JP3747582B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人感センサの検知エリア内での人の存否を検知し、検知結果に基づいて複数の照明器具の点灯状態を決定する照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人体検知センサ(以下、人感センサと略称する)を備えた照明器具が提供されている。すなわち、照明器具の近傍に設定した検知エリア内に人が存在することを人感センサで検知すると照明負荷を点灯させるのである。この構成では人が存在しないときには照明負荷を消灯させておくことにより、照明が無駄に行なわれるのを防止して省エネルギを図ることができる。
【0003】
ところで、この種の照明器具は別途の装置を必要とせず照明器具が単独で動作するものであって、比較的狭い部屋や玄関のように1台の照明器具で照明をまかなうことができる場合には十分である。しかしながら、オフィスフロアのように多数の照明器具が配置されているような場所では、各照明器具が個別に人を検知して点灯するのでは、人の存在場所の近傍だけで照明器具が点灯することになり、点灯状態と消灯状態との照明器具がまばらに点在することになって快適さが損なわれる。もちろん、このような動作も残業時のようにオフィスに残っている人数が少ない場合には、とくに問題はなく、むしろ省エネルギになるという利点があるが、人が多い通常時にはコミュニケーションの妨げになるなどの問題が生じるから、省エネルギよりも快適性を優先しなければならない。
【0004】
そこで、照明器具とは別に人感センサを設け、照明器具をグループに分けるとともに各グループに人感センサを対応付けたものが考えられている。この技術を用いて照明器具のグループをオフィス内での部署単位に対応付けておけば、部署単位で照明器具を点灯・消灯させることができる。したがって、昼間のように人が比較的多いときに快適に作業することができ、しかも不要な部署では照明器具が消灯されるから、ある程度の省エネルギの効果が得られることになる。しかしながら、残業時のようにオフィスに残っている人数が少ないときにも照明器具がグループ単位で点灯するから、省エネルギの効果が十分であるとは言えないものである。
【0005】
上記2例では、人数の多寡によって快適さと省エネルギとが両立できなくなる場合が生じている。すなわち、人数の多寡に応じて必要となる照明器具の点灯数や明るさが異なるのであるから、人数に応じて照明器具の点灯数や明るさを調節すれば人数によらずに快適さと省エネルギとを両立することができると考えられる。このような観点から、人感センサが人を検知しているか否かに応じて、その人感センサに対応付けた照明器具の明るさを調節するものが提案されている。
【0006】
たとえば、直下に人がいる照明器具をもっとも明るく点灯させ、人を検知していない人感センサに対応する照明器具は光出力を低くして点灯させることが考えられている。この構成では、人数が少ないときにはグループごとに複数の照明器具をまとめて点灯させる場合よりも省エネルギになるが、人数が多いときでも直下に人がいない場所では照明器具が暗く点灯しているから、人がいない場所に配置されている照明器具を挟んでコミュニケーションをとる場合などでは、違和感が生じて快適さが損なわれる。また、人がいないときに光出力を低くしているとはいうものの照明器具を点灯させているから、全体としての省エネルギの効果が満足できるものではない。
【0007】
また、図29に示すように、人Mが存在する場所の周辺に配置されている照明器具10を点灯させるものもある(点灯中の照明器具10を白抜き、消灯中の照明器具10を斜線付きで示してある)。しかしながら、人数の少ないときには各人Mの周囲のみが明るくなり、人Mと人Mとの間が暗くなるから、コミュニケーションを考慮すると違和感が生じて快適さに欠けるものである。
【0008】
さらに、従来の人感センサ付きの照明器具では、検知エリア内に人が存在している期間に人が存在しないと誤認識するのを避けるために、人が検知されなくなってから所定の点灯保持時間は照明器具を点灯させ続けるものが多い。このような構成を採用すると、通路や部屋間を移動する場合のように人感センサの検知エリアを単に通過するだけであっても、上述した点灯保持時間は照明器具が点灯し続けるものであるから、照明器具を無駄に点灯させることになる。この問題を解決するには、点灯保持時間を短くすることが考えられるが、点灯保持時間を短くすると、人感センサの検知エリア内で人がとどまっているときに人感センサで人が検知されなくなって人が存在しないと誤認識されることがある。これは、人感センサでは一般に焦電素子のような微分型のセンサを用いて赤外線量の入射量の変化を検出しているからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来構成では、省エネルギと快適さとを人数の多寡にかからわず両立しているものはなく、これを実現することが臨まれている。本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、省エネルギと快適さとを人数の多寡にかからわず両立可能な照明装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、検知エリア内での人の存否を検知する複数個の人感センサと、複数の照明器具とを備え、人感センサおよび照明器具が複数のグループに分けられるとともに、各グループ内で人感センサにより検知された人数に基づいて、少なくともそのグループ内のあらかじめ定められた数の照明器具の点灯状態を変化させる照明装置において、グループ内で検知された人数が規定数以上であると、隣接するグループの照明器具を点灯させて、規定数未満のときよりも多くの照明器具を点灯させるものである。
【0011】
請求項2の発明は、検知エリア内での人の存否を検知する複数個の人感センサと、複数 の照明器具とを備え、人感センサおよび照明器具が複数のグループに分けられるとともに、各グループ内で人感センサにより検知された人数に基づいて、少なくともそのグループ内のあらかじめ定められた数の照明器具の点灯状態を変化させる照明装置において、グループ内で検知された人数が規定数以上であると、あらかじめ複数のグループを含むように設定した大グループ内の照明器具を点灯させて、規定数未満のときよりも多くの照明器具を点灯させるものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、各照明器具がそれぞれ人感センサを備えるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(基本構成)
本基本構成では、図1に示すように、複数の照明器具10が信号線Lsを介して互いに接続される。また、各照明器具10にはそれぞれ電源線Lpが接続される。各照明器具10は、蛍光灯のような照明負荷11と人感センサ12とを備え天井に配置されている。照明負荷11は、人感センサ12および通信部14が接続された制御部13からの制御信号に基づいて制御される。通信部14は信号線Lsに接続されており、他の照明器具10との間で信号線Lsを通して人感センサ12による検知情報を授受し、制御部13から出力された情報を信号線Lsに送出したり、信号線Lsからの情報を制御部13に与えたりする。したがって、他の照明器具10に設けた人感センサ12による検知情報に基づいて他の照明器具10と連動して照明負荷11を制御することになる。つまり、個々の照明器具10に設けた制御部13がそれぞれ他の照明器具10からの情報を受け、その照明器具10の照明負荷11(照明器具10の照明負荷11が点灯ないし消灯する場合について、以下では照明器具10が点灯ないし消灯と記述する)を点灯させるか否かを判断するのである。また、本基本構成においては照明負荷11が点灯した後に消灯させる際には、照明が不要になったという条件の成立から一定の点灯保持時間は点灯状態を継続した後に消灯させるようになっている。これは、人感センサ12によって人が検知されなくなってからも点灯保持時間は点灯状態を継続することで、人感センサ12の誤検知による照明負荷11の急な消灯を防止するためである。
【0014】
複数設けられている照明器具10は適宜にグループ分けされる。ここでは、図2に示すように、3つのグループG3〜G3にグループ分けされているものとする。本基本構成は、人数が少ないときには各グループG1〜G3において照明器具10の直下(照明器具10に設けた人感センサ12の検知エリア内)に人がいるときに、その照明器具10を点灯させ、人数が多いときには各グループG1〜G3ごとにすべての照明負荷11を点灯させる点が特徴になっている。人数はグループG1〜G3の中で人を検知している人感センサ12の個数に対応するとみなしている。
【0015】
たとえば、図3に示すように、人Mが1人だけであってグループG1のAで示した照明器具10(以下では、「照明器具A」のように記述する)の直下に人Mが来たときには、照明器具Aが点灯するとともに照明器具Aの直下に人Mが存在することをグループG1の他の照明器具10に信号線Lsを介して通知する。他の照明器具10への通知は照明器具Aの直下に人Mが存在する間は定期的に行なわれる。ここで、グループG1内の他の照明器具10ではグループG1内で1つの照明器具Aしか人Mを検知していないと認識するから点灯しないと判断する。つまり、この状態では人Mが直下に存在する照明器具Aのみが点灯する(点灯している状態を白抜きで示し、消灯している状態を斜線で示している)。
【0016】
ここで、図4のように人Mが照明器具Bの直下に移動すると、照明器具Bが点灯し、照明負荷Aの照明負荷11は点灯保持時間の経過後に消灯する。このとき照明器具BはグループG1内の他の照明器具10に人の存在を定期的に通知することになる。また、この場合も照明器具Aが消灯した後は照明器具Bのみが点灯することになる。
【0017】
次に、照明器具Bが点灯している状態で、図5に示すように、別の照明器具Cにより人Mが検知されるようになると、照明器具Cが点灯するとともに照明器具CからグループG1内の他の照明器具10に人の存在が通知される。ここで、離れた場所に配置されたグループG1内の2個の照明器具B,Cから人Mの存在が通知されることになる。各照明器具10では同じグループG1内の2個の照明器具10から人Mの存在が通知されると照明負荷11を点灯させるように設定されており、このことによってグループG1内のすべての照明器具10が点灯することになる。
【0018】
逆に、図5の状態から1人の人MがグループG1から出たときには、再び1箇所の照明器具10からのみグループG1内の他の照明器具10に通知がなされるから、1人の人Mが検知されなくなってから点灯保持時間の経過後に人Mの存在する場所に対応した照明器具10のみが点灯する状態になる。また、グループG1内に人Mがいなくなれば点灯保持時間の経過後にすべての照明器具10が消灯する。
【0019】
上述のように、各照明器具10に人感センサ12を設けていることによって、人Mを検知している照明器具10の個数によってグループG1内に存在するおよその人数や位置がわかるから、それらの情報に基づいて各照明器具10が点灯するか否かを判断して必要な場所の照明器具10のみが点灯するのである。ここで、存在する人数をより正確に把握するには照明器具10の個数を増やし人感センサ12の検知エリアを狭くすればよいが、照明器具10の個数や人感センサ12の検知エリアは必要に応じて適宜に設定される。
【0020】
上述のように、本基本構成の構成によって、人数に応じた照明の形態を選択することが可能になり、たとえば、人が多いほど明るく照明するといった制御が可能になり、快適な照明空間を創出することができる。
【0021】
なお、照明器具10間の情報の伝送形態については、上述の動作が可能になるものであればどのようなものでもよいが、たとえば、各照明器具10ごとに固有のアドレスを設定しておき、照明器具10同士がアドレスを用いて相互にデータを伝送するものや、別途に集中管理装置を設けて各照明器具10で発生したデータを集中管理装置を介して他の照明器具10に伝送するものを用いることができる。また、各照明器具10ごとにアドレスを設定しなくてもグループを識別する情報のみを持たせ、グループ内の各照明器具10が人感センサ12による検知情報を異なるタイミングでサイクリックに送出するようにしておけば、1周期(たとえば、1秒程度に設定する)内で何台の照明器具10が人の存在を通知したかを計数することで、グループに対応するエリア内に存在する人数を知ることができる。上述の例では各照明器具10が点灯するか否かを個別に判断する分散処理型の構成になっているが、図6のように、集中管理装置20を用いる場合には集中管理装置20側で各照明器具10を点灯させるか否かを判断する構成としてもよい。
【0022】
(実施形態1)
基本構成ではグループ内の照明器具10間でのみ人感センサ12の検知情報を伝送していたが、本実施形態は、複数のグループに跨がるように情報を伝送することを可能としたものである。
【0023】
本実施形態は、図7に示すように、照明器具10をグループG1〜G3に分ける点は基本構成と同様であるが、複数のグループG1〜G3をまとめた大グループG01を形成した点で基本構成とは異なる。つまり、各グループG1〜G3内の照明器具10でのみ人感センサ12の検知情報を伝送するのではなく、他のグループG1〜G3へも人感センサ12の検知情報を伝送する。本実施形態では一つのグループG1〜G3に存在する人数が多くなると他のグループG1〜G3の照明器具10も点灯させるようになっている。
【0024】
以下に、図面に基づいて動作を具体的に説明する。図8のようにグループG1に人Mが2人いるものとする。このとき、基本構成と同様にグループG1のすべての照明器具10が点灯する。ただし、この人数では大グループG01内の他のグループG2,G3の照明器具10は点灯しないが、他のグループG2,G3の照明器具10にもグループG1内で何人の人Mが検知されているかは通知される。
【0025】
このとき、図9に矢印で示すように、グループG1に別の人Mが入ったとすると、グループG1内には3人の人Mが存在するようになる。そこで、大グループG01内の他のグループG2,G3でもグループG1には3人程度の人Mが存在することを認識する。このように、一つのグループG1の人数が規定人数(ここでは3人)になると、大グループG01の中の他のグループG2,G3には人がいなくても図10に示すように大グループG01の中のすべての照明器具10が点灯する。
【0026】
逆に、図11に示すように人がグループG1に対応するエリアから出て、グループG1内で検出されている人数が減少すると上記規定人数を満たさなくなり、大グループG01内の他の照明器具10が消灯し、グループG1内の照明器具10のみが点灯する状態になる。
【0027】
グループG1〜G3間の情報伝送は基本構成における照明器具10間での情報伝送と同様にすればよい。上述のような制御を行なえば、省エネルギのために各グループG1〜G3に含まれる照明器具10の個数を少なくしたとしても、一つのグループG1〜G3に対応するエリア内の人数が多くなれば他のグループG1〜G3の照明器具10も合わせて点灯させるから、人数が増加したときに一つのグループG1〜G3の狭いエリアのみを照明する場合に比較して閉鎖感が少なくなり、快適な照明が得られる。つまり、省エネルギと快適さとを両立させることができる。
【0028】
なお、上述の例では一つのグループG1〜G3の中で3個の人感センサ12が人Mを検知しているときに大グループG01のすべての照明器具10を点灯させるようにしていたが、何個の人感センサ12が人Mを検知したときに大グループG01のすべての照明負荷10を点灯させるかは、各グループG1〜G3に含まれる照明器具10の個数によって決められる。つまり、各グループG1〜G3を構成する照明器具10の個数が多いほど大グループG01のすべての照明負荷10を点灯させる条件の人数を多く設定することになる。
【0029】
(実施形態2)
本実施形態は、実施形態1と同様に、一つのグループに対応するエリア内の人数が増加すれば他のグループの照明負荷も点灯させるものであるが、大グループを設定する代わりに、隣接するグループの照明負荷を点灯させるものである。すなわち、図12に示すように、複数の照明負荷10をグループG1〜G5に分けてあり、たとえばグループG1に2人の人Mが存在すれば図13のようにグループG1の照明負荷10をすべて点灯させる。この動作は実施形態1と同様である。ここで、図14に矢印で示すように、グループG1に対応するエリア内にさらに2人の人Mが入ったときに、本実施形態では図15に示すように、グループG1に隣接するグループG2〜G4に含まれる照明負荷10を点灯させるようになっている。このような制御によって、人の存在する場所の周辺のみのグループG1〜G4で照明負荷10が点灯するから、無駄がなく省エネルギでありしかも閉塞感のない快適な照明空間を形成することができる。本実施形態においても、グループG1に対応するエリア内の人数が少なくなれば、図16に矢印で示すように周辺のグループG2〜G4の照明器具10を消灯させてグループG1内の照明負荷10のみを点灯させる状態になるのはもちろんのことである。
【0030】
ここにおいて、各グループG1〜G5が他のどのグループG1〜G5に隣接しているかの関係は、あらかじめ各照明器具10に設定してあり、その関係に基づいて各照明器具10の制御部13が上述の判断を行なうのである。また、本実施形態においても集中管理装置を用いて集中管理装置がグループG1〜G5の隣接関係を管理するようにしてもよい。他の構成および動作は基本構成と同様である。
【0031】
(参考例1)
上述の基本構成及び各実施形態では、照明器具10は点灯と消灯とを行なうのみであったが、本参考例では調光点灯の可能な照明器具10を用いている。本参考例においても複数の照明器具10がグループG1〜G3に分けられており、基本構成と同様に人感センサ12で人Mが検出されると、そのグループG1〜G3の中の照明器具10が点灯するようになっている。ただし、各照明器具10はどの照明器具10に隣接して配置されているかの情報があらかじめ設定されており、人感センサ12で人Mを検知した照明器具10に隣接する照明器具10が100%点灯(定格点灯)するようになっている。また、人感センサ12が人Mを検知した照明器具10を含むグループG1〜G3内で当該照明器具10に隣接する照明器具10を除く他の照明器具10は調光点灯(たとえば50%点灯)するようになっている。ここで、照明器具10は縦横に列設されており、隣接する照明器具10とは、縦方向および横方向の両側各1個ずつで合計4個の照明器具10を意味する。
【0032】
本参考例の動作を図に基づいて具体的に説明する。いま、人Mが図17における照明器具Cの直下にいるものとすれば、照明器具Cは100%点灯し、その近傍に配置されている4個の照明器具A,B,D,Eも100%点灯する。また、同グループG1内の他の照明器具10は50%点灯する(50%点灯は右下がり斜線で示し、消灯は左下がり斜線で示してある)。このような制御は、人Mを検知している人感センサ12を備えた照明器具Cからの情報を受け取ったグループG1内の他の照明器具10が照明器具Cの近傍か否かを判断し、近傍であるときには100%点灯し、近傍でなければ50%点灯するように制御部13を構成することにより実現される。
【0033】
図18に示すように、人Mが照明器具Cの直下から照明器具Fの直下に移動すると、照明器具Fの近傍に配置されている照明器具B,E,G,Hが100%点灯し、グループG1内の他の照明器具10は50%点灯することになる。ここに、照明器具A,C,Dは、照明器具Fで人Mが検知されたことが通知されてから点灯保持時間の経過後に100%点灯から50%点灯に移行する。
【0034】
また、図19に示すように、図17の状態でグループG1に対応するエリアに新たに人Mが入ってきたときには、その人Mを検知している照明器具10とその近傍の照明器具10とが100%点灯になる。グループG1 に対応するエリアに人Mが存在しなくなれば点灯保持時間の経過後にすべての照明器具10が消灯するのはもちろんのことである。
【0035】
上述のような動作によって、それぞれの人が存在する場所の近傍は100%点灯で明るく照明され、また複数人が存在するときに人の間が多少離れていても50%点灯で照明されるから、コミュニケーションに差支えない程度の明るさを得ることができる。しかも、人の近傍以外は50%点灯状態であって省エネルギにもなる。つまり、快適さと省エネルギとを両立することができる。
【0036】
本参考例では、人の近傍を100%点灯とし他の部位を50%点灯としているが、人の直上の照明器具10の光出力≧人の直上以外で人の近傍の照明器具10の光出力>グループ内の他の照明器具10の光出力という関係を満たし、かつ上述の目的を達成することができる範囲であれば、各照明器具10の光出力は適宜に設定することができる。また、照明器具10間の情報の伝送形態を含めて他の構成および動作は基本構成と同様である。
【0037】
(参考例2)
上述した基本構成及び各実施形態並びに参考例では、いずれかの照明器具10の人感センサ12で人が検知され、その後、人が検知されなくなると、その照明器具10は点灯保持時間の経過後に消灯するように構成されていた。これは、人感センサ12として一般には焦電素子が用いられており、焦電素子は変化点のみを検出する微分型センサであるから検知エリア内に人がいても人が動かなければ人を検知することができず、検知エリア内に人がいるにもかかわらず人が居ないと誤判断することがあるからである。しかしながら、人が別の場所に移動したことが明らかであれば、人がいないにもかかわらず照明器具10の点灯状態を点灯保持時間だけ保持するのはエネルギの無駄になる。
【0038】
そこで、本参考例では図20に示すように照明器具10をグループG1,G2に分けておき、いずれかのグループG1,G2で人が検知されなくなった後に隣接するグループG1,G2で人が検知されたときには人がグループG1,G2間を移動したと判断し、最初に人がいたグループG1,G2の照明器具10をただちに消灯させるものである。この種の制御は、主としてグループG1,G2が隣接する部屋に設定されている場合や、同室内でもグループG1,G2間で何らかの区切りが施されているような場合に有効である。
【0039】
以下に動作を説明する。いま、図21(a)のように人MがグループG1に対応するエリアから図21(b)のようにグループG2に対応するエリアに移動したとすると、グループG1の照明器具10の人感センサ12では検知から非検知に変化し、グループG2の照明器具10の人感センサ12では非検知から検知に変化する。これは両グループG1,G2が隣接して配置されているからである。この場合、グループG2の照明器具10は当然点灯する。ここで、本参考例ではグループG1,G2を越えて人感センサ12の検知情報が伝送されるようにしてあり、グループG2で人Mが検知されたという情報はグループG1にも伝送されるようになっている。そこで、グループG1の照明器具10では人Mが検知されなくなった直後にグループG2で人Mが検知されたという情報を受け取ると、人MがグループG1に対応するエリアからグループG2に対応するエリアに移動したものと判断し、グループG1の照明器具10をただちに消灯させる。このような制御によって点灯状態を点灯保持時間だけ継続させることによるエネルギの無駄な消費を防止することができる。
【0040】
図に基づいて動作を具体的に説明する。いま、図21に示すように、グループG1の照明器具Aの人感センサ12の検知エリアからグループG2の照明器具Bの人感センサ12の検知エリアに人Mが移動したとする。このとき、図22に示すように、照明器具Aの人感センサ12で人Mが検知されなくなった後(図22(a))、照明器具Bの人感センサ12で人Mが検知されるようになる(図22(b))。上述した基本構成及び各実施形態並びに参考例では照明器具Aの人感センサ12で人Mが検知されなくなった後に点灯保持時間T1は照明器具Aの点灯状態を継続するが(図22(c)の二点鎖線)、本参考例では照明器具Bの人感センサ12で人Mが検知されると照明器具Aをただちに消灯させるのである。また、照明器具Bの人感センサ12で人Mが検知されると照明器具Bが点灯するのは他の基本構成及び各実施形態並びに参考例と同様である(図22(d))。
【0041】
なお、グループG2で人Mが検知されてもグループG1に対応するエリアに人Mが残っている場合にはグループG1の照明器具10をただちに消灯させることはなく、グループG1に対応するエリアから最後に人Mがいなくなったときに上述の制御を行なうようにしてある。
【0042】
上述の例ではグループG1,G2が区切られた空間に配置され、人感センサ12の検知エリアが重複していない関係を想定したが、グループG1,G2が区切られた空間に配置されておらず、かつ隣接するグループG1,G2間で人感センサ12の検知エリアの一部が重複している場合でも、人Mが複数のグループG1,G2の人感センサ12で重複して検出されている期間と、一方のグループG1,G2の人感センサ12でのみ検出される期間との推移に基づいて一方のグループG1,G2の照明器具10をただちに消灯させるように制御することが可能である。
【0043】
また、上述の動作ではグループG1で人Mが検知されなった後にグループG2で人Mが検知されるとグループG1の照明器具10をただちに消灯させているが、点灯保持時間よりも短い所定時間だけ点灯を継続させるようにしてもよい。あるいは、人Mを検知しなくなったグループG1の照明器具10を消灯させるのではなく調光点灯状態としてもよい。これらの動作状態を適宜に組み合わせることによって、快適さと省エネルギとのバランスを保つことが可能になる。他の構成および動作は基本構成と同様である。
【0044】
(参考例3)
本参考例は、図23に示すように、照明器具10に2個の人感センサ12a,12bを設けたものである。両人感センサ12a,12bの検知エリアEa,Ebは、図24のように並設してある。したがって、人Mが検知エリアEa,Ebを順に通過するように移動すれば、各人感センサ12a,12bで人Mが順次検知されることになる。
【0045】
本参考例では、一方の人感センサ12a,12bで人Mが検知されなくなった直後に(もしくは両人感センサ12a,12bで所定の短時間だけ同時に人Mが検知された後に)他方の人感センサ12b,12aで人Mが検知され、さらにその人感センサ12b、12aでも人Mが規定時間内に検知されなくなった場合には(図25(a)(b))、人Mが別の照明器具10に対応する場所に移動したものと判断し、図25(c)のように照明器具10をただちに消灯させるようになっている。つまり、本参考例も人が移動したことが確実であると参考例2と同様に点灯保持時間T1を持たせずに照明器具10を消灯させるのであり、省エネルギにつながるものである。なお、図25(c)の二点鎖線は点灯保持時間T1を持つ場合の動作を示す。また、人Mが通過したか否かを判断する規定時間は、人の平均移動速度を1.5m/s、検知エリアEa,Ebの広さを直径3mと考えれば、2秒程度になる。この構成によって、人Mが単に通過したときには照明器具10をただちに消灯させて省エネルギを図り、人Mがとどまっているときには照明器具10を誤検知なく点灯させて快適さを保つことができる。
【0046】
2個の人感センサ12a,12bを持つ場合の検知エリアEa、Ebの設定形状は上述のものに限定されず、図26に示すように、一方の検知エリアEaを囲むように他方の検知エリアEbを設定してもよい。この場合には、図27に示すように、一方の人感センサ12bで人Mが検知されてから、他方の人感センサ12aで人Mが短時間だけ検知され、その後、上記一方の人感センサ12bで人が短時間だけ検出された後に人Mが検知されなくなれば(図27(a)(b))、図27(c)のように照明器具10をただちに消灯させればよい。ここに、照明器具10の点灯のタイミングは、図27(c)のように検知エリアEaを内側に設定した人感センサ12aで人Mが検知された時点である。なお、図27(c)に二点鎖線で示すのは点灯保持時間T1を持つ場合である。
【0047】
本参考例では照明器具10が2個の人感センサ12a,12bを備える例を示したが、図28に示すように、3個の人感センサを照明器具10に設けてそれぞれ検知エリアEa,Eb,Ecを並設してもよい。つまり、図24に示した構成と図26に示した構成とを組み合わせたものになる。他の構成および動作は基本構成と同様である。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明は、検知エリア内での人の存否を検知する複数個の人感センサと、複数の照明器具とを備え、人感センサおよび照明器具が複数のグループに分けられるとともに、各グループ内で人感センサにより検知された人数に基づいて、少なくともそのグループ内のあらかじめ定められた数の照明器具の点灯状態を変化させる照明装置において、グループ内で検知された人数が規定数以上であると、隣接するグループの照明器具を点灯させて、規定数未満のときよりも多くの照明器具を点灯させるものであり、グループ内の人数に応じて照明器具の点灯状態を変化させるから、人数に応じて省エネルギと快適性とを両立させるように制御することが可能になるという利点に加えて、一つのグループ内の照明器具の個数を比較的少数として省エネルギを図りながらも、人数が多くなりコミュニケーションが必要になれば、グループを越えて多数の照明器具を点灯させることで、コミュニケーションに支障がなく、快適な照明を行なうことができるという利点がある。
【0049】
請求項2の発明は、検知エリア内での人の存否を検知する複数個の人感センサと、複数の照明器具とを備え、人感センサおよび照明器具が複数のグループに分けられるとともに、各グループ内で人感センサにより検知された人数に基づいて、少なくともそのグループ内のあらかじめ定められた数の照明器具の点灯状態を変化させる照明装置において、グループ内で検知された人数が規定数以上であると、あらかじめ複数のグループを含むように設定した大グループ内の照明器具を点灯させて、規定数未満のときよりも多くの照明器具を点灯させるものであり、グループ内の人数に応じて照明器具の点灯状態を変化させるから、人数に応じて省エネルギと快適性とを両立させるように制御することが可能になるという利点に加えて、一つのグループ内の照明器具の個数を比較的少数として省エネルギを図りながらも、人数が多くなりコミュニケーションが必要になれば、グループを越えて多数の照明器具を点灯させることで、コミュニケーションに支障がなく、快適な照明を行なうことができるという利点がある。
【0050】
請求項3の発明のように、請求項1又は2の発明において、各照明器具がそれぞれ人感センサを備えるものでは、人感センサの検知エリアと照明器具の照明範囲とを対応付けることができ、人数に応じた照明器具の点灯状態の制御がより容易になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成を示すシステム構成図である。
【図2】 同上の動作説明図である。
【図3】 同上の動作説明図である。
【図4】 同上の動作説明図である。
【図5】 同上の動作説明図である。
【図6】 同上の他のシステム構成図である。
【図7】 本発明の実施形態1の動作説明図である。
【図8】 同上の動作説明図である。
【図9】 同上の動作説明図である。
【図10】 同上の動作説明図である。
【図11】 同上の動作説明図である。
【図12】 本発明の実施形態2の動作説明図である。
【図13】 同上の動作説明図である。
【図14】 同上の動作説明図である。
【図15】 同上の動作説明図である。
【図16】 同上の動作説明図である。
【図17】 本発明の参考例1の動作説明図である。
【図18】 同上の動作説明図である。
【図19】 同上の動作説明図である。
【図20】 本発明の参考例2の動作説明図である。
【図21】 同上の動作説明図である。
【図22】 同上の動作説明図である。
【図23】 本発明の参考例3に用いる照明器具のブロック図である。
【図24】 同上の動作説明図である。
【図25】 同上の動作説明図である。
【図26】 同上の動作説明図である。
【図27】 同上の動作説明図である。
【図28】 同上の動作説明図である。
【図29】 従来例を示す動作説明図である。
【符号の説明】
10 照明器具
11 照明負荷
12 人感センサ
13 制御部
14 通信部
Lp 電源線
Ls 信号線
Claims (3)
- 検知エリア内での人の存否を検知する複数個の人感センサと、複数の照明器具とを備え、人感センサおよび照明器具が複数のグループに分けられるとともに、各グループ内で人感センサにより検知された人数に基づいて、少なくともそのグループ内のあらかじめ定められた数の照明器具の点灯状態を変化させる照明装置において、グループ内で検知された人数が規定数以上であると、隣接するグループの照明器具を点灯させて、規定数未満のときよりも多くの照明器具を点灯させることを特徴とする照明装置。
- 検知エリア内での人の存否を検知する複数個の人感センサと、複数の照明器具とを備え、人感センサおよび照明器具が複数のグループに分けられるとともに、各グループ内で人感センサにより検知された人数に基づいて、少なくともそのグループ内のあらかじめ定められた数の照明器具の点灯状態を変化させる照明装置において、グループ内で検知された人数が規定数以上であると、あらかじめ複数のグループを含むように設定した大グループ内の照明器具を点灯させて、規定数未満のときよりも多くの照明器具を点灯させることを特徴とする照明装置。
- 各照明器具がそれぞれ人感センサを備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の照明装置。
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