JP3759049B2 - 産業車両のコントローラ放熱構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業車両のコントローラ放熱構造に関し、特にはカウンタウエイト内にコントローラを収納した産業車両のコントローラ放熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
バッテリーで電動モータを駆動して走行及び荷役作業を行なうバッテリフォークリフトには、モータ駆動を制御するコントローラをカウンタウエイト内の収納室に設置しているものが多い。その従来例として、特開平9−12289号公報に開示されたものがあり、図4は同公報に記載されたコントローラ取付構造の側面要部断面図である。図4において、バッテリフォークリフト1の車体後端部にカウンタウエイト2が取付けており、カウンタウエイト2の後部に形成し、かつ後方に向けて開口した穴3の前方端面3aに、コントローラ10をボルト13で取付けている。また、カウンタウエイト2の穴3の後方開口部にはカバー4が設けられており、これらの穴3とカバー4によりコントローラ10の収納室が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように配設されたコントローラ10は、例えば図5に示すように通常、制御用基板などを有するコントローラ本体11と、コントローラ本体11のトランジスタ等の発熱部が取付けられた取付プレート12とを備えている。また、この取付プレート12は例えばアルミニウムなどの熱伝導性の優れた金属板で構成されており、取付プレート12の取付面12aに熱伝導性(放熱性)を高めるための所定のグリスを塗って該取付面12aを前記穴3の前端面3aに密着させて取付けている。
【0004】
しかしながら、上記従来の取付構造には次のような問題がある。
カウンタウエイト2は鋳物で構成され、カウンタウエイト2の前記穴3の前端面3aは機械加工を施さずに使用されるから、その平面度が低く、部品のばらつきによって取付プレート12の取付面12aとこの穴3の前端面3aとの密着性が確保できない場合がある。この密着性を高めて熱伝導性を良くするために、上記熱伝導グリスを取付プレート12の取付面12aに全面に亘って略均一に塗る必要があり、このために取付作業に時間がかかり、組立作業性が良くない。また、熱伝導グリスのコストが高いので、上記組立時間も含めて製造コストが高いという問題がある。
また、上記熱伝導グリスを塗布しても、取付プレート12の取付面12aと穴3の前端面3aとの密着度を目視等で確認することができないため、例えば穴3の前端面3a(鋳物表面)の凸凹部に空気等が残っている場合等のように密着性が良くないときには熱伝導性が低下して、最悪の場合にコントローラ10がオーバヒートする可能性がある。
【0005】
さらに、上記熱伝導グリスの経年変化により該グリスの成分が揮発した場合、前記コントローラ本体11内の有接点リレーの接点部に侵入して、接触不良を起こすこともあり、コントローラ10の信頼性が低下するという問題もある。さらにまた、フォークリフトの機種間によりカウンタウエイト2のサイズが異なる場合には、その熱容量が異なることから、コントローラ10の放熱量にばらつきが生じ、このためコントローラ10によっては充分に温度が下がらずに故障が発生する場合がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、組立作業性が良く、安いコストで製造でき、カウンタウエイトの取付面平面度やサイズの差異の影響を受けずに確実に放熱ができ、リレー接点の接触不良を発生することのない産業車両のコントローラ放熱構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、本発明に係る第1発明は、カウンタウエイトの内部に形成した穴に収納したコントローラの放熱を行なう産業車両のコントローラ放熱構造において、コントローラに、ヒートシンクと冷却ファンとを備えた放熱部を取り付け、カウンタウエイトの前面と前記穴の前端面との間にカウンタウエイトを貫通する孔を形成し、前記放熱部がこの貫通孔内を経由してカウンタウエイトの前面側の外部に露出するようにして、コントローラを取り付けた構成としている。
【0008】
第1発明によれば、コントローラの熱は主にヒートシンクを経由してカウンタウエイトの外部に放熱される。コントローラの取付プレートの取付面とヒートシンクとの接触面の平面度は高いので、両者の密着性は良く、よって熱伝導性がよいことから、熱伝導グリスを取付面に塗る必要がない。従って、コントローラの取付作業時間を短縮化でき、組立性の向上及びコストの低減ができる。また、熱伝導グリスの成分揮発によるリレー等の接点の接触不良発生を防止することができる。さらに、機種間でのカウンタウエイトのサイズの差異に伴う放熱量のばらつきを無くして、コントローラの温度上昇度を確実に小さく、かつ略均一化できるので、コントローラの信頼性を向上できる。
【0009】
第2発明は、第1発明において、カウンタウエイトの前面側の外部と前記穴内側との間を遮断して、コントローラの取付プレートを前記穴の前端面に取り付けた構成としている。
【0010】
第2発明によれば、カウンタウエイトの前面側の外部と穴(コントローラ収納室)内側との間が遮断されているので、ヒートシンクで暖まったエアが収納室内に入ることはなく、確実に外部に排出されるため、コントローラの温度上昇度を小さく抑えることができ、さらに信頼性を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2により、実施形態を説明する。図1は、本実施形態になるカウンタウエイトのコントローラ取付構造の説明図であり、図2はこのコントローラ取付部の詳細な側面一部断面図である。これらの図において、図5の構成部品と同一部品は同一符号を付して説明を省く。
【0012】
コントローラ10の取付プレート12の取付面12aには、ヒートシンク16と冷却ファン17とを備えた放熱部15を取り付ける。また、カウンタウエイト2Aの穴3の前端面3aとカウンタウエイト2Aの前面3bとの間にカウンタウエイト2Aを貫通する孔5を形成する。そして、コントローラ10の放熱部15を前記孔5に挿入し、該放熱部15がカウンタウエイト2Aの前面3b側の外部に露出するようにして、コントローラ10の取付プレート12を前端面3aにボルト13により取り付ける。カウンタウエイト2Aの孔5の外周部は取付プレート12により密閉されており、これによりカウンタウエイト2Aのコントローラ10の収納室と前面3b側の外部とは仕切られた構造としている。
【0013】
次に、上記構成による作動を説明する。コントローラ10のコントローラ本体11から放熱した熱は、主に取付プレート12を介してヒートシンク16に伝導し、冷却ファン17での外気送風によりヒートシンク16は強制冷却される。熱交換で暖まったエアは、カウンタウエイト2Aの前面3b側の上部車体の排気口(図示せず)から排出される。
【0014】
本実施形態によると、次の効果が得られる。
(1)取付プレート12及びヒートシンク16の接触面の平面度は高いので、両者間の密着度は良く、従来のように熱伝導グリスを塗らなくても充分大きな熱伝導性を確保できる。このため、グリス塗布作業が不要となり、コントローラ10の取付作業時間の短縮、組立性の向上、及び製造コストの低減ができる。
(2)ヒートシンク16により放熱性のばらつきが無く、確実に放熱でき、また熱伝導グリスの成分揮発によるコントローラ10のリレー等の接点不良を招く恐れがないので、コントローラ10の故障発生を低減でき、信頼性を向上できる。
(3)コントローラ10からの熱は主にヒートシンク16から放熱され、しかも冷却ファンで強制的に冷却されるので、従来のように車両の機種毎に異なるカウンタウエイトのサイズにより放熱量が影響を受けてコントローラ10の温度上昇度にばらつきを生じる、という問題が無くなる。また、夏場と冬場の周囲温度環境の変動に影響を受けて、コントローラ10の温度上昇度が変動する、という問題も無くなる。このため、機種毎のコントローラ10の信頼性を略均一に安定化させることができ、またこれによりコントローラ10の共通化も可能である。(4)カウンタウエイト2Aの前面3b側の外部とコントローラ収納室とは仕切られているので、ヒートシンク16で暖められた外気は収納室内に再度侵入することなく、冷却ファン17により強制的に外部へ排出される。従って、コントローラ10内の温度上昇をより小さく抑えることができ、コントローラ10の信頼性を向上できる。
【0015】
次に、図3に基づき他の実施形態を説明する。本実施形態では、車体フレーム6から後方に突出して設けた取付ブラケット6aに取付プレート12を取り付けている。取付ブラケット6aはカウンタウエイト2Bの貫通孔5内に設けられており、カウンタウエイト2Aの穴3内にコントローラ10を収納している。なお、図3ではコントローラ10の取付プレート12は穴3内に位置しているが、貫通孔5内に位置するようにしてもよい。また、好ましくは、取付プレート12と貫通孔5との間の隙間を小さくすることにより、カウンタウエイト2Bの前面3b側の外部と穴3の内部との間を遮断状態にした方がよい。
上記他の実施形態による効果は、前記実施形態の効果と同様であるから、説明を省く。
【0016】
なお、これまでの実施形態においては、ヒートシンクと冷却ファンとを有する放熱部を用いた例で説明したが、本発明はこれに限定されず、放熱部は熱交換機能により強制的に取付プレートを冷却できる構成であればよく、従って、例えばペルチェ効果を用いた電子サーモモジュール素子、ヒートシンク、及び冷却ファン等を備えた冷却装置で構成してもよい。
【0017】
以上説明したように、本発明により以下の効果が得られる。
コントローラにヒートシンクと冷却ファンを有する放熱部を取り付け、この放熱部をカウンタウエイトの前面側外部に露出させ、この放熱部からコントローラの熱を強制的に放熱するようにした。このため、熱伝導グリスを塗布しなくてもコントローラからヒートシンクへの放熱性を高めることができるので、コントローラの取付作業性を向上でき、製造コストの低減ができる。また、熱伝導グリスの成分揮発による接点接触不良等の故障を未然に防止できる。さらに、コントローラの放熱性がカウンタウエイトのサイズに左右されることがないので、安定したコントローラの信頼性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のコントローラ取付構造の説明図である。
【図2】第1実施形態のコントローラ取付部の詳細な側面一部断面図である。
【図3】他の実施形態のコントローラ取付部の詳細な側面一部断面図である。
【図4】従来技術に係るコントローラ取付構造の側面要部断面図である。
【図5】従来技術のコントローラ取付構造の説明図である。
【符号の説明】
1…バッテリフォークリフト、2,2A,2B…カウンタウエイト、3…穴、3a…前端面、3b…前面、4…カバー、5…孔(貫通孔)、6…車体フレーム、6a…取付ブラケット、10…コントローラ、11…コントローラ本体、12…取付プレート、12a…取付面、15…放熱部、16…ヒートシンク、17…冷却ファン。
Claims (2)
- カウンタウエイト(2A)の内部に形成した穴(3)に収納したコントローラ(10)の放熱を行なう産業車両のコントローラ放熱構造において、
コントローラ(10)に、ヒートシンク(16)と冷却ファン(17)とを備えた放熱部(15)を取り付け、
カウンタウエイト(2A)の前面(3b)と前記穴(3)の前端面(3a)との間にカウンタウエイト(2A)を貫通する孔(5)を形成し、
前記放熱部(15)がこの貫通孔(5)内を経由してカウンタウエイト(2A)の前面(3b)側の外部に露出するようにして、コントローラ(10)を取り付けた
ことを特徴とする産業車両のコントローラ放熱構造。 - 請求項1記載の産業車両のコントローラ放熱構造において、カウンタウエイト(2A)の前面(3b)側の外部と前記穴(3)内側との間を遮断して、コントローラ(10)の取付プレート(12)を前記穴(3)の前端面(3a)に取り付けたことを特徴とする産業車両のコントローラ放熱構造。
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