JP3754494B2 - 燃焼機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯熱交換器を通る水量調節用の水量制御弁を備えた燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7には、燃焼機器として一般的な給湯器のシステム構成が示されている。同図において、燃焼室22内に設けられた給湯熱交換器2の入口側には給水通路の給水管3が接続されており、この給水管3には入水温を検出するサーミスタ等の入水温度センサ10と、入水量(給湯熱交換器の通水量)を検出する流量センサ9とが設けられている。給湯熱交換器2の出口側には給湯通路の給湯管4が接続され、この給湯管4の出口側には給湯栓1が設けられている。さらに、給湯管4には水量制御弁16と、出湯温を検出するサーミスタ等の出湯温度センサ11とが設けられている。
【0003】
給湯熱交換器2の下方には給湯熱交換器2の加熱燃焼を行う給湯バーナ7、給湯バーナ7の点着火を行うイグナイタ電極18、着火を検知するフレームロッド電極19、および給湯バーナ7への燃焼空気の供給や排気(給湯バーナ燃焼の給排気)を行う燃焼ファン5が配設されており、燃焼ファン5の回転数を検出するファン回転センサ21が設けられている。給湯バーナ7のガス導入口にはガスノズルをガス導入口に対向させてノズルホルダ6が配置され、このノズルホルダ6に通じるガス管8にはガス供給量を開弁量によって制御する比例制御弁13と、ガス管路の開閉を行う元電磁弁12とが介設されている。なお、電磁弁20a,20b,20cは給湯バーナ7のA,B,Cの燃焼面を切り換えるためのものである。
【0004】
この種の給湯器には制御装置14が備えられており、この制御装置14にはリモコン15が接続され、このリモコン15には、図示されていない運転ボタンや給湯温度を設定するボタンや給湯設定温度の設定温度表示部が設けられている。制御装置14には燃焼制御部が設けられており、シーケンスプログラムを用いて給湯器の給湯動作を制御している。給湯栓1が開けられると、流量センサ9が入水量を検出して、その入水量がある一定以上(最低作動流量以上)になったなら、燃焼ファン5をオンする。そして、燃焼ファン5の回転が所定の回転領域に入ったときに、元電磁弁12、電磁弁20a(又は20a,20b又は20a,20b,20c)および比例制御弁13を開けて給湯バーナ7へガスの供給を行い、イグナイタ電極18により点着火する動作を行う。
【0005】
次に、フレームロッド電極19により、給湯バーナ7の着火を確認して、フィードフォワード制御(出湯温度センサ10で出湯温度を検出することなく、予め設定したガス量供給パターンに従って燃焼を行わせる制御方式)からPID演算等によるフィードバック制御(出湯温度センサ10により出湯温度を検出し、出湯温度が設定温度に近づくようにPID演算によりガス供給量、つまり、比例制御弁13の開弁量を制御する方式)へ移行する動作を行う。
【0006】
湯の使用が終了して、給湯栓1が閉められると、流量センサ9により通水停止が検出され、この通水停止の検出信号を受けて、制御装置14は元電磁弁12を遮断して給湯バーナ7の燃焼を停止する。
【0007】
なお、この種の給湯器において、給湯燃焼停止以降に、給湯熱交換器2の本体等に保有していた熱が給湯熱交換器2に残留している湯に徐々に伝搬していき、残留湯温が給湯設定温度よりもやや高くなる、いわゆる後沸き現象が生じるが、その後自然冷却されていくため、給湯燃焼停止時から再出湯開始までの待機時間が長くなると、給湯熱交換器2内の残留湯温が徐々に低下していく。そのため、この状態で、再出湯が行われ、このとき給湯栓1が全開状態であり、給湯熱交換器2に多量の冷たい水が入り込むと、図8の(a)に示すように、給湯熱交換器内湯温が急激に低下することになり、しかも、この多量の水を設定温度まで加熱するには給湯バーナ7の火力が追いつかないため、設定温度よりかなり低いぬるいアンダーシュートの湯が出るという現象が起こってしまう。
【0008】
そこで、最近では、例えば前記待機時間が予め定めた設定時間(水量制御弁絞り量の切り換え時間)に達したときには、水量制御弁16を一定量に絞った状態で次の出湯に備えて待機させる方式のものが考えられている。このような給湯器においては、水量制御弁16が絞った状態であるので給湯熱交換器2には少量の水が入り込むため、図8の(b)に示すように、給湯熱交換器2への入水による湯温の低下が緩やかになり、給湯熱交換器2内の湯温が設定温度以下となるまでの時間TA が長くなり、しかも、この少量の水は給湯栓1が開けられてから給湯熱交換器2を出るまでの間にフィードバック制御によって十分に設定温度まで加熱されることとなり、湯の使用者は不快感を感ずることなく、気持ちよく湯の使用ができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記の如く、給湯器等の燃焼機器において、給湯燃焼停止以降に、給湯熱交換器2の本体等に保有していた熱による後沸きが生じるが、この後沸きの大きさや時間等は燃焼機器によって様々に異なるものである。例えば、図5には、給湯器の器具本体から外部へ導出された吸気延長管路52と排気延長管路53によって二重管構造に形成された延長筒51を備えた給湯器が示されているが、このような給湯器においては、延長筒51の長さ(吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さ)によって後沸きの大きさ等が異なることが知られている。
【0010】
したがって、このような延長筒51を備えた燃焼機器において、前記の如く、待機時間が予め定められた設定時間に達したときに水量制御弁16を一定量に絞った状態で次の出湯に備えて待機させると、延長筒51の長さによっては、水量制御弁16の絞り量を大きくして待機する必要がないにも拘わらず水量制御弁16の絞り量を大きくしてしまい、結果的に使い勝手があまりよくない状態で使用されることになってしまったり、水量制御弁16の絞り量が十分ではなく、アンダーシュートの湯が出てしまうといった問題が生じた。
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃焼機器の器具本体から外部へ導出された吸気延長管路と排気延長管路の並設長さが長い場合にも短い場合にも給湯燃焼停止以降の再出湯時の出湯湯温安定化を図ることが可能であり、かつ、できるだけ使い勝手のよい燃焼機器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成により課題を解決するための手段としている。すなわち、本第1の発明は、給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯バーナと、給湯バーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファンと、前記給湯熱交換器を通る水量を調節する水量制御弁とを備え、給湯燃焼停止時に水量制御弁の絞り量を予め定めた絞り量として待機して再出湯を行うタイプの燃焼機器において、吸気延長管路と排気延長管路の並設長さに応じ定められた水量制御弁絞り量制御データに基づいて、前記待機中の水量制御弁の絞り量を制御する弁絞り量制御手段が設けられていることを特徴として構成されている。
【0013】
また、本第2の発明は、給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯バーナと、給湯バーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファンと、前記給湯熱交換器を通る水量を調節する水量制御弁とを備え、給湯燃焼停止時に水量制御弁の絞り量を予め定めた絞り量として待機して再出湯を行うタイプの燃焼機器において、燃焼機器の器具の本体から外部へ導出され燃焼ファンの駆動により外部の空気を器具内に取り込む吸気延長管路と、この吸気延長管路の近傍に並設され燃焼ファンの駆動により給湯バーナの排気を外部へ排出する排気延長管路とを有し、該吸気延長管路と排気延長管路の並設長さに応じ定められた水量制御弁絞り量制御データに基づいて、該吸気延長管路と排気延長管路の並設長さが長くなるにつれて前記再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくし並設長さが短くなるにつれて前記待機中の水量制御弁の絞り量を大きくする弁絞り量制御手段が設けられていることを特徴として構成されている。
【0014】
また、前記水量制御弁絞り量制御データは給湯バーナの給湯燃焼停止から再出湯開始までの待機時間をパラメータとした水量制御弁絞り量の関数データによって与えられていること、前記弁絞り量制御手段は、給湯熱交換器への入水温を取り込んで該入水温が高くなるにつれて前記再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくし入水温が低くなるにつれて前記水量制御弁の絞り量を大きくする構成としたことも本第1、第2の発明の特徴的な構成とされている。
【0015】
さらに、前記燃焼ファンが燃焼室の排気側に設けられ、この燃焼ファンの駆動により給湯バーナ燃焼の排気を吸い出す構成としたことも本第1、第2の発明の特徴的な構成とされている。
【0016】
上記構成の本発明のように、吸気延長管路と排気延長管路とが並設されて設けられている燃焼機器においては、吸気延長管路を通る吸気空気が排気延長管路の排気熱風の熱を受け取って加熱され、例えばこの加熱された空気が給湯バーナ燃焼停止後に行われるポストパージ(燃焼停止後、燃焼室内の排気を外部へ排出するために燃焼ファンを駆動させる動作)によって給湯バーナを介して給湯熱交換器に吹き付けられると、給湯熱交換器の後沸きが大きくなる。
【0017】
この後沸き量(後沸きの大きさや長さ等)は、吸気延長管路と排気延長管路の並設長さに応じて異なるものであり、この並設長さが長くなるに従って給湯熱交換器に吹き付けられる風の温度が高くなるために、並設長さが長いほど後沸き量が大きくなる。
【0018】
上記構成の本発明においては、この吸気延長管路と排気延長管路の並設長さに応じて水量制御弁絞り量制御データが定められており、このデータに基づいて、例えば、吸気延長管路と排気延長管路の並設長さが長くなるにつれて再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくし、並設長さが短くなるにつれて待機中の水量制御弁の絞り量を大きくする制御を弁絞り量制御手段によって行うために、給湯熱交換器の後沸きの大きさに応じた水量制御弁の絞り量制御を行うことが可能となり、前記並設長さが長い場合にも短い場合にも再出湯湯温の安定化が図られ、かつ、水量制御弁を過剰に絞って待機することによる使い勝手の悪さが解消され、上記課題が解決される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。本実施形態例の燃焼機器は図5に示した延長筒51を備えた給湯器であり、この給湯器においては、燃焼ファン5が燃焼室22の排気側に設けられている。吸気延長管路52はこの燃焼ファン5の駆動により外部の空気を器具内に取り込むものであり、排気延長管路は燃焼ファン5の駆動により給湯バーナ燃焼の排気を外部へ排出するものであり、排気延長管路53は吸気延長管路52の内部に配設されている。吸気延長管路52は器具ケース26に取り付けられ、排気延長管路53は燃焼室22の排気側の排気管路55を介して燃焼室22に連通されている。
【0020】
この給湯器においても、燃焼室22には給湯バーナ7が設けられており、給湯バーナ7より下方側の燃焼室形成壁には吸気孔23が形成されており、燃焼ファン17を回転駆動することにより、外部の空気を吸気延長管路52と、器具ケース15と、燃焼室側壁の空隙54と、上記空気孔23を介して給湯バーナ7へ供給し、給湯バーナ7の燃焼によって発生した排気を排気管路55と排気延長管路53を介して外部へ排出するように形成されている。
【0021】
この給湯器の制御装置14には、図1に示すような、本実施形態例に特有な水量制御弁制御回路が設けられており、ファン回転モード切替手段34が接続されている。なお、本実施形態例の上記以外の構成は図7に示した給湯器と同様であるので、その説明は省略し、以下、上記水量制御弁制御回路について説明する。
【0022】
この水量制御弁制御回路は、図1に示すように、燃焼制御部24、待機時間計測部29、弁絞り量制御手段28、データ格納部30、延長筒長さ検出部31を有して構成されており、上記ファン回転モード切替手段34に接続されている。
【0023】
このファン回転モード切替手段34は、例えば、表1に示すように、延長筒51の長さLに応じ段階的に予め定められたファン回転制御モードを、給湯器の施工時等に施工業者やサービスマン等が延長筒51の長さLに基づいて切り換え設定するもので、制御装置14には予め定められたファン回転制御モード毎に与えられる図4に示すようなファン回転数と燃焼能力の関係を示すファン回転制御データが実験や演算等により求め与えられている。制御装置14はファン回転モード切替手段34に設定されたファン回転制御モードのファン回転制御データに基づき燃焼ファン5の回転制御を行って、延長筒51の長さLに応じて変化する延長筒51の管路抵抗の影響を受けずに給湯バーナ7の燃焼能力に見合った風量を安定的に給湯バーナ7へ供給する。
【0024】
【表1】
【0025】
燃焼制御部24は、図7に示した給湯器と同様に、シーケンスプログラムを用いて給湯器の給湯燃焼運転制御を行うものであり、この動作は従来例とほぼ同様であるので、その重複説明は省略する。なお、燃焼制御部24は、給湯バーナ7の給湯燃焼停止時に給湯燃焼運転停止信号を待機時間計測部29に加える。
【0026】
待機時間計測部29は、燃焼制御部24からの給湯燃焼運転停止信号を受けて給湯バーナ7の給湯燃焼停止を判断し、一方、流量センサ9からの入水信号を取り込み、前記給湯燃焼運転停止信号が加えられた以降に流量センサ9によって入水が検出されたときに再出湯開始を判断する。そして、給湯燃焼停止時から再出湯開始までの待機時間を計測し、計測した待機時間の値を弁絞り量制御手段28に加える。
【0027】
延長筒長さ検出部31は、延長筒51の長さ、すなわち、吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さを検出するものである。延長筒長さ検出部31は、本実施形態例では、ファン回転モード切替手段34のファン回転制御モード情報を取り込み、このモード情報から延長筒51の長さを検出するようになっている。具体的には、表1に示したように、延長筒51の長さLに応じてA,B,Cの3段階に定められたファン回転制御モードのうちの1つの制御モードが、ファン回転モード切替手段34によって設定されているために、例えばAモードが設定されている場合には、延長筒51の長さLは、L1 ≦L<L2 であると判断することができる。また、同様に、ファン回転制御モードがBモード、Cモードのときには、延長筒51の長さLは、それぞれ、L2 ≦L<L3 ,L3 ≦L≦L4 であると判断される。延長筒長さ検出部31は、このようにして求めた延長筒51の長さを弁絞り制御手段28に加える。
【0028】
なお、吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さに応じて、給湯熱交換器2の再出湯時の後沸き特性には違いが生じる。それというのは、図5に示すように、吸気延長管路52と排気延長管路53が並設されている場合に、吸気延長管路52を通る吸気空気は、排気延長管路53の排気熱風(例えば100 ℃〜120 ℃の風)の熱を受け取って加熱され(例えば、70℃以上に加熱され)、この加熱された空気が、給湯バーナ7の燃焼停止後のポストパージ期間(燃焼停止後、燃焼室22内の排気を外部へ排出するために燃焼ファン5を駆動させる期間)には給湯バーナ7を介して給湯熱交換器2に吹き付けられることになる。
【0029】
その吸気温風の温度は延長筒51の長さ(つまり、吸気延長管路52と排気延長管路53が並設している長さ)Lが長くなるに従って高温になり、上記吸気温風の温度が高くなるに従って給湯熱交換器2の滞留湯が冷めにくくなって、給湯熱交換器2の滞留湯の後沸き時間が吸気温風が高温になるに従って長くなり、かつ、後沸きの大きさも大きくなる。
【0030】
データ格納部30には、延長筒51の長さに応じて定められた水量制御弁絞り量制御データが格納されている。この格納データは、本実施形態例では、図2の(a)に示すように、待機時間をパラメータとした水量制御弁絞り量の関数データであり、グラフデータにより与えられている。
【0031】
同図に示す水量制御弁絞り量制御データは、延長筒51の長さLに応じて3段階の制御モード(Pモード、Qモード、Rモード)のデータとして与えられており、延長筒51の長さLが長くなるにつれて、すなわち、Pモード→Qモード→Rモードとなるにつれて、再出湯に備えた待機中の水量制御弁16の絞り量は小さくなり、延長筒51の長さLが短くなるにつれて、すなわち、Rモード→Qモード→Pモードとなるにつれて、水量制御弁16の絞り量は大きくなっている。また、各モードにおいて、水量制御弁16の絞り量は待機時間に応じて変化するようになっており、例えば、Rモードにおいては、待機時間が長くなるにつれて水量制御弁16の絞り量は小さくされている。
【0032】
なお、このような水量制御弁絞り量制御データは、予め実験等により求められる、図2の(b)に示すような待機時間と再出湯時の目標流量(再出湯湯温安定化が可能とされる入水流量)との相関データおよび、同図の(c)に示すような、目標流量と水量制御弁絞り量との相関データとにより導くことができる。
【0033】
弁絞り量制御手段28は、データ格納部30に格納された水量制御弁絞り量制御データに基づいて、吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さが長くなるにつれて再出湯に備えた待機中の水量制御弁16の絞り量を小さくし、並設長さが短くなるにつれて待機中の水量制御弁16の絞り量を大きくするものである。この制御に際し、弁絞り量制御手段28は、データ格納部30に格納した、図2の(a)に示すデータに基づき、前記延長筒長さ検出部31で求めた延長筒51の長さLに応じて、水量制御弁絞り量制御モードPモード、Qモード、Rモードのうちの1つの動作モードを選択し、さらに、待機時間計測部29で求められる待機時間に応じて水量制御弁16の絞り量を決定する。そして、この決定した絞り量で水量制御弁16を絞り、再出湯に備える。
【0034】
本実施形態例は以上のように構成されており、本実施形態例でも、従来例と同様に、燃焼制御部24による燃焼制御動作が行われて給湯バーナ7のバーナ燃焼が行われるが、このバーナ燃焼に際し、本実施形態例では、ファン回転モード切替手段34によって設定されたファン回転制御モードに基づいて燃焼ファン5の回転制御が行われる。また、延長筒長さ検出部31により、ファン回転モード切替手段34によって設定されたファン回転制御モードに基づいて延長筒51の長さLが求められ、この延長筒51の長さLの値が弁絞り量制御手段28に加えられる。そして、給湯燃焼が停止されると、この給湯燃焼停止時から再出湯開始までの待機時間が待機時間計測部29によって計測され、この待機時間が弁絞り量制御手段に加えられる。
【0035】
そうすると、弁絞り量制御手段28は、延長筒長さ検出部31によって求められた延長筒51の長さLに応じて選択した水量制御弁絞り量制御モードと、待機時間計測部29で求めた待機時間に応じて、再出湯に備えた待機中の水量制御弁16の絞り量を制御する。例えば、延長筒51の長さLがL1 以上L2 未満(L1 ≦L<L2 )のときには、図2の(a)に示すPモードの水量制御弁絞り量制御モードが選択され、かつ、待機時間が同図のTM であったとすると、水量制御弁16の絞り量が同図のA1 に大きく制御される。
【0036】
また、延長筒51の長さLがL2 以上L3 未満(L2 ≦L≦L3 )のときには、図2の(a)のQモードの水量制御弁絞り量制御データが選択されるために、待機時間が前記と同様にTM であったとしても、このときの水量制御弁16の絞り量は前記A1 よりも小さいA2 に設定され、さらに、延長筒51の長さLがL3 以上L4 以下(L3 ≦L≦L4 )のときには、Rモードの水量制御弁絞り量制御モードが選択されるために、待機時間が前記と同様のTM であっても、水量制御弁16の絞り量はさらに小さいA3 に設定され、制御される。
【0037】
そして、以上のような水量制御弁16の絞り量設定を行うことにより、延長筒51の長さLがL1 以上L2 未満の小さい長さであり、したがって、待機時間がTM 経過したときの後沸きの大きさも小さいときには再出湯に備えた待機中の水量制御弁16の絞り量を図2の(a)のA1 の値に大きくして待機することにより、図3の(a)の特性線bに示すように、再出湯直後の給湯熱交換器2への入水量を小さくして出湯量を小さくする。そうすると、例えば同図の特性線b′に示すように、水量制御弁16の絞り量を大きくせずに給湯熱交換器2への入水量を大きくしたときの、給湯熱交換器2の通水による残留湯温特性(特性線a′)のように湯温の降下が大きくなることはなく、同図の特性線aに示されるように残留湯温の降下の割合が抑制される。そのため、この残留湯温の降下分と、同図の特性線cに示す入水温度の上昇分とが一致し、同図の特性線sに示すように、給湯設定温度にほぼ近い湯温の出湯が行われる。
【0038】
一方、例えば延長筒51の長さLがL3 以上L4 以下で長いときには、待機時間TM 経過後の給湯熱交換器2の後沸きが、例えば図3の(b)に示すように大きく、かつ、長くなるために、弁絞り量制御手段28による水量制御弁16の絞り量を小さくし、給湯熱交換器2への入水量を多くすることで、給湯熱交換器2への入水による湯温の降下の割合が大きくなっても、通水による給湯熱交換器2の残留湯温特性は同図の特性線aに示すようになり、この湯温の降下分と入水温度の上昇分とがほぼ一致する。そのため、給湯設定温度とほぼ等しい湯温の出湯が、出湯量の多い状態で行われる。
【0039】
本実施形態例によれば、上記動作により、延長筒51の長さLに応じ、この長さLが長くなるにつれて再出湯に備えた待機中の水量制御弁16の絞り量を小さくし、長さLが短くなるにつれて待機中の水量制御弁16の絞り量を大きく制御することにより、延長筒51の長さLが長くなるにつれて大きくなる給湯熱交換器2の後沸き量に対応させて的確に入水量の制御を行うことが可能となり、それにより、給湯設定温度とほぼ等しい湯温の出湯を行うことができるし、水量制御弁16の絞り量を大きくする必要がないにも拘わらず、水量制御弁16の絞り量を過剰に大きくすることはないために、水量制御弁16の絞り量の過剰制御によって出湯量が小さくなることによる使い勝手の悪さを解消することができる。
【0040】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、水量制御弁絞り量制御データとして、図2の(a)に示したように、吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さLに応じて待機時間をパラメータとした3段階の水量制御弁絞り量制御モードを与えたが、水量制御弁絞り量制御データは必ずしも3つ(3段階)の水量制御弁絞り量制御モードによって与えられるとは限らない。例えば、前記並設長さLに応じた2つ又は4つ以上の水量制御弁絞り量制御モードを与えてもよいし、並設長さLに応じて連続的に水量制御弁絞り量を可変するように定めた水量制御弁絞り量制御データとしてもよい。また、水量制御弁絞り量制御データは必ずしもグラフデータにより与えるとは限らず、テーブルデータや演算式等によって与えても構わない。
【0041】
さらに、弁絞り量制御手段28は、図1の破線に示すように、入水温度センサ10によって検出される給湯熱交換器2への入水温を取り込んで、入水温が高くなるにつれて再出湯に備えた待機中の水量制御弁16の絞り量を小さくし、入水温が低くなるにつれて水量制御弁16の絞り量を大きくする構成としてもよい。
【0042】
それというのは、給湯熱交換器2への入水温が低いときには、給湯熱交換器2への入水による湯温の降下の割合が大きいために、待機時間や吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さLが同じであっても、給湯熱交換器2に水が通水されることによる給湯熱交換器2内の残留湯温の冷却が大きい。そのため、例えば図9に示すように、水量制御弁16の絞り量を小さくしたときに、給湯熱交換器2内の残留湯温が一気に冷却され、残留湯温の降下分に入水温の上昇分が間に合わず、この遅れΔtにより、同図の特性線sに示すように、アンダーシュートの湯が出湯されることがある。一方、給湯熱交換器2への入水温が高い場合には、給湯熱交換器2への入水による湯温低下の割合が小さいために、前記と同様の場合にも給湯熱交換器2への入水による残留湯温の降下分が少なく、特に水量制御弁16の絞り量を大きくする必要がない場合もある。
【0043】
したがって、吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さおよび待機時間の他に、この給湯熱交換器2への入水温を考慮して水量制御弁16の絞り量を制御すると、より一層確実に再出湯湯温安定化を図ることが可能となり、かつ、使い勝手のよい燃焼機器とすることができる。なお、このように、給湯熱交換器2への入水温も考慮して水量制御弁16の絞り量を制御するときには、例えば、データ格納部30に、吸気延長管路52と排気延長管路53の長さLと待機時間と給湯熱交換器2の入水温とをパラメータとした制御データを与えることにより、弁絞り量制御手段28による水量制御弁16の絞り量を制御することができる。
【0044】
さらに、上記実施形態例では、待機時間計測部29は、流量センサ9の流量検出信号に基づいて再出湯開始を判断したが、待機時間計測部29は、燃焼制御部24の制御動作の情報に基づいて再出湯開始を検知してもよいし、給湯管4の給湯栓1側に流水を検出するための流水スイッチ(給湯確認スイッチ)等のセンサを設け、このセンサのセンサ出力を用いて再出湯開始を検知するようにしてもよい。
【0045】
さらに、上記実施形態例では、延長筒長さ検出部31は、ファン回転モード切替手段34に設定されている延長筒51の長さ(吸気延長管路52と排気延長管路53の並設長さ)Lに対応したファン回転制御モードに基づいて延長筒Lの長さを検出したが、例えば、燃焼ファン5のファン風量を検出する風量センサを設け、この風量センサの検出ファン風量に基づいて延長筒51の長さLを検出するようにしてもよい。それというのは、例えば、予め定めた一定のファン回転数で燃焼ファン5を回転駆動させた場合に、延長筒51の長さLが長くなるに従って延長筒51の管路抵抗の増大により風量センサの検出ファン風量は小さくなることから、風量センサの検出ファン風量に基づいて延長筒51の長さを検出することができる。
【0046】
さらに、燃焼機器に延長筒長さ入力手段を設け、燃焼機器の施工時等に施工業者等によって延長筒51の長さを入力するようにし、この入力信号に基づいて弁絞り量制御手段28が延長筒51の長さを判断し、その判断結果によって水量制御弁16の絞り量を制御するようにしてもよい。
【0047】
さらに、上記実施形態例では、延長筒51は、吸気延長管路52と排気延長管路53の二重管構造であったが、図6の(a)に示すように、吸気延長管路52と排気延長管路53が隣接した二本管構造であってもよい。この場合は、屋外に出る部分のみが2重管(吸気と排気が接触する部分)となるので、アンダーシュート、オーバーシュート改善のための延長筒長さの設定はL′によって決まる。また、図6の(b)に示すように、吸気延長管路52を省略し、その代わりに器具ケース26にルーバ49を介して外部の空気を取り込むようにしたものでもよいし、屋外に配置する目的で製造される燃焼機器であれば、吸気延長管路および排気延長管路53を省略し、その代わりに器具ケース26に上記同様のルーバ49と、図6の(b)の破線で示すように排気管路55に連通する排気孔48とを設け、ルーバ49を介して外部の空気を取り込み、排気口48を介して排気ガスを外部へ排出するタイプのものであってもよい。
【0048】
上記のように、排気延長管路53のみを有する、あるいは、吸気延長管路52と排気延長管路53の両方がないタイプの給湯器において、上記実施形態例に示された屋内式の制御装置20と同一のものを用いて制御する場合には、排気ガスの熱によって吸気空気の温度が高温に加熱されることはないので、制御特性改善のために設定する延長筒長さ設定(延長筒長さ判断)を最短として制御する。
【0049】
さらに、上記実施形態例では、給湯バーナ7は、A,B,C面の燃焼面を備えた燃焼面切り換え方式の多段能力式の給湯バーナ7とし、燃焼機器はこの給湯バーナ7を有する給湯器としたが、本発明の燃焼機器は必ずしも多段能力式の給湯バーナを備えているとは限らず、1段の燃焼面を有する給湯バーナを備えた給湯器としてもよい。
【0050】
さらに、上記実施形態例では、燃焼機器として、給湯バーナ7を備えた単機能の給湯器について説明したが、本発明の燃焼機器は必ずしも単機能の給湯器とするとは限らず、例えば給湯機能と追い焚き機能とを備えた複合給湯器としてもよく、給湯バーナと燃焼ファンとを備えた様々な燃焼機器に適用されるものである。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、再出湯時の給湯熱交換器の後沸き特性が、燃焼機器に設けられた吸気延長管路とこの吸気延長管路の近傍に並設された排気延長管路の並設長さに応じて異なり、この並設長さが長いほど後沸きが大きく並設長さが短いほど後沸きが小さいことに着目し、例えば、この並設長さが長くなるにつれて再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくし並設長さが短くなるにつれて待機中の水量制御弁の絞り量を大きく制御するようにしたものであるから、後沸きが小さいときには水量制御弁の絞り量を大きくして待機し、再出湯時の出湯量を小さくし、再出湯直後に多量の水が給湯熱交換器に入水しないようにすることで、給湯熱交換器内の残留湯温の急激な低下を抑制し、それにより、アンダーシュートの湯の出湯を抑制して再出湯湯温安定化を図ることができる。
【0052】
また、本発明によれば、前記の如く、例えば、吸気延長管路と排気延長管路の並設長さが長くなるにつれて、再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくするが、前記並設長さが長いときには給湯熱交換器の後沸きが大きいために、水量制御弁の絞り量が小さいことにより再出湯直後に多めの水が給湯熱交換器に入水して給湯熱交換器内の湯が急激に冷やされても、再出湯時にアンダーシュートが起こる心配はないと共に、水量制御弁の絞り量を小さくした分だけ多めの湯を再出湯直後から使用することが可能となり、使い勝手をよくすることができる。
【0053】
また、前記水量制御弁絞り量制御データは給湯バーナの給湯燃焼停止から再出湯開始までの待機時間をパラメータとした水量制御弁絞り量の関数データによって与えられている本発明によれば、待機時間に応じて異なる再出湯時の給湯熱交換器の後沸き特性に対応して水量制御弁の絞り量を制御することが可能となり、水量制御弁絞り量の制御による再出湯湯温安定化等の効果を非常に効果的に発揮することができる。
【0054】
さらに、前記弁絞り量制御手段は、給湯熱交換器への入水温を取り込んで該入水温が高くなるにつれて前記再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくし入水温が低くなるにつれて前記水量制御弁の絞り量を大きくする構成とした本発明によれば、入水温が低いときには水量制御弁の絞り量を大きくして再出湯時の出湯量を小さくし、再出湯直後に多量の水が給湯熱交換器に入水しないようにすることで、給湯熱交換器内の残留湯温の急激な低下を抑制することができるために、より一層再出湯湯温安定化を効果的に図ることができると共に、給湯熱交換器への入水温が高く、再出湯直後に多めの水が給湯熱交換器に入水しても給湯熱交換器内の湯が急激に冷やされることはないときには、水量制御弁の絞り量を小さくし、その分だけ使い勝手をより一層よくすることができる。
【0055】
さらに、前記燃焼ファンが燃焼室の排気側に設けられ、この燃焼ファンの駆動により給湯バーナ燃焼の排気を吸い出す構成とした本発明によれば、燃焼ファンの駆動により給湯バーナ燃焼の排気ガスを吸い出すので排気ガスをより効率的に外部へ排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼機器の一実施形態例の制御部要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態例の燃焼機器に与えられている水量制御弁絞り量制御データの例を示すグラフである。
【図3】上記実施形態例の燃焼機器による水量制御弁絞り量制御動作とこの制御動作に伴う出湯湯温変化の一例を示す説明図である。
【図4】上記実施形態例の燃焼機器に与えられているファン回転制御モード毎のファン回転数と燃焼能力の関係例を示すグラフである。
【図5】上記実施形態例の燃焼機器である給湯器を示すシステム構成図である。
【図6】燃焼機器の吸排気手段の他のシステム構成例を示す説明図である。
【図7】一般的な給湯器を示すシステム構成図である。
【図8】再出湯時の水量制御弁の絞り量制御による給湯熱交換器内湯温の降下制御動作の一例を示す説明図である。
【図9】給湯熱交換器への入水温が低いときに、水量制御弁を全開として再出湯を行ったときの再出湯湯温変化を示すグラフである。
【符号の説明】
2 給湯熱交換器
7 給湯バーナ
10 入水温度センサ
16 水量制御弁
28 弁絞り量制御手段
29 待機時間計測部
30 データ格納部
31 延長筒長さ検出部
51 延長筒
52 吸気延長管路
53 排気延長管路
Claims (5)
- 給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯バーナと、給湯バーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファンと、前記給湯熱交換器を通る水量を調節する水量制御弁とを備え、給湯燃焼停止時に水量制御弁の絞り量を予め定めた絞り量として待機して再出湯を行うタイプの燃焼機器において、吸気延長管路と排気延長管路の並設長さに応じ定められた水量制御弁絞り量制御データに基づいて、前記待機中の水量制御弁の絞り量を制御する弁絞り量制御手段が設けられていることを特徴とする燃焼機器。
- 給湯熱交換器の加熱燃焼を行う給湯バーナと、給湯バーナ燃焼の給排気を行う燃焼ファンと、前記給湯熱交換器を通る水量を調節する水量制御弁とを備え、給湯燃焼停止時に水量制御弁の絞り量を予め定めた絞り量として待機して再出湯を行うタイプの燃焼機器において、燃焼機器の器具の本体から外部へ導出され燃焼ファンの駆動により外部の空気を器具内に取り込む吸気延長管路と、この吸気延長管路の近傍に並設され燃焼ファンの駆動により給湯バーナの排気を外部へ排出する排気延長管路とを有し、該吸気延長管路と排気延長管路の並設長さに応じ定められた水量制御弁絞り量制御データに基づいて、該吸気延長管路と排気延長管路の並設長さが長くなるにつれて前記再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくし並設長さが短くなるにつれて前記待機中の水量制御弁の絞り量を大きくする弁絞り量制御手段が設けられていることを特徴とする燃焼機器。
- 水量制御弁絞り量制御データは給湯バーナの給湯燃焼停止から再出湯開始までの待機時間をパラメータとした水量制御弁絞り量の関数データによって与えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃焼機器。
- 弁絞り量制御手段は、給湯熱交換器への入水温を取り込んで該入水温が高くなるにつれて前記再出湯に備えた待機中の水量制御弁の絞り量を小さくし入水温が低くなるにつれて前記水量制御弁の絞り量を大きくする構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の燃焼機器。
- 燃焼ファンが燃焼室の排気側に設けられ、この燃焼ファンの駆動により給湯バーナ燃焼の排気を吸い出す構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の燃焼機器。
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| JPH09303866A (ja) | 1997-11-28 |
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