体のロック状態を確実に保持することのできるカード用コネクタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、請求項1では、任意のカードを所定の面に保持するコネクタ本体と、コネクタ本体のカード保持面を開閉するカバー体と、コネクタ本体に保持されたカードの接点に電気的に接触する端子とを備え、カバー体の一端側をコネクタ本体に回動自在に連結したカード用コネクタにおいて、前記コネクタ本体の一端側に他端側に向かって延びる長孔を設けるとともに、カバー体の一端側には長孔内に向かって突出する回動支点部を設け、長孔の一端側及び他端側の間には、長孔の底面から突出するように山形に形成され、回動支点部の移動を規制する移動規制部を設けるとともに、カバー体に長孔に沿って所定の大きさ以上の力を加えると、回動支点部が移動規制部を乗り越えて長孔の一端側及び他端側の間を移動し得るようカバー体の一部を弾性変形可能に形成し、回動支点部をその頂部から周縁部に向かって徐々に低くなるように形成するとともに、移動規制部を長孔の幅方向中央部に所定間隔の隙間を有するように長孔の幅方向両端側に形成してその隙間に回動支点部の頂部を位置させ、カバー体及びコネクタ本体には、閉鎖状態のカバー体を回動支点部が長孔の他端側に移動するようにコネクタ本体の他端側に向かって移動させると、互いにカバー体の開放方向への回動を規制するように係止するロック手段を設けている。
【0007】
これにより、カバー体にコネクタ本体の他端側に向かって所定の大きさ以上の力を加えると、カバー体の回動支点部がカバー体の一部を弾性変形させながら長孔の移動規制部を乗り越えて長孔の一端側から他端側に移動することから、カバー体がロック手段によってロックされると同時に、回動支点部の長孔の一端側への移動移動規制部によって規制され、カバー体のロック状態が保持される。
【0008】
その際、回動支点部が移動規制部を乗り越えることによる確実な操作感を指先等で感じ取ることが可能である。
【0009】
また、回動支点部の頂部を各移動規制部に接触させずに回動支点部の円錐面を移動規制部と二点で接触させることが可能となる。
【0010】
また、請求項2では、請求項1記載のカード用コネクタにおいて、前記長孔の移動規制部を長孔の一端側及び他端側に向かってその中央部から徐々に低くなるように形成している。
【0011】
これにより、請求項1の作用に加え、回動支点部を移動規制部に円滑に乗り上げさせることが可能となる。
【0012】
また、請求項では、請求項1または2記載のカード用コネクタにおいて、前記カバー体の一部を回動支点部が長孔から外れるまで弾性変形可能に形成している。
【0013】
これにより、請求項1または2の作用に加え、カバー体を開放した際、カバーの開放限度を超える力が加わった場合には、カバー体の一部の弾性変形により、カバー体の回動支点部が長孔から外れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1乃至図5は本発明の一実施形態を示すもので、図1はカード用コネクタの斜視図、図2はその側面図、図3はその要部平面断面図、図4は図3の矢視方向断面図、図5はカード用コネクタの要部平面図である。
【0015】
このコネクタは、カード1を上面側に保持するコネクタ本体10と、コネクタ本体10のカード保持面を開閉するカバー体20と、コネクタ本体10に保持されたカード1と電気的に接触する計6つの端子30とから構成されている。
【0016】
カード1は、一般にSIMカードと称されるICカードの一種からなり、例えば電話加入者識別用のモジュールとして携帯電話機に用いられるものである。カード1の表面には計6つの接点1aが設けられ、各接点1aを介してコネクタと電気的に接触するようになっている。
【0017】
コネクタ本体10は、板状に形成された合成樹脂の一体成型品からなり、その幅方向一端側には切り欠き部10aが形成されている。コネクタ本体10の上面には各端子30が配置される計6つの端子孔11が設けられ、各端子孔11はカード1の各接点1aにそれぞれ対応するように計2列に配列されている。また、コネクタ本体10の幅方向両側面の一端側には、カバー体20を回動自在に連結する長孔12が設けられ、その他端側にはカバー体20の先端側を係止する係止部13が突設されている。
【0018】
カバー体20は金属製の板状部材からなり、その幅方向両端側にはそれぞれコネクタ本体10側に折曲げられた側面部21が形成されている。各側面部21の一端側はカバー体20の本体側よりもやや長く延び、その先端側にはコネクタ本体10の長孔12に挿入される回動支点部22がそれぞれ突設されている。各側面部21の他端側にはコネクタ本体10の係止部13に係止する突部23がそれぞれ設けられ、各突部23はコネクタ本体10の係止部13に下方から係止するように各側面部21の先端に突設されている。また、一方の側面部21にはカード1を保持可能な保持片24が設けられ、カバー体20の他端には開閉時に指先等を掛けるための突片25が設けられている。更に、カバー体20には、コネクタ本体10の各列の端子孔11にそれぞれ対応する計2つの開口部26が設けられている。
【0019】
各端子30は導電性の金属板からなり、コネクタ本体10の下面側に取付けられている。コネクタ本体10の一端側に配列された一部の端子30は、その一端側をコネクタ本体10の切り欠き部10aから外部に突出させており、コネクタ本体10の他端側に配列された他の端子30は、その一端側をコネクタ本体10の他端側から外部に突出させている。また、各端子30の他端側には上方に突出するように湾曲する接触部30aが形成され、各接触部30aはそれぞれコネクタ本体10の各端子孔11から上方へ突出している。この場合、各端子30は接触部30aが上下方向に変位するように弾性変形可能に形成されている。
【0020】
コネクタ本体10の長孔12は、コネクタ本体10の側面に凹設されており、長孔12内にはカバー体20の回動支点部22が挿入されている。長孔12内の一端側と他端側との間には回動支点部22の移動を規制する移動規制部14が設けられ、移動規制部14は長孔12内の底面から突出するように長孔12の幅方向両端側にそれぞれコネクタ本体10と一体に形成されている。この場合、各移動規制部14は、互いに長孔12の幅方向に間隔をおいて形成され、その間には所定間隔の隙間14aが設けられている。また、移動規制部14はその中央部14bから徐々に低くなるように山形に形成されている。即ち、各移動規制部14は中央部14bから長孔12の一端側及び他端側に向かってそれぞれ下り傾斜をなす傾斜部14cを有している。また、各移動規制部14の対向面の上端縁は、それぞれ移動規制部14の上面側に向かって斜めに形成されている。
【0021】
カバー体20の回動支点部22は、その頂部22aから周縁部に向かって徐々に低くなるように略円錐形に形成され、図3(a) に示すように長孔12内の一端側に位置しているときは、移動規制部14によって長孔12内の他端側への移動を規制されている。ここで、カバー体20に長孔12内の他端側に向かって所定の大きさ以上の力を加えると、図3(b) に示すように回動支点部22がカバー体20の側面部21をカバー体20の外側に向かって弾性変形させながら移動規制部14aの一端側の傾斜部14cに乗り上がり、図3(c) に示すように移動規制部14aの中央部14bを乗り越えて、図3(d) に示すように移動規制部14の他端側の傾斜部14cを下って長孔12内の他端側に移動する。その際、回動支点部22の頂部22aは各移動規制部14の隙間14aに位置しているため、頂部22aは各移動規制部14には接触せず、回動支点部22の円錐面が各移動規制部14と二点で接触することになる。また、長孔12内の他端側に移動した回動支点部22は、移動規制部14によって長孔12内の一端側への移動を規制される。ここで、回動支点部22を長孔12内の一端側に向かって所定の大きさ以上の力で移動させようとすると、前述と同様、移動規制部14を乗り越えて長孔12内の一端側に移動させることができる。
【0022】
以上のように構成されたコネクタおいては、図1に示すように開放状態のカバー20の内面に沿ってカード1を挿入すると、カード1がカバー20の本体側と保持片24との間に保持され、図2(a) に示すようにカバー20を回動してコネクタ本体10側に閉じると、カード1がカバー20とコネクタ本体10との間に保持されるとともに、カード1の各接点1aが各端子30に圧接して電気的に導通する。次に、図2(b) に示すようにカバー20を所定の大きさ以上の力でコネクタ本体10の他端側にスライドさせると、前述したようにカバー20の回動支点部22が長孔12の移動規制部14を乗り越えることにより、図2(c) に示すように長孔12内の他端側に移動する。また、カバー20がコネクタ本体10の他端側にスライドすると、カバー20の突部23がコネクタ本体10の係止部13の下方に入り込み、カバー20の開放方向への回動が突部23と係止部13との係止によって規制され、カバー20がロックされる。その際、カバー20の回動支点部22は長孔12の移動規制部14によって長孔12の一端側への移動を規制され、これによりカバー20のロック状態が保持される。また、カード1を取出す場合は、カバー20を所定の大きさ以上の力でコネクタ本体10の一端側に向かってスライドさせると、カバー20のロックが解除され、カバー20が開放可能となる。
【0023】
また、図5(a) に示すようにカバー20を開放した際、カバー20の開放限度を超える力が加わった場合には、図5(b) に示すようにカバー20の側面部21の弾性変形により、カバー20の回動支点部22が長孔12の縁部に乗り上げて長孔12から外れる。
【0024】
このように、本実施形態のカード用コネクタによれば、コネクタ本体10の側面に設けた長孔12にカバー20の回動支点部22の移動を規制する移動規制部14を設け、カバー20を所定の大きさ以上の力でコネクタ本体10の他端側に向かってスライドさせると、カバー20の回動支点部22がカバー20の側面部21を弾性変形させながら長孔12の移動規制部14を乗り越えて長孔12の一端側から他端側に移動するようにしたので、前記スライド操作によってカバー20がロックされると同時に、回動支点部22の長孔12の一端側への移動を移動規制部14によって規制することができ、カバー20のロック状態を確実に保持することができる。
【0025】
この場合、カバー20のスライドに際してカバー20の側面部21を弾性変形させるようにしたので、ロック保持専用の弾性変形部分を別途設ける必要がなく、構造を簡素化することができ、耐久性及び外観の向上を図ることができる。
【0026】
また、カバー20の回動支点部22を長孔12の移動規制部14を乗り越えて長孔12の一端側及び他端側の間を移動するようにしたので、回動支点部22が移動規制部14を乗り越えることによる確実な操作感を指先等で感じ取ることができ、カバー20の操作状態を目視のみならず操作時の感触によっても確認することができる。
【0027】
更に、長孔12の移動規制部14に長孔12の一端側及び他端側に向かってその中央部14bから徐々に低くなる傾斜部14cを形成したので、回動支点部22を移動規制部14に円滑に乗り上げさせることができ、カバー20のスライド操作を容易に行うことができる。
【0028】
また、カバー20の回動支点部22をその頂部22aから周縁部に向かって徐々に低くなるように形成するとともに、移動規制部14を長孔12の幅方向中央部に所定間隔の隙間14aを有すように形成し、この隙間14aに回動支点部22の頂部22aを位置させるようにしたので、回動支点部22の頂部22aを各移動規制部14に接触させずに回動支点部22の円錐面を各移動規制部14と二点で接触させることができ、回動支点部22の摩耗を確実に防止することができる。
【0029】
更に、カバー20に開放限度を超える力が加わった場合、カバー20の側面部21の弾性変形によってカバー20の回動支点部22が長孔12から外れるようにしたので、例えばカバー20の開閉操作の際に誤って過大な力が加わった場合でも、カバー20の変形や破損を確実に防止することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1のカード用コネクタによれば、カバー体のロック保持専用の弾性変形部分を別途設ける必要がないので、構造を簡素化することができ、耐久性及び外観の向上を図ることができる。また、カバーを操作する際、確実な操作感を指先等で感じ取ることができるので、カバー体の操作状態を目視のみならず操作時の感触によっても確認することができ、ロック忘れ等を確実に防止することができる。更に、回動支点部の頂部を移動規制部に接触させずに回動支点部の円錐面を各移動規制部と二点で接触させることができるので、回動支点部の摩耗を確実に防止することができる。
【0031】
また、請求項2のカード用コネクタによれば、請求項1の効果に加え、回動支点部を移動規制部に円滑に乗り上げさせることができるので、カバー体の操作を容易に行うことができる。
【0032】
また、請求項3のカード用コネクタによれば、請求項1または2の効果に加え、例えばカバー体の開閉操作の際に誤って過大な力が加わった場合でも、カバー体の変形や破損を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すカード用コネクタの斜視図
【図2】カード用コネクタの側面図
【図3】カード用コネクタの要部平面断面図
【図4】図3の矢視方向断面図
【図5】カード用コネクタの要部平面図
【符号の説明】
1…カード、10…コネクタ本体、12…長孔、14…移動規制部、14a…隙間、14b…中央部、14c…傾斜部、20…カバー、21…側面部、22…回動支点部、22a…頂部、30…端子。

Claims (3)

  1. 任意のカードを所定の面に保持するコネクタ本体と、コネクタ本体のカード保持面を開閉するカバー体と、コネクタ本体に保持されたカードの接点に電気的に接触する端子とを備え、カバー体の一端側をコネクタ本体に回動自在に連結したカード用コネクタにおいて、
    前記コネクタ本体の一端側に他端側に向かって延びる長孔を設けるとともに、カバー体の一端側には長孔内に向かって突出する回動支点部を設け、
    長孔の一端側及び他端側の間には、長孔の底面から突出するように山形に形成され、回動支点部の移動を規制する移動規制部を設けるとともに、カバー体に長孔に沿って所定の大きさ以上の力を加えると、回動支点部が移動規制部を乗り越えて長孔の一端側及び他端側の間を移動し得るようカバー体の一部を弾性変形可能に形成し、
    回動支点部をその頂部から周縁部に向かって徐々に低くなるように形成するとともに、移動規制部を長孔の幅方向中央部に所定間隔の隙間を有するように長孔の幅方向両端側に形成してその隙間に回動支点部の頂部を位置させ、
    カバー体及びコネクタ本体には、閉鎖状態のカバー体を回動支点部が長孔の他端側に移動するようにコネクタ本体の他端側に向かって移動させると、互いにカバー体の開放方向への回動を規制するように係止するロック手段を設けた
    ことを特徴とするカード用コネクタ。
  2. 前記長孔の移動規制部を長孔の一端側及び他端側に向かってその中央部から徐々に低くなるように形成した
    ことを特徴とする請求項1記載のカード用コネクタ。
  3. 前記カバー体の一部を回動支点部が長孔から外れるまで弾性変形可能に形成した
    ことを特徴とする請求項1または2記載のカード用コネクタ。
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