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JP3755671B2 - 加圧分配方法及びそのための装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、化粧料、塗料等の製品を加圧剤と共に容器に収納し、容器口部に取り付けた分配弁を操作して加圧剤の内圧で製品を取り出すようにした加圧分配方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状、泡状若しくは粉状の化粧料、塗料等の製品を加圧剤と共に容器に収納し、容器口部に取り付けた分配弁を操作して加圧剤の内圧で製品を取り出すようにした加圧分配装置は公知である。
【0003】
また、容器内部に製品を収納した内袋あるいは内容器を備え、外容器と内容器の間に液化ガス、あるいは圧縮ガスを加圧剤として充填することで、その圧力により内容器をおしつぶして製品を取り出すようにした加圧分配装置も公知であり広く利用されている。
【0004】
このようないわゆる2重構造エアゾール容器は比較的高粘度の製品でも吐出が可能であり、かつ使い切っても容器内に吐出されず残っている未吐出残量も内袋が可撓であることにより少ない。
【0005】
また、前述の容器では、加圧剤のみが吐出され製品が最後まで吐出できないという恐れがあるため吐出可能な状態は正立若しくは倒立のいずれか一方であるのが普通であり、使用する状態がかなり限定されるという問題があった。これに対して、この様な2重構造容器の場合は、加圧剤が製品と分離されており通常使用ではガスが吐出されないため容器をいずれの方向に向けても吐出可能であるというメリットがある。
【0006】
しかしながら、こういった2重構造エアゾール容器を機能させるためには内袋の外側に加圧剤を導入する必要があるが、そのためには、この加圧剤の注入弁を容器の底等に設けるなどの手立てを講ずる必要がある。また、これを充填するためにはこの注入弁に対応した専用の充填設備を設ける必要があり、結局装置を必然的に高価にすると共に加圧剤と製品の容器への導入工程を複雑にするという問題があった。
【0007】
又、容器内部にガス状加圧剤の透過を許容する可撓性の内袋を配置し、該内袋に製品を仕切った状態で収納すると共に、加圧剤の圧力を内袋の内外で平衡して、内袋内の製品を分配弁の操作により取り出すようにした加圧分配装置が知られており、例えば特開平5−254579号公報に開示されている。
【0008】
この装置でも、前記2重構造容器と同様に内袋の外側に加圧剤を導入するためのスペースを設け、このスペースに加圧剤を導入するものであり、加圧剤は内袋の外側、内袋と容器との間の空間に導入され、内袋の外部から内袋の内部に向かって加圧剤を透過させるようになっており、製品は内袋内に加圧剤と共に若しくは単独で導入され、内袋の外部から内部に向う加圧剤の透過により、内外の圧力を平衡させるようになっている。
【0009】
この公知の装置の欠点は、内袋の外側に加圧剤を導入するための注入弁を容器の底に設ける必要がある。かかる弁の存在は装置を必然的に高価にすると共に、加圧剤と製品の容器への導入工程を複雑にする。又、注入弁を備えない容器にあっては、加圧剤を低温で液化して導入し、内袋への製品の導入完了まで、加圧剤の液化状態が維持されるように容器を低温に保持しておかなければならない。
【0010】
更に、加圧剤を内袋の外側に導入する従来公知の装置にあっては、加圧剤を導入するためのスペース分だけ製品を収納するスペースが減少されてしまうという欠点もあった。
【0011】
発明が解決しようとする課題】
この発明は、加圧剤を内袋の外側には導入せず、内袋内に製品と共に導入し、導入後加圧剤を内袋を透過して外側に移動させることにより、加圧剤と製品の充填をきわめて簡単に行うことが出来ると共に、内袋の外部に存在する加圧剤の圧力で可撓性を有する内袋を圧縮して製品を吐出させるようにした加圧方法及び装置を提供せんとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明が採った手段は、容器本体(1)内に、厚み10〜500ミクロンの単一の素材からなる可撓性を有した内袋(8)を容器本体 ( ) の内面に密着させつつ口部を整合して配置した後、内袋(8)内に製品を充填し、その後容器本体(1)の口部に分配弁(3)を取り付け、該分配弁(3)を介して内袋(8)内にガス状の加圧剤を導入し、該加圧剤を内袋の内側から外側に透過させて内袋(8)を外側から加圧させて内袋を圧縮し、充填された製品を分配弁(3)を介して吐出させるようにしたことを特徴とする。
【0013】
又、容器本体(1)の口部に分配弁(3)を取り付け、容器本体(1)内に内袋(8)を容器本体(1)の内面に密着した状態で配置し、内袋(8)内にガス状の加圧剤と共に製品を導入して収納し、内袋(8)は加圧剤の透過を許容し得る厚み10〜500ミクロンの単一の素材からなり、可撓性を有しており、充填された内袋(8)内の加圧剤のみを内袋(8)の外側に透過させて内袋を加圧するようにしたことを特徴とする加圧分配装置である。
【0015】
更に、加圧剤が、液化プロパンガス、ジメチルエーテル、フロンのいずれか又は複数からなり、内袋(8)はこの加圧剤を透過自在であることを特徴とする。
【0016】
更に、内袋(8)が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の単一樹脂素材からなり、加圧剤により変形収縮自在であることを特徴とする。
【0017】
更に、分配弁(3)が容器本体(1)の内底部に向って延びるディッピングチューブ(7)を備えていることを特徴とする。
【0018】
更に、内袋(8)が、350ミクロン以下の厚みを有していることを特徴とする。
【0019】
【作用】
分配弁を取り付けた容器の口部に、加圧剤のみの透過を許容する可撓性の内袋の口部周縁を密封した状態で取り付け、内袋内に加圧剤と製品を導入する。内袋は容器の内面に密着した状態で位置づけられており、内袋を透過して容器と内袋との間に入り込んだ加圧剤が内袋を圧縮し、製品が吐出される。内袋が製品の減少に従って収縮して行く為、容器を横向に倒したりしたときでも、図3に示すように容器の口部若しくはディッピングチューブの開口に製品が存在しており、吐出不良が発生したり、加圧剤のみが噴出されてしまうことがない。内袋の厚みは10〜500ミクロンであることが好ましく、10ミクロンより薄い場合は内袋の機械的強度が不十分であり、また500ミクロンより厚い場合には透過したガスの圧力では内袋が十分圧縮されなかったり、またガスが透過する速度が遅く、必要十分な圧力が得られるまでにかなりの時間を要するかあるいは得られないことがある。
【0020】
内袋の材質の違いにおいては、例えばLDPEを用いた場合はその厚みが40ミクロン前後が良好であり、PPでは20〜30ミクロン、PETでは10〜15ミクロンのものが良好であった。
【0021】
【発明の効果】
この発明によれば、容器への内袋の取り付け、加圧剤と製品の導入が容易であり、製造コストの減少を図ることが出来ると共に、製品の吐出不良や加圧剤のみの噴出を生ずるおそれが少なくなる。
【0022】
【実施例】
以下に図面を参照しつつ、この発明の好ましい実施例を詳細に説明する。図において、(1)は容器本体であって、口部(2)は分配弁(3)を取り付けた蓋板(4)で封止される。容器本体(1)はアルミ、ブリキ、鉄等の金属若しくは合成樹脂で形成され耐圧構造となっている。容器本体(1)はその底に、必要に応じて使用後に加圧剤を排出するための排出弁を備えていても良い。分配弁(3)は、外部に延び出すステム(5)に取り付けられたハンドル(6)を操作するとき、開弁して製品を吐出することが出来るものであれば良く、特にその構造や寸法は限定されない。ハンドル(6)は好ましくは吐出ノズルを兼ねている。分配弁(3)はこの容器が正立使用を目的とする場合には容器本体(1)の内底部に向かって延びるディッピングチューブ(7)を備えているが倒立使用の場合には、ディッピングチューブ(7)は不要である。
【0023】
(8)は容器本体(1)内に取り付けられた内袋であって、加圧剤の透過を許容し得る厚さ10〜500ミクロンの単一素材からなる袋であって、可撓性を有する。内袋(8)の厚みは、400ミクロン以下が好ましく、更に詳細には10〜350ミクロンの範囲のものが特に好ましい。内袋(8)はその口部を容器本体(1)の口部にシールした状態で固着されると共に、容器本体(1)の内面に密着されている。内袋(8)の口部シールは、図示のように蓋板(4)を容器本体(1)の口部に巻締めて固着するとき蓋板(4)と容器口部との間に挟み込んで固着されるが、分配弁(3)のハウジングに固着してシールしても、或は分配弁(3)と容器本体(1)との間に挟み込まれるパッキン(9)に接合してシールしても良い。内袋(8)は、容器本体(1)の内面に剥離層として形成しても良い。内袋(8)は、加圧剤である液化プロパンガス、ジメチルエーテル、フロン等を透過することが出来ると共に、製品を透過させることがなく、且製品に侵されないものであることが必要であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の10〜500ミクロンの厚みを有する単一素材からなり、自己収縮せず、製品の減少に伴って変形収縮し、中身を吐出しきるような可撓性を有する。
【0024】
製品は、加圧剤と共に内袋(8)内に導入される。導入される製品は、化粧料、塗料、薬剤等の液状若しくは粉状の物品であり、従来この種装置によって分配されている全ての製品に適用することが出来る。導入された加圧剤は内袋(8)を透過して、内袋(8)と容器本体(1)との間に入り、内外の圧力が均衡する。分配弁(3)を操作して製品を吐出し、減少するに従って内袋(8)は図2に示すように変形収縮して来る。
【0025】
図4を参照して、分配装置の製造工程の一例を説明する。先ず口部を開放した容器本体(1)の内部に内袋(8)を口部を整合して配設した後(図4)、口部を通して内袋(8)内に製品を充填する(図4)。次に容器本体(1)の口部に分配弁(3)を装着する(図4)。その後、該分配弁(3)を介して内袋(8)内に加圧剤を充填する(図4)。充填された加圧剤は、内袋(8)を透過して、内袋(8)と容器本体(1)との間に入り、内袋(8)を外側より圧縮する(図4)。
【0026】
図3に示すように容器本体(1)を横向きに倒した状態においても、内袋(8)の変形収縮により、分配弁(3)若しくはディッピングチューブ(7)が製品(9)のレベルより下に位置しているため、吐出が不能となったり、加圧剤のみが噴出してしまうようなおそれがない。従来は、図5に示すように、製品(9)の量が減少して来ると、分配弁(3)又はディッピングチューブ(7)が製品(9)のレベルより上に位置してしまうため、製品の吐出が不能となったり、加圧剤のみが噴出してしまうという問題があった。
【0022】
充填される製品が、比較的高粘度でありまた容器内壁に付着しやすい性状であっても、本機構容器を用いることにより、使用末期においては内袋がその外側に発生した圧力により変形収縮し製品を押し出し、残量になることなくほぼ全量吐出することができる。本発明の容器はかかる特徴を簡易にかつ比較的安価に実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦断面図
【図2】使用時の縦断面図
【図3】横倒時の縦断面図
【図4】この発明に係る分配装置の製造工程を示す工程図
【図5】従来の装置の図3と同様の図
【符号の説明】
(1) 容器本体
(2) 口部
(3) 分配弁
(4) 蓋板
(5) ステム
(6) ハンドル
(7) ディッピングチューブ
(8) 内袋
(9) 製品

Claims (8)

  1. 容器本体(1)内に、厚み10〜500ミクロンの単一の素材からなる可撓性を有した内袋(8)を容器本体()の内面に密着させつつ口部を整合して配置した後、内袋(8)内に製品を充填し、その後容器本体(1)の口部に分配弁(3)を取り付け、該分配弁(3)を介して内袋(8)内にガス状の加圧剤を導入し、該加圧剤を内袋の内側から外側に透過させて内袋(8)を外側から加圧させて内袋を圧縮し、充填された製品を分配弁(3)を介して吐出させるようにしたことを特徴とする加圧分配方法。
  2. 加圧剤が、液化プロパンガス、ジメチルエーテル、フロンのいずれか又は複数からなり、内袋(8)はこの加圧剤を透過自在であることを特徴とする請求項1記載の加圧分配方法
  3. 内袋(8)が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートから選択された単一の樹脂素材からなり、加圧剤により変形収縮自在であることを特徴とする請求項1又は2記載の加圧分配方法
  4. 分配弁(3)が容器本体(1)の内底部に向って延びるディッピングチューブ(7)を備えていることを特徴とする請求項1記載の加圧分配方法
  5. 容器本体(1)の口部に分配弁(3)を取り付け、容器本体(1)内に内袋(8)を容器本体(1)の内面に密着した状態で配置し、内袋(8)内にガス状の加圧剤と共に製品を導入して収納し、内袋(8)は加圧剤の透過を許容し得る厚み10〜500ミクロンの単一の素材からなり、可撓性を有しており、充填された内袋(8)内の加圧剤のみを内袋(8)の外側に透過させて内袋を加圧するようにしたことを特徴とする加圧分配装置。
  6. 加圧剤が、液化プロパンガス、ジメチルエーテル、フロンのいずれか又は複数からなり、内袋 ( ) はこの加圧剤を透過自在であることを特徴とする請求項5記載の加圧分配装置。
  7. 内袋 ( ) が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートから選択された単一の樹脂素材からなり、加圧剤により変形収縮自在であることを特徴とする請求項5又は6記載の加圧分配装置。
  8. 分配弁 ( ) が容器本体 ( ) の内底部に向って延びるディッピングチューブ ( ) を備えていることを特徴とする請求項5記載の加圧分配装置。
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