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JP3744774B2 - ヒートポンプ式空気調和機 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いるヒートポンプ式空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、室内膨張弁および室内熱交換器を備えたヒートポンプ式空気調和機が知られている。この種のものでは、圧縮機の吸込管にアキュムレータを接続し、このアキュームレータに液冷媒を貯えて、圧縮機への液バックを防止するのが一般的である。
【0003】
しかしながら、冷媒として、高沸点冷媒と低沸点冷媒とからなる非共沸混合冷媒を用いる場合、これがアキュムレータに入ると、低沸点冷媒から気化して圧縮機に吸い込まれ、高沸点冷媒がアキュムレータの内部に多く残存するという問題がある。こうなると、冷媒回路において低沸点冷媒の液量が多くなって、非共沸混合冷媒の高沸点冷媒と低沸点冷媒との比率が所定値に対して変動し、所定の冷媒能力を発揮できなくなるおそれがある。
【0004】
これを解消するために、従来、上述のアキュムレータを設けずに、上記室外膨張弁および上記室内膨張弁を制御して、上記圧縮機への液バックを防止するようにした技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術は、空気調和機の運転中や起動時における、圧縮機への液バックを防止することができるが、運転停止時の液バックを防止することができないという問題がある。
【0006】
一方、従来の技術では、上記圧縮機の吐出管と吸込管とを外部セーブ回路で接続し、必要に応じて、この外部セーブ回路を通じて、上記圧縮機の吐出冷媒の一部を圧縮機の吸込管に戻し、室外機の能力制御を実行することがある。この場合、外部セーブ回路が必要になるとともに、その制御手段が必要になり、製造コストの増大要因になるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、空気調和機の運転停止時の液バックを防止できるようにした、或いは外部セーブ回路を不要にしたヒートポンプ式空気調和機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、室内膨張弁、室内熱交換器および四方弁を備えたヒートポンプ式空気調和機において、上記四方弁が、運転差圧が生じなくても弁切換え可能な構成を有し、運転中に、上記四方弁を弁切換えして、上記圧縮機の吐出冷媒の一部を圧縮機の吸込管に戻す制御を実行する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明では、運転中に、四方弁を弁切換えして、圧縮機の吐出冷媒の一部を圧縮機の吸込管に戻す制御が実行されるため、外部セーブ回路を用いることなく、室外機の能力制御が可能になる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記制御手段は、運転停止時に、上記室外膨張弁および上記室内膨張弁を全閉するとともに、上記四方弁を弁切換えして、低圧側と高圧側とを均圧させることを特徴とする。
【0011】
一般に、運転停止時に、上記室外膨張弁および上記室内膨張弁を全閉すると、冷房運転、或いは暖房運転に応じて、室外熱交換器、或いは室内熱交換器のいずれか一方の熱交換器に液冷媒が蓄えられる。
ところが、冷媒回路における低圧側と高圧側との均圧化に時間がかかると、その間に発生する差圧で、上記熱交換器に蓄えられた液冷媒が、圧縮機の吸込管へ流入するおそれがある。
本発明では、四方弁を弁切換えして、低圧側と高圧側とを強制的に均圧させるため、冷媒回路における低圧側と高圧側との均圧が瞬時におこなわれ、熱交換器に蓄えられた液冷媒の移動が防止される。従って、圧縮機への液バックが防止されるため、アキュムレータが不要になる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のものにおいて、高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態にかかるヒートポンプ式空気調和機の回路図である。この実施形態にかかる空気調和機は、冷媒回路を循環する冷媒として高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いている。この非共沸混合冷媒としては、例えば、R134a(化学式;CH2 FCF3 )、R125(化学式;C2 HF5 )、R32(化学式;CH2 F2 )の混合冷媒が用いられる。
【0017】
なお、一般に、R134aの沸点は−26℃であり、R125の沸点が−48℃であり、R32の沸点は−52℃である。
【0018】
図1に示す冷媒回路には、圧縮機3、室内熱交換器5、室内膨張弁7、レシーバタンク17、室外膨張弁10、室外熱交換器9、流路切換え弁としての四方弁11とが、この順序で配置されている。
【0019】
本実施形態では、一般的に上記圧縮機3の吸込管3Aに接続されるべき、アキュムレータが省略されている。
【0020】
また、本実施形態では、上記の四方弁11が、運転差圧が生じなくても弁切換え可能な構成を有する。上記四方弁は、冷媒回路中に運転差圧が生じないと、弁切換えできないものが一般的であるが、この四方弁11は、その運転差圧が生じなくても弁切換えが可能であり、しかも途中位置で停止させることもできる。
【0021】
例えば、特開平12−28232号公報に開示された、ギア駆動方式により流路切換えを行う四方弁等が好適であるが、これに限定されるものではなく、種々の駆動方式によるものが採用可能である。
【0022】
そして、この空気調和機の運転停止時に、上記室外膨張弁10および上記室内膨張弁7を全閉するとともに、上記四方弁11を反転させて、高圧側と低圧側とを均圧させる制御手段57が設けられている。
【0023】
室外熱交換器9は、冷房時に凝縮器として暖房時に蒸発器としてそれぞれ作用するものであり、室内熱交換器5は、冷房時に蒸発器として暖房時に凝縮器としてそれぞれ作用するものである。
【0024】
四方弁11は、冷房運転時には破線で示すように冷媒を流すように位置し、暖房運転時には実線に示すように位置される。このように四方弁を切換えることにより冷房と暖房時の冷媒流路が切換えられる。
【0025】
次に、上記実施形態の動作を説明する。
【0026】
暖房運転時には、図1中に実線矢印で示すように、圧縮機3、室内熱交換器5、室内膨張弁7、レシーバタンク17、室外膨張弁10、室外熱交換器9、四方弁11の順序で冷媒が循環される。
【0027】
室外膨張弁10から室外熱交換器9に導入された冷媒は、室外熱交換器9が蒸発器として作用するため、気化して外気から熱を汲み上げる。
【0028】
本実施形態では、圧縮機3の吸込管3Aに、液冷媒を貯えるためのアキュムレータが付設されていないため、この圧縮機3への冷媒は、ほぼ完全に気化してから送り込まなければならない。
【0029】
そこで、暖房運転時には、室外膨張弁10の弁開度が絞られ、室外熱交換器9への冷媒流入量が制御される。この制御は制御手段57が司る。これにより、冷媒は、室外熱交換器9でほぼ完全に気化して、圧縮機3に送り込まれるため、アキュムレータ無しの状態でも、液バックが防止される。
【0030】
一方、冷房運転時には、図1中に点線矢印で示すように、圧縮機3、室外熱交換器9、室外膨張弁10、レシーバタンク17、室内膨張弁7、室内熱交換器5、四方弁11の順序で冷媒が循環される。
【0031】
室内膨張弁7から室内熱交換器5に導入された冷媒は、室内熱交換器5が蒸発器として作用するため、気化して外気から熱を汲み上げる。
【0032】
この場合には、室内膨張弁7の弁開度が絞られ、室内熱交換器5への冷媒流入量が制御される。この制御は制御手段57が司る。これにより、冷媒は、室内熱交換器5でほぼ完全に気化して、圧縮機3に送り込まれるため、アキュムレータ無しの状態でも、液バックが防止される。
【0033】
本実施形態では、以下の制御によって、アキュムレータ無しの状態で、運転停止時における液バックが防止される。
【0034】
すなわち、冷房運転中に、その運転を停止した場合、まず、制御手段57によって、室外膨張弁10および室内膨張弁7が全閉される。これにより、室外熱交換器9で凝縮された液冷媒は、室外熱交換器9の内部等に封じ込まれ、室内熱交換器5で蒸発する直前の液冷媒は、室内熱交換器5の内部に封じ込まれる。
【0035】
ただし、このままの状態を放置すると、運転停止直後に、冷媒回路内の高圧側と低圧側とがほぼ均圧される間での間、圧縮機3の吸込管3A内の低圧によって吸い上げられるように、室内熱交換器5の内部に封じ込められるべき液冷媒が、圧縮機3側へ移動する。この事態が発生すれば、圧縮機3の吸込管3Aにアキュムレータが無い限り、圧縮機3への液バックを防止できない。
【0036】
本実施形態では、この事態を回避するため、運転停止直後に、制御手段57によって四方弁11が弁切換えされて反転される。
【0037】
すると、圧縮機3の吐出管3Bと吸込管3Aとの間が均圧されるため、室内熱交換器5内の液冷媒が、圧縮機3側へ移動することがなく、そのまま、室内熱交換器5内に封じ込められるため、アキュムレータが無い状態でも、圧縮機3への液バックが防止される。
【0038】
暖房運転中に、その運転を停止した場合には、制御手段57によって、室外膨張弁10および室内膨張弁7が全閉される。これにより、室内熱交換器5で凝縮された液冷媒は、室内熱交換器5の内部等に封じ込まれ、室外熱交換器9で蒸発する直前の液冷媒は、室外熱交換器9の内部に封じ込まれる。
【0039】
また、運転停止直後に、制御手段57によって四方弁11が弁切換えされて反転される。すると、圧縮機3の吐出管3Bと吸込管3Aとの間が均圧され、これによれば、室外熱交換器9内の液冷媒が、圧縮機3側へ移動することがなく、そのまま、室外熱交換器9内に封じ込められるため、アキュムレータが無い状態でも、圧縮機3への液バックが防止される。
【0040】
本実施形態では、アキュムレータが不要になるため、コストダウンが図られるとともに、室外機の小型化が図られる。
【0041】
つぎに、別の実施形態を説明する。
【0042】
この実施形態では、上記四方弁11が、運転差圧が生じなくても弁切換え可能な構成を有するため、この空気調和機の運転中に、四方弁11を任意角度に亘って弁切換え可能にした制御手段57が設けられる。この切換え角度を適宜設定すれば、冷房運転、暖房運転に係わらず、その切換え角度に応じて、圧縮機3の吐出冷媒の一部が、吸込管3Aに直接的に戻されるため、いわゆる従来の外部セーブ回路を用いることなく、圧縮機3の能力調整が可能になる。なお、ここでいう従来の外部セーブ回路(図示せず)は、圧縮機の吐出管と吸込管とを接続し、途中に電磁式開閉弁やキャピラリーチューブやストレーナ等を備えた回路である。
【0043】
従って、本実施形態では、外部セーブ回路を設けた従来のものと比べて、コストダウン並びにコンパクト化が図られる等の効果を奏する。
【0044】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものでないことは明らかである。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、アキュムレータ無しの状態で、運転停止時における圧縮機への液バックを防止することができる。また、外部セーブ回路を用いることなく、室外機の能力調整が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒートポンプ式空気調和機の実施形態を示す冷媒回路図である。
【符号の説明】
3 圧縮機
3A 吸込管
3B 吐出管
5 室内熱交換器
9 室外熱交換器
11 四方弁
17 レシーバタンク
57 制御手段

Claims (3)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、室外膨張弁、室内膨張弁、室内熱交換器および四方弁を備えたヒートポンプ式空気調和機において、
    上記四方弁が、運転差圧が生じなくても弁切換え可能な構成を有し、
    運転中に、上記四方弁を弁切換えして、上記圧縮機の吐出冷媒の一部を圧縮機の吸込管に戻す制御を実行する制御手段を備えた、
    ことを特徴とするヒートポンプ式空気調和機。
  2. 前記制御手段は、運転停止時に、上記室外膨張弁および上記室内膨張弁を全閉するとともに、上記四方弁を弁切換えして、低圧側と高圧側とを均圧させることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式空気調和機。
  3. 高沸点冷媒と低沸点冷媒からなる非共沸混合冷媒を用いることを特徴とする請求項1または2記載のヒートポンプ式空気調和機。
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