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JP3740634B2 - 空調装置の運転方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空調技術に関するものであり、特に詳しくは室外機と室内機との間で相変化可能な熱操作流体を循環させて室内機において冷暖房可能に構成した空調の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術として、建物の屋上などに室外機として設置した吸収式冷凍機で発生させる冷熱または温熱によって相変化した熱操作流体が、冷暖房何れの運転においても各階に分散して配置した室内機に自然に循環供給されるように構成したビルの空調システムが、例えば特開平7−318189号公報に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成の空調システムにおいては、例えば室外機の吸収式冷凍機で発生させた温熱によって蒸発した熱操作流体を室内機に循環供給して暖房運転を行う際に、吸収式冷凍機の熱源発生部に還流する量が充分でないときには、熱源発生部で発生する熱量を充分に熱操作流体に伝達することができないため、室内機が要求している熱量の供給ができないばかりか、蒸発した熱操作流体の過熱度が大きくなり過ぎたり、室外機である吸収式冷凍機の熱源発生部の温度が異常高を示して停止すると云った問題点があり、この解決が課題となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来技術の課題を解決するため、室外機の熱源発生部で発生する熱によって凝縮または蒸発した熱操作流体を室内機に循環供給し、室内機で熱操作流体の潜熱を利用して冷暖房を行う空調装置において、室外機の熱源発生部で温熱を発生させ、その温熱により加熱されて蒸発した熱操作流体を室内機に循環供給して行う暖房運転時に、室外機における液状熱操作流体の量を検出し、量が不足したときには室外機の熱源発生部で冷熱を発生させて室外機で熱操作流体を凝縮し、熱操作流体の凝縮によって圧力低下した室外機に圧力勾配を利用して熱操作流体を所定量以上回収し、その後に室外機の熱源発生部で温熱を発生させて暖房運転に移行するようにした第1の構成の運転方法と、
【0005】
前記第1の構成の運転方法において、室外機が全室内機もしくは過半数の室内機より上方に設置され、室外機の熱源発生部で発生する冷熱により凝縮した熱操作流体が主に熱操作流体の液体と気体との比重差を利用して室内機に循環供給されて冷房が行われるようにした第2の構成の運転方法と、
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1に基づいて説明する。空調装置は、例えばビルの屋上などに設置される室外機1、各階に分散して設置される複数の室内機2、地下室などの最も低い部分に設置される暖房用ポンプユニット3、これらを接続して相変化が可能な熱操作流体、例えば冷媒のR−134aを循環させるための配管群4、システムコントローラ5などから構成される。
【0007】
配管群4は気体のR−134aが流れるガス管6と、主に液体のR−134aが下降する液下降管7と、主に液体のR−134aが上昇する液上昇管8と、主に液体のR−134aが水平方向に流れる液水平管9とからなる。
【0008】
ガス管6、液下降管7、液上昇管8の一端は何れも室外機1に連結され、ガス管6の他端は室内機2に連結され、液下降管7の他端は暖房用ポンプユニット3のレシーバタンク10に連結され、液上昇管8の他端は暖房用ポンプユニット3のポンプ11の吐出側に連結され、液水平管9の一端は液下降管7に連結され、他端は室内機2に連結されている。
【0009】
室外機1は、配管群4を通って戻ってきた冷媒のR−134aを加熱して蒸発させたり、冷却して凝縮させたりすることができるものである。この室外機1は、例えば特開平7−318189号公報などに開示された吸収式冷凍機を備えて、ガスバーナなどで生成する熱を利用して運転され、図示しない蒸発器に設けた伝熱管などの管壁を介して冷媒のR−134aを冷却し、凝縮した液体のR−134aを液下降管7に供給したり、加熱蒸発させた気体のR−134aをガス管6に供給することが選択して行えるようになっている。
【0010】
室外機1には室外機コントローラ12が設けられて、システムコントローラ5と制御信号の送受信が行えるようになっている。
【0011】
図示しない伝熱管・膨張弁・送風機などを備えて構成される室内機2には、室内機コントローラ13が設けられて、これもシステムコントローラ5と制御信号の送受信が行えるようになっている。
【0012】
14はレシーバタンク10に設けられてレシーバタンク10内に溜まった液体のR−134aの液面を検出する液面センサ、15と16はガス管6に設けられて気体のR−134aの温度と圧力を検出する温度センサと圧力センサである。
【0013】
システムコントローラ5は、図示しないパネル面に設けたボタンスイッチなどによって冷暖房運転の指示が行えるように構成されている。そして、例えば冷房運転が指示されると、室外機1で冷却する冷媒のR−134aが所定の低温度、例えば7℃の液体となって液下降管7に流れ出るようにするための所要の制御プログラムをシステムコントローラ5は備えている。
【0014】
室外機1で冷却され、凝縮して液下降管7に流れ出た液体のR−134aは、その自重(詳細には液体と気体との比重差)により液下降管7と液水平管9とを介して各階に分散設置された室内機2に供給される。
【0015】
室内機2に供給される温度の低い液体のR−134aは、図示しない膨張弁を介して流入し、図示しない送風機によって供給される温度の高い室内空気から熱を奪って蒸発し冷房作用を行う。この冷房作用によって蒸発した気体のR−134aは、R−134aが凝縮して圧力が低くなっている室外機1にガス管6を介して戻る。これにより、冷媒の自重による自然循環の冷房運転が継続される。
【0016】
また、システムコントローラ5は、暖房運転が指示されたときには室外機1で加熱する冷媒のR−134aが所定の高温度、例えば55℃の気体となってガス管6に流れ出るようにするためと、ポンプ11を起動させるための所要の制御プログラムも備えている。
【0017】
そして、室外機1で加熱され、凝縮してガス管6に流れ出た気体のR−134aは室内機2に供給される。
【0018】
室内機2においては、温度の低い室内空気に気体のR−134aが放熱して凝縮液化し、この凝縮時に暖房作用を行ない、さらに、凝縮した液体のR−134aがレシーバタンク10に流れ込み、ポンプ11によって室外機1に還流すると云った冷媒のR−134aの循環が起こって、暖房運転が継続される。
【0019】
室内機2からレシーバタンク10への液体のR−134aの流れ込みは、R−134aの自重による自然落下である。このため、暖房の起動時などで室内機2側の温度がレシーバタンク10側より低いときには、逆の圧力勾配が生じて液体のR−134aが流れなくなる。
【0020】
そして、液体のR−134aは室内機2とガス管6とに溜まり、レシーバタンク10から室外機1に送られる液体のR−134aが不足して、吸収式冷凍機などで発生させた熱量を冷媒のR−134aに伝達するのに必要な伝熱面積が確保できなくなり、室内機2が必要とする量の搬送ができなくなったり、冷媒のR−134aが著しく過熱されて運転を継続することができなくなる恐れがある。
【0021】
レシーバタンク10で液体のR−134aが不足していることは、液面センサ14によって直接検出できる。一方、室外機1における液体のR−134aの不足は、温度センサ15が検出する気体のR−134aの温度と、圧力センサ16が検出する気体のR−134aの圧力に対応する飽和温度との差(過熱度)から検出することができる。
【0022】
このため、システムコントローラ5は空調装置が運転不能に陥ることがないように、液面センサ14、温度センサ15、圧力センサ16が検出して出力する計測データに基づいて、レシーバタンク10と室外機1における液体のR−134aの不足が所定時間、例えば5分を超えたときには、室内機コントローラ13には運転停止信号を出力し、室外機コントローラ12には冷房運転開始信号を出力するようにも構成されている。
【0023】
システムコントローラ5からの冷房運転開始信号を受けて暖房運転から冷房運転に切り換わった室外機1では、冷媒のR−134aが冷却されて凝縮し、圧力が低下するので、室内機2、液下降管7、液上昇管8などから液体のR−134aが蒸発して室外機1に集まる。
【0024】
そして、システムコントローラ5は圧力センサ16が所定の低い圧力を検出したときに、室外機コントローラ12には冷房運転を停止して暖房運転を開始するための信号を出力し、室内機コントローラ13には暖房運転を開始するための制御信号を出力するようにも構成されている。
【0025】
この暖房運転を一時中断して冷媒を室外機1に回収する操作によって、室外機1内で液体のR−134aが長時間に渡って不足することがなくなるので、冷媒のR−134aが過熱されたり、室外機1の加熱能力に余力があるにも拘らず室内機2が必要とする熱量に相当する気体のR−134aを発生させることができなくて、必要な暖房が行えないと云った不都合が回避される。
【0026】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0027】
例えば、室外機1に送り込まれる液体のR−134aの量は、液面センサを室外機1の伝熱管などに直接取り付けて計測するようにすることもできる。
【0028】
そして、この液面センサが所定のレベルより高い液面を検出したときに、暖房運転を中断して行っていた室外機1に冷媒を回収するための冷房運転を停止し、暖房運転に復帰する構成とすることもできる。
【0029】
また、空調装置としては、冷房運転時に室外機1で冷却して凝縮した冷媒のR−134aを強制的に室内機2に搬送する冷房用補助ポンプが液下降管7に設置されていても良い。
【0030】
また、室外機1と室内機2との間で循環させる相変化可能な流体としては、R−134aの他にも、R−407c、R−404A、R−410cなどであっても良い。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、暖房運転時に室外機で加熱する冷媒が不足してくると、暖房運転を一時中断し、さらに室外機で冷却操作して冷媒液を積極的に室外機に回収するので、従来のように単に暖房運転を停止して室外機に冷媒液を回収する方法より遥かに短時間に冷媒液が回収でき、暖房運転を速やかに再開することができる。
【0032】
また、室外機の加熱能力に余力があるにも拘らず室内機が必要とする熱量に相当する冷媒を蒸発させることができなくて、必要な暖房が行えないと云った不都合が回避されると共に、冷媒が過熱されて異常停止に至ることがないので、メーカなどから技術者を一々派遣する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 室外機
2 室内機
3 暖房用ユニット
4 配管群
5 システムコントローラ
6 ガス管
7 液下降管
8 液上昇管
9 液水平管
10 レシーバタンク
11 ポンプ
12 室外機コントローラ
13 室内機コントローラ
14 液面センサ
15 温度センサ
16 圧力センサ

Claims (2)

  1. 室外機の熱源発生部で発生する熱によって凝縮または蒸発した熱操作流体を室内機に循環供給し、室内機で熱操作流体の潜熱を利用して冷暖房を行う空調装置において、室外機の熱源発生部で温熱を発生させ、その温熱により加熱されて蒸発した熱操作流体を室内機に循環供給して行う暖房運転時に、室外機における液状熱操作流体の量を検出し、量が不足したときには室外機の熱源発生部で冷熱を発生させて室外機で熱操作流体を凝縮し、熱操作流体の凝縮によって圧力低下した室外機に圧力勾配を利用して熱操作流体を所定量以上回収し、その後に室外機の熱源発生部で温熱を発生させて暖房運転に移行することを特徴とする空調装置の運転方法。
  2. 室外機が全室内機もしくは過半数の室内機より上方に設置され、室外機の熱源発生部で発生する冷熱により凝縮した熱操作流体が主に熱操作流体の液体と気体との比重差を利用して室内機に循環供給されて冷房が行われることを特徴とする請求項1記載の空調装置の運転方法。
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