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JP3738438B2 - 表層ブロックの施工方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、点字ブロックなどの表層ブロックを、道路上に設置されたマンホール鉄蓋等の金属板の表面に形成する表層ブロックの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路上に敷設される点字ブロックなどの表層ブロックは、一般に、コンクリート、合成ゴム、塩化ビニル樹脂などを使用して予め工場で製作し、それを道路のアスファルトやコンクリートなどの道路面に、埋め込み或いは貼り付けて設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方、点字ブロック等の表層ブロックを道路上の現場で施工して設置することも提案されており、道路上に型枠材を載置し、その中に目地材を塗布した後、樹脂モルタルなどの表層材を充填し、表層材の硬化後に型枠材を剥離して表層ブロックを施工するものである。(例えば特開平7−102681号公報等参照)
しかし、この表層ブロックの施工方法は、道路の路面では表層ブロックを良好に成形できるものの、点字ブロックなどは、道路上の例えばマンホールの鉄蓋の上にも施工する場合があり、このようなマンホール鉄蓋の上に点字ブロックを形成する場合、鉄蓋の表面にはデザイン模様を形成する多くの凹凸模様があるため、型枠材を使用しても、成形材料の樹脂モルタルがその凹部から流出しやすく、成形後の表層ブロックの縁部の形状を悪化させる問題があり、また、その施工の際の工程数も多くなるなどの問題があった。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、より少ない工程数で施工することができ、ベース層・表層共に良好な形状に成形することができる表層ブロックの施工方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る表層ブロックの施工方法は、凹凸を有する金属板の表面に表層ブロックを形成する表層ブロックの施工方法において、金属板の表面にプライマを塗布する工程と、金属板の表面の所定範囲の周囲に沿って第一マスキングテープを、金属板の凹凸面に着いて貼り付ける工程と、第一マスキングテープより幅広の第二マスキングテープを第一マスキングテープの上に被せて貼り付ける工程と、第一及び第二マスキングテープで囲った部分に樹脂モルタルのベース層材を充填しベース層材を平坦化して硬化させる工程と、硬化したベース層の上に型枠材を貼り付け、型枠材の内部に樹脂モルタルの表層材を充填し硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0006】
ここで、ベース層材の樹脂モルタルの結合材と表層材の樹脂モルタルの結合材として、同種の合成樹脂を使用するとよい。また、ベース層材の樹脂モルタルに増粘剤を添加して表層材より粘度を高くして施工するとよい。
【0007】
本発明の表層ブロックの施工方法では、先ず、金属板の表面にプライマを塗布し、次に金属板の表面の所定範囲の周囲に沿って第一マスキングテープを、金属板の凹凸面に着いて貼り付ける。次に、第一マスキングテープより幅広の第二マスキングテープを第一マスキングテープの上に被せて貼り付ける。これにより、マンホールの鉄蓋のように、金属板の表面に凹凸模様がある場合であっても、ベース層材が凹部から流出することを防止することができる。
【0008】
次に、第一及び第二マスキングテープで囲った部分に樹脂モルタルのベース層材を充填しベース層を平坦化して硬化させる。そして、硬化したベース層の上に型枠材を貼り付け、型枠材の内部に樹脂モルタルの表層材を充填し硬化させる。ベース層材の樹脂モルタルの結合材と表層材の樹脂モルタルの結合材として、同種の合成樹脂を使用すると、硬化したベース層の上に、型枠材を介して表層材を流し込むだけで、簡単に表層をベース層上に接着・形成することができる。また、ベース層材の樹脂モルタルに増粘剤を添加して表層材より粘度を高くして施工すると、ベース層材のマスキングテープからの流れ出しを防止して正確で良好な形状に成形することができる。一方、表層材の粘度はより低く設定できるから、表層の成形性を良好にして、型枠材に沿った滑らかな面の表層を成形することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図12は表層ブロックとしての点字ブロックの施工工程を順に示したものである。これらの図を参照して、凹凸を有する金属板、つまりここではマンホールの鉄蓋1上に点字ブロックを形成する施工方法を説明する。
【0010】
先ず、図1のように、点字ブロックを形成しようとする鉄蓋1の表面範囲に墨付けを行い、その墨付けをした形成枠内にプライマ2を、刷毛などを用いて塗布する。プライマ2としては、メチルメタクリレート等を使用することができ、鉄蓋1の凹凸面に均一に塗布する。
【0011】
次に、プライマ2が乾燥した状態で、図2のように、鉄蓋1の表面の点字ブロックを形成しようとする矩形枠に沿って、第一マスキングテープ3を貼り付けていく。このとき、第一マスキングテープ3を鉄蓋1の凹凸面に沿って指で押さえ、その凹面と凸面にテープ3が貼り付くように良く馴染ませる。この第一マスキングテープ3には、例えば幅20mm程度の紙製粘着テープを使用する。
【0012】
次に、図3に示すように、第一マスキングテープ3の上から第二マスキングテープ4をそれに被せるように貼り付ける。この第二マスキングテープ4には、例えば幅50mm程度の布製粘着テープを使用し、この第二マスキングテープ4は第一マスキングテープ3上の凸面に単に貼り付けるようにする。
【0013】
次に、第一マスキングテープ3と第二マスキングテープ4とで囲った枠内に、つまり鉄蓋1上のプライマ2を塗布した枠内に、ベース層材5を流し込んで充填する。ベース層材5は樹脂モルタルから構成され、その粘度は流動性が比較的低くなるように、つまり適度なチキソトロピー性を付与するように、増粘剤により調整され、その粘度は後述の表層材より高く調整されている。ベース層材5の樹脂モルタルは、主剤100部に対し、例えば結合材を25部、着色顔料を2部、充填材を72部、増粘剤を1部、配合して製作される。
【0014】
結合材としては、アクリル酸エステルの部分重合物または及びメタクリル酸エステルの部分重合物を使用することができる。また、着色顔料としては、黄色系の点字ブロックとする場合、黄色の黄鉛、白色の二酸化チタン、或いはその他の無機顔料若しくは有機顔料を使用することができる。また、青色系の場合には群青、赤色系の場合には弁柄、或いはその他の無機顔料若しくは有機顔料を使用することができる。
【0015】
さらに、充填材としては、炭酸カルシウム粉、珪石粉、タルクを使用することができる。さらに、増粘剤としては、無水シリカ、ベントナイトなどの微粉末を使用することができる。なお、添加剤として、硬化促進剤(第3級アミン)、架橋剤(多官能性アクリル樹脂モノマー)を添加してもよい。
【0016】
ベース層材5を鉄蓋1上の枠内に流し込んだ状態で、図5のように、その樹脂モルタルをヘラなどでならし平坦にする。これにより、第一・第二マスキングテープ3,4で囲った枠内のベース層材5はシート状に成形され、余った樹脂モルタルは掻き取る。
【0017】
鉄蓋1の表面には凹凸模様が形成されているが、鉄蓋1の表面の凹凸面は第一マスキングテープ3と第二マスキングテープ4により目止めされること、及びベース層材5が増粘剤により適度なチキソトロピー性を付与し流動性を低くしているため、鉄蓋上の凹部からベース層材5が流出することはなく、良好に成形することができる。
【0018】
したがって、ベース層材5が半硬化(ゲル化)した後、第一・第二マスキングテープ3,4を鉄蓋1から剥がして除去すると、図6に示すように、鉄蓋1上には乱れのない直線状の縁部を有する良好な矩形形状のベース層6が形成される。このベース層6の厚さは、2枚の第一・第二マスキングテープ3,4を重ねて貼ることにより成形される。
【0019】
次に、上記のように成形された鉄蓋1上のベース層6の上に、図7のごとく、予め所定形状に形成された型枠材10を載置してその上に貼り付ける。型枠材10は、発泡体(独立気泡の発泡体であって、発泡ポリエチレン樹脂など)によりシート状に成形され、複数の長尺の開口部(貫通長孔)10aが形成されており、裏面には粘着剤層が形成され、そこに剥離紙が保護のために貼着されている。このため、裏面の剥離紙を剥がせば、型枠材10をベース層6の上に簡単に貼り付けることができる。
【0020】
次に、図8のように、ベース層6上に貼り付けた型枠材10の開口部10a内に表層材7を流し込み充填する。表層材7は、樹脂モルタルから構成され、主剤100部に対し、例えば結合材を28部、着色顔料を2部、充填材を70部、配合して製作される。この表層材7は、増粘材を配合しないことにより、その粘度が上記ベース層材5の粘度より低く設定され、流動性を良くしている。
【0021】
上記結合材としては、アクリル酸エステルの部分重合物または及びメタクリル酸エステルの部分重合物を使用することができる。また、着色顔料としては、黄色系の点字ブロックとする場合、黄色の黄鉛、白色の二酸化チタン、或いはその他の無機顔料若しくは有機顔料を使用することができる。また、青色系の場合には群青、赤色系の場合には弁柄、或いはその他の無機顔料若しくは有機顔料を使用することができる。
【0022】
さらに、充填材として、炭酸カルシウム粉、珪石粉、タルクが使用される。なお、添加剤として、硬化促進剤(第3級アミン)、架橋剤(多官能性アクリル樹脂モノマー)を添加してもよく、また、粘度をあまり高くしない範囲で無水シリカ、ベントナイトなどの増粘材を配合することもできる。
【0023】
このような表層材7は、ベース層材5と同じ結合材を使用するため、ベース層6の上に良好に接着され、また、比較的低い粘度を有するため、型枠材10の開口部10a内の細部まで良好に充填され、硬化後には点字ブロックの表層形状となる凸部を、滑らかな面で仕上げることができる。
【0024】
次に、表層材7が硬化する前に直ちに、表層材7の上に滑り止め材11を散布する。滑り止め材11としては、表層材7と同じ色に着色された珪砂を使用することができ、珪砂は表層材7の表面に付着する。そして、表層材7が硬化した後、図10に示すように、型枠材10を剥がし、図11のように、余分な滑り止め材11を箒などで掃き取り、図12に示すように、ベース層6上に表層8が突設された点字ブロックとしての表層ブロックが完成する。
【0025】
このように、点字ブロックを形成する箇所が、鉄蓋1のような金属板の凹凸面上であっても、2重のマスキングテープをその箇所の回りに貼り付け、粘度を高くしてチクソトロピー性を付与したベース層材5をその箇所に流し込んで、ベース層6を成形するから、鉄蓋1表面の凹部を通してマスキングテープより外に材料がはみ出すことを防止することができ、良好な形状にベース層6を成形できると共に、ベース層6上の表層8は、粘度を低くした表層材7を型枠材10の内部に充填して成形するから、滑らかな表面を持った良好な形状に成形することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の表層ブロックの施工方法によれば、ベース層とその上の表層とからなる表層ブロックを、マンホールの鉄蓋などの金属板の上に、より少ない工数で施工することができる。また、ベース層材については、2重のマスキングテープを金属板上に貼ることで、金属板上に凹凸があっても、材料の充填時に枠外に流出しにくくなり、はみ出しのない良好な縁部を持ったベース層の表層ブロックを形成することができる。また、増粘剤の添加によりベース層材の粘度を高くして、材料の枠外への流出を防ぎ、はみ出しのない良好な縁部を持ったベース層の表層ブロックを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、鉄蓋の表面にプライマを塗布する状態の斜視図である。
【図2】点字ブロックを形成する箇所に第一マスキングテープ3を貼り付ける状態を示す斜視図である。
【図3】第二マスキングテープを貼り付ける状態を示す斜視図である。
【図4】マスキングテープで囲った部分にベース層材を流し込む状態の斜視図である。
【図5】充填したベース層材をヘラでならす状態の斜視図である。
【図6】マスキングテープを剥がして除去しベース層を鉄蓋上に形成した状態の斜視図である。
【図7】ベース層の上に型枠材を載置した状態の斜視図である。
【図8】型枠材の開口部内に表層材を流し込む状態の斜視図である。
【図9】表層材の上に滑り止め材を散布する状態の斜視図である。
【図10】型枠材を剥離する状態の斜視図である。
【図11】滑り止め材を掃き取る状態の斜視図である。
【図12】成形された点字ブロックの斜視図である。
【図13】点字ブロックの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1−鉄蓋
2−プライマ
3−第一マスキングテープ
4−第二マスキングテープ
5−ベース層材
6−ベース層
7−表層材
8−表層
10−型枠材
11−滑り止め材

Claims (3)

  1. 凹凸を有する金属板の表面に表層ブロックを形成する表層ブロックの施工方法において、
    該金属板の表面にプライマを塗布する工程と、
    該金属板の表面の所定範囲の周囲に沿って第一マスキングテープを、該金属板の凹凸面に着いて貼り付ける工程と、
    該第一マスキングテープより幅広の第二マスキングテープを該第一マスキングテープの上に被せて貼り付ける工程と、
    該第一及び第二マスキングテープで囲った部分に樹脂モルタルのベース層材を充填しベース層材を平坦化して硬化させる工程と、
    硬化したベース層の上に型枠材を貼り付け、該型枠材の内部に樹脂モルタルの表層材を充填し硬化させる工程と、
    を含むことを特徴とする表層ブロックの施工方法。
  2. 前記ベース層材の樹脂モルタルの結合材と前記表層材の樹脂モルタルの結合材として、同種の合成樹脂が使用されていることを特徴とする請求項1記載の表層ブロックの施工方法。
  3. 前記ベース層材は樹脂モルタルに増粘剤を添加して前記表層材より粘度を高くすることを特徴とする請求項1記載の表層ブロックの施工方法。
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