JP3737182B2 - 平板載荷方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤における平板載荷方法と装置に係り、特にニューマチックケーソンの作業室内など、高圧の特殊環境下において限られた時間内で遠隔操作により迅速に地盤の強度、変形の特性を評価するための試験に用いる平板載荷方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ニューマチックケーソン工法の特徴の一つに、基礎底面支持地盤の地耐力の確認を目的とした平板載荷試験が実施できることがあげられている。例えば、長大橋梁の基礎構造物、その他各種構造物の支持力−沈下量関係を推定するため、ニューマチックケーソンの作業室内において、地耐力試験を行って、鉛直地盤反力係数および、極限支持力を求め地盤の状況を確認するための試験を行うことがある。
【0003】
ところで、ニューマチックケーソンの作業室内でこの平板載荷試験を行なう場合、作業気圧3kgf/cm2 以上において、マスクを介してヘリウム混合ガスを吸引して作業を行う場合、一日の高圧下の時間が90分〜120分程度、函内技術員数が4名以下という制約がある。したがってこの条件下で、最小限の工期において平板載荷試験を実施することが必要とされているが、従来方式では、載荷試験で用いられる支柱パイプを所定配置にセットするなど、函内での人数に頼る試験装置のセット作業に多くの時間を要している。
【0004】
図29によって従来の試験方法を説明すると、同図はニューマチックケーソンの作業室内に設置された試験装置を示し、この作業室5の地盤4の表面に厚さ22mm,直径300mmの鋼製円板(以下載荷用平板という)27を載置し、この平板27の上に油圧ジャッキ20と支柱パイプ26を順次積載し、支柱パイプ26の上端を介して作業室5の天井スラブ面1に当接している。油圧ジャッキ20は、配管24を介してポンプ23と接続されている。
【0005】
また、載荷用の平板径の3倍以上離れた地盤4の表面に支持脚22を設け、この支持脚22によりH鋼からなる梁材21を支持させ、載荷用平板27に設けられたダイヤルゲージ28と、梁材21に設けられたマグネットスタンド29とが接続されている。
【0006】
また、図29において、支柱パイプ26を天井スラブ面1から吊るために、アンカー30によりアイボルト31を設置し、支柱パイプ26の下端フランジ32とアイボルト31の間にV字状に吊上げ用チェーン33を張設することにより、支柱パイプ26の上端を天井スラブ面1に当接した状態に吊下げ、この状態で支柱パイプ26の下端に油圧ジャッキ20を介設し、その後、吊上げ用チェーン33を取外して油圧ジャッキ20を伸長し、支柱パイプ26を介して天井スラブ面1に反力をとって載荷試験を行なうものである。
【0007】
ところで、平板載荷試験は、油圧ジャッキ20の可動ピストンの天端を直接天井スラブ面1に当接して試験すれば簡便であるが、実際には、油圧ジャッキ20の天端と天井スラブ面1との間は1.5m〜1.8m以上あり、このスペースを埋めるために前述の支柱パイプ26が必ず使用されるのである。
【0008】
前記の装置で載荷試験を行うには、まず載荷用平板27を地盤4になじませるため、あらかじめ予想される降伏荷重の約1/10の荷重を平板2にかけてから一旦荷重を取去り、ダイヤルゲージ28の数字を読み取り、変位の原点とする。
【0009】
次に、予想される降伏荷重の約1/10の荷重を載荷用平板27に加え、荷重強度と地盤4の沈下量を読み取る。直ちに、次の荷重段階に荷重を上げ測定を続ける。繰返し載荷は、予想される降伏荷重の1/2荷重付近で行なう。この載荷試験は、通常荷重−沈下曲線が沈下軸に平行になるか、あるいは、荷重強さが地盤の降伏点を越えるまで行ない、そこで試験を打切る。降伏点に達することなしに荷重が増加するときには、平板27の沈下量が、載荷用の平板径の10%に達した時点で打切ることがある。
【0010】
また、試験室内のダイヤルゲージ28や油圧ポンプ23等は、電線管34を介して天井スラブを貫通する計測用コード35と荷重モニター用ケーブル36を介して地上の計測室37に配置された静歪測定器38,パーソナルコンピュータ39,荷重操作盤40と接続されていて、計測室37での遠隔操作により載荷試験が行なえるものであり、その結果は、プリンター41からも出力される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前述のニューマチックケーソン函内での載荷試験のための準備作業は、少数作業員により、かつ制限された時間内での迅速さが要求されるが、図に示すような従来方法では、吊上げ用チェーン33を用いての作業員に依る支柱パイプ26の設置であるため、多くの時間と手間がかかり、より少ない作業員により、できるだけ短い時間で前記支柱パイプ26の配置を含む試験装置をセットし、また、作業室内で支柱パイプを簡易に移動して、複数の地点での平板載荷試験を迅速に行なうシステムを提供するという要望に応えることができなかった。
【0012】
本発明は、前記の課題を解決した平板載荷試験方法と装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明は、天井スラブ面1に固定された一対の平行な走行用レール2に沿って走行する掘削機3により、地盤4を掘削するニューマチックケーソンの作業室5内で、支柱パイプ6の上端部を前記天井スラブ面1に当接し、支柱パイプ6と地盤4の間に載荷用平板7と流体圧ジャッキ8を介装し、流体圧ジャッキ8を伸長し、支柱パイプ6を介して天井スラブ面1に反力をとって載荷試験を行なう平板載荷方法において、前記支柱パイプ6を適宜の持上げ手段により持ち上げてその上部を一対の走行用レール2の間に位置させて鉛直に配置し、このとき、支柱パイプ6に所定の範囲で上下動自在かつ、回転自在に設けた支柱パイプ持上げ用反力受け具10の支柱パイプ支持腕11を走行用レール2と平行な状態としたうえ、前記反力受け具10を持上げて支柱パイプ支持腕11を所定角度回動して再び引下げることにより、支柱パイプ支持腕11の両端部を走行用レール2上に載置し、前記反力受け具10と支柱パイプ6との間に張設された支柱パイプ引上げ用牽引手段12の操作により、前記支柱パイプ6の上部を天井スラブ面1に当接し、かつ支柱パイプ6の下端と地盤4との間に載荷用の流体圧ジャッキ8を介装することを特徴とする。
他の地点での載荷試験に際しては、前記支柱パイプ引上げ用牽引手段12を、チェーン15の先端を前記反力受け具10に係止し、支柱パイプ6に固定したチェーンブロック16で構成し、このチェーンブロック16を操作して、支柱パイプ6の上端を天井スラブ面1より少し下げたうえ、支柱パイプ支持腕11の両端のローラ17を走行用レール2に沿って転動させ、支柱パイプ6を他の載荷地点に移動させるとよい。 前記支柱パイプ6の持上げ手段は、掘削機3の掘削ビット13に設けた支柱パイプ持上げ治具18によって構成する。
また、本発明は天井スラブ面1に固定された一対の平行な走行用レール2に沿って走行する掘削機3により地盤4を掘削するニューマチックケーソンの作業室5内で、支柱パイプ6の上端部を前記天井スラブ面1に当接し、支柱パイプ6と地盤4の間に載荷用平板7と流体圧ジャッキ8を介装し、流体圧ジャッキ8を伸長して載荷試験を行なう平板載荷装置において、支柱パイプ6に、当該支柱パイプ6に沿って所定の範囲で上下動自在かつ回転自在に設けてあり、前記走行用レール2に両端部を係合できる支柱パイプ支持腕11を有する支柱パイプ持上げ用反力受け具10と、掘削機3に設ける支柱パイプ持上げ治具18が係止する係止具19と、前記反力受け具10に一端を係止し、支柱パイプ6に他端を係止するチェーン15と、このチェーン15を短縮する方向に巻取る手段とを含む支柱パイプ引上げ用牽引手段12とを設けた構成を特徴とする。
本発明によると、支柱パイプ6の所定位置への配置と、他の載荷試験地点への移動を少人数で、容易かつ迅速に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図を参照して説明する。
図1はニューマチックケーソンにおける作業室内での掘削機による掘削状況を示し、天井スラブ面1の下面に平行する2本の走行用レール2が固定され、走行用レール2に沿って走行する中央台車本体42に掘削機3が吊下げ支持され、走行用レール2に沿って掘削機3が移動しながらその先端の掘削バケット43で地盤4を掘削する。
【0015】
本発明では、ニューマチックケーソンにおける作業室5の地盤4を平板を用いて載荷試験するに際し、そこで用いられる支柱パイプ6の所定位置への配置及び、作業室5内の複数個所での載荷試験のための複数地点への移動を前記走行用レール2を利用してより少ない技術員で容易,迅速に行なえるようにしてある。
【0016】
図2は、地上から作業室5内に吊下された支柱パイプ6を示し、図3は、掘削機3の掘削バケット43の先端に着脱自在に取付けた支柱パイプ持上げ治具18により、前記支柱パイプ6を持上げている状態を示す。このとき支柱パイプ6は所定の範囲で上下動可能に、かつ支柱パイプ6の回りに回転自由に設けられている支柱パイプ支持腕11を有しており、この支柱パイプ支持腕11により一旦支柱パイプ6を走行用レール2に支持させたうえ、後述の簡単な作業で支柱パイプ6の上端を天井スラブ面1に当接させることができる。したがって、この状態で支柱パイプ6の下端と地盤4との間に圧力付与のための流体圧ジャッキ(後述する)を簡単にかませ、迅速に試験準備を完了できる。また、載荷試験の地点を変えるときは、走行用レール2に吊下げられた状態で支柱パイプ6を作業室5内において次の試験地点に簡単に移動させることができる。
【0017】
図4には、本発明の方法を用いてニューマチックケーソンの作業室5内にセットされた平板載荷試験装置が示されている。同図の概要を説明すると、支柱パイプ6の上部は、一定の間隔をあけて平行に配設されたH形鋼からなる走行用レール2,2の間に配置されており、かつ支柱パイプ6の上端は天井スラブ面1の下端と当接しており、支柱パイプ6と地盤4との間には、下端に載荷用平板7が一体に設けられた流体圧(油圧)ジャッキ8が配設されている。
【0018】
流体圧ジャッキ8は、さらに変位計44と圧力変換器45とを備えており、これらに接続された油圧ホース46と計測用ケーブル47がケーソン天井スラブ48に埋設された貫通金物49を介して作業室5から導出されて地上の計測室50に導かれており、油圧ホース46はこの計測室50内に設置された遠隔油圧ユニット51,遠隔油圧ユニットコントローラ52に、計測用ケーブル47は静歪測定器53,パーソナルコンピュータ54,プリンター55にそれぞれ接続されている。
【0019】
本発明では、支柱パイプ6を図4の位置(つまり、載荷試験時の配置位置)に半自動的ともいえる操作手段を用いて、より少ない作業者により、短時間のうちに迅速にセットする点に特徴があるので、次にそれを説明する。
【0020】
図4に示すように、支柱パイプ6は作業室5内の地盤4に設置された載荷用の平板7を有する流体圧ジャッキ8の天端と、天井スラブ面1との間の空間(スペース)を埋めるために配置されるもので、一般に支柱パイプ6の長さは約1.5m〜1.8m、直径は20cm程度である。
【0021】
支柱パイプ6は、ケーソン天井スラブ48に設けられた機器の出入部(マテリアルロック)を介して図2の状態で作業室5内に搬入された後、図3に示すように掘削機3の掘削バケット43により持上げられその後、若干の技術作業員の手作業を伴って図5〜図7のステップを経て最終的に図8の状態にセットされる。
【0022】
このため、支柱パイプ6は次のように構成される。支柱パイプ6は上端と下端に天板56と底板57とを有し、下端から所定の高さ位置、つまり人が把持し支柱パイプ6を持上げて取扱うのに適した位置、具体的には支柱パイプ6の中間より少し下の位置にコ字状の把持具58が固着されている。さらに、支柱パイプ6の上端から所定距離下った位置にストッパー59が設けられており、このストッパー59に係止して下動が規制され、かつその上側において上下動可能及び回動可能に支柱パイプ持上げ用反力受け具10が設けられている。
【0023】
この支柱パイプ持上げ用反力受け具10の本体10Aは、図15〜図17に示すように、それぞれ支柱パイプ挿入孔60を有する上板61と下板62及び、上下板61,62の間に配設され、かつ両端部にパイプ支持腕挿入孔63を有する垂直両側板64,64、並びに上下板61,62に両端を固定した曲げ杆71,71とから構成されている。
【0024】
前記垂直両側板64のパイプ支持腕挿入孔63には図18,図19に示される2本の支柱パイプ支持腕11が平行に、かつ挿抜自在に挿入される。支柱パイプ支持腕11は所定長の軸体で構成され、その腕両端にローラ17が回転自在に嵌合されており、かつ支柱パイプ支持腕11の外端から支軸中心部に係止用ねじ65をねじ込むことによりローラ17が支柱パイプ支持腕11の端部から脱嵌しないように設けられている。
【0025】
また、支柱パイプ支持腕11の途中には、この支柱パイプ支持腕11を所定の位置まで反力受け具10のパイプ支持腕挿入孔63に挿入したとき、垂直両側板64の側面に当接してその進入を規制する係止鍔66が設けられていると共に、この係止鍔66と所定の間隔離れて支柱パイプ支持腕11の端部にガイド鍔67が設けられている。
【0026】
また、係止鍔66とガイド鍔67との間において、支柱パイプ支持腕11にはチェーン68の一端に設けられた環状部材69が嵌挿されていて、このチェーン68の他端に設けられた施錠形フック金具70を、支柱パイプ持上げ用反力受け具10に設けられた曲げ杆71に係止することによって、支柱パイプ支持腕11がパイプ支持腕挿入孔63から脱嵌しないように設けられている。
【0027】
図5〜図9において、支柱パイプ6の下部の対称位置には操作ハンドル76を有するチェーンブロック16が固定されており、このチェーンブロック16から引き出された支柱パイプの持上げ用のチェーン15が上方に引き上げられ、その上端に設けられたフック74が前記反力受け具10の曲げ杆71に係止されている。
【0028】
また、支柱パイプ6の中間部より少し上の位置には、掘削ビット取付部13に装着される支柱パイプ持上げ治具18(図3参照)が係止できる軸突起状の係止具19が支柱パイプ6を直径方向に貫通して設けられる。
【0029】
前記構成の支柱パイプ6において、その運搬時、反力受け具10は自重により下ってストッパー59に係止され停止した位置にある。そして、図5〜図7に示すように掘削機3の掘削ビット取付部13に取付けられる支柱パイプ持上げ治具18により支柱パイプ6を鉛直に支持した状態で、かつ平行な左右の走行用レール2の間において、支柱パイプ支持腕11を走行用レール2と平行に回動位置させた状態で、かつこの走行用レール2とほぼ同じ高さか、それよりも少し下の高さ位置になるまで持上げる。つづいて作業者の手で反力受け具10を持上げて、支柱パイプ支持腕11を走行用レール2の係合縁75より少し上の位置にして、支柱パイプ支持腕11を90°回わし、そのまま反力受け具10の持上げを解除する。これにより支柱パイプ支持腕11が下がり、この支柱パイプ支持腕11の両端のローラ17が走行用レール2の係合縁75に乗る。
【0030】
このとき、支柱パイプ6は掘削機3に取付けてある支柱パイプ持上げ治具18によって所期の高さ位置に保持されており、かつ支柱パイプ6の上端は天井スラブ面1から離れている(図7参照)。したがって、この状態では未だ支柱パイプ6の上端は天井スラブ面1と当接しておらず、かつ支柱パイプ持上げ治具18による支柱パイプ6の持上げを解除すると、支柱パイプ6はさらに自重で降下するため、そのパイプ上端を天井スラブ面1に当接させることができない。
【0031】
そこで本発明では、この場合、チェーンブロック16の操作ハンドル76を操作して、チェーン15の長さを縮めることにより、支柱パイプ支持腕11の両端のローラ17が走行用レール2に乗っている反力受け具10に反力をとって、このチェーンブロック16により支柱パイプ6を大きな力で持上げることができ、しかもその持上げ操作を微妙にコントロールしながら容易かつ正確に持上げて、天板56を天井スラブ面1の所期の位置に円滑に当接させることができ、操作ハンドル76から手を離してもその持上げ状態を保持できる。
【0032】
支柱パイプ6を、その天板56が天井スラブ面1に当接するよう持上げる手段として、チェーンブロック16の他に掘削ビット取付部13に取付けた支柱パイプ持上げ治具18のみによることも可能ではあるが、この方法では、掘削機3による微妙な操作が難しく、チェーンブロック16による操作の方が容易,迅速に作業できることから、本発明では支柱パイプ持上げ治具18とチェーンブロック16とを併用している。
【0033】
また、チェーンブロック16を操作して、パイプ天板56が天井スラブ面1から所定間隔下った位置になるように支柱パイプ6を任意の高さ位置に、かつ鉛直に支持できるので、支柱パイプ支持腕11の両端のローラ17が走行用レール2に沿って転動するように支柱パイプ6を軽く押すだけで、この支柱パイプ6を走行用レール2に沿って簡単に手際よく移動でき、作業室内における複数地点で地盤4の平板載荷試験を素早く行なうことが可能である。
【0034】
次に、支柱パイプ持上げ治具18の構造を図20〜図28によって説明する。この支柱パイプ持上げ治具18は、基端に掘削ビット取付部13への着脱部73を有する先端腕部72を有し、この先端腕部72の他端に、前面中心からガイド軸77が突出しており、かつガイド軸77を中心に複数のガイド円弧孔78を有する鍔状固定支持板79が一体に設けられている。
【0035】
さらに、パイプ持上げ治具18は、中心にガイド孔80を有すると共に、周辺部に複数のボルト孔81を有し、前記ガイド孔80を前記ガイド軸77に挿入したうえ、前記鍔状固定支持板79の前面に重合する鍔状可動支持板82を有しており、前記ガイド円弧孔78とボルト孔81にボルト105を挿入し、ナット106で締結している。また、鍔状可動支持板82の前面には、溝形鋼を平面からみて略コ字状に固着して構成される支持枠83の基部84が固定されており、かつガイド軸77は基部84に形成された軸孔85を貫通しており、かつ基部84がガイド軸77から脱出しないように、ガイド軸先端のネジ部に係止ナット86が螺合されている。
【0036】
支持枠83の両側部87の上面には、上方が開放されたU溝88を有する支持板89が固着されており、支持枠83の内側に支柱パイプ6を位置させたうえ、この支柱パイプ6に設けた係止具19を前記U溝88に係合させることができる。また、支持板89には軸ピン90によってU溝開閉アーム91が回動自在に設けられており、支柱パイプ6の係止具19をU溝88に係合したうえ、開閉アーム91を倒してU溝88を閉じ、かつ開閉アーム91の先端折り曲げ部92と支持板折り曲げ部93を接合し、かつ各折り曲げ部92,93に開設されたピン孔94,95に小ストッパーピン96を挿入することにより開閉アーム91の上向きの回動を規制し、これによってU溝88から支柱パイプ6の係止具19がみだりに脱出することがないように設けられている。なお、小ストッパーピン96の基端の環体97に鎖98の先端を係止し、鎖98の他端を支持枠83に溶接した係止環99に係合することにより、小ストッパーピン96が紛失しないようになっている。
【0037】
支柱パイプ持上げ治具18の基端腕部72に設けられる掘削ビット取付部13への着脱部73は、凹部100を有し、この凹部100に掘削機3の複数の掘削ビット取付部13のうちの掘削ビットを取外したいずれかのビット取付部先端を挿入し、前記着脱部73に形成されたクサビ孔101と、掘削ビット取付部13に形成されたクサビ孔102とを合致させたうえ、各クサビ孔101,102に上方からクサビ103を打込むことにより、パイプ持上げ治具18は、掘削ビット取付部13に対し、着脱自在に取付けられる構造となっている。
【0038】
本発明は、前記の構成を有しており、その作業手順を説明すると、ケーソン天井スラブ48に設けられたマテリアルロック(図示せず)を通して支柱パイプ6を作業室5内に搬入する。このときは、図2に示すように支柱パイプ6の上端に仮止めボルト9を用いて仮り固定した吊上げ金具29を用いてワイヤロープ29Aで徐々に吊り下す。作業室5内に支柱パイプ6を吊り下した後は、前記仮止めボルト9をボルト孔から螺脱して、吊上げ金具29を支柱パイプ6から取外す。
【0039】
次に、図3に示すように掘削機3の掘削ビット取付部13に取付けた支柱パイプ持上げ治具18によって支柱パイプ6を支持させ、掘削機3を地上での遠隔操作により駆動することで、この支柱パイプ6を図5に示す場所に移動させ、この位置で掘削機3を一旦停止する。
【0040】
このとき、支柱パイプ6のチェーンブロック16のチェーン15は緩められていて、反力受け具10は降下してストッパー59に係止している。このとき、支柱パイプ支持腕11は、走行用レール2よりも下の位置にあるので、この位置で支柱パイプ支持腕11を走行用レール2と略平行となるように回動変位させたうえ、この反力受け具10を作業者の手で持上げ、支柱パイプ支持腕11が走行用レール2の係合縁75より上になった時点で、反力受け具10と共に支柱パイプ支持腕11を90°回転させ、かつこの支柱パイプ支持腕11をゆっくりと下げることにより、この支柱パイプ支持腕11の両端のローラ17を走行用レール2の係合縁75上に載置することができる。
【0041】
次に、作業者の手元作業でチェーンブロック16の操作ハンドル76を操作し、上端のフック74が反力受け具10の曲げ杆71に係止されているチェーン15の下端を巻取ることで、反力受け具10に設けられ、両端のローラ17が走行用レール2に乗っている支柱パイプ支持腕11に反力をとって、チェーン15を介して支柱パイプ6が持上げられる。それにより、パイプの天板56が天井スラブ面1と当接するので、このときハンドル操作を止めると、このパイプ上端が天井スラブ面1に当接した状態を保持できる。次に、図4に示すように支柱パイプ6の下端と地盤4との間に、載荷用平板7を有する流体圧ジャッキ8をかませることで載荷試験の準備は完了する。
【0042】
その後、支柱パイプ持上げ治具18のU溝88の開口を閉じている開閉アーム91を開き、この持上げ治具18を下げることにより支柱パイプ6の係止具19をU溝88から脱出させることができ、載荷試験の邪魔とならない位置に掘削機3とともに支柱パイプ持上げ治具18を移動できる。
【0043】
その後、流体圧ジャッキ8に所定の圧力流体を送り支柱パイプ6を介して天井スラブ面1に反力をとり、載荷用平板7に圧力を加えその地点の載荷試験を行なう。
【0044】
また複数地点での載荷試験を行なうときは、一地点での載荷試験が終ると支柱パイプ6を次の試験地点に移動することになる。この場合は、支柱パイプ6の下端から流体圧ジャッキ8を取外した後、チェーンブロック16のハンドル76を操作して、チェーン15の巻き取りを緩めることにより、支柱パイプ6の上端が天井スラブ面1より離れるよう若干下げた状態に保持する。
【0045】
つぎに、支柱パイプ6を鉛直に保持した状態で、この支柱パイプ6を走行用レール2に沿う方向に押すことにより、支柱パイプ支持腕11のローラ17が走行用レール2に沿って転動し、よって、支柱パイプ6を円滑かつ容易に次の試験地点に移動させることができる。この地点で再びチェーンブロック16を操作して支柱パイプ6の天板56を天井スラブ面1に当接させ、かつ支柱パイプ6と地盤4との間に流体圧ジャッキ8をかませて、この地上での載荷試験を行なう。
【0046】
なお、本発明の実施の形態では、各部材が作業室5内に容易に搬入,搬出できるよう組立て分離方式に構成されているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、支柱パイプ支持腕11は、パイプ支持腕挿入孔63への挿入,脱出により反力受け具本体10Aに対し着脱自在に設けられているが非着脱構造でもよい。同じく、支柱パイプ持上げ治具18も、図示の構造に限定されず、他の知られた持ち上げ手段を採用して構わない。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、ニューマチックケーソンの作業室内において平板載荷試験を行なうに際し、流体圧ジャッキ8と連結して使用される所定長の支柱パイプ6を、可及的に少人数の作業者により、迅速、容易に所定の配置にセットできるので、限られた人員及び時間内で載荷試験の準備を行なうという要望に確実に応え得る。また、掘削機3が走行する走行用レール2を介して支柱パイプ6を支持するものであるから、作業室内の複数地点の載荷試験を行なうに際し、この支柱パイプ6を走行用レール2に沿って移動させることにより、簡単な作業で容易,迅速に複数地点での試験準備を完了できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ニューマチックケーソンの作業室を示す断面説明図である。
【図2】本発明の主要部構成の一つである支柱パイプの搬入時の拡大正面図である。
【図3】掘削機を用いて支柱パイプを持上げる状態を示す拡大説明図である。
【図4】本発明の装置により平板載荷試験を行なう状態の説明図である。
【図5】支柱パイプをその上端を天井スラブ面に当接支持させるための第1ステップ図である。
【図6】同じく第2ステップ図である。
【図7】同じく第3ステップ図である。
【図8】同じく第4ステップ図である。
【図9】支柱パイプ支持用反力受け具の上部において支柱パイプを横断し、下方に見た断面図である。
【図10】支柱パイプ支持用反力受け具の平面図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】図10の正面図である。
【図13】反力受け具本体の平面図である。
【図14】図13の正面図である。
【図15】図13の側面図である。
【図16】図15のA−A断面図である。
【図17】図15のB−B断面図である。
【図18】支柱パイプ支持腕の一部破断拡大図である。
【図19】図18の左端面図である。
【図20】支柱パイプ持上げ治具と掘削ビット取付部との結合前の平面図である。
【図21】支柱パイプ持上げ治具と掘削ビット取付部との結合後の平面図である。
【図22】図21の側面図である。
【図23】図21の平面図である。
【図24】図21のC部の拡大図である。
【図25】図24のD部の側断面図である。
【図26】支柱パイプ持上げ治具の平面図である。
【図27】図26の正面図である。
【図28】図26の右側面図である。
【図29】従来の載荷試験装置の説明図である。
【符号の説明】
1 天井スラブ面
2 走行用レール
3 掘削機
4 地盤
5 作業室
6 支柱パイプ
7 載荷用平板
8 流体圧ジャッキ
10 支柱パイプ持上げ用反力受け具
10A 反力受け具本体
11 支柱パイプ支持腕
12 支柱パイプ引上げ用牽引手段
13 掘削ビット取付部
15 チェーン
16 チェーンブロック
17 ローラ
18 支柱パイプ持上げ治具
19 係止具
20 油圧ジャッキ
21 梁材
22 支持脚
23 ポンプ
24 配管
26 支柱パイプ
27 載荷用平板
28 ダイヤルゲージ
30 アンカー
31 アイボルト
32 下端フランジ
33 吊上げ用チェーン
34 電線管
35 計測用コード
36 荷重モニター用ケーブル
37 計測室
38 静歪計測器
39 パーソナルコンピュータ
40 荷重操作盤
41 プリンター
42 中央台車
43 掘削バケット
44 変位計
45 圧力変換器
46 油圧ホース
47 計測用ケーブル
48 ケーソン天井スラブ
49 貫通金物
50 計測室
51 遠隔油圧ユニット
52 遠隔油圧ユニットコントローラ
53 静歪計測器
54 パーソナルコンピュータ
55 プリンター
56 天板
57 底板
58 把持具
59 ストッパー
60 支柱パイプ挿入孔
61 上板
62 下板
63 パイプ支持腕挿入孔
64 垂直平側板
65 係止用ねじ
66 係止鍔
67 ガイド鍔
68 チェーン
69 環状部材
70 施錠形フック金具
71 曲げ杆
72 基端腕部
73 着脱部
74 フック
75 係合縁
76 操作ハンドル
77 ガイド軸
78 ガイド円弧孔
79 鍔状固定支持板
80 ガイド孔
81 ボルト孔
82 鍔状可動支持板
83 支持枠
84 基部
85 軸孔
86 係止ナット
87 両側部
88 U溝
89 支持板
90 軸ピン
91 U溝開閉アーム
92 先端折り曲げ部
93 支持板折り曲げ部
94 ピン孔
94 ピン孔
96 小ストッパーピン
97 環体
98 鎖
99 係止環
100 凹部
101 クサビ孔
102 クサビ孔
103 クサビ
Claims (4)
- 天井スラブ面1に対をなして固定された平行な走行用レール2に沿って走行する掘削機3により、地盤4を掘削するニューマチックケーソンの作業室5内で、支柱パイプ6の上端部を前記天井スラブ面1に当接し、支柱パイプ6と地盤4の間に載荷用平板7と流体圧ジャッキ8を介装し、流体圧ジャッキ8を伸長し、支柱パイプ6を介して天井スラブ面1に反力をとって載荷試験を行なう平板載荷方法において、前記支柱パイプ6を適宜の持上げ手段により持ち上げて、その上部を一対の走行用レール2間に位置させて鉛直配置し、このとき支柱パイプ6に所定の範囲で上下動自在かつ、回転自在に設けた支柱パイプ持上げ用反力受け具10の支柱パイプ支持腕11を走行用レール2と平行な状態としたうえ、前記反力受け具10を持上げて、支柱パイプ支持腕11を所定角度回動して再び引下げることにより、支柱パイプ支持腕11の両端部を走行用レール2上に載置し、前記反力受け具10と支柱パイプ6との間に張設された支柱パイプ引上げ用牽引手段12の操作により、前記支柱パイプ6の上部を天井スラブ面1に当接し、かつ支柱パイプ6の下端と地盤4との間に載荷用の流体圧ジャッキ8を介装することを特徴とする平板載荷方法。
- 前記支柱パイプ引上げ用牽引手段12を、チェーン15の先端を前記反力受け具10に係止し、支柱パイプ6に固定したチェーンブロック16で構成し、このチェーンブロック16を操作して支柱パイプ6の上端を天井スラブ面1より少し下げたうえ、支柱パイプ支持腕11の両端のローラ17を走行用レール2に沿って転動させ、支柱パイプ6を他の載荷地点に移動させることを特徴とする請求項1に記載の平板載荷方法。
- 前記支柱パイプ6の持上げ手段を、掘削機3の掘削ビット13に設けた支柱パイプ持上げ治具18によって構成することを特徴とする請求項1又は2に記載の平板載荷方法。
- 天井スラブ面1に対をなして固定された走行用レール2に沿って走行する掘削機3により、地盤4を掘削するニューマチックケーソンの作業室5内で、支柱パイプ6の上端部を前記天井スラブ面1に当接し、支柱パイプ6と地盤4の間に載荷用平板7と流体圧ジャッキ8を介装し、流体圧ジャッキ8を伸長して載荷試験を行なう平板載荷装置において、支柱パイプ6に、当該支柱パイプ6に沿って所定の範囲で上下動自在かつ回転自在に設けてあり、前記走行用レール2に両端部を係合できる支柱パイプ支持腕11を有する支柱パイプ持上げ用反力受け具10と、掘削機3に設ける支柱パイプ持上げ治具18が係止する係止具19と、前記反力受け具10に一端を係止し、支柱パイプ6に他端を係止するチェーン15と、このチェーン15を短縮する方向に巻取る手段とを含む支柱パイプ引上げ用牽引手段12とを設けた構成を特徴とする平板載荷装置。
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