JP3741900B2 - 装着型点字データ入出力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、指に装着して点字データの入出力を行う装着型点字データ入出力装置に関するものである。
【0002】
さらに詳述すると、本発明は、デジタル放送受信機・パーソナルコンピュータ・ワードプロセッサあるいは各種文字入出力型情報機器などと組み合わせてデータの入力および出力を可能とした装着型点字データ入出力装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来から知られている点字データの入出力装置は、大別して、以下の3種に分類することができる。
【0004】
▲1▼特開平6−43803号公報に記載されているような、点字入力キーがある(以下、従来技術1という)。この従来技術1は、視覚障害者用ワードプロセッサとして、上下に移動する6点の接点入力キーにより6点点字入力を可能とし、かつ、6点の各入力キー内に圧電素子で駆動する刺激素子を埋め込むことによって、点字の呈示機能を実現する点字入出力システムを提供している。
【0005】
▲2▼特開平10−307530号公報に記載されているような、指装着型点字情報入出力装置がある(以下、従来技術2という)。この従来技術2は、指の先端に取り付けた圧力検出素子を打鍵することによって点字データを入力する機能を実現すると共に、リングに取り付けた刺激発生素子を指に装着することによって、呈示機能を実現する装置である。また、従来技術2として開示されている装置には、例えば人差し指に装着するリングと中指に装着するリングに装着するリングとの間の接触の有無を検出することで、点字の呈示状態を制御する機能も併せ持っている。
【0006】
▲3▼特開平7−121294号公報に記載されているような、常装着型入力システム、常装着型意図伝達システム、常装着型音楽用キーボードシステム及び常装着型点字入出力システムがある(以下、従来技術3という)。この従来技術3は、指に装着した加速度センサが打鍵時に生じる加速度、打鍵時に発生する衝撃音や打鍵時に生じる筋電位の変化を検出することにより、コンピュータのキーボード、音楽用キーボード、点字キーボードシステムの可搬型入力装置を実現するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術1は、従来からコンピュータに用いられているようなキーボードと同様、据え置き型の点字入力キーとなっているので、装置全体の外形形状が大きくなるという不都合がある。しかも、据え置き型の装置であることから、何処でも使えるようにした可搬性に欠けるという欠点がある。
【0008】
また、上記の従来技術2では、刺激発生素子を指の先端に取り付ける構造となっているので、装着時に指の先端が拘束されるという不都合が生じる。また、従来技術2の装置を指に装着した状態では、打鍵操作以外の作業が困難になるという不都合がある。
【0009】
さらに、上記の従来技術3は、指に装着した各種検出素子によって打鍵操作情報を検出し、入力データを情報機器へ入力する装置であって、情報機器からの点字情報を使用者へ呈示することができると記載されているが、具体的な実施例は開示されていない。
【0010】
よって本発明の目的は、上述の点に鑑み、装着時に指先を拘束することなく、入力機能および呈示機能を併せ持った、可搬性ある装着型点字データ入出力装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る本発明は、指に装着して点字データの入出力を行う装置であって、外部から供給される入力情報に応答して、指の長手方向に向かう皮膚表面に直線的な動き刺激を与える呈示手段と、前記呈示手段と一体的に形成されており、指の動きに対応したデータを外部に供給する圧力検出手段とを具備し、前記呈示手段は、前記入力情報に応答して、前記指の長手方向に向かう皮膚表面から離れた上方を直線的に移動する可動部材と、前記可動部材と共に移動する回動型触覚刺激子であって、前記可動部材の移動方向に応じて、前記指の長手方向に沿って時計方向または反時計方向に回動することにより異なる触覚刺激を指に与える回動型触覚刺激子とを備える、ことを特徴とする。
請求項2に係る本発明は、指に装着して点字データの入出力を行う装置であって、外部から供給される入力情報に応答して、指の長手方向に沿って配列された複数の刺激子を皮膚表面に順次当接することにより、指の皮膚が直接的に撫でられてるような仮現運動を与える呈示手段と、前記呈示手段と一体的に形成されており、指の動きに対応したデータを外部に供給する圧力検出手段とを具備し、前記呈示手段は、前記入力情報に応答して、前記刺激子のそれぞれに対応して設けられている複数のばね部材を経時的に付勢する複数の電磁石を備える、ことを特徴とする。
請求項3に係る本発明は、請求項1または2に記載の装着型点字データ入出力装置において、さらに加えて、指に装着するリングの形状変形に起因して前記圧力検出手段に外力が直接加わることを防止するための緩衝部材を、前記リングと前記圧力検出手段との間に設けることにより、前記圧力検出素子の打鍵操作検出領域が狭くなることを防止する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した装着型点字データ入出力装置は、打鍵操作の検出を行うために圧力検出素子を用い、かつ、呈示機能を実現するために触覚刺激素子を用いる。また、打鍵入力する6点点字データを効率よく圧力検出素子へ伝達させるため、圧力検出素子上に触覚刺激素子を設置する。この一体構造により、打鍵操作時に生じる加速度の変化を、効率よく圧力検出素子へ作用させることが可能となる。
【0014】
指に装着した圧力検出素子は、打鍵以外の指の動作を打鍵操作として誤検出する場合がある。そこで、打鍵操作検出信号(高い周波数成分を含む)と誤検出信号(低い周波数成分を含む)とを分離するため、圧力検出素子から出力された打鍵操作検出信号を高域通過フィルタに通す。
【0015】
また、装着する指サイズの個人差に柔軟に対応するため、切り欠きの入った形状のリングを用いる場合には、装着したリングは使用者の指のサイズに合わせてリング形状が変化することになる。その結果として、圧力検出素子を直接リングに取り付けた場合には、リング形状の変形によって圧力検出素子に外力が加わり、この外力が、圧力検出素子の打鍵操作検出領域を狭くするという不都合をもたらす場合がある。そこで、本発明を適用した装着型点字データ入出力装置では、打鍵操作検出領域の安定化を図るため、外力を除去するための緩衝材をリングと圧力検出素子との間に設けてある。
【0016】
さらに、呈示情報の誤認識を軽減するために、装着した指の皮膚へ直線的な刺激を与える触覚刺激素子を用いることが可能である。指の皮膚に直接撫でるような刺激を与える触覚刺激素子は、振動モータ等による振動刺激と比較して安定した6点点字データの触読を可能ならしめる。
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の各実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
実施の形態1
図1は、本発明を適用した6点点字データ入出力装置を両手に装着した状態の俯瞰図である。本装置は、指に装着した6点点字データ入出力部1A〜1F、誤操作除去処理などのデータ処理を行うほか外部の情報機器との間でデータの送受信を行うデータ処理・送受信部2Aおよび2B、6点点字データ入出力部1A〜1Fとデータ処理・送受信部2Aおよび2Bを接続する信号線3Aおよび3Bを含んでいる。ここで、データ処理・送受信部2Aおよび2Bは、手首など打鍵操作に影響を与えない位置に取り付け、外部の情報機器とは無線または有線で接続する。
【0019】
図2は、触覚刺激素子として振動刺激素子6を用いた6点点字データ入出力部1A〜1Fの一例を示す。指に装着する6点点字データ入出力部1A〜1Fは、指に装着するためのリング4と、打鍵操作検出用の圧力検出素子5と、振動刺激素子6と、打鍵操作検出領域の安定化を実現するための緩衝材7とを一体的に構成したものである。なお、振動刺激素子6に替えて、後に実施の形態2において詳述するように、撫でるような刺激を指に与える直線触覚刺激素子や、後に実施の形態3において詳述するように、指の皮膚が直線的に撫でられているような仮現運動を与える仮現運動刺激素子を用いることができる。
【0020】
図3は、打鍵動作時以外の誤動作を防止するために設けた、圧力検出素子5の誤検出除去回路を示す。圧力検出素子5から得られた検知信号は、バッファ回路としての機能を果たす検出回路8を介して打鍵操作検出信号となる。この打鍵操作検出信号は、打鍵以外の指の動作による誤検出信号を除去するため、高域通過フィルタ9を通過させる。高域通過フィルタ9から出力されたアナログ信号はアナログ/TTL変換回路10において打鍵信号(TTL信号)に変換された後、外部の情報機器へ供給される。
【0021】
実施の形態2
図4は、直線的に撫でるような刺激を与える直線触覚刺激素子の構造を示す。本図において、回転する螺旋状の溝を有する軸11は軸受け部12に支持され、軸11の回転方向を変えることで触覚刺激部13が直線的な往復移動14を行うする。また、軸受け部12と指に装着するリング15は、圧力検出素子5および緩衝材7と共に、一体構造とする。
【0022】
指に刺激を与える刺激子17は、支点16を中心として回転する。刺激子17は触覚刺激部13の進行方向によって回転の自由度が異なるので、指に与える刺激強度が変化する。図4の例では、刺激子17が軸受け部12に対して離れる方向(図の左方向)に移動する場合、刺激子17は反時計方向18に回転し、接触する指の皮膚に対して弱い刺激を与える。他方、反対に軸受け部12へ近づく方向(図の右方向)に移動する場合、刺激子17は時計方向への回転が拘束されるので、接触する指の皮膚に対して強い刺激を与える。このように、触覚刺激部13の移動方向の違いにより刺激子17の回転方向に拘束条件を与えることで、異なった触覚刺激を指に与えることが可能となる。
【0023】
このように、本実施の形態によれば、刺激子17の移動方向によって刺激が異なるので、誤認識の少ない触覚刺激を与えることが可能となる。
【0024】
実施の形態3
図5は、仮現運動刺激素子19の構成を示す。仮現運動刺激素子19は、本図に示すように、上下運動する複数の刺激子20A〜20Cを配置することにより(その個数は3個に限らない)、仮現運動を指に与える。ここで、伸張バネ21A〜21Cは刺激子20A〜20Cに対し、常に押し下げる方向に力を作用させる。通電時の電磁石22A〜22Cは、コイル(図示せず)に電流が流れたときに発生する電磁力によって、刺激子20A〜20Cを上部に押し上げ固定する。伸張バネ21A〜21Cの力によって下方に押し下げられる方向に常に力を受けている刺激子20A〜20Cは、電磁石22A〜22Cの電磁力がなくなると、バネ力によって指に刺激を与える。刺激子20A〜20Cは、電磁石22A〜22Cに電流を再度流すことによって指から離れる。
【0025】
それぞれの刺激子20A〜20Cが時間差刺激を与える協調動作によって、刺激する指に対し仮現運動を作用させる。複数の刺激子20A〜20Cの協調動作によって刺激を受けた指は、25または26の移動方向に移動する触覚刺激を感じる。
【0026】
仮現運動刺激素子19と、圧力検出素子5と、緩衝材7は一体的に構成されており、リング27によって指に装着される。
【0027】
実施の形態の効果
以上の各実施の形態により、視覚障害者あるいは盲ろう者がコンピュータ等の情報機器へアクセスする入力機能と呈示機能を同時に備えた、指装着型6点点字データ入出力装置を実現することができる。
【0028】
すなわち、情報機器へ6点点字データを入力する機能を実現するために、指に小型圧力検出素子を装着して、入力打鍵操作に伴なって発生する力を検出して打鍵操作検出信号とし、他方、データを呈示する機能を実現するためには、指に触覚刺激素子を装着し、出力データに対応して指の皮膚に直接的あるいは間接的に触覚刺激を与えるようにしているので、指への装着機能ならびにデータ入出力機能を兼ね備えた、可搬性に優れた6点点字型データ入出力装置を提供することが可能になる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、入力機能および出力機能を兼ね備えた本装置を指に装着することによって、可搬型情報機器を実現することができる。また、本装置を装着した指に対して、直線的な刺激を指に与えることによって、誤認識の少ない点字データの呈示が可能となる。
【0030】
さらに、本装置を視覚障害者や盲ろう者が利用することで、何時でも、何処でも、デジタル放送受信機、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサなどの情報機器に対して点字情報の入手や発信が可能となる。
【0031】
なお、振動刺激素子を用いたときには、刺激条件によっては刺激を受けている指を特定できない場合や刺激を受けている指を誤認識する場合があるが、直線触覚刺激素子や仮現運動刺激素子を用いることにより、刺激を受ける指の皮膚上を直線的に刺激することになるので、安定した刺激の認識が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による装着型点字データ入出力装置を、指に装着したときの俯瞰図である。
【図2】第1の実施の形態による装着型点字データ入出力装置を拡大した図である。
【図3】打鍵操作以外の動きによって生じる打鍵操作検出用圧力検出素子の誤検出除去回路を示すブロック図である。
【図4】第2の実施の形態による、直線触覚刺激素子を備えた、装着型点字データ入出力装置を示す外観図である。
【図5】第3の実施の形態による、仮現運動刺激素子を備えた、装着型点字データ入出力装置を示す断面構成図である。
【符号の説明】
1A〜1F 6点点字データ入出力部
2A,2B データ処理・送受信部
3A,3B 信号線
4 リング
5 打鍵操作検出用の圧力検出素子
6 振動刺激素子
7 緩衝材
8 検出回路
9 高域通過フィルタ
10 アナログ/TTL変換回路
11 軸
12 軸受け部
13 触覚刺激部
14 往復移動
15 リング
16 支点
17 刺激子
18 反時計方向
19 仮現運動刺激素子
20A〜20C 刺激子
21A〜21C 伸張バネ
22A〜22C 電磁石
25,26 移動方向
27 リング
Claims (3)
- 指に装着して点字データの入出力を行う装置であって、
外部から供給される入力情報に応答して、指の長手方向に向かう皮膚表面に直線的な動き刺激を与える呈示手段と、
前記呈示手段と一体的に形成されており、指の動きに対応したデータを外部に供給する圧力検出手段とを具備し、
前記呈示手段は、
前記入力情報に応答して、前記指の長手方向に向かう皮膚表面から離れた上方を直線的に移動する可動部材と、
前記可動部材と共に移動する回動型触覚刺激子であって、前記可動部材の移動方向に応じて、前記指の長手方向に沿って時計方向または反時計方向に回動することにより異なる触覚刺激を指に与える回動型触覚刺激子とを備える、
ことを特徴とする装着型点字データ入出力装置。 - 指に装着して点字データの入出力を行う装置であって、
外部から供給される入力情報に応答して、指の長手方向に沿って配列された複数の刺激子を皮膚表面に順次当接することにより、指の皮膚が直接的に撫でられてるような仮現運動を与える呈示手段と、
前記呈示手段と一体的に形成されており、指の動きに対応したデータを外部に供給する圧力検出手段とを具備し、
前記呈示手段は、
前記入力情報に応答して、前記刺激子のそれぞれに対応して設けられている複数のばね部材を経時的に付勢する複数の電磁石を備える、
ことを特徴とする装着型点字データ入出力装置。 - 請求項1または2に記載の装着型点字データ入出力装置において、さらに加えて、
指に装着するリングの形状変形に起因して前記圧力検出手段に外力が直接加わることを防止するための緩衝部材を、前記リングと前記圧力検出手段との間に設けることにより、前記圧力検出素子の打鍵操作検出領域が狭くなることを防止することを特徴とする装着型点字データ入出力装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13467499A JP3741900B2 (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 装着型点字データ入出力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13467499A JP3741900B2 (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 装着型点字データ入出力装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000321971A JP2000321971A (ja) | 2000-11-24 |
| JP3741900B2 true JP3741900B2 (ja) | 2006-02-01 |
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|---|---|---|---|
| JP13467499A Expired - Fee Related JP3741900B2 (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 装着型点字データ入出力装置 |
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| JP (1) | JP3741900B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103839458A (zh) * | 2014-03-26 | 2014-06-04 | 郑家近 | 一种新盲文系统 |
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|---|---|---|---|---|
| CN114593849B (zh) * | 2022-01-17 | 2024-08-02 | 之江实验室 | 一种多功能识别输入装置 |
-
1999
- 1999-05-14 JP JP13467499A patent/JP3741900B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|---|---|---|
| CN103839458A (zh) * | 2014-03-26 | 2014-06-04 | 郑家近 | 一种新盲文系统 |
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