JP3745966B2 - 車載半導体リレーシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される負荷を駆動制御する半導体リレーシステムに関し、特に、半導体リレーとしてMOS−FETを用いた車載半導体リレーシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車載される負荷には、大きく分けてウインドウディフォッガ等の高電圧系負荷や、各種ランプ類等の低電圧系負荷が存在する。そして、これらの負荷の駆動電源として高電圧系バッテリ及び低電圧系バッテリが車載されている。更に、各負荷をオンオフ制御するために、各バッテリと負荷との間に半導体リレーが介設されることが多い。ところが、この半導体リレーを開閉制御するための制御電圧は、上記高電圧系バッテリ及び低電圧系バッテリそれぞれの出力電圧を変換して、各半導体リレーに供給するようにしているので、そのための複数の変換回路が必要となり、これ関連する装置の複雑化及び重量化、並びにコスト高を招いていた。以下にこの問題を図4及び図5を用いて説明する。
【0003】
図4は、従来の車載半導体リレーシステムの一例を示すブロック図である。図5は、図4に示した半導体リレーユニットの一例を示すブロック図である。
図4に示すように、従来の車載半導体リレーシステムは、例えば36V系負荷L11、L12、L13、L14等の高電圧系負荷と、12V系負荷L21、L22、L23、L24等の低電圧系負荷と、上記高電圧系負荷にバッテリ電源を供給する36V系バッテリBT1等の高電圧系バッテリと、上記低高電圧系負荷にバッテリ電源を供給する12V系バッテリBT2等の低電圧系バッテリとを搭載する車両に用いられる。そして、半導体リレーユニット9(9A〜9D)は36V系電線PL1及び12V系電線PL2を介して、36V系バッテリBT1及び12V系バッテリBT2にそれぞれ接続されている。
【0004】
このうち、半導体リレーユニット9Aは、上記36V系負荷L11及び12V系負荷L21とも接続されている。他の半導体リレーユニット9B〜9Dも、同様に36V系電線PL1及び12V系電線PL2を介して、36V系バッテリBT1及び12V系バッテリBT2に対してそれぞれ接続され、各ユニット9B〜9Dにそれぞれ割り当てられた負荷L12、L22、負荷L13、L23及び負荷L14、L24に接続されている。そして、半導体リレーユニット9A〜9Dは、半導体リレー素子としてもMOS−FET、及びこれらのFETのゲート信号を生成するための昇圧回路を内蔵している。
【0005】
このような構成において、図示しない車内フロント部に配設されたスイッチ群が操作され、負荷駆動指令信号が、例えば半導体リレーユニット9Aに供給されると、半導体リレーユニット9Aは、ゲート信号を該当する半導体リレー素子に供給することによって、上記負荷駆動指令信号が示す負荷を駆動制御する。この結果、所望の負荷が駆動することになる。他の半導体リレーユニット1B〜1Dも同様である。
【0006】
図5のブロック図に示すように、従来の半導体リレーユニット9(例えば9A)は、36V系半導体リレー91、12V系半導体リレー92、及びマイクロプロセッサ93を含んで構成されている。
36V系半導体リレー91としては、例えば、コスト上の観点からNチャネルMOS−FET91a、91b、及び91cが用いられる。これらNチャネルMOS−FET91a、91b、及び91cそれぞれのドレイン側には、36V系負荷L11a、L11b、及びL11cが接続されている。また、それらのソース側には共に、36V系電線PL1を介して36V系バッテリBT1が接続され、それらのゲート側には昇圧回路94によって所定値に昇圧されたゲート信号が供給されている。36V系負荷としては、ディフォッガ等の非常に大きな電力を必要とするものが挙げられる。
【0007】
12V系半導体リレー92としても、上記と同様の観点からNチャネルMOS−FET92a、92b、及び92cが用いられる。これらNチャネルMOS−FET92a、92b、及び92cそれぞれのドレイン側には、12V系負荷L21a、L21b、及びL21cが接続されている。また、それらのソース側には共に、12V系電線PL2を介して12V系バッテリBT2が接続され、それらのゲート側には昇圧回路95によって所定値に昇圧されたゲート信号が供給されている。12V系負荷としては、テールランプ等の比較的に小さな電力を必要とするものが挙げられる。
【0008】
マイクロプロセッサ93は、上述した負荷駆動指令信号が供給されると、この負荷駆動指令信号が示す被制御負荷に対応するNチャネルMOS−FET91a〜91c及び92a〜92cに、それぞれ所定のゲート信号を供給する。これにより、ゲート信号が供給されたMOS−FET91a〜91c及び92a〜92cのソース−ドレイン間が導通し、対応する負荷L11a〜L11c及びL21a〜L21cが駆動する。
【0009】
昇圧回路94は、36V系電線PL1を介して供給される36V系バッテリ電圧を昇圧してFET91a〜91cを駆動させるためのゲート信号を生成する。昇圧回路95は、12V系電線PL2を介して供給される12V系バッテリ電圧を昇圧してFET92a〜92cを駆動させるためのゲート信号を生成する。
なお、他の半導体リレーユニット9B〜9Dも上記と同様の構成及び動作を有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、NチャネルMOS−FETは、PチャネルMOS−FETと比較してチップ面積が半分以下でよいため安価である一方、非常に高電圧のゲート信号が必要とされる。すなわち、NチャネルMOS−FETによって、負荷の上流側から電源供給を行っている時、ソース電位は電源電位に近くなるため、このNチャネルMOS−FETをオンにするためには、ゲートには電源電位よりも高い電圧を印加しなければならなくなる。例えば、ゲート−ソース間に10V電圧差が発生した時オンするNチャネルMOS−FETを用いて、12Vの電源を、負荷の上流でスイッチングしたい場合には、このMOS−FETがオンしている時、ソース電圧も12V付近まで上昇するため、ゲートには電源電圧(12V)にゲート−ソース間電圧(10V)が加算された22Vという、電源電圧よりも高い電圧のゲート信号が必要となる。36V系に関しても同様、36V系の電源電圧よりも高い非常に高圧のゲート信号が必要となる。このため、NチャネルMOS−FETを用いると、リレーユニット毎に高圧ゲート信号を生成するための2種類の昇圧回路94及び95が必要になる。
但し、たとえ昇圧回路94及び95を加えてもNチャネルMOS−FETを使用する方が、PチャネルMOS−FETよりもコスト面で有利になるため、これが従来から使用されてきたが、その反面、各半導体リレーユニットが大型化及び重量化したり、複雑化したりする問題が発生していた。これは、スペース制限の厳しい車載ユニットとしては大きな問題であった。
【0011】
そこで本発明は、上述した現状に鑑み、上記ゲート信号の生成手段に改良を加えることにより、NチャネルMOS−FETの持つコスト面の有利さを維持しながらも、小型化、軽量化及び簡素化を促進し、更に低コスト化を計った車載半導体リレーシステムを提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車載半導体リレーシステムは、図1及び図3に示すように、高電圧で駆動する高電圧系負荷L11と、前記高電圧よりも低い低電圧で駆動する低電圧系負荷L21と、前記高電圧系負荷L11にバッテリ出力を供給する高電圧系バッテリBT1と、前記低電圧系負荷L21にバッテリ出力を供給する低電圧系バッテリBT2とを備える車両に用いられる半導体リレーシステムであって、前記高電圧系バッテリBT1と前記高電圧系負荷L11との間に介設され、第1ゲート信号に応答して、前記高電圧系バッテリBT1からのバッテリ出力を前記高電圧系負荷L11に供給する高電圧系半導体リレー素子11と、前記低電圧系バッテリBT2と前記低電圧系負荷L21との間に介設され、第2ゲート信号に応答して、前記低電圧系バッテリBT2からのバッテリ出力を前記低電圧系負荷L21に供給する低電圧系半導体リレー素子12と、前記高電圧系バッテリBT1からのバッテリ出力を電圧変換して、前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ生成するゲート信号生成手段2と、負荷駆動指令信号に応答して前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ、前記高電圧系半導体リレー素子11及び前記低電圧系半導体リレー素子12に供給するゲート信号供給制御手段13とを有することを特徴とする。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、本車載半導体リレーシステムは、高電圧で駆動する高電圧系負荷L11と、高電圧よりも低い低電圧で駆動する低電圧系負荷L21と、高電圧系負荷L11にバッテリ出力を供給する高電圧系バッテリBT1と、低電圧系負荷L21にバッテリ出力を供給する低電圧系バッテリBT2とを備える車両に用いられる。そして、本車載半導体リレーシステムは、高電圧系半導体リレー素子11、低電圧系半導体リレー素子12、ゲート信号生成手段2及びゲート信号供給制御手段13を有する。そして、上記ゲート信号生成手段2は、高電圧系バッテリBT1からのバッテリ出力を電圧変換して、第1ゲート信号及び第2ゲート信号をそれぞれ生成する。ゲート信号供給制御手段13は、負荷駆動指令信号に応答して第1ゲート信号及び第2ゲート信号をそれぞれ、高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12に供給する。高電圧系半導体リレー素子11は、高電圧系バッテリBT1と高電圧系負荷L11との間に介設され、第1ゲート信号に応答して、高電圧系バッテリBT1からのバッテリ出力を高電圧系負荷L11に供給する。低電圧系半導体リレー素子12は、低電圧系バッテリBT2と低電圧系負荷L21との間に介設され、第2ゲート信号に応答して、低電圧系バッテリBT2からのバッテリ出力を低電圧系負荷L21に供給する。このように、高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12をスイッチング制御するためのゲート信号を、ゲート信号生成手段2によって一括生成するようにしているので、従来のように高圧系及び低圧系の2種類の昇圧回路が不要になる。
【0014】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の車載半導体リレーシステムは、図1及び図3に示すように、高電圧系バッテリBT1と高電圧で駆動する高電圧系負荷L11との間に介設され、第1ゲート信号に応答して、前記高電圧系バッテリBT1からのバッテリ出力を前記高電圧系負荷L11に供給する高電圧系半導体リレー素子11と、低電圧系バッテリBT2と低電圧で駆動する低電圧系負荷L21との間に介設され、第2ゲート信号に応答して、前記低電圧系バッテリBT2からのバッテリ出力を前記低電圧系負荷L21に供給する低電圧系半導体リレー素子12と、負荷駆動指令信号に応答して前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ、前記高電圧系半導体リレー素子11及び前記低電圧系半導体リレー素子12に供給するゲート信号供給制御手段13とがユニット化された半導体リレーユニット1と、この半導体リレーユニット1とは別体であり、前記高電圧系バッテリBT1のバッテリ出力を昇圧及び降圧して、前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ生成する昇圧降圧回路2とを有することを特徴とする。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、本車載半導体リレーシステムは、半導体リレーユニット1及び昇圧降圧回路2から構成される。更に、半導体リレーユニット1は、高電圧系半導体リレー素子11、低電圧系半導体リレー素子12及びゲート信号供給制御手段13がユニット化されて構成される。上記高電圧系半導体リレー素子11は、高電圧系バッテリBT1と高電圧で駆動する高電圧系負荷L11との間に介設され、第1ゲート信号に応答して、高電圧系バッテリBT1からのバッテリ出力を高電圧系負荷L11に供給する。低電圧系半導体リレー素子12は、低電圧系バッテリBT2と低電圧で駆動する低電圧系負荷L21との間に介設され、第2ゲート信号に応答して、低電圧系バッテリBT2からのバッテリ出力を低電圧系負荷L21に供給する。そして、ゲート信号供給制御手段13は、負荷駆動指令信号に応答して第1ゲート信号及び第2ゲート信号をそれぞれ、高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12に供給する。また、昇圧降圧回路2は、上記半導体リレーユニット1とは別体に形成され、高電圧系バッテリBT1のバッテリ出力を昇圧及び降圧して、上記第1ゲート信号及び第2ゲート信号をそれぞれ生成する。このように、昇圧降圧回路2は、半導体リレーユニット1とは別体に形成されているので、従来のようにユニット内に昇圧回路が不要になる。また、昇圧降圧回路2により、高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12をスイッチング制御するためのゲート信号を一括生成するようにしているので、従来のように高圧系及び低圧系の2種類の昇圧回路が不要になる。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の車載半導体リレーシステムは、図1及び図3に示すように、請求項2記載の車載半導体リレーシステムにおいて、前記半導体リレーユニット1は車内の異なる場所に複数個配設され、それぞれのユニットは、設置場所がお互いに近傍である前記高電圧系負荷L11及び前記低電圧系負荷L21をそれぞれ制御する前記高電圧系半導体リレー素子11及び前記低電圧系半導体リレー素子12を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、半導体リレーユニット1は車内の異なる場所に複数個配設され、それぞれのユニットは、設置場所がお互いに近傍である高電圧系負荷L11及び低電圧系負荷L21をそれぞれ制御する高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12を含むようにしているので、半導体リレーユニット1とこれに接続される負荷とを結ぶワイヤーハーネスがより短くなる。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の車載半導体リレーシステムは、図1及び図3に示すように、請求項1〜3いずれか記載の車載半導体リレーシステムにおいて、前記高電圧系半導体リレー素子11及び前記低電圧系半導体リレー素子12は共に、NチャネルMOS−FETであることを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、また更に低コスト化が計られた車載半導体リレーシステムが得られるようになる。すなわち、NチャネルMOS−FETは、PチャネルMOS−FETと比較してチップ面積が半分以下でよいため、リレー部分が非常に安価になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の車載半導体リレーシステムの一実施形態の概要を示すブロック図である。
図1に示すように、本車載半導体リレーシステムは、例えば36V系負荷L11、L12、L13、L14等の高電圧系負荷と、12V系負荷L21、L22、L23、L24等の低電圧系負荷と、上記高電圧系負荷にバッテリ電源を供給する36V系バッテリBT1等の高電圧系バッテリと、上記低高電圧系負荷にバッテリ電源を供給する12V系バッテリBT2等の低電圧系バッテリとを搭載する車両に用いられる。
【0021】
そして、本車載半導体リレーシステムは、半導体リレーユニット1(1A〜1D)及び昇圧降圧回路2を含んで構成される。このうち、半導体リレーユニット1Aは、36V系電線PL1及び12V系電線PL2を介して、36V系バッテリBT1及び12V系バッテリBT2にそれぞれ接続されている。また、半導体リレーユニット1Aは、上記36V系負荷L11及び12V系負荷L21とも接続されている。更に、半導体リレーユニット1Aは、36V系ゲート信号線GL1及び12V系ゲート信号線GL2を介して、昇圧降圧回路2とも接続されている。
【0022】
他の半導体リレーユニット1B〜1Dも、同様に36V系電線PL1及び12V系電線PL2を介して、36V系バッテリBT1及び12V系バッテリBT2に対してそれぞれ接続され、各ユニット1B〜1Dにそれぞれ割り当てられた負荷L12、L22、負荷L13、L23及び負荷L14、L24に接続されている。また同様に、36V系ゲート信号線GL1及び12V系ゲート信号線GL2を介して、半導体リレーユニット1B〜1Dは昇圧降圧回路2とも接続されている。
なお、上記昇圧降圧回路2及び半導体リレーユニット1の構成は、図2及び図3を用いて、追加説明する。
【0023】
上記複数の半導体リレーユニット1A〜1Dはそれぞれ、設置場所がお互いに近傍である負荷が割り当てられて車内の異なる所望の場所に配設される。例えば、設置場所がお互いに近傍である36V系負荷L11としてリアディフォッガ及び12V系負荷L21としてテールランプが半導体リレーユニット1Aに割り当てられる。これにより、半導体リレーユニット1とこれに接続される負荷とを結ぶワイヤーハーネスがより短くなる。
【0024】
このような構成において、半導体リレーユニット1Aを例にして動作を簡単に説明する。まず、図示しない車内フロント部に配設されたスイッチ群が操作され、負荷駆動指令信号が半導体リレーユニット1Aに供給されると、半導体リレーユニット1Aはゲート信号線GL1及びGL2を介して昇圧降圧回路2から供給されるゲート信号を、この半導体リレーユニット1Aに含まれる該当する半導体リレー素子に供給することによって、上記負荷駆動指令信号が示す負荷を駆動制御する。この結果、所望の負荷が駆動又は駆動停止することになる。他の半導体リレーユニット1B〜1Dも同様である。上述の動作において、36V系半導体リレー11及び12V系半導体リレー12をスイッチング制御するためのゲート信号を、昇圧降圧回路2によって一括生成するようにしているので、従来のように高圧系及び低圧系の2種類の昇圧回路が不要になる。
【0025】
なお、図1において、36V系バッテリBT1及び12V系バッテリBT2はそれぞれ、請求項の高電圧系バッテリ及び低電圧系バッテリに相当する。また、36V系負荷L11〜L14及び12V系負荷L21〜L24はそれぞれ、請求項の高電圧系負荷及び低電圧系負荷に相当する。更に、昇圧降圧回路2は請求項のゲート信号生成手段に相当する。
【0026】
次に図2を用いて、上記昇圧降圧回路2について説明を追加する。図2は、図1に示した昇圧降圧回路2の一実施形態を示すブロック図である。
本昇圧降圧回路2は、DC/ACコンバータ21、変圧回路22及びAC/DCコンバータ23、24を含んで構成されている。
【0027】
DC/ACコンバータ21は、バッテリ電源入力端子200が接続された36V系電線PL1を介して、36V系バッテリBT1に接続されている。このDC/ACコンバータ21は、トランジスタやサイリスタを含む公知のインバータ回路が用いられる。そして、36V系バッテリBT1からの直流の36V系バッテリ出力を交流に変換して変圧回路22に供給する。
変圧回路22は、公知のトランス回路から構成されるもので、DC/ACコンバータ21からの交流信号を昇圧及び降圧して、それぞれAC/DCコンバータ23及び24に供給する。
【0028】
AC/DCコンバータ23は、昇圧された交流信号を直流に変換して、36V系ゲート信号出力端子201を介して、36V系ゲート信号線GL1に出力する。この信号線GL1には、請求項の第1ゲート信号に相当する36V系MOS−FETのゲート信号が出力される。また、AC/DCコンバータ24は、降圧された交流信号を直流に変換して、12V系ゲート信号出力端子202を介して12V系ゲート信号線GL2に出力する。この信号線GL2には、請求項の第2ゲート信号に相当する12V系MOS−FETのゲート信号が出力される。これらAC/DCコンバータ23、24は、例えば公知の整流回路が用いられる。
【0029】
更に図3を用いて、上記昇圧降圧回路2について説明を追加する。図3は、図1に示した半導体リレーユニットの一実施形態を示すブロック図である。ここでは、図3に示した半導体リレーユニット1A〜1Dのうち、代表して半導体リレーユニット1Aを用いて説明する。
【0030】
図3に示すように、半導体リレーユニット1Aは、36V系半導体リレー11、12V系半導体リレー12、及びマイクロプロセッサ13を含んで構成されている。
36V系半導体リレー11としては、例えば、NチャネルMOS−FET11a、11b、及び11cが用いられる。NチャネルMOS−FETを用いることにより、PチャネルMOS−FET等をここに用いるよりも安価にリレー素子が構成できるようになる。すなわち、NチャネルMOS−FETは、PチャネルMOS−FETと比較してチップ面積が半分以下でよいため、リレー部分が非常に安価になる。
【0031】
これらNチャネルMOS−FET11a、11b、及び11cそれぞれのドレイン側には、36V系負荷L11a、L11b、及びL11cが接続されている。また、それらのソース側には共に、36V系電線PL1を介して36V系バッテリBT1が接続され、それらのゲート側には36V系ゲート信号線GL1を介して変圧回路22の36V系ゲート信号出力端子201が接続されている。36V系負荷としては、ディフォッガ等の非常に大きな電力を必要とするものが挙げられる。ここでは3種類の36V系負荷L11a、L11b、及びL11cを記載しているが、もちろんこれらは適宜変更可能である。接続される負荷の数に応じて、対応するNチャネルMOS−FETの数も増減する。
なお、上記36V系半導体リレー11は請求項の高電圧系リレー素子に相当する。
【0032】
12V系半導体リレー12としても、上記と同様の理由で、NチャネルMOS−FET12a、12b、及び12cが用いられる。これらNチャネルMOS−FET12a、12b、及び12cそれぞれのドレイン側には、12V系負荷L21a、L21b、及びL21cが接続されている。また、それらのソース側には共に、12V系電線PL2を介して12V系バッテリBT2が接続され、それらのゲート側には12V系ゲート信号線GL2を介して変圧回路22の12V系ゲート信号出力端子202が接続されている。12V系負荷としては、テールランプ等の比較的に小さな電力を必要とするものが挙げられる。ここでは3種類の12V系負荷L12a、L12b、及びL12cを記載しているが、もちろんこれらは適宜変更可能である。接続される負荷の数に応じて、対応するNチャネルMOS−FETの数も増減する。
なお、上記12V系半導体リレー12は請求項の低電圧系リレー素子に相当する。
【0033】
マイクロプロセッサ13は、基本的に、図示しないCPU、ROM、RAMを含んで構成される。ROMにはプログラムや固定データ等が格納されている。CPUはROMに予め格納された制御プログラムにしたがって動作する。RAMはCPUの処理の過程で発生する各種のデータを格納する各種格納エリア等を有して構成されている。このマイクロプロセッサ13の本発明に関わる処理動作としては、図示しない車内フロント部に配設されたスイッチ群が操作され、負荷駆動指令信号が供給されると、マイクロプロセッサ13は、この負荷駆動指令信号が示す被制御負荷に対応するNチャネルMOS−FET11a〜11c及び12a〜12cに、それぞれ36V系ゲート信号及び12V系ゲート信号を供給するように制御する。これにより、ゲート信号が供給されたMOS−FET11a〜11c及び12a〜12cのソース−ドレイン間が導通し、対応する負荷L11a〜11c及びL12a〜12cが駆動する。このようなマイクロプロセッサ13の機能は、請求項のゲート信号供給制御手段に相当する。
なお、他の半導体リレーユニット1B〜1Dの基本構成及び動作も上記半導体リレーユニット1Aと同様である。上記36V系半導体リレー11及び12V系半導体リレー12はそれぞれ、請求項の高電圧系半導体リレー素子及び低電圧系半導体リレー素子に相当する。
【0034】
以上のように本実施形態によれば、昇圧降圧回路2により、36V系半導体リレー11及び12V系半導体リレー12をスイッチング制御するためのゲート信号を一括生成するようにしているので、従来のように高圧系及び低圧系の2種類の昇圧回路が不要になる。また、昇圧降圧回路2は、半導体リレーユニット1とは別体に形成されているので、従来のようにユニット内に昇圧回路が不要になる。このため、リレーユニットが非常に簡素化、軽量化及び簡素化され、製造や取り付けが簡単になる。これらの結果、本実施形態によれば、小型化、軽量化及び簡素化を促進され、低コスト化が計られた車載半導体リレーシステムが得られる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12をスイッチング制御するためのゲート信号を、ゲート信号生成手段2によって一括生成するようにしているので、従来のように高圧系及び低圧系の2種類の昇圧回路が不要になる。この結果、請求項1記載の発明によれば、小型化、軽量化及び簡素化を促進され、低コスト化が計られた車載半導体リレーシステムが得られる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、昇圧降圧回路2により、高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12をスイッチング制御するためのゲート信号を一括生成するようにしているので、従来のように高圧系及び低圧系の2種類の昇圧回路が不要になる。また、昇圧降圧回路2は、半導体リレーユニット1とは別体に形成されているので、従来のようにユニット内に昇圧回路が不要になる。このため、リレーユニットが非常に簡素化、軽量化及び簡素化され、製造や取り付けが簡単になる。これらの結果、請求項2記載の発明によれば、小型化、軽量化及び簡素化を促進され、低コスト化が計られた車載半導体リレーシステムが得られる。
【0037】
請求項3記載の発明によれば、半導体リレーユニット1は車内の異なる場所に複数個配設され、それぞれのユニットは、設置場所がお互いに近傍である高電圧系負荷L11及び低電圧系負荷L21をそれぞれ制御する高電圧系半導体リレー素子11及び低電圧系半導体リレー素子12を含むようにしているので、半導体リレーユニット1とこれに接続される負荷とを結ぶワイヤーハーネスがより短くなる。したがって、請求項3記載の発明によれば、更に低コスト化が計られた車載半導体リレーシステムが得られるようになる。
【0038】
請求項4記載の発明によれば、また更に低コスト化が計られた車載半導体リレーシステムが得られるようになる。すなわち、NチャネルMOS−FETは、PチャネルMOS−FETと比較してチップ面積が半分以下でよいため、リレー部分が非常に安価になる。MOS−FETのゲート信号を生成するゲート信号供給制御手段13又は昇圧降圧回路2も1個だけでよいので、この部分でのコスト高を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車載半導体リレーシステムの一実施形態の概要を示すブロック図である。
【図2】図1に示した昇圧降圧回路2の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】図1に示した半導体リレーユニットの一実施形態を示すブロック図である。
【図4】従来の車載半導体リレーシステムの一例を示すブロック図である。
【図5】図4に示した半導体リレーユニットの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、1A〜1D 半導体リレーユニット
2 昇圧降圧回路(ゲート信号生成手段)
11 36V系半導体リレー(高電圧系半導体リレー素子)
12 12V系半導体リレー(低電圧系半導体リレー素子)
13 マイクロプロセッサ(ゲート信号供給制御手段)
L11〜L14 36V系負荷(高電圧系負荷)
L21〜L24 12V系負荷(低電圧系負荷)
BT1 36V系バッテリ(高電圧系バッテリ)
BT2 12V系バッテリ(低電圧系バッテリ)
Claims (4)
- 高電圧で駆動する高電圧系負荷と、前記高電圧よりも低い低電圧で駆動する低電圧系負荷と、前記高電圧系負荷にバッテリ出力を供給する高電圧系バッテリと、前記低電圧系負荷にバッテリ出力を供給する低電圧系バッテリとを備える車両に用いられる半導体リレーシステムであって、
前記高電圧系バッテリと前記高電圧系負荷との間に介設され、第1ゲート信号に応答して、前記高電圧系バッテリからのバッテリ出力を前記高電圧系負荷に供給する高電圧系半導体リレー素子と、
前記低電圧系バッテリと前記低電圧系負荷との間に介設され、第2ゲート信号に応答して、前記低電圧系バッテリからのバッテリ出力を前記低電圧系負荷に供給する低電圧系半導体リレー素子と、
前記高電圧系バッテリからのバッテリ出力を電圧変換して、前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ生成するゲート信号生成手段と、
負荷駆動指令信号に応答して前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ、前記高電圧系半導体リレー素子及び前記低電圧系半導体リレー素子に供給するゲート信号供給制御手段と、
を有することを特徴とする車載半導体リレーシステム。 - 高電圧系バッテリと高電圧で駆動する高電圧系負荷との間に介設され、第1ゲート信号に応答して、前記高電圧系バッテリからのバッテリ出力を前記高電圧系負荷に供給する高電圧系半導体リレー素子と、低電圧系バッテリと低電圧で駆動する低電圧系負荷との間に介設され、第2ゲート信号に応答して、前記低電圧系バッテリからのバッテリ出力を前記低電圧系負荷に供給する低電圧系半導体リレー素子と、負荷駆動指令信号に応答して前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ、前記高電圧系半導体リレー素子及び前記低電圧系半導体リレー素子に供給するゲート信号供給制御手段とがユニット化された半導体リレーユニットと、
この半導体リレーユニットとは別体であり、前記高電圧系バッテリのバッテリ出力を昇圧及び降圧して、前記第1ゲート信号及び前記第2ゲート信号をそれぞれ生成する昇圧降圧回路と、
を有することを特徴とする車載半導体リレーシステム。 - 請求項2記載の車載半導体リレーシステムにおいて、
前記半導体リレーユニットは車内の異なる場所に複数個配設され、
それぞれのユニットは、設置場所がお互いに近傍である前記高電圧系負荷及び前記低電圧系負荷をそれぞれ制御する前記高電圧系半導体リレー素子及び前記低電圧系半導体リレー素子を含む
ことを特徴とする車載半導体リレーシステム。 - 請求項1〜3いずれか記載の車載半導体リレーシステムにおいて、
前記高電圧系半導体リレー素子及び前記低電圧系半導体リレー素子は共に、NチャネルMOS−FETである
ことを特徴とする車載半導体リレーシステム。
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