JP3749044B2 - ボイラー水管保護用管ブロック体の取付け金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却炉などを構成するボイラー内の水管保護用管ブロック体の取付け金具に係り、特に、ブロック体の取付け施工の容易さと、水管の振動や歪みにより生ずるブロック体への応力負荷を緩和してブロック体の破壊を防止することを主な目的とするボイラー水管保護用管ブロック体の取付け金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
焼却炉などの炉壁に水管を配設し、焼却時に発生する熱と水管内を流れる流体との熱交換により流体を加熱して蒸気を発生させて発電などに利用するボイラー水管保護用管ブロック体には、耐火性、耐食性に優れ、かつ比較的熱伝導率の高いSiCなどを主成分とする構成の焼成耐火物が用いられている。
【0003】
炉壁を構築するには、ブロック体をフィンにボルトで支持させるボルト支持構造と、フィンに設けた金物フックをフック穴に嵌め込ませるフック支持構造により、順次ブロック体を積層して垂直状或いは傾斜状の炉壁を構築する工法が採用されている。
【0004】
上記構築工法は、不定形耐火物を用いるライニング工法に比べ、次の利点が挙げられる。
(1)ブロック体は、フィンにボルト、或いはフックによる支持であり、その取付け、取外しが容易となり、施工効率が向上する。
(2)ブロック体による均一なライニング層が構築でき、その熱交換率が優れる。
(3)部分補修が該当部分のブロック体の交換でよくなり、その補修作業が簡素化される。
【0005】
ところで、上述するボルト支持構造には、例えば、図10に示す構造のブロック体が知られている(特開平4−227401号公報)。この従来例によれば、ブロック体1は、内面(前面)2がボイラー内の少なくとも1本の管3の前面を覆うリブ(突出部)4を有する窪んだ輪郭の窪み部5を備え、外面6には中心にネジ付きのスタッドボルト7が通るボルト穴8が設けられ、且つこのボルト穴8に向かって上下端縁から徐々に肉厚となる前記内面2に膨らむ中央部9を備える構成からなり、前記ボルト7の先端部を管3,3をつなぐ膜(フィン)10に溶接などで固定している。図中、11は断熱材、12は板金である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例のボルト支持構造には、次のような問題点がある。
(1)ブロック体1は、その内面2にボルト7のボルト穴8に向かって徐々に肉厚となって膨らむ中央部9が構成されるが、フィン10の幅が狭くなると、中央部9の幅をより狭く、シャープなものとしなければならず、そのため、金型が複雑になったり、安価で均一な品質のブロック体1の成形が難しい。また、中央部9が破壊しやすくなる。
(2)施工の際、ボルト7を取付けるフィン10の取付け幅が狭くなると、ボルト7の溶接などの取付けに手間がかかり溶接不良の原因となったり、ボルト7の締付け時にボルト穴8周辺の中央部9が破壊することがある。
(3)ブロック体1が、全体的に直接フィン10に接触しているため、ボイラー内水管3の振動や歪みを直接受け易く、ブロック体1が破壊する原因となる。また水管3の熱による膨張収縮の影響をブロック体1が直接受け、ブロック体1が破壊する原因となる。
(4)ボルト7の取付け位置がズレ易く、隣接し合うブロック体1,1間の目地を等間隔に確保することが難しく、目地部が亀裂する原因となる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決したものであり、その目的は、安価で均一な品質のブロック体であり、フィンの取付け幅が狭くても取付け金具の取付け施工が容易に行え、水管の振動や歪み、膨張収縮により生ずるブロック体への応力負荷を緩和してブロック体の破壊を防止でき、さらに、隣接し合うブロック体の目地を等間隔に確保できるように創作したボイラー水管保護用管ブロック体の取付け金具を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る第1の発明は、内面側が半円弧状の断面を有するボイラー水管の被覆部間に平行に上下方向に延び、且つ中心部に内面側と外面側に連なる挿通穴を有する膨らんだ連結部を備え、外面側が平らに鉛直状となるSiCなどを主成分とするボイラー水管保護用管ブロック体を固定する取付け金具であって、水管を連ねるフィンに溶接させる基台と、前記基台の上面に起立させたブロック体の挿通穴に挿通させるネジ山を切った円柱状の棒状体を備え、基台の幅は棒状体の直径よりも小さく、基台の長さは基台の幅よりも大きい幅狭な直方体からなることを特徴とするものである。
【0009】
第2の発明は、長尺な基台に所定の間隔をおいて、ネジ山を切った複数の円柱状の棒状体を連続状に起立させたことを特徴とし、第3の発明は、長尺な基台の上面に所定の間隔をおいて凸部を設け、前記凸部にネジ山を切った円柱状の棒状体を起立させたことを特徴とするものである。第4の発明は、取付け金具の材質が鉄鋼材又はステンレス鋼材などの金属材であることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明の第1の発明によれば、フィンの取付け幅が狭い場合でも、その取付け金具は、基台の幅狭な長手方向を水管と平行に沿わせてフィンに接触面を溶接させることによりフィンに強固に固定できる。すなわち、フィンの取付け幅がネジ山を切った円柱状の棒状体の直径より小さくてもブロック体を確実に固定することができる。また、フィンの取付け幅が狭くても、ブロック体の中央部を幅が狭くシャープな構造としなくてもよい。
【0011】
第2の発明によれば、その取付け位置が正確となるため、ブロック体の取付け位置が正しくなり、隣接し合うブロック体間の目地の確保が容易となる。第3の発明によれば、基台とブロック体との接触面積が部分的な構造となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る取付け金具の第1例を示す斜視図、図2は、同取付け金具を配したブロック体を示す説明用平面図、図3は、同使用状態を示す説明用縦断面図、図4は、同使用状態を示す説明用横断面図、図5は、取付け金具の第2例を示す斜視図、図6は、取付け金具の第3例を示す斜視図、図7は、同取付け金具を配したブロック体を示す説明用平面図、図8は、同使用状態を示す説明用縦断面図、図9は、同使用状態を示す説明用横断面図である。
【0013】
初めに、図1に示す第1例の取付け金具20を説明する。この取付け金具20は、幅狭な直方体からなる基台21の上面22の中央部に円柱状の棒状体23を起立させる構成としてある。この例では、この棒状体23は、基台21の上面22の中央部において、基端部24が基台21の略中心位置に埋設させて溶接などで強固に固着してあるが、この例に限らず、棒状体23の基端部24を基台21の上面22に直接溶接などで棒状体23を固着してもよい。また、棒状体23は、ネジ山25が切ってある。
【0014】
上記する例では、図示するように棒状体23は、その直径が基台21の幅より大きく構成してある。棒状体23の径は、特に限定する必要はないが、取付け強度を考えるとある程度の径が必要である。一般にフィンの取付け幅が狭い場合、棒状体23の直径は、基台21の幅より大きくなる。本発明では、基台21の幅が狭くても、基台21の長さを長くし、接触面積を大きくすることでフィンへの固定を強固にできる。なお、両者とも同じ径或いは何れか一方が小径であってもよい。また、この取付け金具20の材質は、鋼鉄材やステンレス鋼材など金属材を任意に選択できる。
【0015】
次に、この取付け金具20の使用例を図2〜図4により説明する。使用するブロック体27は、図2に示すように正面形状が長方形からなり、内面28に水管29,29を並列状に被覆するように断面半円弧状の被覆部30,30が上下方向に平行に形成され、両端部を突出部31,31としてある。外面32は平らな鉛直状に形成されている。
【0016】
また、上記ブロック体27の被覆部30,30間に、被覆部30,30と平行に上下方向に延び、且つ中心部に挿通穴33を有する膨らんだ連結部34が形成されている。この挿通穴33は、ブロック体27の内面28と、外面32側に設けた円形状の金具収納部35にそれぞれ連なっている。
【0017】
ブロック体1の材質は、SiC,Si3N4を主成分とするものが好ましく、図示のように2連構成に限らず、例えば、3連以上に構成することができる。
【0018】
そして、ボイラーの水管29,29,…を連結しているフィン38の炉内面側に、基台21の長手方向を水管29と平行に沿わせてフィン38と基台21の接触面に溶接を施して溶着させた取付け金具20が所定の上下間隔をおいて複数固定されている。
【0019】
上記する基台21をフィン38に溶着した取付け金具20に対し、ブロック体27は、内面28が鉛直状になるように揃えて各被覆部30,30を水管29,29に被せて取付け金具20の棒状体23をブロック体27の挿通穴33に挿通し、水管29,29,…の一部をブロック体27に嵌合させる。さらに、棒状体23のネジ山25にナット26を螺合させてブロック体27をフィン38に固定する。こうして、順次ブロック体27,27,…を積層して所定角度の炉壁39が構築される。なお、ブロック体27の金具収納部35には、ブロック体27と同じ材質で構成された蓋40を設けると、取付け金具20及びナット26の腐食劣化を防ぐことができる。
【0020】
図5に示す第2例の取付け金具45は、上述する第1例の取付け金具20が単体構成であるのに対し、長く延びる長尺な基台46に所定の間隔をおいて複数の棒状体47を連続状に起立させた構成に特徴がある。この場合、図6に示す第3例の取付け金具48のように、長尺な基台46の上面に所定の間隔をおいて連続状に凸部49を設け、この凸部49に棒状体47を起立させると、基台46とブロック体27との接触面積を部分的なものとすることができる。なお、その他は同じ構成としてある。
【0021】
このような連続状に棒状体47,47,…を起立させた取付け金具45,48により、ブロック体27の取付け位置は、施工図に従って正確に定まることが可能となり、隣接し合うブロック体27,27間の目地の確保が容易となる。従って、第3例の取付け金具48の使用例を示す図7〜図9には、第1例の取付け金具20の使用例と同じ符号を付して、その説明は省略する。
【0022】
上述する第1〜3例の取付け金具20,45,48を使用して構築される炉壁39は、フィン38の取付け幅が狭くても取付け金具20,45,48の基台21が幅狭な直方体からなるため、その溶接を容易且つブロック体27の荷重に耐え得る強固なものとなる。また、ブロック体27の支持は、取付け金具20,48によれば、基台21または凸部49の上面と棒状体23,47の2点のみとなるため、水管29の振動や歪みにより生ずるブロック体27への応力負荷を緩和し、特に、連結部34近傍のブロック体27の破壊が防止できる。
【0023】
【発明の効果】
以上構成の本発明によれば、次の効果がある。
(1)使用するブロック体の連結部(中央部)に幅が狭くてシャープな突出部を形成する必要がなく、よって成形金型が複雑ではなく、安価で均一な品質のブロック体が供給できる。また、破壊しにくいものが得られる。
(2)フィンの取付け幅が狭くても、取付け金具の基台は幅狭な直方体形状であるため、その溶接が可能であり、その強度もブロック体の荷重に耐え得るように強固な構成となる。
(3)ブロック体の支持は、取付け金具の基台と棒状体の2点のみとなるため、水管の振動や歪み、さらには、熱膨張収縮により生ずるブロック体への応力負荷を緩和し、連結部近傍の破壊が防止できる。
(4)特に、連続状の取付け金具では、その取付け位置が正確となるため、ブロック体の取付け位置が正しくなり、隣接し合うブロック体間の目地の確保が容易となり、目地部の亀裂が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る取付け金具の第1例を示す斜視図。
【図2】同取付け金具を配したブロック体を示す説明用平面図。
【図3】同使用状態を示す説明用縦断面図。
【図4】同使用状態を示す説明用横断面図。
【図5】取付け金具の第2例を示す斜視図。
【図6】取付け金具の第3例を示す斜視図。
【図7】同取付け金具を配したブロック体を示す説明用平面図。
【図8】同使用状態を示す説明用縦断面図。
【図9】同使用状態を示す説明用横断面図。
【図10】従来例を示す説明用縦断面図。
【符号の説明】
20 取付け金具
21 基台
22 上面
23 棒状体
25 ネジ山
26 ナット
27 ブロック体
29 水管
33 挿通穴
38 フィン
39 炉壁
Claims (4)
- 内面側が半円弧状の断面を有するボイラー水管の被覆部間に平行に上下方向に延び、且つ中心部に内面側と外面側に連なる挿通穴を有する膨らんだ連結部を備え、外面側が平らに鉛直状となるSiCなどを主成分とするボイラー水管保護用管ブロック体を固定する取付け金具であって、
水管を連ねるフィンに溶接させる基台と、
前記基台の上面に起立させたブロック体の挿通穴に挿通させるネジ山を切った円柱状の棒状体を備え、
基台の幅は棒状体の直径よりも小さく、基台の長さは基台の幅よりも大きい幅狭な直方体からなることを特徴とするボイラー水管保護用管ブロック体の取付け金具。 - 長尺な基台に所定の間隔をおいて、ネジ山を切った複数の円柱状の棒状体を連続状に起立させたことを特徴とする請求項1記載のボイラー水管保護用管ブロック体の取付け金具。
- 長尺な基台の上面に所定の間隔をおいて凸部を設け、前記凸部にネジ山を切った円柱状の棒状体を起立させたことを特徴とする請求項2記載のボイラー水管保護用管ブロック体の取付け金具。
- 取付け金具の材質が鉄鋼材又はステンレス鋼材などの金属材であることを特徴とする請求項1,2又は3記載のボイラー水管保護用管ブロック体の取付け金具。
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