JP3753005B2 - シリーズスポット溶接方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、重ね合わせた2枚の金属板の一方の表面に、離間する一対の電極を加圧接触させて両電極間に溶接電流を流し、これらの2枚の金属板を溶接するシリーズスポット溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼板同士の溶接にはダイレクトスポット溶接が広く用いられている。この溶接方法では、重ね合わせられた2枚の鋼板を直接、上下の電極チップで挟みながら加圧して板厚方向に溶接電流を流すことで発生する鋼板の抵抗発熱を利用し、点状の溶接部を得ている。即ち、電流を流した際に両鋼板の接触箇所に溶接ナゲット(以下「ナゲット」という。)と呼ばれる両鋼板の溶融した部分ができ、このナゲットによって両鋼板が点状に溶接される。
【0003】
一方、このようなダイレクトスポット溶接に対して、シリーズスポット溶接がある。このシリーズスポット溶接は、重ね合わせられた2枚の鋼板を離間する一対の電極チップにより一方向から加圧しながら両電極間に電流を流すことによって点状の溶接部を得るものである。
一般には、電極チップの加圧側とは反対側に位置する鋼板の裏側にバック電極を配置する構成を採ることで、一方の電極チップ→重ね合わせた鋼板→バック電極→重ね合わせた鋼板→他方の電極チップという電流経路を構成し、これに溶接電流を流すことにより、ダイレクトスポット溶接と同様、重ね合わせた両鋼板に点状に溶接を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなバック電極を用いたシリーズスポット溶接では、例えば、前工程による加工箇所がバック電極の配置個所に対応する場合には、当該前工程により組み付けられた別部材等がバック電極に干渉するため、この部位にはバック電極を配置することができない。そのため、バック電極を配置することなく、シリーズスポット溶接を行わざるを得ないことになるが、バック電極なしにシリーズスポット溶接を行うと、十分なナゲットを形成することができず、かつブローホールが形成され、十分な溶接強度を得ることができないという問題を生じる。
【0005】
即ち、図7(A) に示すように、バック電極を置くことなくシリーズスポット溶接を行うと、大半の電流(同図中の太い点線)は電極チップ16、17を加圧した側の鋼板Waのみを流れ、反対側の鋼板Wbには僅かな量の電流(同図中の細い点線)しか流すことができない。
【0006】
このため、鋼板Waのみを流れ溶接に直接寄与しない無効電流の方が、両方の鋼板Wa、Wbを流れて両鋼板Wa、Wbの接触箇所で熱エネルギーに変換され得る有効電流よりも多くなるため、当該接触箇所には十分なナゲットを形成することができず、必要な溶接強度を得られない。
【0007】
また、このような電流の流れは、鋼板の厚さ方向のみならず、鋼板の平面方向についても生ずるから、図7(B) に示すように、両電極チップ16、17を結ぶ最短経路を流れる電流の量が最も多く(同図中の太い点線)、両者間の距離が長くなるほど電流量が減少する(同図中の細い点線)。
【0008】
したがって、図7(C) に示すように、両電極チップ16、17の接触面の周囲(同図中に示す点線による円)には、両電極チップ16、17の向き合う側の所定範囲においてのみ鋼板Waの溶け込みが円弧状にできるに留まり、十分なリングナゲットRnを形成できないことを本願発明者らは実験により確認している。
【0009】
また、本願発明者らは、以下のようにブローホールが形成されることも実験により確認している。
即ち、図8(A) に示すように、電極チップ16の先端部16aには、一般に、電極チップ16と鋼板Waの間に発生する抵抗発熱による両者の溶着を防止するため、溶接電流の通電径を拡大し単位面積当たりの発熱量を低下させる平面部16bが形成されている。そのため、この平面部16bと鋼板Waとの接触端である周縁部16cは、平面部16bよりも接触抵抗が高くなる傾向にある一方で、その周縁部16cのなかでも両電極チップ16、17を最短距離で結ぶ位置に相当する部位16dには、溶接電流が最も多く流れることから(同図中の太い点線)、本来、ナゲットの形成を予定している両鋼板Wa、Wbの接触箇所αには、僅かな量の電流(同図中の細い点線)しか流すことができない。
【0010】
このため、図8(B) に示すように、溶接の初期段階では、このような部位16dを中心に鋼板Waの上面から溶け込むナゲットNが形成され、鋼板Wb方向(同図中に示す白抜き矢印)に向かってナゲットN’の形成が徐々に進展する。
そして、図8(C) に示すように、ナゲットNの形成が、両鋼板Wa、Wbの接触箇所に到達する程度にまで進むと、最初にナゲットNを形成した鋼板Waの上面では溶融した金属が膨張し始めるため、溶融金属がチリDとなって外部に飛散する事態が生ずる。
【0011】
このようなチリDが飛散する状態に至っては、それ以上溶接電流を流しても溶接の進展が期待できないため、この段階で溶接を中断せざるを得ず、溶接の終了後には、図8(D) に示すように、チリDとなって飛散した分、ナゲットN内に空洞、つまりブローホールBHが形成されることになる。
【0012】
このようなブローホールBHは、鋼板Waの溶接箇所の表面にいわゆる「表切れ」となって現れるほか、チリDの飛散が、両鋼板Wa、Wbの接触箇所には僅かなナゲットNを形成させるに留まる原因になっている。つまり、上述したような従来のシリーズスポット溶接では、バック電極を置くことなく溶接しようとすると、十分な溶接強度を得ることができないという問題が生じていた。
【0013】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、バック電極なしに十分な溶接強度を得るシリーズスポット溶接方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1のシリーズスポット溶接方法では、
重ね合わせた2枚の金属板の一方の表面に、離間する一対の電極を加圧接触させて両電極間に溶接電流を流し、これらの2枚の金属板を溶接するシリーズスポット溶接方法であって、
前記一方の金属板の前記電極を加圧接触させる部位に、部分的に一般部より一段高い円形状の座面でその径が前記電極の径の1倍を超えて3倍以下に設定される座面を形成するとともに、先端形状が球面状に形成された前記電極によって前記座面を球面状に押しつぶし前記金属板の他方に点状に加圧接触させて溶接することを技術的特徴とする。
【0016】
さらに、請求項2のシリーズスポット溶接方法では、請求項1において、前記溶接電流の通電パターンは、
通電終了時に溶接電流が、所定の傾きをもって下降するダウンスロープ部を有することを技術的特徴とする。
【0017】
さらにまた、請求項3のシリーズスポット溶接方法では、請求項2において、
前記溶接電流の通電パターンは、
通電初期の溶接電流を高くした階段状に設定されていることを技術的特徴とする。
【0018】
請求項1の発明では、重ね合わせた2枚のうちの一方の金属板の電極を加圧接触させる部位に、部分的に一般部より一段高い円形状の座面でその径が前記電極の径の1倍を超えて3倍以下に設定される座面を形成するとともに、先端形状が球面状に形成された前記電極によって前記座面を球面状に押しつぶし前記金属板の他方に点状に加圧接触させて溶接する。これにより、加圧された電極の先端は、一般部より一段高い座面を押しつぶすことで、まず座面を球面状に変形させ、次いでこの球面状に変形した座面を他方の金属板に対して点当たりにすることができる。そのため、一方の金属板と他方の金属板との間には、球面状に変形した座面により点状に絞られた通電経路が形成されるので、この通電経路を流れる溶接電流の密度を高めることができ、このような通電経路を流れる溶接電流によって、一方の金属板と他方の金属板との間に溶け込み、つまりナゲットを形成させることができる。また、部分的に一般部より一段高く形成する座面は、円形であり、その径は電極の径の1倍を超えて3倍以下である。これにより、座面は円形であることから、電極の先端球面による球面状の変形を容易に形成することができる。また、最小でも座面の径を電極の径の1倍を超えて設定しているので、電極と座面の位置が多少ばらついても電極の先端球面により座面を球面状に変形させることができ、また最大でも座面の径を電極の径の3倍に設定しているので、座面全体が緩やかに撓むことなく座面を部分的に球面状に変形させることができる。
【0020】
請求項2の発明では、溶接電流の通電パターンは、通電終了時に溶接電流が、所定の傾きをもって下降するダウンスロープ部を有することから、通電終了時の溶接電流を所定の傾きをもって減少させることができる、これにより、ナゲットの温度を緩やかに下げることができるので、ナゲットが凝固するまでの時間を延ばすことができる。そのため、例えばナゲットの成長途中等にブローホールが形成されても、ナゲットが凝固するまでの間に電極の加圧力によりブローホールをつぶすことできるので、ブローホールのないナゲットを形成できる。
【0021】
請求項3の発明では、溶接電流の通電パターンは、通電初期の溶接電流を高くした階段状に設定されていることから、通電初期の溶接電流を、通電中期あるいは通電後期よりも増加させることができる。これにより、通電初期に比較的大きな溶接電流を供給することができるので、例えば重ね合わせた2枚の金属板の他方の板厚が薄い場合であっても、通電初期における当該他方の金属板の撓みが生ずる前に、両金属板間に比較的大きな溶接電流を流すことができる。即ち、当該他方の金属板の撓みによって両金属板間の通電経路が拡がる前の通電経路(つまり狭い通電経路)に、比較的大きな溶接電流を流すことができる。そのため、当該他方の金属板の板厚が薄い場合であっても、通電初期にナゲットを形成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシリーズスポット溶接方法の一実施形態について図を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、本シリーズスポット溶接方法を適用した溶接装置20および鋼板Wa、Wbが図示されている。
まず、溶接装置20の構成を図1および図2(A) に基づいて説明する。
図1に示すように、溶接装置20は、主に、電極チップ26、27と、この両電極チップ26、27を支持するとともにそれぞれ加圧するシリンダ24、25と、この両シリンダ24、25を手首部22aにより支持するロボットアーム22を備えたロボットと、そして電極チップ26、27に溶接電流を供給可能な図示しない溶接トランスと、から構成されている。なお、本第1実施形態の場合、鋼板Waの板厚は0.6mm、Wbの板厚は2mmに設定されている。
【0023】
電極チップ26、27は、その先端部26a、27aがそれぞれ球面に形成されており(図2(A) 参照)、両電極チップ26、27は所定の間隔を隔てて並行に位置するように、シリンダ24、25にそれぞれ支持されている。例えば図2(A) に示すように、電極チップ26、27の先端部26a、27aの直径である先端径D0 が16mmに形成されている場合には、両電極チップ26、27の離隔距離は35mm程度に設定される。
【0024】
シリンダ24、25は、支持している電極チップ26、27を上下方向に移動可能に構成されており、特に、下方向、即ち鋼板Wa、Wb方向には、所定の加圧力によって電極チップ26、27を押し下げる役割を有する。これにより、重ね合わせた2枚の鋼板Wa、Wbのうちの鋼板Waの表面に、離間する一対の電極チップ26、27を加圧接触させることができる。
【0025】
ロボットアーム22は、その手首部22aにシリンダ24、25を支持固定しており、それぞれのシリンダ24、25に支持された電極チップ26、27を後述する鋼板Waの凸部30上の所定位置に移動させる役割を有するものである。
【0026】
図示しない溶接トランスは、電極チップ26、27に接続された電流ケーブルを介して所定の溶接電流を供給し得るように構成されている。当該溶接電流は、連続的に供給されるものではなく、例えば(15/60)秒間の通電を(45/60)秒毎に繰り返すというような断続的なもので、その値は、例えば10kAに設定されている。
【0027】
このように溶接装置20を構成することにより、重ね合わせた2枚の鋼板Wa、Wbのうちの一方の鋼板Waの表面に、離間する一対の電極チップ26、27を加圧接触させて両電極チップ26、27間に溶接電流を流すことができる。
【0028】
次に、鋼板Waの構成を図1および図2に基づいて説明する。
図1に示すように、電極チップ26、27による加圧される側の鋼板Waには、部分的に一般部35よりも一段高い座面30aを有する凸部30が形成されており、この凸部30の構成が、図2(B) および図2(C) に図示されている。
図2(B) および図2(C) に示すように、鋼板Waに形成されている凸部30は中空円錐台形状に形成されており、その頂部には円形状の座面30aを有する。
【0029】
即ち、凸部30は、鋼板Waの一般部35から縮径しながら盛り上がるように形成されるテーパ部30bを介して、頂部に円形状の平坦面に形成される座面30aを有するように構成されている。このように頂部に位置する座面30aは、円形に形成されているため、後述するように、電極チップ26、27の先端部26a、27bにより、座面30aを球面状に容易に変形させることができる。
【0030】
具体的には、凸部30は、鋼板Waにプレス加工を施すことにより形成され、例えば、座面30aの直径である座面径D1 を22mmに設定した場合、凸部30の直径である凸部径D2 は28mmに設定され、また一般部35から座面30aまでの高さである座面高Hは1mmに設定される。
【0031】
また、このような座面30aの座面径D1 は、前述した電極チップ26、27の先端径D0 の1倍以上3倍以下の範囲で設定される。
【0032】
即ち、本第1実施形態の場合、先端径D0 が16mmであるため、その1倍である16mmからその3倍である48mmまでの間で座面径D1 が設定される。これにより、最小でも座面径D1 を電極チップ26、27の先端径D0 と1倍、つまり同等に設定しているので、電極チップ26、27と座面30aの位置が多少ばらついても電極チップ26、27の先端部26a、27bの球面により座面30aを球面状に変形させることができる。また、最大でも座面径D1 を電極チップ26、27の先端径D0 の3倍に設定しているので、座面30a全体が緩やかに撓むことなく座面30aを部分的に球面状に変形させることができる。
【0033】
続いて本シリーズスポット溶接方法により行われるスポット溶接の各工程等を図1、図3〜図5に基づいて説明する。
図3および図4では、本シリーズスポット溶接方法により行われるスポット溶接の各工程を順番にそれぞれの各分図(A) 〜(F) により示している。また図5では本シリーズスポット溶接方法により行われたスポット溶接後に形成されるナゲットの形成状態を模式的に表している。
【0034】
図1、図3(A) に示すように、重ね合わされた2枚の鋼板Wa、Wbの一方である鋼板Waの凸部30の上方に位置するように、ロボットアーム22による電極チップ26、27の移動および位置決めが完了すると、次にシリンダ24、25により電極チップ26、27が凸部30の座面30a方向に押し下げられる。
【0035】
そして、シリンダ24、25による電極チップ26、27の押し下げにより、電極チップ26、27の先端部26a、27aが座面30aに当接しても、さらにシリンダ24、25によって電極チップ26、27の加圧が進むため、これにより、座面30aは鋼板Wb方向に向かって押しつぶされる。
【0036】
即ち、図3(B) に示すように、凸部30が存在することにより、鋼板Waと鋼板Wbとの間に形成される空間部Kを狭くするように、シリンダ24、25により加圧された電極チップ26、27が凸部30の座面30aを押しつぶす。一方、電極チップ26、27の先端部26a、27aは、前述の如く、球面に形成されているため、座面30aは、先端部26a、27aと同様の球面形状に変形しながら、鋼板Wb側に向かって押しつぶされる。これにより、座面30aには球面状の窪みを有する凹部が形成されるため、座面30aの裏側には鋼板Wbに向かって球面状に突出する接触面30cが形成されることになる。
【0037】
図3(C) に示すように、さらにシリンダ24、25による電極チップ26、27の加圧が進むことによって、座面30aが電極チップ26、27により押しつぶされる。そして、座面30aの裏側に形成される球面状の接触面30cは、その頂部が鋼板Wbに接触する。つまり、接触面30cのうちの最も突出した部分が他の部分よりもいち早く鋼板Wbに点接触する。
【0038】
これにより、鋼板Waに形成される座面30aの裏側にあたる接触面30cは、このような点接触部30dを介して鋼板Wbに点接触することができるので、ここに点状に絞られた通電経路、つまり接触抵抗の大きい通電経路が形成されることになる(同図中に示す矢印付きの太い実線)。したがって、この通電経路を流れる溶接電流は、面接触による通電経路よりも電流密度を高めることができるので、このような通電経路を流れる溶接電流によって抵抗発熱量を増大させ、一方の鋼板Waと他方の鋼板Wbとの間に溶け込み、つまりナゲットNaを形成させることができる。
【0039】
図4(D) に示すように、そしてさらにシリンダ24、25による加圧を続けながら、電極チップ26、27による通電を継続することにより、ナゲットNaによる両鋼板Wa、Wbの溶融部が押し合わされる。なお、図4(E) に示す白抜きの矢印は、電極チップ26、27による加圧方向を示すものである。
【0040】
これにより、図4(E) に示すように、鋼板Waが鋼板Wbにめり込むように沈み込むため、接触抵抗の高い部分が接触面30cに沿って鋼板Waの表面方向に移動する。即ち、抵抗発熱により液状化した両鋼板Wa、WbのナゲットNa部分の接触抵抗よりも、その側方に位置する鋼板Waと鋼板Wbとの接触部分の方が接触抵抗が高いため、接触面30cに沿った表面方向に向かってナゲットNbが形成される。
【0041】
そして、シリンダ24、25による加圧によって鋼板Waが鋼板Wbにめり込むように沈み込むと、このように形成されたナゲットNbの接触抵抗も低下するため、接触抵抗の高い部分が接触面30cに沿って再び鋼板Waの表面方向に移動する。これにより、接触面30cに沿った表面方向に向かって、次のナゲットNcが形成される。
【0042】
このように凸部30の接触面30cに沿いながら表面方向に向うナゲットの形成が順次進展することにより、図4(F) に示すようなスポット溶接が完了する。即ち、図5に示すように、重ね合わせた2枚の鋼板Wa、Wbにおいて、溶け込み範囲(Na、Nb、Nc)を広く確保し得るスポット溶接が完了する。
【0043】
次に、本シリーズスポット溶接方法の効果をより明確にするため、比較例に係るシリーズスポット溶接方法によるものを図6に基づいて説明する。
図6に示す比較例は、電極チップ56、57の先端部56a、57aの形状を球面形状に形成することなく、従来の電極チップと同様、平面部56b、57bを設け、これにより前述した凸部30の座面30aを押しつぶすように加圧接触させて溶接するものである。
【0044】
図6に示すように、この比較例によると、電極チップ56、57の先端部56a、57aには、平面部56b、57bが形成されている。そのため、このような先端部56a、57aにより押しつぶされる座面30aでは、押しつぶされて形成される凹部の窪みが球面状になることはなく、平面状を有する底部が当該凹部に形成される。これにより、座面30aの裏側に位置する接触面30cも平面状に形成されるため、鋼板Waと鋼板Wbとはこの接触面30cにより面接触することになる。したがって、当該面接触部分においては接触抵抗が抑えられるため、その周縁にあたる周縁部30fに接触抵抗の高い部分が形成され、この部分において抵抗発熱によるナゲットNaが形成される。
【0045】
また、シリンダ24、25による電極チップ56、57が加圧されても、電極チップ56、57の先端部56a、57aには、平面部56b、57bが形成されているため、前述した実施形態による電極チップ26、27の加圧によるような鋼板Waの鋼板Wbへの沈み込みが生ずることはない。そのため、鋼板Waが鋼板Wbに沈み込むことによる鋼板Waの表面方向に向うナゲット形成の進展は起きない。
【0046】
したがって、比較例によるものでは、たとえ本第1実施形態の凸部30が鋼板Waに形成されていても、電極チップ56、57によって押しつぶされる座面30aは、球面状には変形することはなく平面状にしか変形しない。そのため、重ね合わせた2枚の鋼板Wa、Wbに対しては、接触面30cの周縁部30fにおいて、ある程度の溶け込み範囲を確保することはできるものの、前述した本第1実施形態によるものと比較すると、その溶け込み範囲は狭くならざるを得ない。
【0047】
つまり、本第1実施形態による電極チップ26、27の先端部26a、27aに形成されている球面形状は、ナゲット形成を進展させて広範な溶け込み範囲を確保するために極めて重要な役割を果たしていることを、このような比較例によって明確にすることができる。
【0048】
以上説明したように、本第1実施形態に係るシリーズスポット溶接方法によると、重ね合わせた2枚の鋼板Wa、Wbのうちの一方の鋼板Waの電極チップ26、27を加圧接触させる部位に、部分的に一般部35より一段高い座面30aを形成するとともに、電極チップ26、27は先端部26a、27aを球面に形成し、電極チップ26、27を座面30aに、座面30aを押しつぶすように加圧接触させて溶接する。これにより、加圧された電極チップ26、27の先端部26a、27aは、一般部35より一段高い座面30aを押しつぶすことで、まず座面30aを球面状に変形させ、次いでこの球面状に変形した座面30aを他方の鋼板Wbに対して点当たりにすることができる。そのため、一方の鋼板Waと他方の鋼板Wbとの間には、球面状に変形した座面30aにより点状に絞られた通電経路が形成されるので、この通電経路を流れる溶接電流の密度を高めることができ、このような通電経路を流れる溶接電流によって、一方の鋼板Waと他方の鋼板Wbとの間に溶け込み、つまりナゲットNを形成させることができる。したがって、両電極チップ26、27間に溶接電流を流すとともに当該電極チップ26、27を加圧することにより、両鋼板Wa、Wbの接触部分に十分なナゲットNを形成することができるため、バック電極がなくても十分な溶接強度を得る効果がある。
【0049】
また、本第1実施形態に係るシリーズスポット溶接方法によると、座面30aは、円形であり、その座面径D1 は電極チップ26、27の先端径D0 の1〜3倍である。これにより、座面30aは円形であることから、電極チップ26、27の先端部26a、27bの球面による球面状の変形を容易に形成することができる。また、最小でも座面径D1 を電極チップ26、27の先端径D0 の1倍に設定しているので、電極チップ26、27と座面30aの位置が多少ばらついても電極チップ26、27の先端部26a、27bの球面により座面30aを球面状に変形させることができ、また最大でも座面径D1 を電極チップ26、27の先端径D0 の3倍に設定しているので、座面30a全体が緩やかに撓むことなく座面30aを部分的に球面状に変形させることができる。したがって、一方の鋼板Waに形成された座面30aを電極チップ26、27の先端部26a、27aにより確実に球面状に押しつぶすことができるので、バック電極がなくても十分な溶接強度を容易に得る効果がある。
【0050】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態を図9〜図15に基づいて説明する。
上述したように、第1実施形態に係るシリーズスポット溶接方法では、一方の鋼板Waの電極チップ26、27を加圧接触させる部位に、部分的に一般部35より一段高い座面30aを形成するとともに、電極チップ26、27は先端部26a、27aを球面に形成し、電極チップ26、27を座面30aに、座面30aを押しつぶすように加圧接触させて溶接した。これにより、一方の鋼板Waと他方の鋼板Wbとの間に、球面状に変形した座面30aにより点状に絞られた通電経路を形成することによって、一方の鋼板Waと他方の鋼板Wbとの間にナゲットNを形成させ、バック電極がなくても十分な溶接強度を得ることができた。
【0051】
ところが、本願発明者らにより、かかる溶接部位の断面分析を行ったところ、十分な溶接強度を得られるものであっても、ナゲット中にブローホールBHを含むものが存在することを確認した(図10(C) 参照)。
【0052】
即ち、第1実施形態に係るシリーズスポット溶接方法では、両電極間に流す溶接電流を例えば10kAに設定し、(15/60)秒間の通電を(45/60)秒毎に繰り返すという溶接電流の制御を行っている。つまり、図9に示すような通電パターンに基づいて溶接電流の制御を行っている。即ち、通電初期から通電中期を経て通電後期、そして通電終了に至るまでの間、溶接電流値は10kAの一定値を維持するように通電パターンを設定している。
【0053】
一方、本願に係るシリーズスポット溶接方法では、バック電極を置かないことを前提にしているので、バック電極を置くものに比べると、電極チップ26、27により加圧されても、鋼鈑Wa、Wbの溶接部に加わる加圧力は低くなりがちである。
【0054】
このため、既に説明したように、加圧された電極チップ26、27により溶接電流の供給が開始されると、座面30aの裏側である接触面30cの頂部(点接触部30d)と鋼鈑Wbとの間にはナゲットNaが形成され(図10(A) )、さらに電極チップ26、27による加圧と溶接電流の供給とを継続することにより、接触面30cに沿って鋼鈑Waの表面方向にナゲットNbの形成が進展する(図10(B) )。そして、このようなナゲットNbでは、接触面30cに沿ってナゲットNaから離れるほど、電極チップ26、27による加圧力が比較的加わり難い部分において形成されるため、溶接電流の供給継続によりナゲットNbの熱膨張が進むと開口Lが形成され易く、その開口LからナゲットNの溶融金属がチリDとなって飛散することが判明した。
【0055】
つまり、図10(C) に示すように、接触面30cと鋼鈑Wbとの接触部のうち、鋼鈑Waと鋼板Wbとに区画形成される空間部Kに最も近い部分にあっては、電極チップ26、27による加圧力が比較的加わり難いことから、ナゲットNbの熱膨張に伴い開口Lが形成され、そこから溶融金属がチリDとなって飛び出す。そして、飛び出したチリDの分だけナゲットNの溶融金属量が減少するため、通電の終了により急冷却されて凝固収縮したナゲットNに、図10(C) に示すようなブローホールBHが形成されるのである。なお、一般に、このようなブローホールBHは、溶接強度の低下を招く原因となり得るので、極力その発生を防止するのが望ましいとされている。
【0056】
また、本願発明者らによるさらなる調査・分析によると、図11(A) に示すように、下板である鋼鈑Wcの板厚が薄い場合(例えば2mm未満)には、電極チップ26、27による加圧力(例えば約490N)と抵抗発熱による鋼鈑Wcの軟化とによって、鋼鈑Wcに撓みδが生じるため、十分な溶接強度を確保できないものが存在することを確認した(図11(B) 参照)。
【0057】
即ち、鋼鈑Wcの板厚が比較的薄い場合においては、鋼鈑Wcの面方向の電気的抵抗が高くなるため、上板である鋼鈑Waのみを流れ溶接に直接寄与しない無効電流の方が、両方の鋼板Wa、Wcを流れて両鋼板Wa、Wcの接触箇所で熱エネルギーに変換され得る有効電流よりも多くなる。そのため、当該接触箇所には十分な溶接電流が流れなくなる。
【0058】
また、溶接電流の通電初期には、両鋼板Wa、Wcの接触箇所の抵抗発熱による加熱軟化および電極チップ26、27による加圧力により、鋼鈑Wcに撓みδが生じて、鋼板Waと鋼鈑Wcとは互い点接触ではない面接触した状態に変形する。すると、両鋼板Wa、Wcの接触面積が増加して当該接触箇所の電気抵抗が減少し、電流密度の低下および抵抗発熱の鈍化につながるため、十分な初期ナゲットを形成することができない。このため、図11(B) に示すように、通電中期に形成されたナゲットNaのみで溶接されることになるが、これでは十分な溶接強度を確保することができない。
【0059】
そこで、本第2実施形態に係るシリーズスポット溶接方法では、図13に示すような通電パターンによる溶接電流を、鋼鈑Wa、Wbあるいは鋼鈑Wa、Wcに供給することによって、上述したブローホールBHの形成、および、溶接強度の不足を解決する。
【0060】
本第2実施形態に係るシリーズスポット溶接方法を適用した溶接装置は、既に説明した第1実施形態に係る溶接装置20と同様であり、電気的な構成概要は、図12に示されている。そのため、図12において、図1に示す溶接装置20と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
【0061】
図1および図12に示すように、溶接装置20は、主に、電極チップ26、27と、この両電極チップ26、27を支持するとともにそれぞれ加圧するシリンダ24、25と、この両シリンダ24、25を手首部22aにより支持するロボットアーム22を備えたロボットと、電極チップ26、27に溶接電流を供給可能な溶接トランスTと、電極チップ26、27に供給される溶接電流を任意に制御可能な溶接電流制御装置CONTから構成されている。
【0062】
本第2実施形態では、図13に示すように、この溶接電流制御装置CONTによる通電パターンを、通電後期X(通電終了時)に溶接電流が所定の傾き−Δiをもって下降するダウンスロープ部を有するように設定している。これにより、ナゲットNの温度を緩やかに下げることができる。
【0063】
即ち、図9に示した溶接電流の通電パターンのように溶接電流を急激に遮断する場合に比べ、本第2実施形態による通電パターンでは溶接電流を緩やかに下降させるので、通電の終了によりナゲットNが急冷却されて凝固収縮することはない。そのため、凝固収縮前のナゲットNに、電極チップ26、27による加圧力を加えることができる。
【0064】
つまり、ナゲットNbの熱膨張に伴い開口Lが形成され、そこからチリが飛び出しても、これにより生じたナゲットN内のブローホールBHを、通電後期Xに電極チップ26、27により押しつぶすことができる。したがって、ナゲットN内のブローホールBHの発生を防止できるため、ブローホールBHのないナゲットN’を形成でき、バック電極なしに十分な溶接強度を得る効果がある。
【0065】
なお、通電後期Xの時間t3は、例えば、通電時間全体(t1+t2+t3)を20サイクル(1サイクルは1/60秒)に設定したときに、5〜10サイクルに設定される。
【0066】
また、本第2実施形態では、図13に示すように、この溶接電流制御装置CONTによる通電パターンを、通電初期Yの溶接電流を高くした階段状に設定している。これにより、通電初期Yの溶接電流を、通電中期あるいは通電後期Xよりも増加させることができるので、比較的大きな溶接電流を通電初期Yに供給することができる。
【0067】
即ち、図9に示した溶接電流の通電パターンのように通電初期から通電後期まで一定電流を供給する場合に比べ、本第2実施形態による通電パターンでは通電初期Yの通電電流値を15kAに設定し、通電中期の通電電流値を10kAに設定している。
【0068】
そのため、図15(A) に示すように、例えば下板である鋼鈑Wcが1.6mmというように2mm未満であっても、通電初期における鋼鈑Wcの撓みδ(図11(A) 参照)が生じる前に、鋼鈑Wa、Wc間に比較的大きな溶接電流を流すことができる。つまり、鋼鈑Wcの撓みδによって両鋼鈑Wa、Wc間の通電経路が拡がる前の狭い通電経路に、比較的大きな溶接電流を流すことができる。これにより、鋼鈑Wcの板厚が薄い場合であっても、通電初期YにナゲットNを形成することができる。したがって、図15(B) に示すように、バック電極なしでも良好なナゲットNを形成でき、十分な溶接強度を得る効果がある。
【0069】
なお、当該通電初期の時間t1は、例えば、通電期間全体(t1+t2+t3)を20サイクル(1サイクルは1/60秒)に設定したときに、3〜8サイクルに設定される。また溶接電流は12〜16kA程度であっても良い。
【0070】
【発明の効果】
請求項1の発明では、重ね合わせた2枚のうちの一方の金属板の電極を加圧接触させる部位に、部分的に一般部より一段高い円形状の座面でその径が前記電極の径の1倍を超えて3倍以下に設定される座面を形成するとともに、先端形状が球面状に形成された前記電極によって前記座面を球面状に押しつぶし前記金属板の他方に点状に加圧接触させて溶接する。これにより、加圧された電極の先端は、一般部より一段高い座面を押しつぶすことで、まず座面を球面状に変形させ、次いでこの球面状に変形した座面を他方の金属板に対して点当たりにすることができる。そのため、一方の金属板と他方の金属板との間には、球面状に変形した座面により点状に絞られた通電経路が形成されるので、この通電経路を流れる溶接電流の密度を高めることができ、このような通電経路を流れる溶接電流によって、一方の金属板と他方の金属板との間に溶け込み、つまりナゲットを形成させることができる。したがって、両電極間に溶接電流を流すとともに当該電極を加圧することにより、両金属板の接触部分に十分なナゲットを形成することができるため、バック電極がなくても十分な溶接強度を得る効果がある。また、部分的に一般部より一段高く形成する座面は、円形であり、その径は電極の径の1倍を超えて3倍以下である。これにより、座面は円形であることから、電極の先端球面による球面状の変形を容易に形成することができる。また、最小でも座面の径を電極の径の1倍を超えて設定しているので、電極と座面の位置が多少ばらついても電極の先端球面により座面を球面状に変形させることができ、また最大でも座面の径を電極の径の3倍に設定しているので、座面全体が緩やかに撓むことなく座面を部分的に球面状に変形させることができる。したがって、一方の金属板に形成された座面を電極の先端により確実に球面状に押しつぶすことができるので、バック電極がなくても十分な溶接強度を容易に得る効果がある。
【0072】
請求項2の発明では、溶接電流の通電パターンは、通電終了時に溶接電流が、所定の傾きをもって下降するダウンスロープ部を有することから、ナゲットの温度を緩やかに下げることができるので、ナゲットが凝固するまでの時間を延ばすことができる。そのため、例えばナゲットの成長途中等にブローホールが形成されても、ナゲットが凝固するまでの間に電極の加圧によりブローホールをつぶすことできるので、ブローホールのないナゲットを形成できる。したがって、バック電極なしに十分な溶接強度を得る効果がある。
【0073】
請求項3の発明では、溶接電流の通電パターンは、通電初期の溶接電流を高くした階段状に設定されていることから、比較的大きな溶接電流を通電初期に供給することができるので、例えば重ね合わせた2枚の金属板の他方の板厚が薄い場合であっても、通電初期における当該他方の金属板の撓みが生ずる前に、両金属板間に比較的大きな溶接電流を流すことができる。即ち、当該他方の金属板の撓みによって両金属板間の通電経路が拡がる前の通電経路(つまり狭い通電経路)に、比較的大きな溶接電流を流すことができる。そのため、当該他方の金属板の板厚が薄い場合であっても、通電初期にナゲットを形成することができる。したがって、バック電極なしに十分な溶接強度を得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシリーズスポット溶接方法を示す説明図である。
【図2】図2(A) は、本第1実施形態のシリーズスポット溶接方法に用いられる電極チップ先端の側面図、図2(B) は、同シリーズスポット溶接方法に用いられる鋼板に形成される座面の平面図、図2(C) は、図2(B) に示す座面の側面図である。
【図3】本第1実施形態のシリーズスポット溶接方法による溶接工程を示す説明図で、図3(A) は電極チップの加圧による変形前の座面、図3(B) は電極チップの加圧による変形途中の座面、図3(C) は溶接電流の通電によるナゲット形成の初期段階、をそれぞれ示すものである。
【図4】本第1実施形態のシリーズスポット溶接方法による溶接工程を示す説明図で、図4(D) は溶接電流の通電によるナゲット形成の中期段階、図4(E) は溶接電流の通電によるナゲットの形成終期段階、図4(F) は溶接電流の通電終了後、をそれぞれ示すものである。
【図5】本第1実施形態のシリーズスポット溶接方法による溶接後のナゲット形成状態を模式的に示す説明図である。
【図6】比較例に係るシリーズスポット溶接方法を示す説明図である。
【図7】従来のシリーズスポット溶接方法による電流経路等を示す説明図で、図7(A) は断面方向から見たもの、図7(B) は平面方向から見たもの、図7(C) はスポット溶接後のとけ込み状態を平面方向から示すものである。
【図8】従来のシリーズスポット溶接方法によるスポット溶接時のとけ込み状態を断面方向から見たもので、図8(A) は溶接途中の状態、図8(B) はβ円内拡大図で溶接初期の状態、図8(C) はβ円内拡大図で溶接後期の状態、図8(D) は示すβ円内拡大図で溶接後の状態、をそれぞれ示すものである。
【図9】本第1実施形態のシリーズスポット溶接方法における溶接電流の通電パターンを示す説明図である。
【図10】本第1実施形態のシリーズスポット溶接方法による溶接工程を示す説明図で、図10(A) は溶接電流の通電開始段階、図10(B) は通電完了段階、図10(C) は図10(B) に示すγ円内拡大図で溶接後期の状態、をそれぞれ示すものある。
【図11】本第1実施形態のシリーズスポット溶接方法による溶接工程を示す説明図で、図11(A) は溶接電流の通電開始段階、図11(B) は通電完了段階、をそれぞれ示すものある。
【図12】本第2実施形態のシリーズスポット溶接方法を適用した溶接装置の構成を示す説明図である。
【図13】本第2実施形態のシリーズスポット溶接方法における溶接電流の通電パターンを示す説明図である。
【図14】本第2実施形態のシリーズスポット溶接方法による溶接工程を示す説明図で、図14(A) は溶接電流の通電完了段階、図14(B) は図14(A) に示すε円内拡大図で溶接後期の状態、図14(C) は図14(A) に示すε円内拡大図で溶接完了後の状態、をそれぞれ示すものある。
【図15】本第2実施形態のシリーズスポット溶接方法による溶接工程を示す説明図で、図15(A) は溶接電流の通電開始段階、図15(B) は通電完了段階、をそれぞれ示すものある。
【符号の説明】
20 溶接装置
22 ロボットアーム
24、25 シリンダ
26、27 電極チップ(電極)
26a、27a 先端部(先端)
30 凸部
30a 座面
35 一般部
Wa、Wb、Wc 鋼板(金属板)
D0 先端径(電極の径)
D1 座面径(座面の径)
D2 凸部径
H 座面高
Na、Nb、Nc ナゲット
BH ブローホール
Y 通電初期
X 通電後期(通電終了時)
Claims (3)
- 重ね合わせた2枚の金属板の一方の表面に、離間する一対の電極を加圧接触させて両電極間に溶接電流を流し、これらの2枚の金属板を溶接するシリーズスポット溶接方法であって、
前記一方の金属板の前記電極を加圧接触させる部位に、部分的に一般部より一段高い円形状の座面でその径が前記電極の径の1倍を超えて3倍以下に設定される座面を形成するとともに、先端形状が球面状に形成された前記電極によって前記座面を球面状に押しつぶし前記金属板の他方に点状に加圧接触させて溶接することを特徴とするシリーズスポット溶接方法。 - 前記溶接電流の通電パターンは、
通電終了時に溶接電流が、所定の傾きをもって下降するダウンスロープ部を有することを特徴とする請求項1記載のシリーズスポット溶接方法。 - 前記溶接電流の通電パターンは、
通電初期の溶接電流を高くした階段状に設定されていることを特徴とする請求項2記載のシリーズスポット溶接方法。
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