JP3739396B2 - 配向した染料を含有するフィルム、その製造方法、ならびに偏光板およびそれを用いる液晶ディスプレイユニット - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、配向した染料に基づくまたは配向した染料を含有するフィルムに関する。本発明はまた、このようなフィルムの製造方法、ならびにフィルムを用いた偏光板および液晶ディスプレイデバイスに関する。より詳細には、本発明は、高配向の二色性染料から作成されるまたは高配向の二色性染料を含有するフィルム、このようなフィルムの製造方法、およびこのフィルムを用いる高性能偏光板および液晶ディスプレイデバイスに適する。
従来の技術
偏光板は、液晶ディスプレイ(これより後、LCDと称する)の要素として使用される。偏光板は、LCDから透過した光線のいくらかを吸収する特性を有する。フルカラーLCDはカラーフィルターも含有するので、これは、フルカラーLCDにおける特に深刻な問題である。LCD中に存在する偏光板と、フルカラーLCDに使用されるカラーフィルターとの両方が光線を吸収する。これは、しばしば透過光線量を、きわめて低いレベルまで減少させる。そのため、充分に明るいLCDのためには強力なバックライトが必要とされる。このバックライトは液晶セルの温度を望ましくなく上昇させ得、そして消費電力を増加させ得る。偏光板の1つのタイプは、ポリビニルアルコール(これより後、PVAと称する)またはPVA誘導体の一軸延伸の配向アラインメントフィルム上にヨウ素を吸着させることにより製造される。
第2のタイプの偏光板は、二色性染料に基づき、そして同様に、一軸延伸配向PVAまたはPVA誘導体のアラインメントフィルム上に、染料を吸着させることにより生産される。(この明細書および請求の範囲において、用語「二色性」および「二色性染料」は、一般的に受け入れられている意味を有し、異なる方向から見た場合に異なる光学的特性(例えば、色)を提示する(従って、要するに偏光応答を与える)特性を称する)。
第3の偏光板は、ポリ塩化ビニルまたはPVAフィルムを一軸延伸し、次いで、ポリ塩化ビニルの脱ハロゲン化水素またはPVAの脱水和により、発色団としてのポリエン単位を生成することにより生産される。
ヨウ素含有偏光板は、初期には優れた偏光力を示す。しかし、これらの偏光板は、耐水性および耐熱性に乏しく、そして高温高湿条件下において耐久性が不十分である。保護フィルムまたは他の可能な方法は、典型的にはヨウ素含有偏光板の耐久性を顕著には改良しない。
二色性染料偏光板は、ヨウ素ベースの材料よりも高い耐水性および耐熱性を有するが、ほとんどの商業的な用途には不適切な偏光特性を有する。顔料は、優れた耐候性を有するが、代用とされ得ない。なぜなら、顔料はポリマーフィルム中で高度に配向せず、したがって偏光板として使用され得ないからである。
さらに、精密な偏光板(例えば、約200μm以下の幅を有する偏光板)を製造しようとする際に、多くの困難が発生する。染料アラインメントフィルムの切断は、このような精密な偏光板を調製するのに現在使用される唯一の方法である。
したがって、染料分子を配向させる公知の方法は、上記のように染料分子を配向させる配向PVAフィルムの使用を包含する。染料を液晶材料と混合し、そして染料をそれ自体が配向した液晶セル中の液晶分子として配向させることもできる。後者の方法では、液晶材料は、2枚のガラス板の間に密封されるか、またはセル内に置かれなければならない。この方法では、さらに、アラインメントフィルムがガラス板の表面に形成されることが必要である。配向の程度は液晶材料の配向の程度に依存し、そのため多くの場合、偏光板は、液晶材料の低い配向のために充分な偏光力を有しない。
したがって、高配向二色性染料、特に、ミクロパターン形成された高配向二色性染料を含むフィルムおよびその容易な製造方法は、需要が大きい。
配向染料分子には関連しないが、J.C.Wittmannらは、ポリテトラフルオロエチレン(これより後、PTFEと称する)の配向した薄いフィルムが、熱および圧力をかけながらPTFEをラビングすることにより形成され得ることを発見した。彼らは、この配向PTFEフィルムをアラインメント層として用いて、アルカン、液晶分子、ポリマー、オリゴマー、および無機塩が、配向させられ得ることを報告している(Nature,第352巻、414頁(1991)および米国特許第5,180,470号を参照のこと)。配向したPTFEの薄いフィルムを伴うこれらの有機分子の配向が詳細に報告されているが、偏光板に有用な染料分子の配向、より詳細には、偏光板用二色性染料分子の配向は、説明されていない。
発明の要旨
PTFE配向フィルムのようなフッ素樹脂配向フィルムの使用により、高配向二色性染料を達成し得ることが発見された。本発明は、これらの配向した染料含有フィルムに関し、これらのフィルムを製造する方法に関し;そしてこれらのフィルムを使用する高性能偏光板および液晶ディスプレイデバイスに関する。
したがって、1つの局面においては、本発明は、1種またはそれ以上の二色性染料を含有する一軸配向フィルムを提供する。このフィルムは、少なくとも1重量%の二色性染料を含み、上限は全部二色性染料(染料100重量%)でなる。残りはバインダーポリマーまたは希釈剤などである。フィルムは1nmから5μmの厚み、400nmから800nmのピーク吸収波長、およびピーク吸収波長における25以上の二色性吸光度比を有する。
別の局面においては、本発明は、ミクロパターン形成された染料含有フィルム体を提供する。このフィルムは少なくとも1重量%から100重量%までの一軸配向二色性染料を含む。このフィルム体は1nmから5μmの厚み、400nmから800nmの吸収ピークの波長、およびピーク吸収波長における10以上の二色性吸光度比を有する。この(フィルム)体は、フィルム面において長さと幅を有し、その幅は約1μmから約200μmの範囲である。
別の局面においては、本発明は、上記の一軸配向フィルムの製造方法を提供する。この方法は、少なくとも1重量%の二色性染料を含み、1nmから5μmの厚み、および400nmから800nmのピーク吸収波長を有するフィルム形成材料からフィルムを形成する工程を包含する。このフィルム形成は、表面としてフッ素樹脂アラインメント層を有する基板上で行う。これにより、ピーク吸収波長における25以上の二色性吸光度比を有する一軸配向フィルムが生産される。フィルム形成材料は、ある場合には、正味の二色性染料であるが、あるいは、二色性染料と混合されたフィルム形成性バインダーポリマーを含み得る。さらに特別な局面においては、この方法は、さらなる工程(形成基板からフィルムをはぎ取る工程およびフィルムを形成基板と異なる支持基板に付与する工程)を包含し得る。
またさらなる局面においては、この方法は、ミクロパターン形成された染料含有フィルム体の製造に使用され得る。この実施態様においては、アラインメント基板はフィルム面において約1μmから200μmの規定の幅を有し、その規定の幅の領域の表面にフッ素樹脂アラインメント層が存在する。この方法は、約1μmから200μmの規定の幅およびピーク吸収波長における10以上の二色性吸光度比を有する一軸配向フィルムを得る。さらに一般的な方法に関して、この方法は、さらなる工程(形成基板からフィルムをはぎ取る工程およびフィルムを支持基板に付与する工程)を包含し得る。
別の局面においては、本発明は偏光板を提供する。偏光板は、平面を有する透明支持体がその平面に付着した上記のような一軸配向フィルムを有するときに生じる。このような偏光板用の代表的な透明支持体は、ポリマーフィルム、ガラス支持体または透明電極であり得る。
さらなる局面においては、本発明は、同様の一般構造を有するミクロ偏光板を提供し得る。これらのミクロ偏光板は、ミクロパターン形成された染料含有一軸配向フィルム体をその平面に備えた同様のタイプの透明支持体を含む。
さらなる局面においては、本発明は、液晶ディスプレイデバイスを提供する。これらのデバイスは、それぞれに電極を備えた一対の分離した透明基板、および基板の間に位置するネマチック液晶層を備えた液晶セルを含む。ネマチック液晶層は、正の誘電異方性および基板に対して垂直に配向したらせん軸を有し、そして電圧無印加時に90度から270度のねじれ角にて実質的に水平に配向する。本発明のディスプレイデバイスには、上記の一軸配向フィルムもしくはミクロパターン形成された染料含有フィルムまたは偏光板もしくはミクロ偏光板が、LCDを視角光路内に配置される。いくつかの実施態様においては、一軸配向材料は、液晶セルの外側に隣接して置かれる。一軸配向フィルムは、同様に液晶セルの透明基板上に位置し得る。
【図面の簡単な説明】
本発明は、さらに添付の図面を参照して記載される:
図1は、本発明の液晶ディスプレイデバイスおよび薄いフィルムを示す断面図である;
図2は、本発明による液晶ディスプレイデバイスおよび薄いフィルムの別の実施態様を示す断面図である;および
図3は、本発明のフィルムの可視スペクトルでの光吸収を示すグラフである。
図4は、本発明のフィルムの可視スペクトルでの光吸収を示すグラフである。
図5は、本発明のフィルムの可視スペクトルでの光吸収を示すグラフである。
発明の詳細な説明
染料
1種またはそれ以上の二色性染料が、本発明のフィルム内に存在する。本発明において用いられる染料は、以下の条件に適合する任意の染料または顔料であり得る:2以上の、より好ましくは3以上のアスペクト比(分子垂直軸の長さに対する分子軸の長さ)を有すべきであり、そしてまたその分子軸と、基底状態から励起状態への遷移モーメントの方向との間が、20度以下の角度を有するべきである。下述するようにフッ素樹脂アラインメント層で配向した場合に高い二色性比を達成し得る染料が、特に好ましい。極大吸収波長での吸光度の二色性比(配向方向に垂直な方向の配向に対する配向方向での吸光度)が5以上(好ましくは8以上、そしてほとんどの場合より好ましくは10以上)を達成し得る染料が好ましい。
従来の二偏光板(dipolarizer)またはゲスト-ホスト液晶ディスプレイのために使用される二色性染料は、有用であり、そして好ましい。ゲスト-ホスト液晶ディスプレイのために使用され、そして本明細書において有用である二色性染料のタイプには、メロシアニン、スチリル、アゾメチン、アゾ、アントラキノン、キノン、キノフタロン、ペリレン、インジゴ、テトラジン、スチルベン、およびベンジジンが挙げられる。実質的なレベルの耐候性を有するアゾおよびアントラキノン二色性染料が、特に好ましい。これらのアゾ染料は、ジアゾおよびトリアゾ(ポリアゾ)を含む。
本発明において有用なアゾ染料は、一般式I:
Ar-(-N=N-Ar')n-N=N-Ar (I)
で表される物質を含む。この式において、nは、0〜3であり、各Arは、下記のA群に示される構造から選択されるアリール基を表し、および各Ar'は、下記のB群に示される構造から選択されるアリール基を表す:
A群
B群
上記の構造式において、X1〜X23は、独立して、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基、1〜4個の炭素原子を含むアルコキシ基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、4〜20個の炭素原子を含むヘテロ環、カルボン酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンアルキルアミド基、ハロゲン、およびニトロ基のいずれかを表す。任意の芳香環におけるX基の数は、その環で利用可能な部位に等しい。例えば、置換基としてX1を有するA群構造においては、そのような基が5つ存在し得、一方、X13を有するB群において示される物質では、そのような基が4つ存在し得、これは、利用可能な部位の数である。従って、2つ以上の異なる置換基が、1つの芳香環において存在し得る。
Rは、水素原子、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、4〜20個の炭素原子を含むヘテロ環のいずれかを示す。
アゾ基のいずれかの側の2つの芳香環は、ヒドロキシル基を有し得る。これらのヒドロキシル基は、アゾ構造に隣接して位置し、そして、銅、ニッケル、亜鉛、および鉄からなる群より選択される遷移金属原子と錯体を形成し得る。
一般式Iにより定義されるアゾ染料のアゾ基の代わりに、アゾメチン基およびビニレン基を有するアゾメチンおよびスチルベンがまた、本発明の実施において、配向可能な染料として用いられ得る。
代表的な有用なアゾ染料は、表1-1に示されるアゾ染料を含む。これらの物質は、遷移金属錯体、遊離の酸、および塩(例えば、ナトリウム塩、リチウム、カリウム、アンモニウム、エタノールアンモニウム、アルキルアンモニウム塩など)として存在し得る。
他の有用なアゾ染料は、以下のようなカラーインデックス(C.I.)一般名を有する染料である:
有用なアントラキノン染料は、一般式IIにより例示される:
この式において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、独立して、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基、1〜4個の炭素原子を含むアルコキシ基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、および4〜20個の炭素原子を含むヘテロ環のいずれかを表し、ただし、すべてのR1〜R8が水素原子であることはない。R2およびR3、またはR6およびR7はそれぞれ、2つの結合によりアントラキノン基に結合する1つの置換基であり得る。
本発明の実施に有用なアントラキノン染料は、表2-1、2-2、2-3、および2-4に示される化合物を含む。
本発明の実施において有用なキノフタロン染料は、一般式(III)により示される:
一般式(III)において、A1、A2、およびA3は、独立して、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基、1〜4個の炭素原子を含むアルコキシ基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、および4〜20個の炭素原子を含むヘテロ環を表し、ただしすべてのA1〜A3基が同時に水素原子であることはない。
本発明の実施において有用なキノフタロン染料の例には、以下が挙げられる:
本発明の実施において有用なペリレン染料は、一般式IVにより示される:
一般式IVにおいて、A4およびA5は、独立して、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基、1〜4個の炭素原子を含むアルコキシ基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、および4〜20個の炭素原子を含むヘテロ環を表し、ただしA4およびA5の両方が同時に水素原子であることはない。
本発明の実施において、好適に使用されるペリレン染料の例には、以下が挙げられる:
本発明の実施において有用なインジゴ染料は、一般式Vにより示される:
一般式Vにおいて、Y1およびY2は、独立して、NHまたはSであり、そしてA6およびA7は、独立して、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基、1〜4個の炭素原子を含むアルコキシ基、6〜20個の炭素原子を含むアリール基、および4〜20個の炭素原子を含むヘテロ環を表し、ただしA6およびA7が同時に水素原子であることはない。
本発明において使用されるインジゴ染料の例には、以下が挙げられる:
好適な染料は、表中のアゾ染料1〜21、C.I. Direct Red 28、C.I. Direct Red 81、表中のアントラキノン染料52〜57および68〜77、ならびに式III'、IV'、およびVにより表される染料を含む。特に好ましい染料は、アゾ染料1、4、6、7、8、9、10、12、13、14、15、16、17、18、19、アントラキノン染料53、54、72、73、74、76、77および式III'、IV'、およびV’により表される染料である。
バインダーまたはフィルム形成ポリマー
本発明のフィルムは、上記に記載されたような二色性染料から全てが構成され得る。フィルムはまた、染料と1以上のバインダー物質との混合物から作成され得る。これらのバインダー物資は、希釈液または他の不活性物質であり得るが、存在する場合数%を越える量で存在し、フィルム形成すべきである。
バインダー物質が染料と混合される場合、可視光に対して実質的に透明でなければならず、そして選択された方法によって染料と共に堆積(co-deposit)され得なければならない。つまり、バインダー物質は、染料とともに気化するか、染料とともに溶融するか、あるいは選択された溶媒中で染料とともに溶解し得るべきである。ポリマー化合物が、代表的にはバインダーとして用いられる。優れたフィルム形成能を有するポリマー化合物が、バインダー物質として好ましい。このようなポリマー化合物の例としては、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(ε-カプロラクトン)、ならびにこれらのコポリマーおよび誘導体が挙げられる。特に好ましいのは、ポリ(ビニルアルコール)、ポリカーボネート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリエチレン、およびポリ(ε-カプロラクトン)である。
既に記載したように、本発明のフィルムは、染料のみから作成され得、そのためバインダーは任意の成分である。しかし、バインダーが存在する場合、バインダーは、フィルム組成物の総量を基準として、一般的には99重量%を超える量で存在せず、95重量%を越える量で存在せず、そしてより好ましくは90重量%を越える量で存在しない。
染料含有フィルムの特性
染料含有フィルムの厚みは、染料の二色性の比、染料のモル吸光係数、フィルム中の染料の配向程度に応じて変化し得る。ピンホールのない均質なフィルムを調製するためには比較的厚い方が好ましい。比較的薄い方が高い配列のために好ましい。薄すぎるフィルムは好ましくなく、単層透過率が増大するので、得られるフィルムの偏光特性が低下する。
染料含有相の厚みは、代表的には約1nmと約5μmとの間であり、特に5nm〜1μmであり、好ましくは10nm〜1μm、さらに好ましくは10nm〜0.5μmである。
染料含有フィルム中の染料の含量は変化し得る。最良の結果のためには、染料の含量は一般的には1重量%を越える。染料の濃度の範囲は、あるフィルムは染料自体から形成されるので、100重量%までである。好ましい濃度の範囲は、5重量%〜100重量%、特に10重量%〜100重量%、より好ましくは90重量%〜100重量%である。残りはバインダーなどである。
染料含有フィルムは代表的には、400nm〜800nmで吸光度のピークを有する。ピークの吸光度波長での二色性の比は、25以上であり、好ましくは35以上である。これらのフィルムの他の特性は、これらの単層透過率が好ましくは40%〜80%の範囲であることである。
染料含有フィルムが、フィルム面において1μm〜200μmの最小幅を有するミクロパターンを含む場合、好ましい二色性の比は、10以上であり、好ましくは14以上である。他の条件は、ミクロパターンを有しない染料含有フィルムの条件と同じである。
アラインメント層および調製プロセス
本発明の高度に配向した染料を含有するフィルムは、フッ素樹脂アラインメント層上に、染料または染料とバインダーとの混合物の層を付与することにより調製される。アラインメント層は、好適な配向特性を示す厚みを有する。アラインメント層の厚みは、1nm〜2μmであり、より具体的には5nm〜1μm、そしてより好ましくは10nm〜0.5μmである。アラインメント層中で用いられるフッ素樹脂は、任意の固体フッ素樹脂であり得、PTFE、ポリトリフルオロエチレン、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)が好ましい。PTFEが特に好ましい。
本発明のいくつかの実施態様では、フッ素樹脂アラインメント層が、最終デバイスに組み込まれる。この場合、フッ素樹脂は比較的透明である。つまり、フッ素樹脂は、可視光スペクトルの少なくとも一部分で有用なレベルの光が透過することを可能とするに充分小さい吸光度を有すべきである。フィルムがアラインメント層から剥がされる場合、この透過性は明らかに議論の余地がある。
フッ素樹脂アラインメント層は、任意の公知の方法によって調製される。例えば、米国特許第5,180,470号に開示されている方法は、高度に配向したフィルムを提供するために用いられ得る。この方法は、フッ素樹脂ブロックを、圧力を加えながら加熱した基板に対してラビングする工程を包含する。好ましくは、基板は、基板上にアラインメント層を調製する前に清浄にされる。清浄化方法は、基板の物質に応じて変更され得る。例えば、ガラスまたは耐熱性プラスチック基板は、グロー放電器具などで発生されたプラズマに曝され得る。あるいは、またはさらに、基板は、液体のような流体で洗浄され得る。この液体は水性、非水性、または水性-非水性の混合であり得る。非水性液体としては、例えば、低級ハロ炭化水素、低級アルコール、ケトンなどのような有機液体または含ハロゲン炭素化合物のような非有機液体が挙げられ得る。これらの洗浄液は、酸、塩基、洗剤、界面活性剤など、洗浄助剤を含有する。より高い二色性比を得るために、ガラス基板は、好ましくは、水およびアルカリを含有する溶液、詳細には混合水-低級アルコール溶媒(最も好ましくは混合水-エタノール溶媒)中のアルカリ(特に水酸化アルカリ金属(最も好ましくは水酸化カリウム))の混合水性-非水性溶液を用いて洗浄する。加熱温度は樹脂のタイプにより変化するが、一般には約100℃〜約350℃の範囲であるか、樹脂の分解温度が低温の場合はその温度である。好ましい温度の範囲は、130℃と330℃との間である。より好ましい温度は、250℃と330℃との間である。圧力およびラビング速度は、実験により決定されるが、一般には0.5〜5MPAの間の範囲であり、そして0.01cm/秒〜10cm/秒の範囲である。これらの条件により、アラインメント層の均質性および優れた配向性が確実となる。
調製方法
1つの実施態様において、染料含有フィルムは、適切な配向性染料をフッ素樹脂アラインメント層上に減圧堆積することにより調製され得る。あるいは、溶融した染料または染料溶液を、フッ素樹脂アラインメント層上に付与し得る。これらのアプローチのいずれにおいても、染料含有フィルムは、染料自体であり得るか、あるいは染料とバインダーまたはポリマー物質とであり得る。
減圧堆積プロセスにおいて、染料(および、存在すればバインダー)を、減圧下、染料および/またはバインダー分解点以下の温度で加熱する。染料は昇華し、そしてアラインメント層に蓄積する。この場合に用いられる染料およびバインダーは、分解しないが、減圧および加熱(例えば、125℃から高くて300℃の範囲の温度)することにより堆積されるように選択されるべきである。
染料が溶融相として堆積されるプロセスでは、染料または染料とバインダーとを染料またはバインダーの分解点未満の温度で溶融し、そしてアラインメント層に付与する。このプロセスで用いられる染料は加熱により溶融し得、そして液体状態(典型的には125℃〜300℃の範囲)で安定である。
染料溶液を用いる塗布プロセスでは、染料と溶媒とを、アラインメント層上に塗布し、続いて溶媒を蒸散させる。このプロセスで用いられる染料は、溶媒中で約0.1重量%以上の溶解度を有する。この染料は溶液中で安定であり、そして溶液となり得、そして薄い、均質なフィルムを形成し得るべきである。
用いられる溶媒は、代表的には有機溶媒であるが、染料自体の場合、いくつかの場合には、水性溶媒であり得る。染料および染料-バインダー混合物とともに用いられる代表的な有機溶媒は、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、含酸素炭化水素などから選択され、これらは有機物質およびポリマー用の溶媒として当該分野で知られている。
これらの3つの方法のうち、減圧堆積方法がこの場合、好ましい。この場合、減圧堆積方法により、フィルムの厚みおよび配向の度合の最も高度な制御が可能になる。
好ましい実施態様では、他の機能を有するフィルムを、配向染料を含有する偏光板フィルム上に配置し得る。このさらなるフィルムは、保護被覆層か、またはハードコート(例えば、エポキシ樹脂または光硬化型樹脂)であり得る。
基板
アラインメント層は、一般に、基板により支持される。配向した染料含有フィルムを直接、すなわちアラインメント層およびその基板から除去せずに用いる場合、基板はアラインメント層と同様に可視光に対して透過性であり、そしてその表面は、アラインメント層を良好に支持するに十分平滑である。(本明細書中で用いられる「透過性」は、実質的な割合(例えば、物質に当たる所望の波長(underlength)の光の少なくとも約33%)を通す物質の特性を定義する)。
好ましい基板の例としては、ガラス、ポリ(エチレンテレフタラート)、およびポリカーボネートが挙げられる。
形成用基板上のアラインメント層上に形成される染料含有フィルムが、剥がされるか、あるいは他の基板に移される場合、形成用基板は、透明である必要はなく、金属板、金属ロール、および金属コーティング板または金属コーティングロールが、基板として用いられ得る。基板として用いられる金属材料は、ステンレス鋼、またはニッケルメッキ金属であり得る。
アラインメント層および染料含有フィルムは、これらの基板が十分な耐熱性を有する場合、直接そのような基板上に形成され得る。ガラスは、アラインメント層および染料含有フィルムを直接形成するために十分な耐熱性を有する基板の例である。基板が、基板上に直接アラインメントフィルムを形成することが可能なほど十分な耐熱性を有しない場合、まずアラインメントフィルムおよび染料含有フィルムを十分な耐熱性を有する基板上に形成し、次いで他の基板に移す。この次なる基板は、代表的には透明などである。
染料含有フィルムの用途
本発明の染料含有フィルムは、偏光板として用いられ得る。この用途においては、染料含有フィルムは代表的には、偏光板のために必要とされる領域を有する、前もって形成されたフッ素樹脂アラインメントフィルム上に形成される。
他の好ましい用途においては、配向染料を含有するフィルムは、フィルム面において1〜200μmの幅を有するミクロパターンを含むように形成され得る。このようなフィルムは、あらかじめアラインメント層をまずパターン形成するか、あるいはアラインメント層を作製した後、マスクを用いてパターン形成する。マスクを用いる後者の方法は、従来のリトグラフプロセスにより容易に実行され、このために好ましい。このパターン形成方法を簡単に記載する。
ミクロ偏光板を形成するために、まずフッ素樹脂アラインメント層を、上記の方法を用いて基板上に形成する。次いで、フォトレジストをスピンコーティングまたは他の適切なプロセスによりアラインメント層上に塗布する。フォトレジストは、所望のパターンのマスクに対応するネガティブタイプまたはポジティブタイプのいずれかであり得る。フォトレジストは、代表的には溶液として塗布される。熱処理(予備ベーキング)して溶液の溶媒を除去した後、マスクを有するアラインメントフィルムを露光する。用いられる光源はフォトレジストと反応するために適切な波長および強度を有するように選択される。フォトレジストのパターンは、通常のフォトレジストマスク技術を用いて現像される。染料が配向することを可能にするために、アラインメント領域の十分広い表面には、フォトレジストが存在しないべきである。続いて、染料含有フィルムを、パターン形成されたアラインメント層上に、上記の任意の方法を用いて形成する。露光されたアラインメント層の領域上で、染料は配向する。フォトレジストでカバーされたアラインメント層の領域上では、染料は配向しない。次の工程では、フォトレジスト上に堆積した染料の部分を、フォトレジストとともに除去し得る。
得られる染料含有フィルムは、ミクロパターンを有し、高い解像度を有する精密な偏光板を形成し、偏光特性を有するカラーフィルターとして用いられ得る。
いくつかの場合の染料含有フィルムは、基板とともに用いられ得る。他の場合、染料含有フィルムが十分な強度を有する場合、フィルムは基板から剥がされ得る。この場合、基板上に形成された染料含有フィルムは、基板から機械的に剥がされ得るか、あるいは適切な剥離剤中にフィルムを浸すことにより剥離し得る。
記載されたように調製される染料含有フィルムまたはミクロパターンを有する染料含有フィルムを、使用のために他の基板に移し得る。移した場合、染料含有フィルムを、新しい基板に、例えば、染料フィルムに対してより良好な接着特性を有する基板に対して強くプレスするか、熱を用いるか、あるいは接着剤を用いることによって固定すべきである。
液晶ディスプレイデバイス
本発明のフィルムの主要な用途は、液晶ディスプレイデバイスの一部としてである。液晶ディスプレイデバイスが、それ自体本発明の染料含有フィルムを含む偏光板または本発明のミクロパターン形成された染料含有フィルムを含むミクロ偏光板を含むこと以外は、本発明の液晶ディスプレイデバイスは限定されない。
本発明の液晶ディスプレイデバイスは、本発明の染料含有フィルムを含む適切な大きさの偏光板を液晶セルの外側に配置するか、あるいは本発明のミクロパターン形成された染料含有フィルムを含むミクロ偏光板を同様に配置することにより調製される。
ある特定の用途において、本発明のミクロパターン形成された染料含有フィルムは、画素に対応するミクロパターンを有し、そして液晶セルの外側または液晶層と液晶セルの1つの基板との間に配置され得る。本発明のミクロパターン形成された染料含有フィルムはまた、液晶セルの透明電極上に形成され得、それゆえ液晶デバイスに使用され得る。
図1および2は、本発明の染料含有フィルムを使用する液晶ディスプレイデバイスの例を説明する正確な縮尺率でない断面図である。図1および2に、本発明による偏光板1、本発明によるミクロ偏光板1’、ガラス基板2;透明電極3;絶縁アラインメント層4;液晶層5;およびスペーサー6を含む液晶ディスプレイデバイス10および20を示す。
図2において、ミクロ偏光板1’は、透明電極3と絶縁アラインメント層4との間に形成されているが、ミクロ偏光板1’は、透明電極3および絶縁アラインメント層4の下に形成されてもよい。透明電極3は、ガラス基板2の液晶層5に近い一方の表面上に形成され、代表的には透明導電材料(例えば、ITO(インジウムスズオキシド)、In2O3、またはSnO2など)を含む。絶縁アラインメント層4は、透明電極3と液晶層5との間に存在する。絶縁アラインメント層4は、十分な絶縁特性を有するアラインメント層のみを含み得るか、または分離したアラインメント層およびアラインメント層の下に形成される分離した絶縁層を含み得る。本明細書で使用されるアラインメント層4は、任意の公知の有機または無機の、低分子量(オリゴマー)または高分子量ポリマーフィルム化合物であり得る。高分子量フィルム化合物の例は、ポリイミド、ポリアミド、ポリ(アミド−イミド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ(エステル−イミド)、および種々のフォトレジストを包含する。
層5中の液晶分子の配向は、ポリマーアラインメント層4をガーゼまたは羽毛状ポリアセテート織物でラビングすることにより、さらに改善される。
分離した絶縁層が存在する場合、これは誘電材料(例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、および窒化ケイ素など)から選択され得る。アラインメント層および絶縁層は、任意の適切な方法により形成される。ポリマーアラインメント層に関して、ポリマー化合物またはその前駆体を溶媒中に溶解し、そしてスクリーン印刷、スピン塗布、またはディップコーティングにより付与される。無機アラインメント層に関して、無機化合物が、ディップコーティング、スパッタ、析出、またはロンビック析出(rhombic deposition)により付与される。
絶縁アラインメント層4の厚さは限定されない。代表的な厚さは、1nm〜2μm、好ましくは1nm〜100nmである。
本発明の液晶ディスプレイデバイスにおいて、それぞれ透明電極3および絶縁アラインメント層4を有する一対のガラス基板2は、スペーサー6によって互いに離れて位置している。スペーサー6は、絶縁ビーズ、繊維、またはフィルムであり得る。代表的には、これらは、シリカ、アルミナ、またはポリマーからなり、そして所望の間隔を提供するために所定の直径または厚みを有する。間にスペーサー6を有する一対のガラス基板2が、例えば、エポキシ接着剤でシールされた後、液晶材料が基板2の間の空間に注入される。
本発明の染料含有フィルムからなる1つまたは2つの偏光板1は、ガラス基板2の外側に配置される。図1に示す例において、2つの偏光板1は、ガラス基板2の外側に配置される。図2の例において、本発明のミクロパターン形成された染料含有フィルムから作製されるミクロ偏光板1’は、透明電極3と液晶セルの絶縁アラインメント層4との間に配置される。
透明電極は、リード線14および16を介して外部駆動回路12に接続される。
上記のように、本発明の染料含有フィルムは、適切な厚み、高い二色性比、および偏光板としての使用に適した優れた単層透過度を有するように、容易に製造される。偏光板またはミクロ偏光板、およびこれらを使用する液晶ディスプレイデバイスは、望ましいコントラスト特性を有する。
実施例
本発明は、以下の実施例によりさらに記述される。本発明の精神および本質的な特徴の範囲から逸脱することなく、これらの実施例に示す特定の実施態様に対する多くの改変、変更、および変化が存在し得る。従って、本実施例は、例示のみであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
これらの実施例に記載される二色性比は、A1/A2として表され、ここでA1は、染料含有フィルムの配向に平行な方向における偏光の吸光度を表し、そしてA2は、染料含有フィルムの配向に垂直な方向における偏光の吸光度を表す。吸光度A1およびA2を、ピーク吸収波長で測定し、そしてそれぞれ測定値から基板に起因する吸光度を引くことにより決定する。
実施例1
(アラインメント層の形成)
PTFEアラインメント層を、米国特許第5,180,470号に開示される方法に従って調製した。1.0cmの直径を有するPTFEバーを、約0.7MPaの圧力を負荷しながら、約300℃に加熱したガラス基板(2.5cm×8.0cm)に対してプレスした。1.0cmの幅および7.0cmの長さを有するPTFEアラインメント層を、0.1cm/秒の速度で基板を移動させることにより調製した。
(染料含有フィルムの形成)
アゾ染料G205(Nihon Kanko Shikiso Co., Ltd.)を、このようにして調製したPTFEアラインメント層上に蒸着した。減圧は10-5torr未満であり、そして堆積速度は1nm/秒であった。このようにして得られた染料含有フィルムの厚さは53nmであった。
(二色性比の評価)
得られたG205フィルムの吸光度を、300nm〜700nmの偏光の範囲で測定した。吸収ピークでの二色性比は、図3に示すように86であった。
上記のように調製した染料含有フィルムを、ねじれネマチック(TN)液晶セルの両側に90°のねじれ方向で配置する。TN液晶セルは、無色および赤色の変化を有し、それゆえセルが駆動されると好ましいコントラストを示す。
実施例2
(染料含有フィルムの形成)
アゾ染料G232(Nihon Kanko Shikiso Co., Ltd.)を、実施例1に記載と同様の方法で調製したPTFEアラインメント層上に蒸着した。減圧は10-5torr未満であり、そして堆積速度は1nm/秒であった。このようにして得られた染料含有フィルムの厚さは164nmであった。
(二色性比の評価)
得られたG232フィルムの吸光度を、300nm〜700nmの偏光の範囲で測定した。吸収ピークでの二色性比は、図4に示すように40であった。
上記のように調製した染料含有フィルムを、TN液晶セルの両側に90°のねじれ方向で配置する。TN液晶セルは、無色および黄色の変化を有し、それゆえセルが駆動されると好ましいコントラストを示す。
実施例3
(ミクロパターン形成された染料含有フィルムの形成)
ポジティブフォトレジスト(MICROPOSITフォトレジスト(Shiplay Far East Ltd.))を、実施例1に記載と同様の方法で調製したPTFEアラインメント層上に4000rpmでスピンコーティングし、そして90℃で30分間熱処理(予備ベーキング)した。フォトレジストの厚さは1.2μmであった。次いで、マスクを有するアラインメント層を、紫外光源から発せられた光(436nmおよび405nm、50mJ/cm2)に露光した。次いで、露光部分上のフォトレジストを除去するために、アラインメント層を現像剤(MICROPOSIT Developer(Shiplay Far East Ltd.))で洗浄した。フォトレジストの最小幅および露光アラインメント層の最小幅は、それぞれ3μmおよび5μmであった。
アゾ染料G205(Nihon Kanko Shikiso Co., Ltd.)を、このようにして調製したミクロパターン形成されたアラインメント層上に蒸着させた。減圧の程度は10-5torr未満であり、そして堆積速度は1nm/秒であった。このようにして得られた染料含有フィルムの厚さは45nmであった。
(二色性比の評価)
得られたG205フィルムの吸光度を、300nm〜700nmの偏光の範囲で測定した。吸収ピークでの二色性比は14であった。
3つの測定セットを行った。1つの測定セットを、フォトレジスト領域の間のミクロパターンに存在する配向した染料層において行った。これらの測定を、線17(配向したPTFE鎖に平行な偏光の吸光度)および線18(配向したPTFE鎖に垂直な偏光の吸光度)として図5に示す。二色性比はこれらのデータから計算した。
第2の測定セットを、フォトレジスト領域上のミクロパターンに存在する染料層において行った。これらの測定を、線19(配向したPTFE鎖に垂直な偏光の吸光度)および線20(配向したPTFE鎖に平行な偏光の吸光度)として図5に示す。
第3の測定セットを、配向したPTFE層自体において行った。これらの測定を、線21(配向したPTFE鎖に垂直な偏光の吸光度)および線22(配向したPTFE鎖に平行な偏光の吸光度)として図5に示す。第2および第3の測定セットからのデータは、高い二色性比が、基板単独の結果でもフォトレジスト単独の結果でもなく、むしろミクロパターン形成された配向したPTFE基板上に存在する染料の結果であることを示す。
上記のように調製したミクロパターン形成された染料含有フィルムを、電極とTN液晶セルの絶縁アラインメント層との間に配置するが、一方、実施例1の染料含有フィルムを、TN液晶セルの一方の側の上に90°のねじれ方向で配置する。TN液晶セルは、無色および赤色の変化を有し、それゆえセルが駆動されると好ましいコントラストを示す。
染料含有フィルムからなる偏光板またはミクロパターン形成された染料含有フィルムからなるミクロ偏光板を、それぞれ電極を有する一対の透明基板および基板間に配置されるネマチック液晶層を含む液晶セルと組合わせることにより、図1または図2に示す液晶ディスプレイデバイスを調製する。結晶層は、正の誘電異方性および基板に対して垂直に配向したらせん軸を有するネマチック液晶を含む。結晶層は、電圧無印加時に、90°以上で270°以下の範囲のねじれ角で、実質的に水平に配向する。このようにして調製した液晶ディスプレイデバイスは、好ましいコントラストを含む優れたディスプレイ特性を有する。
上記のように、アラインメントフィルムとしてフッ素樹脂を含む本発明の染料含有フィルムは、適切な厚み、高い二色性比、および偏光板に適した優れた単層透過度を有するように、容易に製造される。偏光板またはミクロ偏光板および染料含有フィルムを使用する液晶ディスプレイデバイスは、好ましいコントラスト特性を有する。
Claims (14)
- 少なくとも1重量%の二色性染料を含むフィルム形成材料の一軸配向フィルムであって、該染料が400nmから800nmのピーク吸収波長を有し、該フィルムが1nmから5μmの厚みを有し、該ピーク吸収波長における25以上の二色性比を有し、そして該フィルム形成材料をフッ素樹脂アラインメント層上に堆積させることによって形成される、一軸配向フィルム。
- 前記フッ素樹脂がPTFEである、請求項1に記載のフィルム。
- 少なくとも1重量%の一軸配向した二色性染料を含むフィルム形成材料の、ミクロパターン形成された染料含有フィルム体であって、該染料が400nmから800nmのピーク吸収波長を有し、該フィルムが1nmから5μmの厚みを有し、該ピーク吸収波長における10以上の二色性比を有し、ミクロパターン幅が1μmから200μmであり、そして該フィルム形成材料をミクロパターン形成されたフッ素樹脂アラインメント層上に堆積させることによって形成される、フィルム体。
- 少なくとも1重量%の二色性染料を含み、そして10nmから1μmの厚み、400nmから800nmのピーク吸収波長、該ピーク吸収波長における35以上の二色性比、および該ピーク吸収波長における40%から80%の透過度を有する、フッ素樹脂アラインメント層上の一軸配向フィルム。
- ミクロパターン形成された染料含有フィルム体であって、少なくとも1重量%の一軸配向された二色性染料を含み、そして1nmから5μmの厚み、400nmから800nmのピーク吸収波長、および該ピーク吸収波長における10以上の二色性比を有し、該ミクロパターンが、フィルム面において長さおよび幅を有し、該幅が1μmから200μmである、フッ素樹脂アラインメント層上のフィルム体。
- 一軸配向フィルムの製造方法であって、
a)少なくとも1重量%の二色性染料を含み、そして1nmから5μmの厚み、400nmから800nmのピーク吸収波長を有するフィルム形成材料から、フッ素樹脂アラインメント層上にフィルムを形成する工程であって、その結果、該ピーク吸収波長における25以上の二色性比を有する一軸配向フィルムが得られる工程を包含する、方法。 - 前記フィルム形成材料がさらにフィルム形成ポリマーを含む、請求項6に記載の方法。
- さらに、
b)前記アラインメント層からフィルムを剥がす工程、および
c)該フィルムを支持基板に付与する工程
を包含する、請求項6に記載の方法。 - ミクロパターン形成された染料含有フィルム体の製造方法であって、
a)少なくとも1重量%の一軸配向された二色性染料を含み、そして1nmから5μmの厚み、400nmから800nmのピーク吸収波長を有するフィルム形成材料のフィルムを、フィルム面において1μmから200μmの所定の幅を有するフッ素樹脂アラインメント層上に形成する工程であって、その結果、1μmから200μmの所定の幅、および該ピーク吸収波長における10以上の二色性比を有する一軸配向フィルム体が得られる工程を包含する、方法。 - さらに、
b)前記アラインメント層からフィルムを剥がす工程、および
c)該フィルムを支持基板に付与する工程
を包含する、請求項9に記載の方法。 - 請求項1に記載の一軸配向フィルムを備えた平面を有する透明支持体を含む、偏光板。
- 請求項3に記載のミクロパターン形成された染料含有一軸配向フィルム体を備えた平面を有する透明支持体を含む、ミクロ偏光板。
- 液晶ディスプレイデバイスであって、
それぞれに電極を備えた1対の分離した透明基板、および該基板間に位置するネマチック液晶層を備えた液晶セルであって、該ネマチック液晶層が正の誘電異方性および該基板に対して垂直に配向したらせん軸を有し、そして電圧無印加時に90°から270°のねじれ角で実質的に水平に配向する液晶セル、および
該液晶セルの透明電極に隣接して位置した請求項11に記載の偏光板
を備えた、液晶ディスプレイデバイス。 - 液晶ディスプレイデバイスであって、
それぞれに電極を備えた1対の分離した透明基板、および該基板間に位置するネマチック液晶層を備えた液晶セルであって、該ネマチック液晶層が正の誘電異方性および該基板に対して垂直に配向したらせん軸を有し、そして電圧無印加時に90°から270°のねじれ角で実質的に水平に配向する液晶セル、および
該液晶セルの透明電極に隣接して位置した請求項12のミクロ偏光板
を備えた、液晶ディスプレイデバイス。
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