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JP3758540B2 - ポリエチレン組成物およびその組成物からなる成形物 - Google Patents
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JP3758540B2 - ポリエチレン組成物およびその組成物からなる成形物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレン組成物およびそれを用いて成形してなる成形物に関する。本発明のポリエチレン組成物は、フィルム、シート等の成形物の製造に好適であり、リサイクル性に優れ、加工熱安定性およびリサイクル時の耐変色性に優れ、成形時の目ヤニが発生しにくいものである。本発明のポリエチレン組成物より得られるフィルムやシートなどの成形物は、リサイクル性に優れ、加工熱安定性、耐変色性に優れている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
フィルム・シート等の成形では、成形物を再び原料と共に成形することが一般的に行われている。この方法は樹脂の立場から見ると、複数回の熱履歴を受けることとなり、熱や酸化による劣化を受けやすくなる。この問題解決のため、酸化防止剤を樹脂に添加することで複数の熱履歴でも劣化しにくい樹脂を提供してきた。
本発明は、さらにフィルム、シート等の成形物の製造に好適に用いることが出来、リサイクル性に優れ、加水分解性が抑制され、味臭覚のない、フィッシュアイの発生を抑制した耐変色性に優れ流動性変化の少ない連続生産性に優れるなどの加工熱安定性に優れるポリエチレン組成物およびその成形物を提供することである。
【0003】
【発明が解決するための手段】
本発明は、下記特性(A)を有するメタロセン触媒より製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体50重量%以上を含むポリエチレン100重量部と下記一般式(1)で表される成分0.01〜0.5重量部、下記一般式(2)で表される成分0.01〜0.5重量部および下記一般式(3)で表される成分0.01〜0.5重量部とを含むポリエチレン組成物に関する。
(A)エチレン−α−オレフィン共重合体:
(A−1)密度(d)が、0.88〜0.96(g/cm3)。(A−2)190℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR2.16)が、0.01〜200(g/10分)。(A−3)190℃、10.0Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR10.0)と190℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR2.16)との比(MFR10.0)/(MFR2.16)が、1〜20。
【化1】
Figure 0003758540
(式中、R1は、メチル基を示し、R2及びR3は、tert−ブチル基を示し、R4は、炭素数1〜30のアルキル基を示す。)
【化2】
Figure 0003758540
(式中、R5及びR6は、tert−ブチル基を示す。)
【化3】
Figure 0003758540
(式中、R7及びR8は、tert−ブチル基を示し、R9は、炭素数1〜30のアルキル基を示す。)
【0004】
さらに本発明は、上記ポリエチレン組成物を用いて成形してなる成形物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のポリエチレン組成物は、下記特性(A)を有するメタロセン触媒より製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体50重量%以上を含むポリエチレン100重量部と、
下記一般式(1)で表される成分0.01〜0.5重量部、好ましくは成分0.015〜0.4重量部、さらに好ましくは成分0.02〜0.3重量部、より好ましくは成分0.02〜0.2重量部、特に好ましくは成分0.03〜0.1重量部、
下記一般式(2)で表される成分0.01〜0.5重量部、好ましくは成分0.02〜0.4重量部、さらに好ましくは成分0.03〜0.3重量部、より好ましくは成分0.04〜0.2重量部、特に好ましくは成分0.05〜0.15、および下記一般式(3)で表される成分0.01〜0.5重量部、好ましくは成分0.03〜0.4重量部、さらに好ましくは成分0.05〜0.3重量部、より好ましくは成分0.07〜0.25重量部、特に好ましくは成分0.1〜0.2重量部とを含むポリエチレン組成物である。
【0006】
特性(A):メタロセン触媒より製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体。
(A−1)密度(d)が、0.88〜0.96(g/cm3)、好ましくは0.885〜0.958(g/cm3)、さらに好ましくは0.89〜0.957(g/cm3)、より好ましくは0.90〜0.955(g/cm3)、特に好ましくは0.91〜0.95(g/cm3)の範囲。
(A−2)190℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR2.16)が、0.01〜200(g/10分)、好ましくは0.05〜150(g/10分)、さらに好ましくは0.1〜50(g/10分)、より好ましくは0.2〜20(g/10分)、特に好ましくは0.5〜10(g/10分)の範囲。
(A−3)190℃、10.0Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR10.0)と190℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR2.16)との比(MFR10.0)/(MFR2.16)が、1〜20、好ましくは1.5〜15、さらに好ましくは2〜10、より好ましくは3〜8、特に好ましくは4〜7の範囲。
【0007】
【化7】
Figure 0003758540
(式中、Rは、水素原子又はメチル基を示し、R及びRは、tert−ブチル基を示し、Rは、炭素数1〜30のアルキル基、好ましくは炭素数1〜25のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。Rは、直鎖状アルキル基が好ましい。)
【0008】
【化8】
Figure 0003758540
(式中、R及びRは、tert−ブチル基を示す。)
【0009】
【化9】
Figure 0003758540
(式中、R及びRは、tert−ブチル基を示し、Rは、炭素数1〜30のアルキル基、好ましくは炭素数3〜26のアルキル基、さらに好ましくは炭素数5〜24のアルキル基、より好ましくは炭素数10〜24のアルキル基、特に好ましくは炭素数15〜22のアルキル基を示す。Rは、直鎖状アルキル基が好ましい。)
【0010】
上記メタロセン触媒より製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体の特性のうち、
(1)密度が上記の範囲内では、加工熱安定性に優れるために好ましい。密度が上記の範囲より小さい場合は、成形品のブロッキング性に劣る場合があり取り扱いにくくなるため好ましくない。
(2)MFR2.16が上記の範囲内では、加工熱安定性に優れるために好ましい。MFR2.16が上記の範囲より小さい場合は、成形加工時にモーター負荷・樹脂圧力が増大するため成形性が劣り、大きい場合は成形品の外観が劣る場合がある。
(3)(MFR10.0)/(MFR2.16)が上記の範囲内では、加工熱安定性に優れるために好ましい。(MFR10.0)/(MFR2.16)が上記の範囲より小さい場合は、成形加工時にモーター負荷・樹脂圧力が増大するため成形性が劣るため好ましくない。
【0011】
本発明のポリエチレン組成物において、ポリエチレン100重量部に対し、上記一般式(1)、(2)および(3)の配合量が上記範囲内では、熱安定性や耐変色性などの加工熱安定性に優れ、味臭覚に優れ、成形性に優れ、リサイクル性に優れる。
【0012】
エチレン−α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒の存在下にエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合により製造することができる。
上記炭素数3〜10のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、シクロヘキセンなどが挙げられる。
【0013】
上記エチレンとα−オレフィンとの共重合体中のα−オレフィンから誘導される繰り返し単位は、通常、好ましくは15モル%以下の範囲、さらに好ましくは0.1〜10モル%の範囲で、特に好ましくは0.1〜8モル%の範囲で含まれている。α−オレフィンは、エチレン−α−オレフィン共重合体中に単独であっても、二種以上含まれていてもよい。
【0014】
メタロセン触媒としては、公知のメタロセン触媒を用いることが出来る。メタロセン触媒としては、▲1▼周期律表第IV又はV族遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウム化合物及び/又はイオン性化合物の組合せ、▲2▼有機アルミニウムオキシ化合物と、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族又はV族の遷移金属化合物などの公知のオレフィン重合用などのメタロセン触媒を用いることが出来る。
【0015】
周期律表第IV又はV族遷移金属としては、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)などが好ましい。
【0016】
そのメタロセン化合物とは、少なくとも一個のシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、ヒドロカルビル珪素などによって架橋されたもの、さらにシクロペンタジエニル基が酸素、窒素、燐原子に架橋されたものを配位子とする公知のメタロセン化合物をいずれも使用できる。
【0017】
これらのメタロセン化合物の具体例としては、ジメチルシリル(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',5'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリル(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',5'−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライドなどのケイ素架橋型メタロセン化合物、、エチレンビスインデニルジルコニウムジクロライド、エチレンビスインデニルハフニウムジクロライド、エチレンビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(メチルインデニル)ハフニウムジクロライドなどのインデニル系架橋型メタロセン化合物を挙げることができる。
【0018】
本発明でメタロセン化合物との組合せで用いられる有機アルミニウム化合物としては、一般式、(−Al(R)O−)nで示される直鎖状、あるいは環状重合体(Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はRO基で置換されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)であり、具体例としてRがそれぞれメチル、エチル、イソブチル基である、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、イソブチルエチルアルモキサンなどが挙げられる。
【0019】
さらに、その他の有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルハロゲノアルミニウム、セスキアルキルハロゲノアルミニウム、アルケニルアルミニウム、ジアルキルハイドロアルミニウム、セスキアルキルハイドロアルミニウムなどが挙げられる。
【0020】
イオン性化合物としては、一般式、C+・A-で示され、C+は有機化合物、有機金属化合物、あるいは無機化合物の酸化性のカチオン、又はルイス塩基とプロトンからなるブレンステッド酸であり、メタロセン配位子のアニオンと反応してメタロセンのカチオンを生成することができる。それらの具体例としては、特開平4−253711号公報、同4−305585号公報、特公表平5−507756号公報、同5−502906号公報に記載されたようなものを用いることができる。
【0021】
特に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオンとトリフェニルカルボニウムカチオンあるいはジアルキルアニリニウムカチオンとのイオン化合物が好ましい。これらのイオン化合物は、前記の有機アルミニウム化合物と併用することができる。
【0022】
メタロセン触媒によるエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合の方法としては、良く知られた各種の方法を採用でき、不活性ガス中での流動床式気相重合あるいは攪拌式気相重合、不活性溶媒中でのスラリー重合、モノマーを溶媒とするバルク重合など公知の重合方法を用いることが出来る。
【0023】
上記ポリエチレンは、メタロセン触媒より製造される(A)エチレン−α−オレフィン共重合体の他に、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン触媒より製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体を除く他のエチレン−α−オレフィン共重合体などのエチレン系樹脂を50重量%以下、好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下、特に10重量%以下含むことができる。
【0024】
高密度ポリエチレンとしては、ポリエチレン単独重合体あるいはエチレンと少量のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。例えば、エチレンとアルミナ又はシリカ−アルミナに担持した酸化クロム等の触媒を用いて重合することによって得られるフィリップス法ポリエチレン、アルミナに担持した酸化モリブデン等の触媒を用いて重合することによって得られるスタンダード法ポリエチレン、遷移金属化合物と有機金属化合物よりなるチーグラー系触媒を用いて重合することによって得られるポリエチレンなどが挙げられる。
【0025】
低密度ポリエチレンとして、高圧法ラジカル重合により製造することができる高圧法低密度ポリエチレンを用いることが出来る。
高圧法低密度ポリエチレンなどの低密度ポリエチレンとしては、エチレンの単独重合体の他、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の他のモノマーとの共重合体を用いることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる場合は、共重合体中の酢酸ビニルから誘導される繰り返し単位は、通常、20wt%以下であることが好ましい。
【0026】
上記ポリエチレンまたは本発明のポリエチレン組成物は、各成分をバンバリーミキサー、ロールミキサー、ニーダー、高速回転ミキサー、押出機等の各種混練機、好ましくは単軸もしくは2軸押出機を用いて混合・混練して得ることができる。また、フィルムインフレーション若しくはTダイ成形加工時に混練することもできる。また、適当な良溶媒を用いて、溶液ブレンドによって混合することもできる。
【0027】
本発明のポリエチレン組成物または上記ポリエチレンは、用途に応じて、高級脂肪酸、高級脂肪族アミド、金属せっけん、グリセリンエステル等の滑剤、天然シリカ、合成シリカ、タルク、合成ゼオライト、PMMA架橋体、珪藻土等のアンチブロッキング剤、フェノール系、りん系、BHT等の酸化防止剤、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、HALS等の紫外線吸収剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、りん系、ハロゲン系等の難燃剤、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、カーボンブラック等の無機・有機充填剤、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、酸化鉄、群青等の顔料、帯電防止剤、界面活性剤などを本発明の特性が損なわれない範囲で添加することができる。
高級脂肪酸及び/又は高級脂肪族アミドは、ポリエチレン100重量部に対し好ましくは100〜2000ppmの範囲、さらに好ましくは200〜1500ppmの範囲、より好ましくは300〜1000ppmの範囲、特に好ましくは400〜800ppmの範囲で添加することが出来る。
【0028】
本発明のポリエチレン組成物は、Tダイ成形、インフレ成形、カレンダー成形などのフィルムやシートに容易に成形することができ、文房具、建設、資材、食品、化粧品、医薬品などに用いる各種のフィルム、シートなどを製造できる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
特性値は次のようにして測定した。
【0030】
ポリエチレンおよびポリエチレン組成物の測定法
[1]密度: JIS・K7112に準拠して、190℃での2.16kg荷重におけるMFR測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、1時間かけて室温まで徐冷したサンプルを密度勾配管を用いて測定した。
[2]メルトフローレート(MFR2.16): JIS・K7210に準拠して、メルトインデクサを用いて190℃における2.16kg荷重での10分間にストランド状に押し出される樹脂の重量を測定することにより求めた。
[3]メルトフローレート比(MFR10.0)/(MFR2.16): 上記[2]メルトフローレートの方法と同様に10.0kg荷重で求めたMFR10.0をMFR2.16で除した値。
【0031】
・ポリエチレン組成物の評価方法
1.熱安定性評価(加工熱安定性評価)
(1)ペレット作成:
エチレン−α−オレフィン共重合体、添加剤および安定剤としてステアリン酸カルシウム(日本油脂社製)500ppmとをドライブレンドし、二軸押出機(池貝鉄工製、型式:PCM45)にて混練、押出し、ペレットを得る。
(2)繰り返し押出し:
上記(1)で得たペレット100kgを押出機(池貝鉄工社製FS65、L/D:28、スクリュー:フルフライト、圧縮比:2.7、設定温度:250℃、吐出量:約36kg/時、樹脂温度:270℃、メッシュ:#200、雰囲気:大気オープン)を用いて、押出しを繰り返し行い、繰り返し回数3、5および10で押し出される樹脂を約5mmに切断し、繰り返し押出ペレットを得る。繰り返し押出ペレットについて、メルトフローレート、メルトフローレート比、混練機トルク、フィッシュアイおよびペレットカラーの評価を行なう。
【0032】
(2−1)混練機トルクの評価:
上記(2)で得た繰り返し押出ペレットの混練時の評価を、ブラベンダー(ブラベンダープラストグラフW50E)を用いて以下のようにして行った。
混練条件は、サンプル量:40g、設定温度:230℃、回転数:50rpm、樹脂温度:約240℃、雰囲気:大気オープン、混練時間:最大20分。
評価は、以下の方法で行う。
▲1▼ブラベンダーの混練時間と混練トルクとは、一例として図1に示すような曲線が得られる。混練初期は、樹脂温度が低くトルクは高い、その後樹脂温度の上昇によりトルクは次第に低下し、トルク変化が少ない状態が継続する。
▲2▼トルク底点は、混練開始から10分以内で最もトルク値の小さな値(トルクA)とする。さらに混練すると、トルク値が上昇を始める。トルク底点より10%トルクが増加する点をトルクBとする。
▲3▼トルクAを含み混練時間に関係なく混練トルク一定の直線をXとする。
混練トルクと混練時間との曲線に対し、トルクBでの接線Yを引き、この接線Yと直線Xとの交点の混練時間(C)を読みとり、この読みとる混練時間(C)を混練機トルク上昇時間とする。
評価としては、この混練機トルク上昇時間の大きい方が加工熱安定性が良い。
【0033】
(2−2)フィッシュアイの評価:
上記(2)で得た繰り返し押出ペレット10kgを小型Tダイ成形機(押出機:30mmφフルフライトスクリュー、Tダイ:300mm幅、冷却ロール表面:鏡面)にて50μm厚みのフィルムを成形する。このフィルムを欠点検査機(キーエンス製、検出装置:CCDカメラ)にてフィッシュアイ個数(個/m)を計測する。計測結果は、核部直径によりL(1mm以上)、M(0.5〜1mm)、S(0.2〜0.5mm)、SS(0.1〜0.2mm)に分類表示するように設定した。尚、成形条件は、成形温度:200℃、冷却ロール温度:40℃、成形速度:8m/分である。
【0034】
(2−3)ペレットカラーの評価:
上記(2)で得た繰り返し押出ペレットのYIおよびW(BY)値を、色差計(日本電色製、ND1001DP)にて測定する。
(3)目ヤニ頻度:
上記(2)繰り返し押出し評価試験中に、押出機のダイス出口の樹脂ストランド周辺に目ヤニが発生する場合がある。目視観察において、押出機より安定したペレットが得られないと判断する場合、ダイス付近の目ヤニを取り除く必要がある。目ヤニ頻度(回数/樹脂500kg)は、押し出される樹脂重量500kgあたりの目ヤニの取り除き回数とする。これを同組成で行った全ての試験について平均したものを目ヤニ頻度とした。
【0035】
2.加水分解性評価
上記(1)で得たペレットを大気下、温度60℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽に45日、60日および90日間放置する。放置ペレットについて、混練機トルクの評価を行い、ペレットの加水分解性の評価を行う。混練機トルクの評価において、混練時間20分間でモーター負荷の値が大きく変化しない場合、加水分解性が優れていると評価する。
【0036】
3.味・臭覚評価
上記(1)で得たペレット150gと、85℃に加温した天然水(サントリー社製、商品名:日本の天然水)360mlとをガラス容器に密閉状態で入れ、冷暗所に10日間放置する。その後、ペレットを入れないで同様の操作を行った天然水(標準)とペレットを入れた天然水とを、臭気・味覚の点で、4段階に評価する。評価は人間が行う。
◎:標準の天然水と同等の臭気(味覚)がする、
○:標準の天然水よりわずかに臭気(味)がする、
△:標準の天然水より少し臭気(味)がする、
×:標準の天然水よりはっきりと臭気(味)がする。
【0037】
実施例1〜2、比較例1〜3
(1)サンプル調整
熱安定性評価(加工熱安定性評価)の(1)ペレット作成に従い、表1に示すポリエチレン、添加剤A、添加剤B、添加剤C及び添加剤Dとを表2に示す量を加え、さらに安定剤としてステアリン酸カルシウム(日本油脂社製)500ppmとを加え、ドライブレンドし、二軸押出機(池貝鉄工製、型式:PCM45)にて混練、押出し、ペレットを得た。
このペレットを用い、熱安定性評価を行い結果を表3に、加水分解性評価を行い結果を表4に、味・臭覚評価を行い結果を表5に示す。
表1のポリエチレンPE1およびPE2は、メタロセン触媒によりエチレンとヘキセン−1とを気相流動床式重合法により共重合して得られたエチレン−α−オレフィン共重合体を用い、その特性を表1に示す。
【0038】
添加剤Aとして、Irganox1076(チバスペシャリティーケミカルズ社製、一般式(4))を用い、添加剤Bとして、Irgafos168(チバスペシャリティーケミカルズ社製、一般式(5))を用い、添加剤Cとして、sandosutabPEPQ(クラリアントジャパン社製、一般式(6))を用い、添加剤Dとして、Irgafos38(チバスペシャリティーケミカルズ社製、一般式(7))を用いた。
【0039】
【化10】
Figure 0003758540
【0040】
【化11】
Figure 0003758540
【0041】
【化12】
Figure 0003758540
(式中、R10は、tert−ブチル基を示す。)
【0042】
【化13】
Figure 0003758540
【0043】
【表1】
Figure 0003758540
【0044】
【表2】
Figure 0003758540
【0045】
【表3】
Figure 0003758540
【0046】
【表4】
Figure 0003758540
【0047】
【表5】
Figure 0003758540
【0048】
【発明の効果】
本発明のポリエチレン組成物は、フィルム、シート等の成形物の製造に好適に用いることが出来、連続生産性に優れ、リサイクル性に優れ、味臭覚の発生を抑制され、流動性の変化が少なく耐変色性に優れフィッシュアイの発生を抑制し目ヤニの発生を抑制など熱安定性に優れ、加水分解性に優れるポリエチレン組成物を提供することが出来る。
さらにこのポリエチレン組成物は、容易にフィルムやシートなどに成形することが出来、成形物を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 押出ペレットのブラベンダーによる混練時の混練時間と混練トルクの関係を説明する一例である。

Claims (2)

  1. 下記特性(A)を有するメタロセン触媒より製造されるエチレン−α−オレフィン共重合体50重量%以上を含むポリエチレン100重量部と下記一般式(1)で表される成分0.01〜0.5重量部、下記一般式(2)で表される成分0.01〜0.5重量部および下記一般式(3)で表される成分0.01〜0.5重量部とを含むポリエチレン組成物。
    (A)エチレン−α−オレフィン共重合体:
    (A−1)密度(d)が、0.88〜0.96(g/cm3)。(A−2)190℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR2.16)が、0.01〜200(g/10分)。(A−3)190℃、10.0Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR10.0)と190℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR2.16)との比(MFR10.0)/(MFR2.16)が、1〜20。
    Figure 0003758540
    (式中、R1は、メチル基を示し、R2及びR3は、tert−ブチル基を示し、R4は、炭素数1〜30のアルキル基を示す。)
    Figure 0003758540
    (式中、R5及びR6は、tert−ブチル基を示す。)
    Figure 0003758540
    (式中、R7及びR8は、tert−ブチル基を示し、R9は、炭素数1〜30のアルキル基を示す。)
  2. 請求項1のポリエチレン組成物を用いて成形してなる成形物。
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