JP3752441B2 - 絹繊維、絹繊維素材及び絹繊維製品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維品及び繊維又は繊維素材の表面処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、天然放射線稀有元素を含有する鉱物から発生する微弱な放射線やマイナスイオンが、血液の浄化作用、精神安定作用、殺菌免疫作用、肺機能強化作用、自律神経調整作用、鎮痛作用、細胞活性化作用等の身体に有用な作用を及ぼしたり、殺菌・制菌・抗菌作用、消臭作用等を奏したりすることが分かってきた。また、これらの作用を利用した製品もすでに販売され、その有用性は知られている。
【0003】
このように身体に有用な効果を有する天然放射線稀有元素鉱物の健康材料、医療材料への利用方法としては、次の方法が知られている。
(1)該鉱物の微粉末を混合した材料で合成繊維を製造する方法
表面改質した該鉱物の微粉末を混合した材料で合成繊維を製造する方法(特公平8−8934号公報)、温泉医療物質を添加含有した材料で合成繊維を製造する方法(特開平5−44157号公報)、該鉱物の微粉末を含有した材料でアクリル系合成繊維を製造する方法(特開平3−185109号公報)などである。
(2)該鉱物の微粉末を繊維の表面に付着させる方法
同方法については、動物骨を含有又は付着する繊維(特開平2−74604号公報)、該鉱物の微粉末を接着力のある樹脂に混合し布地等に接着させる方法(特開昭62−32948号公報)にわずかに記載があるものの、具体的には述べられていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)の方法には、繊維中に該鉱物の微粉末が混合されているため、該微粉末が脱落しにくいという利点がある。しかし、繊維自体の性状に悪影響を及ぼすとか、紡糸工程から該微粉末の混合を企画しなければならないため繊維種の変更・需要の増減等に対応しにくいとか、天然繊維には適用できないとかという欠点がある。
【0005】
そこで、上記(2)の方法に注目されるが、上記の通り、どのような手段により該鉱物の微粉末を繊維の表面に付着させるかについて、具体的に明らかになっていないため、種々の検討が必要である。本発明者は、種々の接着性材料について検討を重ねたが、「該微粉末が繊維の表面から脱落しにくい」及び「繊維の風合いが悪くならない」という条件の一方を満たすものはあっても両方を満たすものはほとんど見当たらなかった。
【0006】
そして、本発明者が、これらの両条件を実用的に満たす接着性材料として最終的に見出したのが、こんにゃく芋より得られる多糖類である。こんにゃく芋より得られる多糖類とは、野生の木の実、根、食用の球根、枝、つる、その他芋等と同様に澱粉質があり、水分を含むと著しく膨張し、しかも強力な粘着力を持ち、耐熱、耐寒性も強いので、昔から色々な利用例がある。繊維への利用例としては、平安時代から女官や武士の衣料を始め、武具、神具等の表面処理に利用されている例があり、例えば、紙子(かみこ)の毛羽立ちを防ぐために用いていた。しかし、本発明のように、天然放射線稀有元素鉱物の微粉末を付着させるために使用された例は見当たらない。
【0007】
本発明の目的は、絹繊維の表面に天然放射線稀有元素鉱物の微粉末をこんにゃく芋から抽出された多糖類の被覆とともに付着させるという手段をとることにより、該微粉末が繊維の表面から脱落しにくく、繊維の風合いが悪くならないという両条件を実用的に満たすことができ、もって該鉱物による種々の作用効果を持続して得ることができる繊維品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の手段(1)(2)(3)を採ったものである。
(1)絹繊維の表面に天然放射線稀有元素鉱物の微粉末をこんにゃく芋から抽出された多糖類の被覆とともに付着させてなる絹繊維
(2)該絹繊維からなる(わた・トップ・糸・編物・織物・不織布・フェルト等の)絹繊維素材
(3)該絹繊維素材を用いて製造された(被服、身回品、装身具、履物、寝具、屋内装置品等の)絹繊維製品
本明細書では、上記の絹繊維、絹繊維素材及び絹繊維製品を包含して繊維品ということがある。微粉末の付着量は特に限定されない。
【0009】
ここで、繊維製品についてより具体的に挙げると、「被服」としては和洋服、下着、膝当て、肘当て、肩当て、靴下、手袋、マフラー、スカーフ、ショール、マスク、帽子、ネクタイ等を例示できる。「身回品」としては、ハンカチ、タオル等を例示でき、「装身具」としては、組み紐、ネックレス等を例示できる。「履物」としては靴、草履、スリッパ等を例示でき、「寝具」としては布団カバー、枕、枕カバー、敷布、毛布、布団わた等を例示できる。「屋内装置品」としては座布団、マット、絨毯、カーペット、カーテン、壁掛け、壁クロス等を例示できる。
【0010】
上記の絹繊維素材の表面処理方法は、天然放射線稀有元素鉱物の微粉末を混合したこんにゃく芋から抽出された多糖類を含む水溶液をわた・トップ・糸等の絹繊維素材に接触させて、天然放射線稀有元素鉱物の微粉末を該水溶液とともに絹繊維の表面に付着させるというものである。
【0011】
ここで、微粉末を混合した多糖類水溶液を繊維素材に「接触」させる方法としては、特に限定されないが、微粉末を混合した多糖類水溶液中に連続した糸を直線状又は曲線状に送って通過させる方法や、微粉末を混合した多糖類水溶液中にわた・トップ・糸等を入れて攪拌する方法等を例示できる。前者の糸を通過させる方法の場合、同時に送る糸の数は、特に限定されず、1本ずつ送ってもよいし、前記付着に問題がない限り、複数本(例えば2〜7本)又は多数本を隣接させて又は紡糸にして送ってもよい。
【0012】
上記の手段(1)(2)(3)において、絹繊維、絹繊維素材又は絹繊維製品のそれぞれにおける「絹繊維」としては、絹繊維単体でも、絹繊維と化学繊維との混合でもよい。
【0013】
天然繊維(綿、麻等の植物繊維、又は、絹、獣毛(羊毛・らくだ・モヘア・アルパカ・アンゴラ・カシミヤ等)等の動物繊維)のなかでも、特に絹は、こんにゃく芋から抽出された多糖類と親和性が良い点で好ましい。
【0014】
化学繊維としては、特に限定されないが、再生繊維であるビスコースレーヨン、繊維素繊維(テンセル、リオセル等)等、半合成繊維であるアセテート、シノン等、合成繊維であるナイロン、アラミド繊維、ポリエステル、アクリル等を例示できる。
【0015】
「天然放射線稀有元素鉱物」としては、特に限定されないが、放射性同位体系列であるウラン系列、アクチニウム系列、トリウム系列などの放射性崩壊によって生ずるウラン、ラドン、ラジウム、トロン等を含む鉱物を例示でき、具体的には、サマルスキー石、ヘエルグソン石、ゼノタイム、トロゴム石、変種ジルコン等を例示できる。
【0016】
「こんにゃく芋から抽出された多糖類」とは、グルコースとマンノースとが多数個結合した複合多糖類(グルコマンナン)を主成分とするものであり、該グルコマンナンのみを精製したものでもよいし、精製前の他の成分を含んだグルコマンナン、いわゆるコンニャクマンナンでもよい。そして、該多糖類の被覆は、該多糖類のみからなる被覆でもよいが、該多糖類と他の種類の多糖類又は他の材料(例えば樹脂)との混合物からなる被覆でもよい。この混合物中に含有される該多糖類の割合は、特に限定されないが、好ましくは10%重量以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、天然放射線稀有元素鉱物の微粉末を付着させた生糸とその表面処理方法に具体化した実施形態について説明する。
【0018】
図1(a)は本実施形態に係る生糸11の拡大イメージを、図1(b)は該生糸11の拡大断面イメージを示している。生糸11のセシリンが除去されたフィブロン(練糸)表面には、天然放射線稀有元素鉱物の微粉末12がこんにゃく芋から抽出された多糖類の被覆13とともに付着している。本実施形態において、生糸11の加工重量に対する該微粉末12の重量比率は、3〜30%owfである。
【0019】
こうして、生糸11の表面に、こんにゃく芋から抽出された多糖類の被覆13の中に微粉末12を含有させた形で、大量の微粉末12を付着させることができる。そのため、繊維の種類に拘らず、絹のような天然繊維にも適用でき、天然放射線稀有元素鉱物による前記作用(微弱な放射線やマイナスイオンによる血液の浄化、新陳代謝促進、免疫増進、殺菌、制菌、消臭等の多くの作用)を十分に得ることができる。また、被覆13は繊維表面に対する付着力が強いので、洗濯時に微粉末12及び被覆13が取れにくく、前記鉱物による種々の作用を長期間持続させることができる。さらに、微粉末12を添加しないこんにゃく芋から抽出された多糖類で被覆されている繊維と比較して、微粉末12を添加したこんにゃく芋から抽出された多糖類で被覆されている繊維は、光沢を押さえた風合いである独特のダル光沢を呈する。
【0020】
図2は、この生糸11の表面処理方法に使用する装置を示している。同装置は、天然放射線稀有元素鉱物の微粉末(12)を混合したこんにゃく芋から抽出された多糖類を含む水溶液2が入れられたドロッパーボトル3と、その下方に配置された乾燥機4とを備える。ドロッパーボトル3の上方には、生糸11を巻きつけたボビン1が例えば3本設置されている。乾燥機4の下方には、生糸11の方向を制御するローラ5と、巻取り機6とが設置されている。
【0021】
上記装置を使用して行う生糸11の表面処理方法は次の通りである。なお、以下に記す量、濃度、温度等は例示であって、適宜変更できる。
【0022】
まず、水1Kgに対し、こんにゃく芋から抽出された水溶性多糖類(グルコマンナン)のパウダを例えば300g〜500gと、不溶化剤(例えばカルシウムを含む不溶化剤(石灰等))の適量とを混合して溶解させ、この水溶液を十分に煮込む。続いて、この水溶液に天然放射線稀有元素鉱物(例えばアクチノイド系)の微粉末(12)を、前記生糸11の加工重量に対する該微粉末12の重量比率(3〜30%owf)に対応する量だけ混合して十分に攪拌し、前記水溶液2を調整する。この水溶液2をドロッパーボトル3に入れる。
【0023】
次に、各ボビン1からそれぞれ1本づつ合計3本の生糸11を繰り出し、上部からドロッパーボトル3内の水溶液2に連続的に送り入れ、該水溶液2に接触させながら通過させ、ドロッパーボトル3の下部から送り出す。これにより、天然放射線稀有元素鉱物の微粉末(12)が該水溶液2とともに生糸11の表面に付着する。
【0024】
続いて、水溶液2が付着した生糸11は、例えば100℃〜110℃に保持された乾燥機4の内部を上から下へと連続的に通過する。この通過中に、生糸11に付着していた水溶液2の水分が蒸発し、こんにゃく芋から抽出された多糖類(前記不溶化剤により不水溶性に変化している)は生糸11の表面に被覆13として強力に付着する。天然放射線稀有元素鉱物の微粉末12は、生糸11の表面に付着するとともに、被覆13中にも分散して存在している。この乾燥後の生糸11は、ローラ5で方向が制御され、1本にまとまった状態で巻取り機6に巻き取られる。なお、本実施形態では、生糸11を例にとって説明したが、他の絹糸、例えば絹撚糸、絹紡糸、酢蚕糸等に具体化することもできる。
【0025】
本実施形態に係る生糸の表面処理方法によれば、連続的に生糸を処理することができ、十分な量の天然放射線稀有元素鉱物の微粉末12を被覆13とともに生糸11の表面に付着させることができる。
【0026】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)前記生糸11を用いて製造された被服、身回品、装身具、履物、寝具、屋内装置品等の繊維製品に具体化すること。
(2)表面処理方法を、糸の連続的処理ではなく、わた・トップ・糸等の繊維素材をタンク内の水溶液2中に入れて攪拌するなど単位処理的に行うこと。
【0027】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、絹繊維の表面に天然放射線稀有元素鉱物の微粉末をこんにゃく芋から抽出された多糖類の被覆とともに付着させるという手段をとることにより、該微粉末が繊維の表面から脱落しにくく、繊維の風合いが悪くならないという両条件を実用的に満たすことができ、もって該鉱物による種々の作用効果を持続して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態に係る生糸の拡大図、(b)は生糸の拡大断面図である。
【図2】同生糸の表面処理方法使用する装置の概略図である。
【符号の説明】
2 水溶液
11 生糸
12 微粉末
13 被覆
Claims (3)
- 絹繊維の表面に天然放射線稀有元素鉱物の微粉末をこんにゃく芋から抽出された多糖類の被覆とともに付着させてなる絹繊維。
- 請求項1記載の絹繊維からなる絹繊維素材。
- 請求項2記載の絹繊維素材を用いて製造された絹繊維製品。
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| JP2001343930A JP3752441B2 (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | 絹繊維、絹繊維素材及び絹繊維製品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2001343930A JP3752441B2 (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | 絹繊維、絹繊維素材及び絹繊維製品 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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2001
- 2001-11-08 JP JP2001343930A patent/JP3752441B2/ja not_active Expired - Fee Related
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