JP3750436B2 - 物体表示方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体を探知する物体探知に関する。その中でも、水中または水上に存在する物体を探知し、探知された物体の表示に関する。また、船舶障害物探知に関し、船舶を安全に航行させるシステムに関する。また、水中の魚を探知する魚群探知にも関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関する文献として以下のものがある。
【0003】
(1)文献1:海洋音響学会 海洋音響学会誌 第25巻第1号(通巻89号) P25〜P29、本文献は、アクティブソナーに関するものである。
【0004】
(2)特開平7−181255 真野邦彦 中村文夫:船舶衝突座礁予防システム上記(1)は、アクティブソナーとして、一般的に知られている方法で、探信波を探索方向に発射し、反射波を測定することにより、障害物までの距離を計測するものである。これにより時系列的に探知画像が得られる。
【0005】
上記(2)は、大型輸送船に搭載された無人ヘリをヘリコントローラにより遠隔制御によって飛行させ、この無人ヘリからのレーザ光の反射光に基づいた水面と水底までの深さと飛行現在位置を船舶上で受信する。この無人ヘリからの深さ及び飛行現在位置を受信してCRTに表示させるようにし、その深さから暗礁であると判断したときは、その暗礁付近に航走体を航走させて、超音波による海底または暗礁の詳細情報を得て、この詳細情報に基づいて、海底形状を3次元表示させるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術(1)は、暗礁や流木等の船舶の航行に妨げになる障害物を検知するために用いられている。しかし、アクティブソナーによる反射波には、上記障害物の反射波以外にセンサの性能や潮流等によるノイズが含まれている。
【0007】
上記従来技術(2)は、上記従来技術(1)を用いて撮影した探知画像を基に運用を行なう方法について述べているが、探知画像のノイズ除去方法については述べられていない。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、正確な物体の位置、特に深さまたは高さ方向、を探知することである。また、時系列的に得られる信号からノイズを除去し、表示されたものから物体とノイズを区別し、物体を抽出することにある。また、特にノイズを除去し、船舶航行の障害物を探知し易くすることで、船舶の航行の安全を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため以下の構成とした。
【0010】
(1)移動方向検出手段
図1は探知画像t=-10から探知画像t=0までを順に積み重ねて表現したものである。平滑化に用いるt=0からt=-10までの時間を平滑化時間107と呼び、図1の例では、平滑化時間107は11である。平滑化時間107は、図1の例のように11とするだけでなく11より短くても良いし、長くしても良い。
【0011】
船が移動していなければ、探知画像t=0の時の着目点AのG(i,j,0) 101は、探知画像t=-10の時の同じ着目点DのG(i,j,-10) 104と同じ信号値となるはずである。しかし、船が移動する場合は、障害物の船からの相対的な位置は変化する。この変化に対応できるように、平滑化時間107と船の航行速度より、探知画像t=-10の時の着目点DのG(i,j,-10)より船の移動量を考慮したオフセット105を設ける。さらに平滑化時間107、潮流、水中の温度や他の要因による誤差が存在し、船の移動量を考慮したオフセットから推定最大移動点B102と推定最小移動点C103を設け、推定最大移動点B102から推定最小移動点C103までの範囲をY軸サーチ範囲106と呼ぶ。
【0012】
最大推定移動点102、最小推定移動点103、船の移動量を考慮したオフセット105は、船の速度や、平滑化時間107、その他の誤差要因に応じて所定の計算値を用いて範囲指定することができる。
【0013】
最大推定移動点102、最小推定移動点103、船の移動量を考慮したオフセット105は、船の速度や、平滑化時間107、その他の誤差要因に応じて自由に設定できる。
【0014】
探知画像t=0の時の着目点AのG(i,j,0)101と探知画像t=-10のY軸サーチ範囲上の点を結んだ各方向より移動方向を求め、平滑化すべき信号がどの方向に有るかを推定する。
【0015】
図2は、図1の例をt軸−y軸断面に投影したものである。推定最大移動量B102から推定最小移動量C103のY軸サーチ範囲106の直線上にある各点を探知画像t=0の時の着目点AのG(i,j,0)101を結び各方向を定義したものである。白丸201で示した点が画像上の画素のサンプリング点で、黒丸202で示した点が画素上になく補間を必要とするサンプリング点である。補間の仕方は各種あり、同探知画像上の左右上下のうち近い2点の平均とする方法や近傍の4点または16点からキュービックコンボリューションをする方法や前後の探知画像を用い、近傍の64点から3次元のキュービックコンボリューションをする方法や、最も近い画素点のうち特定の画素の値とする方法などがある。
【0016】
サンプリングされた各方向毎に平滑化処理を行ない、各方向に平滑化された値の最大値となる方向を移動方向と定義する。
【0017】
以上の移動方向検出手段で選択された移動方向は、船の移動による被写体の画像の位置ずれを各点毎に推定して求めたものとなる。
【0018】
(2)非線形平滑化手段
画像の各点毎に(1)移動方向検出手段により求められた所定の移動方向に1次元非線形平滑化を行なう。ここで、平滑化するサンプリング点は、移動方向検出手段で使用したサンプリング点と同一のサンプリング点から選ぶこともできるし、それと異なる点を選び、サンプリング点数を増やすことや減らすこともできる。ただし、(1)移動方向検出手段と同一のサンプリング点、平滑化方法を用いる場合は、(1)移動方向検出手段で算出した移動方向の平滑化値をそのまま用いることができる。
【0019】
なお、上記の(1)移動方向検出手段および(2)非線形平滑化手段は、共に用いてもよく、それぞれ独立に一方を用いてもよい。
【0020】
本発明の構成は、以下の通りでもある。
【0021】
アクティブソナー装置から探知画像を時系列に入力し、時系列に入力された探知画像から複数の探知画像を選択し、選択された探知画像のそれぞれについて、同一物体を示す箇所を対応付け、対応付けられた箇所それぞれが有する表示データの値のうち、前記値の大きさが所定の順位の値を用いて表示を行うことを特徴とする物体表示方法である。
【0022】
また、この物体表示方法において、前記所定の順位とは、最大値から選択された検知画像の数のうち4分の1番目で値であることを特徴とする物体表示方法である。
【0023】
さらに、この物体表示方法において、前記4分の1番目が整数でない場合は、4分の1に最も近い2つの順位の値の平均を用いて表示することを特徴とする物体表示方法でもある。
【0024】
また、本発明は、移動体における障害物を検知する障害物探知装置において、前記移動体の進行方向を監視するアクティブソナー装置より時系列的に得られる探知画像を入力する手段と、入力された探知画像のうち所定の探知画像の所定箇所と障害物として対応する可能性のある箇所の複数のグループを、入力された探知画像を用いて作成する手段と、作成されたそれぞれのグループの表示データの値の和を求める手段と、前記複数のグループのうち、最も表示データの値の和の大きなグループを前記障害物を表わすグループとして選択する手段とを有することを特徴とする障害物探知装置でもある。
【0025】
また、この障害物探知装置において、選択されたグループの示す障害物は、前記グループそれぞれの箇所が有する表示データの値のうち、前記値の大きさが所定の順位の値を用いて表示を行う表示手段を有することを特徴とする障害物探知装置でもある。
【0026】
さらに本発明は、以下の構成でもある。
【0027】
船舶障害物探知に関し、船舶を安全に航行させるシステムにおいて、船舶の前方監視するためのアクティブソナー装置を有し、該アクティブソナー装置より時系列的に得られる探知画像を処理する装置において、各時刻で得られる探知画像を時系列的に並べて2次元画像に新たに時間軸を加えた3次元データを構成し、所定の時刻の上記探知画像に着目し、該着目探知画像から時間的に+方向及び−方向にそれぞれ所定の時間内に限定した部分3次元データを対象として、該着目探知画像から該部分3次元データで船の移動量を考慮した被写体の該部分3次元データでの移動方向を求めその方向に推定されたデータを参照して平滑化処理することを特徴とする船舶障害物探知方法である。
【0028】
また、この船舶障害物探知方法において、上記時間軸−方向に限定して平滑化することを特徴とする船舶障害物探知方法である。
【0029】
また、この船舶障害物探知方法において、上記該着目探知画像から該部分3次元データで船の移動量を考慮した被写体の該部分3次元データでの移動方向を求める処理として、上記着目画像の各点毎に時間軸を含む所定の方向毎に平滑化処理を行ない、所定の方向の平滑化された値のうち最大値となる方向の1次元データを選択し、該1次元データを平滑化することを特徴とする船舶障害物探知方法でもある。
【0030】
またさらに、この船舶障害物探知方法において、平滑化方法として、上記選択された1次元データを小さい順に並べた時、データ数の3/4地点またはその周辺のデータ値を出力することを特徴とする船舶障害物探知方法でもある。
【0031】
さらに、この船舶障害物探知方法において、上記船の移動量から求めた移動距離と上記3次元データでの移動方向から被写体までの距離変化を求め、該船の移動距離と該被写体までの距離変化より船から被写体までの水平距離と被写体の深度を測定することを特徴とする船舶障害物探知方法でもある。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に示す各実施例は、船舶障害物探知方法の発明であり、具体的には下記の方法を実施するプログラムまたはハードを作成することにより実現できる。ある時刻Tにアクティブソナーを発射することによって得られる反射波の信号を画像化したものを探知画像t=Tと呼び、画像上のx軸は、反射波信号の方向を表し、y軸は船からの距離を表している。探知画像t=T上にある任意の点(i,j)の信号の振幅PをP= G(i,j,T)と表現する。
【0033】
図3に示すように各時刻における船は、アクティブソナーを発射することにより時刻t=-10の時の船302は時刻t=-10の時の観測領域305の反射波の信号を得ることができ、時刻t=0の時の船301は時刻t=0の時の観測領域304の反射波の信号を得ることができる。船の航路上には、船が座礁する岩303があり、時刻t=-10から時刻t=0までの反射波の信号を用いて座礁する岩303を検出する。
【0034】
図4は、ある時刻Tに障害物の反射波を測定した時の船の観測領域をモデル化したものである。船407はビームフォーミングすることにより観測領域400の反射波を観測することができる。方向A401にビームフォーミングした測定領域404は、方向A401にビームフォーミングして測定された信号411として得ることができる。また、方向B402にビームフォーミングした測定領域405は、方向B402にビームフォーミングして測定された信号412として得ることができる。同様に方向C403にビームフォーミングした測定領域406は、方向C403にビームフォーミングして測定された信号413して得ることができる。2次元配列410は、方向Aから方向Cまでの各方向の信号を並べて配列化したものである。この2次元配列401を適当な値で濃度変換することにより探知画像が得られる。
【0035】
図5は、時刻t=-10から時刻t=0までに得られた探知画像である。時刻t=0の時の探知画像501上には、時刻t=0の時に測定された座礁する岩502がある。それぞれに探知画像には、時刻t=-1の時に測定された座礁する岩503、時刻t=-2の時に測定された座礁する岩504、時刻t=-10の時に測定された座礁する岩505が測定されている。これらの時刻t=-10から時刻t=0までの探知画像から、ノイズを除去し、船舶航行の障害物となる座礁する岩等を探知する。
【0036】
本発明の概要を以下に示す。
探知画像には、突発的に大きな信号となるバーストノイズが含まれることがあり、また障害物の反射波が小さくなり認識できない場合がある。探知画像が例えば1秒おきに取得できる場合、10秒間に10枚の探知画像を得ることができる。この10枚の画像から障害物の反射波を安定に取得する処理を行なう。得られた10枚の探知画像中に岩などの障害物がある場合、船が移動すると障害物も移動するように見える(図5)。船の移動により探知画像の映る位置も移動するが、海表面に岩などの障害物がある場合と、海中のある深さの岩などの障害物がある場合では、探知画像上で、映る場所が変化する移動距離が異なる。そこで、10枚の画像からそれぞれの探知画像に映っている画素毎に深さに応じた移動方向を推定する。そのために、深さ0からソナーで観測する最大深度までの移動方向について、それぞれ図2のように深さに応じた移動方向を定義し、各移動方向の線上のデータ値から物体が安定して映っているかを判定する。
【0037】
各移動方向の10個のデータは、バーストノイズを含んでいたり、反射波の信号が小さくなっているものなどを含んでいる。そこで10個のデータを平滑化する。例えば、10個データを昇順に並べると1番大きい値や2番目に大きい値は、バーストノイズの可能性あり、1番小さい値や、2番目に小さい値は、不明瞭に映ったデータの可能性がある。そこでなるべく強く映っていて、バーストノイズを取らないような値としてデータの昇順で並べた時のデータ数×3/4番目のデータ値を求める。各移動方向にデータの昇順で並べた時のデータ数×3/4番目のデータ値を求め、各移動方向のうち最大値をとる移動方向を実際に反射物があると思われる移動方向と推定する。その推定した移動方向のデータ数×3/4番目のデータ値を出力値とする。この処理を探知画像の各点に行なうことによりバーストノイズなどのノイズを除去し、安定した探知画像を得ることができる。
【0038】
本発明の第1の実施例を(1)節、第2の実施例を(2)節、第3の実施例を(3)節、第4の実施例を(4)節で説明する。
【0039】
(1)課題を解決する本発明第1の実施例
図6は本発明の課題を解決する方法の処理手順を示した図であり、図6の番号をステップ番号として以下に説明する。
【0040】
ステップ601:データ入力処理
時刻t=-10から時刻t=0までの探知画像を入力する。
【0041】
ステップ602:移動方向検出処理
各移動方向においてサンプリングされた1次元データを平滑化し、各移動方向の平滑化された値のうち最大値をとる方向を移動方向とする。
【0042】
各移動方向の移動量の計算の仕方は各種あり具体例を以下のa)〜g)に示す。
【0043】
a)3/4メディアン法
各移動方向の所定のサンプリング点についての3/4メディアン値(数1)である。
【0044】
【数1】
S(i,j,f,d)=median3_4(I(i,j,f,d,m))…(数1)
ただし、i,jは画像の着目点の位置、fは探知画像t=f、dはY軸サーチ範囲106の各点から探知画像t=fの着目点G(i,j,f)を結んだ各方向、mは着目点G(i,j,f)を基点として各方向にサンプリングされた点を順序づけた順番でm=0の時は探知画像t=0の着目点、m≧1の時は探知画像t=0より後に取得された探知画像t=m上の点、m≦−1の時はt=0より前に取得された探知画像t=-m上の点を示し、I(i,j,f,d,m)は着目点G(i,j,f)からd方向にmサンプリング点進んだ点の数値を表し、 median3_4(i,j,f,d,m)は、d方向のm個のサンプリング点から昇順で(n-1)*3/4番目の値を返す関数であり、(n-1)*3/4番目の配列がない場合は、最も近い値をとったり、近い配列要素の2つの平均をとったり、近い配列要素の加重平均をとり3/4メディアン値とする。Sは、着目点(i,j,f)における方向dにおける変化量である。以上の(数1)の他にも変化量を算出する定義は各種あり下記b)からf)に例を示す。
【0045】
b)平均法
【0046】
【数2】
S(i,j,f,d)=total/m…(数2)
【0047】
【数3】
total=Σ (I(i,j,f,d,m))…(数3)
上記移動方向の所定のサンプリング点について加算平均した値を平滑化の値(数2)とする方法である。
【0048】
ただし、各記号は(数1)と同様であり、totalは上記各移動方向の所定のサンプリング点について加算したもの、Hはtotalをサンプリング数で平均したもの、Σはmについて所定の点数全ての和を示したものである。なお、Σは所定の点数全てでなくともよい。例えば、最高点を除いたものの和でもよい。
【0049】
c)メディアン法
【0050】
【数4】
S(i,j,f,d)=median(i,j,f,d,m)…(数4)
上記移動方向の所定のサンプリング点についてのメディアン値を平滑化の値(数4)とする方法である。メディアン値は、サンプリング点数の値を昇順または降順に並べた時、その順列の中間値をとるものである。奇数の場合は中央の値、偶数の場合は、中央の2つ内どちらか一方、または2つの値の平均をとる。ただし、各記号は(数1)と同様であり、median(i,j,f,d,m)は、d方向のm個のサンプリング点からメディアン値を返す関数である。
【0051】
d)平均値−原画の加重平均法
【0052】
【数5】
S(i,j,f,d)=a*H1+ (1-a)*G(i,j,f)…(数5)
【0053】
【数6】
a=ρ0**2/(ρ1**2+(αDρ)**2)…(数6)
平均値と原画の値の間になるようにしたものを平滑化の値(数5)とする方法である。ただし、各記号は(数1)と同様であり、H1は上記移動方向の所定のサンプリング点について加算平均した値で、ρ1は上記移動方向の所定のサンプリング点について偏差を求めた値であり、ρは画像からノイズの程度を決める値で、例えば探知画像t=0からt=-10までの最大値より5%以下の点の平均値であり、αは平滑化の程度を決める所定の定数である。
【0054】
e)メディアン値−原画の加重平均法
【0055】
【数7】
S(i,j,f,d)=a*M1 + (1-a)*G(i,j,f)…(数7)
メディアン値と原画の値の間になるようにしたものを平滑化の値(数7)とする方法である。ただし、各記号は(数1)と同様であり、 M1は上記移動方向の所定のサンプリング点についてのメディアン値である。
【0056】
f)輝度の差に応じたウェイト付け法
【0057】
【数8】
S(i,j,f,d)= Σ (W(i,j,f,d,m)*I(i,j,f,d,m))…(数8)
【0058】
【数9】
W(i,j,f,d,m) = w(i,j,f,d,m)/wt…(数9)
【0059】
【数10】
m≧1の時、w(i,j,f,d,m) = w(i,j,f,d,m-1)/(1+((I(i,j,f,d,m)-G(i,j,f))/(αDρ))**k)…(数10)
【0060】
【数11】
m=0の時、w(i,j,f,d,0) = 1…(数11)
【0061】
【数12】
m≦−1の時、w(i,j,f,d,m) = w(i,j,f,d,m +1)/(1+((I(i,j,f,d,m)-G(i,j,f))/(αDρ))**k)…(数12)
ただし、各記号は(数1)、(数2)、(数6)と同様であり、W(i,j,f,d,m) は、平滑化でI(i,j,f,d,m)を加算する際のウェイトを示し、w(i,j,f,d,m)とwtはウェイトWを計算する際の途中の項でkは所定の定数で、**kはk乗を意味する。
【0062】
また(数8)から(数12)の他にも各種方法があり、例えば(数10)を(数13)に変え、(数12)を(数14)に変えて実行することもできる。
【0063】
【数13】
m≧1の時、w(i,j,f,d,m) = w(i,j,q,m-1)/(1+exp((I(i,j,f,d,m)-G(i,j,f))/(αDρ)))…(数13)
【0064】
【数14】
m≦−1の時、w(i,j,f,d,m) = w(i,j,q,m+1)/(1+exp((I(i,j,f,d,m)-G(i,j,f))/(αDρ)))…(数14)
g)最小変化法
また、上記の平滑化方法を用いずに以下の(数15)から(数16)を用いて方向を検出することもできる。この場合は、最小値をとる方向を移動方向と定義する。
【0065】
【数15】
【0066】
各方向のうち、最小値となる方向を移動方向と定義する。ただし、各記号は(数1)、(数2)と同様であり、abs()は、()内の値の絶対値をとる関数である。
【0067】
【数16】
【0068】
ただし、各記号は(数1)、(数2)と同様である。
【0069】
各方向のうち、最小値となる方向を移動方向と定義する。
以上移動方向検出の方法の具体例をa)〜g)まで示した。これらの方法のどれを用いることもできるし、その他の方法を用いることもできる。また、これらの方法を複数使い、
以上の操作を各点について行うが、画像の端の点は、同様の所定のサンプリング点を取れないため、特殊処理を行う必要がある。特殊処理として、画像の両端がつながっているとして中心部と同様の所定のサンプリング点を取る方法や、端の点は処理をせずに原画や0を出力する方法、端のサンプリング点を少なくして処理する方法、原画のまま出力する方法など、端の部分の特殊処理方法は各種ある。
【0070】
ステップ603:非線形平滑化処理
ステップ602により求められた方向に非線形平滑化処理を行なう。ただし、ステップ602と同じサンプリング点と平滑化方法を用いる場合には、ステップ602で得られた平滑化値をそのまま用いることができる。非線形平滑化処理の方法は各種ありステップ602の平滑化方法と同一である。
【0071】
ステップ604:データ出力処理
平滑化して得られた探知画像を出力する。
【0072】
以上により、着目した探知画像から時間的に−方向に船の移動量を考慮した被写体の移動方向を求めその方向に推定されたデータを参照して平滑化処理することができるようになる。
【0073】
(2) 課題を解決する本発明第2の実施例
第2の実施例は、障害物が移動している場合に有効な例を説明する。
流木などの障害物が潮流に流され移動している場合がある。この場合は、同一の方向に信号が検出されず、時系列的に障害物の方向は変化する。この移動する障害物に対応するため図7に示すように障害物がどの方向を推移したかを推定するためX軸サーチ範囲701を設ける。X軸サーチ範囲は、潮流や検出する障害物などにより常識的な範囲があり自由に設定できる。この場合、探知画像t=0の時の着目点G(i,j,0)がX軸サーチ範囲701とY軸サーチ範囲106に囲まれた矩形内の点を結んだ各方向より移動方向を求め、平滑化すべき信号がどの方向に有るかを推定することになる。
【0074】
図8は、図7を拡大したものである。X軸サーチ範囲701とY軸サーチ範囲106に囲まれた矩形内の各点と探知画像t=0の時の着目点AのG(i,j,0)を結んだ方向を定義する。白丸801で示した点が画像上の画素のサンプリング点で、黒丸802で示した点が画素上になく補間を必要とするサンプリング点である。補間方法は上記移動方向検出手段で述べたように各種ある。それぞれの方向にサンプリングされた点を用いて移動方向を検出し、最小となる方向に1次元非線形平滑化処理を行ない平滑化する。
【0075】
また、時刻t=0より過去のデータを参照し平滑化する方法だけでなく、図9に示すように図1の探知画像t=0より後に取得される探知画像t=1からt=10を用い、前後の時刻の探知画像を用い平滑化することも可能である。任探知画像t=0の着目点AのG(i,j,0)101とした時、時間軸−方向はいままでと同様の構成を持ち、時間軸+方向に時間軸+方向の平滑化時間903、時間軸+方向の船の移動量を考慮したオフセット901、時間軸+方向のY軸サーチ範囲902を設ける。時間軸+方向の平滑化時間は、例のように11とするだけでなく自由に設定できる。また、時間軸+方向の船の移動量を考慮したオフセット、時間軸+方向のY軸サーチ範囲も同様に自由に設定できる。探知画像t=0の着目点AのG(i,j,0)に対し時間軸+方向、時間軸−方向に移動方向を検出し、求められたそれぞれの移動方向から1次元データを選択し1次元の非線形平滑化処理を行なうこともできる。これにより着目した探知画像から時間的に+方向及び−方向に船の移動量を考慮した被写体の移動方向を求めその方向に推定されたデータを参照して平滑化処理することができるようになる。
【0076】
図10は本発明の課題を解決する方法の処理手順を示した図であり、第1の実施例と異なるステップのみ図10の番号をステップ番号として以下に説明する。
【0077】
ステップ1001:データ圧縮処理1
入力された探知画像tに対し、S/N比を向上するためにY軸方向にデータを1/pに圧縮する(数17)に従った処理を行なう。
【0078】
【数17】
G'(i,j,t)=press(i,j*p,t)…(数17)
ただし、G'(i,j,t)は1/pに圧縮した出力値であり、pressはG(i,q,t)からG(i,q,t)までの最大値をとる関数であり、qはj*pからj*p+p-1までの値をとる。pは正の整数値である。以上の操作を出力画像G'(i,j,t)の各点について元画像より圧縮した値を求めるが、画像の端の点は、同様の所定のサンプリング点を取れないため、特殊処理を行う必要がある。画像の端の部分の特殊処理については、以下のステップ1002のデータボケ化処理を行う。
【0079】
ステップ1002:データボケ化処理
探知画像tに対し、信号検出を容易にするために着目点G(i,j,t)とY軸方向の前後の点G(i,j-n,t)からG(i,j+n,t)の内、最大値を選択する(数18)の処理を行なう。
【0080】
【数18】
G'(i,j,t)=max(i,j,t,n)…(数18)
ただし、G'(i,j,t)はデータボケ化処理後の値であり、maxはG(i,j,t)を中心にしてY軸方向に前後n点の内最大値を返す関数である。以上の操作を各点について行うが、画像のY軸方向の端の点は、同様の所定のサンプリング点を取れないため、特殊処理を行う必要がある。
【0081】
ステップ1003:データ圧縮処理2
平滑化後の探知画像に対し、S/N比を向上するためにY軸方向にデータを圧縮する処理をデータ圧縮処理1と同様に行なう。
【0082】
ステップ1004:濃度調節処理
平滑化後の探知画像に対し、濃度を調節し障害物の信号をより検出し易くする(数19)の処理を行なう。
【0083】
【数19】
G'(i,j,t)=G(i,j,t)/ave(i,j,t,n);…(数19)
ただし、 G'(i,j,t)は濃度変換処理後の値であり、aveはG(i,j,t)を中心にしてY軸方向に前後n点の平均を返す関数である。
【0084】
以上の操作を各点について行うが、画像のY軸方向の端の点は、同様の所定のサンプリング点を取れないため、特殊処理を行う必要がある。
【0085】
(3) 課題を解決する本発明第3の実施例
探知画像のエッジ画像を用いて移動方向の検出を行ない、この検出された移動方向を用いて探知画像tの平滑化を行なう。図11は本発明の課題を解決する方法の処理手順を示した図であり、第2の実施例と異なるステップのみ図11の番号をステップ番号として以下に説明する。
【0086】
ステップ1101:エッジ処理
探知画像tに対しエッジ画像を作成する。エッジ画像については上述の文献2に記載されている。
【0087】
ステップ1102:移動方向検出処理
ステップ1101で作成された探知画像tのエッジ画像を用いて移動方向を検出する。移動方向の検出処理は、実施例1のステップ602と同様である。
【0088】
ステップ1103:非線形平滑化処理
ステップ1102で求められた各点の移動方向に平滑化処理を行なう。非線形平滑化処理方法は実施例1のステップ603と同様である。
【0089】
(4) 課題を解決する本発明第4の実施例
船の移動距離と移動方向検出手段により検出された障害物の移動方向より障害物の深度を測定することができる。図12は、船の移動方向と障害物の移動方向が一致する場合の模擬図である。時刻t=0の時の障害物までの距離と深度および他のパラメータとの相関関係を表した。この場合の船の障害物までの水平距離yと障害物の深度dの求め方を以下に示す。
【0090】
時刻t=0における船の位置1201、時刻t=-10における船の位置1202とした時、時刻t=-10から時刻t=0までに移動する船の距離1205をl、時刻t=0における障害物までの距離1203を 、時刻t=-10における障害物までの距離1204を とすると、時系列に重ねた探知画像の時間軸−距離断面図においては、移動方向検出手段により検出された方向が方向1208の時、時刻t=-10から時刻t=0までに移動する船の距離1205は、105にあたり、時刻t=0における障害物までの距離1203は1209にあたり、時刻t=-10における障害物までの距離1204は、1210にそれぞれあたる。
【0091】
時刻t=0の時の障害物までの水平距離1206をy、障害物の深度1207をdとすると以下の(数20)、(数21)を用いて求めることができる。
【0092】
【数20】
【0093】
【数21】
【0094】
なお、上記の実施例では、船舶について述べているが、航空機、潜水艦などの他のものでも適用可能である。また、ノイズ除去に関しては、アクティブソナーで検出されたもののみでなく、画像処理における表示全般について適用可能である。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、時系列的に得られる探知画像からノイズを除去し、船舶航行の障害物を探知し船舶の航行が安全になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による時系列に重ねた探知画像を最小変化方向に1次元非線形平滑化する処理の概念図である。
【図2】図1の時系列に重ねた探知画像の時間軸−距離断面図を示す図である。
【図3】船からのアクティブソナー観測領域を示す図である。
【図4】船からのビームフォーミング測定領域と測定信号を示す図である。
【図5】時系列に並べた探知画像を示す図である。
【図6】本発明第1の実施例の手順を示す図である。
【図7】障害物の移動を考慮して最小変化方向に1次元非線形平滑化する処理の概念図である。
【図8】図7を拡大した図である。
【図9】時間軸+方向及び−方向に最小変化方向に1次元非線形平滑化する処理の概念図である。
【図10】本発明第2の実施例の手順を示す図である。
【図11】本発明第3の実施例の手順を示す図である。
【図12】船の移動方向と障害物の移動方向が一致する場合の模擬図である。
【符号の説明】
101:探知画像t=0の時の着目点G(i,j,0)、102:推定最大移動点、103:推定最小移動点、104:探知画像t=-10の時の着目点(i,j,-10)、105:船の移動量を考慮したオフセット、106:y軸サーチ範囲、107:平滑化時間、201:画素上のサンプリング点、202:補間を要すサンプリング点、301:t=0の時の船、302:t=-10の時の船、303:船が座礁する岩、304:t=0の時の観測域、305:t=-10の時の観測域、401:方向A、402:方向B、403:方向C、404:方向Aにビームフォーミングした測定領域、405:方向Bにビームフォーミングした測定領域、406:方向Cにビームフォーミングした測定領域、410:船の観測域、411:方向Aにビームフォーミングして測定された信号、412:方向Bにビームフォーミングして測定された信号、413:方向Cにビームフォーミングして測定された信号、501:t=0の時の方向Aから方向Cまでの各方向の信号を濃度変換して得られた探知画像、502:t=0の時に測定された障害物、503:t=-1の時に測定された障害物、504:t=-2の時に測定された障害物、505:t=-10の時に測定された障害物、601:データ入力処理、602:移動方向検出処理、603:非線形平滑化処理、604:データ出力処理、701:x軸サーチ範囲、801:画素上のサンプリング点、802:補間を要すサンプリング点、901:時間t軸+方向の船の移動量を考慮したオフセット、902:時間t軸+方向のy軸サーチ範囲、903:時間t軸+方向の平滑化時間、1001:データ圧縮処理1、1002:データボケ化処理、1003:データ圧縮処理2、1004:濃度調節処理、1101:エッジ処理、1201:時刻t=0における船、1202:時刻t=-10における船、1203:時刻t=0における障害物までの距離、1204:時刻t=-10における障害物までの距離、1205:時刻t=-10から時刻t=0までに移動する船の距離、1206:時刻t=0の時の障害物までの水平距離、1207:障害物の深度、1208:移動方向検出手段により検出された方向、1209:探知画像の時間軸−距離断面図における時刻t=0における障害物までの距離、1210:探知画像の時間軸−距離断面図における時刻t=-10における障害物までの距離。
Claims (4)
- アクティブソナー装置から探知画像を時系列に入力し、
時系列に入力された探知画像から複数の探知画像を選択し、
選択されたそれぞれの探知画像について、移動体が同一物体と推定し得る所定の最大推定移動点と最小推定移動点との間をサンプリングし、着目点とサンプリングによって得たサンプリング点とを結んだ方向毎に平滑化を行い、平滑化された値の中から最大値を取る方向を前記移動体の移動方向とし、
前記最大値を前記それぞれの探知画像の値として表示することを特徴とする物体表示方法。 - 請求項1に記載の物体表示方法において、
前記方向毎に平滑化を行う場合に、方向毎の平滑化の対象とされるデータを昇順に並べた時の(データ数×3/4)番目のデータ値から前記平滑化された値を得ることを特徴とする物体表示方法。 - アクティブソナー装置から探知画像を時系列に入力する手段と、
時系列に入力された探知画像から複数の探知画像を選択する手段と、
選択されたそれぞれの探知画像について、移動体が同一物体と推定し得る所定の最大推定移動点と最小推定移動点との間をサンプリングし、着目点とサンプリングによって得たサンプリング点とを結んだ方向毎に平滑化を行い、平滑化された値の中から最大値を取る方向を前記移動体の移動方向とする手段と、
前記最大値を前記それぞれの探知画像の値として表示する手段とを備えたことを特徴とする物体表示装置。 - 請求項3に記載の物体表示装置において、
前記移動体の移動方向とする手段は、前記方向毎に平滑化を行う場合に、方向毎の平滑化の対象とされるデータを昇順に並べた時の(データ数×3/4)番目のデータ値から前記平滑化された値を得ることを特徴とする物体表示装置。
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