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JP3744905B2 - 伝動装置用可動ガイド - Google Patents
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JP3744905B2 - 伝動装置用可動ガイド - Google Patents

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動側スプロケットと従動側スプロケットとの間に捲回されて循環走行するチェーンにより、駆動側から従動側へ動力を伝達する伝動装置の可動ガイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エンジン、駆動装置等には、チェーンにより動力を伝達する伝動装置が備えられている。そして、チェーンに適切な張力を付与して走行中のチェーンの振動、横振れなどを防止するために、滑り機能を備えた可動ガイドが用いられる。この可動ガイドは、取付ボルト、ピン等の挿着手段を用いて、エンジン、駆動装置等の躯体に取り付けられる。
【0003】
図11乃至図12には、本願出願人が先に特許取得したチェーンによる伝動装置に用いられる伝動装置用プラスチック製ガイド(可動ガイド)Gが示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−266964号公報
【0005】
この伝動装置用プラスチック製ガイドGは、ガイドの曲げ剛性、強度を確保しつつその軽量化を図るとともに組み立て製造を容易にするために、走行するチェーンが接触摺動するシューG1とこのシュー裏面にガイド長手方向に亘って延在した垂直壁状の下部側壁G2とで構成されるガイド本体G3を合成樹脂で一体成形するとともに、このガイド本体G3の下部側壁G2に形成されたスリットG4に鋼板からなる補強プレートG5を嵌め込むことによって組みつけ製造されている。そして、駆動装置の躯体などの固定側フレームに取り付ける際には、この伝動装置用プラスチック製ガイドGに設けられた取り付け孔G6,G7を貫通するボルト型支軸部材Bで取り付けられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の伝動装置用プラスチック製ガイドGは、図12に示すように、補強プレートG5が下部側壁G2の挟圧状態となったスリットG4内に強制的に嵌め込まれて組み立てられるため、ガイド本体G3の下部側壁G2と補強プレートG5にそれぞれ形成された取り付け孔G6,G7が相互に位置ズレXだけ整合しないまま嵌め込まれる場合が多々ある。
その結果、このような取り付け孔G6,G7が相互に位置ズレXだけ整合していない伝動装置用プラスチック製ガイドGを固定側フレームFに取り付けようとすると、ボルト型支軸部材Bが補強プレートG5に形成された取り付け孔G7の内周縁に引っ掛かって相互の取り付け孔G6,G7を貫通することができないため、下部側壁G2と補強プレートG5にそれぞれ形成された取り付け孔G6,G7の位置ズレXを別途修復してから取り付けなければならず、多大な取り付け負担を強いいられるという不具合がある。
【0007】
また、このボルト型支軸部材Bを伝動装置用プラスチック製ガイドGに形成された相互の取り付け孔G6,G7に対して強制的に無理やり貫通させて合成樹脂からなる下部側壁G2の取り付け孔G6を欠損させたり、ガイド本体G3と補強プレートG5との相対的な強度差によってガイド本体G3側に偏摩耗を生じたりして、接触摺動機能を低下させるばかりでなく、ガイド寿命を低下させるなどの恐れがあるという問題があった。
【0008】
さらに、走行するチェーンの過度の張力変動に追従して張力調整する場合に、ボルト型支軸部材Bを回動支点とした円滑な揺動機能が十分に発揮できず、この円滑な揺動機能を達成するためにはガイド本体G3に嵌め込まれている補強プレートG5の取り付け孔G7に潤滑油を給油しなければならないというメンテナンス上の厄介な問題があった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、前述したような従来の伝動装置用可動ガイドの問題点を解消し、ガイド組み立て作業時に合成樹脂製ガイド本体と補強板とを挿着手段に関係なく位置決めして一体化することが簡便かつ確実に達成できるとともに、伝動装置の躯体への取り付け作業時に合成樹脂製ガイド本体の躯体取付孔の内周面のみを挿着手段と確実に嵌合させて取り付け負担を大幅に軽減できる伝動装置用可動ガイドを提供することである。
本発明の他の目的は、チェーン走行時の偏摩耗を抑制してチェーン張力に応じた可動ガイド機能とガイド寿命を長期に亘って確保できる伝動装置用可動ガイドを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本請求項1に係る発明は、走行するチェーンを表面に摺動させるシュー部分と、該シュー部分の裏面にガイド長手方向に亘って設けられて端部に開口するスリットをガイド長手方向に亘って形成した垂直壁状部分で構成される合成樹脂製ガイド本体と、該合成樹脂製ガイド本体のスリットに嵌め込まれる補強板とを備えて、前記合成樹脂製ガイド本体と補強板の揺動基端側を挿着手段で貫通して伝動装置の躯体に取り付ける伝動装置用可動ガイドにおいて、前記合成樹脂製ガイド本体の揺動基端側に躯体取付孔を貫穿したボス部が前記補強板の揺動基端側に穿孔した係合円孔に嵌挿されているとともに、前記合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが前記挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されている。
【0011】
また、本請求項2に係る発明は、走行するチェーンを表面に摺動させるシュー部分と、該シュー部分の裏面にガイド長手方向に亘って設けられて端部に開口するスリットをガイド長手方向に亘って形成した垂直壁状部分で構成される合成樹脂製ガイド本体と、該合成樹脂製ガイド本体のスリットに嵌め込まれる補強板とを備えて、前記合成樹脂製ガイド本体と補強板の揺動基端側を挿着手段で貫通して伝動装置の躯体に取り付ける伝動装置用可動ガイドにおいて、前記合成樹脂製ガイド本体の揺動基端側に躯体取付孔を貫穿したボス部が前記シュー部分より拡幅状態で形成されて補強板の揺動基端側に穿孔した係合円孔に嵌挿されているとともに、前記合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが前記挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されている。
【0012】
なお、本発明の伝動装置用可動ガイドに用いた合成樹脂製ガイド本体の材質は、シュー機能と軽量化を十分に発揮することができる耐摩耗性、潤滑性に優れたポリアミド樹脂などのエンジニアリングプラスチックや繊維強化プラスチックが好適であるが、これ以外の材質であっても何ら差し支えない。
また、補強板の材質も格別限定されるものではないが、鉄系金属、非鉄金属、エンジニアリングプラスチック、繊維強化プラスチックなどが曲げ剛性、強度の観点からより好ましい。
【0013】
また、本発明の伝動装置用可動ガイドを伝動装置の躯体に取り付ける際に用いる「挿着手段」の具体的な形態については、取り付け時に分離独立した挿着部品として使用するボルト形状、もしくは、ピン形状を備えたもの、あるいは、固定側フレームに予め植え込まれて使用するボルト形状、もしくは、ピン形状を備えたものの何れであっても差し支えない。
【0014】
【作用】
本発明の伝動装置用可動ガイドは、合成樹脂製ガイド本体のボス部が補強板の係合円孔に嵌挿されているとともに、合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが前記挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されているため、ガイド組み立て作業時に合成樹脂製ガイド本体と補強板とを挿着手段に関係なく位置決めして一体化することができ、ガイド組み立て後に合成樹脂製ガイド本体のスリットに嵌め込まれた補強板が抜け落ちない。
そして、本発明の伝動装置用可動ガイドは、伝動装置の躯体に取り付けるための挿着手段が合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみと摺接するため、合成樹脂からなるボス部の内周面が挿着手段に対して自己潤滑作用を発揮し、チェーン走行時のチェーン張力に応じて円滑に揺動する。
【0015】
また、本発明の伝動装置用可動ガイドは、合成樹脂製ガイド本体のボス部がシュー部分より拡幅状態で形成されて補強板の揺動基端側に穿孔した係合円孔に嵌挿されているとともに、合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが前記挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されているため、チェーン走行時にチェーンが蛇行して片寄った荷重がガイド幅方向に負荷されても、このような片寄った荷重が合成樹脂製ガイド本体のボス部で分散され、ボス部に貫穿した躯体取付孔の偏摩耗を抑制する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施例である伝動装置用可動ガイドの全体図であり、図2は、図1に示す伝動装置用可動ガイドの部品であって、(a)は、合成樹脂製ガイド本体の概観図であり、(b)は、補強板の概観図であり、図3は、図1に示す伝動装置用可動ガイドの組み立て説明図である。そして、図4は、図1に示す伝動装置用可動ガイドのA−A線における断面図であり、図5は、図1に示す伝動装置用可動ガイドのB−B線における断面図である。
【0017】
まず、本発明の第1実施例である伝動装置用可動ガイド100は、図1乃至図5に示すように、駆動側スプロケットと従動側スプロケットとの間に捲回されて循環走行するチェーンで駆動側から従動側へ動力を伝達する伝動装置の典型例である自動車エンジンに用いられ、走行するチェーンの張力に応じて揺動自在になるように自動車エンジンの躯体に取付ボルトからなる挿着手段Bを用いて取り付けられる。そして、本施例の伝動装置用可動ガイド100は、合成樹脂製ガイド本体110と補強板120からなる基本構造を備えている。
【0018】
そこで、図2の(a)に示すように、前記合成樹脂製ガイド本体110は、ポリアミド樹脂などで一体成形されたもので、走行するチェーンが摺動するための表面を形成したシュー部分111と、このシュー部分111の裏面にガイド長手方向に亘って支持するために垂直に設けられた垂直壁状部分112とで構成される。
さらに、この垂直壁状部分112には、垂直端部に開口するスリット112aがガイド長手方向に亘って形成されているとともに、自動車エンジンの躯体に取り付ける躯体取付孔113を貫穿したボス部112bが揺動基端側に形成されている。
なお、前記ボス部112bの躯体取り付け側は、ガイド長手方向に延びるシュー部分111が自動車エンジンの躯体に接触することがない程度に突出しており、他方のスリット形成側は、前述したような補強板120と係合し得る程度に突出しており、挿着手段Bで貫通できるようになっている。
【0019】
なお、図中の符号112cは、合成樹脂製ガイド本体110を補強するために垂直壁状部分112のガイド長手方向に亘って形成された補強リブであって、この補強リブ112cの配置形態についてはガイド長手方向に沿ったトラス状、梯子状、葉脈状などの配置形態の何れであっても構わない。符号114は、テンショナ当接部である。
【0020】
また、図2の(b)に示すように、前記補強板120は、複数の肉抜き窓部121を鋼板のガイド長手方向に沿って形成するとともに、揺動基端側に係合円孔122を穿孔配置することによって合成樹脂製ガイド本体110のボス部112bが嵌挿されるようになっている。
【0021】
つぎに、本実施例の伝動装置用可動ガイド100の組み立て作業は、図3の矢印S1に示すように、前記合成樹脂製ガイド本体110の揺動基端側に設けられたボス部112bを中心に合成樹脂製ガイド本体110と補強板120とをおおよそ点対称状態に配置した後、合成樹脂製ガイド本体110のボス部112bに対して補強板120の係合円孔122を嵌合させる。
そして、図3の矢印S2に示すように、合成樹脂製ガイド本体110のボス部112bを回動基点として補強板120を二点鎖線の仮想線で示した位置に順次回動させながら合成樹脂製ガイド本体110のスリット112a内に挿入して組み立て完了する。
【0022】
また、自動車エンジンの躯体への取り付け作業は、前記合成樹脂製ガイド本体110と補強板120の揺動基端側を挿着手段Bで貫通して伝動装置の躯体に取り付けることによって達成され、挿着手段Bは合成樹脂製ガイド本体110のボス部112bに貫穿した躯体取付孔113の内周面のみと嵌合して伝動装置の躯体に締結される。
このとき、本実施例の伝動装置用可動ガイド100では、合成樹脂製ガイド本体110のボス部112bに補強板120の係合円孔122を嵌合させているために、ガイド組み立て後に補強板120は合成樹脂製ガイド本体110から抜け落ちることがない。
【0023】
さらに、図4および図5から明らかなように、本実施例の伝動装置用可動ガイド100は、伝動装置の躯体に取り付けた後、挿着手段Bが合成樹脂製ガイド本体110のボス部112bに貫穿した躯体取付孔113の内周面のみと面一状態に嵌合して摺接するため、ボス部112bの合成樹脂が発揮する自己潤滑作用を利用して挿着手段Bに対する円滑な回動を促進する。
【0024】
以上のようにして得られた本実施例の伝動装置用可動ガイド100は、躯体に取り付ける躯体取付孔113を貫穿したボス部112bが合成樹脂製ガイド本体110の揺動基端側に形成されて補強板120の揺動基端側に穿孔した係合円孔121に嵌挿されているとともに、合成樹脂製ガイド本体110のボス部112bに貫穿した躯体取付孔113の内周面のみが挿着手段Bと嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されていることによって、合成樹脂製ガイド本体110と補強板120との組み立て作業と伝動装置の躯体への取り付け作業を簡便かつ確実に達成できる。
【0025】
つぎに、本発明の第2実施例である伝動装置用可動ガイド200を図6乃至図10に基づいて説明する。
ここで、図6は、本発明の第2実施例である伝動装置用可動ガイドの全体図であり、図7は、図6に示す伝動装置用可動ガイドの部品であって、(a)は、合成樹脂製ガイド本体の概観図であり、(b)は、補強板の概観図であり、図8は、図6に示す伝動装置用可動ガイドの組み立て説明図である。そして、図9は、図6に示す伝動装置用可動ガイドのA−A線における断面図であり、図10は、図6に示す伝動装置用可動ガイドのB−B線における断面図である。
【0026】
まず、本発明の第2実施例である伝動装置用可動ガイド200は、駆動側スプロケットと従動側スプロケットとの間に捲回されて循環走行するチェーンで駆動側から従動側へ動力を伝達する伝動装置の典型例である自動車エンジンに用いられ、走行するチェーンの張力に応じて揺動自在になるように自動車エンジンの躯体に取付ボルトからなる挿着手段Bを用いて取り付けられる。そして、本施例の伝動装置用可動ガイド200は、合成樹脂製ガイド本体210と補強板220からなる基本構造を備えている。
【0027】
そこで、図7の(a)に示すように、合成樹脂製ガイド本体210は、ポリアミド樹脂などで一体成形されたもので、走行するチェーンが摺動する表面を形成したシュー部分211と、このシュー部分211の裏面にガイド長手方向に亘って垂直に設けられた垂直壁状部分212とで構成される。
さらに、この垂直壁状部分212には、垂直端部に開口するスリット212aがガイド長手方向に亘って形成されているとともに、自動車エンジンの躯体に取り付ける躯体取付孔213を貫穿したボス部212bが揺動基端側に形成されている。
【0028】
そして、前記ボス部212bの躯体取り付け側は、ガイド長手方向に延びるシュー部分211が自動車エンジンの躯体に接触することがない程度に突出しており、他方のスリット形成側は、前述したような補強板220と係合するとともにシュー部分211の側面よりも少なくとも突出しており、挿着手段で貫通できるようになっている。
すなわち、前記ボス部212bのボス突出量Wbは、シュー部分211のシュー幅Wsよりも拡幅状態で形成されるため、チェーン走行時にチェーンが蛇行して片寄った荷重がガイド幅方向に負荷されても拡幅のボス部212b全体に分散して、ボス部212bに貫穿した躯体取付孔213に生じがちな偏摩耗を抑制するようになっている。
【0029】
なお、図中の符号212cは、合成樹脂製ガイド本体210を補強するために垂直壁状部分212のガイド長手方向に亘って形成された補強リブであって、この補強リブ212cの配置形態についてはガイド長手方向に沿ったトラス状、梯子状、葉脈状などの配置形態の何れであっても構わない。符号214は、テンショナ当接部である。
【0030】
また、図7の(b)に示すように、前記補強板220は、複数の肉抜き窓部221を鋼板のガイド長手方向に沿って形成するとともに、揺動基端側に係合円孔222を穿孔配置することによって合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bが嵌挿されるようになっている。
【0031】
つぎに、本実施例の伝動装置用可動ガイド200の組み立て作業は、図8の矢印S1に示すように、前記合成樹脂製ガイド本体210の揺動基端側に設けられたボス部212bを中心に合成樹脂製ガイド本体210と補強板220とをおおよそ点対称状態に配置した後、合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bに対して補強板220の係合円孔222を嵌合させる。
そして、図8の矢印S2に示すように、合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bを回動基点として補強板220を二点鎖線の仮想線で示した位置に順次回動させながら合成樹脂製ガイド本体210のスリット212a内に挿入して組み立て完了する。
【0032】
また、自動車エンジンの躯体への取り付け作業は、前記合成樹脂製ガイド本体210と補強板220の揺動基端側を挿着手段Bで貫通して伝動装置の躯体に取り付けることによって達成され、挿着手段Bは合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bに貫穿した躯体取付孔213の内周面のみと嵌合して伝動装置の躯体に締結される。
このとき、本実施例の伝動装置用可動ガイド200では、合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bに補強板220の係合円孔222を嵌合させているために、ガイド組み立て後に補強板220は合成樹脂製ガイド本体210から抜け落ちることがない。
【0033】
したがって、図9および図10ら明らかなように、本実施例の伝動装置用可動ガイド200は、伝動装置の躯体に取り付けた後、挿着手段Bが合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bに貫穿した躯体取付孔213の内周面のみと面一状態に嵌合して摺接するため、ボス部212bの合成樹脂が発揮する自己潤滑作用を利用して挿着手段Bに対する円滑な回動を促進する。
しかも、ボス部212bのボス突出量Wbがシュー部分211のシュー幅Wsより拡幅状態で形成されているため、チェーン走行時にチェーンCが蛇行して片寄った荷重がガイド幅方向に負荷されても、このような片寄った荷重が合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bで分散され、ボス部212bの躯体取付孔213に生じがちな偏摩耗を抑制する。
【0034】
以上のようにして得られた本実施例の伝動装置用可動ガイド200は、躯体に取り付ける躯体取付孔213を貫穿したボス部212bが合成樹脂製ガイド本体210の揺動基端側にシュー部分211より拡幅状態で形成されて補強板220の揺動基端側に穿孔した係合円孔221に嵌挿されているとともに、合成樹脂製ガイド本体210のボス部212bに貫穿した躯体取付孔213の内周面のみが挿着手段Bと嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されていることによって、合成樹脂製ガイド本体210と補強板220との組み立て作業と伝動装置の躯体への取り付け作業を簡便かつ確実に達成できるとともに、チェーン走行時の偏摩耗を抑制してチェーン張力に応じた可動ガイド機能とガイド寿命を長期に亘って確保できるなど、その効果は甚大である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本請求項1に係る発明の伝動装置用可動ガイドは、合成樹脂製ガイド本体のボス部が補強板の係合円孔に嵌挿されているとともに、合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが前記挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されているため、ガイド組み立て作業時に合成樹脂製ガイド本体と補強板とを挿着手段に関係なく位置決めして一体化することができ、ガイド組み立て後に合成樹脂製ガイド本体のスリットに嵌め込まれた補強板が抜け落ちないので、ガイド本体と補強板との組み立て作業と伝動装置の躯体への取り付け作業が簡便かつ確実に達成され、その取り付け負担を大幅に軽減することができる。
【0036】
そして、本請求項1に係る発明の伝動装置用可動ガイドは、伝動装置の躯体に取り付けるための挿着手段が合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみと面一状態に嵌合して摺接するため、ボス部の合成樹脂が発揮する自己潤滑作用を利用して挿着手段に対する円滑な回動を促進するので、チェーン走行時のチェーン張力に応じた張力調整を行う際に、挿着手段を回動支点とした円滑な揺動機能を長期に亘って実現することができる。
【0037】
また、本請求項2に係る発明の伝動装置用可動ガイドは、本請求項1に係る発明の奏する効果に加えて、合成樹脂製ガイド本体のボス部がシュー部分より拡幅状態で形成されて補強板の揺動基端側に穿孔した係合円孔に嵌挿されているとともに、合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されているため、チェーン走行時にチェーンが蛇行して片寄った荷重がガイド幅方向に負荷されても、このような片寄った荷重が合成樹脂製ガイド本体のボス部で分散され、ボス部の躯体取付孔に生じがちな偏摩耗を抑制するので、ガイド寿命を長期に亘って確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である伝動装置用可動ガイドの全体図。
【図2】図1に示す伝動装置用可動ガイドの部品であって、(a)は、合成樹脂製ガイド本体の概観図であり、(b)は、補強板の概観図。
【図3】図1に示す伝動装置用可動ガイドの組み立て説明図。
【図4】図1に示す伝動装置用可動ガイドのA−A線における断面図。
【図5】図1に示す伝動装置用可動ガイドのB−B線における断面図。
【図6】本発明の一実施例である伝動装置用可動ガイドの全体図。
【図7】図6に示す伝動装置用可動ガイドの部品であって、(a)は、合成樹脂製ガイド本体の概観図であり、(b)は、補強板の概観図。
【図8】図6に示す伝動装置用可動ガイドの組み立て説明図。
【図9】図6に示す伝動装置用可動ガイドのA−A線における断面図。
【図10】図6に示す伝動装置用可動ガイドのB−B線における断面図。
【図11】従来の伝動装置用可動ガイドの全体図。
【図12】図11に示す伝動装置用可動ガイドのC−C線における断面図。
【符号の説明】
100,200 ・・・ 伝動装置用可動ガイド
110,210 ・・・ 合成樹脂製ガイド本体
111,211 ・・・ シュー部分
112,212 ・・・ 垂直壁状部分
112a,212a ・・・ スリット
112b,212b ・・・ ボス部
112c,212c ・・・ 補強リブ
113,213 ・・・ 躯体取付孔
114,214 ・・・ テンショナ当接部
120,220 ・・・ 補強板
121,221 ・・・ 肉抜き窓部
122,222 ・・・ 係合円孔
G ・・・ 伝動装置用プラスチック製ガイド
G1 ・・・ シュー
G2 ・・・ 下部側壁
G3 ・・・ ガイド本体
G4 ・・・ スリット
G5 ・・・ 補強プレート
G6 ・・・ 下部側壁の取り付け孔
G7 ・・・ 補強プレートの取り付け孔
B ・・・ 挿着手段(ボルト型支軸部材)
C ・・・ チェーン
X ・・・ 取り付け孔の位置ズレ
Wb ・・・ ボス部212bのボス突出量
Ws ・・・ シュー部分211のシュー幅

Claims (2)

  1. 走行するチェーンを表面に摺動させるシュー部分と、該シュー部分の裏面にガイド長手方向に亘って設けられて端部に開口するスリットをガイド長手方向に亘って形成した垂直壁状部分で構成される合成樹脂製ガイド本体と、該合成樹脂製ガイド本体のスリットに嵌め込まれる補強板とを備えて、前記合成樹脂製ガイド本体と補強板の揺動基端側を挿着手段で貫通して伝動装置の躯体に取り付ける伝動装置用可動ガイドにおいて、
    前記合成樹脂製ガイド本体の揺動基端側に躯体取付孔を貫穿したボス部が前記補強板の揺動基端側に穿孔した係合円孔に嵌挿されているとともに、
    前記合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが前記挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されていることを特徴とする伝動装置用可動ガイド。
  2. 走行するチェーンを表面に摺動させるシュー部分と、該シュー部分の裏面にガイド長手方向に亘って設けられて端部に開口するスリットをガイド長手方向に亘って形成した垂直壁状部分で構成される合成樹脂製ガイド本体と、該合成樹脂製ガイド本体のスリットに嵌め込まれる補強板とを備えて、前記合成樹脂製ガイド本体と補強板の揺動基端側を挿着手段で貫通して伝動装置の躯体に取り付ける伝動装置用可動ガイドにおいて、
    前記合成樹脂製ガイド本体の揺動基端側に躯体取付孔を貫穿したボス部が前記シュー部分より拡幅状態で形成されて補強板の揺動基端側に穿孔した係合円孔に嵌挿されているとともに、
    前記合成樹脂製ガイド本体のボス部に貫穿した躯体取付孔の内周面のみが前記挿着手段と嵌合して伝動装置の躯体に締結されるように構成されていることを特徴とする伝動装置用可動ガイド。
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